Professional Documents
Culture Documents
Untitled
Untitled
Untitled
163,03の補足
生産に投入される労働力と生産量の比率を生
産性と呼ぶ(少ない労働力でどれだけ多く作れ
イギリス ポルトガル 総生産量 るか)。
毛織物1単位の生産に 生産性を国際間で比較して得られる優位を
100人 90人 2単位
必要な労働力 「絶対優位」と呼ぶ。左の場合、両製品と
ぶどう酒1単位の生産に も、ポが英に対して絶対優位をもつ
120人 80人 2単位
必要な労働力 (90vs100、80vs120)。
390人で それゆえ、両国が両製品とも生産するなら、
総労働力 220人 170人 4単位
ポにとり英と貿易するメリットはない。
しかし各国が特定の製品に特化すれば、貿易にメリットが生まれる。これを明らかにするのがリカードの「比較優位」
という概念。生産性を国内の製品間で比較して得られる優位を「比較優位」と呼ぶ。
※「比較生産費説」を「比較優位説」にしたらバツにしますね。
ポはぶどう酒に(90vs80)、英は毛織物に(100vs120)比較優位をもつ。
ex. タイに比べて日本の自動車の生産性が10倍、お米の生産性が2倍だとすると、日本は自動車の生産に比較優位をもつ
が、お米の生産には比較劣位をもつ(日本国内の比較)。日本がタイに比べ両製品に絶対優位をもつとしても(国際間比
較)、タイはお米に比較優位をもつ(タイ国内比較)。
それゆえ、他国に対して絶対優位の製品をもたない国でも、国内で必ず何らかの製品に比較優位をもつ。
毛織物1単位の生産に
220人 0人 2.2単位 両国が比較優位な製品に特化し(=世界全体
必要な労働力
の生産性を上げ=生産量を増やし)、比較劣
ぶどう酒1単位の生産に
0人 170人 2.125単位 位な商品を他国から輸入すれば、両国とも
必要な労働力
同じく390人だが 貿易からメリットを得る。
総労働力 220人 170人 4.325単位
リカードの理論が明らかにしたのは、自給自足より、分業と自由貿易をした方が、どの国にとっても利益になるという
こと。
しかし、すでに工業化を達成している先進国と、機械設備費用に多くの資本を要するために工業化できず、農業国とし
て原材料を輸出するしかない発展途上国との間で、格差が広がる可能性がある (自給自足より貿易をする方が利益があ
るにしても、他国との利益の差は開き続ける可能性がある)。
実際に、圧倒的な国際競争力をもつイギリスの製品が流入していた19世紀のドイツでは、リストが、幼稚産業を保護
するための保護貿易の重要性を主張した。
国際分業の類型
垂直的分業
発展途上国が原材料などの一次産品を輸出し、先進国が工業製品を輸出
ex. 途上国が日本に原油を、日本が途上国に機械類を輸出 日本 米国
水平的分業
先進国同士で工業製品を輸出
惑
皮 や
途上国
(中間生産物=部品だけでなく、最終生産物=完成品も)
ex. 日本がアメリカに自動車を、アメリカが日本に航空機を輸出