次期スマートシティたかまつ推進プラン(仮称)

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次期スマートシティたかまつ推進プラン(仮称)

の骨子案について

高松市
総務局 デジタル推進部 デジタル戦略課
0.策定にあたって(「高松市デジタル改革宣言」)

高松市は、変わります。

新型コロナウイルス感染症や人口減少、少子・超高齢社会の進展による社会構造の変化など、
急速に複雑化、多様化する社会課題へ対応するには、
これまでの制度やシステムでは十分ではありません。
もちろん、財源にも人員にも限りがあり、その最適な配置を考えなければなりません。
過去の延長線上のままでは未来は無い。そう言っても過言ではない状況となっています。

幸いにも技術革新、特にデジタル技術の進展により、これまで不可能と思われていた、
または、思いも付かなかったようなことが、どんどん可能になってきました。

困難を抱え、支援を求めている人を、どこからでも応援できるようになりました。
意思を表明し、賛同を集め、また様々な意見を受け、議論することが簡単になりました。
アイデアを形にし、それを世の中に問うことが個人でも可能になりました。

デジタル技術を最大限に活用することにより、高松市は業務プロセスの改革だけでなく、
何をどうすべきか、その意思決定プロセスをオープンにします。
今こそ高松市民の叡智を結集し、この困難な状況をチャンスに変えたいからです。
2
0.策定にあたって(「高松市デジタル改革宣言」)

ここに、高松市はデジタル改革を宣言します。

できることから始めよう。
じっくりみんなで話そう。
たしかなデータを見よう。
ルールから変えていこう。
市民の皆様といっしょに、真のデジタル社会の構築に全力を挙げます。

3
1.高松市におけるこれまでの取組
現行プランに基づくスマートシティに向けた取組
【これまでの取組の概要】
 産学民官の多様な主体から構成される「スマートシティたかまつ推進協議会」に設置された分野別の
ワーキンググループ等において、データ利活用による地域課題の解決に向けた取組を推進してきた。
 官民連携して、スマートシティの取り組みを推進するため、国内の自治体で初めてIoT共通プラット
フォーム「FIWARE」を導入した。
 AI・RPAなどのデジタル技術の導入により、業務の効率化が進められた。
【取組から見えてきた課題】
 これまでのスマートシティに関する取組の推進においては、社会構造上の課題に関して十分な理解をし
ない状態でソリューション(具体的な解決策)を導入する「手段の目的化」が生じ、解決を目指す課題
に対して効果のあるソリューションを実施することができなかった事例がある。
 市民に見える形、市民の利便性が向上するような取組が少ない。
 一定の業務改善は進んだが、真の意味でのDX(業務改革)には至っていない。
 民間主導のプロジェクトが少ない。

高松市の他の施策、キーワード:
「コンパクト・プラス・ネットワーク」、「地域共生社会」、「コミュニティ」など 4
1.高松市におけるこれまでの取組
スーパーシティ構想への取組
 2020年11月に庁内横断的組織である「高松市スーパーシティ準備チーム(愛称:高松DAPPY)」を設置し、
スーパーシティ構想(スーパーシティ型国家戦略特別区域の指定に関する提案書)に係る検討を進めてきた。
 2030年頃に実現を目指すまちの姿として「フリーアドレスシティたかまつ(FACT)」を掲げる。
 「高松DAPPY」において検討した事業内容のイメージ案をもとに、公募によって選定した事業者の持つノウ
ハウを取り入れながら、10の先端的サービスを含む事業提案を行った。
フリーアドレスシティたかまつ【FACT】 スーパーシティ構想で提案した先端的サービス
1)せとうち ちょいスクール(Choice,Cool!)
2)放課後FACT–ory
3)逃げ遅れゼロ
4)スマートエネルギーマネジメント
5)らくらく買い物支援
6)わたしのデジタル財布
7)とくとくマイヘルスケア
8)バタクス-Vehicle of Advanced
Tariff And Connection System-
時間や場所の制約から解放され、デジタルをツールに、
「ひと」と「ひと」とがつながることにより 、人間らし 9)寄り道もびりてぃ
く生活するために必要な出会いや交流を生み出すまち 10)コンシェルジュfor モビリティ
5
2.「次期スマートシティたかまつ推進プラン(仮称)」 骨子案
目次案
プランは、以下のような構成で作成する予定

