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DOI http://dx.doi.org/10.18631/jalali.2020..88.

004

韓国人日本語学習者の発音に関するビリーフ*
-因子分析を中心に-

李玧兒** 21)

blue824@hanmail.net
< Abstract >
In order to clarify the beliefs about Japanese pronunciation of learners, a questionnaire survey and a
factor analysis were conducted, and it was found that there are seven factors: Factor 1 Lack of
confidence when reading Japanese; Factor 2 Satisfaction with one's pronunciation; Factor 3 Necessity of
Japanese instructors; Factor 4 High motivation to improve pronunciation; Factor 5 Importance of
pronunciation; Factor 6 Interest in Japanese; Factor 7 Difficulty in learning Japanese. We had predicted
that gender and the length of stay in Japan would affect these factors, and a t-test found that the first
factor for gender was "lack of confidence when reading Japanese" and the third factor was "teaching
Japanese". There was a significant difference between genders in Factor 7 "difficulty of learning
Japanese". In both cases, it was found that men were more strongly influenced, and the thought that it
was difficult to learn Japanese led to a lack of confidence in reading as well as teaching Japanese. It
was confirmed that he wanted a professor who would do it. According to the analysis on the length of
stay in Japan found that it affects the first factor "lack of confidence when reading Japanese", the
second factor "satisfaction with one's pronunciation", the fourth factor "high motivation to improve
pronunciation", and the sixth factor "Japan." It was confirmed that there was a significant difference
from the factor of "interest in words". It was revealed that those who have stayed in Japan for more
than 6 months are more satisfied with their pronunciation than those who have not, and are more
motivated to improve their pronunciation and have a stronger interest in Japanese. On the other hand,
people who have lived in Japan for less than 6 months are less confident when reading Japanese than
those who do not. The results above can help professors who teach Japanese find out and address the
fundamental reasons why learners find it difficult to learn Japanese. This is probably because it has
become clear that interest in Japanese also led to a desire to improve pronunciation. In addition, by
recognizing accurate pronunciation, one will become more confident when reading Japanese, and one
should be able to continue studying alone after class. If the learner continues to study without being
able to distinguish the correct pronunciation, communication may become difficult and interest in
Japanese itself may be lost.
主題語 : 韓国人日本語学習者, 日本語学習者, ビリーフ, 発音に関するビリーフ, 因子分析
    Korean learners of Japanese, Learners of Japanese, Beliefs, Beliefs about pronunciation,
    Factoranalysis

1. 研究の背景
* 釜山大学校 日語日文学科 非常勤講師 日本語教育
**이 논문 또는 저서는 2020년 대한민국 교육부와 한국연구재단의 지원을 받아 수행된 연구임 (NRF-과제번
호)(NRF-2020S1A5B5A17088714)
62 日語日文學 第88輯

日本語を学ぶ学習者にとって上手になりたいと思わない学習者はいないはずである。その中で、発音
が上手になりたいと思う学習者も少なくない(李(2016)、戸田(2006))。しかし、発音が上手になりたいと
いう発音向上意欲を持っていても、どのようにすれば発音が上達するのか、自分は正確な発音で話して
いるかなど、不安に思っている学習者も確認されている(小河原(1997b)、李(2020a)。また、授業が終
わってから自ら発音の学習をするのに困難を感じる学習者もいるはずである。このように、学習者の日本
語の発音を上達させ、学習者自身が正確な発音を駆使するようにするには、学習者のニーズをより具
体的に把握する必要がある。学習者主体の教育であるといわれて久しいが、学習をする側の心理的
な側面や、発音学習上の社会心理学的な問題点にも押さえる必要がある。教授者の発音指導の際
に、学習者の心理的な面を配慮しないままでは、緊張状態に陥って十分な発音練習ができない、発
音練習をするのに恥ずかしがる、積極的に発音の学習に取り組もうとしないなどの学習者が出てしまう可
能性がある。第二言語の習得研究において、学習環境および学習者の感情の情意的要因を考慮し
なくては、学習者やクラス全体の発音学習に対する雰囲気にも悪影響を及ぼすだけでなく、学習回避
行動などを引き起こし、第二言語習得に負の影響を与えることが示唆されている(迫田(2002)。
韓国の大学における日本語の授業の中で、基礎日本語を教える科目が最も多いと考えられる。その
基礎科目は、日本語専攻者ももちろん、日本語非専攻者のために、教養科目としてももうけられてい
る。基礎日本語の授業を受ける学習者は、授業を受けた後、自分なりに日本語のビリーフ1)が成立す
るようになる。日本語は発音が大事である、日本語は日本人教師に教わるべきである、日本語の発音
は教授者がいないと学習しにくいなどといったビリーフが定着していく。漠然としていたビリーフが、日本
語の授業を受けるにつれ、具体的かつ明確に位置づけられるようになる。学習者中心の授業を行う言
語教育の流れの中で、学習者の多様性を把握、分析するために考慮すべき要素としてビリーフが注
目されるようになった。ところが、学習者のビリーフを教授者はどれほど把握しているのであろうか。おそ
らく、授業アンケートはおろか、学習者に対するニーズ把握も최은혁(2009)、강영부(2008)の他には
あまり行われていないのが現状であろう。日本語の発音に関する学習者のニーズを調査し、分析してい
る研究者も少ないはずである。学習者が正確な発音を求めており、発音に対する不安を抱いていること
を知っていながらも、教授者がその解消のために努力しないということは、よりいい日本語の発音指導を
期待することはできないのであろう。韓国の日本語教育において、現状の発音指導の改善のために
も、学習者側の発音に関するビリーフを明らかにし、より質の高い授業を行わなければならない。本稿
では、韓国の大学で日本語を受講している学習者(以下、学習者)を対象に、日本語の発音に関する
アンケート調査を行い、因子分析を行ってから分析することによって、日本語の発音教育を改めて考え
直す機会が得られると思われる。

