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技術 発達史

エ チ レン グ リコー ル製 造 技 術 の 進 歩

熊 沢 俊 彦*

Development of Manufacturing Process of Ethylene Glycol

Toshihiko Kum AZ AW A*

Ethylene glycol (EG), mainly as raw material for antifreeze and polyester fiber, has now been used
world-wide and occupies one of the most important places among the basic petro-chemicals. All the
commercial plants for EG today utilize the hydration process of ethylene oxide (EO) produced by the

oxidation of ethylene in the presence of a silver catalyst. The first commercial process, however, was
the chlorohydrin process developed by T. Goldschmidt A.-G. during World War I and C.C.C. in 1925
individually, and next, the dichloroethane saponification process and the formaldehyde process by du
Pont were developed in Germany and USA respectively. The hydration process next came up, having

gained the main position in the production of EG by the latter half of '50 th. Currently the EO prod-
uction by this process amounts to 4.6 million tons a year, about 70 percent of which is consumed in
EG production.
Now, however, due to the striking rise in price of the raw material, ethylene, especially after the

world oil crisis in 1973, some technical improvement for the oxidation process is strongly requested to
cut down its cost. During the past few years, two new processes, the liquid phase oxidation process and
the synthesis gas process, have appeared before the footlight as economically feasible for making EG.

られ る が,両 者 の方 法 は酸 化 反応 の 条件 が若 干 異 な る程
1. は じ め に
度 で基 本 的 に は変 ら ない 。
エ チ レ ン グ リコ ー ル(EG)は 主 と して 不 凍 液 お よび 最 近 のEOの 製 造 能 力 を各 種 の 資料 よ り集 計 して プ ロ

ポ リエ ス テ ル繊 維 の原 料 と して世 界 的 に広 く使 わ れ て お セ ス毎 に 分類 した もの が 表1で あ り,表2に 日本 に お

り,工 業 的 規 模 で の 生 産 が 開始 され て以 来 今 日に至 る ま け る需 要 分野 別 の推 移 を示 し た。

で 自動 車 産 業 お よび ポ リエ ス テル 繊 維 産 業 の発 展 に伴 っ EOの 設 備 能 力 は最 近 の10年 間 で め ざ ま しい 伸 び を
て 順 調 な成 長 を とげ,今 や 石 油化 学 工 業 の基 幹 製 品 の一 示 して い る が,一 方 各 プ ロセ ス の消 長 につ い て もそ の 傾
つ と して 重 要 な地 位 を 占 め て い る 。 向 を うか が うこ とが で き る。 ク ロル ヒ ド リン法 は と もか
今 日,EGは 工 業 的 に はす べ て酸 化 エ チ レ ン(EO)の く と して酸 素 酸 化 法 の伸 長,空 気 酸 化 法 の 停 滞 は プ ラ ン
水 和 反 応 に よ って製 造 され て い る。原 料 で あ るEOを 製
Table 1 World Ethylene Oxide Plant Capacities"
造 す る プ ロ セス は 空 気酸 化 法 と酸 素 酸 化 法 に大 き く分 け (1000 tons/year)

* 日本触媒化学工業株式会社 川崎製造所 技術部

* Nippon Shokubai Kagaku Kogyo Co., Ltd. Tec-


hnical Department of Kawasaki Plant General
Manager

590
エ チ レン グ リコ ール 製 造 技術 の 進歩 591
(57)

Table 2 Demand of Ethylene Glycol in Japan2) 戦 まで ドイ ツ にお い て エ チ レ ンク ロル ヒ ド リ ンの製 造 工


(1000tons)
程 で副 生 す る二 塩 化 エ チ レ ンを 有効 利 用 す る た め に行 な
われ て いた 方 法 で あ り,ホ ル ム ア ル デ ヒ ド法 も1940年 か
ら1968年 頃 ま でdu Pont社 が行 な っ てい た方 法 で あ る
が,こ れ らの方 法 も ク ロル ヒ ド リン法 同様,現 在 は行 な
われ て い ない 。

直接 酸 化 法 は空 気 酸 化 法 と酸 素 酸 化 法 の 二 つ に分 類 さ
れ,前 者 の代 表 的 な もの が1938年 に工 業 化 され たUCC

トの大 型 化,立 地 条 件 な ど と密接 に 関連 して い る もの と 法,1953年 に フ ラ ンス のNaphtachimieで 稼 動 したScie-


考 え られ る が,こ れ らにつ い て は 両 者 を比較 検 討 した 文 ntificDesign法(SD Process),1959年 以来川崎で操業

