The 　Sooiety

The Society 　of ApPlied

of 　 Applied 　 Forest
Forest　Soienoe
Science

森 林 応 用研 究 7 ，1998

コ ナ ラ と ミズ ナ ラ の 生 立木 ， 枯 死 木 お よ び 丸太 に お け る カ シ ノナ ガ

キ ク イ ム シ と ヨ シ ブ エ ナ ガ キ ク イ ム シ の 穿入状 況 と 成虫脱 出状 況

井 上 　牧 雄 西 垣 眞太郎 ，西 村 　徳 義
＊ ＊ ＊ ＊ ＊ ＊
，

　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 ABSTRACT

　　Makio 　 Inoue， 　 Shintaro 　Nishigaki 　and 　Noriyoshi 　Nishimura Attack　Density 　and ：

Seasonal 　Prevalence 　of two 　Platypodid 　Beetles 　 ，尸如 卵 quereivon s and Plat）ptLs 旙 ｛ 　 　

calamus （Coreoptera Platypodidae ： ）on 　Live ，

　Dead 　and 　Logged 　 Oak 　Trees ． 　Ap ，　For ．
　Sci ，
，
−
Kansai，7 ．121 126 ．1998．
　of 　oak 　trees　have　beell 量n 　Tottori　Prefecture ．
　　Recentry， 　mass 　mortalities 　revealed

The　 infected　 trees　 were 　 attacked 　 by 　 P 地 壇 quercivoTus 　and 　P ． 　 calamus 郷in　mass ．　We 　

investigated
　the　
attack density　 　
　 and seasonal 　 of 　these　p
prevalence 　 ［atipodid 　beetles　on
the　 stem 　of 　 oak 　trees 　 Queruczts 　 serrata　and
，
？．規
（ live
o π go 沈 α var， ．
　gro ∬ eserrata 　ullder 　

dead　trees　or 　bo 重ts ．

　　The 　 attack 　 densities 　were 　 different 　 among 　 live 　 trees ，　dead　trees　and 　bolts ．　It 　was

lower in live trees than the other ，This differellce

　 　 　 　 　 　 　 　 　 was 　Inore 　cQnspicuous 　in　P ．　 calamus

than 　P ．　 quercivortfs ， 　 For　adult 　emergence 　from　trees， 　many 　adults 　of 　both　Platypodid

　from 　dead　trees， 　but 　frQm 　live 　trees　in　spite 　of 　exist

−
beetles　emerged 　no 　adult 　emerged

　 From 　 the　 bolts

． 　 cut 　 healthy 　tree， 　adults 　of 　P ．
−
ence 　 of 　 thier 　 attack 　 holes 　 many 　quer

civorus 　elnerged 　in　the 　cutting 　year 　but　no 　adult 　of 　P ． 　calamzas 　ernerged
，
．　From 　the　bolts

cut 　 decline
　tree，
　 many 　 adults 　of 　 both　 Plat｝・
pQdld　 beetles
　emergcd 　 in　the　cutting 　year
and 　 the　next 　year ．
that　both　Platypodid　beetles 　attacked 　live 　oak 　trees，　but　they
　　Our　results 　showed 　

breed hl them ．They could breed only

　 not 　 　　 　　 　 　 　 in　 dead 　 trees 　or 　 decline
　 ones 　FrQm
．
could
　 qztercivorns　and 　P ．
　 the 　adults 　of 　P ．
’emerged 　froln　June 　to 　Novem
・
dead　 trees， 　 cagamzas

ber ．
Key 　words ： group 　wnting ，
　oak ，1’ ） ，／laゆpus　calamus ，
la　tM us 　qzfercivorus 　attack 　density
〕

　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 　要 　 　 旨

　カ シ ノ ナ ガ キ ク イム シ と ヨ シ ブエ ナ ガ キ クイ ム シ の コ ナ ラ と ミ ズ ナ ラ の 生 立 木 ，枯 死 木 お よ

び 丸 太 に お け る 穿 入 状 況 と成 虫 の 脱 出状 況 を調 べ た 。両種 と も 穿入 孔 密度 は 健 全 な 寄 主 の 方 が

衰 弱 し た 寄 主 や 枯 死 し た 寄 主 よ り も低 く ，こ の 傾 向 は カ シ ノ ナ ガ キ ク イ ム シ よ り シ ブ ナ ガ
ヨ エ

