Tiger 800 XCX - XRX - OHB - 3855459-JP

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取扱説明書

Tiger XRX および Tiger XCX

cinl

この取扱説明書は Triumph Tiger XRX および Tiger XCX について説明しています。必ず


モーターサイクルと一緒に保管し、必要なときに参照してください。
ここに記載されている情報は、この説明書の発行時における最新の情報です。本書の内
容は、Triumph 社によって予告なく変更されることがあります。
Triumph Motorcycles Limited の書面による許可なく、本書の全部または一部を複製する
ことはお断りします。
© Copyright 09.2014 Triumph Motorcycles Limited, Hinckley, Leicestershire, England.
出版部品番号 3855459-JP 第 1 号

1
目次
この取扱説明書はいくつかの章に分かれています。ここに示されているページ数は各章
の先頭のページです。説明する項目が多い章には、先頭ページにその章の詳細な目次が
記載してありますのでご利用ください。
はじめに . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 3
はじめに – 安全運転のために . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 6
警告ラベル . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . .12
各部の名称 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 14
シリアルナンバー . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 19
計器類および装備の使い方 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . .21
モーターサイクルの運転 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 89
アクセサリー、荷物および同乗者 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 99
メンテナンスと調整 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 103
保管のしかた . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 151
主要諸元 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 153

2
はじめに

はじめに

取扱説明書
警告
このたびは Triumph モーターサイクルを
お買い上げいただき、誠にありがとうござ この取扱説明書およびお買い上げいた
い ま す。こ の モ ー タ ー サ イ ク ル は、 だいたモーターサイクルに付属のすべ
Triumph 社の定評あるエンジニアリング ての解説書は、お車に必ず装備されてい
と徹底的なテスト、そして、優れた信頼 なければならないものです。お車を譲ら
性、安全性、高性能を追求するたゆまぬ努 れる場合も、この説明書および付属の解
力から生まれた製品です。 説書をすべて次の方に渡してください。
実際に走行を始める前にこの取扱説明書 このモーターサイクルの正しい取り扱
をお読みいただき、モーターサイクルの正 い方、安全な運転のしかた、簡単な点検
しい取り扱い方、安全な運転のしかた、簡 の方法などをしっかりとご理解いただ
単な点検の方法などをしっかりとご理解 くために、ライダーの皆様はこの説明書
ください。 とお車に付属の解説書を必ず走行前に
この説明書で安全な運転のしかたを説明 お読みください。このモーターサイクル
していますが、必要なテクニックやスキル の正しい取り扱い方、安全な運転のしか
のすべてを網羅しているわけではありま た、簡単な点検の方法などを知らないま
せん。 ま走行すると事故につながる危険があ
Triumph 社では、ライダーの皆様がモー りますので、お車をみだりに他人に貸す
ターサイクルを安全に運転できるように、 ことはやめてください。
必要なトレーニングを受けていただくこ
とをお勧めしています。 Triumph へのご意見
こ の 説 明 書 の 電 子 版 は Triumph をご購入頂いた後も、当社はお客
www.triumph.co.uk からダウンロードで 様との関わりを大切にしています。当社の
きます。 製品をご購入およびご使用頂いたお客様
また、正規販売店でもお求めいただけま からのご意見やご感想は、当社の製品開発
す。以下の言語で発行されています。 とサービス向上において欠かすことがで
• イタリア語 きません。是非、正規販売店にお客様の
• 英語 メールアドレスをご登録頂き、お客様の声
をお聞かせください。ご登録頂いたメール
• オランダ語
アドレス宛てに、オンラインお客様満足度
• スウェーデン語 調査のご案内を送信させていただきます。
• スペイン語 ご意見・ご感想をお待ちしております。
• ドイツ語 Triumph チームより。
• ブラジル語
• フランス語。

3
はじめに

警告・注意・アドバイス メンテナンス
この取扱説明書の中で特に重要な情報は、 このモーターサイクルを安全で故障のな
以下のように表示してあります。 い 状 態 で 末 永 く お 使 い 頂 く た め に は、
Triumph 正規ディーラーで点検整備をお
警告 受け頂くことをお勧めします。Triumph 正
規ディーラーは、お客様の Triumph モー
警告事項を守らないと、負傷または死亡 ターサイクルを適切に整備するために必
に至る可能性があります。 要な知識と設備と技術を持ち合わせてい
ます。
最寄りの Triumph 正規ディーラーをお探
注意 しの場合は、Triumph のウェブサイト、
www.triumph.co.uk で検索していただく
注意事項を守らないと、機器が損傷した
か、日本国内の正規ディストリビューター
り破損したりする可能性があります。
にお電話ください。正規ディーラー等の住
注記: 所は、この取扱説明書に付属のサービスレ
コードブックに記載されています。
• 操作や作業のために守っていただき
たいアドバイスです。
オフロード走行について
警告ラベル Tiger XRX および Tiger XCX は、オンロー
ドおよびライトオフロードでの走行に対
このモーターサイクルには、 応しています。ライトオフロード走行には
左のようなマークの付いた 未舗装道路や泥道や砂利道での走行が含
ラベルが貼ってある箇所が まれますが、モトクロスコースやオフロー
あります。このラベルは、「注 ドレース(モトクロスやエンデューロ)ま
意:取扱説明書を参照してく たはオフロードでの2人乗りなどはライト
ださい」という意味です。何 オフロード走行ではありません。
の項目についての注意なの
かもそれぞれのラベルに絵 また、モーターサイクルでジャンプしたり
で表示してあります。 障害物を乗り越えたりすることもライト
オフロード走行には含まれません。そのた
このラベルがある場合は、モーターサイク め、路面の隆起や障害物を飛び越えること
ルを運転したり調整したりする前に、必ず は避けてください。障害物を乗り越えるこ
取扱説明書の該当ページを参照してくだ とも避けてください。
さい。
お車のどの箇所に警告ラベルが貼ってあ
るかについては、12 ページを参照してく
ださい。この説明書の該当ページにも、お
車に貼ってあるラベルと同じ警告マーク
が表示してあります。

4
はじめに

騒音防止システム タイヤ
騒音防止システムを改造することは禁じ Pneumatic Tyres and Tubes for
られています。 Automotive Vehicles (Quality Control)
以下の事項は法律で禁止されている場合 Order, 2009(自動 車の空 気式 タイヤ・
があるため、オーナーの皆様はご注意くだ チューブ(品質管理)指令 2009)の Cl. No.
さい。 3 (c) に 従い、Triumph Motorcycles Ltd.
• この車を最終的な購入者へ販売もし は、このモーターサイクルに装着されてい
るタイヤが IS 15627: 2005 の要件を満た
くは納入する前またはこの車の使用
し、Central Motor Vehicle Rules (CMVR),
中に、整備、修理、交換以外の目的で、
新車に組み込まれている騒音防止の 1989 に準拠していることを明言します。
ための装置やデザイン要素を取り外
したり動作不能にしたりしすること、
および
• 騒音防止のための装置やデザイン要
素が取り外してあったり動作不能に
なったりしている車を使用すること。

イモビライザーおよびタイヤ
空気圧モニタリングシステム
この機器は FCC 規定パート 15 に準拠して
います。
この機器の動作には次の2つの条件が定め
られています。
• 本機が有害な電波障害を引き起こさ
ないこと。
• 本機が、誤動作を起こす電波障害を含
め、あらゆる受信障害電波を受け付け
ること。
この機器に変更や改良を加えた場合は、こ
の機器を利用できなくなることがありま
す。

5
はじめに – 安全運転のために

はじめに – 安全運転のために

このモーターサイクルについて
警告
警告 このモーターサイクルは、1 人乗りまた
はライダーと同乗者の2人乗りができる
Tiger XRX お よ び Tiger XCX は、 オ ン
二輪車です。
ロードおよびライトオフロードでの走
行に対応しています。ライトオフロード ライダー、同乗者、アクセサリー、荷物
走行には未舗装道路や泥道や砂利道で の重量の合計が、以下の重量を超えては
の走行が含まれますが、モトクロスコー いけません。
スやオフロードレース(モトクロスやエ Tiger XRX – 212 kg
ンデューロ)またはオフロードでの 2 人 Tiger XCX – 210 kg
乗りなどはライトオフロード走行では
ありません。
また、モーターサイクルでジャンプした
警告
り障害物を乗り越えたりすることもラ
このモーターサイクルのエンジンの下
イトオフロード走行には含まれません。
方には触媒コンバーターが取り付けて
そのため、路面の隆起や障害物を飛び越
あります。エンジン動作中は、排気装置
えることは避けてください。障害物を乗
とともに触媒コンバーターも非常に熱
り越えることも避けてください。
くなります。排気装置や触媒コンバー
過酷なオフロード走行をした場合、モー ターに、草、干し草、わら、葉、衣類、
ターサイクルが制御不能となり事故に 荷物などの可燃物が当たると発火する
つながるおそれがあります。 おそれがあります。排気装置や触媒コン
バーターには、絶対に可燃物を近づけな
いでください。
警告
このモーターサイクルは、トレーラーを
けん引したりサイドカーを取り付けた
りするようには設計されていません。サ
イドカーやトレーラーを取り付けると、
制御不能となり事故につながるおそれ
があります。

6
はじめに – 安全運転のために

燃料および排出ガス ヘルメットおよび服装
警告 警告
ガソリンは非常に可燃性 モーターサイクルに乗るときは、ライ
の高い物質です。 ダーも同乗者も、バイク用のヘルメッ
給油の際は必ずエンジンを止めてくだ ト、保護メガネ、手袋、ズボン(膝と足
さい。 首まわりがぴったりしたもの)、鮮やか
喫煙中または付近に火気のある所では、 な色のジャケットを着用してください。
鮮やかな色の服を着ると、他の車の運転
給油したりフューエルフィラーキャッ
者がライダーや同乗者に気付きやすく
プを開けたりしてはいけません。
なります。適切な保護具や保護性の高い
給油中に、エンジンや排気管やサイレン 服を着用することで、走行中に負傷する
サーの上にガソリンをこぼさないよう 危険性を低減できます。
に注意してください。
ガソリンを飲み込んだり吸い込んだり
した場合、またはガソリンが目に入った 警告
場合は、すぐに医師の手当を受けてくだ
さい。 ライディングギアの中で最も重要なも
ののひとつが、頭部を負傷から守ってく
ガソリンが肌に付いた場合はすぐに石
れるヘルメットです。ライダーも同乗者
鹸水で洗い落とし、ガソリンで汚れた衣
も、自分の頭にぴったりフイットするか
服はすぐに脱いでください。
ぶり心地の良いヘルメットを慎重に選
ガソリンに触れると、やけどや重い皮膚 んでください。鮮やかな色のヘルメット
疾患になる場合があります。 を着用すると、他の車の運転者がライ
ダーや同乗者に気付きやすくなります。
警告 事故の際、オープンフェースヘルメット
でも多少の保護効果はありますが、フル
閉め切った場所でエンジンをかけたり フェースヘルメットの方がより安全で
アイドリングしたりしてはいけません。 す。
排出ガスは有毒です。短時間の内に意 視界を確保し目を保護するために、バイ
識を失い、死に至る可能性があります。 ザーや認定ゴーグルを必ず着用してく
モーターサイクルは、必ず屋外または換 ださい。
気の良い所で操作してください。

cbma

7
はじめに – 安全運転のために

運転について
警告
警告 この Triumph モーターサイクルで走行
するときは、法定制限速度内で運転して
疲れているとき、飲酒後、または眠気を ください。走行速度が増すにつれて周囲
催すような薬を服用したときは、絶対に
の交通状況に対応できる時間がどんど
モーターサイクルを運転してはいけま
ん短くなるため、高速でモーターサイク
せん。 ルを運転すると危険な状況に陥る可能
アルコールや薬の影響が残っている状 性があります。悪天候や渋滞といった危
態で運転するのは違法です。 険性の高い走行状況では、必ず減速して
疲れているときまたはアルコールや薬 ください。
の影響が残っている状態で運転すると、
ライダーが思うようにモーターサイク
ルを操作できず、制御不能となって事故 警告
につながるおそれがあります。
路面の状態、交通状況、風の状態の変化
に常に注意し、適切に対応してくださ
警告 い。二輪車は、事故を引き起こす可能性
のある外的要因に常にさらされている
ライダーは、モーターサイクルの運転免 乗り物です。そのような外的要因の例と
許証を取得していなければなりません。 して以下のようなものがあります。
免許なしでモーターサイクルを運転す • 通過する車からの横風
るのは違法であり、罪に問われる可能性 • 道路にできた穴、でこぼこ道、損傷
があります。
した路面
免許取得の際には、正しいライディング • 悪天候
テクニックについて正規のトレーニン
グを受けることになりますが、そういっ • ライダーのミス。
たトレーニングを受けずにモーターサ この車のハンドリング特性および操作
イクルを運転するのは危険であり、モー 特性に慣れるまでは、交通量の多い道を
ターサイクルが制御不能となって事故 避け、常に節度のある速度で運転してく
につながるおそれがあります。 ださい。絶対に法定制限速度を超えては
いけません。
警告
常に安全を心掛けながら運転し、この
「はじめに」の中に記載されているライ
ディングギアを必ず着用してください。
モーターサイクルには、自動車のように
事故の衝撃から乗員を保護してくれる
装置がないことを忘れてはいけません。

8
はじめに – 安全運転のために

ハンドルおよびフットレスト
警告
警告 バンク角指示器が摩耗限度を超えて摩
耗した状態で走行すると、車体がバンク
ライダーは、常に両手でハンドルを握っ しすぎる可能性があります。
てモーターサイクルを運転してくださ
い。 バンク角指示器の残りの長さが 20 mm
になったら摩耗限度ですので、バンク角
ハンドルから手を放すと、モーターサイ 指示器を交換してください。
クルの操縦性と安定性に悪影響を及ぼ
し、モーターサイクルが制御不能となっ 車体をバンクしすぎると、モーターサイ
て事故につながるおそれがあります。 クルが不安定な状態になり、制御不能と
なって事故につながるおそれがありま
す。
警告
走行中は、ライダーも同乗者も常にフッ 警告
トレストに足をかけてください。
車体をバンクしたとき、ライダーのフッ
フットレストを使用することにより、ラ
トレストに取り付けてあるバンク角指
イダー、同乗者ともに、モーターサイク 示器が地面に接触したら、モーターサイ
ルの部品にうっかり接触する危険や、服
クルはバンク角の限界近くまで傾いて
の一部が巻き込まれて負傷する危険を
います。それ以上バンク角を深くすると
軽減できます。
危険です。
車体をバンクしすぎると、モーターサイ
警告 クルが不安定な状態になり、制御不能と
なって事故につながるおそれがありま
バンク角指示器は、モーターサイクルを す。
どこまで安全にバンクできるかを判断
するためのものではありません。路面、
タイヤの状態、天候などさまざまな条件
によってバンク角の限界は変化します。
車体をバンクしすぎると、モーターサイ
クルが不安定な状態になり、制御不能と
なって事故につながるおそれがありま
す。

1. バンク角指示器

9
はじめに – 安全運転のために

駐車のしかた パーツおよびアクセサリー
警告 警告
モーターサイクルから離れるときは、必 Triumph 製 モー タ ーサ イ クル に は、
ずエンジンを止め、イグニッションキー Triumph 社が正式に認定したパーツや
を抜いてください。キーを抜いておけ アクセサリーや改良品を正規ディー
ば、無断でモーターサイクルを使用され ラーに取り付けてもらってください。
たり、運転経験の浅い人にモーターサイ 電気系統や燃料系統を分解しなければ
クルを使用されたりすることを防止で パーツやアクセサリーを取り付けたり
きます。 交換したりできない場合、または電気系
駐車するときは、以下の点に注意してく 統や燃料系統にパーツやアクセサリー
ださい。 を追加する場合は大変な危険を伴いま
モーターサイクルがスタンドから外れ す。そういった作業によって安全上の問
ないようにギアを 1 速に入れます。 題が生じる可能性があります。
走行後は、エンジンと排気装置が熱く 認定されていないパーツやアクセサ
なっています。歩行者や動物や子供が リーや改良品を取り付けると、操縦性、
モーターサイクルに触れる可能性があ 安定性、あるいは他の面でモーターサイ
る場所に駐車してはいけません。 クルの動作に悪影響を及ぼし、制御不能
となって事故につながるおそれがあり
地面が柔らかい場所や急斜面に駐車し
てはいけません。そのような場所に駐車 ます。
すると、モーターサイクルが転倒するお 認定されていないパーツやアクセサリー
それがあります。 や改良品を取り付けたことが原因の不具
詳しくは、この取扱説明書の「モーター 合、または認定されたパーツやアクセサ
サイクルの運転」の章を参照してくださ リーや改良品を正規ディーラー以外の人
い。 が取り付けたことが原因の不具合につい
ては、Triumph 社は一切の責任を負いませ
ん。

10
はじめに – 安全運転のために

点検修理/必要装備
警告
警告 モーターサイクルが事故や衝突に巻き
込まれたり転倒したりした場合は、必ず
この Triumph モーターサイクルが正し Triumph 正規ディーラーで点検修理を
く安全に動作しているか不安に感じる
受けてください。どのような事故であっ
ことがあれば、いつでも Triumph 正規
てもお車が損傷しているかもしれませ
ディーラーにご連絡ください。 んので、適切に修理しないと制御不能と
正しく機能していないモーターサイク なってさらなる事故につながるおそれ
ルを運転し続けると、故障が悪化し、安 があります。
全性も損なわれます。

警告
法律で規定された機器をすべてきちん
と装備し、それらの機器が正しく機能し
ているか確認してください。ライト類、
サイレンサー、排気系統、騒音防止シス
テムを取り外したり改造したりするこ
とは、違法となる場合があります。誤っ
た改造や不適切な改造を行うと、操縦
性、安定性、あるいは他の面でモーター
サイクルの動作に悪影響を及ぼし、制御
不能となって事故につながるおそれが
あります。

11
警告ラベル

警告ラベル
このページと次ページに図示されている警告ラベルは、安全に関する重要な説明が取扱
説明書に記載されていることを示すために貼られています。ライダーの皆様は、運転前
にこれらの警告ラベルに関する説明をよく理解し、順守するようにしてください。

警告ラベルの貼付位置
ウィンドスクリーン 慣らし運転
(148 ページ) (85 ページ)

R.P.M.
ヘッドライト
(143 ページ)

6
5
ギアポジ 4
ション 3
(92 ページ) 2
N ドライブチェーン タイヤ
1 (117 ページ) (131 ページ)

12
警告ラベル

警告ラベルの貼付位置(つづき)

注意
慣らし運転のラベル以外の警告ラベルは、強力な接着剤でお車に貼り付けてありま
す。場合によっては、ペイントラッカーを塗布する前にラベルが貼り付けられている
こともあります。そのため、警告ラベルをはがそうとすると、塗装面や車体を損傷す
るおそれがあります。

日常の安全点検 無鉛燃料
(86 ページ) (69 ページ)

ヘルメット
(7 ページ)

エンジンオイル TPMS
(110 ページ) (装着してある場合) クーラント
(66 ページ) (113 ページ)
cine_5

13
各部の名称

各部の名称
Tiger XRX

1 2 3 4 5 6 7

15 14 13 12 11 10 9 8
cinf_5

1. ヘッドライト 8. リアホイールアジャスター
2. フロント方向指示器 9. 補助ソケット
3. アクセサリーソケット 10. ドライブチェーン
4. 燃料タンクおよび燃料フィラー 11. センタースタンド
キャップ 12. サイドスタンド
5. バッテリーおよびヒューズボックス 13. ギアチェンジペダル
6. ツールキット/アクセサリー U ロッ 14. フロントブレーキキャリパー
ク保管場所 15. フロントブレーキディスク
7. シートロック

14
各部の名称

Tiger XRX(つづき)

16 17 18 19 20 21 22

31 30 29 28 27 26 25 24 23

16. リアライト 25. クラッチケーブル


17. リアブレーキフルードリザーバ 26. エンジンオイルレベルサイトグラス
18. オイルフィラーキャップ 27. リアブレーキペダル
19. ミラー 28. リアサスペンションスプリングプリ
20. ヘッドライトアジャスター ロードアジャスター
21. ウィンドスクリーン 29. リアブレーキキャリパー
22. クーラントリザーブタンク 30. リアブレーキディスク
23. フロントフォーク 31. リア方向指示器
24. ラジエター/クーラントプレッ
シャーキャップ

15
各部の名称

Tiger XCX

1 2 3 4 5 6 7

15 14 13 12 11 10 9 8

1. ヘッドライト 7. シートロック
2. フロント方向指示器 8. リアホイールアジャスター
3. アクセサリーソケット 9. 補助ソケット
4. 燃料タンクおよびフューエルフィ 10. ドライブチェーン
ラーキャップ 11. センタースタンド
5. バッテリーおよびヒューズボックス 12. サイドスタンド
6. ツールキット/アクセサリー U ロッ 13. ギアチェンジペダル
ク保管場所 14. フロントブレーキキャリパー
15. フロントブレーキディスク

16
各部の名称

Tiger XCX(つづき)

16 17 18 19 20 21 22 23

33 32 31 30 29 28 27 26 25 24

16. リアライト 26. クラッチケーブル


17. リアブレーキフルードリザーバ 27. エンジンオイルレベルサイトグラス
18. オイルフィラーキャップ 28. リアブレーキペダル
19. ハンドガード 29. リアサスペンション伸側減衰力ア
20. ミラー ジャスター
21. ヘッドライトアジャスター 30. リアサスペンションプリロードア
22. ウィンドスクリーン ジャスター
23. クーラントリザーブタンク 31. リアブレーキキャリパー
24. フロントフォーク 32. リアブレーキディスク
25. ラジエター/クーラントプレッ 33. リア方向指示器
シャーキャップ

17
各部の名称

各モデル共通(イラストは Tiger XCX)

6 7 8 9 10
11 12 13 14
1 2 3 4 5

TC
TC

21
15
20
19 16

18 17

cink

1. クラッチレバー 12. エンジンストップスイッチ


2. ヘッドライトディップスイッチ 13. クルーズコントロール速度調整ボタ
3. パッシングボタン ン
4. 計器スクロールボタン 14. フロントブレーキレバー
5. ヒートグリップスイッチ 15. スターターボタン
(装着車のみ) 16. クルーズコントロール ON/OFF ボタ
6. ハザードライトボタン ン
7. モードボタン 17. イグニッションスイッチ
8. トリップコンピューター表示部 18. アクセサリーソケット
9. スピードメーター 19. 計器セットボタン
10. タコメーター 20. ホーンボタン
11. フロントブレーキフルードリザーバ 21. 方向指示器スイッチ

18
シリアルナンバー

シリアルナンバー

車体識別番号(VIN) エンジンシリアルナンバー

cgiv cgjf

1. 車体識別番号(VIN) 1. エンジンシリアルナンバー
車体識別番号(VIN)は、フレームのステ エンジンシリアルナンバーはエンジンク
アリングヘッド部に刻印してあります。ま ランクケースに刻印してあります。クラッ
た、ライダーシートの下のフレームにリ チカバーのすぐ上のあたりです。
ベットで留めてあるプレートにも表示さ 下の空欄にエンジンシリアルナンバーを
れています。 記入しておいてください。
下の空欄に車体識別番号を記入しておい
てください。

19
シリアルナンバー

このページは意図的に空白にしてあります

20
計器類および装備の使い方

計器類および装備の使い方
目次
計器盤のレイアウト . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 24
警告灯 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 25
方向指示灯 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 25
ニュートラル表示灯. . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 25
ハイビーム表示灯. . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 25
燃料レベル低下表示灯. . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 25
クルーズコントロールライト . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 25
ABS(アンチロックブレーキシステム)警告灯. . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 26
アラーム/イモビライザー作動状態表示灯 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 26
Triumph トラクションコントロール(TTC)無効警告灯 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 27
Triumph トラクションコントロール(TTC)表示灯 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 27
エンジン管理システム誤動作表示灯(MIL). . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 29
クーラント過熱警告灯. . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 29
油圧低下警告灯. . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 30
タイヤ空気圧警告灯(装着車のみ). . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 30
低温警告灯 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 31
バッテリー低下の警告表示 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 32
スピードメーターとオドメーター . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 32
タコメーター . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 32
ギアポジション表示 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 33
クーラント温度計 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 33
燃料計 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 34
点検間隔インジケーター . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 34
ハザードライト . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 35
トリップコンピューター . . . . . . . . . .. .. .. .. .. .. .. .. .. .. .. .. .. .. .. .. .. .. .. . . . . 35
トリップメーター. . . . . . . . . . . . .. .. .. .. .. .. .. .. .. .. .. .. .. .. .. .. .. .. .. . . . . 36
トリップメーターのリセット . . .. .. .. .. .. .. .. .. .. .. .. .. .. .. .. .. .. .. .. . . . . 36
走行データメニュー. . . . . . . . . . .. .. .. .. .. .. .. .. .. .. .. .. .. .. .. .. .. .. .. . . . . 36
設定メニュー . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 38
RIDER モードの設定 [RIdER]. . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 39
時計の調整 [t-SEt] . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 39
方向指示器の自動消灯 [Ind] . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 40
点検時期のお知らせ [SIA] . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 40

21
計器類および装備の使い方
単位の変更 [UnitS](イギリス式、アメリカ式、メートル法). . . . . . . . . . . . . . . . . 40
メインディスプレイ表示に戻る [REtURn] . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 41
ライディングモード . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . .. .. .. .. . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 42
モードボタン . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . .. .. .. .. . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 42
ROAD モード . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . .. .. .. .. . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 42
OFF ROAD モード . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . .. .. .. .. . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 43
RIDER モード . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . .. .. .. .. . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 43
ライディングモードの選択について . . . . .. .. .. .. . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 44
ライディングモードの選び方(停止時). .. .. .. .. . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 45
ライディングモードの選び方(走行中). .. .. .. .. . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 46
RIDER モードの各項目の設定方法 . . . . . . .. .. .. .. . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 48
クルーズコントロール . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 52
クルーズコントロールの作動方法 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 53
クルーズコントロールの設定速度の復帰方法 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 54
クルーズコントロール中に設定速度を上げる方法 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 55
クルーズコントロール中に設定速度を下げる方法 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 55
クルーズコントロールの解除方法 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 55
イグニッション . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . .. .. .. .. .. . . . . . . . . . . . . . . . . . . 56
イグニッションキー. . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . .. .. .. .. .. . . . . . . . . . . . . . . . . . . 56
エンジンイモビライザー . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . .. .. .. .. .. . . . . . . . . . . . . . . . . . . 56
イグニッションスイッチ/ステアリングロック .. .. .. .. .. . . . . . . . . . . . . . . . . . . 57
イグニッションスイッチの各ポジション . . . . . . .. .. .. .. .. . . . . . . . . . . . . . . . . . . 57
右側ハンドルスイッチ . . . . . . . . . . . . . . . . . . . .. .. .. .. .. .. . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 58
エンジンストップスイッチ . . . . . . . . . . . . .. .. .. .. .. .. . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 58
スターターボタン. . . . . . . . . . . . . . . . . . . . .. .. .. .. .. .. . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 58
クルーズコントロール ON/OFF ボタン . . .. .. .. .. .. .. . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 58
クルーズコントロール速度調整ボタン . . .. .. .. .. .. .. . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 58
左側ハンドルスイッチ . . . . . . . . . . . . . . . . . . . .. .. .. . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 59
ヘッドライトディップスイッチ . . . . . . . . .. .. .. . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 59
方向指示器スイッチ. . . . . . . . . . . . . . . . . . .. .. .. . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 60
ホーンボタン . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . .. .. .. . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 60
パスボタン . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . .. .. .. . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 61
計器スクロールボタン. . . . . . . . . . . . . . . . .. .. .. . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 61
計器セットボタン. . . . . . . . . . . . . . . . . . . . .. .. .. . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 61
ヒートグリップスイッチ(装着車のみ). .. .. .. . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 62
低電圧時の電源オフについて . . . . . . . . . . .. .. .. . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 62
スロットルコントロール . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 63
ブレーキの使用について . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 63

22
計器類および装備の使い方
ブレーキレバーアジャスターとクラッチレバーアジャスター . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 64
Triumph トラクションコントロール(TTC). . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 65
Triumph トラクションコントロールの設定 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 65
タイヤ空気圧モニタリングシステム(TPMS)(装着車のみ). . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 66
TPMS センサーの ID 番号 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 67
TPMS 表示画面 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 67
TMPS センサーのバッテリー . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 68
TPMS マーク . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 68
TPMS で表示されるタイヤ空気圧 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 68
タイヤの交換 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 68
燃料の条件/給油 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 69
燃料の等級 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 69
フューエルタンクキャップ . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 70
給油 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 70
ハンドルの調整 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . .71
スタンド . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 73
サイドスタンド. . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 73
センタースタンド(装着車のみ). . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 73
シート . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . .. .. .. .. .. .. .. .. ............................ 74
シートのお手入れ. . . . . . . . . . .. .. .. .. .. .. .. .. ............................ 74
リアシート . . . . . . . . . . . . . . . .. .. .. .. .. .. .. .. ............................ 74
ライダーシート. . . . . . . . . . . . .. .. .. .. .. .. .. .. ............................ 75
ライダーシートの高さ調整 . . .. .. .. .. .. .. .. .. ............................ 76
調整式ウィンドスクリーン (装着車のみ). . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 77
ツールキットと取扱説明書 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 77
ヘルメット用フック . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 78
アクセサリーソケット . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 79
補助ソケット . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 79
パニアシステム(装着車のみ). . .. .. .. .. .. .. . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 80
各パニアの取り外し: . . . . . . .. .. .. .. .. .. . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 80
各パニアの取り付け: . . . . . . .. .. .. .. .. .. . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 81
パニアの操作 . . . . . . . . . . . . . .. .. .. .. .. .. . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 82
Triumph アクセサリー D ロックの保管場所 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 85
慣らし運転 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 85
安全点検 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 86
日常点検 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 86

23
計器類および装備の使い方

計器盤のレイアウト

1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11

TC
TC

27 26 25 24 23 22 21 20 19 18 17 16 15 14 13 12
1. 時計 15. アラーム/イモビライザー作動状態
2. 点検間隔インジケーター 表示灯(アラームはアクセサリー)
3. スピードメーター 16. トラクションコントロール無効警
4. 燃料計 告灯
5. エンジン管理システム誤動作表示灯 17. トラクションコントロール表示灯
6. 左側の方向指示灯 18. タコメーター
7. ABS 警告灯 19. クーラント過熱警告灯
8. タコメーターのレッドゾーン 20. 油圧低下警告灯
9. タイヤ空気圧警告灯(タイヤ空気圧 21. ライディングモード
モニタリングシステム(TPMS)装着 22. 低温警告灯
車のみ)(Tiger XCX は TPMS なし) 23. タイヤ空気圧表示(タイヤ空気圧モ
10. 右側の方向指示灯 ニタリングシステム(TPMS)装着車
11. ニュートラル表示灯 のみ)(Tiger XCX は TPMS なし)
12. ハイビーム表示灯 24. 選択ギア
13. 燃料レベル低下表示灯 25. クーラント温度計
14. クルーズコントロールライト 26. ハザードライトボタン
27. モードボタン

24
計器類および装備の使い方

警告灯 クルーズコントロールライト
クルーズコントロールは、モー
注記: ターサイクルの走行速度が
• イグニッションスイッチをオンにす 48 km/h から 160 km/h の間で、
ると、計器盤の各警告灯が 1.5 秒間点 ギアが 4 速以上でなければ使用できませ
灯した後消灯します(エンジンをかけ ん。クルーズコントロールが作動すると、
るまで点灯したままになる警告灯は タコメーター内のクルーズコントロール
除きます。それらの警告灯については ライトが点灯します(52 ページ参照)。
次ページ以降で説明します)。
警告
方向指示灯
方向指示器スイッチを左右どち クルーズコントロールは、一定速度で安
らかに押すと、方向指示器の点 全に走行できる場合にだけ使用するも
滅と同じテンポで計器盤の方向 のです。
指示灯が点滅します。 渋滞中、急カーブや見通しのきかない
カーブ、滑りやすい路面などを走行する
ニュートラル表示灯 ときにクルーズコントロールを使用し
ニュートラル表示灯は、トラン ないでください。
スミッションがニュートラル 渋滞中、急カーブや見通しのきかない
(ギアが選択されていない)状態 カーブ、滑りやすい路面などでクルーズ
であることを示します。イグニッションス コントロールを使用すると、モーターサ
イッチがオンの状態でトランスミッショ イクルが制御不能となって事故につな
ンをニュートラルにすると、ニュートラル がるおそれがあります。
表示灯が点灯します。

