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GetStarted ESPRIT Japanese PDF
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レッスンの目標
このレッスンを修了すると、次のことができるようになります。
• ESPRITをインストールする
• ESPRITを起動してドキュメントを開く
• このガイドのレッスンファイルをハードドライブにコピーする
• ソフトウェア保守契約 (SMC) プログラムについて学ぶ
• 疑問点を解決する
• ESPRITの活用に役立つその他のリソースにアクセスする
ESPRITの使用
ESPRITは単一インスタンスアプリケーションであり、複数のインスタンスをサポートしていません。
ESPRITで新しいセッションを開始するには、次のいずれかを行います。
• デスクトップでESPRITアイコンをダブルクリックします。
• [スタート] メニューをクリックし、[すべてのプログラム]、[DP Technology]、[ESPRIT] の順に選択します。
ESPRITの新規ドキュメントはテンプレートに基づいています。ESPRITを起動すると、既存のテンプレートを選択するか、シス
テムデフォルトを使用した空白のドキュメントを開くオプションが表示されます。
図 1. 空白ドキュメントに基づく新規ドキュメント。
ソフトウェア保守契約 (SMC)
ESPRIT SMCは、最新のCAMテクノロジーとライブのテクニカルサポートをお届けします。
利用登録者には次のようなメリットがあります。
• 最新のソフトウェアアップデートへの随時アクセス
• 認定資格を持つESPRITアプリケーションエンジニア (AE) によるライブテクニカルサポート
• ESPRITWebによる24時間サポート
• ESPRITWebのさまざまなリソースおよびディスカッションフォーラムへのアクセス
ESPRITサポート
ESPRITサポートは、オンライン、電子メール、または電話にてご利用いただけます。
• インシデントをオンラインで送信するには、ESPRITWebにログインして [SupportWeb] タブをクリックし、新しいインシデント
を作成します。インシデントをオンライン送信する場合、問題についての情報が含まれたファイルをアップロードすることも可
能です。
• 電子メールでサポートを依頼することもできます。電子メールによるサポート依頼は全てsupport@dptechnology.comまでお
送りください。なお、その際には問題の診断に役立つと思われる全てのファイルを添付してください。サポート依頼の電子メー
ルはサポートコーディネータによってSupportWebのログに記録され、対応可能なアプリケーションエンジニアに割り当てられ
ます。
• 北米地域で電話サポートを受けるには、D.P. Technologyが提供するフリーダイヤルのサポート番号までお問い合わせくだ
さい。800-627-8479をダイヤルして「3」を押すと、サポートコーディネータがお客様のサポート依頼をログに記録して、次に対
応可能となったアプリケーションエンジニアに割り当てます。米国以外の地域では、担当の販売代理店もしくは最寄りのDP
Technology事業所までお問い合わせください。アジアおよびヨーロッパ地域の事業所一覧は、http://www.espritcam.jp/
company/contactに記載されています。
その他のリソース
プログラミングソリューションとしてESPRITをご利用になるお客様は、さまざまな販売代理店、教育機関、およびDP
Technology事業所のネットワークによって支えられた世界に広がるメーカーコミュニティにアクセスできます。ESPRITの使用企
業はこうしたコミュニティの力によって、ソフトウェアおよび機械工具への投資効果を最大限に引き出すことが可能です。
ESPRIT Web
ESPRITWebではオンラインリソースやディスカッションフォーラムに簡単にアクセスできます。登録およびログインはhttps://
ew.dptechnology.com/ew/login/login.aspで行います。
• ディスカッションフォーラムによるアイデアの共有とネットワーク活動
• ポストライブラリのブラウズ
• [ファイルライブラリ] にあるマクロやアドインのブラウズ
• ESPRIT@Workからの追加のチュートリアルのダウンロード
• ESPRIT Webinarビデオの閲覧
• ESPRIT de Corpsニュースレターの [In Your Corner] セクションにある短いビデオの視聴
ESPRITWebを利用できるのは、有効なソフトウェア保守契約 (SMC) をお持ちの登録済みESPRITユーザーに限定されます。
ESPRITワールドカンファレンス
DP Technologyでは、世界中のESPRITユーザー企業、開発者、販売代理店、そしてメーカー業者らが集うカンファレンスを毎
年開催しています。
• テクニカルセッション: ターゲットを絞ったトラックや実践重視の研修に参加できます。カンファレンスのトピックは各種工具、
工程、テクノロジー、手法など多岐にわたります。
• ゼネラルセッション: 最新のESPRITテクノロジーのプレビュー、インスピレーション溢れる未来のビジョンを語るキーノートプ
レゼンテーションに参加できます。
• お客様向けワークショップ: 小人数のセッションでESPRITの製品エンジニアに直接詳しい質問をすることができます。
• ネットワーク活動: 同業者や業界専門家とのネットワークを広げ、学習機会を最大限に活用してください。レセプションを通じ
た旧友との再会やDP Technologyスタッフとの出会い、そして朝食やランチ、その他のイベントを介して同僚や新しい仲間と
の触れ合いを楽しむ絶好の機会が得られます。
詳しい情報については、http://www.espritworldconference.com/をご覧ください。
レッスンの目標
このレッスンを修了すると、次のことができるようになります。
• ESPRITファイルを開く
• ESPRITワークスペースのナビゲーション
• メニューとツールバーにあるコマンドのアクセス
• 図表領域でのモデル表示の操作
• プロジェクトマネージャと属性マネージャの使用
• ESPRITのオプションの環境設定
また、作業の管理にとても役立つ特殊なウィンドウが2つ表示されます。
1. 「プロジェクトマネージャ」は一連のタブで構成されており、各タブには現在のセッションで使用される全てのフィーチャー、
切削工具、および加工オペレーションが一覧されます。プロジェクトマネージャを使ってこれらの項目の管理、並べ替え、
順序変更などを行います。プロジェクトマネージャを表示するにはF2キーを押すか、[ビュー] メニューの [プロジェクトマネ
ージャ] をクリックします。
ESPRITファイルを開く
ここではESPRITを起動して、既にツールパスが作成されている典型的なミル加工パートのファイルを開きます。このパートを使
ってビューの操作方法を学びます。
1. デスクトップでESPRITアイコンをダブルクリックします。
6. 画面内に可視要素が全て納まるようにするには、[要素範囲ズーム] をクリックします。
ビューのズーム
[ビュー] ツールバーには、ビューの操作によく使うツールが含まれています。シェーディングのオプションを使ってソリッドモデル
の表示方法も制御できます。
図 1. [ビュー] ツールバー
[ビュー] ツールバーには次のようなコマンドが表示されます。
• 再表示
• 要素範囲ズーム
• ズーム
• 縮小ズーム
• ダイナミックズーム
• 回転
• パン
• ワイヤー付シェーディング表示
• シェーディング表示
• 隠線ワイヤーフレーム表示
• ワイヤーフレーム表示
2. マウスの左ボタンを押しながら対角線をドラッグして、拡大する部分の周りに境界ボックスを描きます。
この時点でポインターはズームモードのままになります。ユーザーが無効にするまでは、ズームがアクティブな状態が続き
ます。
3. ズームモードを終了するにはEscキーを押します。
注: 別のコマンドをクリックしてズームモードを終了する方法もあります。
