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まえがき

この規格は,工業標準化法第 14 条によって準用する第 12 条第 1 項の規定に基づき,社団法人日本電気


協会(JEA)/財団法人日本規格協会(JSA)から,工業標準原案を具して日本工業規格を改正すべきとの申出
があり,日本工業標準調査会の審議を経て,経済産業大臣が改正した日本工業規格である。これによって
JIS C 4620:1998 は改正され,この規格に置き換えられる。

この規格の一部が,技術的性質をもつ特許権,出願公開後の特許出願,実用新案権,又は出願公開後の
実用新案登録出願に抵触する可能性があることに注意を喚起する。経済産業大臣及び日本工業標準調査会
は,このような技術的性質をもつ特許権,出願公開後の特許出願,実用新案権,又は出願公開後の実用新
案登録出願にかかわる確認について,責任はもたない。
JIS C 4620 には,次に示す附属書がある。
附属書 1(規定) 変流器
附属書 1A(参考) 過電流定数の求め方
附属書 2(規定) 高圧カットアウト
附属書 3(規定) 電線支持物
附属書 4(規定) キュービクル式高圧受電設備の防水試験
附属書 5(規定) キュービクル式高圧受電設備の温度上昇試験
附属書 6(参考) キュービクルの外形寸法例
C 4620 :2004

目 次

ページ
1. 適用範囲 1

2. 引用規格 1

3. 定義 2

4. 使用状態 3

4.1 標準使用状態 3

4.2 特殊使用状態 3

5. 種類 3

6. 性能 4

6.1 動作協調 4

6.2 遮断性能 4

6.3 動作 4

6.4 温度上昇 4

6.5 耐電圧 5

6.6 防水性能 5

7. 構造 5

7.1 構造一般 5

7.2 外箱など 6

7.3 構成及び収納機器の取付け 7

7.4 配線及び機器の接続 9

7.5 換気 12

8. 形状及び寸法 12

8.1 形状 12

8.2 寸法 12

9. 機器及び材料 13

10. 試験 14

10.1 試験の種類 14

10.2 試験項目 14

10.3 試験方法 15

11. 製品の呼び方 15
12. 表示 15

附属書 1(規定)変流器 25

附属書 1A(参考)過電流定数の求め方 28

附属書 2(規定)高圧カットアウト 31

附属書 3(規定)電線支持物 34

附属書 4(規定)キュービクル式高圧受電設備の防水試験 36

(2)

C 4620 :2004

附属書 5(規定)キュービクル式高圧受電設備の温度上昇試験 39

附属書 6(参考)キュービクルの外形寸法例 41
1

日本工業規格 JIS
C 4620:2004

キュービクル式高圧受電設備
Cubicle type high voltage power receiving units

1. 適用範囲 この規格は,需要家が電気事業者から受電するために用いるキュービクル式高圧受電設備
(以下,キュービクルという。 )で,公称電圧 6.6 kV,周波数 50 Hz 又は 60 Hz で系統短絡電流 12.5 kA 以
下の回路に用いる受電設備容量 4 000 kVA 以下のキュービクルについて規定する。

2. 引用規格 次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成す
る。これらの引用規格は,その最新版を適用する。
JIS C 0446 色又は数字による電線の識別
JIS C 0704 制御機器の絶縁距離・絶縁抵抗及び耐電圧
JIS C 1102-1 直動式指示電気計器 第 1 部:定義及び共通する要求事項
JIS C 1102-2 直動式指示電気計器 第 2 部:電流計及び電圧計に対する要求事項
JIS C 1102-3 直動式指示電気計器 第 3 部:電力計及び無効電力計に対する要求事項
JIS C 1102-4 直動式指示電気計器 第 4 部:周波数計に対する要求事項
JIS C 1102-5 直動式指示電気計器 第 5 部:位相計,力率計及び同期検定器に対する要求事項
JIS C 1102-6 直動式指示電気計器 第 6 部:オーム計(インピーダンス計)及びコンダクタンス計に

対する要求事項
JIS C 1102-7 直動式指示電気計器 第 7 部:多機能計器に対する要求事項
JIS C 1102-8 直動式指示電気計器 第 8 部:附属品に対する要求事項
JIS C 1102-9 直動式指示電気計器 第 9 部:試験方法
JIS C 1731-1 計器用変成器―(標準用及び一般計測用)第 1 部:変流器
JIS C 1731-2 計器用変成器―(標準用及び一般計測用)第 2 部:計器用変圧器
JIS C 2320 電気絶縁油
JIS C 3307 600V ビニル絶縁電線(IV)
JIS C 3315 口出用ゴム絶縁電線
JIS C 3316 気機器用ビニル絶縁電線
JIS C 3317 600V 二種ビニル絶縁電線(HIV)
JIS C 3611 高圧機器内配線用電線
JIS C 3612 600V 耐燃性ポリエチレン絶縁電線
JIS C 3801-1 がいし試験方法 第 1 部:架空線路用がいし
JIS C 3814 屋内ポストがいし
JIS C 3851 屋内用樹脂製ポストがいし
JIS C 4304 配電用 6kV 油入変圧器

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JIS C 4306 配電用 6kV モールド変圧器


JIS C 4510 断路器操作用フック棒
JIS C 4601 高圧受電用地絡継電装置
JIS C 4602 高圧受電用過電流継電器
JIS C 4603 高圧交流遮断器
JIS C 4604 高圧限流ヒューズ
JIS C 4605 高圧交流負荷開閉器
JIS C 4606 屋内用高圧断路器
JIS C 4607 引外し形高圧交流負荷開閉器
JIS C 4608 高圧避雷器(屋内用)
JIS C 4609 高圧受電用地絡方向継電装置
JIS C 4611 限流ヒューズ付高圧交流負荷開閉器
JIS C 4901 低圧進相コンデンサ
JIS C 4902 高圧及び特別高圧進相コンデンサ及び附属機器
JIS C 8201-4-1 低圧開閉装置及び制御装置−第 4 部:接触器及びモータスタータ−第 1 節:電気機械

式接触器及びモータスタータ
JIS C 8314 配線用筒形ヒューズ
JIS C 8319 配線用ねじ込みヒューズ及び栓形ヒューズ
JIS C 8352 配線用ヒューズ通則
JIS C 8370 配線用遮断器
JIS C 8371 漏電遮断器
JIS C 8374 漏電継電器
JIS G 3131 熱間圧延軟鋼板及び鋼帯
JIS G 3141 冷間圧延鋼板及び鋼帯
JIS G 3555 織金網
JIS G 3556 工業用織金網
JIS K 6912 熱硬化性樹脂積層板
JIS K 6915 フェノール樹脂成形材料
JIS R 3204 網入板ガラス及び線入板ガラス
JIS Z 8721 色の表示方法―三属性による表示

3. 定義 この規格で用いる主な用語の定義は,次による。
a) キュービクル 高圧の受電設備として使用する機器一式を一つの外箱に収めたもの。
b) 受電箱 電力需給用計器用変成器,主遮断装置など,主として受電用機器一式を収納したもの。
c) 配電箱 変圧器,高圧配電盤,高圧進相コンデンサ,直列リアクトル,低圧配電盤などを収納したも
の。
d) 前後面保守形 機器の操作,保守・点検,交換などの作業を行うための外箱の外面開閉部を,キュー
ビクルの前面及び後面の両面に設けた構造のもの。
e) 前面保守形(薄形) 機器の操作,保守・点検,交換などの作業を行うための外箱の外面開閉部を,
キュービクルの前面に設けた構造で奥行寸法が 1 000 mm 以下のもの。

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f) 主遮断装置 キュービクルの受電用遮断装置として用いるもので,電路に過負荷電流,短絡電流など
が生じたとき,自動的に電路を遮断する能力をもつもの。
g) 遮断器形(CB 形) 主遮断装置として遮断器(CB)を用いる形式のもの。
h) 高圧限流ヒューズ・高圧交流負荷開閉器形(PF・S 形) 主遮断装置として高圧限流ヒューズ(PF)
(以下,限流ヒューズという。 )と高圧交流負荷開閉器(LBS)とを組み合わせて用いる形式のもの。
i) 受電設備容量 受電電圧で使用する変圧器,電動機,高圧引出し部分などの合計容量(kVA)。
なお,高圧電動機は,定格出力(kW)をもって機器容量(kVA)とし,高圧進相コンデンサは,受
電設備容量には含めない。
j) 引出し形遮断器など 外箱と機械的に連結したまま,主回路が充電状態で運転位置から断路距離が得
られる断路位置,また,その断路位置から運転位置まで移動できるような機器。
k) 進相コンデンサの設備容量 直列リアクトルと進相コンデンサとを組み合わせて,定格電圧で使用し
た場合の無効電力(kvar) 。
l) 主回路 電気エネルギーを負荷設備に伝送するための導体部分。
m) 補助回路 制御,測定,信号,調節,盤内照明などを行う回路(主回路以外)に含まれる導体部分。
n) 接地回路 外箱,収納機器などの保護接地用回路で,接地電線,接地母線,接地端子などの導電部分。
o) 接地母線 キュービクル内の共通的な接地のために設けた導体。

