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KSHS

標準型スパイラル式熱交換器
KSHS-1H・KSHS-1V・KSHS-2V
目 次
概 要 1

構 造 1

型 式 2

圧 力 損 失 3

特 徴 4

タ イ プ 5

型 式 コ ー ド 6

設 計 条 件 6

寸 法 表 (1H型) 7

(1V型) 8

(2V型) 9
照 会 仕 様 10
概 要
スパイラル式熱交換器はその「秀でた性能」
「高い信頼性」
「コンパクト性」により各分野で数多く使用されています
が、更に幅広く、また手軽にご使用いただけるよう小型の
ものを規格標準化致しました。スパイラル式熱交換器のも
つ多くの特徴に加え「容易な選定」で「より安く」
「より短
納期」の特徴を兼ね備えておりますので、非常に使いやす
い熱交換器となっております。

構 造
伝熱部の構造は図1のように中央部の骨組となる相対する
半円筒部を軸として所要伝熱面積を有する長い伝熱板を渦
伝熱板
巻状に巻き二つの渦巻状の流路を形成させたものです。
伝熱板には一定の間隔でディスタンスピースが取付けられ
ており、伝熱板の間隔(流路間隔)を保持し伝熱板の強度
を増すと共に流体の乱流効果にも寄与しています。
また、渦巻状に巻かれた伝熱板の両端部のシール方法とし
ては、1型(1H型、1V型)では交互端シール(図2)
を、2型では両端シール(図3)を採用しています。
ディスタンスピース

図1

図2 交互端シール
図3 両端シール

-1-
型 式
1 型(1H 型、1V 型)
高温側流体は中央部から外周部へと渦巻流路を廻りなが
ら冷却され、一方、低温側流体は逆に外周部から中央部
へと渦巻流路を廻りながら加熱されます。
2流体は完全な向流となりますのできわめてわずかな温
度差でも十分な熱交換を行うことができます。また、両
端部のシール方法には交互端シールが採用されています 図 4 1H 型
ので両端のカバーを取りはずす事により、それぞれの内
部の点検は容易に行うことができます。

<設置方法>
設置方法には横型に設置する場合 1H 型(図 4・7)と竪型
に設置する場合 1V 型(図 5・8)および架脚付(図 9)が
あります。汚れのひどい液体やスラッジを多量に含むスラ
リー液を取扱う場合にはスパイラル式熱交換器の大きな特
徴である「自己洗浄作用」
「スラッジの掻上げ作用」をフル
に発揮するために横型が採用されます。
図 5 1V 型

<カバーの取付方法>
本体とカバーとの取り付けは“フックボルトアダプタ方式” 全面ガスケット

(図 6)を採用しております。

<用途>
通常、液体-液体に使用されますが、用途によってはガス
-ガス、ガス-液体(コンデンサー、ガス冷却器、加熱器)
などに使用されます。 図6
フックボルトアダプタ方式

図 7 1H 型 図 8 1V 型 図 9 1V 型(架脚付)

-2-
2V型
低温流体は1型同様外周部より入り、渦巻流路を廻りな
がら加熱され中央部へと流れ、一方、高温流体は上部よ
り入り低温流体と交叉する流れとなって下方へ直進しま
す。(図 10)

<用途>
この型式は通常、一方が容積の大きい蒸気やガスあるいは
蒸気とガスの混合物などの場合に使用されます(コンデン
サー、加熱器等)が、高温流体を渦巻流路側に流し、低温流
体を軸方向流側に流すことにより低温流体を加熱あるいは
蒸発せしめる加熱器やリボイラーとしての使用も可能です。

図 10 2V 型

圧力損失
渦巻流れ側における圧力損失の例

-3-
特 徴
スパイラル式熱交換器には次のような特徴があります。
1) 熱伝達の向上
a.図 11 のように渦巻流れは接線方向の流れを生じ、そ
のため伝熱板上の流体の入換えが行なわれ熱伝達率
が向上します。
b.伝熱板の流路間隔を保持するためのディスタンスピ
ースは流れに対して垂直に位置し、流体の乱れに関
与し熱伝達率は向上します。
c.板幅と流路間隔の選択により流路断面積を決定する
ため、両流体共に流路断面を自由に設計でき、その
ため両流体共に最適な流動状態が得られます。