4. 次にF6キーを押して、画面に全ての要素が納まるように表示します。
注: F6は [要素範囲ズーム] コマンドのキーボードショートカットです。
[ビュー] ツールバーでズームコマンドを使用する代わりに、マウスのホイールを使うこともできます。
1. カーソルを画面の右側に置きます。
2. ビューを拡大するにはホイールを前方に回転させ、縮小するには後方に回転させます。
ズームはカーソルのある位置を中心として適用されます。
4. 次にカーソルをモデルのいずれかの穴の上に置いてから、前方にスクロールしてその位置からズームインします。
5. ホイールを後方に回転させてズームアウトします。
2. マウスの左ボタンを押しながら、マウスを任意の方向にドラッグします。
3. パンモードを終了するにはEscを押します。
4. [パン] コマンドの代わりにマウスを使用する方法もあります。マウスの中央ボタン (スクロールホイール) を押しながらマウス
をドラッグして、ビューをパンします。
5. [要素範囲ズーム] をクリックして、画面にモデル全体が表示されるようにします。
6. [ビュー] ツールバーの [回転] をクリックします。カーソルが回転記号に変わります。
7. 画面上でポインターの位置を決めます。
ズーム機能と同様、キーボードのキーを使ってビューを回転させることもできます。Ctrlキーを押すと回転機能が有効になりま
す。
1. 回転モードを終了するにはEscを押します。
2. Ctrlキーを押しながらマウスの中央ボタン (スクロールホイール) を押して、マウスを任意の方向にドラッグします。ポインタ
ーを要素に合わせると、ビューがその要素の周りを回転します。
3. 次に、Ctrlキーを押したまま任意の矢印キーを押してみます。するとビューが15度ずつ回転します。
選択したソリッドフェースに対して垂直なオリエンテーションにビューを変更できる、標準ビューも用意されています。
1. [ビュー] メニューで [ツールバー]、[標準ビュー] の順にクリックします。
3. [垂直方向] をクリックします。
フェースまたはフィーチャーの選択を求めるプロンプトが表示されます。
4. ステータスバーで [ハイライト] モードを有効にします。このモードではソリッドモデル上のフェース (サブ要素) を選択でき
ます。
これが正しい選択内容かどうかを確認するプロンプトが表示されます。
7. フェースがハイライト表示されたら、マウスの左ボタンを押して選択内容を確認します。
すると、選択したフェースに垂直なオリエンテーションでビューが表示されます。
8. ツールバーを非表示にするには、ツールバーを右クリックして [標準ビュー] を選択します。
注: [平行な面] オプションは、アクティブな作業平面と平行な面に配置されていない全ての要素を非表示にします。
画面上の作業ペインの並べ替え
プロジェクトマネージャを使用して、フィーチャー、切削工具、および加工オペレーションの管理を行います。
図 1. F2を押すと、プロジェクトマネージャが表示されます。
属性マネージャでは、要素の属性を表示したり、変更することができます。
作業ペインを画面の上下左右の端にドッキングさせてワークスペースをカスタマイズできます。
図 3. 作業ペインを画面の任意の場所にフロートさせるには、図表領域にタイトルバーをドラッグします。
図 4. 作業ペインをドッキングするには、タイトルバーを図表領域の端にドラッグしてスナップします。
図 6. 項目の属性を表示するには、プロジェクトマネージャまたは図表領域でその項目を選択します。
[グラデーション] をオフにすると、グラデーション背景の代わりに単色の背景を表示できます。
全てのオプションを元のシステムデフォルトに戻すには、[デ
フォルト] ボタンをクリックして、全てのオプションをインストー
ル時のデフォルトにリセットしてください。
図 6. デフォルト値のリセット
図形、フィーチャー、グループ化された項目などのグラフィッ
ク要素に使用されるデフォルトの色とスタイルをカスタマイズ
することもできます。
図 4. 一覧から項目を選択して、その属性 (線タイプ、線
幅、色など) を変更します。
変更した内容をその後のESPRITセッションでデフォルト設
定として使用するには、ダイアログ下部の [デフォルト] ボタ
ンをクリックして、変更内容をユーザーデフォルトとして保存
します。
レッスンの目標
このレッスンを修了すると、次のことができるようになります。
• マウスとキーボードを使用した要素の選択
• ユーザー定義の条件に基づく要素のグループの選択
• 要素の選択の反転
• 選択フィルターを使用した不要な要素の除外
• スナップモードを使用した終了点、中点、中心点の選択
• ハイライトモードを使用した要素の選択内容の確認
• 拡張ツールを使用したソリッドモデル上のフェースのクイック選択
マウスとキーボードの使用
他のWindowsアプリケーションと同様に、マウスとキーボードを使用して項目を選択できます。
• クリックして選択
• ボックスをドラッグしてボックス内の全ての項目を選択
• Ctrlキーを使って個々の項目を追加または削除
• Shiftキーを使って複数の項目を追加または削除
ここではまず、ソリッドモデルとワイヤーフレーム図形が含まれたファイルを開く操作を行います。この図形を使用して、さまざまな
タイプの要素を選択する方法を学びます。
1. ESPRITが実行中でない場合、デスクトップアイコンまたはWindowsの [スタート] メニューからESPRITを起動します。
2. [ファイル] メニューの [開く] をクリックし、Get Started\02-Selectionsフォルダーに移動します。
5. [要素範囲ズーム] をクリックします。
6. 画面下部のステータスバーで、[ハイライト] モードを無効にします。ハイライトモードについてはこのレッスンの後の部分で
説明します。
7. 図表領域で要素を1つ選択します。選択した要素が太線でハイライト表示されます。
9. 描いたボックス内にある全ての要素がハイライト表示されます。
10. 画面の空白部分をクリックすると、全ての要素の選択が解除されます。
マウスとキーボードの併用
1. Ctrlキーを押しながら、複数の要素を個別に選択します。選択した各項目がグループに追加されます。
2. 画面の空白部分をクリックすると、全ての要素の選択が解除されます。
3. Shiftキーを押しながら、スロットプロフィール上の要素を1つ選択します。終了点を共有する全ての要素がグループ化されま
す。
4. Ctrlキーを押しながら、グループ内の要素を1つ選択します。すると、その要素のみの選択が解除されます。
6. 画面の空白部分をクリックすると、全ての要素の選択が解除されます。
キーボードのみの使用
1. Ctrl + Aを押すと、可視レイヤー内にある、マスクが適用されていない全ての要素をグループ化できます。この例では全て
の図形がグループ化されます。
2. 次に、図表領域内の1つの要素だけを選択します。
3. Ctrl + Wを押してグループを「スワップ」します。すると、グループ化されていなかった図形が全てグループ化され、選択した
要素のグループ化は解除されます。
[グループ ] コマンド
[グループ] コマンドを使用して、項目の選択条件を指定できます。
ポケットと穴の図形は青で表示されます。外側のプロフィールの図形は赤で表示されます。[グループ] コマンドを使用して全て
の青い図形を選択し、その後グループを「スワップ」する方法で、全ての赤い図形を選択します。
1. [編集] メニューの [グループ] をクリックするか、Ctrl + Gを押して [グループ] ダイアログを開きます。
5. [OK] をクリックして全ての青い円弧、円、およびセグメントを自動的にグループ化します。
2. 図表領域で、モデル全体を囲む選択ボックスをドラッグします。セグメントのみがグループ化されます。
3. 円または円弧の中心にマウスポインターを合わせます。ポインターが中心点の記号に変わります。
4. 左クリックして中心点を選択します。
5. セグメントまたは円弧の終了点にマウスポインターを合わせます。ポインターが終了点の記号に変わります。