1) ビリーフ(Belief(s))とは、言語はどのように学習すべきか、言語学習はどのようなものであるかといった、人々が自覚的あるいは無自覚的に持って
いる信念や確信を指すことばで、日本語教育におけるビリーフは1990年代に入ってその概念が定着した。言語学習ビリーフとは、言語はどのよ
うに学習すべきか、言語学習はどのようなものであるかといった、人々が自覚的あるいは無自覚的に持っている信念や確信を指す。ビリーフを次
のように定義している。1)外国語学習者の言語習得や学習ストラテジーの使用に影響を与える。2)学習者の過去の学習経験や文化背景によっ
て異なる。3)変化しうる。4)教師と学習者のビリーフの一致、不一致が学習活動に影響を与える。この概念が日本語教育においては、言語学
習観、信念、信条、確信、ビリーフ、ビリーフスなどと様々に訳されている。本稿では、このうちビリーフという訳を用いることとする。
李玧兒/ 韓国人日本語学習者の発音に関するビリーフ63

2. 先行研究
 
 2.1 日本語教育におけるビリーフの研究
日本語教育におけるビリーフ研究は、以前から学習者、教師などを対象に活発に行われている。
特に、学習者を対象にしたビリーフ研究は、BALLI2)をもとにする質問紙調査(久保田(2005)、呉
(2006)、橋本(1993)、鈴木(2015)など)が大半である。BALLIは言語学習の領域を分類し、学習者
の学習に関するビリーフを研究する資料である。学習者に関するビリーフ研究を見ると、韓暁(2014)
は、6人の中国人を対象にシャドーイングの練習を10週間行い、学習者の情意面が全体的にネガティ
ブからポジティブへ変化する傾向が見られたと報告している。ところが、タイトルに出てくるビリーフは事
前調査でアンケート調査をしただけで、結論のところに一言も触れず、ビリーフとシャドーイングとの関係
が非常に薄いと言える。藤原(2013)の研究は、学習者が発音学習に対してどのような姿勢で臨んでい
るかを明らかにすることが目的である。英語を学んでいる学習者の因子分析を行ったが、論文で提示し
ている因子分析の結果表が分かりづらいため、分析を綿密に把握することが難しい。絵でビリーフ分
析を行った鈴木(2015)は、ユングのアプローチを使い、学習者が、言語学習における自己、環境、
仲介物を描いた絵の中に、どのようなビリーフが現れているかを探索することを目的とする。
これまで、精神分析のアプローチは、ビリーフ研究の分野では使われたことがない。関崎(2007)も、
BALLIを使って三つの学科(日本語科、朝鮮語科、モンゴル科)で言語学習に関する信念を調査し
た。しかし、結果では学習者に統一して、三つの学科の比較については考察が書かれていない。日
本語教育に関する研究を見ると、ツィガルニツカヤレナ(2007)は、日本語教師140名と日本語学習者
129名のオノマトペに対するビリーフの比較を調査したが、異なる人数であるため、結果を述べる際に信
頼性が劣る恐れがある。また、ANOVA(分散分析)を利用して有意差を調査したが、質問項目が12
項目に過ぎない短所がある。また、日本語教師と学習者を比較する意義に対する説得力が足りない上
に、有意差の結果からの説明が説得力が乏しいと言える。坪根 小澤 嶽肩(2009)は、教師一人を対
象に、PAC分析3)をし、インタビュー調査を行った。タイトルにはビリーフ分析であると書いてあるが、研
究内容を見ると、HALBAU4)とSPSSによる分析結果という小タイトルは、ビリーフ分析というより、分析
の構造に対する説明に近い。研究の目的が、HALBAUとSPSSによる分析結果の違いについて考察
し、PAC分析の意義と留意点をまとめることであるため、教師のビリーフ研究ではないのである。西内
(2015)は、日本語学習者のいる授業にTAとして参加しながら自分自身のビリーフの変化について客観
的に述べており、ビリーフのゆれを感じていることが明らかになった。
 2.2 学習者の日本語のニーズに関する研究
2) BALLI(Beliefs About Language Learning Inventory)とは、Horwitz(1987)が語学教師25名から聞き出したビリーフを研究者や学生と議
論しながら、ESL(英語学習者)用に5領域(言語学習の適性 言語学習の難易度 言語学習の性質 学習とコミュニケーションストラテジー 動
機)の34項目からなるものである。
3) PAC 分析の PAC とは Personal Attitude Construct、すなわち「個人別態度構造」 というもので、あるテーマについて個人がもつイメー
ジや態度のことである。
4) HALBAUは対話形式で基礎から多変量解析まで、Excelデータを解析できるパッケージソフトである。
64 日語日文學 第88輯