献3)を 参 照 さ れ た い 。 し てい る 日本 触 媒 法(NS Process)で あ り,後 者 の そ れ

なお,ア メ リカ にお け るEGの 需 要構 造 は 日本 と若 干 が1958年Wyandotte Chemicalで 最 初 の プ ラ ン トが稼

異 な り,約50%が 不 凍 液 に,約35%が ポ リエ ス テル 動 に入 ったShell法 で あ る 。 これ らの 方法 は そ の後 触 媒

繊 維 に 向 け られ て い る。 お よび プ ロ セス の 改 良 を重 ね て今 日に 至 っ て い る が,空

気 酸 化 法 を採 用 してい たUCC社,Halcon社, Snamp-


2. エ チ レ ング リ コー ル 製造 法 の 変遷 rogetti社,日 本 触媒 な ど も近 年 独 自の酸 素 酸 化 法 を 開

EGの 製 造 の 歴 史 は 意外 と古 く1859年 にWurtzに よ 発 して それ に移 行 した 例 が 多 くな っ て い る 。


る酢 酸 ジ エ ス テル の加 水 分解4)に よ る生 成,な らび に エ わ が国 にお い て は戦 後,目 本 曹 達 が ク ロル ヒ ド リ ン法
チ レ ンク ロル ヒ ドリ ンよ り得 られ たEOの 水 和 に よ る合 を採 用 して い た が,現 在 は 全 て 酸 素 酸 化 法 ま た は 空気 酸

成5)を も って 実験 室 規模 で のEG製 造 の初 め とされ て い 化 法 に よ るEO水 和 に よ り製 造 され て い る。


る。 エ チ レ ンの液 相 酸 化 法 お よび 合 成 ガス 法 は こ こ数 年

工 業 的 には 第 一 次 大 戦 中 の ドイ ツで ク ロル ヒ ド リ ン法 来,EGの 新 しい合 成 法 として 注 目 を集 めて い る方 法 で


に よ って製 造 され,グ リセ リ ンの代 替 品 と して爆 薬 に 使 あ るが,こ れ らは い ず れ も現 在 プ ラ ン トを建 設 中か また
用 され て い た が,本 格 的 生 産 は1925年 にCCC社(現 在 は 将 来 工業 化 を 目指 して研 究 中 の も の で あ り,EGの 製
のUCC社)が ク ロル ヒ ドリ ン法 を 使 用 して大 規模 な製 造 法 と して の地 位 を確 立 す る に は な お多 少 の時 間 がか か
造 を開 始 した のが 最 初 で あ る。 りそ うで あ る。
過 去 に工 業 的 に実 施 され た 製 造 法 お よび 現 在 行 な わ れ エ チ レ ンの 液 相酸 化 法 はEGの 酢 酸 エ ス テル を経 由す

て い る方 法,さ らに近 い 将 来 工 業 化 が 予 想 され る方 法 な る方 法(Halcan法,ク ラ レ法)と 直 接EGを 合成す る


ど を年 代 順 に 分類 す る と次 の よ うに な る。 方 法(帝 人 法)が あ るが,そ れ らは現 在 行 な われ てい る
(1) エ チ レン ク ロル ヒ ド リン法 EOを 経 由す る方 法 と比較 してEGの み が高 収 率 で得 ら
(2) 二 塩 化 エチ レンの け ん化 法 れ,従 って 製 造 コス トも安 い とい う特徴 を もつ とい われ
(3) ホ ル ム ア ル デ ヒ ド法(du Pont法) る。 一 方 合 成 ガス に よ る方 法 は 触 媒 の存 在 下 で一 酸 化 炭
(4) エ チ レ ンの直 接 酸 化 法(接 触気 相 酸 化 法) 素 と水 素 よ り主 と してEGを 製 造 しよ う とす る もの で,
(5) エ チ レ ンの液 相 酸 化 法(Halcon法,ク ラ レ法, 1973年 以 来 の エ チ レ ン価 格 の 高騰 化 とい う環 境 の下 で は

帝 人 法),お よび 合 成 ガ ス法(UCC法) よ り安 価 な 原 料 を 使 用 す る点 で画 期 的 な方 法 とい え る で
エ チ レ ンク ロル ヒ ドリ ン法 はEGの 製 造 法 と して1937 あ ろ う。
年 頃 ま で は も っぱ ら採 用 され て い た が,1938年 にCCC
3. 各 製造 法 の概 要
社 に よ りエ チ レ ンの 直接 酸 化 法 が 開発 さ れ た後 は,ア メ
リカで は 両 方 法 が並 行 して実 施 さ れ た。 しか しそ の後 の EGは1859年 にWurtzに よ っ て実 験 室 的 に合 成 され

直 接 酸 化 法 の 技術 的 進 歩 に よ り1957年 頃 を境 に してEO た こ と はす で に述 べ た が,そ の他 の製 法 と して は,エ チ


の 設 備 能 力 で は 直 接 酸 化 法 が優 位 に立 ち,そ れ以 後 の プ レン の ジハ ライ ドの けん 化6),ゲ リコ ール アル デ ヒ ドの

ラ ン トは ほ とん ど全 部 が この 方 法 を 採用 して お り,ク ロ 水 素 添 加7),特 異 な方 法 で は コ リン の乾 留8),ア セ ト ン と


ル ヒ ド リン法 の プ ラ ン トは酸 化 プ ロ ピ レ ン製造 用 に 転 用 メ タ ノ ール の 混 合 物 の 放 射線 照 射9)な どの方 法 が あ る ゜
され る な ど現 在 で はす で に過 去 の 技 術 とな って い る。 ク ロル ヒ ド リン法 の工 業 化 以 後 で は,エ チ レ ンの過 酸 化
二 塩 化 エチ レン の けん 化 法 は 第 一 次 大 戦 か ら第 二 次 大 水 素 な ど に よ る液 相 酸 化10),エ チ レ ンの気 相 酸 化11)およ
592 有 機合 成 化 学 第35巻 第7号(1977) (58)

