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現代言語学概論

第 2 章 2.1 統語論の歩き方

国語学 特別聴講生

B8LJ1019 KARINA TANJUNG

統語論とは、簡単にいうと文における単語の組み合わせ方についての規則を扱う分野である。組み合

わせ方という言い方をしたが、実は分には非常に複雑な構造が存在し、統語論はその構造に関する規則

を研究する分野である。

若い刑事が容疑者の写真を紛失した。

以上の文から見ると、副詞を挿入しても問題なかった「若い刑事が」は、名刺を中心としたまとまりで

あることから名詞句(NP)と呼び、それ以外に部分は、いわゆる分の述語であり動詞を中心としたまと

まりであることから動詞句(VP)と呼ぶ。文(S)とは名詞句と動詞句の 2 つが組み合わされたものと捉え

る。形容詞を中心としたまとまり、形容詞句というのも存在する。

NP の N と VP の V は主要部と呼び、NP や VP をそれぞれの主要部の当社と呼ぶ。NP が存在してる

位置をテンスを主要部にもつ TP の指定部、また VP や AP の位置を補部と呼ぶ。日本語の V はその補

部である NP に後続するが、英語の V は補部より先に現れる。日本語は主要部後置型言語と呼ばれ、英

語は主要部前置型言語と呼ばれる。

日本語の疑問文には終助詞「か」が現れる。このようなよそは補文標識(C)と呼ばれ、TP の上の当

社として CP が存在する。英語では yes-no 疑問文を作る際に can などの助動詞があればそれを主語の前

に移動させる。これを主語・助動詞倒置(SAI)と呼ぶ。日本語の疑問文の構造として CP を「導入した

が、英語の場合はもともと T の位置に存在していた要素が C へ移動するという分析がなされている。

統語論の需要な一角を占める規則として長年研究が進められている一連の島の制約が存在する。What

や who などを用いた wh 疑問文を作ると、その要素は文頭に登場する。このような対応関係を分析する

際に、what はもともと目的語の位置にあり、派生の過程で文頭に移動したと考える。しかし、特定の句

構造の境界を越えた移動が許されない場合があり、その形式的な特徴からそれぞれ名前がついている。

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