学習者の状況の中で、求めている学習内容を把握することは、学習者のよりいい学習環境の構築
の一助となる。学習者の満足度と学習効果を高めるためには、教授者がニーズ分析の意義や方法を
理解する必要がある。ニーズ分析は、学習者が現在知っていることやできること、学びたいことを質問
したりすることによって探りだしてから、それを授業に活かす形になる。日本語学習者のニーズを分析した
研究は数多く行われている。作文授業における学習者のニーズを調査した이승민,이순형,손미정외2
명(2019)では、学習者の興味と動機付けになる教材のテーマを提示することの重要性と、学習者の
ニーズを考慮した上で作文を指せる必要があると指摘している。また、최은혁(2009)は、短期大学の
日本語学習者のニーズを調査した結果、カリキュラムのコースデザインを行ってから授業を行う必要が
あると主張している。また、ニーズに合った特色のある教師養成が求められると述べた。강영부(2008)
は、4年制大学生を対象に、アンケート調査を行い、日本語教育におけるニーズ調査を行った。その
結果、日本語能力試験の資格証を持っているグループと、持っていないグループを分けて比較を行っ
た。分析のところをみると、できることと習いたいことを同様の質問の中から選択するようにしているが、分
析では、番号だけを約8ページにかけて並べているため、その番号に当たる内容が分かりづらいといえ
る。学習者のニーズを分析することは、学習者の学習目的と状況を知る上に、学習者が言語学習に
期待するものを知ることができる。以上の先行研究を見ると、言語習得に関する全般的な内容が大半
であるが、発音に注目し、体系的に研究された事例はその検証が十分に及んでいない。本研究で
は、日本語の授業を受けている学習者を対象に、日本語の発音に関する調査を行うことにする。学習
者の学習ニーズとともにビリーフを把握、分析することによって学習者へのよりいい発音指導環境を考え
直す契機になれると思う。

3. 研究内容
3.1 調査目的
調査の目的は、リサーチクエスチョン「韓国の大学で日本語を受けている学習者は発音に関してど
のようなビリーフを持っているか」である。このアンケート調査の結果に基づいて因子分析を行い、学
習者のビリーフを分析する。日本語学習に関するアンケート調査はしばしば行われていても、発音に特
化した研究はあまり行われていないことが分かる。日本語の発音も、文法や語彙と同様に学習者のビ
リーフを把握し、授業の改善および見直しを積極的に行う必要がある。
3.2 調査協力者
調査協力者は韓国の某大学で日本語を受講している大学生408名である。性別を問わず、教養科
目の「日本語1」を受講する学習者を対象にアンケート調査を行った。学年は1~4年生で、教養科
目であるために、非日本語専攻者である。
3.3 調査手順
李玧兒/ 韓国人日本語学習者の発音に関するビリーフ65

