Download as docx, pdf, or txt
Download as docx, pdf, or txt
You are on page 1of 2

日本人の「京都離れ」?宿泊客減少歯止めかからず 外国人客増加で混雑を敬遠か

京都市内の主要ホテルに宿泊した日本人の実人数が 2018 年 12 月まで 21 カ月連続で


前年実績を下回ったことが、市観光協会などの調査で分かった。18 年全体も前年比
9・4%減で 4 年連続マイナスだった。ホテル関係者の間では、訪日客の増加で市内
の観光地が混雑するようになったのが大きな要因との見方が多く、日本人の「京都
離れ」への懸念が強まっている。
紅葉シーズンでも二けた落ち込み
市観光協会と京都文化交流コンベンションビューローが 14 年から市内主要ホテル
(12 月時点で 52 施設)を対象に行っている外国人客宿泊状況調査で判明した。
調査結果によると、月間の日本人宿泊客数は 17 年 4 月から前年同月比マイナスが
続いている。特に 18 年は、西日本豪雨のあった 6 月と 7 月がそれぞれ 12・6%減、
14・6%減と大きく落ち込んだほか、紅葉シーズンの 11 月も 10・7%減、12 月も
12・2%減と二桁のマイナスだった。18 年の日本人宿泊客数は 206 万 2716 人で前年
から 10 万 4129 人減った。
京都の主要ホテルにおける日本人宿泊客の減少は長期的な傾向だ。15 年が 4・0%
減、16 年が 3・8%減、17 年が 4・8%減で、同期間に 34・7~3・5%増だった外国人
客と対照的な動きを示している。
要因について、市内に立地する複数のホテルの幹部や宿泊担当者は「訪日客の増
加で京都の観光地や交通機関の混雑が広く知られるようになったため、敬遠されて
いる」「『京都のホテルはいつも満室』という先入観が強い。実際はホテルが増え
て予約は取りやすくなっているのだが」といった見方を示している。外国人が早め
に宿泊予約を取ることや、客室価格の上昇で出張のビジネスマンが泊まりにくくな
ったのが要因との指摘もあった。
市観光協会は、若者の旅行離れや所得の伸び悩みを日本人客減少の理由に挙げつ
つ、混雑対策も課題と見る。「外国人頼みだと、外交関係の悪化や災害などで客足
が減ったときの影響が大きくなる。日本人と外国人のバランスが大事だ。大原や高
雄、山科といった定番以外の観光地に分散させる取り組みに力を入れ混雑を緩和さ
せたい」としている。
18 年の主要ホテルの外国人宿泊客は 5・3%増の 122 万 9030 人。日本人客と合わ
せた総数は 4・4%減の 329 万 1745 人だった。

You might also like