Compound Ginkgolide A Ginkgolide B Ginkgolide C R H OH OH R H H OH

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C 食品成分

H O

1.43 イチョウ葉中テルペノイド類の分析 ̶ LC

■解説 (本分析条件ではメタノール80 %によるカラム洗浄


イチョウ葉に含まれるフラボノイドやテルペノイ 工程を加えています。)
ドなどを抽出したイチョウ葉エキスは,脳の血液循
環の不全や末梢血管循環不全に対して改善効果があ ■分析条件
ると報告されています。このイチョウ葉エキスは, カラム :Shim-pack FC-ODS
日本や米国では健康補助食品としてサプリメントな (150mmL.×4.6mmI.D.)
どに用いられています。ここでは,蒸発光散乱検出 移動相 :A:水
器“ELSD-LT II”を用いてイチョウ葉エキス中の B:メタノール
テルペノイド類を分析した例をご紹介します。 グラジエント溶出法
B 20 % (0 min) → 45 % (16 min)
■標準溶液の分析 → 80 % (16.01-20 min) → 20 % (20.01-30 min)
イチョウ葉に多く含まれるテルペノイド類として 流量 :1.0 mL/min.
は,ビロバリド,ギンコリドA,ギンコリドB,ギ カラム温度:50 ℃
ンコリドCなどが知られています(図1.43.1)。これ 検出 :蒸発光散乱検出器 ELSD-LT II
ら成分は光吸収性をほとんど有しないため,蒸発光 温度 :40 ℃
散乱検出器と逆相モードによるグラジエント溶離法 ゲイン :6
の組み合わせが有効な分析方法となります。図1.43.2 ネブライザーガス :N2
にこれらテルペノイド4成分の標準溶液(各200 mg/L, ガス圧 :350 kPa
メタノール)を分析したクロマトグラムを示します。 試料注入量:10 μL
mV

Bilobalide Ginkgolide 25.0


3
■ピーク成分
1 Bilobalide
20.0 2 Ginkgolide C
3 Ginkgolide A
1 4 Ginkgolide B
2
15.0
4
Compound R1 R2
Ginkgolide A H H 10.0

Ginkgolide B OH H
Ginkgolide C OH OH 5.0

図1.43.1 構造式
0.0
■イチョウ葉エキス含有サプリメントの分析 0.0 5.0 10.0 15.0 20.0 min

イチョウ葉エキス含有市販サプリメントを図 図1.43.2 イチョウ葉テルペノイド4成分のクロマトグラム
1.43.3に示す前処理後,分析を行いました。図1.43.4 (各 200 mg/L,10 μL注入)
にクロマトグラムを示します。
mV 50

Tablet Sample 45

■ピーク成分
40
Milling 1 Bilobalide
2 Ginkgolide C
Methanol 35 3 Ginkgolide A
Sonoicate (20 min) 4 Ginkgolide B
30

Centrifuge (14000 rpm) 10 min 25

20
Supernatant
15
1
Filtration (0.45 μm) 3
10
2
Dilute 4
5
Methanol
61 Inject to HPLC 10 μL 0
0.0 2.5 5.0 7.5 10.0 12.5 15.0 17.5 20.0 22.5 25.0 min

図1.43.3 前処理 図1.43.4 イチョウ葉エキス含有サプリメントのクロマトグラム

分析集.indb 61 11/08/26 9:58

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