筆者が「日本語1」を教えている教授者らにアンケート依頼をお願いした。クラスが13もある上に、
同様の時間に授業があるところが多いため、筆者がそれぞれの教室に入って学習者らに説明すること
ができないからである。そのため、各教授者に、アンケートの主旨を説明し、アンケート調査の依頼書
と同意書、フェイスシートとアンケート用紙を渡した。調査協力者には、本調査の結果が成績に影響
せず、担当教師は調査の結果を見ない旨を予め伝えるようにお願いした。また、質問そのものに対して
は、深く考えず、直感で判断し、回答するようにお願いしてから、アンケートの回答が終わった人から
回収し、回答に漏れがないかチェックしてほしいと伝えた。
3.4 調査内容
アンケートは45項目の質問項目からなり、1)日本語の発音の重要性、2)日本語の発音に対する意
欲、3)授業中に口頭で日本語を話すことへの自信の程度、4)日本語で話す際の発音の不安さ、5)
日本語の発音に対する教授者の必要性の枠組みを基に計45項目を作成した。アンケートの質問項目
の作成は(森 吉田1990、小河原1997a)を参考にし、発音指導に関する質問項目は筆者が加えた。
質問項目は「1.全くそう思わない  2.そう思わない  3.ややそう思わない  4.ややそう思う  5.そう思う 
6.強くそう思う」という6段階のスケールで調査を行った。奇数の段階でよく見られる「どちらともいえな
い」項目を入れなかった理由は,必ず正か負のどちらかを回答してもらうためである。
3.5 分析方法
アンケートの用紙を集め、Microsoft Office Excel 2019に全てのアンケートの回答を入力した。調
査協力者の名前はアルファベットを使い、匿名にした。調査協力者の計408名から回収した全ての
データは、統計ソフトのSPSSバージョン18.0で統計処理を行った。まず、45項目全てを対象に相関係
数を調べ、信頼度を調査した。次に、因子分析を行い、相関係数の確認をしてからスクリープロットの
簡易検査をした。その後、平行分析を行い、ランダムより高いデータを選択し、バリマックス回転を
行った。
4. 分析結果
学習者の発音に関するビリーフを明らかにするため、因子分析を行った。因子分析は非常に多くの
研究で用いられる多変量解析の1つの手法である。因子とは、実際に測定されるものではなく、測定さ
れた変数間の相関関係をもとに導き出される潜在的な変数である。そのため筆者は、学習者の発音に
関するビリーフはどのような潜在的な因子から影響を受けているのかを明らかにすることにした。まず、45
項目に対する408名のアンケート結果が因子分析に適しているのかを確認するため、記述統計処理をし
た。その結果は表1のとおりである。
66 日語日文學 第88輯

<表1> 標本妥当性の測度と偏相関係数
KMOおよびBartlettの検定
Kaiser-Meyer-Olkinの標本妥当性の測度 .965
Bartlettの球面性検定 近似カイ2乗 3164.598
自由度 990
有意確率 .000
観測相関係数の大きさと偏相関関係の大きさを比較したところ、KMOが0.965である結果になったた
め、因子分析が上手くいくことが考えられる。また、有意確率も0.05以下であれば条件を満たしているこ
とから、.000の有意確率も確認できた。次に、因子分析は分析を行う前に因子数を分析者が選定する
必要がある(小塩2004)ため、因子のスクリープロットから筆者は7つの因子を想定した。さらに、因子の
数を多めに抽出しないように、平均分析を行い、ランダム数より高い数字を調べ、因子数が7つである
ことを再確認した。そのため,固定された因子数を7つに指定して,抽出された因子に基づき,直交回
転のバリマックス回転をする。回転は意味ある因子を探すのに使われる手法で,行列となっている因子
を解釈できるものに変換して行うことである。回転前の因子行列は,多くの変数がいくつかの変数に対し
て中程度の相関を持つため,解釈しにくいことがある。
本研究では、最も一般的に使用される上に、ある因子に対して高い負荷を持つ変数の数を最小化
するバリマックス回転を利用し、因子抽出をすることにした。また、0.250>χ>-0.250は出ないように抑え
ており、因子の順番は大きいほうから小さい順にしている。因子分析の結果は表2と表3のとおりである。
<表2> 因子分析の結果
李玧兒/ 韓国人日本語学習者の発音に関するビリーフ67
68 日語日文學 第88輯