6. 次にセグメントまたは円弧の中央部分にマウスポインターを合わせます。ポインターが中点の記号に変わります。
7. 左クリックして中点を選択し、セグメントを作成します。
8. Escキーを押して [線2] コマンドを終了します。図形コマンドは、別のコマンドをクリックするかEscキーを押すまでアクティ
ブになっています。
ハイライトモード
複数の要素が重なっていたり要素間の距離が短い場合、ハイライトモードを使用すると一番近くにある項目がハイライト表示
され、選択内容を確認するプロンプトが表示されます。その場合、システムで提案された選択内容を受け入れるか、提案を棄
却してその次に近い距離にある項目をハイライト表示することができます。
ハイライトモードでは、要素の名前も文字と数字を使って表示されます。たとえば、点はP2、セグメントはS5、円弧はA10、円は
C3、というように表示されます。要素の番号は、その作成された順序を示します。
選択範囲はカーソルの先端から半径5ピクセルに制限されます。したがって、1度のクリックで正しい項目を簡単に選択できま
す。
1. ステータスバーで [ハイライト] モードを有効にします。
2. 外側境界に沿った点の近くを選択します。図表領域で要素とその名前がハイライト表示され、「正しい選択ですか」という
プロンプトが表示されます。
2. チェーンフィーチャー上の任意の場所を選択します。図表領域でフィーチャー全体がハイライト表示され、「正しい選択で
すか」というプロンプトが表示されます。
3. 次にShift + Ctrlキーを押しながらハイライトモードを使用して、この2つの要素間の任意の要素を追加します。2つの要素
間の全てのサブ要素がグループ化されます。
ソリッドモデル上のサブ要素の選択
ソリッドモデル上のサブ要素の選択機能は、個々のフェースを加工する場合にとても便利です。個々のエッジ、フェースの周りに
ループを形成する全てのエッジ、およびエッジが交差する頂点を選択することもできます。
ハイライトモードでは、項目を選択するときのポインターの位置に応じて、特定性の最も高い要素から最も低い要素へという順
序でハイライト表示されます。
ソリッドモデル上の選択優先度は次のようになります。
• 頂点
• エッジ
• フェースループ
• フェース
• ソリッドボディ
ソリッドフェースの中央部分を選択すると、まずフェースがハイライト表示され、その後でソリッドモデルがハイライト表示されま
す。
1. Ctrl+Mをクリックしてソリッドのマスクを解除します。
4. 左クリックして選択内容を確認します。
頂点の近くを選択すると、まず頂点がハイライト表示され、次に一番近くの交差するエッジがハイライト表示されます。
1. 頂点の近くを選択します。選択した頂点がハイライト表示されます。
4. 左クリックして選択内容を確認します。
エッジを使用したフェースの拡張
グループ化するフェースに4つの接していないエッジがある場合、反対のエッジを共有する全てのフェースを拡張することがで
きます。
1. Lesson 02フォルダーのPropagation.espファイルを開きます。
2. Shiftキーを押しながら、モデルの上面のポケットにある縦のエッジを選択します。
4. Shiftキーを押しながら、ポケットの水平エッジを選択します。
5. 選択内容を確認します。すると、フェースが水平のエッジに沿って拡張されます。
3. Shiftキーを押しながら、下の図のようにフィレット上のフェースを選択します。パラメトリック方向のプレビューがフェース上で
ハイライト表示されます。
4. 右クリックします。するとパラメトリック方向のプレビューが逆方向になります。
5. 選択内容を確認します。選択したパラメトリックフローラインの方向に沿ってフェースがグループ化されます。
2. Shiftキーを押しながら、モデル上面にあるポケットの周りの閉じたループを選択します。必要に応じて何度か右クリックし、
正しいループを選択してください。
3. 選択内容を確認します。ループを含むフェースの法線方向に沿って可視である、ループ内の全てのフェースがグループ
化されます。
5. 選択内容を確認します。ここで傾斜のあるフェースはグループ化されない点に注意してください。これらのフェースは、モデ
ルの側面にあるフェースの法線方向に沿って加工することはできません。
レッスンの目標
このレッスンを修了すると、次のことができるようになります。
• 図形を作成する作業平面の設定
• 単純な図形の描画
• ソリッドモデルからの図形とサーフェスの抽出
• 加工用の図形および単純なチェーンフィーチャーの作成
• ソリッドフェースからの曲線の作成
さまざまな作業平面上での図形の描画
図形が作成されると、アクティブな作業平面に描画されます。作業平面を使用して、デフォルトのXYZ平面以外の平面に図形
を描画できます。現在の作業平面の位置とオリエンテーションは、図表領域でUVW軸によって示されます。
ESPRITには作業平面のオリエンテーションとして、XYZ、ZXY、およびYZXの3つが用意されています。これらの事前定義され
た平面は、全てシステムの原点 (P0) から開始されます。
新しいドキュメントを開くと、その作業平面はデフォルトでXYZ平面に設定されます。図形は常にアクティブな作業平面のXY平
面上に描画されます。
1. ESPRITが実行中でない場合、デスクトップアイコンまたはWindowsの [スタート] メニューからESPRITを起動します。
2. [ファイル]、[新規] の順にクリックします。
3. <ブランク> が選択されていることを確認し、[OK] をクリックします。
4. [工具] メニューで [システム単位] が [メートル法] に設定されていることを確認します。
5. ビューを [アイソメトリック] に設定します。
6. [スマート] ツールバーの [図形] をクリックし、[円1] をクリックします。
8. 半径値を入力するプロンプトが表示されます。数字の「5」を入力します。値を入力すると、直ちに入力ボックスが表示されま
す。
9. 値を受け入れるにはEnterキーを押します。
10. [要素範囲ズーム] をクリックします。
16. 最初の参照点を入力するプロンプトが表示されます。新しい点のいずれかを選択します。
18. コマンドを終了するにはEscキーを押します。
Z X Y平面上での図形の描画
次にアクティブな作業平面を変更し、図形を異なるオリエンテーションで描画できるようにします。
1. [作業平面] を [ZXY] に設定します。アクティブな作業平面は一覧に太字で表示されます。
2. ここでW軸の方向が新しいことに注意してください。
4. 最初の原点を入力するプロンプトが表示されます。スナップモードを使用して矩形の底のコーナーを選択します。
13. ダイアログを閉じます。
14. これらの線の外側の部分をトリムするには、[キープ] をクリックします。
15. キープする部分の内側で各線を選択します。線の残りの部分がトリムされます。
16. コマンドを終了するにはEscキーを押します。
2. 平面の最初の要素を入力するプロンプトが表示されます。この要素によって新しい作業平面のU軸が定義されます。下図
に示すセグメントを選択します。
3. 2番目の参照要素を入力するプロンプトが表示されます。この要素によってV軸が定義されます。下図に示すセグメントを
選択します。
4. [作業平面の回転] をクリックします。UVWを回転させて、ボックスから60度の傾斜で離れる面を作成します。
5. U軸に沿ったセグメントを選択します。
6. 回転角度を入力するプロンプトが表示されます。「150」(90度+60度) を入力します。「-210」(180度+30度) を入力すること
もできます。
9. U軸に沿ったセグメントを選択します。
10. オフセット距離に「10」を入力します。
11. オフセットの方向を入力するプロンプトが表示されたら、参照セグメントの上をクリックします。
13. 下図に示す終了点を選択し、新しいセグメントを選択してから、もう片方の終了点を選択します。セグメントに接する円弧が
描画されます。
14. Escを押します。
3. 右クリックし、[コピー] をクリックします。