ハイビーム表示灯
イグニッションスイッチがオン
の状態のときに、ヘッドライト
ディップスイッチをハイビーム
にするとハイビーム表示灯が点灯します。

燃料レベル低下表示灯
燃料タンク内の燃料が残り約
4.0 リットルになると、燃料レベ
ル低下表示灯が点灯します。 TC
TC

1. クルーズコントロールライト

25
計器類および装備の使い方

ABS(アンチロックブレーキシステ
ム)警告灯 警告
イグニッションスイッチをオン ABS が停止している場合、ブレーキシス
にしたときに、ABS 警告灯が点 テムは ABS 非装着のブレーキシステム
滅を開始するのは正常な状態で として機能します。ABS 警告灯が点灯し
す。エンジンをかけた後も ABS 警告灯が たままの状態で、必要以上に走行を続け
点滅を続け、モーターサイクルの速度が な い で く だ さ い。で き る だ け 早 く
10 km/h を超えると消灯します。 Triumph 正規ディーラーに連絡し、点検
注記: 修理してもらってください。ABS 停止中
にブレーキを強くかけると、ホイールが
• ABS システムに異常がある場合は、ク ロックし、モーターサイクルが制御不能
ルースコントロールもトラクション となって事故につながるおそれがあり
コントロールも機能しません。その場 ます。
合は、ABS 警告灯とトラクションコン
トロール無効警告灯と MIL が点灯しま 93 ページの「ブレーキ操作」も参照して
す。 ください。
ABS システムに異常がなければ、エンジン
を切ってもう一度エンジンをかけるまで アラーム/イモビライザー作動状態
は、ABS 警告灯が再び点灯することはあり 表示灯
ません。ただし、以下の場合を除きます。 Triumph のこのモデルにはエン
• OFF ROAD モ ー ド を 選 択 し た 場 合: ジンイモビライザーが装着され
ABS 警 告 灯が ゆ っく り 点滅 し ます ています。イモビライザーは、
(43 ページ参照)。 イグニッションスイッチをオフ
• ABS を [Off Road] に設定した状態で ポジションにすると作動します。このモー
RIDER モードを選択した場合:ABS 警 ターサイクルに Triumph 純正アクセサ
告灯がゆっくり点滅します(43 ペー リーのアラームが装着されている場合は、
ジ参照)。 イモビライザーは通常通り動作しますが、
• ABS を [Off] に設定した状態で RIDER アラーム/イモビライザー作動状態表示
モードを選択した場合:ABS 警告灯が 灯は以下のように動作します。
点灯したままになります(43 ページ アラーム付きの場合
参照)。
アラーム/イモビライザー作動状態表示
上記以外の場合で、走行中に ABS 警告灯 灯は、Triumph 純正アクセサリーアラーム
が点灯したときは、ABS の異常ですので点 の説明書に記載されている条件が満たさ
検が必要です。 れた場合だけ点灯します。

26
計器類および装備の使い方
アラームなしの場合 上記以外の場合で、走行中に TTC 無効警
イグニッションスイッチをオフにすると、 告灯が点灯したときは、TTC の異常ですの
アラーム/イモビライザー作動状態表示 で点検が必要です。
灯が 24 時間点滅を繰り返し、エンジンイ
モビライザーがオンであることを示しま
す。イグニッションスイッチをオンにする
と、イモビライザーが解除され、アラーム
/イモビライザー作動状態表示灯が消灯
します。
アラーム/イモビライザー作動状態表示
灯が点灯したままの場合は、イモビライ
ザーの異常ですので点検が必要です。でき
るだけ早く Triumph 正規ディーラーに連
絡し、点検修理してもらってください。
TC
TC

Triumph トラクションコントロール
(TTC)無効警告灯
1
TTC を [Off] に設定した状態で
TC RIDER モードを選択すると TTC 1. トラクションコントロール無効警告
無効警告灯が点灯します 灯
(43 ページ参照)。
• TTC を [Off] に設定した場合:TTC 無効 Triumph トラクションコントロール
警告灯が点灯します。 (TTC)表示灯
• TTC を [Road] または [Off Road] に設 TTC 表示灯が点灯しているとき
定した場合:TTC 無効警告灯は点灯し TC
は、トラクションコントロール
ません。 システムが作動可能です。つま
り、急加速したり、ぬれた路面
や滑りやすい路面を走行したりしている
ときにリアホイールのスリップを防止す
ることができます。

27
計器類および装備の使い方
TTC 表示灯の動作説明 注記:
TTC を [Road] に設定した状態で ROAD • ABS システムに異常がある場合、トラ
モードまたは RIDER モードを選択した場 クションコントロールは機能しませ
合: ん。その場合は、ABS 警告灯とトラク
ションコントロール無効警告灯と MIL
• 普通に走行していれば、TTC 表示灯は
が点灯します。
点灯しません。
• 急加速したり、ぬれた路面や滑りやす
い路面を走行したりしているとき、ト
ラクションコントロールが作動して
リアホイールのスリップを防止して
いる間は、TTC 表示灯が素早く点滅し
ます。
TTC を [Off Road] に設定した状態で OFF
ROAD モードまたは RIDER モードを選択
した場合:
• 普通に走行している間は、TTC システ TC

ムが [Off Road] に設定してあることが TC

分かるようにTTC表示灯がゆっくり点
滅します。
• 急加速したり、ぬれた路面や滑りやす
1
い路面を走行したりしているとき、ト 1. トラクションコントロール表示灯
ラクションコントロールが作動して
リアホイールのスリップを防止して
いる間は、TTC 表示灯が素早く点滅し 警告
ます。
トラクションコントロールが機能しな
TTC を [Off] に設定した状態で RIDER い場合は、ぬれた路面や滑りやすい路面
モードを選択した場合: で加速したりコーナリングしたりする
• TTC 表示灯は点灯しません。その代り、 ときに、リアホイールがスピンしないよ
TTC 無効警告灯が点灯します(27 ペー うに注意しなければなりません。エンジ
ジ参照)。 ン管理システム誤動作表示灯(MIL)と
トラクションコントロール無効警告灯
ROAD、OFF ROAD、RIDER の各モードに が点灯したままの状態で、必要以上に走
ついては、42 ページを参照してください。 行を続けないでください。できるだけ早
く Triumph 正規ディーラーに連絡し、

障を点検してもらってください。
そのような状態で急加速や急なコーナ
リングを行うと、リアホイールがスピン
し、モーターサイクルが制御不能となっ
て事故につながるおそれがあります。

28
計器類および装備の使い方

エンジン管理システム誤動作表示灯 クーラント過熱警告灯
(MIL) エンジンがかかっている状態
イグニッションスイッチをオン で、エンジンクーラントの温度
にすると、エンジン管理システ が危険なレベルにまで上昇した
ムの誤動作表示灯(MIL)が少し 場合、タコメーター内のクーラ
の間だけ点灯しますが、これは MIL が正 ント過熱警告灯が点灯します。
常に動作していることを示すためです。エ
ンジンが回転している時に MIL が点灯し 注意
た場合は異常です。
エンジンの回転中に MIL が点灯した場合 クーラント過熱警告灯が点灯したら、す
は、エンジン管理システムによって制御さ ぐにエンジンを停止してください。異常
れているシステムのどれかひとつまたは が解消されるまで、エンジンをかけては
ふたつ以上のシステムに異常が生じてい いけません。
ます。そのような状況になったとしても、 クーラント過熱警告灯が点灯している
エンジンがかからないような深刻な故障 ときにエンジンをかけると、エンジンに
でなければ、エンジン管理システムが「リ 深刻な損傷を与えることがあります。
ンプ・ホーム」モードに切り替わり、走行
を続けることができます。

警告
MIL が点灯した場合は、速度を落として
ください。そして、必要以上に走行を続
けないでください。故障によっては、エ
ンジン性能や排出ガスや燃費に悪影響
が及ぶ可能性があります。エンジン性能
が低下したために危険な走行状態とな
り、モーターサイクルが制御不能となっ
て事故につながるおそれがあります。で
きるだけ早く Triumph 正規ディーラー
に連絡し、点検修理してもらってくださ
い。

注記:
• イグニッションをオンにしたときに
MIL が点滅した場合は、できるだけ早
く Triumph 正規ディーラーに連絡し、
修理を受けてください。その場合、エ
ンジンはかかりません。

29
計器類および装備の使い方

油圧低下警告灯 タイヤ空気圧警告灯(装着車のみ)
エンジンの回転中にエンジン油
注記:
圧が危険なレベルにまで低下し
た場合は、タコメーター内の油圧低下警告 • Tiger XCX には TPMS が装着されませ
灯が点灯します。 ん。
タイヤ空気圧警告灯は、タイヤ
注意 空気圧モニタリングシステムと
連動して作動します(68 ページ
油圧低下警告灯が点灯した場合は、すぐ 参照) 。
ににエンジンを停止してください。異常 フロントタイヤまたはリアタイヤの空気
が解消されるまで、エンジンをかけては 圧が推奨値より低い場合に限り、この警告
いけません。 灯が点灯します。タイヤ空気圧が推奨値よ
油圧低下警告灯が点灯しているときに り高い場合は点灯しません。
エンジンをかけると、エンジンに深刻な タイヤ空気圧警告灯が点灯すると、どちら
損傷を与えることがあります。 のタイヤの空気圧が低いかを示す TPMS
マークと空気圧の値が自動的に画面に表
示されます。

1 2 4

TC
TC

1 TC
TC

1. 油圧低下警告灯
油圧低下警告灯は、エンジンをかけなくて
1. TPMS マーク
も、イグニッションをオンにすると点灯し
2. リアタイヤ
ます。
3. タイヤ空気圧
4. タイヤ空気圧警告灯

30
計器類および装備の使い方
タイヤ空気圧警告灯が点灯するときのタ 気温表示は、左側スイッチハウジングの
イヤ空気圧は、20°C での空気圧に補正さ セットボタンかスクロールボタンを押し
れた値ですが、画面に表示される空気圧は て消すこともできます。元の表示に戻って
補正された値ではありません(133 参照)。 も、低温表示灯は気温が 6ºC になるまで点
画面に表示された空気圧が指定空気圧ま 灯したままになります。
たはそれに近い値であったとしても、警告
灯が点灯しているということはタイヤ空
気圧が低いということであり、パンクして
いる可能性が高いと考えられます。

警告
タイヤ空気圧警告灯が点灯した場合は、
モーターサイクルを停止してください。
タイヤを点検し、冷間時のタイヤ空気圧
が推奨値であることを確認するまでは、
モーターサイクルを運転しないでくだ
さい。
1
低温警告灯 2
気温が 4ºC 以下の場合は、低温
警告灯が点灯します。 1. 低温警告灯
低温警告灯が点灯すると、気温 2. 気温
が 4 秒間だけ表示されます。気
温の表示が消えると、元の画面に戻りま 警告
す。
低温警告灯は、気温が 6ºC に上昇するまで 気温が氷点下(0°C)に達していなくて
点灯したままになります。 も、橋の上や日陰の場所では道路が凍結
する場合があります。
気温が低いときは十分に注意して走行
してください。また、天候が悪いときの
走行は危険ですので速度を落としてく
ださい。
滑りやすい路面でスピードを出し過ぎ
たり急加速や急旋回をしたりすると、
モーターサイクルが制御不能となり事
故につながるおそれがあります。

停止しているときは、エンジンの熱のせい
で気温が正確に表示されないことがあり
ます。
しばらく走行すると、気温が正常に表示さ
れます。

31
計器類および装備の使い方

バッテリー低下の警告表示 スピードメーターとオドメー
ヒートグリップやフォグランプなどのア ター
クセサリーを装着し、エンジンをアイドリ
デジタルスピードメーターは、モーターサ
ングしてそれらのアクセサリーの電源を
イクルの走行速度を表示します。走行速度
入れた場合、しばらくするとバッテリー電
圧が既定の電圧よりも低くなって、画面に は 1 km/h 単位で表示されます。
[bAt Lo] と表示されることがあります。 オドメーターおよび2種類のトリップメー
ターは表示画面に表示することができま
バッテリー低下の警告表示は、以下の条件
がどれかひとつあてはまると消灯します。 す。オドメーターとトリップメーターの使
い方については、35 ページを参照してく
• 充電システムによってバッテリーが ださい。
充電された
• 左側スイッチハウジングのスクロー
ルボタンまたはセットボタンを押し タコメーター
た タコメーターは、エンジンの 1 分間当たり
• イグニッションスイッチをオフにし の回転数(rpm)を表示します。タコメー
た。 ターにはレッドゾーンという領域があり
ます。
必要に応じ、Triumph 正規ディーラーで レッドゾーンは、1 分間当たりのエンジン
バッテリーと充電システムの点検を受け 回転数(rpm)が推奨領域の上限を超えて
てください。 いること、つまりエンジン性能を十分に発
揮できる領域を超えていることを示しま
す。

注意
エンジンに重大な損傷を与える可能性
があるため、絶対にレッドゾーンまでエ
ンジン回転数を上げてはいけません。

1. 表示画面

32
計器類および装備の使い方

ギアポジション表示 クーラント温度計
1
1

1. ギアポジション表示(ニュートラル 1. クーラント温度計
の場合) クーラント温度計には、エンジンクーラン
2. ギアポジションのマーク トの温度が表示されます。
ギアポジション表示部には、何速のギア イグニッションスイッチをオンにすると、
(1 速から 6 速)に入っているかが表示さ 温度計のバーが 8 本すべて表示されます。
れます。トランスミッションがニュートラ エンジンが冷えている状態でエンジンを
ル(ギアが入っていない状態)のときは かけると、バーが 1 本だけ表示されます。
[N] と表示されます。 温度が上昇するにつれて、表示されるバー
の本数も増えます。エンジンが温まってい
るときにエンジンをかけると、そのときの
エンジン温度に応じた本数のバーが表示
1 されます。
バーの本数が 4 ~ 6 本であれば正常な温
度です。クーラント温度が高くなりすぎる
と、8 本のバーがすべて表示され、点滅し
始めます。また、タコメーター内にある
クーラント過熱警告灯も点灯します。

注意
バーが点滅したりクーラント過熱警告
灯が点灯したりした場合は、エンジンに
重大な損傷を与えるおそれがあるため、
エンジンを止めてください。
1. ギアポジション表示(1 速の場合)

33
計器類および装備の使い方

燃料計 点検間隔インジケーター
1

1. 燃料計 1. 点検インジケーター
燃料計には、タンク内の燃料の量が表示さ 2. 点検までの走行距離
れます。
イグニッションスイッチをオンにしたと
イグニッションがオンになっているとき き に、次 回 の 点 検 ま で の 走 行 距 離 が
は、燃料の量を示すバーが画面に表示され 800 km を切っていると、次回点検までの
ます。 走行距離が少しの間表示されます。点検予
燃料タンクが満タンの場合は、8 本のバー 定の走行距離を超えると、走行距離がマイ
がすべて表示され、空の場合は 1 本も表示 ナス表示されます。
されません。それ以外の場合は、燃料の量 Triumph 正規ディーラーで点検を受ける
に応じてバーが何本か表示されます。 と、点検間隔インジケーターがリセットさ
バーの本数が 2 本になると、燃料レベル低 れます。
下警告灯が点灯し、その 5 秒後に表示画面 点検までの走行距離が 0 km になると、
が「残燃料ゼロまでの可航距離」に切り替 Triumph 正規ディーラーで点検を受けて
わります(37 ページ参照)。この状態のと 点検間隔インジケーターがリセッされる
きは、タンクに約 4.0 リットルの燃料しか まで、点検マークが表示されたままになり
残っていないため、できるだけ早く給油し ます。点検予定の走行距離を超えると、走
てください。 行距離がマイナス表示されます。
給油した後は、しばらく走行すると、燃料
計および残燃料ゼロまでの可航距離の表
示が更新されます。走行方法にもよります
が、表示が更新されるまで最大で 5 分ほど
かかります。

34
計器類および装備の使い方

ハザードライト トリップコンピューター
ハザードライトを点灯または消灯すると
きは、計器盤にあるハザードライトスイッ 1
チを押します。
ハザードライトを点灯するときは、イグ
ニッションをオンにしてください。
ハザードライトを点灯してからイグニッ
ションをオフにしてもハザードライトは
点灯したままになります。ハザードライト
スイッチをもう一度押すと消灯します。

2
3
1. スクロールボタン(上方向)
2. スクロールボタン(下方向)
3. セットボタン
トリップコンピューターのデータを確認
するときは、左側スイッチハウジングにあ
るセットボタンを繰り返し押し、希望する
項目を表示します。以下の項目が順番に表
1 示されます。
• トリップメーター 1
1. ハザードライトスイッチ • トリップメーター 2
• 走行データメニュー
• 設定メニュー。

35
計器類および装備の使い方

トリップメーター 走行時間
トリップメーターをゼロに設定してから
現在までに経過した時間です。
平均燃料消費量
トリップメーターをゼロに設定してから
現在までの平均燃費です。ゼロに設定して
から 0.1 km 走行し終わるまでは、ダッシュ
記号が表示されます。
平均速度
トリップメーターをゼロに設定したとき
から現在までの平均速度です。ゼロに設定
2 3 してから 1 km 走行し終わるまでは、ダッ
シュ記号が表示されます。
1 トリップメーターのリセット
1. トリップメーターの表示部 トリップメーター1 または 2 をリセットす
2. トリップメーター 1 の表示 るときは、リセットしたいトリップメー
3. トリップメーター 2 の表示 ターを選択してから、セットボタンを 2 秒
間押します。2 秒経過すると、選択したト
左側スイッチハウジングにあるセットボ リップメーターのすべての項目がゼロに
タンを繰り返し押し、希望するトリップ なります。
メーターを表示します。
左側スイッチハウジングにあるスクロー 走行データメニュー
ルボタンを繰り返し押します。以下の項目 走行データメニューを開くときは、まずイ
が順番に表示されます。 グニッションをオンにします。左側スイッ
• 走行距離 ハウジングチにあるセットボタンを繰り
• 走行時間 返し押すと、
画面に[InFo]と表示されます。
• 平均燃料消費量 注記:
• 平均速度。
• 画面に [InFo] と 0.5 秒間だけ表示され
各項目の内容は以下のとおりです。 るので、走行データメニューが選択さ
れたことが分かります。その後、画面
走行距離 には走行データメニューの中の項目
トリップメーターをゼロに設定してから がどれかひとつ表示されます。
現在までに走行した距離です。

36
計器類および装備の使い方
左側スイッチハウジングにあるスクロー 気温
ルボタンを繰り返し押します。スクロール 現在の気温が °C または ? で表示されます。
ボタンを押してスクロールダウンすると、
表示単位を°CまたはºFに変更するときは、
以下の項目が順番に表示されます。(スク
40 ページの「単位の変更」を参照してく
ロールボタンを押してスクロールアップ ださい。
すると、以下の項目が下から順番に表示さ
れます。)
• クルーズコントロールの設定速度
• 残燃料ゼロまでの可航距離
• 気温
• オドメーター
• フロントタイヤ空気圧(TPMS 装着車
でTPMSがオンの場合、66ページ参照)
• リアタイヤ空気圧(TPMS 装着車で オドメーター
TPMS がオンの場合、66 ページ参照) 積算走行距離が表示されます。
• 瞬間燃料消費量。
各項目の内容は以下のとおりです。
クルーズコントロールの設定速度
クルーズコントロールが作動すると、ク
ルーズコントロールの設定速度が表示さ
れます。クルーズコントロールが作動して
いない場合は、[SEt---] と表示されます。 フロントタイヤおよびリアタイヤの空気
圧(TPMS 装着車で TPMS がオンの場合、
66 ページ参照)
フロントタイヤとリアタイヤの空気圧が
表示されます。

残燃料ゼロまでの可航距離
タンクに残っている燃料で走行可能と思
われる距離が表示されます。

フロントタイヤ空気圧

37
計器類および装備の使い方
瞬間燃料消費量 スクロールボタンを繰り返し押し、希望す
瞬間ごとの燃料消費量が表示されます。 る項目を表示します。
モーターサイクルが停止しているときは、 セットボタンを押すと、表示した項目を編
[--.-] と表示されます。 集できます。

警告
走行中は、以下の条件が満たされている
場合であれば、走行データ表示とトリッ
プメーター表示とを切り替えたり、ト
リップメーターをリセットしたりして 1
も構いません。
• 低速であること 1. セットボタン
• 他の車両の通行がないこと 2. スクロールボタン
• 直線で平坦な道路や場所であるこ スクロールボタンを押してスクロールダ
と ウンすると、以下の項目が順番に表示され
• 路面状況や天候が良好であること。 ます。(スクロールボタンを押してスク
ロールアップすると、以下の項目が下から
この警告にしたがわないと、モーターサ
順番に表示されます。)
イクルが制御不能となって事故につな
がるおそれがあります。 • [RIdER] RIDER モードの設定
• [t-SEt] 時計の調整
走行データメニューを終了するときは、 • [Ind] 方向指示器の自動消灯
セットボタンを繰り返し押して希望する
トリップメーターを表示します。 • [SIA] 点検時期のお知らせ
• [UnitS] 単位の変更(イギリス式、ア
メリカ式、メートル法)
設定メニュー • [REtURn] メインディスプレイ表示
設定メニューを開くときは、まずモーター に戻る。
サイクルを停止してギアをニュートラル
にします。 各項目で編集できる内容は以下のとおり
• 左側スイッチハウジングにあるセッ です。
ト ボ タ ン を 繰 り 返 し 押 し、画 面 に
[SEtUP] と表示します。

38
計器類および装備の使い方

RIDER モードの設定 [RIdER] 注記:


RIDER モードでは、MAP と ABS と TTC の • スクロールボタンの上側を押すと
設定を希望に合せて選択することができ 「時」の表示が進み、スクロールボタ
ます。詳細については以下のページを参照 ンの下側を押すと「時」の表示が戻り
してください。 ます。
• ライディングモード(42 ページ参照) 「時」を設定するときは、まず「時」の表
• RIDER モード(43 ページ参照) 示が点滅していることと、画面に [Hour]
と表示されていることを確かめます。スク
• RIDER モ ー ド の 各 項 目 の 設 定 方 法
ロールボタンを押して「時」を変更しま
(48 ページ参照)。
す。スクロールボタンを 1 回押すごとに、
時計の調整 [t-SEt] 1 時間ずつ表示が変わります。スクロール
ボタンを押したままにすると、表示が連続
時刻を設定するときは、まずモーターサイ して 1 時間ずつ進みます。
クルを停止し、ギアをニュートラルにし、
正しい「時」が表示されたら、セットボタ
イグニッションをオンにします。左側ス
ンを押します。「分」の表示が点滅を開始
イッチハウジングにあるセットボタンを
し、画面に [Min] と表示されます。 「時」の
繰り返し押し、画面に [SEtUP] と表示しま
表示と同じ手順で「分」を合わせます。
す。
「時」と「分」を両方とも設定したら、セッ
スクロールボタンを繰り返し押し、[t-SEt]
ト ボ タ ン を 押 し て 確 定 し ま す。画 面 に
と表示します。
[t-SEt] と表示されます。スクロールボタ
ンを押して [REtURn] と表示し、セレクト
ボタンを押します。そうするとトリップ
メーター 1 が表示されます。

2 3

1
1
1. [t-SEt] の表示 4
セットボタンをもう一度押すと、24 時間
表示または 12 時間表示の時計が表示され
ます。スクロールボタンを押して希望する 1. 時刻表示
時計表示を選択し、セットボタンを押しま 2. 時
す。 「時」の表示が点滅し、画面に [Hour] 3. 分
と表示されます。 4. 表示画面([Hour] の場合)

39
計器類および装備の使い方

方向指示器の自動消灯 [Ind] 方向指示器自動消灯の設定画面を終了す


る と き は、ス ク ロ ー ル ボ タ ン を 押 し て
Triumph のこのモデルには、方向指示器の
自動消灯機能があり、自動消灯の設定をオ [REtURn] を表示し、セレクトボタンを押
フにしたりオンにしたりすることができ します。そうすると、トリップメーター 1
ます。 が表示されます。
方向指示器の自動消灯機能をオフまたは 点検時期のお知らせ [SIA]
オンにするときは、まずモーターサイクル
を停止し、ギアをニュートラルにします。 次回点検までの走行距離が表示されます
次に、左側スイッチハウジングにあるセッ (34 ページ参照)。
トボタンを繰り返し押し、画面に [SEtUP]
と表示します。
スクロールボタンを繰り返し押し、[Ind]
と表示します。
セットボタンを押します。[Auto] または
[MAnUAL] が点滅します。
スクロールボタンを押して [Auto] または
[MAnUAL] を選択し、セットボタンを押し
ます。
• [Auto] 自動消灯機能がオンになりま
す(60 ページ参照)。
• [MAnUAL] 自動消灯機能がオフにな
ります。方向指示器を手動で停止して
ください(60 ページ参照)。
点検時期のお知らせの表示

単位の変更 [UnitS](イギリス式、
アメリカ式、メートル法)
選択できる単位は 4 種類です。
各項目の内容は以下のとおりです。
mpg(英ガロン)
スピードメーターとオドメーターがマイ
ル表示になります。燃料消費量は英ガロン
で表示されます。
mpg US(米ガロン)
1 スピードメーターとオドメーターがマイ
ル表示になります。燃料消費量は米ガロン
で表示されます。
1. [Auto] を選択した場合

40
計器類および装備の使い方
L/100 km(メートル法) スクロールボタンを繰り返し押し、希望す
スピードメーターとオドメーターがキロ る単位を表示します。スクロールボタンを
メートル表示になります。燃料消費量は 押してスクロールダウンすると、以下の項
100 km の走行で何リットルの燃料を消費 目が順番に表示されます。 (スクロールボ
したかの値で表示されます。 タンを押してスクロールアップすると、以
下の項目が下から順番に表示されます。 )
km/L(メートル法) • [mpg] 英ガロン
スピードメーターとオドメーターがキロ • [mpg US] 米ガロン
メートル表示になります。燃料消費量は燃
料 1 リットル当たりの走行キロで表示され • [L/100 km] メートル法
ます。 • [km/L] メートル法。

各モデル共通 タイヤ空気圧の単位(TPMS 装着モデル)


単位の画面を表示するときは、まずモー セットボタンを押します。[PSI] または
ターサイクルを停止し、ギアをニュートラ [bAr] と表示されるまでは、スクロールボ
ルにし、イグニッションをオンにします。 タンにもセットボタンにも触れてはいけ
ません。スクロールボタンを繰り返し押
左側スイッチハウジングにあるセットボ
し、希望するタイヤ空気圧単位を表示しま
タンを繰り返し押し、画面に [SEtUP] と表
す。
示します。
スクロールボタンを繰り返し押して 気温の単位(各モデル共通)
「UnitS」を表示し、セットボタンを押しま セットボタンを押します。[ºC] または [ºF]
す。 が表示されるまで待ちます。スクロールボ
タンを繰り返し押し、希望する温度単位を
表示します。セットボタンを押します。
[UnitS] と表示されるまで待ちます。
終了するときは、スクロールボタンを押し
て [REtURn] の表示にし、セレクトボタン
を押します。そうすると、トリップメー
ター 1 が表示されます。

メインディスプレイ表示に戻る
[REtURn]
メインディスプレイ表示に戻ります。

1. 表示画面

41
計器類および装備の使い方

ライディングモード ROAD モード


ライディングモードシステムでは、スロッ ROAD モードは、MAP、ABS、TTC
トルレスポンス(MAP)の設定、アンチ が通常の走行に最適な設定に
ロックブレーキシステム(ABS)の設定、 なっています。
Triumph トラクションコントロール(TTC)
の設定を道路状況やライダーの好みに合 設定内容
わせて調整することができます。 MAP Road:標準的なスロットル
モータサイクルが停止しているときでも レスポンスです。
走行しているときでも、計器盤のモードボ
タンを押すとライディングモードを簡単 ABS Road:通常走行に最適な設
に選択することができます。 定です。

モードボタン TTC Road:通常走行に最適な設


定です、リアホイールのス
リップを最小限に抑えます。
1

警告
OFF ROADモードはオンロード走行をす
る場合に使用するモードではありませ
ん。
OFF ROADモードでオンロード走行をす
ると、制動時に OFF ROAD モード設定
の ABS が働いたり、加速時に OFF ROAD
モード設定の TTC が介入したりするこ
とで車両が不安定になり、制御不能と
なって事故につながるおそれがありま
す。
1. モードボタン
ラ イ ダー は モー ド ボタ ン を 押し て ライ
ディングモードを選択することができま
す(44 ページ参照) 。
ライディングモードは 3 種類あります。
• ROAD モード:調整できません。
• OFF ROAD モード:調整できません。
• RIDER モード:調整できます。
モードボタンを長押しすると RIDER モー
ドの設定メニューを開くことができます
(48 ページ参照)

42
計器類および装備の使い方

OFF ROAD モード RIDER モード


OFF ROAD モードは、MAP、
ABS、 RIDER モードでは、MAP、ABS、
TTC がライトオフロード走行に TTC の設定を道路状況やライ
最適な設定になっています。 ダーの好みに合わせて調整する
ことができます。
設定内容 MAP、ABS、TTC で選択できる項目は以下
MAP のとおりです。
Off Road:オフロード走行に
最適なスロットルレスポンス MAP の設定項目
です。
Rain 濡れた路面や滑りやすい路面
ABS Off Road:オフロード走行の を走行するときのために、
ために ABS が以下のように [Road] に設定したときよりも
設定してあります。 スロットルレスポンスが遅く
フロントホイール:[Road] に なります。
設定したときよりもフロント
ホイールが大きくスリップし Road 標準的なスロットルレスポン
ないと ABS が作動しません。 スです。
リアホイール:ABS システム
がリアホイールに作動しませ
Sport [Road] に設定したときよりも
ん。急ブレーキをかけるとリ スロットルレスポンスが早く
アホイールがロックします。 なります。
ABS 警告灯がゆっくり点滅し Off オフロード走行に最適なス
ます(26 ページ参照)。 Road ロットルレスポンスです。
TTC Off Road:オフロード走行に
適した設定です。[Road] に設 警告
定したときよりもリアホイー
ルが大きくスリップしないと OFF ROAD モードの ABS および TTC の
TTC が作動しません。TTC 表 設定はオンロード走行に適した設定で
示灯がゆっくり点滅します はありません。
(27 ページ参照) 。
[Off Road] モードの ABS および TTC の
設定でオンロード走行をすると、制動時
に [Off Road] モード設定の ABS が働い
たり、加速時に [Off Road] モード設定の
TTC が介入したりすることで車両が不
安定になり、制御不能となって事故につ
ながるおそれがあります。

43
計器類および装備の使い方

ライディングモードの選択について
ABS の設定項目

Road 通常走行に最適な設定です。 警告
Off オフロード走行のために ABS ライディングモードを選択したら、交通
Road が以下のように設定されま のない安全な場所でモーターサイクル
す。 を運転し、新しい設定に慣れてくださ
フロントホイール:[Road] に い。ご所有のモーターサイクルを他人に
設定したときよりもフロント 貸してはいけません。ご自身が設定した
ホイールが大きくスリップし ライディングモードを借り手が変更し
ないと ABS が作動しません。 た場合、モーターサイクルが制御不能と
なって事故につながるおそれがありま
リアホイール:ABS システム
す。
がリアホイールに作動しませ
ん。急ブレーキをかけるとリ モーターサイクルが停止していても走行
アホイールがロックします。 していても、ライディングモードを選択す
ABS 警告灯がゆっくり点滅し ることができます。
ます(26 ページ参照)。 モードボタンを押すと、ライディングモー
ドが以下の順番で表示されます。
Off ABS が停止します。ABS 警告
• ROAD モード
灯が点灯します(26 ページ
参照)。 • OFF ROAD モード
• RIDER モード。
TTC の設定項目 スクロールして次のライディングモード
を表示するときは、1 秒以内にスクロール
Road 通常走行に最適な設定です。 してください。
リアホイールのスリップを最 1 秒が経過し、ライディングモードを切り
小限に抑えます。 替えるために必要な条件が満たされると、
表示されているライディングモードが自
Off オフロード走行に適した設定 動的に確定されます。
Road です。[Road] に設定したとき
よりもリアホイールが大きく
スリップしないと TTC が作動
しません。TTC 表示灯がゆっ
くり点滅します(27 ページ
参照)。