4. 使用状態
4.1 標準使用状態 標準使用状態とは,次の使用状態をいい,キュービクルは特に指定されない限り,
この状態で使用されるものとする。
a) 屋内用については,周囲温度が−5∼+40 ℃の範囲。ただし,24 時間の平均値は,+35 ℃を超えな
いものとする。
b) 屋外用については,周囲温度が−20∼+40 ℃の範囲。ただし,24 時間の平均値は,+35 ℃を超えな
いものとする。
c) 標高は 1 000 m 以下。
4.2 特殊使用状態 特殊使用状態とは,次のいずれかに該当する使用状態をいい,これらの状態でやむ
を得ず使用する場合は,受渡当事者間の協定による。
a) 4.1 に定める状態以外の場所で使用する場合
b) 潮風を著しく受ける場所で使用する場合
c) 氷雪が特に多い場所で使用する場合
d) 常時湿潤な場所で使用する場合
e) 過度の水蒸気又は過度の油蒸気のある場所で使用する場合
f) 腐食性のあるガスなどがある場所及び同ガスが襲来するおそれがある場所で使用する場合
g) 過度のじんあいのある場所で使用する場合
h) 異常な振動又は衝撃を受ける場所で使用する場合
i) その他,特殊な条件の下で使用する場合

5. 種類 キュービクルの種類は,表 1 による。

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表 1 キュービクルの種類
単位 kVA
主遮断装置の形式 屋内外用の別 保守形態による形状 受電設備容量
CB 形 屋内用 前後面保守形 4 000 以下
前面保守形
(薄形)
屋外用 前後面保守形
前面保守形
(薄形)
PF・S 形 屋内用 前後面保守形 300 以下
前面保守形
(薄形)
屋外用 前後面保守形
前面保守形
(薄形)

6. 性能
6.1 動作協調 主遮断装置は,電気事業者の変電所の保護装置との動作協調が十分に保たれ,電源側へ
の波及事故を防止できるものでなければならない。
6.2 遮断性能 主遮断装置は,キュービクルが設置される場所の短絡電流(以下,受電点短絡電流という。)
以上の遮断電流値をもち,地絡保護ができるものとする。ただし,地絡保護をキュービクル引込用ケーブ
ルの電源側に設けた高圧交流負荷開閉器によって行う場合,地絡継電装置は必要ないものとする。
6.3 動作 動作は,10.3.2 によって試験を行ったとき,各部が支障なく動作するものでなければならない。
6.4 温度上昇
a) 温度上昇は,10.3.5 によって試験を行ったとき,各部の温度上昇が 表 2 の値以下でなければならない。
b) 表 2 以外の収納機器及び材料の温度上昇は,表 6 の機器及び材料の規格に定めてある規定値による。
ただし,変圧器の温度上昇については,規定値より+10 Kを超えない範囲であれば,この限りではな
い。

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表 2 温度上昇限度
場所・部材 温度上昇限度 最高許容温度
K ℃
ボルト締めなどに 裸銅 50 90
よる接続部 すずめっき 65 105
銀めっき又は 75 115
ニッケルめっき
接触部 裸銅 35 75
すずめっき 50 90
銀めっき又は 65 105
ニッケルめっき
ねじ又はボルトに 裸銅 50 90
よって外部導体に 銀めっき,ニッ 65 105
接続する端子 ケルめっき又は
すずめっき

6.5 耐電圧 耐電圧値は表 3 のとおりとし,10.3.3 によって試験を行ったとき,地絡,フラッシオーバな


どを生じず,いずれの部分にも異常があってはならない。
表 3 耐電圧値

電圧印加箇所 商用周波耐電圧値 雷インパルス耐電圧値


高圧回路各相間 22 kV 60 kV
(変圧器,避雷器,計器用変圧器及び高圧進相
コンデンサを除く。)
高圧回路と低圧回路との間及び高圧回路と大地
との間(避雷器及び接地形計器用変成器を除
く。)
低圧回路と大地との間 60 V 以下の回路 1 000 V −
60 V を超え 1 500 V
250 V 以下の回路
250 V を超え 2 000 V
600 V 以下の回路

6.6 防水性能 防水性能は,屋外用のものに適用するものとし,10.3.4 によって試験を行ったとき,次の


各項に適合しなければならない。
a) キュービクル全体については,キュービクルの内部に正常な機能を阻害する浸水がないものとする。
b) 受電箱の部分については,断路器,遮断器,高圧交流負荷開閉器,避雷器,計器用変成器などに水滴
が認められないものとする。

7. 構造
7.1 構造一般 キュービクルは,良質の機器・材料を用い,現場取付け,電線の接続,開閉装置の操作,
機器類の保守・点検などが安全,かつ,容易にできる構造であるとともに,次の各項に適合しなければな
らない。
a) 受電箱と配電箱とに区分する。ただし,PF・S 形にあっては,区分しない構造であってもよい。
b) 扉を開いた状態で,高圧充電露出部がある場合には,日常操作において容易に触れないよう防護する。
ただし,その露出部に絶縁性保護カバーを取り付けた場合は,この限りでない。

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c) PF ・S 形の主遮断装置に用いる高圧交流負荷開閉器で高圧充電露出部がある場合には,前面に透明な
隔壁を設け,赤字で危険表示をする。また,その相間及び側面に絶縁バリアを設ける。
d) 遮断器(引出し形は除く。 ),変圧器,高圧進相コンデンサ及び直列リアクトルの高圧端子には絶縁性
保護カバーを取り付ける。
e) 変圧器などで,タップチェンジ,油交換などの作業を必要とする機器類の上部,下部,側面,低圧配
電盤などの裏面には,保守点検に必要な空間を設ける。
f) 高圧進相コンデンサ及び直列リアクトルを受電箱に収納する場合には,これらの機器を受電箱の下部
に取り付け,上部及び周囲に保守点検に必要な空間を設ける。
g) 外箱正面の内部で作業のしやすい位置に,高圧回路に用いる変流器,計器用変圧器,零相変流器など
の試験用端子を設ける。ただし,専用の電気室に設置する屋内用の場合には,試験用端子は外箱の扉
に設けてもよい。
h) 正面内部の作業のしやすい位置に保守点検用のコンセントを設ける。
i) PF ・S 形の主遮断装置の電源側は,短絡接地器具などで容易,かつ,確実に接地できるものとする。
j) 断路器,高圧交流負荷開閉器などの操作に必要なフック棒を受電箱内に備え,かつ,扉表面には,フ
ック棒を備えていることの表示をする。ただし,受電箱においてフック棒を使用しない場合は,配電
箱に備えてもよい。
k) 屋外用及び屋外用以外であって必要がある場合は,取替えが容易,かつ,安全な場所に照明灯を設け
る。
l) 必要に応じて,過負荷故障などの異常を警報する表示灯,ブザーなどを設けることが望ましい。
7.2 外箱など 外箱などは,次の各項に適合しなければならない。
a) 外箱は,本体(ベースを含む。 ),屋根,扉,囲い板及び底板で構成され,材料は次による。ただし,
換気口については JIS G 3555 又は JIS G 3556 に規定する金網,エキスパンドメタルなどの他の材料と
してもよい。
1) 本体,屋根,扉及び囲い板は,JIS G 3131 又は JIS G 3141 に規定する鋼板を用い,鋼板の厚さは,
屋内用は標準厚さ 1.6 mm 以上,屋外用は標準厚さ 2.3 mm 以上又はこれらと同等以上の機械的強度
をもつものとする。
2) 底板は,JIS G 3131 又は JIS G 3141 に規定する鋼板を用い,鋼板の厚さは,標準厚さ 1.6 mm 以上
又はこれらと同等以上の機械的強度をもつものとする。
3) ガラス窓を設ける場合は,JIS R 3204 に規定する厚さによる種類 6.8 mm 以上の金属製の網入板ガラ
ス又はこれと同等以上の機械的強度及び防火性能のものを用いる。
b) 外箱は,さび止め処理を行い,耐久性に優れた塗料で塗装する。ただし,ベースに溶融亜鉛めっきを
施した場合は,この限りでない。
c) 屋外用の屋根の傾斜は,1/30 以上とする。
d) 外箱の前面は開閉扉とし,前後面保守形の外箱の側面又は裏面には,機器の点検及び出し入れができ
るような扉又は取外し可能な囲い板を設ける。ただし,側面又は裏面で機器の点検及び出し入れを行
わない面は,この限りではない。
e) 扉は施錠ができ,かつ,開いた状態で固定できるものとする。
なお,屋外用扉の施錠装置は,施錠した状態において強風などによって扉が開くことがないよう十
分な強度及び耐久性をもつものとする。
f) 輸送,移動のためのつり上げに必要なつり金具を備える。

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g) 配線の引込口,引出口のすき間をふさぐために取り付けるプレートは,厚さ 1.6 mm 以上の金属製の