キ ク イ ム シ で よ り強 か た 。成 虫 は ，両 種 と も 生立 木 か ら は 穿 入 孔 が あ る に も か か わ ら ず ，ま
っ

た 。枯 死 木 か ら は 多 く の 個 体 が 脱 出 し た 。脱 出 期 は 両 種 と も 6
〜11月 で ，
っ た く脱 出 し な か っ

カ シ ノ ナ ガ キ ク イ ム シ の 方 が 少 し 早 く脱 出 した 。丸 太 か ら は ，伐 採 時 に 健 全 あ た コ ナ ラか
で っ

らヨ シブエ ナガキクイム シ は ま っ た く脱 出 しなか っ た が ，カ シ ノ ナ ガ キ クイ ム シ は 丸 太 を採 取

くの 個 体 が 脱 出 し た 。伐 採 時 に 衰 弱 して い た ミ ズ ナ ラ 丸 太 か ら は 両種 と も多 くの 成
した 年に多
虫が 脱 出 し た が ，状 況 は 丸 太 に よっ て異なっ た。
ナ ラ と ミズ ナ
　今 回 の 調査 か ら ，カ シ ノ ナ ガ キ ク イ ム シ と ヨ シ ブエ ナ ガ キ ク イ ム シ は と も に コ

こ と ，ま た ，両 種 と
ラ の 生 立木 を 攻 撃 す る が 前 者 の 方 が よ り健 全 な 寄 主 も攻 撃 す る 傾 向 が あ る
も 生 立 木 で の 繁 殖 は 困難 で ，攻 撃 の 翌 年 新 成 虫 推
に と 察 さ れ る 個 体 が 脱 出 して く る の は 衰 弱 木

あ る い は 枯死 木 に 限 ら れ る こ と が 示 唆 さ れ た 。
キ ーワ ー ド ：ナ ラ枯 損 ，カ シ ノ ナガ キクイム シ ，ヨ シ プエ ナ ガ キ ク イム シ ，穿 入 孔 密 度

・
s’
“鳥 取林 試 ，〒 680−1203八 頭 郡 河 原 町 稲 常 113 （Tottori　Pref． 　St．
　Forest　Exp ， ，
　Yaz ，
−
　Tottori　680 1ZO3） ロ

榊　鳥 取 県 ’ − −
ヒ木 ，〒 683 Oe33米 子 市 〔Totしori　Pref ． 　Sec．
　Civil ，
　Yonago ，
　Tottori　683 eO33）

一121 一

一
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1　 は じめ に 面 を22 × 22 メ ッ シ ュ の 防 虫網 で 覆 っ た コ ン テ ナ に 収容 し ，
　近 年 ，日本 海 に 面 し た 各 県 で ナ ラ 類 の 集 団 枯 損 が 発 生 室 内に お い た。
し ，鳥 取 県 で も 1990年 頃 か ら 被 害 が 確 認 さ れ て い る 。被 　1995年 12月 26 日 と1996年 5 月 25 日に ，そ し て 1996年 6
害木 の 樹 幹 に は ほ ぼ 例外 な くカ シ ノ ナ ガ キ ク イ ム シ 月か らll月 まで は 週 に 1 回 ，コ ン テ ナ 内 に 脱 出 し て い る
（1 lat
’
iPt
） ｛s　 quercivon
・
．）
｛s とヨ シ プエ ナ ガ キ クイ ム シ カ シ ノ ナ ガ キ ク イム シ と ヨ シ ブ エ ナ ガ キ ク イ ム シ の 成虫
P ． calamus
（ ） の 穿入 が認 め られ る こ と （
肘井 ら 個 体 数 を数 えた 。
1991），ま た ，両 種 の 虫体 と 孔道 周 辺 の 材部 か ら特定 の 　 3 ． 生 立 木 と枯 死 木 に お け る 穿 入 状 況 と 成 虫脱 出消長
未 同定 菌 が 分 離 さ れ た こ とか ら ，ナ ラ 類 集 団 枯損 に は こ 調 査 　1996年 5 月 26 日 ，カ シ ノ ナガキ ク イム シ とヨ シブ

れ らナ ガ キ ク イ ム シ 類 の関 与 が 示 唆 され て （
伊藤ら
い る エ ナガ キ ク イ ム シ の 穿孔 して い る コ ナ ラの 生 立木 4本 と
1993）。こ の 報告 は カ シ ノ ナ ガ キ クイ ム シ と ヨ シ ブ エ ナ 前 年 （1995年 ） 夏 季 の 枯 死 木 工本お よび ミズ ナ ラ の 生立
ガ キ クイム シ の コ ナ ラ Quemcus　serrata
（ ）お よび ミズ 木2本 と前年夏季の 枯死 木 3 本 を調査 木に した。 そ れ ぞ