び 糖 類 の水 素 化 分解12)などが 検 討 され た が,い ずれ も工 階 はEOの 水 和 工 程(式 〔3〕)で あ り,エ チ レ ンの気 相


業 化 され る に至 って い な い 。 エ チ レ ンの気 相 酸 化 は後 酸 化 に よ るEG製 造 もこ の方 法 で行 われ て い る。 図1に
にLefortに よ っ て 銀 触 媒 の 有 効性 が 見 出 さ れ,今 日 の I.G. Walfen工 場 で行 な わ れ て い た ク ロル ヒ ド リ ン法 の
EOを 経 由 す る製造 法 の基 礎 とな っ た 。糖 類 の水 素 化 分 フ ロ ー シ ー ト14)を示 す 。

触 法 は 第 二 次 大 戦 中 の ドイ ツ で 多価 アル コール 類 の 製 造 3.2. 二 塩 化 エ チ レ ンの け ん化 法 エ チ レ ンジハ ラ

に採 用 され た が,主 成 分 は グ リセ リ ンで あ った 。 これ ら イ ドを けん 化 してEGを 生 成 す る反 応 に つ い て は 多数 の

各 製 造 法 の 詳 細 に つ い て は文 献 に ゆず る と して,以 下 に 文 献6)に 記 載 が あ る,工 業 的 には第 一 次 大 戦 か ら第 二 次


工 業 的 製造 法 に つ い て述 べ た い。 大 戦 にか けて ドイ ツ に お い て,エ チ レ ンク ロル ヒ ド リ ン
3.1. ヱ チ レ ンク ロル ヒ ドリン法 第一次大戦中の の製 造 工 程 で 副 生 す る二塩 化 エ チ レ ンを炭 酸 ソー ダ で け
ドイ ツで グ リセ リ ンの代 替 品 と して のEGの 製 造 に採 用 ん化 す る方 法 でEGの 製 造 が行 な われ てい た。I.G. Wa-
され,1925年CCC社 が最 初 の 大 規 模 プ ラ ン トを操 業 し lfenで 行 な わ れ て い た 方 法15)は次 の よ うで あ る 。
て 以 来,各 国 で企 業 化 され た方 法 で あ る,気 相 酸 化 法 に 50%の 炭 酸 ソー ダ溶 液 に反 応 に よ っ て 生 成 す る塩 化
比較 して収 率 は高 い が,多 量 の塩 素 を消 費 し装 置 に耐 酸 ナ ト リウ ムが 飽 和水 溶 液 とな る よ うに二 塩 化 エ チ レ ンを
材 料 を必 要 とす る欠 点 が あ る。 投 入 し,途 中,二 酸 化 炭素 をパ ー ジ しな が ら135∼160℃
で15時 間 反 応 させ る,反 応 液 は12重 量%のEGを 含む
〔1〕
塩 化 ナ ト リウム水 溶 液 とな る の で,濃 縮 と冷 却 を繰 返 し
て 塩 化 ナ ト リウム を炉 別 す る 。平 衡 転 化 率80数%, 精
〔2〕 製 後 のEG収 率 は約80%で あ る。
〔3〕 3.3. ホ ル ム ア ル デ ヒ ド法1938年CCC社 がエ チ
塩 素 化 工程(式 〔1〕)では 通 常水 に塩 素 とエ チ レ ンを レ ンの 気 相 酸 化 法 を企 業 化 した 頃,du Pont社 が開 発 を
吹 き 込 んで 反 応 が行 なわ れ るが,二 塩 化 エ チ レ ンお よび 進 め て い た ホ ル ム ア ル デ ヒ ド と一 酸 化 炭 素 を原 料 とす る
bis-(2-chloroethyl)etherの 副 生 が避 け られ な い の で連
独 得 の 方法 で あ る。 工 業 的 に は1940年 以 来du Pont社
続 方 式 の場 合,エ チ レ ン ク ロル ヒ ド リンの 濃 度 は5%以 に よ っ て生 産 が行 な われ て い た が,エ チ レ ンの 接 触酸 化
下13)に,反 応 温 度 は40∼60℃ に保 た れ る14)。塩 素 とエ 法 に比 べ工 程 が複 雑 で あ り1960年 代 末 に操 業 が 停 止 され
チ レン とが 爆 発 性 混 合 ガ ス を形 成 す る の で,反 応 は エ チ た。 しか し近 年 エ チ レ ン価 格 の高 騰 化 に よ り合 成 ガス 法
レン の過 剰 で 行 な わ れ未 反 応 分 は循 環 使用 され る。 こ の
と とも に見 直 され つ つ あ る。
条 件 で エ チ レ ンか らの収 率 は エ チ レン ク ロル ヒ ド リン が 本 法 につ い て は特 許 が 公 開 され て い るだ けで製 造 技術
約85%,二 塩 化 エ チ レ ンが6∼9%14)と い わ れ る。 エ の詳 細 は 明 らか に され て い ない が,工 程 は 次 の3段 階 の
チ レ ン ク ロル ヒ ド リンの け ん 化(式 〔2〕)は カ セイ ソ ー 反 応 か らな りた って い る。
ダ,石 灰 泥 な ど を用 い 反 応 温 度95∼100。Cで 容 易 に行 な
〔4〕
われ る が,生 成 す るEOは 蒸 気 で ス ト リ ップ され 回収 さ