もの又は厚さ 3 mm 以上の不燃性若しくは難燃性の材料のものとする。
h) 通気孔(換気口を含む。 )には,小動物などの進入を防止する処置として,直径 10 mm の丸棒が入る
ような孔又はすき間がないものとする。また,ケーブルの貫通部なども同様とする。
i) 外箱には,基礎に固定するための基礎ボルトの孔を設けるものとし,孔の大きさ,個数は設置条件に
適合したものとする。
なお,設計条件は,受渡当事者間での協定による。
j) 高圧充電露出部への接近に対する防護などのための保護板は,次による。
1) 金属製などの導電性のあるものは,ボルト締めなどで外箱などの接地された金属部分に接続する。
2) 合成樹脂製のものは,難燃性又はこれと同等以上の防火性能をもつものとする。
7.3 構成及び収納機器の取付け
7.3.1 構成 構成は,付図 1 による回路構成を標準とする。
7.3.2 収納機器の取付け 収納機器の取付けは,次に適合しなければならない。
a) 外箱の底面から,屋外用は 100 mm 以上,屋内用は 50 mm 以上の高さに取り付け,かつ,端子,コン
セントなどの充電部の取付位置は,底面から 150 mm 以上の高さとする。
b) 外箱,枠などに堅固に固定する。
c) 指示電気計器類が外部から容易に見えるような計器窓を設ける。ただし,屋内用で扉に指示電気計器
類を取り付ける場合は,この限りではない。
d) 断路器は,開閉した状態が容易に判断できるように取り付ける。
e) 引出し形遮断器などの引出し機器を使用する場合は,開路した状態が容易に判別できるように取り付
ける。
7.3.3 電力需給用計量器及び電力需給用計器用変成器の取付け 電力需給用計量器及び電力需給用計器
用変成器の取付けは,次に適合しなければならない。
a) 電力需給用計量器を外箱に収める場合は,計量値が外部から容易に見えるような位置に検針窓を設け
るものとする。
b) 電力需給用計量器の高さは,検針,保守などに容易な床上から 800∼1 500 mm 程度が望ましい。
c) 電力需給用計量器の取付けに十分な空間を確保する。
d) 電力需給用計量器の取付板が必要な場合は,その厚さを 20 mm 以上とし,電力需給用計量器の取付け
に十分な大きさをもつものする。
e) 検針窓の大きさは,横幅寸法は 120 mm 以上,縦寸法は 180 mm 以上とする。
f) 電力需給用計器用変成器の取付けは, 付図 2 に示す寸法のものを収納することを考慮し,付図 3 を参
考とし,取付け及び取替え作業に必要な空間を確保する。
g) 電力需給用計器用変成器をつり上げるのに必要なつり金具を備える。
h) 電力需給用計器用変成器の二次端子箱を点検できるように配置する。
7.3.4 断路器 CB 形においては,保守点検時の安全を確保するため,主遮断器の電源側に断路器を設け
るものとする。
7.3.5 避雷器 避雷器は,次による。
a) 避雷器は,主遮断装置の電源側に設けた断路器の直後から分岐し,避雷器専用の断路器を設ける。た
だし,PF・S 形では,主遮断装置の負荷側の直後から分岐し,避雷器専用の断路器を省略することが
できる。

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b) キュービクル引込み用ケーブル電源側に避雷器(避雷素子を含む。 )が取り付けられている場合又は地
中配電線路から引き込む場合は,避雷器を省略することができる。
7.3.6 主遮断装置 主遮断装置は,次に適合しなければならない。
a) CB 形の主遮断装置は,遮断器と過電流継電器とを組み合わせたもの,又は一体としたものとし,必
要に応じ地絡継電装置とを組み合わせたものとするほか,次による。
1) 制御電源は,地絡,短絡などの事故時には確実に動作させるため,安定した電源とする。
2) 遮断器が引出し形の場合は,断路機構との間にインタロックを構成しているものとする。
b) PF ・S 形は,高圧交流負荷開閉器と限流ヒューズとを組み合わせたもの,又は一体としたものとし,
必要に応じ地絡継電装置を組み合わせたものとするほか,次による。
1) 高圧側の短絡に対しては,限流ヒューズが遮断し,地絡に対しては,高圧交流負荷開閉器が自動開
路する機能をもつものとする。
なお,限流ヒューズと引外し形高圧交流負荷開閉器との動作協調を十分に保ち得るものとする。
2) 高圧交流負荷開閉器の定格投入電流は,受電点短絡電流に対応する限流ヒューズの限流値以上とす
る。
3) 限流ヒューズは, JIS C 4604 に規定するヒューズの種類 G を使用する。
4) 限流ヒューズ付高圧交流負荷開閉器は,ストライカによる引外し方式とする。
7.3.7 変圧器 変圧器は,次による。
a) 変圧器 1 台の容量は,500 kVA 以下とする。
b) 変圧器の接続は,できる限り各相の容量が平衡になるようにする。不平衡の限度は,単相変圧器から
計算し,設備不平衡率 30 %以下とするのがよい。ただし,各線間に接続される単相変圧器容量の最
大と最小との差が 100 kVA 以下の場合は,この限りでない。
c) 変圧器に開閉装置を設ける場合は,遮断器,高圧交流負荷開閉器,又はこれらと同等以上の開閉性能
をもつものを用いる。ただし,変圧器容量が 300 kVA 以下の場合は,高圧カットアウトを使用するこ
とができる。
なお,三相変圧器回路に限流ヒューズ付高圧交流負荷開閉器を使用する場合は,ストライカによる
引外し方式とすることが望ましい。
d) 変圧器などの保護のために必要がある場合には,電力ヒューズ,高圧カットアウト(ヒューズ付)な
どを用いてもよい。この場合,非限流ヒューズのガスの放出口の方向において配線,機器,金属板な
どから 600 mm 以上離して取り付ける。
7.3.8 高圧進相コンデンサ及び直列リアクトル 高圧進相コンデンサ及び直列リアクトルは,次による。
a) 高圧進相コンデンサの開閉装置は,コンデンサ電流を開閉できる高圧交流負荷開閉器又はこれと同等
以上の開閉性能をもつものとする。
b) 高圧進相コンデンサには,限流ヒューズなどの保護装置を取り付ける。
c) 一つの開閉装置に接続する高圧進相コンデンサの設備容量は,300 kvar 以下とする。ただし,自動力
率調整を行う開閉装置は,設備容量を 200 kvar 以下とする。
d) 直列リアクトルは,警報接点付とし,過熱時に警報を発することができるものとするとともに,自動
的に開路できるものとする。
e) 低圧進相コンデンサを設ける場合は,高圧進相コンデンサを省略することができる。
7.3.9 低圧回路の保護装置 低圧回路の保護装置は,次による。
a) 変圧器二次側の低圧主回路には,そこを通過する短絡電流を確実に遮断し,かつ,過負荷による過電

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流から配線を保護することができる配線用遮断器などを設ける。
b) 300 V を超える引出し回路には,地絡遮断装置を設けるものとする。ただし,防災用,保安用電源な
どは,警報装置に代えることができる。
c) 変圧器二次側の低圧主回路に直接接続される補助回路には,定格遮断電流が 5 kA 以上の配線用遮断器
などを設ける。
7.3.10 低圧進相コンデンサ及び直列リアクトル 低圧進相コンデンサ及び直列リアクトルを設ける場合
は,次による。
a) 低圧進相コンデンサには専用の開閉装置を取り付ける。
b) 直列リアクトルは,警報接点付とし,過熱時に警報を発することができるものとするとともに,自動
的に開路できるものとする。
7.3.11 高圧引出口 高圧引出しを行う場合は,次による。
a) 引出口には,断路器及び遮断器又は限流ヒューズ付高圧交流負荷開閉器を設ける。ただし,遮断器に
引出し形遮断器を使用する場合は,断路器を省略することができる。
b) 引出口に地絡継電装置を設け,地絡保護ができるものとする。ただし,屋内用であって同一電気室内
に引き出す場合にあっては,この限りではない。
c) CB 形は,負荷設備に高圧電動機を使用することができる。
7.4 配線及び機器の接続
7.4.1 高圧配線 高圧側の配線は,次による。
a) 使用する電線は,JIS C 3611 に規定する絶縁電線(以下,高圧用絶縁電線という。 )とし,太さは,次
による。
2
1) CB 形の高圧用絶縁電線は,導体の公称断面積が 38 mm 以上のものを使用する。ただし,変圧器,
2
計器用変圧器,避雷器,高圧進相コンデンサなどの分岐配線には,導体の公称断面積が 14 mm 以
上の高圧用絶縁電線を使用することができる。
2
2) PF ・S 形の高圧用絶縁電線は,導体の公称断面積が 14 mm 以上のものを使用する。
b) 高圧用絶縁電線を支持する場合は,次による。
1) 接続部には支持がいしを用い,非接続部は電線支持物又はこれと同等以上の絶縁性能及び機械的強
度をもつ支持物を用いて固定する。
なお,固定する場合は,三相を一括として支持するものではなく,各相単独に固定する。
2) CB 形は,受電点短絡電流による電磁力に耐え得るよう堅固に支持する。
3) PF ・S 形は,受電点短絡電流に対応する限流ヒューズの限流値による電磁力に耐え得るよう堅固に
支持する。
c) 高圧用絶縁電線相互の接続は,支持がいしによる支持点,又は機器端子で行う。
d) 配線各部の絶縁距離は, 表 4 に示す値以上でなければならない。