ナ ラ Q ．mongorica
（ 　var ．
　grosseserrata 　） の 生 立 木 ，枯 れ の 調 査 木 の 胸 高 よ り少 し 下 の 樹 幹 の 上 下 30cm幅 を 22 ×
死 木 お よ び丸太 に お け る穿入 状況 と それ らか ら の 成 虫の 22 メ ッ シ ュ の 防虫網で 覆い ，1996年 6 月 か ら 11月 ま で 週
脱出状況 を扱っ てい る 。 に 1 回 ，防 虫 網 の 中 に 脱 出 し て い るカ シノ ナガ キクイム

シ と ヨ シ ブエ ナ ガ キ クイ ム シ の 成 虫個 体 数 を 数 え た a

II　 材 料 と 方 法 　成 虫 の 脱 出 消 長 調 査 終 了 後 ，防 虫 網 設 置 部 の 樹 皮 を剥

　 1 ， 調 査 地 　野 外 調 査 と材 料 の 採 集 は 鳥 取 県岩 美 郡 岩 い で カ シ ノ ナガ キ クイ ム シ とヨ シブ エ ナ ガ キ クイム シ の

美 町 鳥 越 地 内 の ナ ラ 類 集 団枯 損 の 発 生 地 域 （
北緯 穿入 孔数 を数 えた 。
35J　29’ ’
東 経 135e2S ，標 高 560m ） で 実施 し た 。

　 ナ ラ 類 の 集 団 枯 損 は 1990年 か ら発 生 し ，1995年 9 月 ま 皿 　 結 　 　果
で に 地 域 の ミズ ナ ラ の 約 3  ％ と コ ナ ラ の 約 5 ％ が 枯 死 し
　1 ． 丸太に お け る寄 生 状 況 　丸 太 を 採 取 した ナラ 類の
た 。 樹 高 ，胸 高 直径 ，見 か け ヒの 健全 度 を 表 一 1 に ，そ して ，
　地域の 植生 につ い て概 略を記 せ ば ，上 層 は コ ナ ラ と ミ そ れ ぞ れ の 丸 太 の 採 取 部 位 ，カ シ ノ ナ ガ キ ク イ ム シ とヨ
ズ ナ ラが 優 占 し ，亜 高 木 層 は リ ョ ウ ブ ，コ ナ ラ ， コ シ ア シ ブ エ ナ ガ キ ク イ ム シ の 穿 入 孔 数 と 密度 （
孔 数 ／
プラなど ，低 木 層 は ネ ジ キ ，ク モ ジ ，リ ロ ョ ウ ブ な どが ） を 表 一2
100crai に 示 した 。 外樹 皮表面 の 穿入 孔の 径 は
構成 し ，草本 層 は ヤ ネ フ キ ザ サ が 優 占 し て い た 。 カ シノ ナガキ ク イム シが 8〜2 ．
1， 6man
，ヨ シ ブエ ナガキ ク

　 2 ． 丸 太 に お ける 穿入 状 況 と成 虫脱 出消 長 調 査 　1995 イム シ 7 〜1 ，
が O． 2mm で ，両 者 の 区別 は 容 易 で あ っ た。
年 8 月 3 日 ，カ シ ノ ナ ガ キ ク イ ム シ と ヨ シ ブ エ ナ ガ キ ク 　 両種 と も 穿入 孔 は 伐 採 時 に 葉 が黄 色 に 変色 して い た ミ

イ ム シが 穿孔 し て い る見 か け上 健全 な コ ナ ラ 2本 と葉が ズ ナ ラ で は どの 丸 太 に もみ られ ，密 度 も丸 太 間 で あ ま り
黄色 に 変 色 して 衰 弱 し て い る と思 わ れ た ミ ズ ナ ラ 1本 を 変 わ ら な か っ た 。伐 採 時 に 見 か け上 健 全 で あ っ た コ ナラ
伐 倒 し ，そ れ ぞ れ 地 際 か らO ．
5m あ る い は 1m ご とに 長 で は．ヨ シ ブ エ ナ ガ キ ク イ ム シ の 穿入 孔 は コ ナ ラ 2 の
さ 20cmの 丸太 を採 取 し た 。 こ れ ら の 丸 太 は 林 業 試 験 場 0．〜
2 0．4m
に 丸 太 だ け に み られ ，密度 は非常 に 低 か た。 っ