5. [OK] をクリックして、ソリッドフェースに一致するサーフェスを作成します。
7. キャビティの外側を囲むフェースループをグループ化します。
9. モデルのコーナーにあるフィレットのエッジを選択します。
4. ダイアログボックスで選択矢印をクリックしてから、いずれかのらせん溝上にあるフェースを1つ選択します。
8. [曲線位置パーセント] を「50」に変更して、曲線をフェースの中央に配置します(Tabキーを押し、入力欄を移動すると曲線
が50%の位置にプレビューされます)。
3. 選択したエッジに沿って3Dチェーンが作成されます。
グリッド間隔の設定
新しい図形を簡単に描画するには、図表領域内でグリッド点を選択できます。
1. [工具]、[オプション] の順にクリックします。
2. [入力] タブをクリックします。
3. [グリッドモード有効] が選択されていることを確認します。
4. X、Y、Zのグリッドの間隔を25 mmに変更します。
5. [OK] をクリックします。
円形の穴パターンの描画
1. スマートツールバーの [図形] をクリックし、[ポイント列] をクリックします。
線形の穴パターンの描画
1. ダイアログボックスで [線] を選択します。すると、オプションが変わります。
2. 点の数に「3」を入力します。
3. 点間の距離には「75」を入力します。
4. 角度に「0」を入力し、U軸に沿って点を作成します。
5. 図表領域で、ステータスバーの座標が-75, 0, 0になる位置にカーソルを移動します。
7. ダイアログボックスを閉じます。
円形の穴パターンへの加工属性の追加
1. 属性マネージャが表示されない場合、Alt+Enterを押します。
2. 図表領域で、円形の穴パターンのPTOPをグループ化します。
3. [加工] 属性のセクションを展開表示します。PTOPフィーチャーの加工属性には深さ、直径、カウンターシンク、およびカウ
ンターボアが含まれています。
4. [直径] の値の列をクリックして値を「6」に変更します。Enterキーを押してフィーチャーを更新します。
5. [深さ] 属性を「10」に変更します。
6. [貫通] 属性を [はい] に変更します。
線形の穴パターンへの加工属性の追加
1. 図表領域で、線形の穴パターンのPTOPをグループ化します。
2. 属性マネージャで、[直径] の属性を「12」に変更します。
3. [深さ] を「10」に変更します。
4. [面取り直径] を「15」、[面取り角度] を「60」に変更します。
5. [貫通] を [はい] に設定します。
新規作業平面での矩形の穴パターンの描画
1. [平行な面] をクリックします。
2. U変換とV変換に「0」を入力します。
3. W変換に「25」を入力して平面を上方に移動します。
13. ダイアログボックスを閉じます。
14. 作業平面の一覧で、このフィーチャー用にシステムによって新しい作業平面が作成されている点に注意してください。
矩形の穴パターンへの加工属性の追加
1. 図表領域で、矩形の穴パターンのPTOPをグループ化します。
2. 属性マネージャで、[直径] の属性を「8」に変更します。
3. [深さ] を「25」に変更します。
4. [ボーリング径] を「12」、[ボーリング深さ] を「6」に変更します。
グリッド間隔のシステムデフォルト値へのリセット
1. [工具]、[オプション] の順にクリックします。
2. [デフォルト] ボタンをクリックし、[インストール時のデフォルトにすべてリセット] を選択します。
3. [OK] をクリックします。
4. [OK] をクリックして [オプション] ダイアログを閉じます。
レッスンの目標
このレッスンを修了すると、次のことができるようになります。
• 2D図面の取り込みと加工準備
• ソリッドモデルの取り込みと加工準備
• 単純なチェーンフィーチャーの作成と加工属性の追加
• 穴フィーチャーの作成
• チェーンフィーチャーの形の修正
チェーンフィーチャー
チェーンフィーチャーはいたって単純なフィーチャーで、定義済みのパスに沿ってカッターを移動させる場合や、ツールパスを
境界内に収める場合に使用します。チェーンフィーチャーは、切削パスの開始位置、方向、終了位置を定義します。
チェーンは輪郭加工または輪郭加工オペレーションによく使用されます。ほとんどの場合、工具はチェーンフィーチャーの中
心に配置するか、左右にオフセットして配置することができます。
穴フィーチャー
穴フィーチャーは、穴の位置とオリエンテーションを定義し、面取り、ボーリング(ザグリ)、底角、そして穴が貫通か止まり穴かを
示す、一意の属性を持っています。穴フィーチャーはドリル加工、ネジ切り加工、およびスパイラル加工に使用されます。
フィーチャーセット
フィーチャーセットは、加工領域を構成する個々のフィーチャーの集まりです。フィーチャーセットは、フィーチャマネージャにフ
ォルダーとして表されます。フィーチャーセットは通常、パートの全てのフィーチャーを含む「パート」フィーチャーか、境界内の全
てのサブポケットあるいは島を含む「ポケット」フィーチャーのどちらかです。フィーチャーセットはその全体を加工するか、セット
内の個々のフィーチャーに対してオペレーションを適用できます。
ESPRIT入門 フィーチャーを使った操作 | 62
フリーフォームフィーチャー 側面形状フィーチャーとEDM加工ルールド
フィーチャー
フリーフォームフィーチャーはサーフェス加工に使用され、
複雑なソリッドフェースとサーフェスを含んでいます。フィー 側面形状フィーチャーは、ダイ、パンチ、穴、開いたプロフィ
チャー内では、加工するフェースがパートサーフェス (緑で ールまたは旋盤プロフィールを定義する、ワイヤーEDM加
表示) として指定され、工具で加工してはいけないフェース 工専用のフィーチャーです。側面形状フィーチャーには結
はチェックサーフェス (赤で表示) に指定されます。ストック 線点、ランドとテーパー領域の高さ、コーナー形式、徐変テ
の形を定義するフェースを追加することもできます。 ーパーおよび均一テーパーなどの2軸EDM加工用の属性
があります。
ルールドフィーチャー
ルールドフィーチャーは、たとえばスワーフミル加工やロー EDM加工ルールドフィーチャーは、4軸ワイヤーEDM加工
タリーワイヤーEDM加工など、工具の先端ではなく側面を オペレーションに使用されます。ルールドフィーチャーに
使って切削する壁面を定義します。ルールドフィーチャーに は、UVプロフィールとXYプロフィールにそれぞれ個別の属
は上部と下部のプロフィールおよびこの2つのプロフィール 性と、この2つの間のマッチライン、およびスレッドラインの開
間の同期ラインが含まれます。 始点と終了点が指定されます。
8. ステータスバーでHIモードとサブエレメントモードが有効になっていることを確認します。
この図面にはAutoCADで作成されたレイヤが既に含まれています。CADファイルを取り込むと、そのレイヤも取り込まれます。こ
の図面には、図面の境界やタイトルボックスなど、加工オペレーションに不要な要素も含まれています。これらの要素を非表示
にして、パートの図形のみを表示することができます。
1. [レイヤ] をクリックします。
2Dの円形からの穴フィーチャーの作成
点、円、および円弧を穴フィーチャー認識の入力として使用できます。ただし、フィーチャーを編集して加工属性を追加しなけ
ればなりません。
1. スマートツールバーの [フィーチャ作成-フィーチャ編集] をクリックし、[穴認識] をクリックします。
2. [最大直径] の横の矢印ボタンをクリックして、ドリル穴のいずれかから内側の円を選択します。
ポケットのチェーンフィーチャーの作成
ワイヤーフレーム図形から単純な2Dチェーンフィーチャーを作成し、フィーチャーの属性を編集して加工用に3次元の属性を
追加することができます。
3. フィーチャマネージャでCtrlキーを使って2つのチェーンを選択(グループ化)します。
4. [深さ] 属性を「18」に変更します。両方のフィーチャーが更新されます。
オープンエッジを持つチェーンフィーチャーの作成
オープンポケットは、壁で区切られていないエッジが少なくとも1つあるポケットです。したがって、工具が側面からポケットに進