れ る。 回 収 工 程 で はEOの 水 和 に よ っ て収 率 が低 下 す る 〔5〕
の で速 や か に系 内 か ら除 去す る 工夫 が必 要 で あ る。 エ チ
レン ク ロル ヒ ド リンか らの 収 率 は約95%で あ る。 第3段 (6〕

Fig. 1 Flow Sheet for The Manufacture of Ethylene Chlorohydrin and Ethylene Oxide at Wolfen, Germany
(59) エ チ レ ン グ リコ ール製 造 技術 の 進歩 593

第1段 階(式 〔4〕)は ホル ム アル デ ヒ ドと一酸 化炭 素 こ れ らの反 応 は触 媒 表 面 で の不 均 一 接 触 反 応 で あ り,

か ら高 温 高 圧 下,硫 酸 を触 媒 と して グ リコー ル酸 を生 成 そ の反 応 機構 につ い て は多 くの研 究 者 に よ って 論議 され

す る反 応 で あ り,第3成 分 と して水16)また は メ タ ノー ル て い る もの の,ま た完 全 に解 明 され て い ない よ うで あ る。


17)が関与 す る2法 が あ る。 水 を用 い る場 合 に は遊 離 の グ 反 応 機 構 につ い て は,末 尾 の文 献21)を参 照 され た い 。

リ コー ル酸 が生 成 す る の で次 の第2段 階(式 〔5〕)で エ この 反 応 に は銀 触媒 が最 も有 効 で あ り,銀 以 外 の 金 属

ス テ ル化 され る 。 エ ス テ ル化 反 応 は メ タ ノー ル 過 剰 の 下 あ るい は 金 属酸 化 物 を 使用 してEOが 得 られ る例22)はあ

で 約200℃,15∼70atmで 行 な われ る,グ リコー ル酸 る もの の-い ま だ そ れ らは実 用 段 階 に至 って い ない 。

の 転 化 率 は70%で あ る18)。グ リコー ル 酸 メチ ル エ ス テ 工 業 的 に使 用 され る触 媒 は普 通,不 活 性 担 体 の上 に微

ル の 水 素 化 分解(式 〔6〕)は銅 を主 体 と した 触 媒 の存 在 細 な銀 粒 子 を 分散 付 着 させ た もの で あ り,担 体 と して は


α-アル ミナ お よび シ リコ ンカ ーバ イ ドな ど が 好 適 とさ
下,気 相 また は液 相 で行 な わ れ,EGの 収 率 は95% で
あ る19),水 素化 分解 生 成 物 か らの 回収 に は蒸 留 法 が 採 用 れ てい る が,最 近 の 担 体 の気 孔 率,細 孔 径,比 表 面 積 な

され る が,未 反 応 の エ ス テ ル とEGと のエ ス テル 交 換 に ど の物 性 が触 媒 の 性 能 と密 接 な 関連 が あ る もの と考 え ら

よ るEGの 損 失20)が避 け られ ない ので,滞 留 時 間 の 短 縮 れ て お り,担 体 の物 性 を規 定 した 特 許23)や担 体 の物 性 と

な どの 工 夫 が 必 要 の よ うで あ る 。 触 媒 の製 法 お よび 添 加 物 を組 合 せ た 特 許24)が多数 発 表 さ

3.4. エ チ レン の直 接 酸 化 法 エ チ レンの 直 接 酸 化 れ てい る。

法 には 空 気 法 と酸 素法 の二 つ が行 な われ てい るが,い ず こ れ らの触 媒 を使 用 した工 業 装 置 にお け るEOの 収率

れ も銀 触 媒 の 存 在 下,温 度220∼280℃,圧 力15∼30kg/ は70∼75m1%で あ り,1950年 代 にお け る55∼65mo1


cm2,エ チ レ ン 濃 度5∼30%,空 間速 度3,000∼8,000 %に 比 較 す る と格 段 の進 歩 を 遂 げ て は い る もの の,ま だ
Nm3/hr.m3-触 媒 で エ チ レ ンを 空気 ま た は酸 素 で気 相 酸 改 善 の余 地 が残 され て い る。

化 して い る。 そ の 際 副 反 応 と して 完全 燃熱 反 応 が起 き る 1基 当 りの プ ラ ン ト能 力 も1950年 代 に はEO1∼3万
の で,そ れ を抑 制 す るた め に二 塩化 エ チ レ ンの よ うな有 トン/年 の もの が多 か っ た が,最 近 計 画 され る もの は ほ

機 塩 素 化 合 物 が0.1∼10ppmの 濃 度 に な る よ うに循 環 とん ど10∼20万 トン/年 と大 型 化 され て い る。 図2 に


ガ ス に添 加 され る。 空 気 酸 化 法 お よび 酸 素 酸 化 法 の製 造 工 程 を示 す 。
3.4.1. 空 気酸 化 法 酸 素 源 と して空 気 を使 用 す るの
で反 応 系 の循 環 ガ ス に反 応 に無 関 係 な 窒 素 が 蓄積 され