持 ち 帰 り ，カ シ ノ ナ ガ キ ク イ ム シ と ヨ シ ブエ ナガ キ ク イ カ シ ノ ナガ キクイム シ の 穿入 孔 は コ ナラ 1で は 0．〜
2 e．
4
ム シ の 穿入 孔 数 を 数 え た 後 ，小 口 面 を ロ ウ で ふ さ ぎ ，上 m 丸太に ，そ し て ，コ ナ ラ 2で は すべ て の 丸太 に み ら

表 一1　 丸 太 採 取 木 の 概 要
Table 1 External
　
　symptom 　of 　the　sample 　 tree ．
丸 太 採取木 伐 採 時 の 外観 症状 胸 高 直 径 　 樹 　高
Sample tree 　 External
　symptom D． B．　H 　　Height

コ ナ ラ 1serrata 変 色 した葉 はみ られ な か っ た
1
　
tree　whose 　foliage　had　no 　 apparent 　discoloratiQn 15．
Ocm 　 15 ．
Om
コ ナラ 2serrata 変色 した葉 はみ られ な か た
． l8 ．
っ

　
2 tree　whose 　foliage
　had　no 　apparent 　discoloration 工8 8 cm
　 　 6m
ミ ズ ナ ラ　 （ 太幹） 　　 部分 的 に変色 し た 葉 が み られ た
big 13 ．
5cm 　 13 ．
Om
溺ρ πgo 沈 α （ 　stem ） partially　discolored
　 tree　with 　 　foliage

ミ ズ ナ ラ　 （ 細幹） 　 　 部 分 的 に変色 し た 葉 が み られ た
9． 6m
1cm 　　　11 ，
　　　 （ small 　stem ）　tree 　with 　partially　discolored
　foliage

注 ） ミ ズ ナ ラ は 地 上 O． 8m 部 分 で 2 本 に 分 岐 し て い た 。◎ 珊 og 碗 毋 tree　forked　twQ 　stems 　8Dcm 　above 　grQund 、

一 122 一

一
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れ ，最 下 部 の 02 〜0 ．4m 丸 太 の 密 度 が 高 か た 。 っ
一2 　 丸 太
表 に お け るカ シ ノ ナ ガ キ タイ ム シ と ヨ シ プ エ

　 2．
　 生 立 木 と 枯 死 木 に お け る 寄 生状 況 　 そ れ ぞ れ の 調
　　　　 ナ ガ キ クイ ム シの 穿入 孔数 と 密 度
査 木 の 生 死 ，防 虫 網 設 置 部 の 地 上 高 と 中 央径 ，そ し て ， Table 　2 　Number 　of 　 attack 　 holes　 and 　 its　density　 of
カ シ ノナ ガ キ クイ ム シ と ヨ シブ ェ ナガキ ク イム シの 穿入 　　　　 P ．qZtercivolus and P ．calam
　 　 　 ；tS ．
孔 数 と 密 度 を 表 一3 示 し た 。 外樹 皮 を 剥 い だ 材 表 面 　 　 　 　 　 　 　 　 　穿　 人 孑 L 数　（ゴ
　 　 　 穿入 孔 密度 〔
固｝ 個！10  り
に の
F釆取 木
攤 位 置〔 ”）
「
一 ・・
・ ・
． ・・ ・
・
f tt khoT 　 d n ity f… aukh les ・
’lotr o h巳［ghtabov巳 中正央 餬1er
穿 入 孔 の 径 は ，カ シ ノ ナ ガ キ クイ ム シ が ］ ．
．4 〜1 ．
8mm ，ヨ Ean am ε 　 カ シ ナ ガ 　 ヨ シ ブェ 　 カ シ ナ ガ 　 ヨ シ プ ェ
’’
… じ
gruundd
　 　 　 quel civ ots 　 catamus 　 qttercivors
8〜1 ．
　 calamus

シ ブエ ナ ガ キ ク イ ム シ が O． 2  で ，両者 の 区別 は 可 ．〜． ．
2 o 40 21   rGOO
「 OOOO （｝ 53 　　　　0 D〔〕 ． ．
能で あ たe コ ナ ラ 1 ．〜 ． ．
5 O 71 ユ4   O OO　 　 　 O 00 ． ．
．〜 ． ． ．
っ
∫e 厂ratao 〕 上 21
〔 ．
13 4 0 OO　　　 O DO
　両 種 と も 穿 入 孔 密 度 はコ ナラ ，ミ ズ ナ ラ と も生 立 木 の ．〜 ．
5 1 7 ．
】2 s O eo　　　 O DO ． ．
、〜 ． ’ ．
2 o i1 ・ 且 20 1 7ア　　　　C 14 齟 ．
方 が 枯死 木 よ り も低 か た 。そ し て こ の 傾 向 は ヨ シ ブ エ コ ナ ラ 2se
．〜 ． ． ． ．
っ
’ D 1 21 16 6 0 58 　　　　0 DO
．〜 ．
η atao

