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死ね!花粉
死ね!花粉
シナリオ背景
※クソシナリオです。適当に脳みそを空っぽにして楽しんでください。また、武器のデータは基本ルルブの P70,71
を参照にしてください。
毎年花粉による被害者は後を絶たない。しかし、今年はその様子がおかしい。それもそのはずだ。大杉山の林
業者である杉森は地獄の植物という神話生物の宿主に選ばれていた。杉森が地獄の植物に寄生された理由
は神秘的なもので、ここで語るにはあまりに長い物語なので割愛する。
とにかく、地獄の植物は杉森の体を乗っ取って最終的には彼の死とともに体から出現することになった。そして山
に大量に生えていたスギのひとつと融合し、史上最悪の地獄の杉へと変貌した。地獄の植物の力を手に入れた
スギは例年の 20000 倍の花粉を出すことでこの世界を滅ぼそうとしていたのだ!!
導入
季節は春。日本では大変な事件が発生している。スギと呼ばれる木々から花粉という名の悪魔たちが怒涛の
ごとく噴射されるのだ。悪魔に侵された人間たちは鼻水が滝のように流れ落ち、くしゃみはとどまることを知らず、
あまりのかゆみに目をえぐりだそうとしてしまうほどだ。しかし、日本政府は国民がそのような悪魔に苦しめられてい
るにも関わらずそれに対する対策を取る様子もない。覚悟を決めた探索者たちは花粉を殺す旅に出る。
HO1:花粉症の人(1人)
あなたは花粉症だ。毎年春が近づいていくと動悸がして心が苦しくなってきてついに限界を迎えた。「そうだ、花
粉をぶっ殺せばいいじゃないか」そう思ったあなたは、特に具体的な策を思いついたわけでもないが、とりあえずネ
ット上で花粉バスターズとして同じ考えの人たちを募集することにした。
HO2:花粉症の人(1人推奨、2人以上でも可)
あなたは花粉症だ。毎年春が近づいていくと動悸がして心が苦しくなってくる。そんなある日、あなたは偶然にも
インターネットでとあるサイトを見つけた。「花粉バスターズ募集中!」場所は住んでいる場所の近くの公民館、
日時は明日…やるしかないじゃないか。心を決めたあなたはミーティングに向かうのだった。
1 花粉殲滅プロジェクト
<公民館>
その日、HO1 の探索者はホールで待っている。日本でどれだけの人間が花粉に苦しめているんだろう。どれだけ
の大所帯になるのかと想像しているとドアが開いて参加者が入ってくる。そこに入ってきたのは HO2 だ。そして、
少し間を置いて集合時間ギリギリにメガネにチェックシャツのオタクっぽい男がもうひとり入ってくる。
花粉に 15 年悩まされ続けている理系大学生。薬を使っても一向に治る気配がなく、殺意の波動に目覚めて
花粉バスターズに応募した。化学以外のことはわからないが花粉には人一倍敏感だった。
会議が一通り終わったところでスマホにニュース速報が入ってくる。気象観測所によれば「今年の花粉は去年の
20000 倍飛ぶ見通しである」とのことだ。本当のことなのかフェイクニュースなのかわからないが、どちらにせよその
知らせを聞いただけで気分が悪くなってくる(0/1d3)。花山も決意を固めて「これは本気を出さないとまずいっ
すね。こんな装備で大丈夫っすか?」と武器や防具を調達することを提案する。
2 異常花粉への対策
花粉殲滅のために出来るだけの準備はしなければならない。花山が書いてくれた地図をもとに戦うために情報
や武器、防具を集めることになる。地図上にない場所でも KP アドリブ次第で行ってもらって構わない。
<大杉山入口>
街から少し離れたところにあるなだらかな山だ。入口のあたりには「関係者以外は入るにあたって杉山家に許可
を取ること」と看板が書いてあり、山の方では目に見えるほどの大量の花粉が嵐のように舞い上がっているのが見