Off TTC が作動しません。TTC 無


効警告灯が点灯します
(27 ページ参照)。

RIDER モ ー ド の 設 定 方 法 に つ い て は
48 ページを参照してください。

44
計器類および装備の使い方
注記: ライディングモードの選び方(停止
• 以下に当てはまる場合は、イグニッ 時)
ションをオフにするとライディング
注記:
モードが ROAD モードに戻ります。
• イグニッションをオンにしてエンジ
イグニッションをオフにしたときに ンをかけていない場合は、計器盤にオ
OFF ROAD モードになっていた場合、 ドメーターが 5 秒間だけ表示されま
または す。その間はライディングモードを変
更することができません。
イグニッションをオフにしたときに 計器盤ハウジングにあるモードボタンを
RIDER モードになっていて、ABS と 繰り返し押します。希望するライディング
TTC のどちらか一方またはその両方が モードが画面に表示され点滅します。
[Off Road] または [Off] の設定にして
あった場合。
• それ以外の場合は、選択してあったラ
3
イディングモードが記憶され、イグ
ニッションをオンにするとそのモー
ドになります。

1 2

1. モードボタン
2. 選択したライディングモード(点滅
する)
3. 現在のライディングモード
注記:
• モードボタン押してから 1 秒経過し、
以下の条件が満たされた場合は、選択
したライディングモードが自動的に
確定されます。

45
計器類および装備の使い方
エンジンがかかっていない場合 ライディングモードの選び方(走行
• イグニッションがオンの位置 中)
• エンジンストップスイッチが RUN の
位置。 警告
エンジンがかかっている場合 走行中にライディングモードを選ぶと
• ギアがニュートラルまたはクラッチ きは、モーターサイクルを少しの間惰性
レバーを握った状態。 走行させる必要があります(走行しなが
ら、エンジンをかけたままスロットルを
MAP、ABS、TTC の設定変更が完了する
閉じ、クラッチレバーを握ります。ブ
と、選択したライディングモードが画面に
レーキはかけません)。
表示され、以前のライディングモードの表
示が消えます。 以下の状況に当てはまれば、走行中にラ
イディングモードを選択しても構いま
せん。
• 低速であること
• 他の車両の通行がないこと
• 直線で平坦な道路や場所であるこ

• 路面状況や天候が良好であること
• 少しの間安全に惰性走行できるこ
と。
1
以下の状況に当てはまる場合、走行中に
ライディングモードを選択することは
絶対にやめてください。
1. 選択したライディングモード
• 高速である
• 交通量が多い
• コーナリング中、曲がりくねった道
路を走行中
• 急な坂道を走行中
• 路面状況や天候が悪い
• 安全に惰性走行できない。
この警告にしたがわないと、モーターサ
イクルが制御不能となって事故につな
がるおそれがあります。

注記:
• ABSとTTCのどちらか一方またはその
両方が [Off] に設定してある場合は、走
行中にRIDERモードを選択することは
できません(48 ページ参照) 。

46
計器類および装備の使い方
計器盤ハウジングにあるモードボタンを MAP、ABS、TTC の設定変更が完了する
繰り返し押します。希望するライディング と、選択したライディングモードが画面に
モードが画面に表示され点滅します。 表示され、以前のライディングモードの表
示が消えます。
3

1 2
1

1. 選択したライディングモード
通常の運転に戻ってください。
1. モードボタン
2. 選択したライディングモード(点滅 注記:
する) • MAP、ABS、TTC のどれかの設定が選
3. 現在のライディングモード 択したライディングモードの設定ど
注記: おりに変更されなかった場合は、以前
のライディングモードのマークと今
• 以下の条件が満たされると、選択した 回選択したライディングモードの
ライディングモードが自動的に確定 マークが両方とも点滅します。
されます。
モードボタンを押して 30 秒以内に以下の
3 つを同時に実施してください。
• スロットルを閉じます
• クラッチレバーを握ります
• ブレーキがかかっていないことを確
認します(惰性走行します) 。

1. 一部の設定が変更されなかった場合
(点滅)

47
計器類および装備の使い方
ライディングモードのマークが両方とも
点滅しているときは、選択したライディン 注意
グモードの中で、MAP、ABS、TTC の設定
が間違っているものがあるということで 走行中にイグニッションスイッチをオ
す。 フにしてエンジンを切ることは避けて
その場合、MIL、ABS 警告灯、TTC 無効警 ください。エンジンストップスイッチは
告灯も各システムの状態に応じて点灯す 緊急時にだけ使用します。走行中にエン
ることがあります。 ジンを切ると、モーターサイクルの部品
が損傷することがあり、制御不能となっ
ライディングモードの変更に失敗した場
て事故につながるおそれがあります。
合:
• モーターサイクルを安全に停止しま 注記:
す。
• イグニッションスイッチがオンに
• ギアをニュートラルにします。 なっているときにライディングモー
• イグニッションをオフにしてからも ドのマークが表示されない場合は、エ
う一度オンにします。 ンジンストップスイッチが RUN に
• 希望するライディングモードを選択 なっているか確認してください。
します。
RIDER モードの各項目の設定方法
• エンジンをかけ、走行を続けます。
注記:
警告 • RIDER モードでは、ABS と TTC の設
定を有効にしたり無効にしたりする
イグニッションスイッチやエンジンス ことができます。
トップスイッチを操作して走行中にエ • RIDER モードが選択してある場合は、
ンジンを切ってはいけません。必ずモー MAP や ABS や TTC の設定を変更する
ターサイクルを安全に停止し、ギアを と、その変更がすぐに反映されます。
ニュートラルにしてからエンジンを止 • ROAD モードまたは OFF ROAD モード
めてください。イグニッションスイッチ が選択してある場合は、RIDER モード
やエンジンストップスイッチを操作し の各項目の設定を変更しても、RIDER
て走行中にエンジンを切るとリアホ モードを選択しないとその変更は反
イールがロックし、モーターサイクルが 映されません(44 ページ参照)。
制御不能となって事故につながるおそ
れがあります。

48
計器類および装備の使い方
RIDER モードの各項目を設定するときは、 MAP の設定項目
まずモーターサイクルを停止し、ギアを スクロールボタンを押し、MAP の設定を
ニュートラルにし、イグニッションをオン ひとつ選択します。
にします。 • Rain
• 計器盤のモードボタンを長押ししま • Road
す。画面に [MAP] と表示されます。
• Sport
または、 • Off Road。
• 左側スイッチハウジングにあるセッ
ト ボ タ ン を 繰 り 返 し 押 し、画 面 に
[SEtUP] と表示します。
• スクロールボタンを繰り返し押し、画
面の下側に [RidER] と表示されたら
セットボタンを押します。

Rain [RAIn] を選択した場合


セットボタンを押して確定します。
[RidER] の表示 続いて ABS の項目が表示されます。

49
計器類および装備の使い方
ABS の設定項目 TTC の設定項目
スクロールボタンを押し、ABS の設定をひ スクロールボタンを押し、TTC の設定をひ
とつ選択します。 とつ選択します。
• Road • Road
• Off Road • Off Road
• Off。 • Off。

Road [ROAd] を選択した場合 Off Road [OFF Rd] を選択した場合

警告 警告
ABS を解除した場合は、ブレーキシステ トラクションコントロールをオフに設
ムが ABS 非装着のブレーキシステムと 定した場合、トラクションコントロール
して機能します。その場合、急ブレーキ は作動しませんが、モーターサイクルは
をかけるとホイールがロックし、制御不 通常どおり運転できます。その場合は、
能となって事故につながるおそれがあ 濡れた路面や滑りやすい路面で急加速
ります。 をすると、リアホイールがスリップし、
モーターサイクルが制御不能となって
セットボタンを押して確定します。 事故につながるおそれがあります。
続いて TTC の項目が表示されます。

50
計器類および装備の使い方
セットボタンを一度だけ押します。画面に セットボタンを押します。トリップメー
[RIdER] と表示されます。 ターと現在のライディングモードが表示
されます。

[RIdER] の表示
1. 現在のライディングモード
スクロールボタンの上側を一度だけ押し
ライディングモードの選び方は、44 ペー
ます。画面に [REtURn] と表示されます。
ジを参照してください。

[REtURn] の表示

51
計器類および装備の使い方

クルーズコントロール 注記:
• ABS システムに異常があり ABS 警告
警告 灯が点灯している場合は、クルーズコ
ントロールは機能しません。
クルーズコントロールは、一定速度で安 • ABS システムが解除されている場合
全に走行できる場合にだけ使用してく は(43 ページ参照)、ABS 警告灯が点
ださい。 灯しますが、クルーズコントロールは
渋滞中、急カーブや見通しのきかない 機能します。
カーブ、滑りやすい路面などを走行する ク ルー ズ コン ト ロー ル ボタ ン は 右側 ス
ときにクルーズコントロールを使用し イッチハウジングにあり、ライダーが簡単
ないでください。 に操作できるようになっています。
渋滞中、急カーブや見通しのきかない クルーズコントロールはいつでもオンし
カーブ、滑りやすい路面などでクルーズ たりオフしたりできますが、53 ページに
コントロールを使用すると、モーターサ 記載されている条件がすべて満たされな
イクルが制御不能となって事故につな い限り、クルーズコントロールを作動させ
がるおそれがあります。 ることはできません。

警告
この Triumph モーターサイクルは、走
行中の道路の制限速度内で運転しなけ
ればなりません。走行速度が増すにつれ
て周囲の交通状況に対応できる時間が
どんどん短くなるため、高速でモーター
サイクルを運転すると危険な状況に陥
る可能性があります。必ず天候や交通状
況に応じて速度を落としてください。

警告
この Triumph モーターサイクルで高速
走行できるのは、定められたコースで行
われるロードレースやサーキットだけ
です。また、高速走行が可能なのは、高
速走行に必要とされるテクニックを修
得し、このモーターサイクルのあらゆる
状況における特性を熟知しているライ
ダーだけです。
その他の状況での高速走行は危険であ
り、モーターサイクルが制御不能となっ
て事故につながるおそれがあります。

52
計器類および装備の使い方

クルーズコントロールの作動方法 クルーズコントロールが作動すると、ク
ルーズコントロールライトが点灯します。
注記:
• クルーズコントロールの SET/- ボタン
を押してクルーズコントロールを作
動すると、クルーズコントロールライ
トが点灯します。
クルーズコントロールをオンにするとき
は、ON/OFF ボタンを押します。

TC
TC

3
1

RES /+
1. クルーズコントロールライト
SET /-

2
1
chdc_1

1. クルーズコントロール ON/OFF ボタ

2. クルーズコントロール SET/- ボタン
3. クルーズコントロール RES/+ ボタン
以下の条件が満たされないと、クルーズコ
ントロールは使用できません。
• 走行速度が 48 ~ 160 km/h であること
• ギアが 4 速以上であること
• SET/- ボタンを押すこと。

53
計器類および装備の使い方

クルーズコントロールの設定速度の 53 ページに記載されている条件が満たさ
復帰方法 れれば、クルーズコントロールの RES/+ ボ
タンを押して設定速度まで復帰すること
ができます。
警告
クルーズコントロールを再開するとき
は、交通状況が設定速度に適しているこ
とを必ず確認してください。
渋滞中、急カーブや見通しのきかない
カーブ、滑りやすい路面などでクルーズ 3
コントロールを使用すると、モーターサ
イクルが制御不能となって事故につな
がるおそれがあります。 RES /+

以下のどれかの操作をすると、クルーズコ SET /-

ントロールが停止します。
• スロットルグリップを前方いっぱい 2
まで回したとき 1
• 右側スイッチハウジングの ON/OFF ボ chdc_1

タンを押したとき 1. クルーズコントロール ON/OFF ボタン


• クラッチレバーを握ったとき 2. クルーズコントロール SET/- ボタン
• フロントブレーキまたはリアブレー 3. クルーズコントロール RES/+ ボタン
キを操作したとき
イグニッションスイッチをオフにするま
• スロットルグリップを使用して 60 秒 で、クルーズコントロールのメモリー内に
間以上加速したとき。 設定速度が記憶されます。

54
計器類および装備の使い方

クルーズコントロール中に設定速度 クルーズコントロール中に設定速度
を上げる方法 を下げる方法
設定速度を上げるときは、クルーズコント 設定速度を下げるときは、クルーズコント
ロールの RES/+ ボタンを押します。ボタ ロールの SET/- ボタンを押します。ボタン
ンを押すたびに 1 km/h ずつ加速します。 を押すたびに 1 km/h ずつ減速します。ボ
ボタンを押したままにすると、連続して タ ン を 押 し た ま ま に す る と、連 続 し て
1 km/h ずつ加速します。画面に希望する 1 km/h ずつ減速します。
速度が表示されたら、ボタンを放します。 設定速度を落としている間は、計器盤の画
面に [SEt] の文字と新しい設定速度が表示
されます。
画面に希望する速度が表示されたら、ボタ
ンを放します。画面は、4 秒後に元の表示
に戻ります。

クルーズコントロールの解除方法
クルーズコントロールは、以下のどれかの
操作をしたときに解除されます。
• スロットルグリップを前方いっぱい
まで回したとき
• 右側スイッチハウジングの ON/OFF ボ
タンを押したとき
1
• クラッチレバーを握ったとき
• フロントブレーキまたはリアブレー
1. 表示画面
キを操作したとき
設定速度を上げている間は、計器盤の画面
• スロットルグリップを使用して 60 秒
に [SEt] の文字と新しい設定速度が表示さ
間以上加速したとき。
れます。モーターサイクルが新しい設定速
度に達するまでは、新しい設定速度が点滅 イグニッションスイッチをオフにする方
します。 法以外でクルーズコントロールを解除し
画面は、4 秒後に元の表示に戻ります。 た場合は、RES/+ ボタンを押せば、設定速
度 に 復 帰 し ま す。た だ し、走 行 速 度 が
注記: 48~160 km/h で、ギアが 4 速以上に入っ
• 急斜面を走行するときにクルーズコ ている必要があります。
ントロールの設定速度を維持できな
い場合は、計器盤の表示が [SEt] に切
り替わり、設定速度が表示され、モー
ターサイクルの速度が復帰するまで
設定速度が点滅します。
スロットルグリップを使用して希望する
速度まで加速してからSET/-ボタンを押し
ても、クルーズコントロールの設定速度を
上げることができます。

55
計器類および装備の使い方

イグニッション キ ーを 交 換す る 場合 は、Triumph 正 規
ディーラーでキーをお求めください。必ず
イグニッションキー Triumph 正規ディーラーで、モーターサイ
クルのイモビライザーに新しいキーを登
録してもらってください。

注意
盗難防止のため、スペアキーはモーター
サイクルと別の場所に保管してくださ
い。

エンジンイモビライザー
イグニッションバレルハウジングは、エン
ジンイモビライザーのアンテナとして機
能します。イグニッションスイッチをオフ
1 にしてイグニッションキーを抜くと、エン
ジンイモビライザーが作動します(27ペー
ceom
ジ参照)。イグニッションキーをイグニッ
1. キーナンバータグ ションスイッチに差し込んでオンにする
イグニッションキーは、ステアリングロッ と、エンジンイモビライザーが解除されま
ク/イグニッションスイッチを操作する す。
ときだけでなく、シートロックや燃料タン
クキャップを操作するときにも必要です。
モーターサイクルが工場から出荷される
際には、キー 2 本とキーナンバーを記載し
た小さなタグ 1 個が支給されます。キーナ
ンバーを書き留めたら、スペアキーとキー
ナンバータグをモーターサイクル内以外
の安全な場所に保管してください。
イグニッションキーには、エンジンイモビ
ライザーを解除するためのトランスポン
ダーが内蔵されています。イモビライザー
が正常に動作するように、イグニッション
スイッチの近くでは常にイグニッション
キーを 1 本だけ持つようにしてください。
イ グ ニッ シ ョン ス イッ チ の 近く で イグ
ニッションキーを 2 本持つと、トランスポ
ンダーとエンジンイモビライザーとの間
の信号が正常に送受信できない場合があ
ります。その場合、どちらかのイグニッ
ションキーを遠ざけないと、エンジンイモ
ビライザーが解除されません。

56
計器類および装備の使い方

イグニッションスイッチ/ステアリ 注記:
ングロック • ステアリングロックをパークポジ
ションにしたまま長時間放置しない
3 でください。バッテリーが消耗してし
4 まいます。
OF F
SH 警告
PU

ON

モーターサイクルから離れる場合には、
2 防犯のため、必ずイグニッションスイッ
チをオフポジションにしてキーを抜い
てください。
P 誰かがモーターサイクルを無断で使用
5 すると、その人自身や他の道路利用者や
歩行者が負傷する可能性があります。ま
1 た、モーターサイクルも損傷するおそれ
があります。
1. イグニッションスイッチ/ステアリ
ングロック 警告
2. ロックポジション
3. オフポジション イグニッションキーがロックまたは P
4. オンポジション ポジションにあると、ステアリングが
5. パークポジション ロックされます。
走行中は、絶対にキーをロックまたは P
イグニッションスイッチの各ポジ ポジションにしてはいけません。ステア
ション リングがロックされてしまいます。ステ
イグニッションスイッチには 4 つのポジ アリングがロックされると、モーターサ
ションがあり、イグニッションキーで操作 イクルが制御不能となって事故につな
します。イグニッションキーはオフポジ がります。
ション、ロックポジション、または P(パー
ク)ポジションにあるときだけ、イグニッ
ションスイッチから抜き取ることができ
ます。
ロックするとき:ハンドルを左いっぱいま
で切り、イグニッションキーをオフポジ
ションに回して押し込んだら手を放しま
す。次にキーをロックポジションまで回し
ます。
駐車するとき:イグニッションキーをロッ
クポジションから P ポジションまで回し
ます。ステアリングはロックされたまま
で、ポジションライトが点灯します。

57
計器類および装備の使い方

右側ハンドルスイッチ
注意
エンジンがかかっているとき以外は、イ
1 グニッションスイッチをオンポジショ
ンにしたまま放置することは避けてく
ださ い。 電 装品 が 損傷 し たり バ ッテ
3 リーが消耗したりするおそれがありま
す。

スターターボタン
RES /+

SET /-
ス ター タ ーボ タ ンに よ って 電 動 スタ ー
ターが作動します。スターターを作動させ
るには、クラッチレバーを握ります。
注記:
4 2
chdc_1
• サイドスタンドが下りていてギアが
1. エンジンストップスイッチ 入っている場合には、クラッチレバー
2. スターターボタン を握ってもスターターは作動しませ
3. クルーズコントロール速度調整ボタ ん。

クルーズコントロール ON/OFF ボタ
4. クルーズコントロール ON/OFF ボタ
ン ン
クルーズコントロールON/OFFボタンを押
エンジンストップスイッチ すと、クルーズコントロールがオンになり
走行するときは、イグニッションスイッチ ます(52 ページ参照)。そのボタンをもう
をオンにして、エンジンストップスイッチ 一度押してクルーズコントロールをオフ
を RUN ポジションにしてください。 にするまで、ボタンは押した状態のままに
なります。
エンジンストップスイッチはエンジンを
緊急停止するときに使用します。エンジン
クルーズコントロール速度調整ボタ
を停止しなければならないような緊急事
態が発生した場合は、エンジンストップス ン
イッチを STOP ポジションにしてくださ クルーズコントロール速度調整ボタンは
い。 上半分に RES/+、下半分に SET/- と表示し
てあります(53 ページ参照) 。
注記:
• エンジンストップスイッチでエンジ
ンを停止できますが、電気回路がすべ
て遮断されるわけではありません。そ
のため、バッテリーが上がるとエンジ
ンがかかりにくくなる場合がありま
す。普段は、イグニッションスイッチ
を使ってエンジンを止めてください。

58
計器類および装備の使い方

左側ハンドルスイッチ ヘッドライトディップスイッチ
ヘッドライトディップスイッチを使って
ハイビームとロービームの切り替えがで
4 きます。ハイビームにするときは、スイッ
チを前に押します。ロービームにするとき
は、スイッチを手前に引きます。ハイビー
ムにすると、ハイビーム表示灯が点灯しま
す。

5
1
7

hxg 1

3 6

1. ヘッドライトディップスイッチ
2. 方向指示器スイッチ
3. ホーンボタン
1. ヘッドライトディップスイッチ
4. パスボタン
5. 計器スクロールボタン 注記:
6. 計器セットボタン
7. ヒートグリップスイッチ • このモデルには、ライト用のオン/オ
(装着車のみ) フスイッチは付いていません。ポジ
ションライト、リアライト、ライセン
スプレートライトはすべて、イグニッ
ションをオンにすると自動的に機能
します。
• ヘッドライトは、イグニッションス
イッチがオンになっていて、エンジン
がかかっているときだけ機能します。
エンジンをかけずにヘッドライトを
点灯するときは、クラッチレバーを
握ってからイグニッションをオンに
してください。ヘッドライトが点灯
し、クラッチレバーから手を離しても
点灯したままになります。
スターターボタンを押してエンジン
がかかるまでの間はヘッドライトが
消灯します。

59
計器類および装備の使い方

方向指示器スイッチ ホーンボタン
方向指示器スイッチを左右どちらかに押 イグニッションスイッチがオンになって
すと、押した方向の方向指示器が点滅しま いるときにホーンボタンを押すと、ホーン
す。 が鳴ります。

1 1

1. 方向指示器スイッチ 1. ホーンボタン
方向指示器自動消灯システムは、方向指示
器を操作してから 8 秒後に起動します。方
向指示器をオンにしてから 8 秒が経過し、
モーターサイクルがさらに 65 メートル走
行すると、方向指示器自動消灯システムに
よって方向指示器が自動的に消灯します。
方向指示器は手動で消灯することもでき
ます。方向指示器を手動で消灯するとき
は、方向指示器スイッチを中央の位置にし
て押します。
方向指示器自動消灯システムが起動しな
いようにしたいときは 40 を参照してくだ
さい。

60
計器類および装備の使い方

パスボタン 計器スクロールボタン
スクロールボタンを押すと、計器盤の画面
注記:
に表示された項目をスクロールできます。
• パスボタン機能が使用できるのはエ
ンジンがかかっているときだけです。 1

hxg
1. スクロールボタン(上方向)
2. スクロールボタン(下方向)
1. パスボタン
パスボタンを押すと、ヘッドライトのメイ 計器セットボタン
ンビームが点灯します。パスボタンを押し セットボタンを押すと、計器盤の画面に表
ている間はヘッドライトのメインビーム 示された項目を確定できます。
が点灯したままになります。パスボタンを
放すとすぐに消灯します。

注意
ヘッドライトのパスボタンは、ヘッドラ
イトを一時的に点灯するためのもので
す。パスボタンを長時間押したままにし
ておくと、ヒューズが切れてヘッドライ
トが点灯しなくなることがあります。

1. セットボタン

61
計器類および装備の使い方

ヒートグリップスイッチ(装着車の 低電圧時の電源オフについて
み) 電圧の検出値が 11.8 V を下回る状態が 5 分
ヒートグリップスイッチは、左側ハンドル 以上続いた場合は、ヒートグリップスイッ
のスイッチハウジングの隣りにあります チの LED が 5 回点滅します。5 回点滅した
(ヒートグリップ装着車のみ)。 後、ヒートグリップスイッチによってヒー
ヒートグリップ機能が使用できるのはエ トグリップと LED の電源が切れます。
ンジンがかかっているときだけです。 適切な電圧に戻っても、ヒートグリップス
グリップ温度は適温と高温から選択でき イッチは自動的にオンになりません。
るようになっています。 ヒートグリップを使いたいときは、もう一
オフ:白 度ヒートグリップスイッチを押してくだ
さい。
高温:赤
電圧の検出値が 11.8 V を下回ったままだ
適温:黄。
と、ヒートグリップスイッチを押しても
LED が再び 5 回点滅し、ヒートグリップの
電源が自動的に切れます。
ヒートグリップ回路を保護している
ヒューズはフロントヒューズボックスの
No.4 のヒューズです。ヒューズのアンペ
1
ア数はヒューズボックスのふたのラベル
に記載してあります。

1. ヒートグリップスイッチ
寒さが厳しいときは、まずオフの位置から
スイッチを一度押して高温(赤)に設定
し、グリップが十分温かくなったらスイッ
チをもう一度押して適温(黄)に切り替え
るとよいでしょう。ヒートグリップをオフ
にするときは、スイッチを何度か押して白
色にします。

62
計器類および装備の使い方

スロットルコントロール スロットルコントロールに異常がある場
合は、誤動作表示灯(MIL)が点灯し、エ
ンジンが以下のどれかの状態になります。
• MIL が点灯し、エンジン回転数とス
ロットル動作が制限される
2 3 • MIL が点灯し、アイドリング回転数が
高いときだけ、リンプホームモードに
なる
• MIL が点灯し、エンジンがかからなく
1 なる。
このような状態になった場合は、できるだ
け早く Triumph 正規ディーラーに連絡し、
点検修理してもらってください。

ブレーキの使用について
スロットル開度が小さい場合(約 20 度の
1. スロットル開位置 場合)、ブレーキとスロットルは同時に使
2. スロットル閉位置 用できます。
3. クルーズコントロールが解除される スロットル開度が大きい場合(20 度より
位置 大きい場合)、ブレーキを 2 秒より長くか
この Triumph モデルには、エンジンコン けると、スロットルが閉じてエンジン速度
トロールユニットを介してスロットルを が低下します。通常のスロットル操作に戻
開閉するための電子スロットルツイスト るときは、スロットルグリップを放し、ブ
グリップが装着されています。このシステ レーキをかけるのをやめてから、もう一度
ムにはスロットルを直接作動するための スロットルを開きます。
ケーブルはありません。
ス ロ ット ル グリ ッ プを 手 前 に回 し てス 警告
ロットルを開くと、スロットルグリップに
操作感が生じます。スロットルグリップを MIL が点灯した場合は、速度を落として
放すと、内部のリターンスプリングによっ ください。そして、必要以上に走行を続
てスロットルグリップがスロットル閉位 けないでください。故障によっては、エ
置に戻り、スロットルが閉じます。 ンジン性能や排出ガスや燃費に悪影響
が及ぶ可能性があります。エンジン性能
スロットルグリップをスロットル閉位置 が低下したために危険な走行状態とな
からさらに 3 ~ 4 mm 前方に回すと、ク り、モーターサイクルが制御不能となっ
ルーズコントロールを解除することがで て事故につながるおそれがあります。で
きます(55 ページ参照)。 きるだけ早く Triumph 正規ディーラー
スロットルコントロールをユーザーが調 に連絡し、点検修理してもらってくださ
整することはできません。 い。

63
計器類および装備の使い方

ブレーキレバーアジャスター
警告
とクラッチレバーアジャス
ター 走行中はレバーの調節をしないでくだ
さい。モーターサイクルが制御不能と
なって事故につながるおそれがありま
す。
レバーを調節したら、交通のない安全な
場所でモーターサイクルを運転し、新し
いレバーの設定に慣れてください。ご所
有のモーターサイクルを他人に貸して
はいけません。ご自身が設定したレバー
の位置を借り手が変更した場合、モー
2 ターサイクルが制御不能となって事故
につながるおそれがあります。

1
1. ブレーキレバーのアジャスターホ
イール
2. 矢印マーク
フ ロ ント ブ レー キ レバ ー と クラ ッ チレ
バーにはそれぞれアジャスターが付いて
います。このアジャスターを使い、ハンド
ルからレバーまでの間隔をライダーの手
の大きさに合わせて調節することができ
ます。フロントブレーキレバーでは 5 段
階、クラッチレバーでは 4 段階に調節でき
ます。
レバーを調節するときは、レバーを前方に
押してアジャスターホイールを回し、ア
ジャスターホイールにある番号のひとつ
をレバーホルダーにある矢印マークに合
わせます。
ハンドルグリップと握っていない状態の
レバーとの間隔は、5 番に合わせたときに
最も狭くなり、1 番に合わせたときに最も
広くなります。

64
計器類および装備の使い方

Triumph トラクションコント Triumph トラクションコントロール


ロール(TTC) の設定

警告 警告

Triumph トラクションコントロールが 走行中にトラクションコントロールの


設定を変更することはやめてください。
装着されていても、道路条件や気象条件
モーターサイクルが制御不能となって
に合わせて走行することが不要なわけ
事故につながるおそれがあります。
ではありません。以下の場合は、トラク
ションコントロールでトラクションを Triumph トラクションコントロールの設
回復することはできません。 定は、以下から選ぶことができます。
• コーナー進入時に速度が出すぎて • Road:通常走行に最適な設定です。リ
いる場合 アホイールのスリップを最小限に抑
• 車体をかなり傾けた状態で加速し えます。
た場合 • Off Road:オフロード走行に適した設
• ブレーキをかけているとき。 定です。[Road] に設定したときよりも
リアホイールが大きくスリップしな
トラクションコントロールでは、フロン
いと TTC が作動しません。TTC 表示灯
トホイールのスリップを防止すること がゆっくり点滅します(27 ページ参
はできません。 照)。
これらの警告を無視すると、モーターサ
• Off :TTC が作動しません。TTC 無効
イクルが制御不能となって事故につな 警告灯が点灯します(27 ページ参照)。
がるおそれがあります。

Triumph トラクションコントロールは、濡 警告
れた路面や滑りやすい路面で加速すると
きにトラクションを確保しやすくするた トラクションコントロールをオフに設
めのものです。リアホイールのトラクショ 定した場合、トラクションコントロール
ンが失われた(スリップした)ことをセン は作動しませんが、モーターサイクルは
サーが検知すると、トラクションコント 通常どおり運転できます。その場合は、
ロールシステムが作動し、リアホイールの 濡れた路面や滑りやすい路面で急加速
トラクションが回復するようにエンジン をすると、リアホイールがスリップし、
出力を制御します。トラクションコント モーターサイクルが制御不能となって
ロールシステムが作動している間は、トラ 事故につながるおそれがあります。
クションコントロール表示灯が点滅しま
す。また、ライダーもエンジン音の変化に TTC の設定画面の開き方は 42 ページの「ラ
気付くことがあります。 イディングモード」を参照してください。
注記:
• ABS システムに異常がある場合、トラ
クションコントロールは機能しませ
ん。その場合は、ABS 警告灯とトラク
ションコントロール無効警告灯と MIL
が点灯します。

65
計器類および装備の使い方

タイヤ空気圧モニタリングシ タイヤ空気圧センサーはタイヤバルブの
近くに取り付けてあり、その取付位置を示
ステム(TPMS)
(装着車のみ) すラベルが、ホイールリムに貼ってありま
す。
タイヤ空気圧モニタリングシステムを装
着していないモーターサイクルの場合:タ
イヤ空気圧モニタリングシステム(TPMS)
注記: はアクセサリーとして装着できますが、必
ず Triumph 正規ディーラーで取り付けて
• Tiger XRX には TPMS をオプションで
もらってください。タイヤ空気圧モニタリ
取り付けることができます。
ングシステムを取り付けた場合だけ、計器
• Tiger XCX には TPMS が装着されませ 盤の TPMS 表示画面が起動します。
ん。

警告
TPMS が装着されていても、必ずタイヤ
空気圧の日常点検をしてください。正確
なタイヤ空気圧ゲージを使い、タイヤ冷
間時に空気圧を測定してください
(133 ページ参照)。
TPMSの表示を見ながらタイヤ空気圧を
調整すると正しい空気圧にならない場
合があります。そうすると、モーターサ
イクルが制御不能となって事故につな
がるおそれがあります。

機能説明
フロントホイールとリアホイールにタイ
ヤ空気圧センサーが取り付けてあります。
これらのセンサーによってタイヤ内部の
空気圧が測定され、そのデータが計器盤に
送 信 さ れ ま す。た だ し、走 行 速 度 が
20 km/h を超えないと、センサーから空気
圧のデータは送信されません。計器盤にタ
イヤ空気圧の信号が送信されるまでは、画
面にダッシュ記号が 2 個表示されます。

66
計器類および装備の使い方

TPMS センサーの ID 番号 TPMS 表示画面


タイヤ空気圧センサーに貼り付けてある
ラベルには、センサーの ID 番号が記載さ
れています。正規販売店で点検や故障診断 3 4
を行うときは、この ID 番号が必要になる
ことがあります。 1
工場で TPMS を取り付けた場合は、以下の
空欄にタイヤ空気圧センサーの ID 番号が
記載されたラベルが貼り付けてあります。
TPMSをアクセサリーとして取り付ける場
合は、正規販売店でフロントとリアのタイ
ヤ空気圧センサーの ID 番号を以下の空欄
に記入してもらってください。
フロント リア
センサー センサー
2

1. TPMS マーク
2. タイヤ空気圧の表示
3. フロントタイヤ
4. リアタイヤ
タイヤ空気圧の表示画面は「走行データメ
ニュー」から開くことができます(36 ペー
ジ参照)。
フロントタイヤ空気圧またはリアタイヤ
空気圧を選択すると、走行速度が 20 km/h
を超えてタイヤ空気圧の信号が送信され
るまでの間、 画面には[—— PSI]または[bAr]
と表示されます。
タイヤ空気圧の信号が送信されると、選択
したタイヤの空気圧が表示されます。
タイヤ空気圧の表示を終了するときは、ス
ク ロ ー ル ボ タ ン を 押 し、走 行 デ ー タ メ
ニューの中の別の項目を表示します。また
は、セットボタンを押してトリップメー
ターを表示します。