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表 4 高圧回路の絶縁距離
単位 mm
場所 最小絶縁距離
1
高圧充電部( ) 相互間 90
大地間(低圧回路を含む。) 70
2
高圧用絶縁電線非接続部( )相互間 20
大地間(低圧回路を含む。) 20
2
高圧充電部と高圧用絶縁電線非接続部との間( ) 45
電線端末充電部から絶縁支持物までの沿面距離 130
1
注( ) 単極の断路器などの操作にフック棒を用いる場合は,操作に支障のな
いように,その充電部相互間及び外箱側面との間を 120 mm 以上とす
る。ただし,絶縁バリヤのある断路器などにおいては,この限りでは
ない。
2
( ) 最小絶縁距離は,絶縁電線外被の外側からの距離をいう。
備考 高圧用絶縁電線の端末部の外被端から 50 mm 以内は,絶縁テープ処理
を行っても,その表面を高圧充電部とみなす。
e) 引込口及び引出口の配線を含む主回路電線並びに銅帯には,相別の表示を行う。
f) 引込線及び引出線は,電力ケーブルを使用し,架空線による引込み及び引出しをしてはならない。
7.4.2 低圧配線 低圧側の配線は,次による。
a) 主回路は,そこを通過する短絡電流に耐える電線又は銅帯を使用する。
なお,電線は,JIS C 3307,JIS C 3315,JIS C 3316,JIS C 3317 若しくは JIS C 3612 に規定する絶
縁電線(以下,低圧絶縁電線という。 )又はこれらと同等以上の性能のものを使用する。
2
b) 補助回路には,低圧絶縁電線を使用し,公称断面積が 1.25 mm 以上の太さのものとし,その回路の電
2
流容量を検討の上使用する。ただし,変流器の定格二次電流が 5 A の回路に使用する場合は 2 mm 以
上の太さとする。
なお,主回路に直接接続されない回路,電子制御回路などで,電流容量,電圧降下などに支障がな
く,保護が可能な場合は,これより細い電線を使用してもよい。
c) 主回路配線は,そこを通過する短絡電流の電磁力に耐えるように支持する。
d) 絶縁距離は,次を保持する。
1) 主回路の充電部と非充電部金属体及び異極充電部との間の絶縁距離は,空間及び沿面ともに 10 mm
以上(300 V を超える線間電圧が加わる沿面距離については,20 mm 以上)とする。ただし,配線
用遮断器その他の機器における充電部の間隔は,それぞれの規定によるものとする。
2) 補助回路の絶縁距離は,JIS C 0704 の 4.1(絶縁距離の適用)による。
e) 主回路の配線に使用する低圧絶縁電線及び銅帯は,相別の表示を行う。
f) 主回路の外部接続端子は,その回路の負荷電流と通過する短絡電流に対して十分に耐えるものでなけ
ればならない。
7.4.3 接地 キュービクル内の接地回路の配線及び接地端子は,次による。
a) 接地電線及び接地母線は,低圧絶縁電線を使用する。ただし,接地母線には,銅帯を使用することが
できる。
b) 機器などの接地は,A 種接地工事,B 種接地工事,C 種接地工事及び D 種接地工事に区分して接地端
子又は接地母線まで配線する。
c) 接地電線は,JIS C 0446 に規定する色別によることとし,種類別の最小太さは 表 5 による。
d) B 種接地工事の接地電線は,変圧器バンクごとに,それぞれ接地端子まで配線する。ただし,配線の

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途中で変圧器バンクごとに漏れ電流が安全に測定できる場合は,接地母線とすることができる。
e) コイルモールド形の機器のように外箱のない高圧機器で鉄心が露出している計器用変圧器,変流器類
は,鉄心に A 種接地工事を施す。
f) 接地母線を設ける場合は,次による。
1) B 種接地工事の接地母線の太さは,その接地母線に接続する接地電線の太さのうち最大の太さ以上

とする。
2) A 種接地工事,C 種接地工事及び D 種接地工事の接地母線の太さは,その接地母線に接続する接地
電線の太さのうち最大の太さ以上とする。
3) 接地母線には,接地電線を接続する端子を設ける。
g) 外部の接地工事と接続する接地端子は,外箱の扉を開いた状態で,漏れ電流を安全に測定できるよう
に取り付ける。
h) 受電箱と配電箱相互間は,電気的に確実な方法で接地端子に接続する。
i) 外部の接地工事と接続する接地端子の構造は,次による。
1) 避雷器用の接地端子及び B 種接地工事その他の接地端子を設ける。
2) 銅又は黄銅製とし,接地電線が容易,かつ,電気的に確実に接続でき,緩むおそれがないものとす
る。
3) B 種接地工事の接地端子は,外箱と絶縁し,他の接地端子とは容易に取外しできる導体で連結でき
る構造とする。
4) 避雷器用の接地端子は,外箱と絶縁し,他の接地端子と離隔する。
5) 接地端子の近くには,接地の種別を示す表示を行う。
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表 5 接地電線の最小太さ
種類 接地電線の最小太さ
(銅線の場合)
2
A 種接地工事(避雷器を除く。) φ2.6 mm 又は 5.5 mm
2
避雷器の接地工事 14 mm
B種接地工事
変圧器一相分の容量
100 V 級 200 V級 400 V 級
500 V 級
2
5 まで 10 まで 20 まで φ2.6 mm 又は 5.5 mm
2
10 まで 20 まで 40 まで φ3.2 mm 又は 8 mm
2
20 まで 40 まで 75 まで 14 mm
2
40 まで 75 まで 150 まで 22 mm
2
60 まで 125 まで 250 まで 38 mm
3 2
( ) 100 まで 200 まで 400 まで 60 mm
2
kVA 175 まで 350 まで 700 まで 100 mm
2
250 まで 500 まで − 150 mm
2
C 種接地工事 φ1.6 mm 又は 2.0 mm
D 種接地工事
3
注( ) “変圧器一相分の容量”とは,次の値をいう。
a) 三相変圧器の場合は,定格容量の 1/3
b) 単相変圧器同容量△結線の場合は,単相変圧器の 1 台分の定格
容量
c) 単相 3 線式の場合は,200 V 級を適用する。
d) 単相変圧器 V 結線で,同容量の場合は,単相変圧器の 1 台分の
定格容量,異容量の場合は大きい容量の単相変圧器の定格容量
備考 混触防止板付き変圧器の混触防止板の接地は,B 種接地工事を適
2
用する。ただし,接地電線の太さは,φ2.6 mm 又は 5.5 mm とし
てもよい。
7.5 換気 換気は,次に適合しなければならない。
a) 換気は,通気孔などによって,自然換気ができる構造とする。ただし,収納する変圧器容量の合計が
500 kVA を超える場合は,機械換気装置による換気としてもよい。
b) 機械換気装置を設ける場合は,次による。
1) 機械換気装置には,独立した検出装置をもつ故障警報装置を設ける。
2) 取替えは安全,かつ,容易に行えることとする。
3) 換気扇の羽根は,排気熱に耐え得る耐熱性,難燃性及び十分な機械的強度をもつ材質のものとする。
4) 屋外用の換気口には,防雨用のフード,自動シャッタ,ガラリなどを設ける。

8. 形状及び寸法
8.1 形状 キュービクルの外形形状は,付図 4 を参考とする。
8.2 寸法 キュービクルの外形寸法は,意図された性能を保持するのに必要な大きさであるとともに,
次によるものとする。
a) 高さは,2 800 mm 以下とする。ただし,搬送に支障のないように処置がされる場合は,この限りでな
い。
b) 受電箱の横幅は,電力需給用計器用変成器を収納する場合,その配線接続に必要な空間として, 表4
に示す高圧回路の最小絶縁距離を確保できる寸法とする。

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c) 外箱の横幅及び奥行は,収納機器及び配線が規定された機能を維持できるとともに,保守・点検,外
部電線の接続などに必要な空間を確保できる大きさとする。
d) 基本的な回路構成の場合の外形寸法の例を, 附属書 6 に示す。

9. 機器及び材料 キュービクルに使用する機器及び材料は,表 6 に掲げる日本工業規格に適合するもの


又はこれらに準じるものでなければならない。
表 6 使用機器及び材料

機器及び材料 規格番号 規格名称


断路器 JIS C 4606 屋内用高圧断路器
避雷器 JIS C 4608 高圧用避雷器(屋内用)
遮断器 JIS C 4603 高圧交流遮断器
限流ヒューズ JIS C 4604 高圧限流ヒューズ
高圧交流負荷開閉器 JIS C 4605 高圧交流負荷開閉器
JIS C 4607 引外し形高圧交流負荷開閉器
JIS C 4611 限流ヒューズ付高圧交流負荷開閉器
変流器 JIS C 1731-1 計器用変成器―(標準用及び一般計測用)
第 1 部:変流器
附属書 1 変流器
計器用変圧器 JIS C 1731-2 計器用変成器―(標準用及び一般計測用)
第 2 部:計器用変圧器
過電流継電器 JIS C 4602 高圧受電用過電流継電器
地絡継電装置 JIS C 4601 高圧受電用地絡継電装置
JIS C 4609 高圧受電用地絡方向継電装置
高圧カットアウト 附属書 2 高圧カットアウト
変圧器 JIS C 4304 配電用 6kV 油入変圧器
JIS C 4306 配電用 6kV モールド変圧器
高圧進相コンデンサ JIS C 4902 高圧及び特別高圧進相コンデンサ及び附
属機器
低圧進相コンデンサ JIS C 4901 低圧進相コンデンサ
支持がいし JIS C 3814 屋内ポストがいし
JIS C 3851 屋内用樹脂製ポストがいし
電線支持物 附属書 3 電線支持物
高圧用絶縁電線 JIS C 3611 高圧機器内配線用電線