ナ ガ キ クイ ム シで よ り 強 く ，本 種 の 生 立 木 に お ける穿入 ．
5 1 723 廴6 26652   O 49 　　　　1， 00 、 ．
ミズナラ共通部 go 再偬

3− O ．
肱 脚

孔は コ ナ ラ 1本 だ け に 観 察 さ れ ，密 度 も非 常 に 低 か っ た 。 singLe stem 　　
　 O． 5　　　20．9 一
20 8一 ．
1 52　　　　0 、
61
8〜1 』
， 廴3 ．
2 141110 88 ．
1 69　 　 　 0 、
97
　 3． 丸 太 か ら の 成 虫 脱 出 消長 　伐 採 時 に 葉 が 黄 色 に 変
mOng nca
呂〜 ． ．
「
ノ

　 太 幹 1． 上．
51 上2 ．412 1 41 　　 　　1 03

た ミ ズ ナラ 丸太 か らの カ シ ノ ナ ガ キ ク イ ム シ と
big ste1n0
　
8〜2 ．
． O ．
2 一
ワ ．
1 31　 　 　 0 ．
26
色 して
B−一一
い
tnolzgortca ， 1．
Ol ．
28 1 7632 ．08　　　 1 ．
21
ヨ シブ エ ナ ガ キ クイ ム シ 成 虫 の 脱 出 状 況 を ，そ れ ぞ れ 図 　 細 幹 3〜1 ．
． 51 ．
47 』
1 52 　 　　　1 ．
14

一 1 ，2 に snlali　stelnO 8〜2 、
． o9 、
829 遭 ．
n S2　 　 　 0 ．
61
示 した。 カシ ノ ナガキクイム シ 成虫 は 径 の細

い 丸太か らは伐採翌年 の 5 月25 日 ま で に ，そ し て 径 の 太

03
3 解0 ．
ー
1． − ・一 （太 ｝O ．
．
　 　 　 （共 通 部 ）0 5

ご 8 州1 ．0
− 一 （太 ）1．
コ

3Nt ，
”
司 ■ 5
02
←
o − 一 〔太 ＞1．
■ e 〜2．  
　 ． 一　仁　　〔細）0．
o
＝
8N1 ． 0
噛　 騨
o
　（細）書． 3 叩1， 5
磁 10 …。・ ・（細）1， 8 〜2 ．0
厨
ヨ

oDoc 一σt；No ＿。 ．。．

。一鬮邯 o 幽 ロ。■。一
．
　　 西 n ． Feb ． 隠ar ．
　　 貞pl ． 圏oy 　　　　Juno 　　　Ju　ly　　　　Aug ，
　　　　S ◎ P ，
　　　　 Oot ．
　　　　 Nev ．
（1995） 　 　 　 　 　 　 　 　 　 （1996）

　　　　　　　　図 一1　 ミズ ナ ラ丸太 か ら の カ シ ノ ナ ガ キ ク イ ム シ 成 虫 の 脱 出消 長

Fig ．1　Seasonal　 f！uctuations 　 in　the　 adult 　number 　of 　 P．

　quercivonrs
　ernerged 　 from し he　bolts　of
　 　 　 　Q ．溺 07zgo ガ6 α ．

20
共通部）0．
　 　 　（ 3nyO，
5
一
U
一 一 （太 ）O ，
，
羅
齢
8 〜1．
0
煽

甲
O
　
O
，
＝

O
鹹
展
缸

　
0　
． 　
　 △　　△．　　　　 ＿
−

Nov ．
　　 ．　
　 D
● G Oot
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　．
　 　 （1995》 　　（1996）
　　　　　　 図 一2 　 ミズ ナ ラ丸 太 か らの ヨ シ ブ エ ナ ガ キ ク イ ム シ 成 虫 の 脱 出 消長
Fig　
．2　 Seasonalfluctuations in the
　 　 　 　 adult 　 nurnber 　 of 　 P ．calamus
　 emerged
　 　 from the boltsof Q ．
　 　 　 　

　 　 mongonca ・

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い 丸太 か ら は翌 年の 6 〜10月 に も 多 く脱 出 す る 傾 向 が 認 木 の 防虫 網 設 置 部 に カ シ ノ ナガ キ クイ ム シ と ヨ シ ブエ ナ