67
計器類および装備の使い方

TMPS センサーのバッテリー TPMS で表示されるタイヤ空気圧


空気圧センサーのバッテリー電圧が低い 計器盤に表示されるタイヤ空気圧は、タイ
場合は、画面に [lo bAtt] と 8 秒間表示さ ヤ空気圧表示を選択した時点の空気圧で
れます。どちらの空気圧センサーのバッテ す。走行中にタイヤが温められるとタイヤ
リー電圧が低いのかは、TPMS マークを見 内の空気が膨張して空気圧が上がるため、
ると分かります。バッテリーが完全に切れ 表示された空気圧がタイヤ冷間時に設定
ている場合は、画面にダッシュ記号が表示 し た 空 気 圧 と 異 な る 場 合 が あ り ま す。
され、TPMS 警告灯が赤く点灯し、TPMS Triumph 社では、タイヤ内の空気の膨張を
マークが点滅を続けます。その場合は、 考慮して冷間時のタイヤ空気圧を指定し
Triumph 正規ディーラーでセンサーを交 ています。
換してもらい、新しい ID 番号を 67 ページ タイヤ空気圧は、正確なタイヤ空気圧ゲー
の空欄に記入してもらってください。 ジを使用して必ず冷間時に調整してくだ
さい(133 ページ参照)。計器盤に表示さ
れた空気圧を見て調整してはいけません。
1 3 5
警告
タイヤ空気圧モニタリングシステムは、
タイヤ空気圧を調整するときにタイヤ
空気圧ゲージとして使用するものでは
ありません。タイヤ空気圧を正しく設定
するには、必ず正確なタイヤ空気圧ゲー
TC ジを使い、タイヤ冷間時に空気圧を測定
TC
してください(133 ページ参照)

4 TPMSの表示を見ながらタイヤ空気圧を
2 調整すると正しい空気圧にならない場
合があります。そうすると、モーターサ
イクルが制御不能となって事故につな
1. TPMS マーク
がるおそれがあります。
2. タイヤ空気圧の表示
3. フロントタイヤ タイヤの交換
4. リアタイヤ
5. TPMS 警告灯 タイヤを交換するときは、 必ず Triumph 正
規 ディ ー ラー に タイ ヤ を取 り 付 けて も
TPMS マーク らってください。また、タイヤ空気圧セン
サーがホイールに取り付けてあることを
イグニッションスイッチがオンになって ディーラーに伝えてください(131 ページ
いるとき、TPMS マークが 10 秒間点滅し 参照)。
てから点灯したままとなる場合は、TPMS
システムの異常です。Triumph 正規ディー
ラーで修理してもらってください。

68
計器類および装備の使い方

燃料の条件/給油
注意
燃料の等級
多くの国や州や地域では、有鉛ガソリン
の使用が法律で禁止されています。有鉛
ガソリンを使うと、触媒コンバーターが
Pb 損傷することがあります。

お買い上げの Triumph のエンジンは、無


鉛燃料を使うように設計されており、正し 警告
い等級の燃料を使用するとその性能が十
給油するときは、安全のため以下の指示
分 に 発揮 さ れま す。Tiger XRX ???
にしたがってください。
Tiger XCX には、オクタン価 91 RON 以上
の無鉛燃料を使用できます。 ガソリン(燃料)は非常に可燃性が高
く、特定の条件下では爆発する可能性が
このモーターサイクルには、エタノールを
あります。給油するときは、イグニッ
最大 25% 混合した燃料(E25)も使用でき
ションスイッチをオフにしてください。
ます。
喫煙はやめてください。
ただし、エンジンのキャリブレーションが
必要な場合もあります。必ず Triumph 正 携帯電話を使用しないでください。
規ディーラーにお問い合わせください。 給油場所の換気が良いか、火気がないか
を確認してください。パイロットランプ
注意 のついた器具も使用できません。
燃料がフィラーネックに達するほどタ
燃料の等級が適切でなかったりエンジ ンクを一杯にすることは絶対にやめて
ンを正しくキャリブレーションしな ください。太陽熱やその他の熱源から生
かったりすると、モーターサイクルが損 じた熱で燃料が膨張してあふれ出し、火
傷して修理できなくなることがありま 災を引き起こすおそれがあります。
す。必ず適切な等級で品質に問題のない 給 油 後 は、必 ず フ ュ ー エ ル フ ィ ラ ー
燃料を使用してください。燃料の等級が キャップをきちんと閉じてロックして
適切でなかったりエンジンを正しく ください。
キャリブレーションしなかったりする
ガソリン(燃料)は非常に可燃性が高い
ことに起因する損傷は、製造上の欠陥で
ため、燃料が漏れたりこぼれたりした場
はないため、保証の対象になりません。
合や、上述の注意事項を守らなかったり
した場合は、火災が発生し、物的な損害
注意 や負傷または死亡の原因となることが
あります。
排気装置には排出ガスを低減する触媒
コンバーターが取り付けられています。
燃料切れまたは燃料の量が極めて少な
い状態で走行すると、触媒コンバーター
に回復不能な損傷を与える可能性があ
ります。必ず燃料を十分に補給して走行
してください。

69
計器類および装備の使い方

フューエルタンクキャップ 給油
雨天時やほこりっぽい状態のときは、給油
を避けてください。大気中の異物が燃料に
混入する可能性があります。

1 注意
燃料に異物が混入すると、燃料システム
2 の部品が損傷する場合があります。
給油は、燃料をこぼさないようにゆっくり
と行います。燃料がフィラーネックの最下
部を超えるほどタンクを一杯にしてはい
けません。エンジンや直射日光からの熱を
吸収して燃料が膨張しても大丈夫なよう
に、タンク内に十分な空間を残しておく必
cbmm1
要があります。
1. フューエルタンクキャップ
2. キー
フューエルタンクキャップを開けるとき 1 2 3
は、ロック部を覆っているカバーを持ち上
げます。次に、キーをロックに差し込んで
時計回りに回します。
フューエルタンクキャップを閉じてロッ
ク す る と き は、キ ー を 差 し 込 ん だ ま ま
キャップを押します。ロックするとカチッ
と音がします。キー抜き、カバーを閉じま
す。

注意
cbdf
キーを差し込まずにキャップを閉じる
1. 燃料レベルの上限
と、キャップやタンクやロック装置が損
2. フューエルフィラーネック
傷することがあります。
3. 空間

70
計器類および装備の使い方

ハンドルの調整
警告
ハンドルのリーチは約 20 mm 調整できま
タンクに燃料を入れ過ぎると燃料がこ す。
ぼれる可能性があります。
燃料をこぼした場合は、こぼれた燃料を 警告
すぐに拭き取り、使用した布を安全な方
法で処分してください。 ハンドルの調整は Triumph 正規ディー
ラーの技術者に依頼することをお勧め
エンジン、排気管、タイヤまたはモー します。Triumph 正規ディーラー以外の
ターサイクルのその他の箇所に燃料を 技術者がハンドルを調整した場合、操縦
こぼさないように注意してください。 性や安定性などに影響する場合があり、
ガソリン(燃料)は非常に可燃性が高い モーターサイクルが制御不能となって
ため、燃料が漏れたりこぼれたりした場 事故につながるおそれがあります。
合や、上述の注意事項を守らなかったり
した場合は、火災が発生し、物的な損害
や負傷または死亡の原因となることが 警告
あります。
作業を開始する前に、モーターサイクル
タイヤの近くやタイヤの上に燃料をこ
を固定し、適切に支えてください。そう
ぼすと、タイヤのグリップ力が低下する
することで、作業者が負傷したりモー
ことがあります。そうなると安全に走行
ターサイクルが損傷したりすることを
できなくなり、モーターサイクルが制御
防ぐことができます。
不能となって事故につながるおそれが
あります。 注記:
給油後は、必ずフューエルフィラーキャッ • ここでは、出荷されたときの標準的な
プをきちんと閉じてロックしてください。 位置にハンドルがあると仮定して調
整方法を説明します。ハンドルがすで
に調整してある場合は、ボルトの前後
の位置が逆になります。

71
計器類および装備の使い方
ハンドルを調整するときは、まず、ハンド アッパークランプとライザーとの割れ目
ルのクランプの後方側の固定具(8 mm) にハンドルにある位置合わせマークが一
を取り外します。次に、クランプの前側の 直線に並ぶように、ハンドルを回します。
固定具(10 mm)とライザーの固定具を取
り外します。
1
1

2
2

ceic

1. アッパークランプ
cgil
2. クランプの割れ目
1. 10 mm の固定具 3. 位置合わせマーク(Tiger XRX の場
2. 8 mm の固定具 合)
ハンドルをハンドルライザーから外して 10 mm の固定具を 35 Nm で締め付けます。
手で支えます。誰かに手伝ってもらうとよ 前側の固定具が取り付けてあった位置に
いでしょう。 8 mm の固定具を取り付け、26 Nm で締め
ライザーを両方とも 180 度回し、固定具の 付けます。
穴の位置に合わせます。
ハンドルをライザーに戻します。
アッパークランプを取り付け、後方側の固
定具がはめてあった位置 2 箇所に 10 mm
の固定具をそれぞれはめます。まだ、固定
具を規定トルクで締め付けてはいけませ
ん。

72
計器類および装備の使い方

スタンド サイドスタンドで駐車したときは、モー
ターサイクルに乗ったらまずサイドスタ
サイドスタンド ンドを格納し、それから発進します。
安全に駐車する方法については、「モー
ターサイクルの運転」の章を参照してくだ
さい。

センタースタンド(装着車のみ)

1 1

cgiu

1. サイドスタンド
このモーターサイクルはサイドスタンド
で駐車できます。
cini_1

警告 1. センタースタンド
このモーターサイクルにはインター センタースタンドをかけるときは、車体を
ロックシステムがあるため、サイドスタ 直立させ、センタースタンドのフットファ
ンドを下ろしたままでは走行できませ インダー部をしっかり踏み込み、リアの手
ん。 すりをつかんで車体を後ろ方向に持ち上
げます。安全に駐車する方法については、
サイドスタンドを下ろしたまま走行し
「モーターサイクルの運転」の章を参照し
たり、インターロック装置を改造したり
てください。
することは絶対にやめてください。その
ような行為をすると安全に走行できな
くなり、モーターサイクルが制御不能に 注意
なって事故につながるおそれがありま
す。 センタースタンドをかけるときに、ボ
ディパネルやシートをつかまないでく
注記: ださい。モーターサイクルに損傷を与え
ることがあります。
• サイドスタンドを使うときは、必ずハ
ンドルを左いっぱいまで切り、ギアを
1 速に入れておいてください。

73
計器類および装備の使い方

シート シートロックはリアマッドガードに取り
付けてあります。ちょうどリアライトユ
シートのお手入れ ニットの下の辺りにあります。シートを取
り外すときは、シートロックにイグニッ
シートを落としたり、シートやシートカ
ションキーを差し込み、シートの後部を押
バーを傷つける可能性のある場所にシー
しながらキーを反時計回りに回します。そ
トを立てかけたりしないように注意して うするとシートがシートロックから外れ
ください。 るので、シートを後方にずらしてモーター
シートの洗い方については148ページを参 サイクルから取り外すことができます。
照してください。 シートを取り付けるときは、シートのブラ
ケット2個をサブフレームにあるループ部
注意 の下にはめ、シート後部を押してシート
ロックにはめます。
シートを落とすとシートやシートカ
バーが損傷します。シートをモーターサ
イクルに立てかけたり、シートやシート
カバーを傷つける可能性のある場所に
立てかけたりしてはいけません。清潔で
平らな場所に柔らかい布を敷き、シート
カバーを上に向けてシートを置いてく
ださい。
シートカバーを傷つけたり汚したりす
2
る可能性のあるものを、シートの上に置
いてはいけません。

リアシート
2
1
cgif

1. リアシートのブラケット
2. サブフレームのループ部

cgie

1. シートロック

74
計器類および装備の使い方

ライダーシート
警告
リアシートを正しく取り付けないと、ラ
イダーシートがしっかりと固定されま
せん。絶対にリアシートを取り外したま 1
ま走行してはいけません。ライダーシー
トが固定されないので、ずれてしまうこ
とがあります。
シートがしっかり固定されていなかっ
たり外れたりすると、モーターサイクル
が制御不能となって事故につながるお
それがあります。

警告
cgig

走行中にシートが外れないようにする 1. ライダーシート
ため、シートを取り付けたら必ずシート
をつかんでぐっと引っ張り上げてみて ライダーシートを取り外すときは、まずリ
ください。シートが適切に固定されてい アシートを取り外します(74ページ参照)。
ない場合は、シートがロックから外れて ライダーシートの両側をつかみ、後方にず
しまいます。シートがしっかり固定され らしてから持ち上げ、モーターサイクルか
ていなかったり外れたりすると、モー ら取り外します。
ターサイクルが制御不能となって事故 ライダーシートを取り付けるときは、シー
につながるおそれがあります。 トのフロントレールを燃料タンクの後部
にあるブラケットにはめ、リアレールをリ
アブラケットに合わせます。シートの後部
をしっかりと押します。リアシートを取り
付けます(74 ページ参照)。

警告
リアシートを正しく取り付けないと、ラ
イダーシートがしっかりと固定されま
せん。絶対にリアシートを取り外したま
ま走行してはいけません。ライダーシー
トが固定されないので、ずれてしまうこ
とがあります。
シートがしっかり固定されていなかっ
たり外れたりすると、モーターサイクル
が制御不能となって事故につながるお
それがあります。

75
計器類および装備の使い方

ライダーシートの高さ調整
警告
2 1 シート高さアジャスターは必ず両方と
も調整してください。シート高さアジャ
スターを片方だけ調整すると、シートを
正しく取り付けることができません。
5
シートを正しく取り付けていない状態
で走行すると、モーターサイクルが制御
不能となって事故につながるおそれが
あります。
3
4 警告
シートの高さを調整した後は、交通のな
cgih い場所でモーターサイクルを運転し、新
1. ライダーシート しいシート位置に慣れてください。新し
2. フロントシート高さアジャスター いシート位置に慣れないまま走行する
3. リアシート高さアジャスター と、モーターサイクルが制御不能となっ
4. シートを低くした位置(図はリア側) て事故につながるおそれがあります。
5. シートを高くした位置(図はリア側)
ライダーシートの高さは約 25 mm 調整で
きます。
ライダーシートの高さの調整方法:
ライダーシートを取り外します(75 ペー
ジ参照)。
フ ロ ント と リア の シー ト 高 さア ジ ャス
ターの位置を、高くしたり低くしたりして
高さを調整します。シートの各ブラケット
にアジャスターレールを両方ともしっか
りはめます。
ライダーシートを取り付けます(75 ペー
ジ参照)。

76
計器類および装備の使い方

調整式ウィンドスクリーン ウィンドスクリーンの高さを調整すると
きは、まず左右のアジャスターノブをゆる
(装着車のみ) めます。そうすると、調整ブロックを調整
プレートの好きな位置に動かすことがで
警告 きます。

ウィンドスクリーンのアジャスターは、
両側とも同じ位置になるように調整し 1
てください。ウィンドスクリーンをきち
んと調整しないまま走行すると、モー
ターサイクルが制御不能となって事故
につながるおそれがあります。
2
警告
モーターサイクルに乗る前に、ウィンド
スクリーンの両側のアジャスターがき 4
ちんと締まっているか必ず確認してく
ださい。ウィンドスクリーンまたはウィ
3
ンドスクリーンのアジャスターがゆる cgny_2

んだまま走行すると、モーターサイクル
1. ウィンドスクリーン
が制御不能となって事故につながるお
2. アジャスターノブ(右側)
それがあります。
3. 調整ブロック
4. 調整プレート
警告 両側の調整ブロックが同じ位置になるよ
うにしながら、ウィンドスクリーンを好み
走行中にウィンドスクリーンを調整し
の高さに合わせます。
ようとすることは絶対にやめてくださ
い。ハンドルから手を離すと制御不能と アジャスターノブをそれぞれ締め付けて
なって事故につながるおそれがありま ウィンドスクリーンをその位置に固定し
す。 ます。

ツールキットと取扱説明書
ツールキットはリアシートの下にあり、ゴ
ムバンドで固定してあります。
取扱説明書はリアシートベースのすき間
に収納してあります。

77
計器類および装備の使い方

ヘルメット用フック ヘルメット用フックにヘルメットをかけ
るときは、リアシートを取り外し、ヘル
ヘルメット用フックがライダーシートの
メットのあごひもをフックにかけます。ヘ
下の左側にあるので、ヘルメットをかける ルメット用フックの上にある平らな部分
ことができます。
にヘルメットのあごひもをかけてはいけ
ません。リアシートがはまらなくなりま
す。

1
1

cgif

1. ヘルメット用フック
cgif

1. ヘルメット用フックの平らな部分
リアシートを取り付けてロックすると、ヘ
ルメットが固定されます。

警告
ヘルメット用フックにヘルメットを固
定したまま走行することは絶対にやめ
てください。ヘルメット用フックにヘル
メットを固定したまま走行すると、モー
ターサイクルが不安定になり、制御不能
となって事故につながるおそれがあり
ます。

注意
熱くなっているサイレンサーの上にヘ
ルメットを置かないでください。ヘル
メットが損傷します。

78
計器類および装備の使い方

アクセサリーソケット 補助ソケット

1
1

cgil

1. アクセサリーソケット 1. 補助ソケット
このモーターサイクルには、イグニッショ このモーターサイクルには、バッテリート
ンスイッチの隣りにアクセサリーソケッ レイの左側に補助ソケットが取り付けて
トがあります。 あります。
このソケットは 12 V です。 このソケットは 12 V です。
アクセサリーソケット回路を保護してい
るヒューズはフロントヒューズボックス
の No.5 のヒューズです。ヒューズのアン
ペア数はヒューズボックスのふたのラベ
ルに記載してあります。
電装品を使っているときにバッテリーが
過放電しないようにするため、アクセサ
リーソケットで使用可能な総電流は5アン
ペアとなっています(補助ソケットがある
場合は補助ソケットの電流も含めます) 。
このアクセサリーソケットに適したプラ
グは、Triumph 正規ディーラーでお求めい
ただけます。

79
計器類および装備の使い方

パニアシステム(装着車のみ) 各パニアの取り外し:

MAX LOAD
5 kg (11 lbs) 2
注記:
• パニアの取り外しおよび取り付けは、
左右とも同じ手順で行います。
1
• ロックバレルの周囲にはパニアの
マークが 3 つあります。パニアのロッ
ク、ロック解除または取り外しを行う
には、下図のように、キースロットを
ロックバレルの周囲にある適切な
マークに合わせてください。
T0881

1. ロック
4 2. 取っ手
3
ロックを解除してパニア取り付け部から
2 パニアを取り外すときは、キーを取り外し
ポジションに回し、取っ手を一番上まで起
こします。パニアを持ち上げてパニア取り
付け部から外します。

1. キースロット(図はロックポジショ
ン)
2. ロックポジションのマーク
3. ロック解除ポジションのマーク
4. 取り外しポジションのマーク

80
計器類および装備の使い方

各パニアの取り付け: パニア前部にある位置決めカップに第3マ
キーをロックに差し込みます。キーを取り ウントのロッカーアームをはめます。
外しポジションに回し、取っ手を一番上ま
で起こします。

2
2

1. 第 3 マウントのロッカーアーム
T0881
2. 位置決めカップ
1. ロック キーをロック位置に回しながら、取っ手を
2. 取っ手 一番下までしっかり倒して、パニアをレー
パニアをモーターサイクルにセットして、 ルにロックします。キーを抜きます。
パニアの固定フックをパニアの取り付け
ポイントにはめます。

81
計器類および装備の使い方

パニアの操作 パニアのロックを解除してリッドを開け
るときは、キーを差し込んでロック解除ポ
ジションに回し、ラッチプレートを押し下
4 げます。これで、リッドを開けることがで
3 きます。

1 2
1. キースロット(図はロックポジショ
ン)
2. ロックポジションのマーク T0880
3. ロック解除ポジションのマーク
4. 取り外しポジションのマーク 1. ロック
2. ラッチプレート

注意
パニアリッドにはラッチ位置が2ヶ所あ
り、1 つ目のラッチ位置は安全装置とし
て機能します。1 つ目のラッチ位置では
パニアが完全な密閉状態にならないた
め、必ず 2 つ目のラッチ位置でしっかり
と閉じてください。パニアリッドを 1 つ
目のラッチ位置で閉じた状態で走行す
ると、パニアに水やほこりが入り込み、
パニア内の荷物が損傷することがあり
ます。

注記:
• パニアリッドには優れた密閉性があ
るため、リッドを 2 つ目のラッチ位置
で閉じるには少し力を入れなければ
ならない場合があります。

82
計器類および装備の使い方
パニアを閉じてロックするときは、カチッ
という音が2回聞こえるまでリッドを閉じ 警告
ます。キーをロックポジションに合わせ、
抜き取ります。 パニアを装着した後や取り外した後は、
交通のない安全な場所でモーターサイ
警告 クルを運転し、新しいハンドリング特性
に慣れてください。新しいハンドリング
各パニアの最大安全積載量は 5 kg です。 特性に慣れていない状態で走行すると、
この積載量を超えると、モーターサイク モーターサイクルが制御不能となって
ルが不安定になり、制御不能となって事 事故につながるおそれがあります。
故につながるおそれがあるため、絶対に
最大積載量を超えてはいけません。
警告
警告 荷物の積み方が不適切な場合、危険な走
行状態に陥り、モーターサイクルが制御
このモーターサイクルに取り付けるパ 不能となって事故につながるおそれが
ニアは、2 個 1 組で取り付けるように設 あります。
計されています。パニアを片方だけ取り 必ず、モーターサイクルの両側の荷物の
付けた状態で走行することは絶対にや 重さが均等になるように荷物を載せて
めてください。パニアを片方だけ取り付 ください。走行中に荷物が移動しないよ
けた状態で走行すると、モーターサイク うに、荷物をしっかりと固定してくださ
ルが不安定になり、制御不能となって事 い。
故につながるおそれがあります。 荷物が固定されているか(走行中以外の
ときに)たびたび点検し、モーターサイ
クルの後部から荷物がはみ出すことの
警告 ないようにしてください。絶対に以下の
このモーターサイクルに取り付ける2個 車両総重量を超えてはいけません。
のパニアは、工場で調整を施したケーブ Tiger XRX - 212 kg
ルリンク機構で連結してあり、安定性の Tiger XCX - 210 kg。
向上が図られています。ケーブルリンク 車両総重量とは、ライダー、同乗者、ア
機構で連結することにより、モーターサ クセサリー、荷物の重量の合計です。
イクルの動きに対応してパニアが若干
左右に動きます。
車体の安定性が損なわれるため、ケーブ
ルリンク機構を取り外したり調整した
りしてはいけません。ケーブルリンク機
構が取り外されていたりきちんと調整
されていなかったりする状態で走行で
すると、モーターサイクルが不安定にな
り、制御不能となって事故につながるお
それがあります。

83
計器類および装備の使い方

警告 警告
モーターサイクルにアクセサリーが装 この Triumph モーターサイクルで高速
着されている場合や、モーターサイクル 走行できるのは、定められたコースで行
に最大積載量まで人や荷物を積んでい われるロードレースやサーキットだけ
る場合には、絶対に 130 km/h を超える です。また、高速走行が可能なのは、高
速度で運転してはいけません。法定制限 速走行に必要とされるテクニックを修
速 度が 130 km/h 以 上で あ って も、 得し、このモーターサイクルのあらゆる
130 km/h を超えないようにしてくださ 状況における特性を熟知しているライ
い。 ダーだけです。
アクセサリーを取り付けたり同乗者や その他の状況での高速走行は危険であ
荷物を載せたりすると、モーターサイク り、モーターサイクルが制御不能となっ
ルの安定性と操縦性が変化します。 て事故につながるおそれがあります。
モーターサイクルの安定性が変化する
ことを考慮しないで運転すると、モー
ターサイクルが制御不能となって事故
につながるおそれがあります。当社が認
定していないアクセサリーを取り付け
たり、積載状態が不適切であったり、タ
イヤが摩耗していたりする場合、または
モーターサイクル全体の状態や悪路、悪
天候などによっては、130 km/h に達し
なくても安定性や操縦性に影響がある
ことを忘れないでください。

警告
サーキット以外の場所では、法定制限速
度を超える速度で走行してはいけませ
ん。

84
計器類および装備の使い方

Triumph アクセサリー D ロッ 慣らし運転


クの保管場所
TriumphのアクセサリーであるDロックは
リアシートの下のスペースに収納できま R.P.M.
す(D ロックは Triumph 正規ディーラーで cboa

お求めいただけます)。 新車の場合、最初の内は慣らし運転と呼ば
D ロックの固定方法: れる走行が必要です。
ツールキットのバンドを外します。 部品が新しいと、エンジン内部の摩擦が特
D ロックの開口端をモータサイクルの後 に大きくなります。エンジンを回転させる
方に向け、D ロックの U 字部をリアマッド ことによって部品同士が徐々になじんで
ガードトレーの支持具に載せます。 いくと、この内部摩擦が大幅に低減しま
下図のように、ツールキットのバンドで U す。
字部を固定します。 慎重に慣らし運転を行うことで、排出ガス
リアマッドガードトレーに D ロック本体 量や走行性能や燃費が最適化され、エンジ
を置きます。 ンやその他の部品も長く使用できるよう
になります。
ツールキットを取り付けます。
リアシートを取り付けると D ロック本体 注記:
が固定されます。 • 新品のブレーキディスクとブレーキ
パッドの慣らし運転(当たり付け)の
3 場合は、300 km ほど走行するのが理
想です。
2 最初の 800 km の走行:
• 慣らし運転をしている間は、急ブレー
2 キを避け、慎重な運転を心掛け、制動
距離を長めにとってください。
• フルスロットルにしないでください。
• エンジン速度を高速に保つことは避
4 けてください。
1 • 高速、低速にかかわらず、長時間一定
速度で走行することは避けてくださ
い。
cgir • 緊急時以外は、急発進、急停止、急加
1. U 字部 速を避けてください。
2. リアマッドガードの支持具 • エンジン最高速度の 4 分の 3 を超える
3. ツールキットのバンド(ツールキッ 速度で走行しないでください。
トは省略)
4. D ロック本体

85
計器類および装備の使い方
800 km ~ 1,500 km までの走行: 安全点検
• 短時間であれば、エンジン速度を限界
まで徐々に上げることができます。 日常点検
慣らし運転期間中と慣らし運転終了後:
• エンジン冷間時は、回転速度を上げ過
ぎないでください。
• エンジンに負担をかけないでくださ
い。エンジンに負担がかかる前にシフ
cbob
トダウンしてください。
• エンジン速度を不必要に上げて走行 走行する前に必ず以下の日常点検を実施
しないでください。シフトアップする してください。日常点検に時間はかかりま
ことで燃料消費量や騒音を低減する せんし、点検することで安全で安定した走
ことができ、環境保護につながりま 行が可能になります。
す。 日常点検中に異常が見つかった場合は、
「メンテナンスおよび調整」の章を参照す
るか、Triumph 正規ディーラーに依頼する
かして、モーターサイクルを安全な状態に
戻してください。

警告
走行する前に日常点検を実施しないと、
モーターサイクルに重大な損傷を与え
たり、重傷事故や死亡事故を引き起こし
たりするおそれがあります。

86
計器類および装備の使い方
点検項目: ブレーキパッド:すべてのブレーキパッド
燃料:タンクに燃料が適量入っているこ のライニングが 1.5 mm 以上残っているこ
と、燃料漏れがないこと(69 ページ)。 と(120 ページ)。
エンジンオイル:オイルゲージのオイル量 ブレーキフルード量:ブレーキフルードの
が適切であること。適切な仕様のオイルを 漏れがないこと。ブレーキフルード量は、
適宜補給すること。エンジンやオイルクー 両方のリザーバとも MAX と MIN のマーク
ラーから漏れがないこと(110 ページ)。 の間にあること(122 ページ)。
ドライブチェーン:正しく調整してあるこ フロントフォーク:スムーズに動くこと。
と(117 ページ) 。 フォークシールから漏れがないこと
タイヤ/ホイール:空気圧が適正であるこ (126 ページ)

と(冷間時)。トレッドの溝深さ/磨耗状 スロットル:スロットルグリップがスムー
態、タイヤやホイールの損傷、パンクなど ズにアイドルポジションに戻ること
を点検すること(131 ページ)。 (63 ページ)。
ナット、ボルト、締め具類:ステアリング クラッチ:スムーズに操作できて、ケーブ
とサスペンションの部品、アクスル、操作 ルの遊びが適切であること(116 ページ) 。
レバーなどがきちんと締め付けてあるか クーラント:クーラントの漏れがないこ
目視点検すること。ゆるんだり損傷したり と。リザーブタンク内のクーラント量を点
している固定具がないかすべて点検する 検すること(エンジン冷間時) (113 ペー
こと。 ジ)。
ステアリングの動き:左右にいっぱいまで 電装品:ホーンおよび各ライト類が正しく
スムーズにゆるみがなく動くこと。コント 機能すること(143 ページ) 。
ロールケーブルにひっかかりがないこと エンジンストップスイッチ:エンジンス
(124 ページ)。 トップスイッチでエンジンが停止するこ
ブレーキ:ブレーキレバーを引いた感触、 と(90 ページ)。
ブレーキべダルを踏んだ感触が適切であ スタンド:バネの張力で一番上まで戻るこ
ること。遊びが大きすぎる場合またはレ と。リターンスプリングが弱くなっていた
バーやペダルの操作感が柔らかすぎる場 り、傷んだりしていないこと(73 ページ)。
合は、ブレーキレバーやブレーキペダルを
調査すること(120 ページ)。

87
計器類および装備の使い方

このページは意図的に空白にしてあります

88
モーターサイクルの運転

モーターサイクルの運転
目次
エンジンの止め方 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 90
エンジンのかけ方 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 90
発進のしかた . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 91
ギアチェンジのしかた . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 92
ブレーキの使い方 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 93
ABS(アンチロックブレーキシステム)について. . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 95
駐車のしかた . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 96
高速走行時の注意 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 97
定期点検 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 98
ステアリング . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 98
荷物 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 98
ブレーキ . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 98
タイヤ . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 98
燃料 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 98
エンジンオイル. . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 98
クーラント . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 98
電装品 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 98
その他 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 98

89
モーターサイクルの運転

エンジンの止め方
3
4
1 OF F
SH

PU

ON
RES /+

SET /-

2 5

1. エンジンストップスイッチ エンジンのかけ方
2. スターターボタン
3. ニュートラル表示灯 エンジンストップスイッチが RUN になっ
ていることを確認します。
4. オンポジション
5. イグニッションスイッチ トランスミッションをニュートラルにし
ます。
スロットルを完全に戻します。 イグニッションスイッチをオンにします。
ギアをニュートラルにします。
イグニッションスイッチをオフにします。 注記:
ギアを 1 速に入れます。 • イグニッションスイッチをオンにす
安定した平らな場所で、モーターサイクル ると、タコメーターの針が一旦ゼロか
をサイドスタンドで立てます。 らフルスケールまで振り切った後、ゼ
ロに戻ります。計器盤の各警告灯は一
ステアリングをロックします。 旦点灯して消灯します(エンジンをか
けるまで点灯したままになる警告灯
注意 は除きます。25 ページの「警告灯」を
参照してください)。エンジンをかけ
通常は、イグニッションスイッチをオフ るときに、タコメーターの針がゼロに
にしてエンジンを止めます。エンジンス 戻るまで待つ必要はありません。
トップスイッチは緊急時に使用してく
ださい。エンジンを止めたら、イグニッ
ションスイッチをオンにしたままにし
てはいけません。電気系統が損傷する場
合があります。

