Download as pdf or txt
Download as pdf or txt
You are on page 1of 3

うしかたと やまんば

うし やま
ある うしかたが ほしざかなを 牛に せおわせて 山にを こえて むら

むかっておりました。すると、やまんば あってしまいました。やまんばは

「おい、うしかた。 さかなを くわせろ。」

い うしかた
と 言にい ました。牛方には 一ぴき、なげて げました。しかし、やまんばは

すぐ さかなを 食べて おってきました。そして、

「おい、うしかた もう 一ぴき、くわせろ。」


と 言にいました。そうやって、一ぴき、もう 一ぴきと とうとう、さかなを ぜ

んぶ くわれてしまいました。すると こんどは、

「おい、うしかた、 うしを くわせろ」

と さけびながら おってきました。うしかたは げようとしましたが、すぐ 、

うし
おいつかれてしまいました。うしかたは しかたなく 牛にを みすてて げまし

た。ところが、やまんばは うしも すぐ たいらげ、また うしかたを おっ

てきました。

「こりゃ たいへんだ。 こんどは わしが 食われてしまう。」
はし もり なか
と いっしょうけんめい 走にって げました。 すると、森に 中に いっけん

いえを 見つけました。
いえ はい
「ああ、よかった。」と そ 家に 入にり、やねうら かくれました。ところが、

それは やまんば いえだった です。やまんばは かえってくると、


「やれやれ、 うしかたを 食いいここてて しまったわい。しかた が ないか

ら もちでも 食うと するか。」

と、もちを やきはじめました。そして、うとうととに いねむりを はじめました。う


しかたはに やねうらから ぼうでに そ もちを つきさして 食にべました。しばらく

して 目を さました やまばは

「どうしたことだ。もちが ないぞ。もちを 食ったのは だれだ。」

と おこりました。うしかたは

ひ ひ
「火の かみ。火の かみ。」

と言いました。やまんばは

「火いの かみなら しかたが ない。このまま てるか、てずみが こわいか
なか
ら かまの 中で てるか、 どっちに しようか。」

と 言にいました。うしかたは ちかく おちていた もくへんを とり ガリガ
おも
リとかじりはじめました。やまんばは、ねずみが いると 思にって おおあわてで
なか
かま 中 げこみました。
うえ おお いし
うしかたは やねうらから おりて、かま 上 大きな 石うすを おき、
あ ひ
かま ふたが 開にかないよう しました。そして、かまど 火にを おこしまし

た。火には いきおい よく もえて、やまんばは しんでしまいました。 おしま

い。

You might also like