め られ た （図 一1 ）。 ガ キク イム シ の 穿 入孔 は 少数認 め られた が 表 一3 ），
（
　 一方 ヨ シ ブエ ナ ガ キ ク イ ム シ の 成虫 は ，径 の 細 い 丸太 両種 と も成虫 は ま っ た く脱 出しなか っ た 。

か らは 調 査 期 を 通 し て 脱 出 数 が 少 な く ，径 の 太 い 丸 太 か 　枯死木 か らの 両種 の 成 虫 脱 出状 況 を 図 一4 に 示 し た ．
らは 翌 年 の 6 〜 8 月 に 多 く 脱 出 す る 傾 向が 認 め ら れ た ヨ シ ブ エ
ナ ガ キ ク イ ム シ の 調 査 木 あ た り の 脱 出頭 数 は 4
（図 一 2 ）。 〜20頭 で ，カ シ ノ ナ ガ キ クイ ム の そ れ （ 30〜192頭 ） に
　 伐 採 時見 か け 上 健 全 で あ た ナ ラ で は ，ヨ シ ブ ナ っ コ エ 比べ て 少なか た 。成 虫 脱 出 期 は 両 種 と も 6 〜11月 で ，
っ

ガ キ ク イ ム シ は コ ナ ラ 2 の 0． 〜
2 0． 4m 丸 太 に 穿 入 孔 が 50％ 脱 出 日 は カ シ ノ ナ ガ キ ク イ ム が 6 月 下 句 〜 8 月 上 旬 ，
み られ た もの の成虫 は脱 出 しな か た 。カ シ ノ ナ ガ キ ク っ ヨ シ ブ エ ナ ガ キ ク イ ム シ の そ れ は 8 月 上旬 〜10月 上旬 で

イ ム シ 成 虫 脱 出状 況
の は 図
一 3 に 示 し た 。成 虫 は ，穿 入 あ り ，カ シ ノナ ガ キ クイ ム シの 方が 早か っ た 。
孔の あ っ た す べ て の 丸 太 か ら伐 採 翌 年 の 5 月25 日 まで に

す べ て が脱 出 した 。 V
】 　考 　 　察
　 4 ． 生 立 木 あ る い は枯 死 木 か らの 成 虫 脱 出消 長 　 生 立 　今 回 の 調査結果 か ら ，カ シ ノ ナ ガ キ ク イム シ と ヨ シ ブ

40

　 　 2〜
ロナラ1 ）O ． O．4
− ●
一 （コfラ1）0 ． 僧
ヴ 　
316 30 5 0， 7

単 、
− 一 （コtラ1）1， 0 層1 ，2
o2Q
． − ■
一 （ナラ1》1． 卍
5 1，
コ 7
oZ 、
暉a 　 （コナラ2｝O．e −−O ．
2
、
．o 匿ロ ナラ2）1． ”
O 1． 2
蜃 　10
ヨ

o
　 Dec ．
’
1995）　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 （1996）
（

　 　 　 　 　 　 図 一3　 コ ナ ラ 丸 太 か らの カ シ ノ ナ ガ キ ク イ ム シ 成 虫 の 脱 出 消長
Fig ．3 Seasonal
　fluctuations
　in
　the　 adult 　number 　of 　P ．
　 quercivovas
　emerged 　 from the boltsof Q．serrata ．
　 　 　 　 　

ll
調査木 ： コナラ NO．
5
403020lee
　 　 　 5errsts 調査 木 ミズ 朽 趾0 ．
8
；
一F −一カシノナガ キクイムシ
〇
　 　 　 mongor ’ce

　 　 P． querucivorus
　

．
．一一．一ヨシフ・ナカ． キクイムシ
エ

　 　 P． cslan iS
−o
＃
　
　 ご
　 ，
　
「
蝋 で
コ
。
缶 　
愚

　
怪 　 申
ヨ o
　．　
腿 oZ
釦 鱒
，
302010o 3020100 調 査木 　
： ミλ 抒 　
胆 ．
10
調査 木 ：ミ ズ 幻 no ．
9 mongor ’c8
　 　 　
　 　 　 mongorlca