*負荷量を特に示せなかった残徐項目
8.日本語の会話が好きだ。
31.ネイティブと日本語で会話するのに、コミュニケーションが発音より大事だ。
<表3> 回転後の説明された分散の合計
成分 回転後の負荷量平方和
合計 分散の% 累積%
1 8.465 18.812 18.812
2 6.223 13.829 32.641
3 5.893 13.095 45.735
4 5.351 11.891 57.627
5 3.114 6.921 64.548
6 2.299 5.108 69.656
7 1.893 4.207 73.864
因子抽出法:主成分分析
信頼性の検討を行ってから,抽出された因子を構成している項目の内容を参考にし,各因子の解釈
と、すでに表2に示したようにそれに適した因子名をつけた。
第1因子(9項目)は、「授業中に、日本語を声を出して読むとき、自信がない」「授業中に、他の
人々の前で日本語を朗読することが恥ずかしい」「授業中に、日本語を声を出して読んだ後、発音を
指摘されることが怖い」などが上位を占めている。その他にも、不安、怖い、嫌といった発音を朗読す
るときにおける自信の無さが見られ、「日本語を朗読するときの自信の無さ」と名付けた。
第2因子(8項目)は、「一人で日本語を声を出して読んでも、発音について不安はない」「一人で
日本語を声を出して話したとき、自分の発音に満足する」「今の自分の日本語の発音に満足する」な
ど、自分の発音に対して満足している傾向があった。また、発音を指導してくれる人の存在の有無やネ
イティブの発音との比較などをそれほど気にしていないことも分かった。これらを踏まえ、第2因子は「自分
の発音に対する満足度」と命名した。
第3因子(8項目)は、「今学期の授業が終了すると、日本語の正確な発音が分からなくて、一人で
李玧兒/ 韓国人日本語学習者の発音に関するビリーフ69

勉強するのは難しいと思う」「今学期の授業が終了すると、一人では日本語の勉強をすることが難し
いと思う」「日本語を独学すると、正確な発音が分かりにくい」の他にも、発音を指導してくれる人が
いてほしいと思っていることや、一人ではどこが間違っているか分からないと思うということから、「日本語
の指導者の必要性」と名付けた。
第4因子(7項目)は、「ネイティブのように日本語を話したい」「日本語の発音向上のために努力し
たい」「日本語が上手になりたい」の他にも、授業が終了しても引き続き日本語の勉強をしたいと思う
ことや、発音が上手であると誉められたいと思っていることなどを踏まえ、「発音向上意欲の高さ」と命
名した。
第5因子(4頁目)は、「日本語は正確な発音で話すことが大事だ」「日本語の発音が重要だと思
う」「日本語は発音が間違うと、コミュニケーションに誤解が生じる」の他にも、ネイティブと話すとき、
発音が重要であると思っていることから、「発音の重要性」と名付けた。
第6因子(4項目)は、「日本語の文法が好きだ」「日本語が好きだ」など、日本語を学ぶことへの
楽しさを感じていることから、「日本語への興味」と命名した。
第7因子(3項目)は、「日本語の文法が難しい」「日本語の会話が難しい」など、日本語を学習
するのに難しさを感じていることが分かる。そこで、「日本語学習の難しさ」と命名した。
以上、韓国の大学における学習者の発音に関するビリーフ調査を行い、因子分析をした。学習者
の発音に関するビリーフを構成する要因として、「日本語を朗読するときの自信の無さ」「自分の発音
に対する満足度」「日本語の指導者の必要性」「発音向上意欲の高さ」「発音の重要性」「日
本語への興味」という7因子を導き出すことができた。
次に、それぞれの因子に性別と日本滞在期間が影響を与えるかを見るため、t検定分析を行った。
その比較は以下のとおりである。
<表4> 性別による分析結果 (男のN=233、女のN=175)
因子 性別 M SD t(p)
第1因子 日本語を朗読するときの 男 2.93 0.89 0.011**
自信の無さ 女 2.70 0.97
第2因子 自分の発音に対する満足度 男 3.06 0.64 0.300
女 3.12 0.64
第3因子 日本語の指導者の必要性 男 3.57 0.83 0.010**
女 3.36 0.82
第4因子 発音向上意欲の高さ 男 4.77 0.85 0.432
女 4.70 0.88
第5因子 発音の重要性 男 4.67 0.87 0.248
女 4.57 0.96
70 日語日文學 第88輯

第6因子 日本語への興味 男 4.28 0.79 0.599


女 4.33 0.82
第7因子 日本語学習の難しさ 男 3.97 0.90  0.000***
女 3.59 0.88
*p<.05, **p<.01, ***p<.001

