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分詞構文 Basic 1
分詞構文 Basic 1
日本人学習にとって難しい文法項目の一つである「分詞構文」は、
「分詞構文」自体を使えるようになると、英文中で出てきても理解しやすくなります。
分詞構文が難しい理由の一つ:
省略形なので、文に書かれていないこと(省略された表現)を
読者が考えて補充し理解しなければいけないからです。
分詞構文で省略される語句は、以下の3点です。
1) 文中の同じ主語
2) 接続詞
3) Being (be の現在分詞)
*ただし、接続詞と Being は、省略されずに残る場合があります。
=理解のコツ Basic =
1)分詞構文は、ing 形か、過去分詞の形をしています。
2)分詞構文の隠れた(=省略された)主語は、文中と同じ主語です。
主語が省略されていると分かれば、意味が把握しやすいです。
3)分詞構文では、接続詞も省略されることを理解しましょう。
4)省略されている接続詞は、落ち着いて考えれば小・中学生でもわかるレベル
の文と文のつながりを表しています。ですので、いちいち言わなくても・書かなくて
もわかるだろうという理由で省略されています。
例えば「雨が降りそうだ( )傘を持っていく」という文において
( )の中は因果関係を表す接続語句が来ることは、明らかです。
分詞構文では、」
5)上の省略された接続関係を理解するためには、場合によっては接続詞を複数あてはめて、一番
ぴったりするものを使って理解する必要があります。
分詞構文を見てすぐに理解できるようになるには、練習が必要ですが、落ち着いて
ゆっくり考えれば、さほど難しくはないと思います。
=分詞構文の作り方=
次の英文を使って、分詞構文を作ってみましょう。
③ 「一生懸命努力した」という内容と「試験に合格することができた」という内容の
意味のつながりは、「だからその結果」という「原因と結果を表す関係」です。
これは、多くの人にとって、非常にわかりやすい文と文の意味のつながりなので、
この接続詞 Because も省略します。
Because I did my best, I was able to pass the exam.
すると → Did my best, I was able to pass the exam. となります。
(ただし、このままでは、意味不明の文となります)
④ 最終的に、(繰り返される同じ)主語と(言わなくてもわかる)接続詞を省略したことを
わかりやすく示すために、ここで、残った動詞 worked を分詞 (ing 形)に変えます。
すると、分詞構文ができあがります。
Because I did my best, I was able to pass the exam.
→ Doing my best, I was able to pass the exam. となり、これが分詞構文です。
なぜ、ing の形(現在分詞)にするのかというと、
分詞構文を作るときに(省略表現を使うときに)
元の動詞が 能動態ならば ing 形(現在分詞)に変え
受動態ならば、ed 形(過去分詞)に変える
ことになっているからです。
練習にもう一つ能動態の分詞構文を作ってみましょう。
When we work very hard, we can achieve our goal.
「一生懸命努力する時、我々は目的を達成できる」
→When we work very hard, we can achieve our goal.
最終的に→ Working hard, we can achieve our goal. となります。
ちなみに、接続詞を残しても構いません。そのほうが、読んでいる人にはわかりやすくなるからです。
When working hard, we can achieve our goal.
ですが、分詞構文においては、やはり、接続詞の省略が主流です。
省略されうる接続詞は、When、Because、 While、Although などでも可です。
** よくある質問
Q1 省略する主語は、同じ主語でないとだめでしょうか。
A: はい。異なる主語を省略してしまうと、意味が不明瞭になってしまいます。
同じ主語だから、省略しても、意味がわかりやすいのです。
Q2 同じ主語と言わなくてもわかる接続詞を省略して、そのままにしておいたら どうで
しょうか?
A: 上で**マークを付けたのですが、接続詞と同じ主語を省略して
動詞をそのまま残した場合、英語の文として成立しなくなります。
つまり、文法的に間違いとなってしまいます。
理由は、二つ以上の動詞を同じ文の中でつなげるには、(並列構造等を除いて)
必ず接続詞(または接続詞の役割を持つ表現)が必要となります。
つまり、接続詞がなければ、二つ以上の動詞は基本的に一つの文の中に置くことが
できないということです。
ですが、分詞は、動詞と意味はほぼ同じですが、文法的には異なりますので、
分詞構文を使えば、接続詞がなくても、文が成立します。
Q3 動詞と動詞を文中に二つ以上置くには接続詞が必要なのであれば、同じ主語だけ省略
したらいいのでしょうか?
A: 残念ですが、多くの接続詞は、同じだからという理由だけで、同じ主語を省略すること
ができません。
この多くの接続詞を「従位接続詞」と呼ぶのですが、これらを使う場合は、
「主語と動詞」のセット同士をつなぐか、あるいは、「分詞構文+主語+動詞」の
パターンでつなぐかのどちらかで使うのが基本です。