J 凵 mo 　　西 ly　 　触 8 ．
　 ．
Sep 　 　 06t 　 ． 恥 り． 山   　　　 ． ．
J 凵Iy 　　　杣 8 　　 ＄ep 　　　Oot 　　 Nev ． ・

　 　 　 　 図 一 4　 枯 死 木 か ら の カ シ ノ ナ ガ キ ク イ ム シ とヨ シ ブ エ ナ ガ キ クイ ム シ 成 虫 の 脱 出 消長
Fig ．4　 Seasenal　fluctuations
　in　the　adult 　number 　of 　 P． 　and 　P ．
　qugrcivonis 　calamu6
’
　emerged 　 frQm　dead　oak 　trees．

一124 一

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表 一 3　 コ ナ ラ ，ミ ズ ナ ラ の 生 立 木 と枯死木 に お け る カ シ ノナ ガ キ クイ ム シ と ヨ シ ブ ナ ガ キ クイ ム シ の 穿入 状況
エ

Table 3　Nnmber
　 　 of 　 attack 　holes 　 and 　 its density
　 　 of 　P ．quersivoms
　 　 and 　 P．
　calamus 　at 　the 　stem 　of 　 live
　or

　 　 　 　 dead oal 　 ｛ trees ・

ナガキ クイム シ ヨ シ ブ ナガ キクイムシ
　 　防 虫網 設 置 部 エ
カ シ ノ

PartOfstem
　 　selting 　net 　 P．quercivors 　　 P，calamzts

額騨1鯔黙纖 髄躍 讐 1
調 査 木 番 号 　 　樹 種 　 　 生 ／ 枯 死 　 高 さ （ cm ＞ ）
　 No 　of 　 　 trce 　 　 　 live　Qr 　 height
、 　above

sample 仁ree 　　specles 　　　　dead 　　　　ground

盤 讐
・
瓢
生．
立木
90〜120 0． 0 0
コ ナ ラ
Na 1
　 0
38、 3 08
serrata live　tree
生 立木
60〜90 22 ． 0， リ 0．
09
コ ナ ラ
Ne．
2 7 11 51 ワ

serrata livetree
生．
Na　
ナラ 立木
65〜95 19， ．
55 o
コ
3 2 lD   o
serrata livetree
　

生．
． 90〜120
ナラ 立木 2 0．
13 o
Na 4
コ
16．
3 0
livetree
　

serxata 　

枯死 木 9   〜120 46 ． 2． 22 O．
51
　 ナ ラ
Na 5
コ
0 ユ03 38
deadtree
　

serrata

ミ ズナ ラ ．．
生立 木 〜9〔1 d．
9．3 38 o．
SLt o D
Ne．
6
mo 冗 gonca livetree 60
No．
7
ミズ ナ ラ 生立 木
’ livetree 95〜125 14 ．
5 4 e．
29 0 0
mo   90 η Ca

Na　
8
ミズ ナ ラ 枯死 木 90〜12 〔1 45 ．
3 97 2．
27 48 1．
12
mongonc 　
6 dead tree 　

Na 9
ミズ ナ ラ 枯死 木 65〜95 35．
5 93 2．
78 18 0．
54
dead tree
　
ino η
goη ca 　

5   〜80 1， 2．
4ユ
ズナ ラ 枯死 木
No10
ミ
30．
0 56 98 68
” zo 冗 go7zca dead　
tree

エ ナ ガ キ クイム シ の 穿 入 孔 密 度 と成 虫 の 脱 出 消 長 は 異 な くが ，そ し て ，翌 年 5 月 下 旬 ま で に も 少 数 が 脱 出 し た 。
一方 ，丸 太 採 取 時 に 葉 が 黄 色 に 変 色 し て い た ミ ズ ナ ラ で
り，ま た ，寄 主で あ る コ ナ ラ と ミズ ナラの 健全 度に よ っ

て異 なるこ とがわ か っ た。 は ，径 の 細 い 丸 太 か ら は 6 月 以 降 に 脱 出 し た 成 虫 は ほ と

　穿 入 孔 密度 は 両種 と も健 全 な 寄 主 の 方 が 葉 が 黄 色 に 変 ん どい なか た の に 対 し て ，径 の 太 い 丸 太 か ら は 6 月 以
っ

色 し た 寄 主 や 枯 死 し た 寄 主 よ り も 低 く ．特 に ヨ シ ブエ ナ 降 に も 多 く の 成 虫 が 脱 出 し た 。佐 藤 ら （ 1993） は 山 形 県
’
ガ キ ク イム シ で そ の 傾 向が 強か っ た 。こ の こ と は ，カ シ で カ シ ノ ナ ガ キ ク イ ム シ 成 虫 の 発 生 消 長 を 調 査 し ，1成