性別によって因子に差があるかを調べるために、t検定を行ったところ、表4のように、第1因子「日本
語を朗読するときの自信の無さ」第3因子「日本語の指導者の必要性」第7因子「日本語学習の難
しさ」で有意差が見られた。いずれも男性の方がより強く同意していることも分かる。表5に有意差の
あった因子の項目を指す。
<表5> 有意差のあった因子の項目
第1因子「日本語を朗読するときの自信の無さ」
21.授業中に、日本語を声を出して読むとき、自信がない。
17.授業中に、他の人々の前で日本語を朗読することが恥ずかしい。
22.授業中に、日本語を声を出して読んだ後、発音を指摘されることが怖い。
23.授業中に、日本語を声を出して読むとき、間違われることが怖い。
項目 20.授業中に、他の人々の前で日本語を朗読することが不安だ。
18.授業中に、人々の前で日本語を朗読することが嫌だ。
24.授業中に、日本語を声を出して読むとき、自分の発音の正確さが分からなくて不安になる。
33.一人で日本語を声を出して読むと、発音について不安がある。
38.私の発音とネイティブの発音を比較しても正確な発音が分からないと思う。
第3因子「日本語の指導者の必要性」
28.今学期の授業が終了すると、日本語の正確な発音が分からなくて、一人で勉強するのは難
しいと思う。
27.今学期の授業が終了すると、一人では日本語の勉強をすることが難しいと思う。
項目 44.日本語を独学すると、正確な発音が分かりにくい。
35.一人で日本語を声を出して読むと、正確な発音が分からなくて不安になる。
43.日本語の発音について指導してくれる人がいないと不安になる。
41.日本語の発音について指導してくれる人がいてほしい。
40.私の発音をネイティブの発音と比較してもどこが間違っているか分からないと思う。
37.私の発音とネイティブの発音を比較しながら発音の勉強をしたい。
第7因子「日本語学習の難しさ」
5.日本語の文法が難しい。
項目 6.日本語の会話が難しい。
2.日本語が難しい。
日本滞在期間による差を調べるため、t検定を行ったところ、表6のような結果になった。第1因子
「第1因子「日本語を朗読するときの自信の無さ」」と第2因子「自分の発音に対する満足度」第4
李玧兒/ 韓国人日本語学習者の発音に関するビリーフ71

因子「発音向上意欲の高さ」第6因子「日本語への興味」から有意差が見られた。
<表6> 日本滞在期間による分析結果 (6ヶ月未満のN=276、6ヶ月以上のN=132)
因子 期間 M SD t(p)
第1因子 日本語を朗読するときの 6ヶ月未満 2.90 0.93 0.038*
自信の無さ 6ヶ月以上 2.69 0.91
第2因子 自分の発音に対する満足度 66ヶヶ月未満
月以上
2.99
3.29
0.63
0.63  0.000***
第3因子 日本語の指導者の必要性 66ヶヶ月未満
月以上
3.52
3.40
0.87
0.73 0.205
第4因子 発音向上意欲の高さ 6ヶ月未満 4.62 0.90  0.000***
6ヶ月以上 4.98 0.73
第5因子 発音の重要性 6ヶ月未満 4.61 0.89 0.572
6ヶ月以上 4.67 0.94
第6因子 日本語への興味 6ヶ月未満 4.15 0.78  0.000***
6ヶ月以上 4.61 0.77
第7因子 日本語学習の難しさ 6ヶ月未満 3.86 0.92 0.105
6ヶ月以上 3.70 0.89
*p<.05, **p<.01, ***p<.001

<表7> 有意差のあった因子の項目
第1因子「日本語を朗読するときの自信の無さ」
21.授業中に、日本語を声を出して読むとき、自信がない。
17.授業中に、他の人々の前で日本語を朗読することが恥ずかしい。
22.授業中に、日本語を声を出して読んだ後、発音を指摘されることが怖い。
23.授業中に、日本語を声を出して読むとき、間違われることが怖い。
項目 20.授業中に、他の人々の前で日本語を朗読することが不安だ。
18.授業中に、人々の前で日本語を朗読することが嫌だ。
24.授業中に、日本語を声を出して読むとき、自分の発音の正確さが分からなくて不安になる。
33.一人で日本語を声を出して読むと、発音について不安がある。
38.私の発音とネイティブの発音を比較しても正確な発音が分からないと思う。
72 日語日文學 第88輯

第2因子「自分の発音に対する満足度」
34.一人で日本語を声を出して読んでも、発音について不安はない。
36.一人で日本語を声を出して話したとき、自分の発音に満足する。
16.今の自分の日本語の発音に満足する。
項目 42.日本語の発音について指導してくれる人がいなくても構わない。
39.私の発音とネイティブの発音を比較しながら勉強する必要はない。
19.授業中に、他の人々の前で日本語を朗読することが楽しい。
45.授業時間外に、日本のドラマや映画など映像、音声媒体を通して発音練習をしたこと
がある。
12.日本語は発音を最初から学ぶ必要はない。
第4因子「発音向上意欲の高さ」
15.ネイティブのように日本語を話したい。
14.日本語の発音向上のために努力したい。
13.日本語が上手になりたい。
項目 25.今学期の授業が終了しても、引き続き、日本語の勉強をしたい。
30.ネイティブと日本語で会話したい。
32.ネイティブと日本語で会話するとき、発音が上手だと褒められたい。
26.今学期の授業が終了しても、他の日本語の授業を受けたい。
第6因子「日本語への興味」
7.日本語の文法が好きだ。
項目 3.日本語が好きだ。
1.日本語が楽しい言語だ。
4.日本語は学びやすい。