Fig. 2 A Typical Combined Ethylene Oxide-Ethylene Glycol Process Using Air or Oxygen
594 有 機合成化学 第35巻 第7号(1977) (60)

る。 反 応 系 の圧 力 を一 定 に保 つ た め に 循 環 ガ ス の一 部 は 中 の そ の 濃 度 を数10%に 保 ち,そ れ に よ り高 酸 素 濃 度

連 続 的 にパ ー ジ され るの で,い わ ゆ るpurge reactorが 必 で 反 応 を 行 な っ て高 収 率 を得 る こ と も行 な われ て い る。

要 とな り,2段 また は そ れ 以 上 の 多段 酸 化 が行 な われ る 。 これ は メ タ ンの存 在 に よ り循 環 ガ ス の焼 燃 が狭 くな る の

第1反 応 器 で はEOへ の 高 い選 択 率 を得 る た め に エ チ で 酸 素 濃 度 を高 め る こ とが可 能 とな り,従 って 選 択 率 も

レン の転 化 率(1回 通 過 の)は 低 く保 た れ,EOを 含む 向 上 す る こ とに よ る もの で あ る。

生 成 ガス は 原 料 ガ ス との熱 交換 に よ り冷 却 され 第1吸 収 3.4.3.エ チ レ ング リ コー ル の 合 成EOの 水和反応

塔 に通 され る。EOを 除 か れ た 塔頂 ガ ス の大 部 分 は新 し は 酸 お よび 塩 基 触 媒 の存 在 下 で加 速 され る が,酸 触 媒 の
い 空 気 を添 加 され て第1反 応 器 に再 循環 され,残 りの ガ 場 合 は 触 媒 の 分離 が 困 難 で あ り,塩 基 触 媒 で は モ ノ エ チ
ス は 新 しい 空 気 を添 加 され た 後,第2反 応 器 へ 送 入 され レン グ リコ ール の 生 成 比 が低 下す るの で通 常 は,150∼

る。 第2反 応 器 の エ チ レ ン転 化 率 は 第1段 よ り高 く選 択 180℃, 15∼30kg/cm2で 行 う無 触 媒 法 が採 用 され て い

率 は 逆 に低 い 。第2吸 収 塔 を 出 た少 量 の エ チ レ ンを含 む る。多 管 式 熱 交型 反 応 器 の 場 合,10∼15wt%のEO水 溶

循 環 ガス の 一 部 は 系 外 に排 出 され,接 触燃 焼 器 を経 て空 液 を管 側 に導 入 し,胴 側 に冷 却水 を通 して反 応 熱 を除 去


気 圧 縮 機 の ガス タ ー ビ ン に送 られ る。反 応 熱 の 除 去 は 管 し温 度 を180℃ 以 下 に保 つ 。反 応 生 成 物 は13∼ 20wt%

状 反 応 器 の 胴 側 に 有機 熱 媒体 を循 環 さ れ て 行 な い,こ の の エチ レ ン グ リコー ル 類 を含 む水 溶 液 の た め 多重 効 用 罐

熱 は 廃 液 ボ イ ラー で水 蒸 気 と して 回収 さ れ る。廃 熱 ボ イ で 濃 縮 され る。 多重 効 用 罐 で 回収 さ れ た水 は反 応 系 に循
ラー で 発 生 した水 蒸 気 は 循環 ガ ス圧 縮 機 熱 媒 ポ ンプ な 環 使 用 され,濃 縮 液 は 脱 水 塔 を経 て減 圧 下 で精 留 分離 さ
どの 回 転 機 器 の動 力 源 お よび 精 製 工 程 の熱 源 と して 使用 れ る。 精 製 系 を含 めた 対EO総 合 収 率 は99%以 上 であ

され る25)。 る が,水 の 大 過剰 で 反 応 が 行 な わ れ るた め製 造 コス トに

吸 収塔 底 か ら出 るEO水 溶 液 は ス トリ ッパ ー でEOを 占 め る用 役 費 の 割合 が高 く,濃 縮 工 程 で の エ ネ ル ギ ー の


放 散 し,塔 底 液 は 吸 収 塔 へ送 液 され る。 ス トリ ッパ ー塔 節 約 が 今 後 の 重 要 な 課 題 で あ る。蒸 気 の節 約 法 と して蒸

頂 ガ ス は 脱 水 塔,軽 質 分 分離 塔 で そ れ ぞ れ水 お よび 二 酸 発 罐 か らの 蒸 気 を圧 縮 し精 留 塔 の熱 源 とす る方 法26),水
化 炭 素,窒 素 な ど を 分離 され,さ らに精 留塔 で精 留 され 和 反 応 に未 精 製 のEOを 使用 す る方 法27)など が提 案 され
て 純 粋 なEOが 得 られ る゜ て い る。 最 近 で は精 留 塔 に圧 損失 の低 い充 填 物 を導 入 す

空 気酸 化 法 で は第2段 ま た は それ 以 降 の反 応 器 が第1 る こ と に よ り多重 効 用化 を 可能 と した プ ロセ ス28)も採 用