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表 6 使用機器及び材料(続き)
機器及び材料 規格番号 規格名称
指示電気計器 JIS C 1102-1 直動式指示電気計器 第 1 部:定義及び共
通する要求事項
JIS C 1102-2 直動式指示電気計器 第 2 部:電流計及び
電圧計に対する要求事項
JIS C 1102-3 直動式指示電気計器 第 3 部:電力計及び
無効電力計に対する要求事項
JIS C 1102-4 直動式指示電気計器 第 4 部:周波数計に
対する要求事項
JIS C 1102-5 直動式指示電気計器 第 5 部:位相計,力
率計及び同期検定器に対する要求事項
JIS C 1102-6 直動式指示電気計器 第 6 部:オーム計(イ
ンピーダンス計)及びコンダクタンス計に
対する要求事項
JIS C 1102-7 直動式指示電気計器 第 7 部:多機能計器
に対する要求事項
JIS C 1102-8 直動式指示電気計器 第 8 部:附属品に対
する要求事項
JIS C 1102-9 直動式指示電気計器 第 9 部:試験方法
低圧絶縁電線 JIS C 3307 600V ビニル絶縁電線(IV)
JIS C 3315 口出用ゴム絶縁電線
JIS C 3316 電気機器用ビニル絶縁電線
JIS C 3317 600V 二種ビニル絶縁電線(HIV)
JIS C 3612 600V 耐燃性ポリエチレン絶縁電線
配線用遮断器 JIS C 8370 配線用遮断器
交流電磁開閉器 JIS C 8201-4-1 低圧開閉装置及び制御装置 第 4 部:接触
器及びモータスタータ 第 1 節:電気機械
式接触器及びモータスタータ
漏電遮断器 JIS C 8371 漏電遮断器
漏電継電器 JIS C 8374 漏電継電器
低圧ヒューズ JIS C 8314 配線用筒形ヒューズ
JIS C 8319 配線用ねじ込ヒューズ及び栓形ヒューズ
JIS C 8352 配線用ヒューズ通則
フック棒 JIS C 4510 断路器操作用フック棒

10. 試験
10.1 試験の種類 試験の種類は,次による。
a) 形式試験 形式試験とは,その形式についてこの規格が要求する構造,性能などを満足することを検
証するために行う試験をいう。
b) 受渡試験 受渡試験とは,形式試験に適合したものと同一形式のものについてこの規格が要求する構
造,性能などを満足することを検証するために行う試験をいう。
10.2 試験項目 この規格に定めた構造及び性能に関する事項全般にわたり,試験を行う。
試験項目は 表 7 を標準とする。ただし,受渡試験は,受渡当事者間の協定によって項目の一部を省略す
ることができる。

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表 7 試験項目
試験項目 形式試験 受渡試験 備考
構造試験 ○ ○
動作試験 ○ ○
耐電圧試験 ○ ○ 受渡試験は,商用周波耐電圧試験に限る。
防水試験 ○ − 屋外用のものに限る。
温度上昇試験 ○ −

10.3 試験方法
10.3.1 構造試験 構造試験は,7.∼9.及び 12.の事項について行い,適合することを確認する。
10.3.2 動作試験 動作試験は,次の各項によって行い,正常であることを確認する。
a) 断路器,遮断器,開閉器などの開閉 断路器,遮断器,開閉器などの開閉を手動によって行う。
b) 保護装置の動作 遮断器と組合せ,準拠規格に基づき保護継電器類の動作試験を行う。
c) 計器類の指示状態 計器類の指示状態を確認する。
d) 警報装置の動作 警報装置の動作を b)の試験時に確認する。
10.3.3 耐電圧試験
a) 商用周波耐電圧試験 商用周波耐電圧試験は,50 Hz 又は 60 Hz の正弦波に近い波形で表 3 に示す値
の電圧を 1 分間印加する。
b) 雷インパルス耐電圧試験 雷インパルス耐電圧試験は,波形が 1.2/50 µs(波形の裕度は,波頭長で±
30 %,波尾長で±20 %とする。 )で, 表 3 に示す値の電圧を正負極性別に各 1 回印加する。
10.3.4 防水試験 屋外用の防水試験は,附属書 4 によって行う。
10.3.5 温度上昇試験 温度上昇試験は,附属書 5 によって行う。
11. 製品の呼び方 製品の呼び方は,名称,形式,屋内・屋外用の別,受電形式 [相,線式,電圧(kV)],
定格周波数(Hz),受電設備容量(kVA)及び定格遮断電流(kA)による。
例 キュービクル式高圧受電設備,PF・S 形,屋外用,三相 3 線式,6.6 kV,50 Hz,300 kVA,12.5 kA

12. 表示 キュービクルには,容易に消えない方法で,次の事項を表示しなければならない。
a) 本体銘板 次の事項を明記した金属製銘板又は難燃性の樹脂製銘板を正面扉の裏面の見やすい位置に
取り付ける。
1) 名称
2) 形式
3) 屋内・屋外用の別
4) 受電形式 [相,線式,電圧(kV)]
5) 定格周波数(Hz)
6) 受電設備容量(kVA)
7) 定格遮断電流(kA)
8) 総質量(kg)
9) 製造業者名
10) 製造番号

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11) 製造年
b) 接続図 受電箱正面扉の裏面に接続図を備える。
c) 注意標識板
1) キュービクル正面扉の見やすい位置に耐候性をもつ注意標識板を取り付ける。
2) 注意標識板の寸法,色彩及び記入文字は, 付図 5 による。
3) 色彩については,JIS Z 8721 による。
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GR 付
PAS

盤外
盤内

VCT

DS VT
PF F VS
V
DS CB
AS
CT I > A
LA OCR
LBS LBS LBS LBS
PF 付 PF 付 PF 付 PF 付

SR
T 3φ T 3φ T 1φ C

MCCB MCCB MCCB MCCB MCCB

負荷 SR 負荷 負荷 GR
制御電源
C

a) CB 形(キュービクル引込み用ケーブル電源側に地絡継電装置があるもの。)
備考1. GR の制御電源を VT 又は T の二次側から供給する場合は,専用の開閉器(保護装置付)を設ける。
2. VT が必要な場合,VT 一次側には,PF を使用する。
なお,VT 二次側に取り付ける F は,非限流ヒューズとする。
3. T の一次側の開閉器は,省略することができる。
4. キュービクル引込み用ケーブル電源側に LA が取り付けられている場合又は地中配電線路から引込む場合は,
LA を省略することができる。
5. 低圧 C を設ける場合は,高圧 C を省略することができる。

付図 1 回路構成

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ZCT

VCT

DS VT VS
PF F
V
GR
DS
CB I 制御電源

LA CT I > A
OCR AS
LBS LBS LBS LBS
PF 付 PF 付 PF 付 PF 付

SR
T 3φ T 3φ T 1φ
C

MCCB MCCB MCCB MCCB MCCB

負荷 SR 負荷 負荷 GR
制御電源
C

b) CB 形(キュービクル引込み用ケーブル電源側に地絡継電装置がないもの。)
備考1. VT がない場合,GR の制御電源は,T の二次側から供給する。
2. VT が必要な場合,VT 一次側には,PF を使用する。
なお,VT 二次側に取り付ける F は,非限流ヒューズとする。
3. T の一次側の開閉器は,省略することができる。
4.
キュービクル引込み用ケーブル電源側に
LA を省略することができる。 LA が取り付けられている場合又は地中配電線路から引込む場合は,
5. 低圧 C を設ける場合は,高圧 C を省略することができる。

付図 1 回路構成(続き)

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GR 付

PAS

盤外
盤内
VCT

LBS
PF 付

LBS LBS LBS LBS


DS PF 付 PF 付 PF 付 PF 付

LA SR
T 3φ T 3φ T 1φ
C

MCCB MCCB MCCB MCCB MCCB

負荷 SR 負荷 負荷 GR
制御電源
C

c) PF ・S 形(キュービクル引込み用ケーブル電源側に地絡継電装置があるもの。)
備考1. LBS は,断路機能をもつ。
2. GR の制御電源を VT 又は T の二次側から供給する場合は,専用の開閉器(保護装置付)を設ける。
3. VT が必要な場合,VT 一次側には,PF を使用する。
なお,VT 二次側に取り付ける F は,非限流ヒューズとする。
4. T の一次側の開閉器は,省略することができる。
5. キュービクル引込み用ケーブル電源側に LA が取り付けられている場合又は地中配電線路から引込む場合は,
LA を省略することができる。
6. 低圧 C を設ける場合は,高圧 C を省略することができる。

付図 1 回路構成(続き)

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ZCT

VCT
GR
LBS I 制御電源
PF 付

LBS LBS LBS LBS


DS
PF 付 PF 付 PF 付 PF 付

LA SR
T 3φ T 3φ T 1φ
C

MCCB MCCB MCCB MCCB MCCB

負荷 SR 負荷 負荷 GR
制御電源
C

d) PF ・S 形(キュービクル引込み用ケーブル電源側に地絡継電装置がないもの。)
備考1. LBS は,断路機能をもつ。
2. VT が必要な場合,VT 一次側には,PF を使用する。
なお,VT 二次側に取り付ける F は,非限流ヒューズとする。
3. T の一次側の開閉器は,省略することができる。
4. キュービクル引込み用ケーブル電源側に LA が取り付けられている場合又は地中配電線路から引込む場合は,
LA を省略することができる。
5. 低圧 C を設ける場合は,高圧 C を省略することができる。

略号 名称
VCT 電力需給用計器用変成器
DS 断路器
LA 避雷器
PF 限流ヒューズ
CB 遮断器
LBS 高圧交流負荷開閉器
ZCT 零相変流器
GR 地絡継電器
OCR 過電流継電器
VT 計器用変圧器
V 電圧計
VS 電圧計切換スイッチ
CT 変流器
A 電流計
AS 電流計切換スイッチ
T 変圧器
SR 直列リアクトル
C 進相コンデンサ
MCCB 配線用遮断器
F ヒューズ

付図 1 回路構成(続き)

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単位 mm

ABCDE
605 以下 620 以下 400 以下 480 以下 542 以下

FGH I J
240 以下 117 665 以下 280 400
備考 I 及び J は,据置形の固定ボルトの取付部の寸法で
ある。
なお,ボルトは,M12(メートルねじ)とする。

付図 2 電力需給用計器用変成器外形寸法

(図は,一例を示す。 )