90
モーターサイクルの運転
• イグニッションキーには、エンジンイ
モビライザーを解除するためのトラ 注意
ンスポンダーが内蔵されています。イ
グニッションスイッチの近くでは常 エンジンをかけた後に、油圧低下警告灯
にイグニッションキーを 1 本だけ持つ が点灯し警告メッセージが表示された
ようにしてください。そうすると、イ 場合は、すぐにエンジンを止め、原因を
モビライザーが正常に解除されます。 調べてください。油圧が低下した状態で
イグニッションスイッチの近くでイ エンジンが回転すると、エンジンに重大
グニッションキーを 2 本持つと、トラ な損傷が生じます。
ンスポンダーとエンジンイモビライ
ザーとの間の信号が正常に送受信さ • このモーターサイクルには、スター
れない場合があります。その場合は、 ターロックアウトスイッチが付いて
どちらかのイグニッションキーをイ います。サイドスタンドが下りている
グニッションスイッチから遠ざけな 場合、トランスミッションがニュート
いと、エンジンイモビライザーが解除 ラル以外に入っていると、電動スター
されません。 ターが作動しないようになっていま
クラッチレバーをいっぱいまで握ります。 す。
スロットルを閉じたまま、スターターボタ • エンジン回転中にサイドスタンドを
ンを押してエンジンをかけます。 下ろした場合、トランスミッションが
ニュートラル以外に入っていると、ク
警告 ラッチの位置に関係なくエンジンが
停止します。
締め切った場所でエンジンをかけたり
アイドリングしたりすることは絶対に
やめてください。排出ガスは有毒です。 発進のしかた
短時間の内に意識を失い、死に至る可能 クラッチレバーを握り、ギアを 1 速に入れ
性があります。モーターサイクルは必 ます。スロットルを少し開き、クラッチレ
ず、屋外または換気の良い所で操作して バーを握った手をゆっくりゆるめます。ク
ください。 ラッチがつながり始めたら、スロットルを
もう少し開いて、エンストしないようにエ
ンジン回転数を上げます。
注意
スターターを5秒以上連続して作動させ
てはいけません。スターターモーターが
オーバーヒートして、バッテリーが消耗
します。スターターを繰り返し作動させ
る場合は、モーターが冷えてバッテリー
のパワーが回復するまで、15 秒待ってか
ら作動させてください。
エンジンを長時間アンドリングしては
いけません。オーバーヒートしてエンジ
ンが損傷することがあります。

91
モーターサイクルの運転

ギアチェンジのしかた 注記:
• ギアチェンジの仕組みは ポジティブ
ストップ式です。つまり、ギアチェン
ジペダルを動かすたびに、シフトアッ
プもシフトダウンも 1 段ずつしか変速
できません。

警告
高速走行中は低速ギアに切り替えては
いけません。エンジン回転数(rpm)が
急激に上がってしまいます。そうなると
リアホイールがロックし、制御不能と
なって事故につながるおそれがありま
す。エンジンも損傷する可能性がありま
cinp
1 す。シフトダウンするときは、エンジン
回転数を十分に落としてください。
1. ギアチェンジペダル
6 クラッチレバーを握りながらスロッ
5 トルを戻します。ギアを 1 段上げる
4 か、または 1 段下げます。クラッチレ
3
2 バーを放しながら、スロットルを軽
N く開きます。ギアチェンジするとき
1
は、必ずクラッチを使ってください。

警告
低速ギアでスロットルを開きすぎたり、
急に開いたりしないように注意してく
ださい。そうしないと、フロントホイー
ルが地面から浮き上がり(ウィリー走
行)、リアタイヤのトラクションが失わ
れます(ホイールスピン)。
このモーターサイクルの運転に慣れて
いない間は、必ずスロットルを慎重に開
いてください。そうしないと、ウィリー
走行やトラクションの低下により、モー
ターサイクルが制御不能となって事故
につながるおそれがあります。

92
モーターサイクルの運転

ブレーキの使い方

1
1
chex

1. フロントブレーキレバー 1. リアブレーキペダル

警告 警告
ブレーキは以下のように操作してくだ 急ブレーキをかけるときは、シフトダウ
さい: ンはせず、横滑りしないように注意しな
クラッチをつなげたままスロットルを がら、できる限り強くフロントブレーキ
完全に戻し、エンジンブレーキをかけま とリアブレーキをかけることに集中し
す。 てください。ライダーは、急ブレーキの
かけ方を交通のない場所で練習する必
モーターサイクルが停止したときにト
要があります(以降のページに記載され
ランスミッションが 1 速になるように、
ている ABS に関する警告を参照してく
ギアを 1 段ずつシフトダウンします。
ださい) 。
停止するときは、必ず両方のブレーキを
Triumph では、すべてのライダーの皆様
同時にかけます。通常、リアブレーキよ
に教習を受けていただくことをお勧め
りもフロントブレーキをやや強めにか
しています。教習では安全なブレーキ操
けます。
作も習得できます。正しいブレーキテク
エンストしないように、必要に応じてシ ニックを習得しないと、モーターサイク
フトダウンするか、またはクラッチを完 ルが制御不能となって事故につながる
全に切ります。 おそれがあります。
絶対にブレーキをロックさせてはいけ
ません。モーターサイクルが制御不能と
なって事故につながるおそれがありま
す。

93
モーターサイクルの運転

警告 警告
注意が散漫になると制御不能となって ブレーキペダルに足をかけたまま走行
事 故 に つ な が る お そ れ が あ る た め、 したり、ブレーキレバーに手をかけたま
(ABS の有無にかかわらず)制動時、加 ま走行したりすると、ブレーキライトが
速時、旋回時には、安全のため十分に注 点灯することがあるので、他の人はあな
意を払ってください。フロントブレーキ たがブレーキをかけたと勘違いしてし
またはリアブレーキのどちらか一方だ まいます。また、ブレーキの温度が上昇
けを使用すると、ブレーキ性能が十分に してブレーキの効きが悪くなり、制御不
発揮されません。ブレーキを強くかけす 能となって事故につながるおそれもあ
ぎると、どちらかのホイールがロックす ります。
る場合があり、モーターサイクルが制御
不能となって事故につながるおそれが
あります(以降に記載されている ABS 警告
に関する警告を参照してください)。
エンジンを切った状態で惰性走行して
できるだけコーナーに進入する前に速 はいけません。また、モーターサイクル
度を落としたりブレーキをかけたりし をけん引してもいけません。エンジン回
てください。コーナリングの途中でス 転中でなければ、トランスミッションは
ロットルを戻したりブレーキをかけた 圧力潤滑されません。潤滑が不十分であ
りすると、スリップして制御不能となり れば、トランスミッションの損傷や焼き
事故につながるおそれがあります。 付きの原因となり、モーターサイクルが
雨天時に走行する場合や舗装されてい 突然制御不能となって事故につながる
ない道路を走行する場合は、操縦しづら おそれがあります。
くなったり停止しづらくなったりしま
す。そのような状況でも、ライダーは適
切に対応しなくてはなりません。急加 警告
速、急ブレーキ、急旋回をすると、制御
不能となり事故につながるおそれがあ 舗装されていない路面、濡れた路面、ぬ
ります。 かるんだ路面などを走行すると、ほこり
や泥や湿気がブレーキに付着し、ブレー
キの効きが悪くなります。そのような状
警告 況では、制動作用によってブレーキ表面
の汚れが落ちるように、必ず早めにブ
長く急な下り坂や山道を下るときは、シ レーキをかけてください。ブレーキにほ
フトダウンしてエンジンブレーキを効 こりや泥や湿気が付着したまま走行す
果的に使い、フロントブレーキとリアブ ると、モーターサイクルが制御不能と
レーキは断続的に使用してください。連 なって事故につながるおそれがありま
続的にブレーキをかけたりリアブレー す。
キだけをかけたりすると、ブレーキの温
度上昇の原因となり、ブレーキの効きが
悪くなります。そうなると制御不能と
なって事故につながるおそれがありま
す。

94
モーターサイクルの運転

ABS(アンチロックブレーキシステ 注記:
ム)について • 通常、ブレーキレバーやブレーキペダ
ルの感触が硬くなったり、振動が伝
警告 わったりすることで、ABS が作動した
ことがライダーに分かります。ABS は
ABS はホイールのロックを防止します。 ブレーキシステムに一体化されたシ
したがって、緊急時や滑りやすい路面を ステムではなく、フロントブレーキと
走行しているときにも、ブレーキシステ リアブレーキの両方を同時に制御す
ムの効力が最大限に発揮されます。ABS るものではないため、ブレーキレバー
によって特定の状況下で制動距離が短 かブレーキペダル、またはその両方か
くなることがありますが、ABS は安全な ら体に振動が伝わることがあります。
走行を保証する装置ではありません。 • 突然上り坂や下り坂になると、ABS が
作動することがあります。
必ず制限速度以下で走行してください。
決して不注意な運転をしてはいけませ
ん。天候、路面状況、交通状況に応じて
警告
必ず減速してください。 ABS が無効になっている場合は、ブレー
コーナリング時は十分に注意してくだ キシステムが ABS 非装着のブレーキシ
さい。コーナーに入ってからブレーキを ステムとして機能します。ABS 警告灯が
かけると、ABS がモーターサイクルの重 点灯したままのときは、必要以上に走行
量と推進力に対応できません。そうする を続けないでください。異常がある場合
と、モーターサイクルが制御不能となっ は、できるだけ早く Triumph 正規ディー
て事故につながるおそれがあります。 ラーに連絡し、点検修理を受けてくださ
状況によっては、ABS を装着したモー い。そのような状況で急ブレーキをかけ
ターサイクルの方が、同等の機種の ABS ると、ホイールがロックし、制御不能と
なしのモーターサイクルよりも、制動距 なって事故につながるおそれがありま
離が長くなることがあります。 す。

ABS 警告灯
イグニッションスイッチをオン 警告
にしたときに、ABS 警告灯が点滅
するのは正常な状態です(26 ペー モーターサイクルをスタンドで支えた
ジ参照)。ABS 警告灯が点灯したままの場 状態で、リアホイールを 30 秒以上高速
合は、ABS が以下の理由で無効になってい で回転させると ABS 警告灯が点灯しま
ます。 す。これは故障ではありません。
• ライダーが ABS を解除したため イグニッションスイッチをオフにして
(43 ページ参照)。 からもう一度エンジンをかけたときも、
30 km/h を超えるまでは ABS 警告灯が
• ABS に異常があり点検が必要なため。
点灯したままになります。
走行中に ABS 警告灯が点灯した場合は
ABS の異常であり、点検が必要です。

95
モーターサイクルの運転

駐車のしかた
警告
ABS システムは、フロントホイールとリ
アホイールの相対速度を比較すること
によって作動します。推奨タイヤ以外の
タイヤを使用するとホイール速度が変
化し、ABS が正しく作動しなくなるおそ
れがあります。そのため、通常なら ABS
が作動するはずの状況下でも、制御不能
となって事故につながるおそれがあり
ます。

ギアをニュートラルにし、イグニッション
スイッチをオフにします。
盗難防止のために、ステアリングをロック
します。
モーターサイクルの転倒を防止するため、
必ず安定した平らな場所に駐車してくだ
さい。特に、オフロードで駐車するとき
は、安定した平らな場所に駐車することが
大切です。
傾斜地に駐車するときは、モーターサイク
ルがスタンドから外れないように、必ず傾
斜に沿って上に向けて駐車します。ギアを
1 速に入れてモーターサイクルが動かない
ようにします。
傾斜地に横方向(左右)に駐車するとき
は、サイドスタンドのある側を傾斜の上側
にします。
傾斜が 6 度以上ある斜面には横方向(左
右)に駐車してはいけません。また、下り
方向に向けて駐車することも絶対にやめ
てください。

96
モーターサイクルの運転
注記: 高速走行時の注意
• 夜間に道路の近くに駐車するときや、
法律によってパーキングライトの点 警告
灯が義務づけられている場所に駐車
するときは、イグニッションスイッチ この Triumph モーターサイクルで走行
を P(PARK)にして、テールライト、 するときは、法定制限速度内で運転して
ライセンスプレートライト、ポジショ ください。走行速度が増すにつれて周囲
ンライトを点灯したままにしてくだ の交通状況に対応できる時間がどんど
さい。 ん短くなるため、高速でモーターサイク
イグニッションスイッチを P ポジション ルを運転すると危険な状況に陥る可能
にしたままで長時間放置しないでくださ 性があります。必ず天候や交通状況に応
い。バッテリーが消耗します。 じて速度を落としてください。

警告
警告
柔らかい地面や、急斜面には駐車しない
でください。そうした場所に駐車する この Triumph モーターサイクルで高速
と、モーターサイクルが倒れて物が壊れ 走行できるのは、定められたコースで行
たり人がけがをしたりするおそれがあ われるロードレースやサーキットだけ
ります。 です。また、高速走行が可能なのは、高
速走行に必要とされるテクニックを修
得し、本モーターサイクルのあらゆる状
警告 況における特性を熟知しているライ
ダーだけです。
ガソリンは非常に可燃性が高く、特定の その他の状況での高速走行は危険であ
条件下では爆発する可能性があります。 り、モーターサイクルが制御不能となっ
車庫など屋内に駐車する場合は、十分に て事故につながるおそれがあります。
換気し、モーターサイクルに火気を近づ
けないようにしてください。パイロット
ランプのついた器具も使用できません。 警告
この警告にしたがわないと、火災が発生
し、物が壊れたり人がけがをしたりする 高速走行時のハンドリング特性は、制限
おそれがあります。 速度で走行しているときの慣れたハン
ドリング特性とは異なる場合がありま
す。十分な訓練を受けて必要な技能を修
警告 得するまでは、高速走行をしないでくだ
さい。誤ったハンドリングによって、重
走行後は、エンジンと排気装置が熱く 大な事故を引き起こすおそれがありま
なっています。歩行者や子供がモーター す。
サイクルに触れる可能性がある場所に
は駐車しないでください。
熱くなったエンジンや排気装置に触れ
ると、やけどをする可能性があります。

97
モーターサイクルの運転

燃料
警告 高速走行時は燃料消費量が増えるので、燃
料を十分補給しておいてください。
以下に記載するのは大変重要な項目で
すので必ず守ってください。普通の速度
で走行しているときには気づかないよ 注意
うな問題でも、高速走行時には深刻な問
排気装置には排出ガスを低減する触媒
題となる場合があります。
コンバーターが取り付けてあります。燃
定期点検 料切れまたは燃料レベルが著しく低下
した状態で走行すると、触媒コンバー
モ ー ター サ イク ル は定 期 点 検表 に した
ターに回復不能な損傷を与える可能性
がってメンテナンスしておいてください。
があります。必ず燃料を十分に補給して
ステアリング 走行してください。

ハンドルの動きがスムーズか、遊びが大き エンジンオイル
すぎたり、動かしづらかったりしなか点検 エンジンオイルの量が適正か点検してく
してください。コントロールケーブルがス ださい。補給するときは、グレードと種類
テアリングの邪魔になっていないか点検 が適切なオイルを使用してください。
してください。
クーラント
荷物
リザーブタンクの上限ラインと下限ライ
収納ケースをすべて閉じ、ロックし、モー ンとの間にクーラントの液面があるか点
ターサイクルにしっかり固定してくださ 検してください。(必ずエンジン冷間時に
い。 点検してください)。
ブレーキ 電装品
フロントブレーキとリアブレーキがきち ヘッドライト、リアライト、ブレーキライ
んと効くか点検してください。 ト、方向指示器、ホーン等がすべて正しく
動作するか点検してください。
タイヤ
高速走行ではタイヤに負担がかかります。 その他
安全に走行するためには、タイヤの状態が 固定具がすべてきちんと締めてあるか点
良好でなければなりません。タイヤの状態 検してください。
を全体的に点検し、適正空気圧にして(タ
イヤ冷間時)、ホイールバランスを点検し
てください。タイヤ空気圧を点検した後、
バルブキャップをしっかりとはめてくだ
さい。「メンテナンスおよび調整」の章や
「主要諸元」の章に記載されているタイヤ
の点検方法およびタイヤの安全について
の指示にしたがってください。

98
アクセサリー、荷物および同乗者

アクセサリー、荷物および同乗者
アクセサリーを取り付けたり荷物を載せ
たりすると、モーターサイクルのハンドリ 警告
ング特性に影響して安定性が変化するた
め、速度を落として走行してください。こ モーターサイクルの制御性を損なうよ
の章では、モーターサイクルにアクセサ うなアクセサリーを取り付けたり、その
リーを取り付けたり、同乗者や荷物を載せ ような荷物を載せたりしてはいけませ
たりした場合の危険性について説明しま ん。安全な走行を妨げるようなもの、例
す。 えばライト類、ロードクリアランス、バ
同乗者や荷物を載せる場合は、144 ページ ンキング性能(傾斜角度)、操作機器、
を参照し、ヘッドライトの光軸を調整して ホイールトラベル、フロントフォーク、
ください。 周囲の視界等に悪影響を及ぼすような
ものを取り付けてはいけません。
警告
警告
荷物を適切に載せないと、安全に走行で
きなくなり、事故につながるおそれがあ サーキット以外の場所では、法定制限速
ります。 度を超える速度で走行してはいけませ
必ず、モーターサイクルの両側の荷物の ん。
重さが均等になるように荷物を載せて
ください。走行中に荷物が移動しないよ
うに、荷物をしっかりと固定してくださ 警告
い。
この Triumph モーターサイクルで高速
荷物が固定されているか(走行中以外の 走行できるのは、定められたコースで行
ときに)たびたび点検し、モーターサイ われるロードレースやサーキットだけ
クルの後部から荷物がはみ出すことの です。また、高速走行が可能なのは、高
ないようにしてください。 速走行に必要とされるテクニックを修
車両総重量を絶対に超えてはいけませ 得し、このモーターサイクルのあらゆる
ん。 状況における特性を熟知しているライ
Tiger XRX - 212 kg ダーだけです。
Tiger XCX - 210 kg。 その他の状況での高速走行は危険であ
車両総重量は、ライダー、同乗者、アク り、モーターサイクルが制御不能となっ
セサリー、荷物の重量の合計です。 て事故につながるおそれがあります。

99
アクセサリー、荷物および同乗者

警告 警告
同乗者が急に体を動かしたり不適切な 同乗者が乗っていると、モーターサイク
座り方をしたりすると、モーターサイク ルのハンドリングやブレーキの効き具
ルのバランスが崩れる可能性があるこ 合が変化します。同乗者を乗せて運転す
とを、同乗者に伝えておいてください。 るとき、ライダーはそうした変化を考慮
ライダーは同乗者に以下ように説明し して走行してください。2 人乗りの練習
てください。 をしたことがなかったり、2 人乗りの運
転に慣れていなかったりする場合は、2
• 同乗者は、走行中じっと座り、運転
の邪魔をしないこと。 人乗りしてはいけません。
同乗者がいることを考慮に入れないで
• 同乗者は、パッセンジャーフットレ
ストに足をかけ、シートストラップ 運転すると、モーターサイクルが制御不
またはライダーの胴か腰にしっか 能となり事故につながるおそれがあり
ます。
りつかまること。
• 同乗者は、コーナリングの際にライ
ダーに合わせて体を傾けること。ラ 警告
イダーが体を傾けないときは同乗
者も体を傾けないこと。 フレームと燃料タンクとの間に、何か物
を保管することは絶対にやめてくださ
い。ステアリングの妨げになり、制御不
警告 能となって事故につながるおそれがあ
ります。
モーターサイクルに動物を乗せてはい
けません。 ハンドルやフロントフォークに何か取
り付けると、ステアリングアッセンブ
動物が突然動いたりすると、モーターサ リーの質量が増加し、ステアリングコン
イクルが制御不能となり事故につなが トロールが損なわれて事故につながる
るおそれがあります。 おそれがあります。

X X

100
アクセサリー、荷物および同乗者

警告 警告
フットレストに足が届かない身長の人 リアシートに小さな荷物を載せて運ぶ
を乗せてはいけません。 場合は、5 kg 未満の荷物とし、走行に
フットレストに足が届かない人は、モー 影響しないようなものにしてください。
ターサイクルにしっかりと腰掛けるこ また、車体の後部や脇からはみ出さない
とができないため、モーターサイクルが 程度の大きさの荷物にしてください。荷
不安定な状態となり、制御不能となって 物はしっかりと固定してください。
事故につながるおそれがあります。 5 kg を超える荷物を載せたり、荷物が
しっかりと固定されていなかったり、走
行の邪魔になったり、車の後部や横から
警告 はみ出したりしていると、モーターサイ
クルが制御不能となって事故につなが
モーターサイクルにアクセサリーが装 るおそれがあります。
着されている場合や、モーターサイクル
に人や荷物を載せている場合には、絶対 小さな荷物がリアシートに適切に載せ
に 130 km/h を超える速度で運転しては てある場合でも、130 km/h を超える速
いけません。法定制限速度が 130 km/h 度で走行してはいけません。
以上であっても、130 km/h を超えない
ようにしてください。
アクセサリーを取り付けたり同乗者や
荷物を載せたりすると、モーターサイク
ルの安定性と操縦性が変化します。
モーターサイクルの安定性が変化する
ことを考慮せずに運転すると、モーター
サイクルが制御不能となって事故につ
ながるおそれがあります。
認可されていないアクセサリーを取り
付けたり、積載状態が不適切であった
り、タイヤが摩耗していたりする場合、
またはモーターサイクル全体の状態や
悪路、悪天候などによっては、130 km/h
に達しなくても安定性や操縦性に影響
があることを忘れないでください。

101
アクセサリー、荷物および同乗者

このページは意図的に空白にしてあります

102
メンテナンスと調整

メンテナンスと調整
目次
定期点検 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 106
エンジンオイル . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . .. .. .. .. .. . . . . . . . . . . . . . . 110
オイル量の点検. . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . .. .. .. .. .. . . . . . . . . . . . . . . 110
オイルとオイルフィルターの交換 . . . . . . . . . . . . . . . . .. .. .. .. .. . . . . . . . . . . . . . . 111
使用済みエンジンオイルとオイルフィルターの処分 .. .. .. .. .. . . . . . . . . . . . . . . 112
オイルの規格とグレード . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . .. .. .. .. .. . . . . . . . . . . . . . . 112
冷却システム . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . .. .. .. .. . . 113
防錆剤 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . .. .. .. .. . . 113
クーラント量の点検. . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . .. .. .. .. . . 113
クーラントの補給. . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . .. .. .. .. . . 114
クーラントの交換. . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . .. .. .. .. . . 114
ラジエターとホース. . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . .. .. .. .. . . 115
スロットルコントロール . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 115
点検 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 115
クラッチ . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 116
点検 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 116
調整 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 116
ドライブチェーン . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . .. .. .. .. .. .. .. .. . . . . . . . . . . . . . . 117
ドライブチェーンの注油 . . . . . . . . . . . . . . . . . . .. .. .. .. .. .. .. .. . . . . . . . . . . . . . . 117
ドライブチェーンの遊びの点検 . . . . . . . . . . . . .. .. .. .. .. .. .. .. . . . . . . . . . . . . . . 117
ドライブチェーンの遊びの調整 . . . . . . . . . . . . .. .. .. .. .. .. .. .. . . . . . . . . . . . . . . 118
ドライブチェーンとスプロケットの摩耗点検 .. .. .. .. .. .. .. .. . . . . . . . . . . . . . . 119
ブレーキ . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 120
ブレーキの摩耗点検. . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 120
ブレーキディスクやブレーキパッドを交換した後の慣らし運転. . . . . . . . . . . . . . . 121
ブレーキパッドの磨耗補正 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 121
ディスクブレーキフルード . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . .122
フロントブレーキフルードの点検と補給 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . .122
リアブレーキフルードの点検と補給 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 123
リアブレーキフルードの点検と補給 - リアブレーキアクセサリーリザーバ
(装着車のみ). . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 123
ブレーキライトスイッチ . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 124

103
メンテナンスと調整
ステアリングのベアリング/ホイールベアリング . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 124
ステアリングの点検. . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 124
ステアリング(ヘッドストック)
のベアリングの遊び点検 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . .125
ホイールベアリングの点検 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . .125
フロントサスペンション . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . .. .. .. . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 126
フロントフォークの点検 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . .. .. .. . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 126
フロントサスペンションの調整 – Tiger XRX . . . . . .. .. .. . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 126
圧側減衰力の調整 – Tiger XCX. . . . . . . . . . . . . . . . . .. .. .. . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 126
伸側減衰力の調整 – Tiger XCX. . . . . . . . . . . . . . . . . .. .. .. . . . . . . . . . . . . . . . . . . . .127
フロントサスペンション設定一覧表 – Tiger XCX . .. .. .. . . . . . . . . . . . . . . . . . . . .127
リアサスペンション . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . .. .. .. .. .. .. .. .. .. .. .. ....... 128
リアサスペンション設定一覧表 – Tiger XRX . .. .. .. .. .. .. .. .. .. .. .. ....... 128
リアサスペンション設定一覧表 – Tiger XCX . .. .. .. .. .. .. .. .. .. .. .. ....... 128
リアサスペンションの調整 . . . . . . . . . . . . . . . . .. .. .. .. .. .. .. .. .. .. .. ....... 129
スプリングプリロードの調整 – Tiger XRX . . . .. .. .. .. .. .. .. .. .. .. .. ....... 129
スプリングプリロードの調整 – Tiger XCX . . . .. .. .. .. .. .. .. .. .. .. .. ....... 130
伸側減衰力の調整 – Tiger XCX . . . . . . . . . . . . . .. .. .. .. .. .. .. .. .. .. .. ....... 130
バンク角指示器 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 131
タイヤ . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . .. .. .. .. .. .. .. .. .. .. .. .. .. .. .. .. .. .. .. .. .. . . . . 131
タイヤ空気圧 . . . . . . . . . . . .. .. .. .. .. .. .. .. .. .. .. .. .. .. .. .. .. .. .. .. .. . . . 133
タイヤの磨耗 . . . . . . . . . . . .. .. .. .. .. .. .. .. .. .. .. .. .. .. .. .. .. .. .. .. .. . . . 134
トレッド残り溝の規定値 . . .. .. .. .. .. .. .. .. .. .. .. .. .. .. .. .. .. .. .. .. .. . . . 134
タイヤの交換 . . . . . . . . . . . .. .. .. .. .. .. .. .. .. .. .. .. .. .. .. .. .. .. .. .. .. . . . 135
バッテリー . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 138
バッテリーの取り外し. . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 139
バッテリーの廃棄. . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 139
バッテリーのメンテナンス . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 139
バッテリーの放電. . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 139
お車の保管時と使用頻度の低いお車のバッテリーのメンテナンス. . . . . . . . . . . . 140
バッテリーの充電. . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 140
バッテリーの取り付け. . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 141
ヒューズボックス . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 141
ヒューズの見分け方. . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 142
ヘッドライト . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . .. .. .. .. .. .. ............... 143
ヘッドライトの調整. . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . .. .. .. .. .. .. ............... 144
荷物積載時用ヘッドライトアジャスターレバー .. .. .. .. .. .. ............... 144
ヘッドライトのバルブの交換 . . . . . . . . . . . . . . . . .. .. .. .. .. .. ............... 145

104
メンテナンスと調整
ポジションライトのバルブの交換 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 146
リアライト/ライセンスプレートライト . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 146
方向指示器 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 146
洗車 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . .. .. .. .. .. .. .. . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . .147
マット塗装のお手入れ. . . . . . . . .. .. .. .. .. .. .. . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . .147
洗車の準備 . . . . . . . . . . . . . . . . . .. .. .. .. .. .. .. . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . .147
洗車時に注意が必要な箇所 . . . . .. .. .. .. .. .. .. . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . .147
洗車後の作業 . . . . . . . . . . . . . . . .. .. .. .. .. .. .. . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 148
シートのお手入れ. . . . . . . . . . . . .. .. .. .. .. .. .. . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 148
塗装されていないアルミ部品 . . .. .. .. .. .. .. .. . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 148
ウィンドスクリーンの洗浄 . . . . .. .. .. .. .. .. .. . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 148
排気装置の洗浄. . . . . . . . . . . . . . .. .. .. .. .. .. .. . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 149
レザー製品のお手入れ. . . . . . . . .. .. .. .. .. .. .. . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 150

105
メンテナンスと調整

定期点検 正規販売店が実施する定期点検は、年間走
行距離に応じて、12 ケ月点検、一定の走行
モーターサイクルを安全で安定した状態
距離ごとの点検、またはその両方を組み合
でお使いいただくためには、指定された日 わせた点検の 3 種類があります。
常点検にしたがってメンテナンスや調整
を行わなければなりません。また、定期点 1. 年間走行距離が 10,000 km 未満の場合
検表にしたがって定期点検も受けなけれ は、12ケ月ごとに点検を受けなければな
ばなりません。この章では、日常点検およ りません。それに加え、一定の走行距
び簡単なメンテナンスや調整のやり方に 離ごとの点検も受ける必要がありま
ついて説明します。 す。
2. 年間走行距離が約 10,000 km の場合
警告 は、12ケ月点検と一定の走行距離ごとの
点検を同時に受けなければなりませ
メンテナンス項目は重要なものばかり ん。
ですので、どのメンテナンスも怠っては 3. 年間走行距離が 10,000 km を超える場
いけません。メンテナンスや調整が不適 合は、一定の走行距離に達したとき
切だと、モーターサイクルの複数の部品 に、指定の点検を受けなければなりま
に異常が生じる場合があります。そのよ せん。それに加え、12 ケ月ごとに点検が
うな状態で走行すると、制御不能となっ 必要な項目についても点検を受ける
て事故につながるおそれがあります。 必要があります。
天候、地形、地理的な条件によってはメ いずれの場合も、指定された点検時期に達
ンテナンスの内容を変える必要もあり する前または達した時点で点検を受けて
ます。モーターサイクルを使用する環境 ください。ご所有のモーターサイクルに最
および個々のオーナーの必要性に合わ 適な点検プランについては、Triumph 正規
せ、メンテナンススケジュールを調整し ディーラーにご相談ください。
てください。
Triumph Motorcycles 社は、メンテナンス
定期点検表にしたがってメンテナンス や調整の不備に起因する損傷や負傷につ
を正しく実施するためには、専用工具や いては、一切の責任を負いません。
専門知識が必要であったり、トレーニン
グ を 受 け る 必 要 が あ っ た り し ま す。
Triumph 正規ディーラーでは、専門知識
のあるスタッフが専用工具を使ってメ
ンテナンスを行います。
メンテナンスが不適切であったりメン
テナンスを怠ったりすると、安全に走行
で き な い 可 能 性 が あ り ま す。必 ず
Triumph 正規ディーラーで定期点検を
受けてください。

106
メンテナンスと調整

点検項目 オドメーターの km 表示または点検期日のいずれか先に達した方

初回点検 12 ケ月点検 一定の走行距離ごとの点検

点検間隔 800 年 10,000 と 20,000 40,000


1 ケ月 30,000

潤滑関係

エンジンオイルの交換 - • • • • •

エンジンオイルフィルターの交換 - • • • • •

エンジンオイルクーラーの漏れ点検 日常 • • • • •

燃料システムおよびエンジン制御

燃料システムの漏れ、摩耗等の点検 日常 • • • • •

スロットルボディプレート(バタフライ) - • • •
の点検/清掃

オートスキャン: Triumph 診断ツールでフルオート - • • • • •


スキャンを実施(印刷してお客様に渡すこと)

ABS モジュレーターの DTC 確認 - • • • • •

セカンダリーエアインジェクションシステム - • •
の点検/清掃

エアクリーナーの交換 - • •

スロットルボディのバランス調整 - • • •

燃料ホースの交換 走行距離に関係なく 4 年ごと

蒸発ロスホースの交換 * 走行距離に関係なく 4 年ごと

点火装置

スパークプラグの点検 - •

スパークプラグの交換 - • •

冷却システム

冷却システムの漏れ点検 日常 • • • • •

クーラント量の点検/調整 日常 • • • • •

クーラントの交換 走行距離に関係なく 3 年ごと

107
メンテナンスと調整

点検項目 オドメーターの km 表示または点検期日のいずれか先に達した方

初回点検 12 ケ月点検 一定の走行距離ごとの点検

点検間隔 800 年 10,000 と 20,000 40,000


1 ケ月 30,000

エンジン

クラッチケーブルの点検/調整 日常 • • • • •

バルブクリアランスの点検/調整 - • •

カムシャフトタイミングの調整 初回 20,000 km 点検時のみ

ホイールおよびタイヤ

ホイールの損傷点検 日常 • • • • •

ホイールベアリングの摩耗/動作点検 - • • • • •

スポークに破損や損傷、ゆるみがないか点検
日常 • • • • •
(Tiger XCX のみ)