反 応 器 よ りも高 転 化 率,低 選 択 率 とな る の で反 応 系 全 体 され て い る。
の 収 率 は 一 段酸 化 で あ る酸 素酸 化 法 よ り不 利 とな る。 し 水 和 反 応 の 段 階 で水 の混 合 比 を減 ら し得 る方 法 と して
か し常 に 循環 ガス の一 部 を系 外 へ 排 出 して い る の で,若 は カル シ ウ ム アパ タ イ トの よ うな特 殊 な触 媒 を使 用 す る
干 の エ チ レ ンの ロス は あ る もの の反 応 系 の二 酸 化 炭 素 の 方 法29)や二酸 化炭 素 の存 在 下 で エ チ レ ンカ ー ボ ネ ー トを
濃 度 は 通 常10%以 下 に保 た れ る。 従 っ て二 酸 化 炭 素 の 経 由 して 水 和 す る方 法30,31)が発 表 さ れ て い る 。 こ れ ら
吸 収 系 を 必 要 と しな い 。 の 方 法 に よれ ばEGの 濃 縮 工 程 を省 くこ と も可 能 で あ る
3.4.2, 酸 素 酸化 法 酸 素 源 と して純 粋 な酸 素 を使 用 が,装 置 の 材 質,触 媒 の 調製 お よ び 回 収,触 媒 の グ リ コ
す る の でpurge reactorを 必 要 と しな い が,反 応 に よ っ ー ル 品 質 へ の 影響 な ど実 用 化 には 多 くの検 討 を要 す る で

て 生 成 した 二 酸 化 炭 素 が 循環 ガ ス 中 に蓄 積 さ れ る の で, あ ろ う。

そ れ を除 去 す るた め の 二酸 化 炭素 吸 収 系 を必 要 とす る。 3.5. 新 しい エ チ レ ング リ コー ル の 製 造 法EO を
EO吸 収 塔 出 ロガ ス の 大 部 分 は そ の ま ま反 応 器 へ 再 循 環 経 由 し ない 新 しい製 造 法 に は酢 酸 を溶 媒 と してEGの 酢
され る が,一 部 の ガス は 二 酸 化 炭 素 吸 収塔 で 熱炭 酸 カ リ 酸 エ ス テル をつ く り,そ れ を 加水 分解 す るHalcon法 お
溶 液 に よ り二 酸 化 炭 素 を吸 収 され た 後EO吸 収塔 出 ロガ よび グ ラ レ法,水 を溶 媒 と し て直 接EGを 合 成 す る帝 人
ス と合 流 して反 応 器 へ 戻 され る。 法,一 酸 化 炭 素 と水 素 を高 温 高 圧 下 で反 応 させ る合 成 ガ
酸 素 酸 化 法 の反 応 系 は 空 気 酸 化 法 の そ れ に比 較 して極 ス 法 な ど が あ る。
端 に ク ロ ー ズ ド化 され て い るの で酸 素 お よび エ チ レ ンに Halcon法 は 現 在 ア メ リカ で800MMlbsの プラ ン ト
伴 っ て系 内 に導 入 され る不 純 物 の蓄 積 が起 り易 く,た と が建 設 中 で あ り,合 成 ガ ス 法 もUCC社 が1980年 代に
えば 循 環 ガス 中 に アル ゴ ンが 一 定 限 度 以 上蓄 積 す る こ と 工 業 化 を予 定 し てい る と報 ぜ られ て い る。
に よ る収 率 の低 下 を避 け るた め に,酸 素 と共 に 少 量 の 空
気 を系 内 に送 り循 環 ガ ス の 一 部 を系 外 に排 出す る方 法 も
採 られ てい る。 また 反 応 系 に メ タ ンを添 加 して循 環 ガ ス
(61) エ チ レ ング リコ ール製 造 技術 の 進歩 595

旭 電 化41), ICI社42)-du Pont社43), Celanese社44) か

ら発 表 され て い る。

帝 人 法 はTl塩 と レ ド ッ ク ス 剤(Cuイ オ ン ま た はFe


3.5.1. 液 相酸 化 法Halcon法 はTe化 合 物 とBr化
イ オ ン)と ハ ロ ゲ ン イ オ ン を 触 媒 と し,水 中にエチ レン
合 物 を触 媒 と して 酢酸 中 に エ チ レ ン と酸 素 を通 じて 得 ら
と酸 素 を 通 じ てEGを 製 造 す る 方 法45)で あ り中 間 物 質 と
れ る32)エチ レ ン グ リコー ル ジエ ス テ ル を加 水 分解 す る33)
して エ チ レ ンク ロル ヒ ド リン を生 成 す る。
方 法 で あ り反 応 は 次 の よ うで あ る 。

反 応 機構 は 次 の よ らに発 表 され て い る。

反 応 機 構 につ い て は何 ら発 表 され て い ない が,以 下 の
よ うに予 想 され る。

Tl塩 を用 い る方 法 と して は他 にDowChemical社 46)


の特 許 が あ る 。 ま た水 溶 液 中 でCuま た はFeと ハ ロゲ
ンを 用 い る方 法 と して帝 人 か ら特 許47)が出 され て い る。