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単位 mm
ABCDE
300 以上 640 以上 370 以上 1000 以上 1950 以上
備考1. ブラケットの取付位置は,上下左右 100 mm 移動
できるものとする。
2. 支持がいしの相関距離は,180 mm 以上とする。
3. 横幅は,取付け及び取替え作業に必要な寸法とす
る。
4. C ,D,E は,引込ケーブルがピット配線で施工
されることが明らかな場合は,ピット底面からの
寸法としてもよい。

付図 3 電力需給用計器用変成器取付図

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a) 屋内用 前後面保守形

b) 屋外用 前後面保守形
c) 屋内用 前面保守形(薄形)

d) 屋外用 前面保守形(薄形)
備考1. 備考 W,D,H は,各々キュービクルの横幅,奥行,高さを示す。
2. H は,自然換気口及び機械換気装置の高さを含まない。

付図 4 キュービクルの形状例

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単位 mm

備考 寸法は最小を示す。取付け場所に応じ,相対的に大きくしてもよい。

付図 5 注意標識板
25
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附属書 1(規定)変流器

1. 適用範囲 この附属書は,定格周波数 50 Hz 又は 60 Hz,公称電圧 6.6 kV のキュービクルに用いるモ


ールド形変流器について規定する。
なお,この附属書に規定のない事項は,JIS C 1731-1 による。

2. 定義 この附属書で用いる主な用語の定義は,次による。
a) 過電流定数 定格周波数及び任意の負担において,変流比誤差が−10 %になるときの一次電流を定格
一次電流で除した値。
b) 定格過電流定数 定格負担(力率 0.8 遅れ電流)における過電流定数のことで,銘板に表示した値。n
>10 のように表す。
c) 耐電流の定格保証時間 規定の条件のもとで,この附属書に規定する耐電流の性能を保証できる時間
のことで,銘板に表示した値。秒(s)で表す。

3. 定格 変流器の定格は,附属書 1 表 1 による。
附属書 1 表 1 変流器の定格
確度階級 1P 1PS
定格一次電流 A 20 30 40 50 60 75 100 150 200
1
定格二次電流 A 1() 5
最高電圧 kV 6.9
定格耐電流 kA 8 12.5
2 3 4
耐電流の定格保証時間 s 0.125( ) 0.16( ) 0.25( )
定格過電流定数 n>10
定格負担 VA 10 25 40
定格周波数
1 Hz 50 60
注( ) 1A は特殊品とする。
2
( ) 3 サイクル遮断器用とする。
3
( ) 5 サイクル遮断器用とする。
4
( ) 0.25s は特殊品とする。
4. 性能
4.1 過電流定数 変流器の過電流定数は,5.1 によって試験を行ったとき,その値が n>10 でなければな
らない。
4.2 比誤差及び位相角の限度 変流器の比誤差及び位相角は,5.2 によって試験を行ったとき,附属書 1
表 2 の限度を超えてはならない。
なお,中間の一次電流の比誤差及び位相角の限度は,補間法による。
附属書 1 表 2 変流器の比誤差及び位相角の限度
限度 比誤差 % 位相角 分

確度階級 一次電流 0.05 In 0.2 I n 1.0 I n 0.05 I n 0.2 I n 1.0 I n

1P 級 − ±3.0 ±1.0 − ±180 ±60


1PS 級 ±3.0 ±1.5 ±1.0 ±180 ±90 ±60
備考 I n は,定格周波数の定格一次電流を表す。

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4.3 耐電流 変流器の耐電流は 5.3 によって試験を行ったとき,熱的及び機械的に損傷してはならない。

5. 試験
5.1 過電流定数試験 変流器の過電流定数試験は,定格負担(力率 0.8 遅れ電流)のもとで,定格周波数
の電流を流して比誤差を測定したとき,その値が−10 %になるときの過電流定数を求める。
なお,過電流定数は一般には実測が困難な場合が多いので,上記直接測定以外に 附属書 1A(参考)に示
す間接測定法によって求めてもよい。
5.2 比誤差及び位相角の試験 変流器の比誤差及び位相角の試験は,次の条件のもとで行う。
a) 変流器の試験電流 変流器の試験電流は,附属書 1 表 3 による。
附属書 1 表 3 変流器の比誤差及び位相角の試験電流
確度階級 試験電流
0.05 I n 0.2 I n 1.0 I n

1P 級 − ○ ◎
1PS 級 ◎ ○ ◎
備考1. ◎印は,形式試験と受入試験の試験点を
表し,○印は,形式試験だけの試験点を
表す。
2. I n は,定格周波数の定格一次電流を表す。
b) 変流器の試験負担 変流器の試験負担は,定格負担及び定格負担の 25 %の負担とし,負担力率は 0.8
遅れ電流とする。
5.3 耐電流試験 変流器の耐電流試験は,JIS C 1731-1 の 7.3.1(耐電流試験)に規定する方法によって
行う。ただし,通電時間は定格保証時間とする。

6. 表示 変流器には,見やすい箇所に附属書 1 図 1 に倣い,JIS C 1731-1 の 9.(表示)に規定する事項


[ただし,i) 定格耐電流を除く。 ]及び次に示す事項を容易に消えない方法で明示した銘板を取り付けな
ければならない。
a) 定格耐電流(kA 表示とし,必ず定格保証時間を記載する。 )
b) 定格過電流定数

27
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変流器
形名(形) CC 一次電流 20 A
5
確度階級( ) 1P 級 二次電流 5 A

耐電圧 22 /60 kV 周波数 50 Hz

定格負担 10 V 最高電圧 6.9 kV

過電流 12.5 kA 0.125 s 過電流定数 >10

製造 2003 年 総質量 10 kg

製造番号 54321
製造業者
5
注( ) 確度階級を定格過電流定数と組み合わせて表示する場合には,確度階級 1P10 のように
表してもよい。
備考 耐電圧を最高電圧と組み合わせて表示する場合には,耐電圧 6.9/22/60 のように表して
もよい。
附属書 1 図 1 変流器の銘板例
28

附属書 1A(参考)過電流定数の求め方

序文 過電流定数の求め方には,直接測定法,間接測定法,計算法などいろいろの方法があるが,この附
属書では次の方法について記述するものであり,規定の一部ではない。
なお,記号は,次による。

Z1 : 一次漏れインピーダンス I 1 : 一次電流
Z2 : 二次漏れインピーダンス I 2 : 二次電流
ZB : 負担インピーダンス I 2 n : 定格二次電流
Z0 : 励磁インピーダンス N : 巻数比
I 0 : 励磁電流 E 2 : 二次誘起電圧
Z 2 = r2 + jX 2 , Z B = rB + jX B
附属書 1A 図 1 変流器の等価回路 ただし, r 2(巻線抵抗)は 75 ℃換算値を用いる。
Z = (r2 + r B )+( jX 2 + jX B )
-1 r
+ rB
φ = cos 2
Z

また,二次漏れインピーダンスは,通常 6kV 級では二次巻線の直流抵抗の 1.4 倍程度である。

1. V2 -I 0 曲線から作図で求める場合 V 2 -I 0 曲線図の横軸に, 附属書 1A 図 3 のように I 0 のスケールの 10


倍のスケールを I 2 として与え,V 2 =ZI 2 の関係を図に描く。この直線(②,③又は④)と励磁特性曲線①と
の交点 P(P 1 ,P 2 又は P 3 )を求め,この P 点に相当する電流 I 2P (I 2P1 ,I 2P2 又は I 2P3 )を読み取る。
この場合の n は,次の式で計算される。

I 2P ×
n= 1.1
I 2n
[数値例] 附属書 1A 図 3 で I 2P1 =24A,I 2P2 =66A,I 2P3 =94A を得たとすると
24 A ×
n1 = 1.1 = 5. 3
5A
同様に
n 2 = 14. 5

n 3 = 20 .7
などを得る。

備考 使用する電圧計,電流計は,実効値形を標準とする。
附属書 1A 図 2 励磁特性( V2 - I 0 曲線)の測定回路

29
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附属書 1A 図 3 励磁特性曲線による過電流定数の求め方
なお,この方法では I 1 と I 0 が同相であるため,n の最小値が得られる。負担力率などの条件で n が大き
くなることもあるので,もし得られた n に疑義のある場合には,2.で再検討するとよい。

2. γ,φを考慮して計算する場合(電気学会雑誌 68 巻 718 号参照) 変流器の一次端子を開放し,二次


端子に正弦波電圧 V 2(V)を加え,その際に流れる励磁電流を測定し,I 0 (A)を得たとすると,その変流
器の過電流定数 n は,次の式で計算される。
1 α

1 ì −ε +β ü ì V2 ü
α −1 α −1
= í ý í
n
I 2 n î I 0 cos (γ −φ )þ )ε Z ýþ
î (1 +

ここに,
n : 過電流定数 V2 : 二次端子電圧(V)
I 2 n : 定格二次電流(A) ε: 変流比誤差(−10 %→−0.1 にとる)
Z: 負担インピーダンスと β: 巻戻し
二次漏れインピーダンスとの和(Ω)
I 0 : 励磁電流(A) φ: 二次回路の力率角
γ: 励磁電流の力率角
α
I0 と V 2 の関係が I 0 =KV 2 (K は定数)で表せるとすれば,対数目盛で描けば,この関係は直線となる。

