Harry Potter 1 Chapter1 Part1 Japanese

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J・K・ローリング

ハリーポッターと賢者の石

第1章 生き残った男の子

The Boy Who Lived


どお よんばんち じゅうにん ふさい
プリベット通り四番地の 住 人 ダーズリー夫妻は、「おかげさまで、私どもはどこか
にんげん じまん ふ し ぎ しんぴ
らみてもまともな人間です」と言うのが自慢だった。不思議とか神秘とかそんな
ひじょうしき みと じんしゅ ふ し ぎ で き ご と しゅうへん お
非常識はまるっきり認めない人種で、もし/まか不思議な出来事が彼らの 周 辺 で起
かんが
こるなんて、とうてい 考 えられなかった。

MELLÉKNÉV: zöld betűs


あな せいぞう しゃ しゃちょう
ダーズリー氏は、穴あけドリルを製造しているグラニングズ社の 社 長 だ。ずんぐり
たいけい くび きょだい め だ
と肉づき よい体型のせいで、首がほとんどない。そのかわり巨大な口ひげが目立っ
おく ほう きんぱつ くび なが ふつう ふたばい
ていた。奥さんの方はやせて、金髪で、なんと首の長さが普通の人の二倍はある。
か き ね ご きんじょ ようす せんさく しゅみ つる くび じつ べんり
垣根越しにご近所の様子を詮索するのが趣味だったので、鶴のような首は実に便利
ふさい おとこ こ さが
だった。ダーズリー夫妻にはダドリーという 男 の子がいた。どこを探したってこん
なにできのいい子はいやしない、というのが二人の親バカの意見だった。

か み た ひみつ
そんな絵に描いたように満ち足りたダーズリー家にも、たった一つ秘密があった。
こわ だれ ひみつ か
なにより怖いのは、誰かにその秘密を嗅ぎつけられることだった。
いっかん お
―――あのポッター一家のことが誰かに知られてしまったら一巻の終わりだ。
いちふじん だ ず り ふじん みのる いもうと ふたり すうねんいちど あ
ポッタ一夫人はダーズリー夫人の 実 の 妹 だが、二人はここ数年一度も会ってはい
なかった。

それどころか、ダーズリー夫人は妹などいないというふりをしていた。なにしろ、
いもうと だ ず り け かふう せいはんたい
妹 もそのろくでなしの夫も、ダーズリー家の家風とはまるっきり正反対だったか
らだ。
―――ポッター一家が不意にこのあたりに現れたら、ご近所の人たちがなんと言う
か、考えただけでも身の毛がよだつ。

ポッター家にも小さな男の子がいることを、ダーズリー夫妻は知ってはいたが、た
だの一度も会ったことがない。

―――そんな子と、うちのダドリーが関わり合いになるなんて……

それもポッター一家を遠ざけている理由の一つだった。

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