入でき、オペレーションの最中にオープンエッジを横切ることができます。
2. [自動連続フィーチャ] をクリックします。
3. フィーチャーの [深さ] を「24」、[切削サイド] を「右」にそれぞれ変更し、[材料除去] を「内側」に指定します。
4. Ctrlキーとハイライトモードを使用して、オープンポケットの外側エッジにある3つのサブエレメントをグループ化します。この
ときセグメントをグループ化しないように注意してください。
パートの外側境界上にあるチェーンフィーチャーの作成
パートの外側境界の周りのチェーンはフェースミル加工や輪郭加工に使用できます。
1. 必要であれば図形のマスクを解除します。
2. [手動連続フィーチャ] をクリックします。
3. スナップモードを使用して、パート境界の4隅を反時計回りに選択します。
ソリッドモデル上の単純なフィーチャーの作成
このレッスンではソリッドモデルから図形を抽出して新しい図形の作成に使用する方法を学びます。また、ポケット加工、輪郭
加工、およびフェースミル加工に使用するチェーンフィーチャーを作成する方法についても学びます。
1. [ファイル]、[開く] をクリックして、Lesson 04フォルダーにあるParasolidファイルTrunnion.x_tを選択します。
2. [オプション] ボタンをクリックして [ワイヤーフレームの作成] を選択します。ESPRITでモデルが開き、ワイヤーフレーム図
形がエッジに沿って自動的に抽出されます。
ここではまず、2つの突出部の上にある空間部分を定義するフィーチャーを作成します。加工オペレーションを適用して材料を
除去する前に、この空間をフィーチャーで囲む必要があります。
1. スマートツールバーの [図形] をクリックし、[点] をクリックします。
2. ダイアログボックスで [交差] を選択します。
4. 同じ方法で反対側に2番目の点を描きます。ダイアログボックスを閉じます。
次の手順では、上記で作成したフィーチャーの下にポケット領域を定義します。選択したフェースにポケットフィーチャー認識
機能を適用します。
1. 次に示されている平面を選択して、フィーチャーツールバーの [ポケット] をクリックします。
2. フィーチャーがパートの上部まで延長されます。底面を選択してポケットフィーチャー認識を実行すると、システムによって
一番高い隣接フェースの高さが自動的に検出されます。[元に戻す] をクリックします。
3. Ctrlを押しながら下図に示す壁面を選択して、グループに追加します。[ポケット] をもう一度クリックします。すると、選択し
たフェースの高さがシステムにより認識されます。
次に、輪郭加工オペレーションを適用できるように、2つの突出部の間の領域を定義する必要があります。壁フィーチャー認
識機能を使用して、選択された全てのフェースの最も高い限界と最も低い限界を自動的に求めます。
次に、傾斜のあるフェース上に図形とフィーチャーを作成する方法を学びます。
1. スマートツールバーの [図形] をクリックし、[2要素平面定義] をクリックします。傾斜のあるフェースを選択します。
パート断面のシルエットを面に投影することで、複雑なモデルの外側を囲む1つの平面境界を簡単に作成できます。この境界
は、パートの外側輪郭の荒加工に使用できます。
1. 作業平面をXYZに戻します。
2. [レイヤー] をクリックして「Boundary」という名前の新しいレイヤーを作成します。
3. [パート断面] をクリックします。パートのシルエットをアクティブな作業平面に投影し、境界フィーチャーを作成します。
6. [レイヤー] ダイアログでデフォルトレイヤーをオフにして、境界レイヤーが表示されるようにします。このチェーンを編集して
輪郭荒加工オペレーションにより適した状態にします。
7. 次にフィーチャーから一部の要素を削除します。次に示す要素を選択します。フィーチャーがハイライトされたら、右クリッ
クしてサブエレメントのみをハイライトします。
8. Shiftキーを押しながら、反対側のサブエレメントを選択します。
9. 次にShift + Ctrlキーを押しながら、中央のサブエレメントを選択します。最初の2要素間にある全ての接続されたサブエレ
メントがハイライトされます。
レッスンの目標
このレッスンを修了すると、次のことができるようになります。
• 2軸旋盤加工マシンの設定
• 旋盤工具の追加
• ソリッドモデル上の旋盤フィーチャーの認識
• バーストックの端面、外径、および内径の荒加工
• 中心線上でのドリル加工
• 溝の荒加工と仕上げ加工
• 結線の加工
• 切り落としの実行
5. ステータスバーでHIモードとサブ要素モードが有効になっていることを確認します。
このパート用にストックを円筒バーとして定義します。旋盤加工用のバーストックは、[旋盤マシンセットアップ] で定義します。
1. スマートツールバーの [旋盤に切替え] をクリックします。すると図表領域に旋盤ストックが表示されます。また、フィーチャー
マネージャのワーク座標がYZXに変更されます。ESPRITではミル加工と旋盤加工の両方がサポートされるので、X軸が
回転軸として使用されます。
旋盤加工マシンへの工具のマウント
工具マネージャのコマンドを使用して、ミル加工と旋盤加工用の工具を作成します。
作成する工具のタイプを選択し、マシン上で工具をマウントするタレットとステーションを選択して、インサートとシャンクの寸法
を定義します。
まずESPRITの標準のマシンセットアップに変更を加え、タレットの構成変更と工具ステーションの追加を行います。[旋盤加工
マシンセットアップ] のデフォルトのタレットは、6つのステーションを持つ固定タレットです。この設定にさらに6つのステーション
を追加して、合計12個にします。
1. [共通加工定義] をクリックし、[マシンセットアップ] をクリックします。
旋盤工具の作成
最初に作成する工具はパートの端面の荒加工に使用されます。この工具はタレットにメインスピンドルを向く方向に、垂直のオ
リエンテーションでマウントされます。
1. 工具マネージャで [旋盤工具] をクリックしてから、[旋盤インサート] を選択します。
2. [全てシステムデフォルト] をクリックし、全てのパラメータをシステムデフォルトにリセットします。
4. [インサート] タブをクリックして次のパラメータを変更します。
• トレランス = M
• タイプ = G
• ノーズR = 0.8
• 厚さ = 3
6. [OK] をクリックします。
次の工具は、パートの内径に使用される丸溝切りインサートです。これは円形シャンクを持ち、水平オリエンテーションでタレッ
トにマウントされます。
1. [旋盤工具] をクリックして [溝切りインサート] を選択します。
2. [全てシステムデフォルト] をクリックします。
3. [一般] タブで次のように設定します。
• 工具ID = ID溝R4
• [設定] タブで次のように設定します。
• タレット名 = IndexTurret-1
• ステーション名 = ステーション:8
• オリエンテーション = 2H
ツイストドリルの作成
1. [ミル工具] > [ドリル] をクリックします。
2. [全てシステムデフォルト] をクリックします。
3. [一般] タブで次のように設定します。
• 工具ID = ドリル21 x 70L
• 加工シミュレーション色 = オレンジ
4. [設定] タブで次のように設定します。
• タレット名 = IndexTurret-1
• ステーション名 = ステーション:12
• 軸オリエンテーション = Z+
5. [シャンク] タブで次のように設定します。
• シャンク径 = 21
• 工具長 = 70
• 切削長 = 60
6. [カッター] タブで次のように設定します。
• 工具径 = 21
7. [延長] タブで次のように設定します。
• 全長 = 70
8. [OK] をクリックします。
外部ファイルからの工具の取り込み
工具マネージャにある切削工具は全てESPRIT工具ライブラリ (*.etl) ファイルとして保存できます。1つまたは複数の工具を選
択して1つのファイルに保存できます。ファイルに保存した工具は、任意のESPRITドキュメントに取り込むことができます。