以 上 の方 法 の反 応 条 件 を特 許 文 献 か ら推 定 して 表 3
は示 す 。
Halcon社 の特 許 は1968年 か ら現 在 に至 る ま で継 続 し
Table 3
て 発 表 され て い る。

類 似 の方 法 と してTeを 用 い るCelanese社 の方 法34),


Seを 用 い るMarathon Oil社 の 方 法35)など が あ る 。

ク ラ レ法 はPd塩 と硝 酸 塩 を 触 媒 と して酢 酸 中 に エ チ
レ ン,酸 素 を通 じて 得 られ るエ チ レ ン グ リコー ル モ ノエ

ス テ ル36)を加 水 分解 してEGを 得 る方 法37)であ る。

3.5.2. 合 成 ガ ス 法(UCC法)合 成 ガ ス法 に はCO,


HCHO,H2を 用 い る前述 のdu Pont憲法 と,CO, H2を

用 い る方 法 が あ り,前者 はdu Pont社 以 外 に三 菱 化 成48)


Chevron Research社49)か ら特 許 が発 表 され て い る。 後
反 応 機 構 は次 の よ う に発 表 され て い る38)。
者 に は コバ ル トを触 媒 とす るdu Pont社50)とRhを 触
媒 とす るUCC社51)の 方 法 が あ る。
これ らの方 法 はEGの 原 料 に エ チ レ ンを使 用 しな い点
で液 相 酸 化 法 と全 く異 な って お り,注 目す べ き もの で あ
る 。UCC法 は適 当 な溶 媒 中 でRhの 錯体 を 触媒 と して
550atm以 上,約200℃ で 反 応 を行 い,EGの 他 に副生

物 と して プ ロ ピ レ ング リコー ル,グ リセ リン,メ タ ノー


ル 等 が生 成 す る 。 こ の 方 法 は1980年 代 に 工 業 化 を予 定

され て お り,UCC社 は低 圧 化,高 反 応 速 度 化,高 選 択


率 化 へ の改 良 を進 め て い る よ うで あ る。
上 記 と類 似 の方 法 はICI社 に よ って も 開 発 され て お
り,同 社 は酢 酸 ビニ ル製 造 の研 究 中,EGエ ス テ ス が副
4. む す び
生 す るこ とを発 見 し,こ れ を多 量 に生 成 す る系 を開 発39)
した 。 ク ラ レは1967年 以 来,現 在 まで 継 続 して 特 許 を 現 在,世 界 中 で 採 用 され て い るエ チ レ ンの直 接 酸 化 法
出 して い る。 は高 温 加 圧 下 で エ チ レ ン を酸 化 す る とい う危 険性 を有 し
ク ラ レ法 以外 にPd-酢 酸 系 を用 い る方法 はShell社40) て い る も の の,反 応 に よ って 副 生 す る不 純 物 も少 な く従
596 有機合成化学 第35巻 第7号(1977) (62)