2) 少ない汚れ 図 11

1パス構造(単一流路)であるため、かりにスケールが
付着した場合でも付着箇所の断面積が小さくなることに
よって流速が増大し、スケールを剥離させる「自己洗浄
作用」が働き、そのため汚れはつきにくく、汚れ係数は
少なくすることができます。(図 12)

3) 低温度差でも有効に活用できる 図 12
1型の場合は完全向流が得られ、従って多管式等では直
列に何台も設置するか、あるいは二重管式でなければ設
計できないような場合でも1台で満足でき、省エネルギ
ーの要求に最適なものとなります。

4) 設置スペースが小さい
伝熱係数が大きく、そのため所要伝熱面積が少なく、ま
た限られた空間の中に無駄のない構造となっているため、
結果として据付に要するスペースは他型式に比べ非常に
小さいものになります。

5) 容易な保守、点検
上述の自己洗浄作用や単一流路による詰まりのない事な
どにより、ノーメンテナンス期間は非常に長いものにな
ります。また内部の点検は両端のカバーをはずすことに
より容易に行うことができます。

-4-
タイプ
標準型スパイラル式熱交換器では与えられた仕様に対する
最適化を計るために 2 ㎡、4 ㎡、8 ㎡、12 ㎡のそれぞれの
伝熱面積のものに B、H、L の 3 種類のタイプを用意して
(2 ㎡では H タイプのみ)
おります。
スパイラル式熱交換器は伝熱板を渦巻状に巻いた構造です
ので、設計要素として“伝熱板幅”
“流路間隔”“伝熱板長
さ”があげられ、これらには次の関係があります。
“伝熱板幅”ד流路間隔”=“流路断面積”
“伝熱板幅”ד伝熱板長さ”=“伝熱面積” 図 13
同一の伝熱面積のものでも処理流量により形状が変化しま
すので、図 13 のようなタイプに分けて考える必要がありま
す。

<Bタイプ>
流量が少なく温度上昇幅、温度降下幅の大きい仕様に対し
て使用します。多管式熱交換器では細長いもの、あるいは
複数パス(4パス、6パス等)のものが、このタイプのも
のになり、スパイラル式熱交換器では伝熱板幅に比して巻
径の大きいものになります。
廃熱回収での省エネルギー用熱交換器などにはこのタイプ
が最適となります。

<Hタイプ>
流量と温度上昇幅、温度降下幅が B タイプと L タイプの中
間の仕様に対して使用します。
一般的な加熱器や冷却器に使用されます。

<L タイプ>
流量が多く、温度上昇幅、温度降下幅の小さい仕様に対し
使用します。
空調関係の冷暖房用の熱交換器や、外部循環システムでの
加熱器や冷却器などに多く使用されます。

-5-
型式コード

設計条件
●設計条件
最高使用温度 200℃
最高使用圧力 0.6MpaG

●材 質
主 材 質 (接液部) SUS316L
そ の 他 (平カバー・サドル・ブラケット・架脚) SS400
(ボルト・ナット) SNB7・S45C
ガスケット ノンアスベストシート(T/#1120 相当)を標準としております。
テフロン等については別途ご指示ください。
上記以外の材質につきましては別途ご相談ください。
● 法規の適用を受ける場合は別途ご相談ください。

-6-
寸法表
〈1H型〉

2㎡・4㎡ 8㎡・12㎡

予告なく寸法を変更する場合があります。
-7-
〈1V型〉

2㎡・4㎡ 8㎡・12㎡

予告なく寸法を変更する場合があります。

-8-
〈2V型〉

2㎡・4㎡(4H)

2㎡・4㎡ 8㎡・12㎡

4㎡(4B,4L)
・8㎡・12㎡

予告なく寸法を変更する場合があります。
-9-
照会仕様

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