える。耐性が 100 未満の探索者たちは強烈な花粉の勢いで気が狂ってしまいそうだ(1/1d4)。当然、そのよ
うな人間は入ることすらできないだろう。山の中については後述。
<気象観測所>
街の天気や天候を観測している小規模な観測所だ。ニュースにあった花粉情報について聞くことができる。どう
やら今年の花粉が 20000 倍というのは冗談ではなくて本当らしい。今はまだ平気だが、特に大杉山の方が大
変なことになっていて異常なまでに花粉が出ているらしい。このままだと砂嵐のように花粉が街を覆い尽くしてしま
う可能性もなくはないという。そうなってしまえばマスクやゴーグル程度では防ぎきれないという予想だ。
<檜公園>
ヒノキなどが生息している森林公園だ。ここも花粉の量がすごく、耐性が 50 未満の探索者たちは公園内にいる
だけで症状が悪化し正気が磨り減っていく(0/1)。【アイデア】に成功すればヒノキが少しだけ山の方角に向か
って傾いているような気がする。公園の管理人に話を聞くことができる。話によれば、今年は公園内のヒノキの様
子がおかしく、花粉の量も多いし、まるで山のスギたちからパワーをもらっているようにも見えるということだ。山に
入るなら必ず花粉対策をしていったほうがいいとアドバイスをもらえる。
<ホームセンター>
この街で一番大きなお店だ。大体どんなものでも売っている。ここで材料を調達して【化学】などの適切な技能
に成功すれば簡易的な火炎放射器を製作することができる(性能はルルブ参照のこと)。その他にも酸などの
薬品も同様に製作することができる(ルルブや 2010 サプリなど参照に)。防具も揃えられる範囲で用意すると
良い。
<ドラッグストア>
花粉を殺すためには自らがその中に突っ込まなくてはいけない。そのためには火力はもちろん必要だが同じくらい
防具(特に花粉対策)も必要だ。ドラッグストアでは多くの防具が揃えられるが、全ては手に入らないのでそれ
以外は適宜適切な場所で手に入れることが必要になる。
・アイテムごとの耐性(参考値)
<杉山さんの家>
街の中でも一番大きな邸宅で、家の裏には立派なヒノキの屋敷林が存在する。耐性が 50 未満の探索者たち
は家の前にくるだけで症状が悪化し正気が磨り減っていく(0/1)。インターホンを鳴らせば土地の持ち主であ
る老人、杉山(花粉症ではない)が出てくる。
彼は土地の所有者であるが、実際に頻繁に行くわけではないので山のことは詳しく知らない。スギの様子がおか
しいこと、自分たちが異変を解決すると伝えれば入山の許可をもらえる(もちろん無断でも入れるが)。ただ、
山の異変を解決してくれるということならとある程度融通の利いたものを用意してくれる(炎の出るものや山に
悪影響がありそうなものはもちろんダメだが防護服などは用意してもらってもよい)。
<林工務店>
木材の加工などを取り扱っている町工場のような場所だ。困った様子の工場長に話を聞くことができる。
・例年、スギの木が成長する季節になると山の林業者から今年の木材の価格や提供できる量の見積が届くの
だが、今年はそれがないという。電話をかけても全く繋がらず、あまりに連絡が遅いと納期に間に合わないと焦っ
ているようだ。
・自分たちがスギを持ってくる、山に行って話を聞いてくるなどを話せば(または適当に【交渉技能】を使っても良
い)チェーンソーなどを貸し出してくれる。
3 山の地獄杉
<大杉山>
防具を整えて山の中に入れば、道こそ整備されているものの大量の花粉で視界が悪い。しばらく道なりに進ん
でいったところで木材の置かれた小屋が見えてくる。小屋には「杉森林業」と書かれており中を調べることもできる
し、そのまま山の奥へ進むこともできる。
<杉森林業>
杉森さんが一人で経営している、町で唯一で小規模な林業会社だ。資材の他にチェーンソーなどの道具も置