αはこの直線の傾斜で与えられ,V 2 を十分飽和したと思われる点で,2,3 点変化させて測定し,上記の直


線を描いてαを決定する。

é I0 ù
ê log ′ú
ê I0 ú
α:定数 ê = ú
ê log V 2
ú
êë ′
V 2 úû

附属書 1A 図 4 二次端子電圧と励磁電流の関係

[数値例] 50 Hz,54 V で,4 A∠84°を得たとすると,I 2n =5 A,負担インピーダンス 1 Ω∠37°(25


VA ,力率 0.8 遅れ電流) ,二次漏れインピーダンス 0.152 Ω∠41.4°,したがって, Z=1.15 Ω∠37.5°,

β=1 %,α=24.6 の場合は,

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1 24 .6

= 1 é 0. 10 + 0 .01 ù 24 . 6 − 1 é 54 ù 24 . 6 − 1
n ê ú
( ° − °
5 4cos 84 37 . 5 û
ë ) êë
0 .90 × 1. 15
úû

= 1 × 0.87 × 61. 69 = 10.7


5
を得る。
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附属書 2(規定)高圧カットアウト

1. 適用範囲 この附属書は,定格周波数 50 Hz 又は 60 Hz,公称電圧 6.6 kV のキュービクルに用いる定


格電圧 7.2kV の高圧カットアウト(以下,カットアウトという。 )について規定する。

2. 構造 カットアウトの構造は,次による。
a) 良質な材料を用い形状正しく丈夫で,操作が円滑で安全であり,かつ,電気的接触が良好でなければ
ならない。
b) 箱形の場合,ふたを閉じた場合に充電部が露出せず,開いた状態でヒューズ筒が充電されない構造で
なければならない。
c) 取付け状態において操作棒により容易に開閉ができるものでなければならない。
d) ヒューズ溶断時には,外部から容易に判断できる構造でなければならない。
e) ヒューズ筒は,次による。
1) 高圧カットアウト用ヒューズを確実に装着できる構造でなければならない。
2) 定格電流及び定格短時間耐電流に応じた太さの素通し鋼線を使用した模擬ヒューズが確実に装着で
きる構造でなければならない。
f) ヒューズホルダ,消弧筒などの合成樹脂からなる絶縁物は,泡,きず,ひび割れ,その他使用上有害
な欠点がなく良質なものでなければならない。
g) 導電金具,接触子などの非鉄金属材料は,電気的,機械的にスイッチに要求される諸性能に十分適合
し,かつ,耐久性に富む良質なものでなければならない。

3. 定格
3.1 保持力 カットアウトを使用状態に取り付け,開路操作方向に荷重を加え,開路に至る保持力は 30
∼150 とする。
3.2 N定格及びその組合せ 定格電圧,定格電流,定格負荷開閉電流,定格遮断電流,定格短時間電流の
値及びその組合せは, 附属書 2 表 1 による。
附属書 2 表 1 定格及びその組合せ
定格電圧 定格電流 定格負荷開閉電流 定格遮断電流 定格短時間電流
kV A A (対称値)A (1 秒間通電)A

非限流形 限流形
7.2 30 30 2 000
1 000
50 50 12 500 3 000
100 100 2 000 5 000

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備考1. 負荷電流開閉試験は,高圧カットアウトを使用状態に取り付け,定格電圧,定格周波
数のもとで定格電流(力率遅れ 70∼80 %)を 1 分間に 1 回の割合で連続して開閉す
る。
2. 定格短時間電流試験は,カットアウトを使用状態に取り付け,ヒューズ筒には,ヒュ
ーズエレメントの代わりに 附属書 2 表 1 の電流を 1 秒間通電しても,溶断しない銅線
を装着して行う。
3. 定格短時間電流は,通電の最初の周波においてその定格値(実効値)の 2.5 倍の波高
値(直流分を含む。)をもたなければならない。
4. 定格遮断電流は,専用のヒューズを組み合わせて使用した場合を示す。
5. 非限流形の遮断試験は, 附属書 2 表 2 の試験条件によって実施する。

附属書 2 表 2 遮断試験値

給与電圧 回復電圧 周波数 遮断電流(対称値) 力率


7 200 V 6 840 V
40∼70 Hz 定格遮断電流 5 回 遅れ 50 %以下
以上 以上
備考1. 遮断試験後,端子間に定格電圧の 1.5 倍の商用周波電圧(乾燥)を同一
のヒューズ筒を用いて 1 分間印加し,耐えなければならない。
2. 限流形の遮断試験は,JIS C 4604 による。
3.3 無電圧開閉性能 カットアウトを使用状態に取り付け,無電圧で連続開閉を 300 回実施し,異常が
ないものとする。
3.4 定格耐電圧 定格耐電圧は,附属書 2 表 3 の値による。
附属書 2 表 3 定格耐電圧値
単位 kV
電圧印加箇所 商用周波耐電圧値 雷インパルス耐電圧値
対地間 22 60
同相極間 35 70
備考1. 商用周波耐電圧は,JIS C 3801-1 7.2(商用周波乾燥耐電
圧試験)及び 7.4(商用周波注水耐電圧試験)に準拠しな
ければならない。
2. 雷インパルス耐電圧試験(乾燥)は, JIS C 3801-1,7.9
(雷インパルス耐電圧試験)に準拠しなければならない。

4. 温度上昇 温度上昇は,附属書 2 表 4 の値を超えてはならない。


附属書 2 表 4 温度上昇
単位 K
場所 温度上昇
(基準周囲温度の限度 40 ℃)
接触部 銅接触の場合 35
銀接触の場合 65
端子及び導体接 銅相互間 50
続部 すず,はんだめっき相互間 65
銀相互間 75
上記以外の導電 がいしのセメント付け部分 50
部分及び機械的 その他 70
構造部分
備考 温度試験は,高圧カットアウトを使用状態に取り付け,定格電流を連続
通電し各部の温度が一定となったとき,各部の温度上昇値を測定する。

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5. 電流開閉容量 電流開閉容量は,次による。
a) 負荷電流開閉の場合は, 附属書 2 表 5 による。
附属書 2 表 5 負荷電流開閉容量
定格電流 A 負荷電流 A 開閉回数 力率
30 30 50 回 遅れ
50 50 70∼80 %
100 100
備考 高圧カットアウトを使用状態に取り付け,定格電圧,定格周波数
のもとで定格電流を 1 分間に 1 回の割合で連続して開閉する。
b) 励磁電流開閉は 5 A,50 回,コンデンサ電流開閉は 15 A,5 回行い,実用上支障がないものとする。

6. 表示 高圧カットアウトの本体又はふたの見やすい箇所に容易に消えない方法で,次の事項を表示し
なければならない。
a) 名称
b) 定格電圧
c) 定格電流
d) 製造業者名又はその略号若しくは登録商標
e) 製造年
f) 定格遮断電流(ヒューズ筒に表示してもよい。 )
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附属書 3(規定)電線支持物

1. 適用範囲 この附属書は,定格周波数 50 Hz 又は 60 Hz,公称電圧 6.6 kV のキュービクル式高圧受電


設備に用いる電線支持物について規定する。

2. 性能 性能は,5.によって試験を行ったとき,附属書 3 表 1 による。
附属書 3 表 1 性能
項目 性能
構造 3. に示す事項に適合しなければならない。
温度サイクル 各部に異常があってはならない。
曲げ耐荷重 附属書 3 表 2 に示す荷重で異常があってはならない。
商用周波耐電圧 附属書 3 表 2 に示す電圧に耐えなければならない。
雷インパルス耐電圧 附属書 3 表 2 に示す電圧に耐えなければならない。
附属書 3 表 2 曲げ耐荷重値及び耐電圧値

曲げ耐荷重値 商用周波耐電圧値 雷インパルス耐電圧値


N kV kV
980 22 60

3. 構造 構造は,次の各項に適合するものでなければならない。
a) 外観にき裂,きず,小穴,気泡,ばり,すじ及び金属性の混入異物のない上質の材料で構成されてい
る。
b) JIS C 3611 に規定する高圧機器内配線用電線をきずつけることなく,各相を単独に支持できるものと
する。
c) 電線支持物とフレームとの距離が, 附属書 3 図 1 に示すように 20 mm 以上確保できるように支持でき
るものとする。
附属書 3 図 1 荷重の方向

4. 材料 電線支持物の絶縁材料は,JIS K 6912 に規定する樹脂積層板,JIS K 6915 に規定するフェノー


ル樹脂成形材料又はこれらと同等以上の性能をもつものでなければならない。

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5. 試験方法
5.1 構造試験 構造試験は,3.について調べる。
5.2 温度サイクル試験 温度サイクル試験は,電線支持物を 90±5 ℃の恒温槽へ入れ,2 時間後速やか
に−20±5 ℃の恒温槽へ移し,2 時間放置する。これを 3 回繰り返し,各部の異常の有無を調べる。ただ
し,温度差は 110 ℃以上とする。その後,電線支持物を常温に戻し,5.4 の試験を行う。
5.3 曲げ耐荷重試験 JIS C 3801-1 の 8.1.2(曲げ耐荷重試験)の規定によって行う。ただし,荷重の加
え方は, 附属書 3 図 1 による。その後,5.4 の試験を行う。
5.4 商用周波耐電圧試験 JIS C 3801-1 の 7.2(商用周波乾燥耐電圧試験)の規定によって行う。ただし,
試験電圧は, 附属書 3 表 2 に示す値とする。
5.5 雷インパルス耐電圧試験 JIS C 3801-1 の 7.9(雷インパルス耐電圧試験)の規定によって行う。た
だし,試験電圧は, 附属書 3 表 2 に示す値とし,試験は乾燥状態で行うものとする。
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附属書 4(規定)キュービクル式高圧受電設備の防水試験