前文(高松市デジタル改革宣言) 第4章 施策
第1章 プランの概要  持続可能で魅力的なまちづくり
 プランの位置づけ  多様な主体の出会いと協働を促進する仕組みづく
 計画期間 り
 策定体制  市民ニーズに応じた行政サービスの効率的な提供
第2章 現状と課題  誰もがデジタル社会の恩恵を享受できる環境整備
 外部環境の変化
第5章 プランの推進
 課題の整理
 プランの推進
第3章 基本的考え方  プランの進捗管理と評価
 基本方針  プランの普及啓発
 施策体系 6
第1章 プランの概要
■スマートシティたかまつ推進プラン(2019~2021)が計画期間を終了する。デジタル社会の実
現に向けた近年の国の動向や、本市のこれまでの取組の成果や課題を踏まえながら、「次期スマー
トシティたかまつ推進プラン(仮称)」を策定するものとする。

(1)プランの位置づけ (2)計画期間
 「第6次高松市総合計画」の分野別計画、市町村  計画期間は3年間(令和4~6年度)とする。
版の「官民データ活用推進計画」及び「自治体DX 令和3年 令和4年 令和5年 令和6年
推進計画」として位置づけられる。
計画期間
高松市 国 県
か (3)策定体制
官 が
高松市総合計画 民 わ
自 デ デ 高松市
治 ー ジ スマートシティ
分野別計画 体 タ タ 連携
たかまつ
D 活 ル 対話 ICT推進会議
市 推進協議会
X 用 化 民
推 関係各会議 連携
スマートシティたかまつ 推 推 参画
国・香川県
進 進 進
推進プラン 計 基 各課

画 本 略

(



称 7
)
第2章 現状と課題
課題 概要
人口減少、少子・超高齢社会の進 本市だけでなく全国的な人材不足、経済規模の縮小が見込まれる中、社会経済を維
行に伴う担い手不足、地域経済縮 持するためには、デジタル技術の活用等によって社会全体の生産性の向上が重要と
小 なる。

新たな危機(感染症)や災害に対 新型コロナウイルス感染症など、オンラインを含む方法によってスピード感のある
するレジリエンスの要請 対応を行う必要のある事象に対して、自治体としての対応力が求められた。

制度や行政組織のデジタル化への 新型コロナウイルス対応において、行政手続等をオンラインにて行うものの、シス
遅れ テムの不具合や事務の煩雑化による現場の混乱が生じた。

デジタルデバイドの顕在化 マイナンバーカードやオンラインサービスが急速に普及するなど、ICTが身近なも
のになる一方で、サービスや機器を使いこなせない人との格差(デジタルデバイ
ド)が課題となる。
デジタル化を牽引する人材の確保 デジタル化の推進に向けて、デジタル人材の確保が急務となる。一方、デジタル人
材に対する需要は全国的に拡大することが見込まれるため、人材育成を進めること
が重要となる。
移住等の促進に向けた都市間競争 企業におけるテレワークの普及が進み、場所にとらわれず働くことのできる環境が
の激化 整いつつある。このような動きをうけて、各都市が移住促進の取組、サテライトオ
フィス誘致を推進するなど、関係人口の拡大に向けた都市間競争が激化している。
市財政状況の悪化 新型コロナウイルス感染症の影響により、市税の大幅な減収(前年度比5.3%
減)が見込まれる(令和3年度当初予算)。行政サービスを今後も維持するために、
コスト負担の最大限の効率化を図る必要がある。 8
第3章 基本的考え方(基本方針)
次期プランの基本的考え方
国の計画等の デジタル社会の実現によって目指す
キーワード
「高松市の未来の姿」
• 市民全員が未来に夢を持ち、幸せになれるまち ゆとりと豊かさを
多様な幸せが
実現できる社会 • 誰もが公平にチャンスがあり、選択できるまち 実感できる国民生活
• いつでも、どこでも、誰とでもつながれるまち
誰一人取り残されない アクセシビリティの確保 持続可能な社会
包摂・多様性 地理的条件等の制約 新たな価値の創造
から解放

デジタル社会の基本理念
コンセプト(CONCEPT)
市民主導 ・ どこからでも参加 ・ 全ての世代に ・ 真に平等な社会 ・ 再構築
方法(METHOD) 手順(PROCEDURE) 安全(DATA SECURITY)
• デジタル化三層構造 • 事実に基づいた議論 • 透明性の確保
• 市民目線 • 公平な議論・公正な判断 • 整合性の確保
• 開かれた採択 • 開かれたプロセス • 本人確認
オープン・透明
利用者視点での 公平・倫理 個人情報保護
サービス向上 基本方針 9
第3章 基本的考え方(基本方針)
基本方針
現行プラン基本方針 次期プラン基本方針(案)
目標像
ICT・データの活用と多様な主体との連携によ 市民全員がデジタル技術を活用
り、様々な地域課題を解決し、持続的に成長し でき、社会全体のDXを進める
続ける「スマートシティたかまつ」の実現
ことで、誰もが、どこからでも
 ICT・データの活用による行政運営改革の積極
的な推進
利便性を享受できる
 余剰資源(予算、人員等)を活用して、新た 「スマートシティたかまつ」
な課題解決のための投資
 多様な主体との連携による、複雑化・高度化 の実現
する地域課題の解決