5. 考察
5.1 学習者の日本語の発音に関するビリーフ
学習者の日本語の発音に関するビリーフを明らかにするため、アンケート調査を行い、因子分析を
行ったところ、7つの因子があることが分かった。
第1因子 日本語を朗読するときの自信の無さ
第2因子 自分の発音に対する満足度
第3因子 日本語の指導者の必要性
第4因子 発音向上意欲の高さ
第5因子 発音の重要性
第6因子 日本語への興味
第7因子 日本語学習の難しさ
李玧兒/ 韓国人日本語学習者の発音に関するビリーフ73

第1因子「日本語を朗読するときの自信の無さ」は、授業中に日本語を声を出して読むとき、自信
がないことや、間違われることを恐れるなど、朗読するのに不安を抱いている学習者が多いといえる。第
2因子「自分の発音に対する満足度」は、今の自分の発音に満足しており、あまり不安を抱いていな
い学習者が多いことが分かる。また、発音に満足度が高い上に、指導者の不在に関する不安や発音
の重要性を強く思っていないことも分かった。第3因子「日本語の指導者の必要性」は、日本語を教
えてくれる指導者の不在に不安を感じている学習者が多く、一人で発音の勉強することはむずかしいと
思っていることが分かった。第4因子「発音向上意欲の高さ」の場合は、日本語の発音向上意欲が
高く、日本語の勉強への意欲の高さと発音の上達を目指している学習者が多いことが分かった。第5
因子「発音の重要性」は、会話する際に誤解を招きかねないと思っていることや、正確な発音の重要
性を認識している学習者が多いことが分かった。第6因子「日本語への興味」は、日本語を学ぶこと
自体への楽しさを感じている学習者が多いといえる。最後に、第7因子「日本語学習の難しさ」は、
文法、会話だけでなく、日本語を難しいと感じている学習者が多いということになる。以上のように、日
本語の教養科目である「日本語1」を受講している学習者からは、日本語の発音に関して7つの因子
があることが分かった。
5.2 学習者の日本語の発音に関するビリーフに影響する要素
学習者の発音に関するビリーフに、性別と日本滞在期間が影響を与えることを予想し、t検定を行っ
たところ、以下のような因子から有意差が見られた。まず、性別を分析してみたら、第1因子「日本語
を朗読するときの自信の無さ」第3因子「日本語の指導者の必要性」第7因子「日本語学習の難し
さ」から有意差が見られており、いずれも男性の方がより強く思っていることが分かった。日本語学習の
難しさを感じているから日本語を朗読することに自信がないことが分かる。第6因子「日本語への興
味」に有意差が見られなかったことは、日本語を難しいと思っているからといって日本語への興味が低
いとはいえないことを指す。しかし、日本語学習を難しく思っているからこそ、指導してくれる指導者を必
要としているのである。そのため、日本語を難しいと思っている原因を探る必要もある。
そもそも、言語を学ぶことへの難しさなのか、日本語の授業を受けるようになってから、教授者の影響
により日本語を難しいと思うようになったのかは今の段階では分からない。ところが、日本語学習が難し
いと思ったまま授業が終了してしまうのでは、日本語を声を出して話すとき、引き続き自信がない可能性
があるといえよう。日本語学習への難しさと日本語を朗読するときの自信の無さ、日本語の指導者を必
要としていることが全て関連していることを考えると、日本語の指導をする際に日本語をより易しく指導しな
がら、学習者の反応を見て、難しく思っている部分を把握する必要がある。また、文法、語彙、聞き
取り、会話など詳しく分野を分けて、学習者の学習環境における学習程度を綿密に調査する必要も求
められる。そうすると、学習者が普段難しく思っていることがより分かるようになり、指導するのに役に立つ
といえる。さらに、学習者を把握した上での指導により、授業が終了しても学習者が一人で日本語の
学習をしていくのに、自信を持って学習し続けていけるのであろう。
次に、日本滞在期間が学習者の発音に関するビリーフに影響を与えることを予想し、t検定分析を
行ったところ、第1因子「日本語を朗読するときの自信の無さ」第2因子「自分の発音に対する満足
74 日語日文學 第88輯