かれている。また、大きな机の上にはまるで見てくれと言わんばかりに日記帳が置かれているのが分かる。
「今日は久しぶりに病院で検査を受けてきたけどもレントゲンをとった時に、お腹に小さい種みたいなのが写ってる
から詳しい検査をしましょうと勧められたが断ってきた。小さな種なんてすぐに消化されるだろう。こういうやり方で
金をむしり取ろうとするから医者は気に食わない。…最近やたらと山のスギが騒がしい。特に俺の家の近くが顕
著で花粉がわんさか飛んでいる。ほかの地域では大したことないのに一体どうしちまったんだ?…なんだか体調
がすぐれない日が多いんだが、花粉のせいか?今まで花粉症なんかなったことなかったけども医者の言うことを聞
いておくべきだったか?」
<山の奥>
整備された道を進んだ先は大規模なスギ林が広がっていた。しかし、その中に異様なものが転がっていた。スギ
に囲まれた中にあったのは老人の死体だった。しかし、その背中はぱっくりと2つに裂けていた。そこからは粘性の
ある黒い塊がまるで死体を根城にしているかのように湧き上がっていて、巨大なスギの木の周りにまとわりついて
いる。寄生された木からには目玉や牙のついた口がいくつもついていてこちらを捉えた。そう、それはまるで地獄か
らきた悪魔のスギそのものだった…(1/1d10)。
■地獄の杉(地獄の植物を元に改変)
※注意事項
・地獄の杉は刃物や炎、薬品によるダメージ以外は与えられる最小値のダメージしか受けない。
・火炎放射による攻撃が命中した場合は使用者の【幸運】をふり、成功した場合は次のラウンドでの地獄の杉
による巻きひげ攻撃回数が1回減少する(ショックロールは行わず、回数0以下は攻撃失敗)。
・回復はラウンド終了後に行う。ラウンドが終了した時点で HP が0以下なら戦闘終了。
地獄の杉を倒すことができた時点でエンディングへ。敵のデータは探索者が2人の場合を想定している。3人
以上の場合は1人増えるごとに初期 HP を 15 増やすとバランスよく戦える。
4 エンディング
地獄の杉が完全に動かなくなったのを確認すると同時に、探索者たちはあたりが炎に包まれ始めていることに気
がつくだろう。どうやら火炎放射器の炎が周りのスギに着火して燃え広がってしまったようだ。迫り来る炎から必死
で逃げて山を駆け下りていけば、なんとか森の広がっていない山の入口まで戻ってこられる。
そこには杉山さんが立っていた。彼は怒りの表情を浮かべて「私の山になんてことをしてくれたんだ…!」と怒鳴り
散らす。すぐにサイレンの音が聞こえてきて消防車が駆けつけてきて、町の人々も集まってくるが、消防士は車か
ら降りてくると「あれ、花粉の症状がなくなった…?」と漏らし、それに続くように人々は「花粉症が治った!花粉
が死んだ!あの山は燃えて正解なんだ!」と叫び始める。その言葉を受けた消防士も「そうですね、おそらく大
杉山以外には燃え移らないでしょうし、このまま自然消火を待ちましょう」と消火活動を放棄する。もはや杉山
には言い返す術がなかった。圧倒的多数決…これが民意…民主主義の勝利…!!
その後、大杉山の火事の話はすぐにニュースとなった。そのニュースに対する日本国民の反応は「これに続け!」
だった。全国各地で杉林の焼き討ちが行われ、スギの殲滅を公約にあげた政治家が誕生。やがて、スギなどの
植物を全てなくすように決めた法案が可決した。これによってスギをはじめとする植物たちは日本からその姿を消
した。花粉は死んだ。
今では「花粉症」という言葉は幻のものになった。誰も花粉に悩まされない新しい時代がやってきた。花粉症を
撲滅させるきっかけとなった探索者たちの活動は、その功績から歴史的な価値があると認定を受けることにな
る。あなたたちの活動は歴史に名を残すことになったのだ!
>>>HAPPY END<<<
*クリア報酬*
地獄の杉を討伐 1d10
神話技能なし
花粉症の消滅