タイヤの摩耗/損傷点検 日常 • • • • •

タイヤ空気圧の点検/調整 日常 • • • • •

電装品

ライト、計器類、電気系統の点検 日常 • • • • •

ステアリングおよびサスペンション

ステアリングの動作点検 日常 • • • • •

フォークの漏れ/動作点検 日常 • • • • •

フォークオイルの交換 - •

ヘッドストックベアリングの点検/調整 - • • • •

ヘッドストックベアリングの注油 - • •

リアサスペンションリンケージの点検/注油 - • •

108
メンテナンスと調整

点検項目 オドメーターの km 表示または点検期日のいずれか先に達した方

初回点検 12 ケ月点検 一定の走行距離ごとの点検

点検間隔 800 年 10,000 と 20,000 40,000


1 ケ月 30,000

ブレーキ

ブレーキパッドの摩耗状態点検 日常 • • • • •

ブレーキマスターシリンダーのフルード漏れ点検 日常 • • • • •

ブレーキキャリパーのフルード漏れとピストンの焼
日常 • • • • •
き付き点検

ブレーキフルード量の点検 日常 • • • • •

ブレーキフルードの交換 走行距離に関係なく 2 年ごと

ドライブチェーン

ドライブチェーンの遊びの点検/調整 日常 • • • • •

ドライブチェーンの磨耗点検 800 km 毎

ドライブチェーンの注油 300 km 毎

ドライブチェーンラビングストリップの点検 日常 • • • • •

ドライブチェーンラビングストリップの交換 - • • •

その他

固定具の締め具合を目視点検 日常 • • • • •

バンク角指示器の摩耗状態を目視点検 日常 • • • • •

アクセサリーラックスライディングキャリッジの動 - • • • •
作点検 ‡

サイドスタンドの動作点検 日常 • • • • •

センタースタンドの動作点検 日常 • • • • •

センタースタンドのフランジスリーブの点検/ - • • • •
清掃/注油

アクセサリーパニアリンクの動作点検/調整 ‡ - • • • •

* 蒸発システムは一部の地域向けのモデルにだけ装着されています。
‡ 装着してある場合は点検します。

109
メンテナンスと調整

エンジンオイル
警告
締め切った場所でエンジンをかけたり
アイドリングしたりすることは絶対に
cbnz やめてください。排出ガスは有毒です。
エンジン、トランスミッション、クラッチ 短時間の内に意識を失い、死に至る可能
が正常に機能するように、エンジンオイル 性があります。必ず屋外または換気の良
を適切な量に保ち、オイルとオイルフィル い所でエンジンをかけてください。
ターを定期点検表にしたがって交換して
ください。 注意
警告 オイルが不足したままの状態でエンジ
ンが回転すると、エンジンが損傷しま
エンジンオイルが不足していたり、劣化 す。油圧低下警告灯が点灯したまま消え
していたり、異物が混ざったりしている ない場合は、すぐにエンジンを止めて原
状態で走行すると、エンジンの摩耗が早 因を調べてください。
まり、エンジンやトランスミッションが
焼き付く可能性があります。エンジンや エンジンをかけ、約 5 分間アイドリングし
トランスミッションが焼き付くと、モー ます。
ターサイクルが突然制御不能となって エンジンを止め、オイルが安定するまで最
事故につながるおそれがあります。 低 3 分間待ちます。
サイトグラスからオイル量を確認します。
オイル量の点検
サイトグラスから覗いたときに、クランク
1 ケースの上側(上限)ラインと下側(下
限)ラインとの間にオイルの液面があれ
ば、適正なオイル量です。
注記:

4 3 • エンジンが通常の動作温度に達して
いて、モーターサイクルが(サイドス
タンドを使用しないで)真っ直ぐに
立っているときでないと、エンジン内
2 のオイル量を正確に点検できません。
オイルを補給するときは、フィラープラグ
を取り外し、サイトグラス内の液面が適正
レベルになるまで、少しずつオイルを補給
します。
適正レベルに達したら、フィラープラグを
cgii

1. フィラー はめて締め付けます。
2. サイトグラス
3. オイル量(図は適正レベル)
4. クランクケースのオイル量ライン

110
メンテナンスと調整

オイルとオイルフィルターの交換 エンジンを十分に暖機します。エンジンを
止め、平らな場所でモーターサイクルを
真っ直ぐに立てます。
エンジンの下にオイルドレンパンを置き
ます。
オイルドレンプラグを取り外します。

警告
オイルが熱くなっている場合がありま
2 1 す。適切な保護服、手袋、保護メガネな
どを着用し、熱いオイルに触れないよう
にしてください。熱いオイルに触れる
と、やけどをするおそれがあります。

TriumphサービスツールT3880313を使い、
cgip
オイルフィルターを回して外します。取り
1. オイルドレンプラグ 外したオイルフィルターは、環境に配慮し
2. オイルフィルター た方法で処分します。
エンジンオイルとオイルフィルターは、定 新しいオイルフィルターのシールリング
期点検表にしたがって交換しなければな にきれいなエンジンオイルを少し塗りま
りません。 す。オイルフィルターを取り付け 10 Nm で
締め付けます。
警告 オイルをすべて抜き取った後、ドレンプラ
グに新しいシーリングワッシャーを取り
エンジンオイルに長時間触れたり繰り 付けます。ドレンプラグを取り付け 25 Nm
返し触れたりすると、肌の乾燥、かぶ で締め付けます。
れ、皮膚炎などを起こすことがありま API 分類の SH 以上および JASO 規格の MA
す。また、使用済みのエンジンオイルに の両方を満たしているモーターサイクル
は皮膚がんの原因となる有害な物質が 用エンジンオイルで、10W/40 もしくは
含まれています。必ず適切な保護服を着 10W/50 の部分合成油または全合成油をエ
用し、使用済みオイルが肌に触れないよ ン ジ ン に 補 給 し ま す。例 と し て、
うにしてください。 Castrol Power 1 Racing 4T 10W-40(全合
成油)があります。
エンジンをかけ、最低 30 秒間アイドリン
グします。

111
メンテナンスと調整

オイルの規格とグレード
注意 Triumph の高性能燃料噴射エンジンには、
API 分類の SH 以上および JASO 規格の MA
オイルがエンジン各部に行き渡る前に
の両方の条件を満たしているモーターサ
エンジン回転数をアイドリングよりも
イクル用エンジンオイルで、10W/40 もし
上げると、エンジンが損傷したり焼き付
くは 10W/50 の部分合成油または全合成油
いたりします。エンジン回転数を上げる
を 使 用 し て く だ さ い。例 と し て、
のは、エンジンを 30 秒間アイドリング
Castrol Power 1 Racing 4T 10W-40(全合
してオイルが十分に行き渡った後にし
成 油)が あ り ま す。一 部 の 地 域 で は
てください。
Castrol Power RS Racing 4T 10W-40(全
合成油)という名称で販売されています。
注意 Triumph が推奨するエンジンオイルは、
モーターサイクル専用の 10W/40 全合成
エンジン油圧が低すぎる場合には、油圧 油です。ただし、オイルの粘度は、走行す
低下警告灯が点灯します。エンジンが回 る地域の気温に合わせて適切なものを選
転しているときにこの警告灯が点灯し んでください。
たまま消えなくなった場合は、すぐにエ 気温とオイル粘度(10W/40、10W/50)の
ンジンを止めて原因を調べてください。 関係については下図を参照してください。
油圧が低いままエンジンが回転すると、
エンジンが損傷します。 気温 (ºC)
油圧低下警告灯が消灯し、計器盤の画面に -20 -10 0 10 20 30 40 (°C)
[oil Pr] と表示されていないことを確認し
ます。 SAE 10W/50
エンジンを止め、オイル量をもう一度点検
します。適宜調整します。 SAE 10W/40

使用済みエンジンオイルとオイル
フィルターの処分 -4 14 32 50 68 86 104 (°F)
エンジンオイルを地面、下水管、排水管、 気温 (ºF)
水路等に流すと環境に悪影響を与えます。
使用済みのオイルフィルターを一般のご オイル粘度と気温の関係
みと一緒に捨ててはいけません。処分方法
がわからない場合は、地方自治体にお問い エンジンオイルに化学添加剤を加えては
合わせください。 いけません。エンジンオイルでクラッチも
潤滑しているため、添加剤を加えるとク
ラッチがスリップする原因となります。
鉱油、植物油、ノンディタージェントオイ
ル、キャスターベースオイルなど、上記の
規格を満たしていないオイルを使用して
はいけません。そのようなオイルを使用す
ると、すぐにエンジンに重大な損傷が生じ
る場合があります。

112
メンテナンスと調整

冷却システム 注記:
エンジンを効率的に冷 • Triumph が提供する HD4X ハイブリッ
却できるように、モー ドOATクーラントは調合済みであるた
ターサイクルに乗る前 め、冷却システムに補給するときに薄
には必ずクーラント量 める必要はありません。
を点検し、不足してい
る場合は補給してくだ クーラント量の点検
cbob

さい。 注記:
注記: • クーラント量はエンジン冷間時に(エ
• モーターサイクルを工場から出荷す ンジンが室温または気温と同じ温度
るときには、一年中使用可能なハイブ のときに)点検します。
リッド有機酸テクノロジー(ハイブ
リッド OAT または HOAT)クーラント
が冷却システムに入れてあります。こ
のクーラントは緑色で、エチレングリ
コールを主成分とする濃度 50% の不
凍液を含み、凍結温度は -35°C です。 2
防錆剤 3 1
冷却装置をさびから守るために、クーラン
トには防錆剤が含まれていなければなり
ません。
防錆剤の入っているクーラントを使用し
ないと、冷却システムのウォータージャ
ケットやラジエターにさびや酸化膜が形
成されます。そうなるとクーラントの流路
が詰まり、冷却システムの冷却効率が著し
1. リザーブタンク
く低下します。
2. 上限マーク
3. 下限マーク
警告
平らな場所でモーターサイクルを真っ直
HD4X ハイブリッド OAT クーラントに ぐに立てます。モーターサイクルの右側か
は、アルミ製のエンジンとラジエターに ら、燃料タンク前部の下側を見るとリザー
適した防錆剤と不凍液が含まれていま ブタンクが見えます。
す。クーラントは必ずメーカーの指示に リザーブタンク内のクーラント量を点検
したがって使用してください。 します。上限マークと下限マークとの間に
不凍液と防錆剤を含んだクーラントに クーラントの液面があれば適正な量です。
は、人体に有害な物質が含まれていま クーラントの液面が下限マークより下に
す。不凍液やクーラントは絶対に飲み込 ある場合は、クーラントを補給してくださ
まないでください。 い。

113
メンテナンスと調整

クーラントの補給 リザーブタンクのキャップを取り外し、
クーラントの液面が上限マークに達する
警告 まで、補給口からクーラント混合液を補給
します。キャップをはめます。
エンジンが高温のときに、リザーブタン 注記:
クのキャップやラジエターのキャップ
を取り外してはいけません。エンジンが • クーラントの温度が上がりすぎた場
高温のときは、ラジエター内のクーラン 合にクーラント量を点検するときは、
トも熱くなっていて加圧状態になって ラジエター内のクーラント量も点検
います。加圧された状態の高温のクーラ し、不足していれば補給してくださ
ントに触れると、やけどをしたり肌を傷 い。
めたりすることがあります。 • 緊急時には、冷却システムに蒸留水を
補給しても構いません。ただしその場
合 は、で き る だ け 早 め に 抜 き 取 り、
1 HD4X ハイブリッド OAT クーラントを
補給してください。

注意
2
冷却システムに硬水を使用すると、エン
ジンやラジエターに酸化膜が堆積して、
冷却システムの冷却効率が著しく低下
します。冷却効率が低下すると、エンジ
ンがオーバーヒートし、重大な損傷につ
ながるおそれがあります。

クーラントの交換
cgis
定 期点 検 表に し たが い、Triumph 正 規
デ ィー ラ ーに ク ーラ ン トを 交 換 して も
1. リザーブタンク(燃料タンクは省略) らってください。
2. リザーブタンクのキャップ
エンジンが冷えるまで待ちます。
リザーブタンクのキャップは、モーターサ
イ ク ルの 右 側か ら 燃料 タ ン ク前 部 とフ
レームとの間に手を入れると取り外すこ
とができます。

114
メンテナンスと調整

ラジエターとホース スロットルコントロール
定期点検表にしたがい、ラジエターホース
に亀裂や劣化がないか、ホースバンドが 警告
しっかり締まっているか点検してくださ
い。問題があれば、Triumph 正規ディー 常にスロットルコントロールの操作感
ラーで交換してもらいます。 に変化がないか注意を払ってください。
ラジエターグリルやラジエターフィンに 少 し で も 変 化 に 気 づ い た と き は、
虫や葉や泥などが付着していないか点検 Triumph 正規ディーラーでスロットル
してください。異物があれば低い水圧で水 システムの点検を受けてください。変化
をかけて洗い流します。 の原因がメカニズムの磨耗であった場
合、スロットルコントロールが固着する
警告 可能性があります。
スロットルコントロールが固着したり
エンジンが回転すると、ファンが自動的 引っ掛かったりすると、モーターサイク
に作動します。回転中のファンに触れる ルが制御不能となり事故につながるお
とけがをするおそれがあるため、手や衣 それがあります。
服を決してファンに近づけないでくだ
さい。 点検

警告
注意
スロットルコントロールが固着したり
洗車場の洗浄機や家庭にあるスプレー 損傷したりしている状態で走行すると、
などで水圧の高い水をかけると、ラジエ スロットルが正しく動作しないため、
ターフィンが損傷し、漏れが発生したり モーターサイクルが制御不能となって
ラジエターの効率が低下したりする可 事故につながるおそれがあります。
能性があります。
スロットルコントロールをそのような
認可されていないアクセサリーをラジ 状態で使用し続けてはいけません。必ず
エターの前方や冷却ファンの後方に取 Triumph 正規ディーラーで点検しても
り付けて、ラジエターを通る気流を妨げ らってください。
たり流路を変えたりしてはいけません。
ラジエターの気流が妨げられるとオー 必要以上に力を入れなくてもスロットル
バーヒートにつながり、その結果エンジ がスムーズに開き、引っ掛からずに閉じる
ンが損傷してしまいます。 か 点 検 し ま す。問 題 が あ る 場 合 は、
Triumph 正規ディーラーでスロットルシ
ステムの点検を受けてください。
スロットルグリップを前後に軽く回した
ときに、スロットルグリップに 1 ~ 2 mm
の遊びがあるか確認してください。
遊 びが 不 適切 な 場合 は、Triumph 正 規
ディーラーで点検を受けてください。

115
メンテナンスと調整

クラッチ 点検
クラッチレバーに 2 ~ 3 mm の遊びがある
か点検します。
遊びの量が適切でない場合は調整します。

調整
アジャスタースリーブを回し、クラッチレ
バーの遊びが適正になるように調整しま
す。
2 レバー側のアジャスターを回しても適正
な遊びにならない場合は、ケーブルの下端
にあるケーブルアジャスターを使います。
ケーブルアジャスターのロックナットを
ゆるめます。
1 アウターケーブルアジャスターを回し、ク
cinn
ラッチレバーに 2 ~ 3 mm の遊びをもたせ
1. クラッチレバー ます。
2. 2 ~ 3 mm ロックナットを締め付けます。
このモーターサイクルのクラッチはケー
ブル式です。
クラッチレバーの遊びが大きすぎると、ク
ラッチがきちんと切れない場合がありま
す。そうなると、ギアチェンジができな
か っ たり ギ アを ニ ュー ト ラ ルに で きな
かったりします。また、エンストしたり
モーターサイクルを思うように制御でき
なかったりすることがあります。
反対にクラッチレバーの遊びが少なすぎ
ると、クラッチがきちんとつながらずに滑
ることがあり、走行性能が低下してクラッ
チの摩耗が早まります。
必ず定期点検表にしたがってクラッチレ
バーの遊びを点検してください。

116
メンテナンスと調整

ドライブチェーン ドライブチェーンの注油
ドライブチェーンは、300 km 走行する毎
に注油が必要です。また、雨天時に走行し
た後、濡れた路面を走行した後、チェーン
が乾燥気味のときにも注油が必要です。
cbnz
潤滑油は、「主要諸元」に記載してある専
ドライブチェーンは、安全を確保し、過度 用のオイルを使ってください。
の摩耗を防止するために、定期点検表にし
各ローラーの両側に注油したら、モーター
たがって点検、調整、注油を実施しなけれ
サイクルを8時間以上そのままにしておい
ばなりません。凍結剤をまいた道路やほこ
てください(一晩放置するとよいでしょ
りの多い道路など、走行条件が過酷な場合
う)。そうするとドライブチェーンの O リ
は、点検や調整をより頻繁に実施する必要
ングなどにオイルが浸み込みます。
があります。
余分なオイルは走行する前に拭き取って
ドライブチェーンの摩耗がひどかったり、
ください。
ゆる過ぎたりきつ過ぎたりすると、ドライ
ブチェーンがスプロケットから外れたり ドライブチェーンがひどく汚れている場
破損したりする可能性があります。摩耗し 合は、清掃してから注油してください。
たり破損したりしたドライブチェーンは、
Triumph 正 規 デ ィ ー ラ ー が 提 供 す る 注意
Triumph 純正のドライブチェーンに交換
してください。 高圧洗浄機を使ってチェーンを洗浄し
てはいけません。チェーンの部品が損
警告 傷することがあります。

ドライブチェーンの遊びの点検
ドライブチェーンがゆるんでいたり摩
耗していたりする場合または破損した
りスプロケットから外れたりした場合、
そのドライブチェーンがエンジンスプ
ロケットやリアホイールに引っ掛かる
可能性があります。
エンジンスプロケットにドライブ
チェーンが引っ掛かるとライダーがけ
がをしたり、モーターサイクルが制御不
能となって事故につながるおそれがあ
ります。
ドライブチェーンがリアホイールに
引っ掛かった場合も、モーターサイクル
が制御不能となって事故につながるお 1
それがあります。
cgjt

1. 遊びが一番大きくなる箇所

117
メンテナンスと調整
両方のアジャスターを同じだけ動かしま
警告 す。アジャスターボルトを時計回りに回す
とチェーンの遊びが大きくなり、反時計回
作業を開始する前に、モーターサイクル りに回すと遊びが小さくなります。
を固定し、適切に支えてください。そう 適切な遊びになったら、ホイールがアジャ
することで、作業者が負傷したりモー スターにしっかり当たるようにホイール
ターサイクルが損傷したりすることを を押します。左右のアジャスターロック
防ぐことができます。 ナットを 20 Nm で締め付け、リアホイー
平らな場所にモーターサイクルを置き、 ルスピンドルナットを 110 Nm で締め付け
真っ直ぐに立てます。モーターサイクルに ます。
は何も載せないでください。 チェーンの遊びをもう一度点検します。調
リアホイールを回し、ドライブチェーンの 整が必要であれば、もう一度調整します。
張りが一番きつくなる位置を見つけ、両ス
プロケットの間の真ん中あたりで遊びの 警告
量を測定します。
アジャスターボルトのロックナットが
ドライブチェーンの遊びの調整 締めてなかったり、ホイールスピンドル
がゆるんでいたりする状態で走行する
ドライブチェーンの遊びは 20?30mm にし
と、安定性や操縦性が損なわれる可能性
てください。
があります。安定性や操縦性が損なわれ
ると、制御不能となって事故につながる
おそれがあります。
2
リアブレーキの効き具合を点検します。問
1 題があれば、適切に処置します。

警告
ブレーキに欠陥があるまま走行するの
は危険です。Triumph 正規ディーラーで
点検修理してもらってから走行してく
ださい。点検修理を受けないと、制動効
率が低下し、モーターサイクルが制御不
能となって事故につながるおそれがあ
cdga
3 ります。
1. アジャスターボルト
2. アジャスターボルトのロックナット
3. リアホイールスピンドルナット
ホイールスピンドルナットをゆるめます。
左 右 のチ ェ ーン ア ジャ ス タ ーボ ル トの
ロックナットをそれぞれゆるめます。

118
メンテナンスと調整

ドライブチェーンとスプロケットの スプロケットの歯に偏摩耗や異常摩耗が
摩耗点検 ないか、損傷していないか点検します。

摩耗した歯 摩耗した歯
(エンジンスプロ (リアスプロ
ケット) ケット)

(イラストでは摩耗を誇張して
2 描いています)
ccol

cgjt

1. 20 リンク分を測定 ドライブチェーンやスプロケットに異常
2. おもり があれば、Triumph 正規ディーラーで交換
してもらってください。
チェーンガードを取り外します。 チ ェ ー ン ガ ー ド を 取 り 付 け、固 定 具 を
ドライブチェーンに 10 ~ 20 kg のおもり 9 Nm で締め付けます。
をぶら下げ、チェーンをピンと張った状態
にします。 警告
チェーンが真っ直ぐに張っている箇所の
1 番目のピンの中心から21番目のピンの中 チェーンのメンテナンスは絶対に怠っ
心まで、20 リンク分の長さを測定します。 てはいけません。また、チェーンは必ず
チェーンが均一に摩耗するとは限らない Triumph 正規ディーラーで取り付けて
ため、数箇所で同じように測定します。 もらってください。
測定値が 319 mm を超えている場合は、必 必ず、Triumph パーツカタログで指定さ
ずチェーンを交換してください。 れている Triumph 純正のチェーンを使
リアホイールを回し、ドライブチェーンの 用してください。
ローラーが損傷していないか、ピンやリン 純正品以外のチェーンを使用すると、
クがゆるんでいないか点検します。 チェーンが破損したり、スプロケットか
ら外れたりする可能性があります。そう
なると、制御不能となったり事故につな
がったりするおそれがあります。

119
メンテナンスと調整

ブレーキ
注意
ブレーキの摩耗点検
スプロケットに摩耗がある場合は、スプ
ロケットとドライブチェーンを必ず両
方とも交換してください。
ドライブチェーンを交換しないでスプ
ロケットだけを交換すると、新しいスプ 1
ロケットの摩耗が早まる場合がありま
す。
2

cbmz

1. ブレーキパッド
2. 使用限度
ブレーキパッドは、定期点検表にしたがっ
て点検し、使用限度まで摩耗した場合は交
換しなければなりません。
フロントブレーキまたはリアブレーキの
いずれかのブレーキパッドのライニング
が 1.5 mm より薄くなった場合、つまり、
ブレーキパッドが溝の底まで摩耗した場
合は、そのホイールのブレーキパッドをす
べて交換します。

120
メンテナンスと調整

ブレーキディスクやブレーキパッド
を交換した後の慣らし運転 警告
ブレーキディスクもしくはブレーキパッ モーターサイクルをオフロードで頻繁
ドを交換した後またはその両方を交換し に使用すると、ブレーキパッドの摩耗が
た後は、慎重に一定期間慣らし運転を行う 進みます。オフロードで使用する場合
ことをお勧めします。そうすることで、ブ は、ブレーキパッドを頻繁に点検し、摩
レーキディスクとブレーキパッドの当た 耗が使用限度に達する前にブレーキ
りを最適化し、ブレーキディスクとブレー パッドを交換して下さい。
キパッドを長持ちさせることができます。
新品のブレーキディスクとブレーキパッ ブレーキパッドが摩耗した状態で走行
ドの慣らし運転(当たり付け)をするとき すると、制動効率が低下し、モーターサ
は、300 km ほど走行するとよいでしょう。 イクルが制御不能となって事故につな
がるおそれがあります。
ブレーキディスクやブレーキパッドを新
しくした後の慣らし運転では、急ブレーキ ブレーキパッドの磨耗補正
を避け、慎重な運転を心掛け、制動距離を
ブレーキディスクとブレーキパッドは、摩
長めにとって走行してください。
耗してもすき間が自動的に調整されるた
め、ブレーキレバーやブレーキペダルの動
警告 きに影響を及ぼすことはありません。フロ
ントブレーキやリアブレーキのパーツを
ブレーキパッドは必ずホイール単位で 調整する必要はありません。
交換してください。フロントホイールの
場合、ひとつのホイールにキャリパーが
2 つ付いているので、それぞれのキャリ
警告
パーのブレーキパッドをすべて交換し
ブレーキをかけたときに、ブレーキレ
てください。
バーの引き具合やブレーキペダルの踏
ブレーキパッドを一度に交換しないと、 み具合をやわらかく感じる場合または
制動効率が低下し、モーターサイクルが ブレーキレバーやブレーキペダルのス
制御不能となって事故につながるおそ トロークが長すぎる場合は、ブレーキパ
れがあります。 イプやブレーキホースに空気が入って
ブレーキパッドを交換したら、新しいブ いるか、ブレーキが故障している可能性
レーキパッドがなじむまでいつも以上 があります。
に慎重に走行してください。 そのような状態で走行するのは危険で
す。必ず Triumph 正規ディーラーに修
理してもらってから走行してください。
ブレーキが故障したまま走行すると、
モーターサイクルが制御不能となり事
故につながるおそれがあります。

121
メンテナンスと調整

ディスクブレーキフルード フロントブレーキフルードの点検と
両方のリザーバのブレーキフルード量を 補給
点検してください。ブレーキフルードは定
期点検表にしたがって交換してください。
「主要諸元」の章に記載してあるとおり、
DOT 4 のブレーキフルードを使用してく 1
ださい。また、ブレーキフルードに水分や
その他の異物が混入した場合や混入した
疑いのある場合は、ブレーキフルードを交
換してください。

警告
ブレーキフルードには吸湿性があるた 2
め、大気中の水分を吸収します。
吸収した水分によってブレーキフルー
ドの沸点が著しく低下すると、制動効率
が低くなります。 1. フロントブレーキフルードリザーバ
そのため、必ず定期点検表にしたがって の上限ライン
ブレーキフルードを交換してください。 2. 下限ライン
ブレーキフルードは必ず密閉容器に リザーバ内のブレーキフルード量は、(リ
入っている新しいものを使用してくだ ザーバを水平にした状態で)上限ラインと
さい。密閉されていない容器や開封済み 下限ラインとの間にあるようにしてくだ
の容器に入っているブレーキフルード さい。
は絶対に使用してはいけません。 フルード量は、リザーバ本体の前面にある
銘柄やグレードの異なるブレーキフ 窓から点検します。
ルードを混ぜて使用してはいけません。 フルードを補給するときは、カバーのネジ
ブレーキの取付具、シール、ジョイント を取り外し、ダイアフラムシールの位置を
の周囲にブレーキフルードの漏れがな 確認しながらカバーを取り外します。
いか点検してください。ブレーキホース 密閉容器から新品の DOT 4 フルードをリ
に亀裂、劣化、損傷がないかも点検して ザーバの上限ラインまで注ぎます。
ください。
カバーとリザーバ本体との間にダイアフ
問題がある場合は、必ず走行前に修理し ラムシールを元通り取り付け、カバーをか
てください。 ぶせます。カバーのネジを 1 Nm で締め付
これらの警告にしたがわなかった場合 けます。
は、安全な走行ができず、制御不能と
なって事故につながるおそれがありま
す。

122
メンテナンスと調整

リアブレーキフルードの点検と補給 リアブレーキフルードの点検と補給
- リアブレーキアクセサリーリザー
バ(装着車のみ)
2 1

6 5

4
3

1
3
min

1. リアブレーキフルードリザーバ 2
2. 上限ライン
3. 下限ライン
1. 上限ライン
フルード量の点検方法:
2. 下限ライン
モ ー ター サ イク ル の右 側 か らラ イ ダー 3. 点検窓
シートの下にある排気管の中間パイプの 4. ダイアフラム
前方を見るとリザーバが見えます。 5. ダイアフラムサポートリング
フルードの補給方法: 6. リザーバキャップ
リザーバのキャップを取り外します。密閉
リザーバ内のブレーキフルード量は、(リ
容器から新品の DOT 4 フルードをリザー
ザーバを水平にした状態で)上限ラインと
バの上限ラインまで注ぎます。
下限ラインとの間に液面がくるようにし
ダイアフラムシールを元通り取り付け、リ てください。
ザーバのキャップをはめます。
フルード量は、リザーバ本体の前面にある
窓から点検します。
フルードを補給するときは、まずリザーバ
キャップをはずします。
密閉容器から新品の DOT 4 フルードをリ
ザーバの上限ラインまで注ぎます。
ダイアフラムとダイアフラムサポートリ
ングをフルードリザーバにセットします。
リザーバキャップを慎重にねじ込んで、
しっかり締め付けます。

123
メンテナンスと調整

ステアリングのベアリング/
警告
ホイールベアリング
どちらかのリザーバのフルード量が著
しく低下した場合は、走行前に Triumph 注意
正規ディーラーにご連絡ください。ブ
レーキフルードがほとんどない状態あ 点検中にモーターサイクルが倒れてけ
るいはブレーキフルードが漏れている がをすることのないように、モーターサ
状態で走行するのは危険です。ブレーキ イクルを適切に支えてください。ホイー
性能が低下し、モーターサイクルが制御 ルに力をかけ過ぎたり、ホイールを激し
不能となって事故につながるおそれが く揺らしたりしてはいけません。モー
あります。 ターサイクルが倒れてけがをする可能
性があります。
ブレーキライトスイッチ 車体を支えるためのブロックはサンプ
ブレーキライトは、フロントブレーキとリ を傷つけない位置に置いてください。
アブレーキのどちらかを操作すると点灯
します。イグニッションスイッチがオンに ステアリングの点検
な っ てい る とき に フロ ン ト ブレ ー キレ 定 期 点 検 表 に し た が い、ス テ ア リ ン グ
バーを引いたり、リアブレーキペダルを踏 (ヘッドストック)のベアリングの点検・
み込んだりしてもブレーキライトが点灯 注油を行ってください。
しない場合は、Triumph 正規ディーラーに
点検修理してもらってください。 注記:
• ステアリングのベアリングを点検す
警告 るときは、同時にホイールベアリング
も点検してください。
ブレーキライトが故障したまま走行す
ることは違法であり危険です。
ブレーキライトが故障したまま走行す
ると、ライダー自身や周りの道路利用者
が負傷する事故につながるおそれがあ
ります。

124
メンテナンスと調整

ステアリング(ヘッドストック) ホイールベアリングの点検
のベアリングの遊び点検 フロントホイールまたはリアホイールで、
ベアリングとホイールハブとの間に遊び
がある場合、ベアリングから騒音がする場
合、またはホイールがスムーズに回らない
場合は、Triumph 正規ディーラーでホイー
ルベアリングの点検を受けてください。
ホイールベアリングは、定期点検表に指定
されている間隔で点検しなければなりま
せん。
モーターサイクルを平らな場所で真っ直
ぐに立てます。
フ ロン ト ホイ ー ルを 地 面か ら 浮 かせ て
モーターサイクルを支えます。
モーターサイクルの横に立ち、フロントホ
イールの上部をそっと左右にゆすります。
遊びがある場合は、走行前に Triumph 正
ステアリングの遊びの点検 規ディーラーで点検修理してもらってく
点検 ださい。
モーターサイクルを平らな場所で真っ直 ジャッキの位置を変えて、リアホイールも
ぐに立てます。 同様に点検します。
フ ロ ント ホ イー ル を地 面 か ら浮 か せて
モーターサイクルを支えます。 警告
モーターサイクルの前に立ってフロント
フォークの下側を持ち、前後に動かしてみ フロントホイールまたはリアホイール
ます。 のベアリングに摩耗や損傷のある状態
で走行することは危険であり、操縦性と
ステアリング(ヘッドストック)のベアリ
安定性が損なわれて事故につながるお
ン グ に 遊 び が あ る 場 合 は、走 行 前 に
それがあります。ホイールベアリングに
Triumph 正規ディーラーで点検修理して
問 題 が あ り そ う な 場 合 は、走 行 前 に
もらってください。
Triumph 正規ディーラーで点検を受け
てください。
警告
支えのためのブロックを取り外し、モー
ステアリング(ヘッドストック)のベア ターサイクルをサイドスタンドで立てま
リングの調整が不適切であったりベア す。
リングに異常があったりする状態で走
行すると、モーターサイクルが制御不能
となって事故につながるおそれがあり
ます。

支えのためのブロックを取り外し、モー
ターサイクルをサイドスタンドで立てま
す。

125
メンテナンスと調整

フロントサスペンション フロントサスペンションの調整 –
Tiger XRX
フロントフォークの点検 Tiger XRX のフロントサスペンションは調
フォークが損傷していないか、スライダー 整できません。
表面に傷がないか、オイル漏れがないか点
検します。 圧側減衰力の調整 – Tiger XCX
損傷や漏れが見つかった場合は、Triumph 圧側減衰力アジャスターは左側フォーク
正規ディーラーにご連絡ください。 の最上部にあります。
フォークの動作状態の点検: 白色のアジャスターを時計回りに回すと
• モーターサイクルを平らな場所に置 圧側減衰力が増加し、反時計回りに回すと
きます。 減少します。アジャスターを回すとカチッ
と音がするので、時計回りに回しきった位
• ハンドルを握りフロントブレーキを
置からどれだけ回したか回数を数えてお
かけながら、フォークを数回上下に動
いてください。
かします。
• 動きが滑らかでなかったり硬すぎた 1
りする場合は、Triumph 正規ディー
ラーにご連絡ください。
2
+
_

警告
サスペンションに異常や損傷のある状
態で走行することは危険であり、制御不
能となって事故につながるおそれがあ
ります。

警告 1. 圧側減衰力アジャスター
(白)(アドバイスを参照)
すべてのサスペンションユニットには 2. フォークトップキャップ
加圧されたオイルが入っているため、ど
のユニットも絶対に分解してはいけま 注記:
せん。加圧されたオイルに触れると肌や • このモーターサイクルは、フロントサ
目を傷めるおそれがあります。 スペンション設定一覧表(127 ページ
参照)の 1 人乗り(ノーマル)の設定
にして出荷されています。