2. レッスンフォルダーにあるTurningTools.etlというファイルを開きます。ファイル内の工具が工具マネージャの工具一覧に追
加されます。
旋盤加工用のフィーチャーの作成
[アクセサリ] ツールバーの [旋盤加工フィーチャー認識] コマンドを使用して、ソリッドモデルの形状を分析し、内部および外
部のプロフィールを認識します。旋盤加工フィーチャー認識は、回転軸 (ESPRITのX軸) を中心としてパートを回転させること
で、真の回転プロフィールを認識します。
1. Ctrl+Mを押して [マスク] ダイアログを開き、[詳細] タブをクリックして [旋盤ストック] を選択し、ストックの表示をマスクしま
す。ダイアログを閉じます。
2. [アクセサリ] ツールバーが表示されることを確認してください。ツールバーが表示されない場合、[オプション]、[アドイン] の
順にクリックしてダイアログを表示します。[アクセサリアドイン] をクリックし、[ロード/アンロード] と [起動時にロード] を選択
して、[OK] をクリックします。
4. 下に示すようにダイアログのデフォルト設定を使用します。
6. ダイアログを閉じます。
チェーンフィーチャーは修正できます。新しい要素の追加、要素の削除、方向の反転、開始点の変更などが可能です。ここで
は外径プロフィール上のチェーンを修正して溝内の複数要素を溝上の1つの真っ直ぐなセグメントで置換する方法を学びま
す。
1. スマートツールバーの [フィーチャー] をクリックし、[手動チェーン] をクリックします。[手動チェーン] コマンドではチェーンフ
ィーチャーの修正と作成の両方を行うことができます。
4. 下図に示すフィーチャーのサブ要素を選択して、その要素とチェーンの終了点までの間にある全ての要素を削除します。
5. 下図に示す終了点を選択して、フィーチャーが溝の上をまたぐように延長します。
7. ソリッドモデルにマスクを適用します。
8. ビューを [上面] に変更し、プロフィールにズームインします。
9. [手動チェーン] をもう一度クリックして、内径プロフィール上でチェーンを選択します。
フェースの荒加工
荒加工オペレーションを使用してパートのフェース上にあるストック材質を素早く除去します。このオペレーションは増分深さに
よる線形の切削パスを使って実行します。
荒加工はストックオートメーションを使用して材料の除去が必要な部分を判定します。システムは [マシンセットアップ] の初期
のストック定義に基づいてオペレーションを開始し、現在のオペレーションに至るまでの旋盤加工によって削除された全ての
材質を常に認識しています。
パートのフェース上にあるフィーチャーは非常に短いものです。ただし、旋盤加工でツールパスを延長してバーストックの外側
から切削を開始し、回転軸より下の点で終了することができるので、問題ではありません。
1. Ctrl+Mを押し、[旋盤ストック] のマスクを解除します。
2. フィーチャーマネージャで、Left Faceフィーチャーを選択します。
4. [全てシステムデフォルト] をクリックし、全てのパラメータをシステムデフォルトにリセットします。
5. [一般] タブで次のように設定します。
• オペレーション名 = フェース荒
• 工具 = OD荒
• 回転CSS = 360 (加工速度と送り速度は必須です)
• 送り速度PR = 0.1
6. [条件設定] タブで次のように設定します。
• 加工タイプ = 端面
• 終了延長 = 16.5 (この値はフィーチャーの終了点から測定され、中心線の下にツールパスを延長します)
7. [荒加工] タブで次のように設定します。
• 加工材料タイプ = オートメーション (初期のバーストックから開始して旋盤ストックがシステムにより自動計算されます)
• 荒残り代 Z,X = 0, 0
• 最大切削深さ = 2
• リードインタイプ = 接線 (これは端面加工なので接線方向の移動によるリードインの方が適しています)
8. [OK] をクリックします。すると旋盤ストックが更新されます。
外径の荒加工
外径上のプロフィールを荒加工する場合、ProfitTurning加工条件を使用します。ProfitTurningは、サイクル時間を大幅に短縮
し、工具の寿命を延長できる高速荒加工方法です。ProfitTurning加工条件はトロコイドの切削パスと従来の線形のパスを混
ぜて使用します。シャープコーナーに円弧およびトロコイド工具動作が挿入され、工具負荷を一定に保てるので、硬質材料の
加工に最適です。
1. Left ODフィーチャーを選択します。
2. [荒加工] をクリックします。端面の荒加工で使用したパラメータの多くを外径の荒加工にも使用します。ESPRITでは、設
定をリセットしない限り前回の荒加工オペレーションの設定が維持されます。
中心線上でのドリル加工
内径上の旋盤加工オペレーションの準備として、まず内径上で最小の直径と同じサイズを持つ穴をドリル加工します。旋盤は
パートの中心線にドリル加工を行うことができます。Y軸を持つ旋盤の場合、中心線以外の位置にドリル加工を行えます。このレ
ッスンでは、中心線上にドリル加工をします。
1. フィーチャーマネージャで、Left I.D. Drillingというフィーチャーを選択します。
3. [全てシステムデフォルト] をクリックします。
4. [一般] タブで次のように設定します。
• オペレーション名 = センタードリル
• 工具 = Drill 21 x 70L
• 回転RPM = 2000
• 送り単位 = 回転あたり
• 送り速度PR = 0.1
5. [ドリル] タブで、[深さ合計] が自動的にフィーチャーの深さに設定されます。
6. [OK] をクリックします。
外径上の溝の荒加工と仕上げ加工
溝切りサイクルでは、同じオペレーションに荒加工と仕上げ加工の両方を作成できます。溝切りサイクルの荒加工パスでは
ProfitTurning条件設定もサポートされます。このレッスンでは、工具幅の80%で複数の垂直加工移動を行い、溝を荒加工しま
す。
仕上げパスは、フィーチャーをなぞる輪郭加工パスです。この例では、仕上げパスが溝のそれぞれの側から開始し、中間で会
う2つのパスに分割されています。
1. Left Groove O.D.フィーチャーを選択します。
2. [溝切り] をクリックします。
3. [全てシステムデフォルト] をクリックします。
外径の再荒加工と仕上げ
荒加工オペレーションでは、荒加工パスと仕上げ輪郭加工パスの両方を含む1つのオペレーションを作成することもできま
す。オペレーション全体で同じ工具を使用します。
1. Left ODフィーチャーを選択します。
2. [荒加工] をクリックします。
内径の荒加工と仕上げ
標準の増分パスを用いて荒加工オペレーションを使用して、内径上のプロフィールの荒加工と仕上げを行います。
1. [Left ID] を選択します。
2. [荒加工] をクリックします。
3. [全てシステムデフォルト] をクリックします。
2. [溝切り] をクリックします。
3. [一般] タブで次のように設定します。
• オペレーション名 = ID溝
• 工具 = ID溝R4
4. [条件設定] タブで次のように設定します。
• 加工タイプ = 内径
• 進入モード = Z移動後X移動
• 進入点Z, X = 5, 9
• 退出モード = X移動後Z移動
• 退出点Z, X = 5, 9
• 進入退出クリアランス = 1.0
5. [荒加工] タブで次のように設定します。
• 溝切りパターン = ProfitTurning
6. [仕上げ] タブで次のように設定します。
• リードインオフセットZ, X = 0, 0
• リードアウトオフセットZ, X = 0, 0
7. [OK] をクリックします。
内径のネジ切り
ネジ切り加工オペレーションは、手動で入力されたネジ情報に基づいて実行するか、組み込みのネジデータベースから読み
込むことができます。このオペレーションでは、手動で入力されたデータをもとに、選択したプロフィールに沿ってネジを作成し
ます。
2. [ネジ切り加工] をクリックします。
3. [全てシステムデフォルト] をクリックします。
4. [一般] タブで次のように設定します。