度」第4因子「発音向上意欲の高さ」第6因子「日本語への興味」から有意差が見られた。特
に、第2因子「自分の発音に対する満足度」と第4因子「発音向上意欲の高さ」、第6因子「日本
語への興味」はp<.001であるため、非常に影響を与えていることが明らかになった。日本で6ヶ月以上
滞在したことのある学習者が、6ヶ月未満滞在したことのある学習者より、日本語を朗読するときに自信
を持っており、自分の発音に対する満足度も高く、発音向上意欲も高い。また、日本語への興味もより
高いことが明らかになった。しかし、第3因子「日本語の指導者の必要性」と第5因子「発音の重要
性」から有意差がなかったことを考えると、6ヶ月以上日本で暮したことがあるからといって、日本語の発
音をより重要であると思うことや、日本語を指導してくれる指導者がいなくてもいいとは思わないことも明ら
かになった。特に、第2因子「自分の発音に対する満足度」第4因子「発音向上意欲の高さ」第6
因子「日本語への興味」がp<.001の有意差であることを見ると、日本で6ヶ月間以上滞在すると、自
分の発音に対して満足する可能性が高くなるといえる。また、日本で生活をするとネイティブと話す機会
が増えるため、より発音向上意欲を持つようになる上に、日本語への興味も高くなることが予想される
が、それが本研究で立証された。
しかし、自分の発音に満足することや、発音向上意欲の高さ、日本語への興味が高いことは確認さ
れたが、これが正確な発音を駆使するようになることにつながるわけではない。日本での経験が、日本
語学習をするに当たって動機付けになることは確であるが、第5因子「発音の重要性」で有意差が見
られなかったことを見ても、6ヶ月以上日本で暮したことがあっても発音の重要性をより意識するようになる
ことや、発音を正確に読むようになることとは別の話であろう。しかし、日本語で話す機会が韓国よりは
日本の方が多いため、自分の発音に自信を持てる可能性があり、ネイティブとのコミュニケーションに誤
解が生じなければ、自分の発音に満足する可能性も高くなる。やはり、日本語で話せる環境が整えて
いるかいないかが影響を与えるともいえよう。以上の結果から、日本語を 話すときに自信を 持てること
や、発音向上意欲につながること、自分の発音に満足できることは、日本語でどれだけ話せる環境に
おかれているかが重要であるといえる。そのため、日本で滞在をしなくても、日本語を朗読する際に恐
れずに話せるためには、自分の発音に自信を持てるようになることが大事であり、自信を持てるようになる
には、正確な発音を認識して練習する必要がある。
従って、学習者の発音に関するビリーフを明らかにしたところ、日本語を朗読するときに自信がないと
思っている学習者、 自分の発音に満足している学習者、 日本語を教える教授者を必要とする学習
者、発音向上意欲を持っている学習者、日本語の発音を重要であると思っている学習者、日本語を
面白いと思っている学習者、最後に日本語を難しく思っている学習者のグループがあることが因子分析
から分かった。この因子を背景に、性別と日本滞在期間によるt検定を行ったところ、それぞれ影響を与
えていることが確認された。
以上のことから、教授者は現状の指導法に問題はないか考え直す必要がある上に、学習者が授業
中に朗読することを恐れないようにするには何が必要なのかを工夫しなければならない。日本語に対する
興味があっても、朗読することには不安を感じることが明らかになったため、日本語で話すときに自信が
ない理由を根本的に考えなければならないのである。おそらく、自分が今読んでいる発音が正確なのか
そうでないかがはっきりしていないまま、朗読する形になるからであろう。性別の調査から、日本語が難し
李玧兒/ 韓国人日本語学習者の発音に関するビリーフ75

いと思うことと日本語を朗読するときの自信の無さ、日本語の指導者を必要とすることが関連していること
が明らかになったため、日本語を教える側が最初から、学習者が日本語を難しい言語であると感じない
ようにサポートし、正確な発音を自信持って話せるように指導する必要がある。学習者が正確な発音の
区別ができないまま学習を続けては、コミュニケーションに困難を感じるようになり、ひいては日本語への
興味すらなくなる恐れもある。学習者が自分の発音に満足することに止まらず、正確な発音を駆使する
上での満足になれるように指導すべきであろう。

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◆ 논문 접수일 : 2020. 10. 01


◆ 논문 수정일 : 2020. 11. 06
◆ 게재 확정일 : 2020. 11. 13

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