126
メンテナンスと調整

伸側減衰力の調整 – Tiger XCX フロントサスペンション設定一覧表


伸側減衰力アジャスターは右側フォーク – Tiger XCX
の最上部にあります。
積載状態 フロント
赤色のアジャスターを時計回りに回すと
伸側減衰力が増加し、反時計回りに回すと 圧側減 伸側減
減少します。アジャスターを回すとカチッ 衰力 1 衰力 1
と音がするので、時計回りに回しきった位 (左側 (右側
置からどれだけ回したか回数を数えてお フォーク) フォーク)
いてください。
1 人乗り -12 -12
1 (ノーマル)
1 人乗り(コン -19 -19
フォート)
2
_

1 人乗り -4 -4
(スポーツ)
1 人乗り:トッ -10 -10
プボックスに
荷物あり/
バッグに荷物
あり
2 人乗り -7 -7
1. 伸側減衰力アジャスター
(赤)(アドバイスを参照) 2 人乗り -6 -6
2. フォークトップキャップ (荷物あり)
1 時計回りに回しきった位置から反時計
注記:
回りに回してカチッと音がした回数。
• このモーターサイクルは、フロントサ 最初にカチッと音がした位置を 1 とす
スペンション設定一覧表(127 ページ る。
参照)の 1 人乗り(ノーマル)の設定
にして出荷されています。 サスペンションを 1 人乗りの設定にする
と、1 人乗りで走行するときに快適な乗り
心地と優れたハンドリング特性が得られ
ます。ここで紹介する表の値を目安として
フロントサスペンションを設定してくだ
さい。

127
メンテナンスと調整

リアサスペンション
警告
リアサスペンション設定一覧表 –
フロントとリアのサスペンションのバ Tiger XRX
ランスを適切な状態に保ってください。
サスペンションのバランスが悪いとハ
積載状態 スプリングプリ
ンドリング特性が著しく変化し、制御不
ロード 1
能となって事故につながるおそれがあ
ります。詳細についてはフロントとリア 1 人乗り(ノーマル) 30
のサスペンション設定一覧表を参照し 1 人乗りで荷物あり 0
ていただくか、正規販売店にお問い合わ
せください。 2 人乗りまたは 2 人 0
乗りで荷物あり
注記: 1
時計回りに回しきった位置(閉じた位
• 左側フォークには圧側減衰力アジャ 置)から反時計回りに回した回数。
スターがあります。右側フォークには
伸側減衰力アジャスターがあります。 リアサスペンション設定一覧表 –
• Tiger XCX は、フロントサスペンショ Tiger XCX
ン設定一覧表(127 ページ参照)の 1
人乗り(ノーマル)の設定にして出荷 積載状態 スプリン 伸側減衰
されています。 グプリ 力1
• サスペンション設定一覧表はあくま ロード 1
でも目安です。ライダーの体重や好み 1 人乗り -9 -1.5
によって設定値は異なります。リアサ
(ノーマル)
スペンションの調整の詳細について
は、次ページ以降を参照してくださ 1 人乗り(コン -9 -3.0
い。 フォート)
1 人乗り -9 -0.5
(スポーツ)
1 人乗り:トッ -4.5 -1
プボックスに
荷物あり/
バッグに荷物
あり
2 人乗り 時計回りに -0.5
回しきった
位置
2 人乗り 時計回りに -0.25
(荷物あり) 回しきった
位置
1
アジャスターを時計回りに回しきった
位置から反時計回りに回した数。

128
メンテナンスと調整
サスペンションを 1 人乗りの設定にする スプリングプリロードの調整 –
と、1 人乗りで走行するときに快適な乗り Tiger XRX
心地と優れたハンドリング特性が得られ
ます。ここで紹介する表の値を目安として
リアサスペンションを設定してください。
スプリングプリロードを上げれば硬めの
減衰力が必要となり、スプリングプリロー
ドを下げれば軟らかめの減衰力が必要と
なります。
路面状況とスプリングプリロードに合わ
せて減衰力を調整してください。

警告
フロントとリアのサスペンションのバ 1
ランスを適切な状態に保ってください。
サスペンションのバランスが悪いとハ cgjm

ンドリング特性が著しく変化し、制御不
能となって事故につながるおそれがあ 1. Tiger XRX のスプリングプリロードア
ります。詳細についてはフロントとリア ジャスター
のサスペンション設定一覧表を参照し ス プリ ン グプ リ ロー ド アジ ャ ス ター は
ていただくか、正規販売店にお問い合わ モーターサイクルの右側にあり、RSU の
せください。 最上部に取り付けてあります。
スプリングプリロードの設定値を上げる
注記:
ときはアジャスターを時計回りに回し、下
• Tiger XRX ??? Tiger XCX は、リアサス げるときは反時計回りに回します。
ペンション設定一覧表(128 ページ参
照)の 1 人乗り(ノーマル)の設定に 注記:
して出荷されています。 • 設定値は、アジャスターを時計回りに
• サスペンション設定一覧表はあくま 回しきった位置(閉じた位置)から反
でも目安です。ライダーの体重や好み 時計回りに回した回数で示します。
によって設定値は異なります。リアサ • Tiger XRX の スプ リン グプ リロー ド
スペンションの調整の方法について は、リアサスペンション設定一覧表
は、次ページ以降を参照してくださ (128 ページ参照)の 1 人乗り(ノーマ
い。 ル)の設定にして出荷されています。
リアサスペンションの調整
Tiger XRX のリアサスペンションユニット
(RSU)はスプリングプリロードを調整で
きます。
Tiger XCX の RSU はスプリングプリロード
と伸側減衰力を調整できます。

129
メンテナンスと調整

スプリングプリロードの調整 – 伸側減衰力の調整 – Tiger XCX


Tiger XCX

1
1
2

cgji

cinn
1. 伸側減衰力アジャスター
1. Tiger XCX のスプリングプリロードア 伸側減衰力アジャスターは RSU の下部に
ジャスター あり、モーターサイクルの左右どちら側か
2. RSU らでもアジャスターを回すことができま
ス プ リン グ プリ ロ ード ア ジ ャス タ ーは す。
モーターサイクルの右側にあり、RSU の 伸 側減 衰 力の 設 定値 を 上げ る と きは ス
最上部に取り付けてあります。 ロット付きアジャスターを時計回りに回
スプリングプリロードの設定値を上げる し、下げるときは反時計回りに回します。
ときは5 mmの六角アジャスターを時計回
注記:
りに回し、下げるときは反時計回りに回し
ます。 • 設定値は、アジャスターを時計回りに
回しきった位置(閉じた位置)から反
注記: 時計回りに回した回数で示します。
• 設定値は、アジャスターを時計回りに • Tiger XCX の伸側減衰力アジャスター
回しきった位置(閉じた位置)から反 は、リアサスペンション設定一覧表
時計回りに回した回数で示します。 (128 ページ参照)の 1 人乗り(ノーマ
• Tiger XCX のスプリングプリロード ル)の設定にして出荷されています。
は、リアサスペンション設定一覧表
(128 ページ参照)の 1 人乗り(ノーマ
ル)の設定にして出荷されています。

130
メンテナンスと調整

バンク角指示器 タイヤ
警告
バンク角指示器が以下に述べる摩耗限 cboa
度を超えていると、モーターサイクルの
バンク角が深くなりすぎる危険性があ
ります。
危険な角度まで車体をバンクさせると、
モーターサイクルが不安定な状態にな
り、制御不能となって事故につながるお
それがあります。

バンク角指示器はライダー用フットレス
トにあります。
バンク角指示器が摩耗していないか定期
的に点検してください。
バンク角指示器の残りの長さが 20 mm に
なったら摩耗限度ですので、バンク角指示
器を交換してください。
T908044

タイヤのマークの例
Tiger XCX にはスポークホイールが取り付
けてあるので、インナーチューブを使用す
るタイヤを装着してください。

警告
スポークホイールにインナーチューブ
1 を装着しないと、タイヤ空気圧が低下
し、車体が制御不能となって事故につな
2 がるおそれがあります。

Tiger XRX には チ ュー ブ レス タ イヤ、


cimu_2 チューブレス用のバルブとホイールリム
1. バンク角指示器 が 装 着 さ れ て い ま す。 「TUBELESS」
2. 残りの長さ (チューブレス)のマークのあるタイヤお
よびチューブレスタイプのタイヤバルブ
を「SUITABLE FOR TUBELESS TYRES」
(チューブレスタイヤ用)のマークがある
リムに取り付けてください。

131
メンテナンスと調整

警告
チューブレスリムにチューブ式タイヤ
を取り付けないでください。ビードが固
定されず、タイヤがリムの上でスリップ
するため、タイヤ空気圧が急速に低下
し、モーターサイクルが制御不能となっ
て事故につながるおそれがあります。
チューブレスタイヤの内側にインナー
チューブを入れることは絶対にやめて
ください。インナーチューブを入れると
タイヤ内部の摩擦によって熱が発生す
るため、チューブが破裂してタイヤ空気
圧が急速に低下し、モーターサイクルが
cgiq
制御不能となって事故につながるおそ
れがあります。 ホイールのマーク - チューブレス
ホイール

警告
インナーチューブを使用するのはス
ポークホイールを装着したモーターサ
イク ル だけ で す。必 ず「TUBE TYPE」
(チューブタイプ)のマークがあるタイ
ヤで使用してください。
「TUBELESS」 (チューブレス)のマーク
がある認定タイヤの中には、インナー
チューブを使用できるものもあります。
その場合は、インナーチューブを装着で
きることがタイヤウォールに明記され
cfhb
ています(イラスト参照)。
「TUBELESS」のマークがあるタイヤで
タイヤのマークの例 - インナーチューブを装着できることが
チューブレスタイヤ 明 記 さ れ て い な い 場 合 や「SUITABLE
FOR TUBELESS TYRES」(チューブレス
タイヤ用)のマークがあるアロイホイー
ルの場合は、インナーチューブを使用す
るとタイヤ空気圧が低下し、モーターサ
イクルが制御不能となって事故につな
がるおそれがあります。

132
メンテナンスと調整
タイヤ空気圧は、正確なタイヤ空気圧ゲー
ジを使用して必ず冷間時に調整してくだ
さい。計器盤に表示された空気圧を見て調
整してはいけません。

ON
TUB
警告
FIT E TYP
AT
UB E RIM
E
タイヤ空気圧が不適切な場合、トレッド
が異常に摩耗し、安定性が低下するた
め、制御不能となって事故につながるお
それがあります。
空気圧が低すぎると、タイヤがリムの上
でスリップしたり、リムから外れたりす
ることがあります。空気圧が高すぎると
不安定な状態になり、トレッドの摩耗が
早まります。
タイヤのマークの例 -
インナーチューブを使用可能な 空気圧は低すぎても高すぎても危険で
チューブレスタイヤ あり、制御不能となって事故につながる
おそれがあります。
タイヤ空気圧
タイヤ空気圧を適正にすることで、高い安 警告
定性と快適な乗り心地がもたらされ、タイ
ヤも長持ちします。必ず走行前のタイヤ冷 オフロード走行用にタイヤ空気圧を低
間時にタイヤ空気圧を点検してください。 めに設定したままオンロードで走行す
タイヤ空気圧は日常的に点検し、適宜調整 ると、安定性が損なわれます。必ず「主
してください(適切な空気圧については 要諸元」の章に記載されているオンロー
「主要諸元」の章を参照)。または、Triumph ド用のタイヤ空気圧にしたがって、空気
正規ディーラーでホイールとタイヤの点 圧を設定してください。
検を受けてください。 タイヤ空気圧が不適切なまま走行する
タイヤ空気圧モニタリングシステム と、制御不能となって事故につながるお
(TPMS 装着車の場合) それがあります。
計器盤に表示されるタイヤ空気圧は、タイ
ヤ空気圧表示を選択した時点の空気圧で
す。走行中にタイヤが温められるとタイヤ
内の空気が膨張して空気圧が上がるため、
表示された空気圧がタイヤ冷間時に設定
し た 空 気 圧 と 異 な る 場 合 が あ り ま す。
Triumph 社では、タイヤ内の空気の膨張を
考慮して冷間時のタイヤ空気圧を指定し
ています。

133
メンテナンスと調整

タイヤの磨耗
警告
磨耗が進んだタイヤで走行することは
危険です。トラクション、安定性、操縦
cboa
性に悪影響を及ぼし、制御不能となって
タイヤのトレッドが摩耗するにつれ、タイ 事故につながるおそれがあります。
ヤはパンクしやすくなります。タイヤに関 パンクしても、ほとんどの場合、空気は
する問題の 90%は、トレッド寿命が残り 非常にゆっくりと漏れていきます。タイ
10%となった以降、つまり摩耗が 90%以 ヤがパンクしていないか必ず念入りに
上進んだときに発生すると考えられてい 点検してください。タイヤに切り傷がな
ます。したがって、タイヤを摩耗限度まで いか、釘や何かとがったものが刺さって
使用することはお勧めできません。 いないか点検してください。パンクした
タイヤや損傷したタイヤで走行すると、
トレッド残り溝の規定値 安定性と操縦性に悪影響を及ぼし、制御
定期点検表にしたがい、デプスゲージでト 不能となって事故につながるおそれが
レッドの残り溝を測ります。残り溝が下表 あります。
の規定値以上あるか確認し、なければタイ リムにへこみや変形がないか、スポーク
ヤを交換してください。 にゆるみや損傷がないか点検してくだ
さい。ホイールやスポークやタイヤに損
時速 130 km/h 以下 2 mm 傷や欠陥がある状態で走行するのは危
時速 130 km/h 超 リア 3 mm、 険であり、制御不能となって事故につな
フロント 2 mm がるおそれがあります。
タイヤの交換またはホイールやスポー
ク や タ イ ヤ の 安 全 点 検 に つ い て は、
警告 Triumph 正規ディーラーにご連絡くだ
さい。
サーキット以外の場所では、法定制限速
度を超える速度で走行してはいけませ
ん。

警告
この Triumph モーターサイクルで高速
走行できるのは、定められたコースで行
われるロードレースやサーキットだけ
です。また、高速走行が可能なのは、高
速走行に必要とされるテクニックを修
得し、このモーターサイクルのあらゆる
状況における特性を熟知しているライ
ダーだけです。その他の状況での高速走
行は危険であり、モーターサイクルが制
御不能となって事故につながるおそれ
があります。

134
メンテナンスと調整

タイヤの交換 注記:
• 「TUBELESS」(チューブレス)のマー
警告 クがある認定タイヤの中には、イン
ナーチューブを使用できるものもあ
インナーチューブを使用するのはス ります。その場合は、インナーチュー
ポークホイールを装着したモーターサ ブを装着できることがタイヤウォー
イ クル だ けで す。必ず「TUBE TYPE」 ルに明記されています。
(チューブタイプ)のマークがあるタイ Triumph 製モーターサイクルはすべて、さ
ヤで使用してください。 まざまな走行条件で徹底的にテストを行
「TUBELESS」のマークがあるタイヤに い、各モデルに最適な組み合わせのタイヤ
インナーチューブを使用したり、アロイ を認定しています。交換用のタイヤを購入
ホイールにインナーチューブを使用し する際は、認定されたタイヤおよびイン
たりすると、制御不能となって事故につ ナ ーチ ュ ーブ が 必要 で あれ ば イ ンナ ー
ながるおそれがあります。 チューブを、指定の組み合わせで使用しな
ければなりません。認定されていないタイ
ヤとインナーチューブを使ったり、認定さ
警告 れたタイヤとインナーチューブを指定外
の組み合わせで使用したりすると、モー
チューブレスリムにチューブ式タイヤ ターサイクルが不安定になり、制御不能と
を取り付けないでください。ビードが固 なって事故につながるおそれがあります。
定されず、タイヤがリムの上でスリップ
ABS 搭載モデルの場合は、認定されていな
するため、タイヤ空気圧が急速に低下
いタイヤを取り付けるとホイール速度の
し、モーターサイクルが制御不能となっ
違いが生じ、ABS コンピューターが正しく
て事故につながるおそれがあります。
動作しない可能性があります。
チューブレスタイヤの内側にインナー
チューブを入れることは絶対にやめて 認定タイヤとインナーチューブの組み合
ください。インナーチューブを入れると わせについては、 「主要諸元」を参照して
タイヤ内部の摩擦によって熱が発生す ください。タイヤとインナーチューブの取
るため、チューブが破裂してタイヤ空気 り付けおよびバランス調整は、Triumph 正
圧が急速に低下し、モーターサイクルが 規ディーラーにご依頼ください。トレーニ
制御不能となって事故につながるおそ ングを受けたスタッフが適切にタイヤを
れがあります。 お取り付けします。

135
メンテナンスと調整
タイヤ空気圧モニタリングシステム
(TPMS 装着モデルのみ) 警告
注意 タイヤまたはインナーチューブがパン
クした場合は、タイヤとインナーチュー
タイヤ空気圧センサーの取付位置を示 ブを必ず交換してください。パンクした
すラベルがホイールリムに貼ってあり タイヤとインナーチューブを交換しな
ます。タイヤを交換するときは、タイヤ かったり、タイヤやインナーチューブの
空気圧センサーを傷つけないように注 パンクを修理して走行したりすると、安
意してください。タイヤは Triumph 正 定性が損なわれ、モーターサイクルが制
規ディーラーに取り付けてもらってく 御不能となって事故につながるおそれ
ださい。その際、タイヤ空気圧センサー があります。
がホイールに取り付けてあることを
ディーラーに伝えてください。
警告
注意 縁石にぶつかった後などでタイヤやイ
ンナーチューブが損傷した疑いがある
パンク防止剤またはTPMSセンサーのオ 場合は、Triumph 正規ディーラーでタイ
リフィスへのエアフローを妨げるよう ヤの内側と外側およびインナーチュー
な製品は使用しないでください。走行中 ブの点検を受けてください。タイヤの損
にTPMSセンサーのオリフィスが詰まる 傷は外側からでは見えないことがあり
とセンサーが動作しなくなり、TPMS セ ます。タイヤが損傷したまま走行する
ンサーアッセンブリーが損傷して使用 と、制御不能となって事故につながるお
できなくなります。パンク防止剤や不適 それがあります。
切なメンテナンスに起因する破損は、製
造上の欠陥ではないため、保証の対象に
はなりません。タイヤは Triumph 正規
ディーラーに取り付けてもらってくだ
さい。その際、タイヤ空気圧センサーが
ホイールに取り付けてあることを
ディーラーに伝えてください。

136
メンテナンスと調整

警告 警告
タイヤやインナーチューブの交換が必 続き
要なときは、Triumph 正規ディーラーに タイヤやインナーチューブがきちんと
ご連絡ください。Triumph 正規ディー 固定されていなかったり、タイヤ空気圧
ラーにて、認定リストの中から正しい組 の調整が不適切であったり、ハンドリン
み合わせのタイヤとインナーチューブ グ特性に慣れていない状態で運転した
を選択し、タイヤとインナーチューブの りすると、モーターサイクルが制御不能
メーカーの指示にしたがって取り付け となって事故につながるおそれがあり
を致します。 ます。
タイヤとインナーチューブを交換した
後は、タイヤとインナーチューブがリム
に固定されるまで約24時間かかります。 警告
それぞれがリムに固定されるまでの間
は、慎重に走行してください。タイヤや ローリングロードダイナモメーターで
インナーチューブがしっかり固定され 使用したタイヤやインナーチューブは
ないと、モーターサイクルが不安定にな 損傷していることがあります。タイヤの
り、制御不能となって事故につながるお 外側表面からは損傷が見えないことも
それがあります。 あります。
新しいタイヤとインナーチューブを取 ローリングロードダイナモメーターで
り付けた後は、摩耗したタイヤとイン 使用したタイヤおよびインナーチュー
ナーチューブで走行していたときとハ ブは必ず交換してください。損傷したタ
ンドリング特性が異なります。ライダー イヤやインナーチューブをそのまま使
が新しいハンドリング特性に慣れるま 用すると、安定性が損なわれ、制御不能
でには、約 160 km ほど走行する必要が となって事故につながるおそれがあり
あります。 ます。
新しいタイヤとインナーチューブを取
り付けてから 24 時間後にタイヤ空気圧
を 点 検・調 整 し、タ イ ヤ と イ ン ナ ー
チューブがきちんと固定されているか
確認してください。必要に応じて調整し
てください。
タイヤを取り付けてから 160 km 走行し
た時点でも、同様の点検・調整を行って
ください。
続き

137
メンテナンスと調整

バッテリー
警告
安全で安定したハンドリングを確保す 警告
るためには、正確なホイールバランスが
必要です。ホイールバランスウェイトを バッテリーは引火性のガスを発生する
ことがあります。火花、炎、タバコなど
取り外したり変更したりしてはいけま
を絶対に近づけないでください。閉め
せん。ホイールバランスが不適切になる
と、安定性が損なわれ、制御不能となっ きった場所でバッテリーを充電したり
て事故につながるおそれがあります。 使用したりするときは、十分に換気して
ください。
タイヤやインナーチューブを交換した
後など、ホイールバランスの調整が必要 バッテリーには硫酸(バッテリー液)が
含まれています。肌や目に付着すると重
な場合は、Triumph 正規ディーラーにご
度のやけどを負うことがあります。保護
連絡ください。
服と顔用保護具を着用してください。
必ず接着式のウェイトを使用してくだ
バッテリー液が肌についた場合は、すぐ
さい。クリップ式ウェイトを使用すると
に水で洗い流してください。
ホイールやタイヤやインナーチューブ
が損傷することがあり、タイヤ空気圧が バッテリー液が目に入った場合は、15 分
低下し、制御不能となって事故につなが 間以上水で洗い、すぐに医師の手当てを
るおそれがあります。 受けてください。
バッテリー液を飲み込んだ場合は、水を
大量に飲み、すぐに医師の手当てを受け
てください。
子供がバッテリー液に触れることがな
いようにしてください。

警告
バッテリーには有毒物質が含まれてい
ます。バッテリーがモーターサイクルに
取り付けてあるときも、取り外してある
ときも、絶対に子供がバッテリーに触れ
ないようにしてください。
バッテリーにブースターケーブルを付
けたり、バッテリーケーブルを互いに接
触させたり、プラスとマイナスのケーブ
ルを逆に接続したりしないでください。
火花が生じてバッテリーのガスに引火
し、負傷する危険があります。

138
メンテナンスと調整

バッテリーの取り外し バッテリーの廃棄
バッテリーを交換する場合は、リサイクル
業者に古いバッテリーを回収してもらっ
4 てください。バッテリーの有害物質が環境
を汚染することのない方法でリサイクル
業者が処理します。

バッテリーのメンテナンス
乾いた清潔な布でバッテリーの汚れを落
3 とします。ケーブル接続部の汚れをきちん
と落としてください。
2
1 警告
バッテリー液は腐食性があり有毒なた
cgjk め、肌に付着すると肌を傷めることがあ
ります。バッテリー液が肌に付着しない
1. バッテリー
ようにしてください。また、バッテリー
2. マイナスターミナル(黒)
液を飲み込んでもいけません。バッテ
3. プラスターミナル(赤)
リーを取り扱うときは、必ず目や肌を覆
4. バッテリーストラップ
う保護具を着用し、けがを防いでくださ
ライダーシートを取り外します。 い。
バッテリーストラップを取り外します。 このバッテリーは密閉タイプですので、メ
バッテリーのリード線を、マイナス(黒) ンテナンスの必要はありません。ただし、
から先に取り外します。 保管中などは電圧を点検し、定期的に充電
バッテリーをケースから取り出します。 してください。
バッテリー内のバッテリー液の量を調整
警告 することはできませんので、シールスト
リップは取り外さないでください。
モーターサイクルのフレームにバッテ
リーターミナルが触れないように気を バッテリーの放電
つけてください。ショートしたり火花が
生じたりすると、バッテリーのガスに引 注意
火し、負傷する危険があります。
バッテリーをフル充電した状態に保つ
とバッテリーが長持ちします。
バッテリーの電圧が低下すると、バッテ
リー内部が激しく損傷する可能性があ
ります。

139
メンテナンスと調整
通常は、モーターサイクルの充電システム バッテリーの充電
によって、バッテリーがフル充電の状態に バッテリー充電器の選び方、バッテリー電
保たれます。ただし、モーターサイクルを 圧の点検方法、またはバッテリーの充電方
放置しておくと、自己放電という現象が生 法についての詳細は、Triumph 正規ディー
じ、バッテリーは次第に放電していきま ラーにお問い合わせください。
す。時計、エンジン制御モジュール(ECM)
メモリー、高温、電動式安全システム、電
動 式 アク セ サリ ー など に よ って バ ッテ
警告
リーの放電が進みます。モーターサイクル
バッテリーからは爆発性のガスが発生
を保管するときは、バッテリーを外してお
します。火花、炎、タバコなどを絶対に
くと放電を抑えることができます。
近づけないでください。閉めきった場所
でバッテリーを充電したり使用したり
お車の保管時と使用頻度の低いお車
するときは、十分に換気してください。
のバッテリーのメンテナンス
バッテリーには硫酸(バッテリー液)が
お車を保管している間やお車の使用頻度 含まれています。肌や目に付着すると重
が低いときは、デジタルマルチメーターで 度のやけどを負うことがあります。保護
バッテリー電圧を週に 1 度点検します。デ 服と顔用保護具を着用してください。
ジタルマルチメーターのメーカー説明書
バッテリー液が肌についた場合は、すぐ
にしたがってください。
に水で洗い流してください。
バッテリー電圧が 12.7 V 以下になったら、
バッテリー液が目に入った場合は、15 分
バッテリーを充電してください(140 ペー
間以上水で洗い、すぐに医師の手当てを
ジ参照)。
受けてください。
バッテリーの放電を防がなかったり、たと
バッテリー液を飲み込んだ場合は、水を
え短時間でも放電したまま放置したりす
大量に飲み、すぐに医師の手当てを受け
ると、鉛極板が硫酸化します。硫酸化は
てください。
バッテリー内部で生じる正常な化学反応
ですが、長期間続くと電極板に結晶が付着 子供がバッテリー液に触れることがな
し、バッテリーの再生が困難になったり、 いようにしてください。
不可能になったりします。このような回復
不能な損傷は、製造上の欠陥ではないた 注意
め、モーターサイクルの保証対象ではあり
ません。 自動車用クイックチャージャーは使用
バッテリーを常にフル充電しておくと、寒 しないでください。充電しすぎたり、
冷時に凍結しにくくなります。バッテリー バッテリーが損傷したりすることがあ
が凍結すると、バッテリー内部が激しく損 ります。
傷する可能性があります。

140
メンテナンスと調整
バッテリー電圧が 12.7 V 以下になったら、 ヒューズボックス
Triumph 認定のバッテリー充電器で充電
してください。必ずバッテリー充電器の
メーカーの説明書にしたがってください。
1
お車を長期にわたって(2 週間以上)保管
す る と き は、バ ッ テ リ ー を 取 り 外 し、
Triumph 認定のメンテナンス用充電器を
使用して充電状態を保ってください。
エンジンがかからないレベルまでバッテ
リー電圧が低下した場合も、バッテリーを
2
取り外してから充電してください。

バッテリーの取り付け

警告
cgjk

モーターサイクルのフレームにバッテ
リーターミナルが触れないように気を 1. フロントヒューズボックス
つけてください。ショートしたり火花が 2. リアヒューズボックス
生じたりすると、バッテリーのガスに引 ヒューズボックスはライダーシートの下
火し、負傷する危険があります。 にあります。
ヒューズボックスの作業をするときは、
バッテリーをバッテリーケースに入れま
シートを取り外してください。
す。
プラス(赤)のリード線から先に、バッテ
リーに再接続します。バッテリーターミナ
警告
ルを 4.5 Nm で締め付けます。
ヒューズが切れたときは、ヒューズボッ
腐食を防ぐために、各ターミナルにグリー クスのカバーに明記されている正しい
スを薄く塗布します。 定格の新品のヒューズに交換してくだ
プラスターミナルに保護キャップをかぶ さい。絶対に定格を超えるヒューズを使
せます。 用してはいけません。不適切なヒューズ
バッテリーストラップを取り付けます。 を使用すると電気系統に問題が生じ、
ライダーシートを取り付けます。 モーターサイクルが損傷し、制御不能と
なって事故につながるおそれがありま
す。

141
メンテナンスと調整

ヒューズの見分け方 表の中のヒューズ No. は、下のイラストの


ヒューズが切れると、そのヒューズで保護 ヒューズボックスカバーの番号と同じで
しているシステムがすべて作動しなくな す。スペアヒューズはメインヒューズに対
ります。ヒューズが切れていないか点検す して直角に置かれています。スペアヒュー
るときは、下表を参考にしてどのヒューズ ズを使った場合は新しいスぺアヒューズ
が切れたかを突き止めてください。 を取り付けてください。

1 2 4 5

20
OPEN 1 20A ABS

5
10

6 EMPTY 10
15 2 10A
5 15A ACC 15 3 15A
4 5A
5 10
3
15

4 20A
20
3 5A 5 5 10A
2 10A 10
10 6 20A
20
15

1 15A 20 OPEN
15

モーターサイクル前部
cebw_3

1. フロントヒューズボックスカバー 4. リアヒューズボックス
2. フロントヒューズボックス 5. リアヒューズボックスカバー
3. スペアヒューズ

142
メンテナンスと調整
フロントヒューズボックス ヘッドライト
保護回路 ヒュー 定格
ズ No. (A)
未使用 6 -
アクセサリーソケット 5 15 警告
ヒートグリップ 4 5
視界の状況や気象条件に合わせて走行
アクセサリーライト 3 5 速度を調整してください。
補助ライト 2 10 対向車のドライバーにまぶしい思いをさ
せることなく、路面前方を十分に照らすこ
冷却ファン 1 15
とができるようにヘッドライトの光軸を
リアヒューズボックス 調整してください。ヘッドライトが正しく
調整されていないと、十分な視界を確保で
保護回路 ヒュー 定格 きず、事故につながるおそれがあります。
ズ No. (A)
ABS 1 20 警告
燃料ポンプ 2 10
走行中は、絶対にヘッドライトの光軸を
アラーム、計器類、 3 15 調整してはいけません。
ECM
走行中にヘッドライトの光軸を調整しよう
エンジン制御 4 20 とすると、モーターサイクルが制御不能と
なって事故につながるおそれがあります。
アラーム、診断コネク 5 10
ター、計器類
ディップ・メインビー 6 20 注意
ムヘッドライト、ス
ヘッドライトレンズの通気や放熱の妨げに
ターターリレー
なるようなものをヘッドライトやヘッドラ
注記: イトレンズに取り付けてはいけません。
布、荷物、粘着テープ、ヘッドライトビー
• スターターソレノイドには予備とし
ム調整装置、純正品以外のヘッドライトレ
て 30 A のヒューズがあり、直接ソレ
ノイドに取り付けられています。この ンズカバーなどでヘッドライトレンズを
ヒューズもライダーシートの下にあ 覆った状態で走行すると、レンズが過熱・
ります。 変形し、ヘッドライトアッセンブリーが修
理不可能な状態になることがあります。
過熱による損傷は製造上の欠陥ではな
いため、保証の対象外です。
サーキット走行をするためにヘッドラ
イトレンズにテープを貼る必要がある
場合などは、ヘッドライトの配線を外し
ておいてください。

143
メンテナンスと調整

ヘッドライトの調整 荷物積載時用ヘッドライトアジャス
それぞれのヘッドライトの裏側には上下 ターレバー
方向調整ネジと左右方向調整ネジがある
ので、ヘッドライトの光軸を調整するこが
できます。また、荷物を載せたときに上下
方向の光軸を調整できるように、便利なア
ジャスターレバーも装着されています。

3
2
cgin

2 1 1. ヘッドライトアジャスターレバー
(荷物なしの位置)
2. ヘッドライトアジャスターレバー
(荷物ありの位置)
cgim

荷物がないときは、ヘッドライトアジャス
1.左右方向調整ネジ ターレバーを水平(1 の位置)にしておき
2.上下方向調整ネジ ます。
3.荷物積載時用ヘッドライトアジャス 荷 物を 載 せた と きは、 ヘ ッド ラ イト ア
ターレバー ジャスターレバーを下に回して2の位置に
ヘッドライトディップビームのスイッチ します。そうするとヘッドライトの光軸が
を入れます。 約 2 度下向きになります。
ヘッドライトの光軸を上に向けるときは
上下方向調整ネジを時計回りに回し、下に
向けるときは反時計回りに回します。
ヘッドライトの光軸を右に向けるときは
左右方向調整ネジを時計回りに回し、左に
向けるときは反時計回りに回します。
光軸を設定したら、ヘッドライトのスイッ
チを切ります。