• オペレーション名 = IDネジ切り
• 工具 = ID Thread
• 回転CSS = 360
• 送り速度PR = 0.1
5. [条件設定] タブで次のように設定します。
• 進入モード = Zのみ
• 進入点Z = 5.0
• 退出モード = Zのみ
• 退出点Z = 5.0
• クリアランス = .025
• リードアウトタイプ = 面取り (リードアウトに角度が付きます)
6. [ネジ切り] タブで次のように設定します。
• ネジ切り深さ = 1.2
• メジャー径 = 34.4 (Tabキーを押してマイナー径を自動計算します)
• ネジ切りのリード数 = 2
• 開始長 = 6 (フィーチャーが6 mm延長されます)
• 終了長 = -4 (負の値を指定するとフィーチャーが短くなります)
• 切削の開始深さ = 0.6 (Tabキーを押して荒加工パスの数を自動計算します)
• ネジ切りモード = ネジ毎のオフセットスタート角度 (2つのネジがそれぞれフル深さに加工され、2番目のネジは180度
オフセットされます)
7. [OK] をクリックします。
2. [切り落とし] をクリックします。
3. [全てシステムデフォルト] をクリックします。
4. [一般] タブで次のように設定します。
• オペレーション名 = 切り落とし
• 工具 = 切り落し工具 (切削エッジが2つある工具のみを選択できます)
• 回転RPM = 1910
• 送り速度PR = 191
5. [荒加工] タブで次のように設定します。
• 荒取り直径 = -1 (工具は中心線の少し下を切削します)
6. [OK] をクリックします。
レッスンの目標
このレッスンを修了すると、次のことができるようになります。
• ミル加工ストック
• ミル工具の追加
• ポケット加工とフェースミル加工による材質の除去
• 穴のドリル加工
• オペレーションの順序変更
• 属性マネージャでのオペレーションの編集
8. ハイライトモードを使用して、モデルの上面を選択します。
[シミュレーションパラメータ] にミル加工オペレーション用のストックが定義されています。ストックはブロックや円柱として定義す
るか、押し出しまたは回転プロフィール、ESPRITドキュメント内のソリッド、または外部ファイルから定義することができます。ソリッ
ドモデルの外側寸法に合わせてサイズが自動設定される矩形ブロックとしてストックを作成します。
1. スマートツールバーの [ミル加工に切り替え] をクリックします。
3. [ソリッド] タブをクリックします。この時点でこのパートに関連付けられているソリッドはありません。
5. [高さ] を「37」に変更してモデルの上部に2mmのストックを追加します。
6. シミュレーションの色を青に変更し、[追加] をクリックしてシミュレーションストックを作成します。
7. [OK] をクリックします。
9. [停止] をクリックしてシミュレーションモードを終了します。
ミル加工フィーチャーの認識
ESPRITでは、取り込まれたソリッドモデル上にあるミル加工フィーチャーを簡単に認識することができます。
穴フィーチャー認識では、ソリッドモデル上の全ての円柱状の開口部 (穴) が認識されます。穴フィーチャーはドリル加工オペ
レーションに使用されます。
1. スマートツールバーの [フィーチャー] をクリックし、[穴] をクリックします。
2. [最大直径] の横の矢印をクリックしてから、中心穴のエッジを選択します。
3. [最小直径] が「0」に設定されていることを確認します。
ソリッドモデルを使用する場合、ポケットフィーチャー認識機能を使ってポケットおよびその中にある全てのサブポケットや島を
自動的に認識できます。
1. [フィーチャー] ツールバーで [ポケット] をクリックします。
ポケットフィーチャーが作成されてアクティブな作業平面に関連付けられます。中心部に大きな穴が認識されることに注意
してください。この穴はサイズが大きいのでミル加工で扱うことができます。
ミル加工マシンへの工具のマウント
このレッスンではフェースミル、エンドミル、およびドリルが必要です。まず荒加工用に25 mmエンドミルを作成します。
1. 工具マネージャで [ミル工具] をクリックしてから、[エンドミル] を選択します。
3. [一般] タブで次のように設定します。
• 工具ID = EM 25
4. [設定] タブで次のように設定します。
• タレット名 = ヘッド
• 軸オリエンテーション = Z+
5. [シャンク] タブで次のように設定します。
• シャンク径 = 25
6. [カッター] タブで次のように設定します。
• 工具径 = 25
7. [OK] をクリックします。
次に、仕上げに使用する10 mmエンドミルを追加します。
1. [エンドミル] をもう一度クリックします。
2. [一般] タブで次のように設定します。
• 工具ID = EM 10
• 加工シミュレーション色 = オレンジ
3. [シャンク] タブで次のように設定します。
• シャンク径 = 10
4. [カッター] タブで次のように設定します。
• 工具径 = 10
5. [OK] をクリックします。
次に、システムデフォルトを用いてフェースミルを追加します。
1. [フェースミル] をクリックします。
2. [全てシステムデフォルト] をクリックします。
3. [一般] タブで次のように設定します。
• 工具ID = フェースミル
4. [設定] タブで次のように設定します。
• タレット名 = ヘッド
• 軸オリエンテーション = Z+
2. レッスンフォルダーにあるMillingTools.etlというファイルを開きます。工具が工具マネージャに取り込まれます。
ポケットの荒加工
ESPRITにはポケット加工用の高速ツールパスとしてトロコイドとProfitMillingの2種類が用意されています。
トロコイド動作は常に円状の動きをするため、円運動の妨げになる障害物のないポケットを加工する場合に最適です。
このポケットにはさまざまな内部形状が含まれるため、このパートにはProfitMillingが適しています。ProfitMillingではポケット
の形状を分析したうえで、トロコイド動作とオフセット移動の最適な組み合わせが使用されます。
1. [フィーチャーマネージャ] で [ポケット] フィーチャーセット (フォルダーのアイコンが表示されます) を選択します。
3. [全てシステムデフォルト] をクリックします。
ポケット上の上面にあるツールパスに注意してください。最初にフェースミル加工オペレーションを作成するのを忘れていたた
め、ストックオートメーションによって上面にあるストックが検出されました。
2. [フェースミル加工] をクリックします。
3. [全てシステムデフォルト] をクリックします。
4. [一般] タブで次のように設定します。
• オペレーション名 = フェースミル加工
• 工具ID = フェースミル
• 回転RPM = 10000
• XY送り速度PM = 2000
• Z送り速度PM = 2000
5. [条件設定] タブで次のように設定します。
• ブリッジ移動 = 円弧
6. [OK] をクリックします。
ポケットの仕上げ加工
次に、2番目のポケット加工オペレーションを作成し、さらに小さい工具を使ってポケット内に残っている材質を取り除きます。こ
のポケット加工オペレーションではストックオートメーションを使用して、ストックが前回の大きい工具で除去されなかった部分
のみにツールパスを作成します。このオペレーションには壁の仕上げパスも含めます。
1. [ポケット] フィーチャーを選択します。
2. [ポケット加工] をクリックします。
3. [一般] タブで次のように設定します。
• オペレーション名 = 仕上げポケット
• 壁の仕上げパス = はい ([壁の仕上げ] のタブが表示されます)
• 荒加工工具ID = EM 10
• 壁仕上げ工具ID = EM 10
4. [条件設定] タブで次のように設定します。
• 増分深さ = 25
• ストックオートメーション = はい
5. [荒加工] タブで次のように設定します。
• 回転RPM = 5000 (Tabキーを押して送り速度値を自動計算します)