社会環境の急速な変化に対応 デジタル社会で新たに重視すべき視点

スーパーシティ構想で掲げた
「フリーアドレスシティたかまつ(FACT)」
のコンセプトを加味
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第3章 基本的考え方(施策体系)

施策体系の柱
1.持続可能で魅力的なまちづくり
 様々な地域課題の解決と新たな価値の創造を促進するとともに、災害や感染症等の緊急事態
への強靭性を有する持続可能で魅力的なまちづくりを推進する。

2.多様な主体の出会いと協働を促進する仕組みづくり
 多様な主体との既存のネットワークをさらに強化するとともに、新たな主体の参入や市民の
参画を促進し、協働を通じた産学民官の連携を推進する。

3.市民ニーズに応じた行政サービスの効率的な提供(自治体DX推進計画に対応)
 デジタル技術やデータの活用により、市民一人ひとりの多様なニーズに応じた行政サービス
の提供を図るとともに、効率的な行財政運営を推進する。

4.誰もがデジタル社会の恩恵を享受できる環境整備
 デジタルデバイド対策や、地域のデジタル化を担う人材の育成を促進し、誰一人取り残され
ずデジタル社会の利便性を享受できる環境の整備を推進する。
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【参考】策定に当たって踏まえるべき外部環境
外部環境の変化
視点 外部環境
・新型コロナウイルス感染症への対応において、国・自治体のデジタル化の遅れや人材
不足、不十分なシステム連携に伴う行政手続の非効率性等が顕在化。
社会変化
・人の移動や対面サービスが抑制され、官民ともにデジタル技術を活用したオンライン
によるサービスを提供する必要性が高まった。
・デジタルデータを商品としたり、キャッシュレス決済の普及が急ピッチで進むなど、
デジタル経済 デジタル経済の進展により、時間や場所にとらわれない経済活動が一般化。
・リモート会議ツールの普及などビジネスのICT化が進行。
・スマートフォンの普及(個人普及率68%(2019年、総務省「通信利用動向調査」))
技術の進展 ・新たな情報通信技術(第5世代移動通信システム: 5G 等)の今後の普及により、大
容量データ通信を一瞬で行うことが可能になることが見込まれる。
・デジタル改革関連法案が成立し、国のデジタル社会・自治体DXに関連する動きが拡大。
・「デジタル社会の実現に向けた改革の基本方針」、「自治体DX推進計画」等のデジタ
国の政策 ル社会形成や自治体DXに係る国の計画が策定される。
・デジタル庁の設置(令和3年9月)によって、デジタル社会の実現に向けた国のリー
ダーシップの下、デジタル施策の大きな転換点を迎える。
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【参考】策定に当たって踏まえるべき外部環境
デジタル社会の実現を目指す国の主な計画等
デジタル社会の実現に向けた改革の基本方針 「自治体デジタル・トランスフォーメーション
(2020年12月) (DX)推進計画」 (2020年12月)
●デジタル社会の目指すビジョン ●自治体DX推進に向けた重点取組事項等
デジタルの活用により、一人ひとりのニーズに合ったサ • 自治体の情報システムの標準化・共通化
ービスを選ぶことができ、多様な幸せが実現できる社会 • マイナンバーカードの普及促進
●デジタル社会を形成するための基本原則 • 自治体の行政手続きのオンライン化
・オープン・透明 ・公平・倫理 ・安全・安心・継続 • 地域社会のデジタル化
・安定・強靭 ・社会課題の解決 等 • デジタルデバイド対策 等

デジタル社会形成基本法 「デジタル社会の実現に向けた重点計画」
(2021年5月公布) (2021年6月)
 デジタル社会形成の基本理念・施策の基本方針、デ  デジタル社会形成基本法の施行を見据え、同法に
ジタル庁の設置等について定める。 基づく重点計画として盛り込むべきと考えられる
基本理念 事項(基本施策等)を示す。
• 全ての国民が情報通信技術の恵沢を享受できる社会の ●デジタル社会の形成に向けた基本施策
実現 • デジタル社会に必要な共通機能の整備・普及
• 活力ある地域社会の実現等
• 官民を挙げたデジタル人材の育成・確保
• 利用の機会等の格差の是正
• アクセシビリティの確保 等
• 個人及び法人の権利利益の保護等 等
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