1. 適用範囲 この附属書は,定格周波数 50 Hz 又は 60 Hz,公称電圧 6.6 kV のキュービクル式高圧受電


設備の防水試験について規定する。

2. 防水試験 次の項目について行う。
a) 防雨形試験
b) 防噴流形試験

3. 防雨形試験
3.1 試験状態 試験状態は,次による。
a) キュービクルを設置状態にして行う。
b) 外箱の扉と本体との間にゴムパッキンなどを挿入しない。
c) キュービクルとじょろ口との距離は,1.3 m とする。
3.2 試験装置 試験装置は,次による。
a) キュービクル全体を 1 回で試験できる装置とすることが望ましいが,少なくともじょろ口 3 個以上用
いてキュービクルの当該面を平均に散水できるものとする。
b) じょろ口は, 附属書 4 図 1 及びこれと同等以上の性能をもつものとする。
展開時の孔径×孔あけ数 φ0.4,φ0.7 又はφ1.0×101 個
単位 mm
附属書 4 図 1 じょろ口
3.3 水圧又は水量 水圧又は水量は,次のいずれかによる。
a) 水圧は,じょろ口に内径 12 mm のホースを接続し, じょろ口を上に向け噴流の高さを 1 m 以上とする。
b) 水量は降雨状態で,20 mm/min 以上とする。
3.4 試験時間 連続 10 分間散水する。
3.5 散水面 散水面は,附属書 4 図 2 による。

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a) 正面の散水試験方法

b) 屋根面・側面の散水試験方法

附属書 4 図 2 散水面
4. 防噴流形試験
4.1 試験状態 試験状態は,次による。
a) キュービクルを設置状態にして行う。
b) 外箱の扉と本体との間にゴムパッキンなどを挿入しない。
c) ノズルとの距離は,1.5∼2 m とする。
4.2 試験装置 試験装置に用いるノズルは,附属書 4 図 3 による。
単位 mm

附属書 4 図 3 ノズル

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4.3 水圧及び水量 水圧及び水量は,次による。


a) 水圧は,所定の水量が安定して得られるものとする。
b) 水量は,12.5 L/min±5 %とする。ただし,水頭(ノズルを垂直上方に向けたとき,ノズル先端を基準
として噴流水が到達する高さ)が約 2.5 m に相当する流量としてもよい。
4.4 注水 注水は,次による。
a) 注水角度 注水角度は,ノズルの角度を附属書 4 図 4 の○ A ,○B ,○C ,○a ,○b 及び○c のとおりとする。
b) 注水回数及び時間 ○ A について,○ a ,○b 及び○c の方向に,ほぼ同じ速度で各々1 往復 3 分間で注水す
る。○B 及び○C についても 1 分間同様に行う。
c) 注水箇所 注水は,受電箱の前面,後面,側面及び受電箱に隣接する配電箱側 1/2 の部分までの通気
孔について行う。
備考 P は,注水点

附属書 4 図 4 注水角度

関連規格 JIS C 0920 電気機械器具の外郭による保護等級

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附属書 5(規定)キュービクル式高圧受電設備の温度上昇試験

1. 適用範囲 この附属書は,定格周波数 50 Hz 又は 60 Hz,公称電圧 6.6 kV のキュービクル式高圧受電


設備の温度上昇試験について規定する。

2. 試験方法 温度上昇試験は,その形式のキュービクルが収容し得る最大容量の変圧器を収納した状態
で受電設備の全容量で連続運転し,各部の温度が一定となったときに温度計法によって各部の温度を測定
する。
なお,周囲条件が比較的安定している場所で行うことが望ましい。また,機械換気装置を設けた場合は,
機械換気装置を通常の使用状態として試験を行う。
a) 試験方法 温度上昇試験は,実負荷法,返還負荷法及び等価負荷法のいずれでもよい。
b) 試験の継続時間 温度上昇試験の継続時間は,次の 1)又は 2)のいずれかによる。
1) 温度の増加が,最後の 3 時間の間引き続いて 1 時間当たり 1 K 以内になったとき,試験を終了する。
この場合は,熱的定常状態に達したとみなして,試験時間の最後の測定値から最終温度上昇を決
定する。
2) 温度の増加が 1 時間当たり 3 K 以内になったとき,試験を終了する。
この場合,最終温度上昇の決定は, 附属書 5 図 1 に示す方法による。
c) 附属書 5 図 1 最終温度上昇の決定方法
測定箇所 キュービクルの温度上昇試験は,キュービクルを設置した状態で扉を開閉することなく,
キュービクル外部に測定線を引き出して温度を測定する。測定箇所は,次による。
1) キュービクル箱内 温度の最も上がりそうなところについて………2 か所
2) 接続部 配線用遮断器の電源側端子について………単相,三相各 1 か所
3) 変圧器………収納変圧器ごとに各 1 か所
油入変圧器の油温の測定箇所は,変圧器中央部油面下約 50 mm とし,モールド変圧器の測定箇所
は,単相変圧器は,U相又はV相の低圧側コイルの樹脂表面,三相変圧器は,V相の低圧側コイル
の樹脂表面の温度上昇が大きい箇所とする。
4) 周囲………2 か所
附属書 5 図 2 のように,高さ及び距離が,各 1 000 mm の位置に設けた 1 種 2 号絶縁油(JIS C 2320)
0.5 L 以上を入れた容器内とする。
5) その他必要な箇所
本体 表 2 の場所・部材の最も温度が上がりそうな箇所について必要に応じて測定する。

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単位 mm

附属書 5 図 2 周囲温度の測定点
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附属書 6(参考)キュービクルの外形寸法例

この附属書(参考)は,概略寸法の算出資料として使用するもので,本体 付図 1 の回路構成及び表中の
盤構成に基づいて算出した寸法の一例を示すものであり,規定の一部ではない。

外形寸法は,回路構成,収納機器の数量や配置,換気性能及び点検スペースにより大きく左右されるた
め,正確な寸法は,その仕様を提示し製造業者から提出を求めるか,又はカタログ・技術資料によるもの
とする。
なお,ここに示す外形寸法は,温度性能を一概に保証するものではなく,製造業者による検証を必要と
する。
附属書 6 表 1 前後面保守形寸法
受電設備容量 外形寸法 mm 盤 構 成 例
kVA WDH 受電盤 高圧配電盤 コンデンサ盤 動力盤 電灯盤
□≦150 3 400 2 000 2 800 1面 − 1面 100 kVA-1 面 50 kVA-1 面

150 <□≦300 4 500 2 200 2 800 1面 − 1面 150 kVA-1 面 50 kVA-1 面


100 kVA-1 面
300 <□≦500 6 000 2 400 2 800 1面 − 1面 200 kVA-2 面 50 kVA-2 面

500 <□≦1 000 8 500 2 600 2 800 1面 − 1面 300 kVA-1 面 100 kVA-3 面
200 kVA-2 面
1 000 <□≦1 500 11 000 2 800 2 800 1面 − 2面 500 kVA-1 面 100 kVA-3 面
300 kVA-1 面
200 kVA-2 面
1 500 <□≦2 000 13 000 2 800 2 800 1面 − 2面 500 kVA-1 面 200 kVA-2 面
300 kVA-2 面 100 kVA-1 面
200 kVA-2 面
2 000 <□≦2 500 16 300 2 800 2 800 2面 1面 3面 500 kVA-2 面 300 kVA-1 面
300 kVA-2 面 200 kVA-2 面
200 kVA-1 面
2 500 <□≦3 000 18 200 2 800 2 800 2面 1面 3面 500 kVA-3 面 300 kVA-2 面
300 kVA-1 面 200 kVA-1 面
200 kVA-2 面
3 000 <□≦4 000 22 400 2 800 2 800 2面 2面 4面 500 kVA-4 面 500 kVA-1 面
300 kVA-3 面 300 kVA-2 面

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附属書 6 表 2 前面保守形寸法
受電設備容量 外形寸法 mm 盤 構 成 例
kVA WDH 受電盤 高圧配電盤 コンデンサ盤 動力盤 電灯盤 低圧盤
□≦150 6 400 1 000 2 800 2面 − 1 面 100 kVA-1 面 50 kVA-1 面 2面
150 <□≦300 8 500 1 000 2 800 2面 − 1 面 150 kVA-1 面 50 kVA-1 面 3面
100 kVA-1 面
300 <□≦500 11 000 1 000 2 800 2面 − 1 面 200 kVA-2 面 50 kVA-2 面 4面
500 <□≦1 000 16 000 1 000 2 800 2面 − 1 面 300 kVA-1 面 100 kVA-3 面 6面
200 kVA-2 面
1 000 <□≦1 500 18 500 1 000 2 800 2面 − 2 面 500 kVA-1 面 100 kVA-3 面 7面
300 kVA-1 面
200 kVA-2 面
1 500 <□≦2 000 23 000 1 000 2 800 2面 − 2 面 500 kVA-1 面 200 kVA-2 面 8面
300 kVA-2 面 100 kVA-1 面
200 kVA-2 面
2 000 <□≦2 500 27 200 1 000 2 800 2面 1面 3 面 500 kVA-2 面 300 kVA-1 面 8面
300 kVA-2 面 200 kVA-2 面
200 kVA-1 面
2 500 <□≦3 000 30 300 1 000 2 800 2面 1面 3 面 500 kVA-3 面 300 kVA-2 面 9面
300 kVA-1 面 200 kVA-1 面
200 kVA-2 面
3 000 <□≦4 000 36 400 1 000 2 800 2面 2面 4 面 500 kVA-4 面 500 kVA-1 面 10 面
300 kVA-3 面 300 kVA-2 面
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