穴のスポットドリル加工とドリル加工
このパートにはサイズの異なる複数の穴があります。まず各穴の中央にパイロット穴を加工してから、さより小さい穴をドリル加工
します。
1. オペレーションマネージャで、Shiftキーを押しながら全てのオペレーションを選択し、右クリックして [非表示] を選択しま
す。図表領域でツールパスが非表示になります。
2. フィーチャーマネージャで、1 Simple Hole、2 Simple Hole、および3 Countersinkをグループ化します。
3. [ドリル加工] をクリックします。
4. [全てシステムデフォルト] をクリックします。
9. [ドリル加工] をもう一度クリックします。
10. [一般] タブで次のように設定します。
• オペレーション名 = ドリル加工
• 工具ID = 8mmドリル
• 回転RPM = 5000 (Tabキーを押して送り速度を自動計算します)
カウンターシンク穴
1. 3 Countersinkフィーチャーを選択して [ドリル加工] をクリックします。
2. [全てシステムデフォルト] をクリックします。
3. [一般] タブで次のように設定します。
• オペレーション名 = カウンターシンク
• 工具ID = 面取りミル
• 回転RPM = 5000
• Z送り速度PM = 500
4. [ドリル] タブで次のように設定します。
• 面取り直径を使用 = はい
5. [OK] をクリックします。ドリル加工の深さはフィーチャーと工具の形状に基づいて自動設定されます。
2. [全てシステムデフォルト] をクリックします。
3. [一般] タブで次のように設定します。
• オペレーション名 = スロッティング
• 工具ID = EM 8
4. [条件設定] タブで次のように設定します。
• 増分深さ = 6
• 相対深さのリトラクト = パーシャル深さ (工具をスロット内に維持するため、リトラクト移動は現在の切削深さから測定さ
れます)
5. [荒加工] タブで次のように設定します。
• 回転RPM = 5000
• XY送り速度PM = 500
• Z送り速度PM = 500
• 進入モード = 点でのプランジ
• 事前定義された点より = はい
• 事前定義された点 = 選択矢印をクリックしてから図表領域の [1 Simple Hole] フィーチャーを選択
•
6. [OK] をクリックします。
レッスンの目標
このレッスンを修了すると、次のことができるようになります。
• CADモデルの取り込みとシミュレーションストックの定義
• 一般ワイヤー放電加工の設定
• 放電加工フィーチャーの認識
• 輪郭加工オペレーションの作成
• ワーク座標を使用した複数の同一パートの加工
• 放電加工オペレーションの並べ替え
5. ステータスバーでHIモードとサブ要素モードが有効になっていることを確認します。
このファイルには、加工するパートおよび矩形ストックのプレートの、2つのソリッドモデルが含まれています。プレートのソリッドモ
デルを使用してストックモデルを定義します。[シミュレーションパラメータ] に放電加工オペレーション用のストックが定義されて
います。
1. スマートツールバーの [ワイヤーに切り替え] をクリックします。
5. [OK] をクリックします。
プログラムする放電加工マシンのタイプを指定する必要があります。ESPRITには、さまざまなタイプの放電加工マシンに幅広く
対応するため、各マシンに特化したテクノロジーが用意されています。選択するマシンタイプによって、放電加工オペレーション
の作成時に使用できるテクノロジーが決まります。
1. [工具] メニューで [放電加工マシンタイプ] をクリックします。
2. [一般] を選択し、[OK] をクリックします。
放電加工エキスパートシステムとユーザーデータベースファイル
放電加工エキスパートシステムは、特定タイプのマシン用の加工データを放電加工テクノロジーページに読み込むため
の、ESPRITにとって重要な機能です。機械メーカーは各社が独自の加工データを使用しています。エキスパートシステムを使
用すると自動的に値を入力できるので、作業時間を短縮しエラーを減らすことができます。
ESPRITでは、ユニバーサルエキスパートシステムビューワーを使ってあらゆるタイプのマシンのデータを表示できます。マシン
の種類とバージョンごとに、その加工データを含む一意のXMLファイルが使用されます。XMLファイルはサイズが小さく、展開
やカスタマイズも容易に行えるというメリットがあります。
放電加工データベースファイルは [放電加工マシンタイプ] で選択できます。
これで放電加工フィーチャーの作成に必要な準備が全て整いました。
1. [XYZ] 作業平面がアクティブであることを確認してください。アクティブな作業平面のW軸は、ワイヤーの垂直方向のオリ
エンテーションを制御します。UV面とXY面の高さは、作業平面の原点から測定されます。
2. 選択ボックスをドラッグしてモデル全体を囲みます。グループには、ソリッドモデルと結線穴を表す2つの円形の、合計3つ
の要素が含まれています。
3. [フィーチャー]、[側面形状] の順にクリックします。
7. [OK] をクリックします。
8. 要素をグループ化した状態のまま、もう一度 [側面形状] をクリックします。
9. [パートタイプ] を [パンチ] に設定します。システムで垂直壁が認識され、円柱状の開口部は無視されるようになります。
10. [最大切断直径] の横の選択矢印をクリックし、パートの外にある円形を選択します。
パートのプログラミング
1. [穴] フィーチャーを選択して [ワイヤー加工] > [輪郭加工] をクリックします。
2. [全てシステムデフォルト] をクリックします。
3. [一般] タブで次のように設定します。
• オペレーション名 = 穴
• [条件設定] を「[荒加工][スキム加工]」、[切り落し条件設定] を「なし」に設定します。
4. [加工データ] タブをクリックします。
5. [条件設定] を [荒 + 仕上げ 1] に設定します。
6. 初期加工を次のように設定します。
• パワー = 951
• 送り速度 = 2.0
7. 荒加工を次のように設定します。
• パワー = 951
• 送り速度 = 2.0
• オフセット = 0.1981
9. [OK] をクリックしてオペレーションを作成します。荒加工とスキム加工の2つの子オペレーションを持つ1つの親オペレー
ションがシステムにより作成されます。加工のタイプによって若干異なるアイコンが表示されます。
新しいワーク座標へのオペレーションのコピー
1つのパートをプログラムできたので、マシンにそのコピーを5つ作成して合計6つの同一パートを設定します。
ワーク座標はワークオフセットとも呼ばれ、同じパートの複数のコピーを加工する際のプログラミングとセットアップを単純化しま
す。
1. Ctrl+Mを押し、[ワーク座標] のマスクを解除します。すると図表領域にワーク座標が表示されます。
2. フィーチャーマネージャ内を右クリックし、[新規ワーク座標] を選択します。
放電加工オペレーションの並べ替え
本レッスンでは、パンチの前に穴を加工します。切り落としは全て最後に行います。
1. オペレーションマネージャで [名前] タイトルを右クリックし、[昇順ソート] を選択します。一覧の先頭に全ての穴加工オペ
レーションが配置されます。
2. オペレーションマネージャで、パンチ加工オペレーションのみをグループ化します。
4. 表示されるダイアログで次のように設定します。
• この条件でソート = [荒加工][スキム加工][切り落とし] (最初に全ての荒加工が行われ、その後全てのスキム加工、全て
の切り落としの順に行われます)
• 挿入位置 = 場所にて
• 最初の切り落としの最適化 = はい (切り落とによる再結線が、常にドリル加工された結線穴で行われます)
• ルーチン = 最短パス
5. [適用] をクリックすると、並べ替え条件のプレビューが表示されます。全てのオペレーションが荒加工、スキム加工、切り落
としの順に表示されます。
6. [OK] をクリックして変更内容を確認します。
6. [停止] をクリックしてシミュレーションモードを終了します。