ノ ナ ガ キ ク イム シ の 方 が よ り健 全 な 寄 主 も攻 撃 す る こ と 虫 の 発 生 は 4 月下 旬 か ら 1   月 中 旬 ま で 続 い た が ， 6 月 ド

を示 唆 して い る。 旬 以 降 に 発 生 し た 個 体 は ，6 月 中旬 ま で に 発 生 し た 個 体

　 コ ナラ と ミズ ナ ラの 立 木 か ら の 成 虫 の 脱 出状 況 に つ い の 次 の 世 代 で あ ろ う」 と推 察 し て い る 。 ま た ，Hijii et ． 　

て み る と ，両 種 と も枯 死 木 か ら は 多 くの 成 虫 が 脱 出 した al ．（
1991） は ， カ シ ノ ナガ キ クイム シ が 孔道構 築 の た

の に 対 して ， 生 立 木 か ら は 穿入 孔 が あ る に もか か わ らず め 大 きな 丸 太 断 面積 を要 し ，径 の 細 い 部分 で は 繁殖 が 困

成 虫 は ま っ た く脱 出 し な か っ た 。 こ の こ と は ，両 種 と も 難な こ とを示 唆 した 。
こ れ らの こ とか ら ，今 同 5 月下 旬
コ ナ ラ と ミ ズ ナ ラ の 生 立 木 で は繁殖が 非常 に 困難 な こ と まで に コ ナ ラ 丸 太 か ら脱 出 した 成虫は 親世代 で あ っ た 冂
J
能 性 が あ り ，カ シ ノ ナ ガ キ ク イ ム シ も伐 採 時 に健 全 で あ
を示 し て い る。

　丸 太 か ら の 成 虫 の 脱 出状 況 に つ い て み る と ，ヨ シ ブ エ れ ば丸 太 で さ え 繁 殖 は 困 難 で ，た と え衰 弱 木で あ っ て も

径 の 細 い 部 分 で は や は り繁 殖が 困 難で あ る とい え るか も
ナ ガ キ クイ ム シ の 成虫 は 丸 太採 取 時に 健全 で あ っ た コ ナ

ラ か ら は ま っ た く脱 出 し な か っ た が ，葉 が 黄 色 に 変 色 し しれ な い 。
て い た ミズ ナ ラ で は ど の 丸 太 か ら も脱 出 し た 。こ の こ と

は ，ヨ シ ブエ ナ ガ キ ク イ ム シ は伐採 時に健全 で あれば丸 　　引用 文献

伊 藤 進 一郎 ・黒 田慶子 ・山田 利 博 ・三 浦 由洋 ・井 上 重 紀
太 で さ え繁殖が 困難な こ と を示 して い る 。カ シ ノナガキ

， 　 （1993） ナ ラ 類 の 集 団 枯 損 被 害 に 関 連 す る菌 類 ．日植
ク イ ム シ 成 虫 は ，丸 太 採 取 時 に 健 全 で あ っ た コ ナラで は
−
　 病 報 59 ：290 291
穿入 孔 が あ っ た す べ て の 丸太か ら穿孔 し た 年の うち に 多

一125一

一
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工 工 Eleotronio 　Library
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The 　Sooiety
The Society 　of ApPlied
of 　 Applied 　 Forest
Forest　Soienoe
Science

Naoki HijH ，Hisashi Kajimura ，Tadahisa Urarlo

　 　 　 　 　 ， 　tack 　by　the　Beetles− J．
　Jpn．
　For ．
　Soc ． 6）’
73 （ 91
　 Haruo 　 Kinuura　 and 　 Hideo 　 Itaml ，
　 The 　 Mass 　Mor ・ 佐 藤 千 恵 子 ・ ・
荒 井 美 衣 浦 晴 生 　山 形 県 に お け る ナ ラ
正

　tality　of 　Oak　Tree　Induced 　by 　Platmpees　qztercivoms

　 類 集 団 枯 損 　 　カ シ ノ ナ ガ キ ク イ ム シ の 発 生 消 長
Platypas ’ 一
Coleoptera Platypodidae ） 　 ．日林 言侖104，1993
　 and 　 　‘alamess （ ：

− The Density Spatial Distributiorl of At 一

　 　 　 and 　 　 　 　

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一
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