144
メンテナンスと調整

ヘッドライトのバルブの交換
警告
注意 ライト点灯中はバルブが熱くなります。
純正品以外のヘッドライトバルブを使 必ずバルブが冷えてから作業してくだ
用すると、ヘッドライトレンズを損傷す さい。バルブのガラス部分には触れない
る場合があります。 でください。ガラスに触れたりガラスが
汚れたりした場合は、ガラスをアルコー
必ず Triumph 純正のヘッドライトバル ルで拭いてください。
ブを使用してください。純正のヘッドラ
イトバルブは Triumph パーツカタログ バルブの交換方法:
に掲載されています。 ライダーシートを取り外します。
ヘッドライトバルブの交換は、Triumph バッテリーのリード線を、マイナス(黒)
正規ディーラーにご依頼ください。 から先に取り外します。
ヘッドライトバルブを交換するときに、 交換するバルブのバルブカバーを反時計
ヘッドライトを取り外す必要はありませ 回りに回し、バルブから取り外します。
ん。 バルブからマルチプラグを抜きます。
イラストのように、ヘッドライトアッセン
3 ブリーのフックからバルブリテーナーを
外し、バルブから遠ざけるように回しま
1 す。
バルブリテーナーからバルブを取り外し
ます。
バルブを取り付けるときは、取り外したと
きと逆の手順になります。
2

cgjn

1. バルブリテーナー(右側を図示)
2. バルブリテーナーフック
3. バルブ

145
メンテナンスと調整

ポジションライトのバルブの交換 方向指示器
1 バルブの交換
2

3 2
chgn
celc

1. 固定具
2. ヘッドライトサラウンド
3. ポジションライトのバルブ 1. 方向指示器レンズ
2. ネジ
ポジションライトはヘッドライトの中央
に取り付けてあります。バルブを交換する 方向指示器のレンズは、レンズに付いてい
ときは、まず固定具 4 個を外してヘッドラ るネジで固定してあります。
イトサラウンドを取り外します。次にヘッ バルブを交換するときは、ネジを外してレ
ドライトからゴム製リテーナーを外し、バ ンズを取り外します。
ルブを抜きます。
バルブを取り付けるときは、取り外したと
きと逆の手順になります。

リアライト/ライセンスプレートラ
イト
リアライト/ライセンスプレートライト
の交換
リアライトユニットはメンテナンス不要
の密閉式 LED ユニットです。ライセンス
プレートライトは、リアライトユニットと
一体型です。

146
メンテナンスと調整

洗車 塗装面と研磨面に使うスポンジや布とは
別にシャーシに使うスポンジや布も用意
定期的に洗車することは、モーターサイク
してください。シャーシ付近(マッドガー
ルのメンテナンスの基本です。定期的に洗 ドの下やホイールなど)は、道路の泥やほ
車すれば、美しい外観を何年も保つことが
こりでざらついていることが多いため、
できます。洗車するときは必ず自動車用洗
シャーシ付近に使用したスポンジや布で
剤と冷水を使用してください。特に、海風 塗装面や研磨面を拭くと表面にひっかき
や海水にさらされた後や、埃っぽい道やぬ 傷がつくことがあります。
かるんだ道を走行した後、冬季に融雪剤を
まいた路面を走行した後などには、自動車 洗車時に注意が必要な箇所
用洗剤と冷水で洗車することが大切です。
家庭用洗剤は腐食の原因となるので使用 以下の箇所の近くに勢いよく水を吹き付
しないでください。 けてはいけません。
ご所有のモーターサイクルの保証条件に • 計器盤
基づき、特定の部品の腐食は保証対象と • ブレーキシリンダーとブレーキキャ
なってはいますが、ご自身で上述の事項を リパー
守って腐食を防ぎ、モーターサイクルの外 • 燃料タンクの下
観を保つてください。 • ヘッドストックベアリング
• ライダーシートの下の吸気ダクト。
マット塗装のお手入れ
マット塗装のお手入れは、ハイグロス塗装
のお手入れ方法と同じです。 注意
• ポリッシュやワックスは使用しない
でください。 吸気ダクトの周囲に吹き付けた水がエ
アボックスやエンジンに入ると、エア
• 傷を消すために塗装面を磨くことは ボックスとエンジンが損傷する可能性
避けてください。 があります。
洗車の準備
以下の箇所には洗車の前にカバー等をか 注意
けて、水がかからないようにします。
高圧スプレー洗浄機の使用はお勧めし
排気管の後部開口部:
ません。高圧スプレー洗浄機を使用する
ビニール袋をかぶせてゴムバンドで固定
とベアリングなどの部品に水が入り、腐
します。
食や潤滑不足によって摩耗が進行する
クラッチレバー、ブレーキレバー、ハンド ことがあります。
ルのスイッチハウジング:
ビニール袋をかぶせます。 注記:
イグニッションスイッチとステアリング • 強いアルカリ性の洗剤を使うと塗装
ロック: 面に洗剤が残り、水滴の跡が残ること
キーホールにテープを貼ります。 があります。きれいに洗車するため
指輪、時計、ジッパー、ベルトのバックル に、弱アルカリ性の洗剤を使ってくだ
などは外してください。塗装面や研磨面に さい。
ひっかき傷がついたりすることがありま
す。

147
メンテナンスと調整

洗車後の作業 塗装されていないアルミ部品
ビニール袋やテープを取り外し、吸気口を 一部モデルのブレーキレバー、クラッチレ
きれいにします。 バー、ホイール、エンジンカバー、トップ
ピボット、ボルト、ナットに注油します。 ヨーク、ボトムヨーク等は、その外観を保
つために正しい方法で洗浄する必要があ
走行する前に、ブレーキテストをします。
ります。ご所有のモーターサイクルで、ど
エンジンをかけ、5 分間アイドリングしま の部品が塗装されていないアルミ部品か
す。排出ガスがこもらないように適切に換 分からない場合は、正規販売店にお問い合
気します。 わせください。
乾いた布で残った水滴を拭き取ります。腐 研磨剤や腐食性の物質が入っていないア
食の原因となるので、水滴をつけたままに ルミ部品専用クリーナーを使用してくだ
してはいけません。 さい。
アルミ部品は定期的に洗浄してください。
警告 特に、悪天候の中を走行した後は、アルミ
部品を手洗いして乾かしてください。
ブレーキディスクにワックスをかけた
り注油したりすることは絶対にやめて 手入れが行き届いていない場合は、保証の
ください。制動力が低下し、事故の原因 対象となりません。
となります。ブレーキディスクは、オイ
ルフリーのブレーキディスク専用ク ウィンドスクリーンの洗浄
リーナーで拭いてください。

シートのお手入れ

注意
化学薬品や高圧スプレー洗浄機でシー
トを洗浄することは避けてください。化 ウィンドスクリーンは、中性石鹸または中
学薬品や高圧スプレー洗浄機を使用す 性洗剤とぬるま湯を使用して洗浄します。
ると、シートカバーを傷める可能性があ 洗浄後はよくすすいでから柔らかい布で
ります。 水分を拭き取ります。

シートを美しく保つためには、スポンジか 注意
布に石鹸水を含ませてシートの汚れを落
としてください。 窓用クリーナー、昆虫除去剤、撥水剤、
研磨剤、ガソリンなどを使用したり、ア
ルコール、アセトン、四塩化炭素など溶
解力の強い液体を使用したりすると、
ウィンドスクリーンが損傷します。こう
した製品をウィンドスクリーンにかけ
ることは絶対にやめてください。

148
メンテナンスと調整
ウィンドスクリーンの傷や酸化膜が除去 洗浄方法
できず、ウィンドスクリーンの透明度が低 中性の自動車用洗剤と冷水を混ぜます。洗
下した場合は、ウィンドスクリーンを交換 車場などで一般的に使用されているアル
してください。 カリ性の強い洗剤は使用しないでくださ
い。表面に洗剤が残ってしまいます。
警告 柔らかい布を使って排気装置を洗浄しま
す。研磨パッドやスチールウールを使用し
走行中にウィンドスクリーンの汚れを てはいけません。研磨パッドやスチール
落とそうとすることは絶対にやめてく ウールを使用すると表面が傷つきます。
ださい。ハンドルから手を離すと制御不
排気装置を丁寧にすすぎます。
能となって事故につながるおそれがあ
ります。 マフラーに石鹸や水が入らないようにす
すいでください。
ウィンドスクリーンに損傷やひっかき
傷があると、前方の視界が十分に確保で 乾燥方法
きません。前方がよく見えない状態で走 排気装置を柔らかい布で拭いて、できる限
行することは危険であり、事故を引き起 り水滴を拭き取ります。エンジンをかけて
こす可能性があります。 排気装置を乾かすことはやめてください。
水滴の跡が残ってしまいます。
注意 保護剤の塗布
バッテリー液等の腐食性の化学物質は、 排気装置が乾いたら、Motorex 645 Clean
ウィンドスクリーンに損傷を与えます。 and Protect を表面にすり込みます。
ウィンドスクリーンに腐食性の化学物
質がかからないようにしてください。 注意
排気装置の洗浄 研磨剤入りのクリーナーやポリッ
ご所有のモーターサイクルの排気装置の シャーは使用しないでください。排気装
部品はすべて、その外観を保つために定期 置が損傷することがあります。
的に洗浄する必要があります。 排気装置の外観を保護し、美しさを保つた
注記: めに、排気装置に定期的に保護剤を塗って
ください。
• 水滴の跡が残らないように、排気装置
が冷えてから洗浄してください。

149
メンテナンスと調整

レザー製品のお手入れ • レザー製品を直射日光の当たる場所
レザー製品は湿らせた布で定期的に汚れ に長時間放置してはいけません。
を拭き取り、室温で自然乾燥してくださ • レザー製品を直接加熱して乾燥させ
い。そうすることでレザーの風合いを保 ることは絶対にやめてください。
ち、レザー製品を長持ちさせることができ • レザー製品がぬれた場合は、やわらか
ます。 い清潔な布で水滴を拭き取り、室温で
Triumph のレザー製品は天然素材を使用 自然乾燥してください。
しているため、手入れを怠るとレザーに傷 • 海水や塩水または冬季に道路にまく
や摩耗が生じます。簡単な注意事項があり 凍結防止剤などの濃い塩分がレザー
ますので、以下の方法にしたがってレザー 製品に触れないようにしてください。
製品を大切に使用してください。 • 塩分がレザーについてしまった場合
• レザー製品の汚れを落とすために、家 は、その都度すぐに湿った布で塩分を
庭用の洗浄剤、漂白剤、漂白剤入り洗 拭き取り、室温で自然乾燥してくださ
剤、その他の溶剤などを使用してはい い。
けません。 • ちょっとした汚れは湿った布でそっ
• レザー製品を水に浸してはいけませ と拭き取り、室温で自然乾燥してくだ
ん。 さい。
• 炎やラジエターの熱をレザーに直接 • レザー製品は布袋か段ボール箱に入
当ててはいけません。レザーがからか れて保管してください。ビニール袋に
らに乾燥しゆがんでしまいます。 入れて保管してはいけません。

150
保管のしかた

保管のしかた

保管前の準備 さびを防ぐため、塗装されていないすべて
の金属面に防錆油をスプレーします(いろ
車体全体を丁寧に洗浄し、乾かします。
いろな防錆油が市販されているため、最寄
燃料タンクに適正な等級の無鉛ガソリン りの正規販売店でご相談ください)。ゴム
を給油します。燃料安定剤があれば、燃料 製部品、ブレーキディスク、ブレーキキャ
安定剤メーカーの指示にしたがって加え リパーにはオイルがかからないようにし
ます。 てください。
ドライブチェーンを点検し、適宜調整しま
警告 す(117 ページ参照)。
クーラントと蒸留水を 50%ずつ混ぜて冷
ガソリンは非常に可燃性が高く、特定の
却 装置 に 補給 し ます(Triumph 提供 の
条件下では爆発する可能性があります。
HD4XハイブリッドOATクーラントは調合
イグニッションスイッチはオフにして
済みですので薄める必要はありません)
ください。喫煙はやめてください。換気
(113 ページ参照)。
が良く、火気がない場所であることを確
認してください。パイロットランプのつ バッテリーを取り外し、直射日光や湿気や
いた器具を使用しないでください。 氷点下の気温にさらされない場所に保管
します。保管中のバッテリーは、2 週間に
各シリンダーからスパークプラグを取り 1 度、維持充電(1 アンペア以下)してく
外し、それぞれのシリンダーにエンジンオ ださい(138 ページ参照)。
イルを数滴(5 cc)垂らします。スパーク モーターサイクルは、涼しく、乾燥してい
プラグの穴を布きれでふさぎます。エンジ て、日光が当たらず、一日の温度変化が小
ンストップスイッチを RUN の位置にした さい場所に保管してください。
状態でスターターボタンを数秒間押し、シ
ほこりやごみが付着しないように、通気性
リンダーウォールにオイルを行き渡らせ
のある適切なカバーをモーターサイクル
ます。スパークプラグを取り付け、12 Nm
にかけてください。通気性がなく、熱や湿
で締め付けます。
気のこもりやすいビニール製カバーなど
エンジンオイルとフィルターを交換しま は使用しないでください。
す(111 ページ参照)。
タイヤ空気圧を点検し、適宜調整します
(157 ページ参照)。
両輪が地面から浮いた状態になるように、
モーターサイクルをスタンドで支えます。
(両輪を浮いた状態にできない場合は、フ
ロントホイールとリアホイールの下に板
を置いて、タイヤを湿気から保護してくだ
さい。)

151
保管のしかた

保管後の走行準備 サイドスタンドを下ろします。
バッテリーを取り外した場合は、バッテ スターターモーターでエンジンを数回ク
リーを取り付けます(141 ページ参照)
。 ランクします。
モーターサイクルを4ヶ月以上保管してい スパークプラグを取り付けて 12 Nm で締
た場合は、エンジンオイルを交換します め付けます。エンジンをかけます。
(111 ページ参照)。 タイヤ空気圧を点検し、適宜調整します
「日常点検」に記載されている項目をすべ (157 ページ参照)

て点検します。 車体全体を丁寧に清掃します。
エンジンをかける前に、各シリンダーから ブレーキが正常に効くか点検します。
スパークプラグを取り外します。 モーターサイクルを低速で試運転します。

152
主要諸元

主要諸元
Tiger XRX Tiger XCX

寸法

全長. . . . . . . . . . . . . . . . 2,215 mm 2,215 mm

全幅. . . . . . . . . . . . . . . . 795 mm 845 mm

全高. . . . . . . . . . . . . . . . 1,350 mm 1,390 mm

軸間距離. . . . . . . . . . . . . . 1,530 mm 1,545 mm

シート高. . . . . . . . . . . . . . 810 mm 840 mm

重量

湿重量. . . . . . . . . . . . . . . 223 kg 228 kg

車両総重量. . . . . . . . . . . . . 212 kg 210 kg

エンジン

タイプ. . . . . . . . . . . . . . . 直列 3 気筒 直列 3 気筒

排気量. . . . . . . . . . . . . . . 800 cc 800 cc

ボア x ストローク . . . . . . . . . 74 x 61.94 mm 74 x 61.94 mm

圧縮比. . . . . . . . . . . . . . . 11.3:1 11.3:1

シリンダー番号. . . . . . . . . . . 左から右へ 左から右へ

シリンダー順序. . . . . . . . . . . 左側が 1 左側が 1

点火順. . . . . . . . . . . . . . . 1-2-3 1-2-3

始動方式. . . . . . . . . . . . . . 電動スターター 電動スターター

153
主要諸元

Tiger XRX Tiger XCX

性能

最高出力(95/1/EC). . . . . . . . . 70 kW @ 9,250 rpm 70 kW @ 9,250 rpm


(95 PS) (95 PS)

最大トルク. . . . . . . . . . . . . 79 Nm @ 7,850 rpm 79 Nm @ 7,850 rpm

潤滑方式

潤滑方式. . . . . . . . . . . . . . 圧力潤滑(ウェッ 圧力潤滑(ウェッ


トサンプ方式) トサンプ方式)

エンジンオイル容量

ドライフィル. . . . . . . . . . . . 4.1 L 4.1 L

オイルとフィルター交換時. . . . . . 3.6 L 3.6 L

オイルのみ交換時. . . . . . . . . . 3.4 L 3.4 L

冷却

クーラントタイプ. . . . . . . . . . Triumph HD4X ハ Triumph HD4X ハ


イブリッド OAT イブリッド OAT
クーラント クーラント

水と不凍液の割合. . . . . . . . . . 50 対 50(Triumph 50 対 50(Triumph


で調合済み) で調合済み)

クーラント容量. . . . . . . . . . . 2.69 L 2.69 L

サーモスタット開温度(公称) . . . . 88°C 88°C

154
主要諸元

Tiger XRX Tiger XCX

燃料システム

タイプ. . . . . . . . . . . . . . . 電子燃料噴射 電子燃料噴射

インジェクター. . . . . . . . . . . ソレノイド式 ソレノイド式

燃料ポンプ. . . . . . . . . . . . . サブマージ式電動 サブマージ式電動

燃圧(公称) . . . . . . . . . . . . 3.5 バール 3.5 バール

燃料

タイプ. . . . . . . . . . . . . . . 無鉛 91 RON 無鉛 91 RON

燃料タンク容量. . . . . . . . . . . 20.0 L 20.0 L


(モーターサイクル直立時)

イグニッション

点火装置. . . . . . . . . . . . . . デジタル誘導式 デジタル誘導式

電子レブリミター(r/min). . . . . . 10,000(r/min) 10,000(r/min)

スパークプラグ. . . . . . . . . . . NGK CR9EK NGK CR9EK

スパークプラグギャップ. . . . . . . 0.7 mm 0.7 mm

ギャップ公差. . . . . . . . . . . . +0.05/-0.1 mm +0.05/-0.1 mm

155
主要諸元

Tiger XRX Tiger XCX

トランスミッション

トランスミッションタイプ. . . . . . 6 速、 6 速、
常時噛合式 常時噛合式

クラッチタイプ. . . . . . . . . . . 湿式多板 湿式多板

ファイナルドライブチェーン. . . . . DID O リング、 DID O リング、


124 リンク 124 リンク

プライマリドライブ比. . . . . . . . 1.667:1 (85/51) 1.667:1 (85/51)

ギア比:

ファイナルドライブ比. . . . . . . . 3.125:1 (50/16) 3.125:1 (50/16)

1速 . . . . . . . . . . . . . . . . 2.313:1 (37/16) 2.313:1 (37/16)

2速. . . . . . . . . . . . . . . . 1.857:1 (39/21) 1.857:1 (39/21)

3速. . . . . . . . . . . . . . . . 1.500:1 (36/24) 1.500:1 (36/24)

4速. . . . . . . . . . . . . . . . 1.285:1 (27/21) 1.285:1 (27/21)

5速. . . . . . . . . . . . . . . . 1.136:1 (25/22) 1.136:1 (25/22)

6速. . . . . . . . . . . . . . . . 1.043:1 (24/23) 1.043:1 (24/23)

156
主要諸元

Tiger XRX Tiger XCX

タイヤ

認定タイヤ

上記モデル用の認定タイヤの一覧表は Triumph 正規ディーラーまたは


www.triumph.co.uk でご覧いただけます。

Triumph 推奨タイヤサイズ:

フロントサイズ. . . . . . . . . . . 100/90 - 90/90 -


19 M/C 57V 21 M/C 54V

リアサイズ. . . . . . . . . . . . . 150/70 R 150/70 R


17 M/C 69V 17 M/C 69V

オンロード用タイヤ空気圧(冷間時)

フロント. . . . . . . . . . . . . . 2.5 バール 2.5 バール

リア. . . . . . . . . . . . . . . . 2.9 バール 2.9 バール

警告
必ず、推奨タイヤを指定された組み合わせで使用してください。前後に別々のメー
カーのタイヤを使用したり、また同じメーカー製でも仕様の異なるタイヤを前後に使
用したりしてはいけません。モーターサイクルが制御不能となって事故につながるお
それがあります。

警告
オフロード走行用にタイヤ空気圧を低めに設定したままオンロードで走行すると、安
定性が損なわれます。必ず、157 ページに記載してあるオンロード用のタイヤ空気圧
に設定してください。
タイヤ空気圧が不適切なままモーターサイクルを運転すると、制御不能となって事故
につながるおそれがあります。

157
主要諸元

Tiger XRX Tiger XCX

オフロード用タイヤ空気圧(冷間時)

フロント. . . . . . . . . . . . . . - 1.5 バール

リア. . . . . . . . . . . . . . . . - 1.5 バール

上記モデル用の認定兼用タイヤ(オフロードにもオンロードにも使用できるタイヤ)
の一覧表は、Triumph 正規ディーラーまたは www.triumph.co.uk でご覧いただけま
す。

警告
兼用タイヤを装着するとモーターサイクルの安定性が損なわれることがあります。兼
用タイヤを装着した場合は、必ず速度を落として走行してください。ライダーからよ
く見える場所に許容最高速度を記載したステッカーを貼る必要があります。許容最高
速度を超えるとモーターサイクルが制御不能となり事故につながるおそれがありま
す。

Tiger XRX Tiger XCX

電装品

バッテリータイプ. . . . . . . . . . YTX-16BS YTX-16BS

バッテリー定格. . . . . . . . . . . 12 V、14 Ah 12 V、14 Ah

オルタネーター. . . . . . . . . . . 12 V、34 A @ 12 V、34 A @


5,000 rpm 5,000 rpm

ヘッドライト. . . . . . . . . . . . 2 x 12 V、 2 x 12 V、
55/60 W、 55/60 W、
H4 ハロゲン H4 ハロゲン

テール/ブレーキライト. . . . . . . LED LED

方向指示灯. . . . . . . . . . . . . 12 V、10 W 12 V、10 W

フレーム

すくい角. . . . . . . . . . . . . . 23.5° 22.9°

トレール. . . . . . . . . . . . . . 85.0 mm 90.0 mm

158
主要諸元

各モデル共通

締付トルク

オイルフィルター. . . . . . . . . . 10 Nm

オイルドレンプラグ. . . . . . . . . 25 Nm

スパークプラグ. . . . . . . . . . . 12 Nm

リアホイールスピンドル. . . . . . . 110 Nm

チェーンアジャスターロックナット. . 15 Nm

フルードと潤滑剤

エンジンオイル. . . . . . . . . . . API 分類の SH 以上および JASO 規格の


MA の両方を満たしているモーターサイ
クル用エンジンオイルで、10W/40 もし
くは 10W/50 の部分合成油または全合成
油。Castrol Power 1 Racing 4T 10W-40
(全合成油)などがある。
Castrol Power RS Racing 4T 10W-40(全
合成油)という名称で販売されている場
合もある。

ブレーキクラッチフルード. . . . . . DOT 4 ブレーキクラッチフルード

クーラント. . . . . . . . . . . . . Triumph HD4X ハイブリッド OAT クーラ


ント

ベアリングおよびピボット. . . . . . NLGI No.2 のグリース

ドライブチェーン. . . . . . . . . . O リングチェーンに適したチェーンスプ
レー

159
主要諸元

このページは意図的に空白にしてあります

160
索引(あいうえお順)

索引(あいうえお順)
T オイルとフィルターの処分 . . . . . . .112
オイル量の点検 . . . . . . . . . . . . . . . . 110
Triumph トラクションコントロール
グレードと規格 . . . . . . . . . . . . . . . . .112
(TTC) . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 65
Triumph トラクションコントロ お
ールの設定 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 65
オフロード走行について. . . . . . . . . . . . . . 4
Triumph へのご意見 . . . . . . . . . . . . . . . . . 3


各部の名称 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 14
アクセサリー . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 99
アクセサリーソケット . . . . . . . . . . . . . . 79 き
安全 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 6 ギア
運転について . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 8 ギアチェンジのしかた . . . . . . . . . . . 92
点検修理/必要装備. . . . . . . . . . . . . . 11
日常点検 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 86 く
燃料および排出ガス. . . . . . . . . . . . . . 7 クラッチ . . . . . . . . . . . . . . . . . . . .. .. .. .116
パーツおよびアクセサリー . . . . . . . 10 調整. . . . . . . . . . . . . . . . . . . . .. .. .. .116
ハンドルおよびフットレスト . . . . . . 9 点検. . . . . . . . . . . . . . . . . . . . .. .. .. .116
ヘルメットおよび服装. . . . . . . . . . . . 7 クルーズコントロール . . . . . . . .. .. .. . 52
モーターサイクル. . . . . . . . . . . . . . . . 6 クルーズコントロール中に
い 設定速度を上げる方法 . . . . . . . . . . . 55
クルーズコントロール中に
イグニッション . . . . . . . . . . . . . . . . . . . .155 設定速度を下げる方法 . . . . . . . . . . . 55
イグニッションスイッチ/
ステアリングロック. . . . . . . . . . . . . 57 け
キー . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 56 計器盤
イモビライザーおよびタイヤ空気 スピードメーター . . . . . . . . . . . . . . . 32
圧モニタリングシステム . . . . . . . . . . . . . 5 タコメーター . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 32
う トリップメーター . . . . . . . . . . . . . . . 36
警告
ウィンドスクリーンの洗浄 . . . . . . . . . 148 警告・注意・アドバイス .. .. .. .. . .4
え 警告ラベル . . . . . . . . . . . . .. .. .. .. . .4
警告ラベルの貼付位置 . . .. .. .. .. . 12
エンジン
警告灯 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . .. .. .. .. . 25
エンジン管理システム誤動作
表示灯 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 29 こ
エンジンのかけ方. . . . . . . . . . . . . . . 90 高速走行時の注意 . . . . . . . . . . . . . . . . . . 97
エンジンの止め方. . . . . . . . . . . . . . . 90
主要諸元 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . .153 し
シリアルナンバー. . . . . . . . . . . . . . . 19 シート
エンジンオイル . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 110 シートロック . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 74
オイルとオイルフィルター ライダーシート . . . . . . . . . . . . . . . . . 75
の交換 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 111 リアシート . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 74

161
索引(あいうえお順)
締付トルク . . . . . . . . . . . .. .. .. .. . . . . 159 ち
車体識別番号(VIN). . . .. .. .. .. . . . . . 19
調整式ウィンドスクリーン -
重量 . . . . . . . . . . . . . . . . . .. .. .. .. . . . . .153
装着車のみ . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 77
潤滑方式 . . . . . . . . . . . . . .. .. .. .. . . . . 154


ツールキット . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 77
スタンド . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 73
サイドスタンド. . . . . . . . . . . . . . . . . 73 て
センタースタンド. . . . . . . . . . . . . . . 73 点検間隔インジケーター. . . . . . . . . . . . . 34
ステアリングのベアリング/ 電装品 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 158
ホイールベアリング . . . . . . . . . . . . . . . 124
点検 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . .125 と
スロットルコントロール . . . . . . . . . 63, 115 時計の調整 . . . . . . . . . .. .. .. .. .. .. .. .39
点検 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 115 ドライブチェーン . . . .. .. .. .. .. .. .. .117
寸法 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . .153 遊びの調整 . . . . . . .. .. .. .. .. .. .. 118
せ 遊びの点検 . . . . . . .. .. .. .. .. .. .. .117
注油. . . . . . . . . . . . .. .. .. .. .. .. .. .117
性能 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 154 磨耗点検 . . . . . . . . .. .. .. .. .. .. .. 119
設定メニュー . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 38 トランスミッション . .. .. .. .. .. .. .. 156
洗車 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 147 取扱説明書 . . . . . . . . . .. .. .. .. .. .. .. . .3
乾燥 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 149
準備 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 147 な
洗車後の作業 . . . . . . . . . . . . . . . . . 148 慣らし運転 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . .85
洗車時に注意が必要な箇所 . . . . . . 147
洗浄 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 149 ね
塗装されていないアルミ部品 . . . . 148 燃料 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . .. .. .. 155
排気装置 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 149 燃料システム . . . . . . . . . . . . . . . .. .. .. 155
保護剤の塗布 . . . . . . . . . . . . . . . . . 149 燃料の条件 . . . . . . . . . . . . . . . . . .. .. .. .69
マット塗装のお手入れ. . . . . . . . . . 147 給油. . . . . . . . . . . . . . . . . . . . .. .. .. . 70
レザー製品のお手入れ. . . . . . . . . . 150 燃料の等級 . . . . . . . . . . . . . . .. .. .. .69
フューエルタンクキャップ .. .. .. . 70

騒音防止システム . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 5 は
ハザードライト . . . .. .. .. .. .. .. .. . . . 35

バッテリー . . . . . . . .. .. .. .. .. .. .. . . 138
タイヤ . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 5, 131 充電. . . . . . . . . . .. .. .. .. .. .. .. . . 140
Triumph 推奨タイヤサイズ . . . . . . .157 取り付け . . . . . . .. .. .. .. .. .. .. . . .141
タイヤ空気圧 . . . . . . . . . . . . . . 157, 158 取り外し . . . . . . .. .. .. .. .. .. .. . . 139
タイヤの交換 . . . . . . . . . . . . . . . . . .135 廃棄. . . . . . . . . . .. .. .. .. .. .. .. . . 139
タイヤの磨耗 . . . . . . . . . . . . . . . . . 134 メンテナンス . . .. .. .. .. .. .. .. . . 139
トレッド残り溝の規定値 . . . . . . . . 134 パニアシステム . . . .. .. .. .. .. .. .. . . .80
タイヤ空気圧モニタリングシステム . . 66 バンク角指示器 . . . .. .. .. .. .. .. .. . . .131
TPMS センサーの ID 番号 . . . . . . . . 67 ハンドルの調整 . . . .. .. .. .. .. .. .. . . . 71
単位の変更 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 40

162
索引(あいうえお順)

ひ クルーズコントロール ON/OFF
ボタン. . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . .58
左側ハンドルスイッチ . . . . . . . . . . . . . . 59
クルーズコントロール速度調整
計器スクロールボタン. . . . . . . . . . . 61
ボタン. . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . .58
パスボタン . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 61
スターターボタン . . . . . . . . . . . . . . .58
ヒートグリップスイッチ . . . . . . . . . 62
ヘッドライトディップスイッチ . . . 59 め
方向指示器スイッチ. . . . . . . . . . . . . 60
メンテナンス . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 4
ホーンボタン . . . . . . . . . . . . . . . . . . 60
ヒューズボックス . . . . . . . . . . . . . . . . . . 141 ら
ふ ライセンスプレートライト. . . . . . . . . . 146
ライディングモード
フルードと潤滑剤 . . . . . . . . . . . . . . . . . 159
OFF ROAD モード . . . . . . . . . . . . . . . 43
ブレーキ . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 120
RIDER モード . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 43
ディスクブレーキフルード . . . . . . .122
RIDER モードの各項目の設定方法 .48
パッドの磨耗補正. . . . . . . . . . . . . . . 121 ROAD モード . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 42
ブレーキの使い方. . . . . . . . . . . . . . . 93
ライディングモードの選び方
ブレーキレバーアジャスター
(走行中). . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . .46
とクラッチレバーアジャスター . . . 64
ライディングモードの選び方
磨耗点検 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 120 (停止時). . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 45
ライトスイッチ. . . . . . . . . . . . . . . . 124
ライディングモードの選択に
フレーム . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 158
ついて. . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . .44
フロントサスペンション . . . . . . . . . . . 126
圧側減衰力の調整. . . . . . . . . . . . . . 126 り
伸側減衰力の調整. . . . . . . . . . . . . . 126 リアサスペンション
フォークの点検. . . . . . . . . . . . . . . . 126 スプリングプリロード . . . . . . . . . . 129
フロントサスペンション設定一 伸側減衰力 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 130
覧表 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . .127 リアサスペンション設定一覧表 –
へ Tiger XCx . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 128
リアサスペンション設定一覧表 –
ヘッドライト . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 143 Tiger XRx . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 128
調整 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 144
リアサスペンションの調整. . . . . . . . . . 129
バルブの交換 . . . . . . . . . . . . . . . . . 145 リアライト . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 146
ほ れ
方向指示器 . . . . . . . . . . . .. .. . . . . . . . . 146
冷却システム . . . . . . . . . . . .. .. .. .. .. .113
方向指示器の自動消灯 . .. .. . . . . . . . . . 40
クーラントの補給 . . . . .. .. .. .. .. .114
保管後の走行準備. . .. .. . . . . . . . . .152
クーラント量の点検 . . .. .. .. .. .. .113
保管前の準備 . . . . . .. .. . . . . . . . . . 151 交換. . . . . . . . . . . . . . . . .. .. .. .. .. .114
補助ソケット . . . . . . . . . .. .. . . . . . . . . . 79
防錆剤. . . . . . . . . . . . . . .. .. .. .. .. .113

右側ハンドルスイッチ . . . . . . . . . . . . . . 58
エンジンストップスイッチ . . . . . . . 58

163
索引(あいうえお順)

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