Professional Documents
Culture Documents
うしかたとやまんば 2
うしかたとやまんば 2
うし やま
ある うしかたが ほしざかなを 牛に せおわせて 山にを こえて むら
むかっておりました。すると、やまんば あってしまいました。やまんばは
い うしかた
と 言にい ました。牛方には 一ぴき、なげて げました。しかし、やまんばは
た
すぐ さかなを 食べて おってきました。そして、
「おい、うしかた もう 一ぴき、くわせろ。」
い
と 言にいました。そうやって、一ぴき、もう 一ぴきと とうとう、さかなを ぜ
んぶ くわれてしまいました。すると こんどは、
うし
おいつかれてしまいました。うしかたは しかたなく 牛にを みすてて げまし
てきました。
く
「こりゃ たいへんだ。 こんどは わしが 食われてしまう。」
はし もり なか
と いっしょうけんめい 走にって げました。 すると、森に 中に いっけん
み
いえを 見つけました。
いえ はい
「ああ、よかった。」と そ 家に 入にり、やねうら かくれました。ところが、
く
「やれやれ、 うしかたを 食いいここてて しまったわい。しかた が ないか
く
ら もちでも 食うと するか。」
た
しかたはに やねうらから ぼうでに そ もちを つきさして 食にべました。しばらく
め
して 目を さました やまばは
く
「どうしたことだ。もちが ないぞ。もちを 食ったのは だれだ。」
と おこりました。うしかたは
ひ ひ
「火の かみ。火の かみ。」
い
と言いました。やまんばは
ひ
「火いの かみなら しかたが ない。このまま てるか、てずみが こわいか
なか
ら かまの 中で てるか、 どっちに しようか。」
い
と 言にいました。うしかたは ちかく おちていた もくへんを とり ガリガ
おも
リとかじりはじめました。やまんばは、ねずみが いると 思にって おおあわてで
なか
かま 中 げこみました。
うえ おお いし
うしかたは やねうらから おりて、かま 上 大きな 石うすを おき、
あ ひ
かま ふたが 開にかないよう しました。そして、かまど 火にを おこしまし
ひ
た。火には いきおい よく もえて、やまんばは しんでしまいました。 おしま
い。