って 精 製 も容 易 で あ る。EOの 収率 は ク ロル ヒ ド リ ン法 81(1954)丸 善
16) A. T. Larson, USP 2,153,064 (1939)
と競 合 した1950年 代 に お い て は55∼65mo1%と ク ロル
17) D. J. Loder, USP 2,211,625 (1940)
ヒ ド リ ン法 に 比較 して 明 らか に劣 っ て はい た が,現 在 で 18) D. J. Loder, USP 2,331,094 (1943)
は70∼75mo1%と 改 良 され て い る。 触 媒 寿 命 も 当初 の 19) A. T. Larson, BP 575,380 (1946)
20) R. F. Cockerill, USP 2,258,444 (1941)
1年 程 度 か ら3年 ま た は それ 以 上 と な り,生 産 性 も触 媒 21) G.H. Twigg, Proc. Roy. Soc. (London), A 18,
1ト ン当 り年 間EO1,000ト ン以 上 と 飛 躍 的 に向上 し 892 (1946) ; A. Orzechowski, K.E. Mac Cor-
mack, Can. J. Chem., 32, 443 (1954) ; P.A.
てい る。
Kilty, W.M.A. Sachtler, Catalysis Reviews 10,
然 し1973年 の い わ ゆ る石 油 危機 に よ る 原 料 エ チ レ ン 1 (1974)
22) 市 川 弥 太 郎,山 下 源 太 郎,山 路 禎 三,日 特公 昭
の 高騰 に よ りEGメ ー カー は 収 率 の 向上,ユ ー テ リテ ィ
51-46085(1976)
消 費 の 節減 な ど技 術 の改 良 に よ る製 造 原 価 の低 減 を強 く 23) D. A. Demaio, BP1, 257, 352 (1971)
24) ピ ー タ ー ・ア ン トニ イ ・キ ル テ ィ,日 特 開 昭50-
迫 られ て い る。EO製 造 原 価 に 占 め る原 料 エ チ レ ンの 割
74589(1975)
合 は プ ロセ ス お よび 規 模 に よ って 外 少 の 差 は あ る もの 25) 大 久 保 正,木 口 勇,日 特 公 昭50-7574(1975)
の,1973年 以 前 は50%以 下 で あ った の に対 し,1973年 26) ジ オ ア ッ チ ノ ・ コ ク ザ,イ タ ロ,モ ン ト ロ,ベ ネ
デ ィ ッ ト ・カ ラ グ ノ,日 特 公 昭51-11083(1976)
以 降 は65%を 上 廻 って い る とい わ れ て い る。
27) ジ オ ア ッ チ ノ ・コ ク ザ,日 特 開 昭49-86308(1974)
従 っ てEOの 収 率 を 向上 させ るこ とはEGの 原 価 を低 28) 土 屋 美 智 雄,日 特 開 昭51-125308(1976)
29) 泉 有 亮,由 谷 清 彦,日 特 公 昭50-29443(1975)
減 させ る最 も有 効 な 方 法 で あ り,高 選 択 性,高 生 産 性 の
30) セ ミ ヨ ン ・ザ ハ ロ ウ ィ ッ チ ・ レ ビ ン,ア ロ ン ・レ
新 しい 解 媒 の研 究 開発 が期 待 され る わ け で あ る。 イ ボ ウ ィ ッチ ・ シ ャ ピ ロ,日 特 公 昭49-24448
た とえ ば 最 近 の特 許 に よれ ば,Bryce-Smithに よ るケ (1974)
31) ギ オ ア チ ー ノ ・ シ ブ リ ア ー 二,日 特 開 昭51-
テ ン銀 を 使 用 した 触 媒 やICI社 に よ っ て 開発 され た 触
127010 (1976)
媒 は80∼90mo1%の 選 択 率 を示 して お り,こ の よ うな 32) ジ ョ ン ・ コ ラ ー,日 特 公 昭46-21561(1971);
ロ バ ー ト ・ ジ ョセ ブ ・ハ ー ベ イ,日 特 開 昭49-
高 性 能 な触 媒 が実 用 化 され る こ と に よ り直 接 酸 化 法 は 格
45012 (1974); J.R. Valbert, USP3, 715, 388
段 の進 歩 を と げ るで あ ろ う。
(1973)
液 相 酸 化 法 お よび 合 成 ガ ス 法 は 高 収 率 ま た は 安価 な原 33) ジ ョ ン ・ コ ラ ー, 日特 公 昭51-11601 (1976);
R. Hoch, USP 3, 647, 892 (1972)
料 を使 用 す る点 にお い て 魅 力 的 な方 法 で あ る が,ま だ工 34) J. L. Huguet, USP3, 479, 395 (1969)
業 的 に実 施 され て い な い の で 今 後 の動 向 が注 目され る。 35) D. H. Olson, USP3, 427, 348 (1969)
36) 田 村 益 彦,安 井 昭 夫,日 特 公 昭45-14773(1970)
(昭 和52年4月23日 受 理)
37) 田 村 益 彦,安 井 昭 夫,目 特 公 昭45-17655(1970)
文 献 38) 田村 益 彦,安 井 昭 夫,堤 充 紀,工 化 誌,72,581
1) I. Kiguchi, T. Kumazawa, T. Nakai, Hydro- (1969)
carbon Processing, 69, March (1976) 39) ダ ン カ ン ・ク ラ ー ク,パ シ ー ・ヘ イ,日 特公 昭
2) 化 学 経 済,34, 8月 臨 時 増 刊 号(1976) 43-5726(1968)
3) M. Gans, B. J. Ozero, Hydrocarbon Processing, 40) チ ャ ー ル ス ・フ ラ ン ソ ワ ・ コ ー ル-タ エ ケ ・ヨン
73, March (1976) ク ホ フ,日 特 公 昭42-12642(1967)
4) A. Wurtz, Ann. chim, et phys., 55, 406 (1859) 41) 山 本 博 明,日 特 開 昭50-29513(1975)
5) A. Wurtz, Ann, 113, 255 (1860) 42) D. Clark, P. Hayden, USP3, 262, 969 (1966)
6) A. Zeller, G. Htifner, J. prakt. Chem., 11, 229 43) W. F. Grecham, C. E. Schweitser, USP2, 519,

(1875) ; E. Haworth, W.H. Perkin, J. Chem. 754 (1950)


Soc., 69, 175 (1896) 44) A. Aguilo, A. W. Schnizer, USP3, 859, 336
7) R. Pribam, A. Franke, Monatsh Chem., 33, 426 (1975)
(1912) 45) 藤 井 健 史,舟 橋 和 利,河 尻 清,広 瀬 功,日 特 公 昭
8) K.H. Meyer, H. Hopff, Ber., 54, 2279 (1921) 49-9444 (1974); I. Hirose, K. Funabashi, T.
9) G. Ciamician, P. Silber, ibid. 44, 1281 (1911) Fujii ,K. Kawajiri, USP3, 950, 440 (1976)
10) N.A. Milas, S. Sussman, J. Am. Chem. Soc., 46) R. R. Grinstead, USP3, 048, 636 (1962)
59, 2345 (1937) 47) 舟 橋 和 利,藤 井 健 史,河 尻 清,広 瀬 功,日 特 公 昭
11) S. Lenher, J. Am. Chem. Soc., 53, 2420, 3737, 45-36291(1970)
3752 (1931) 48) 小 野 田 武,日 特 開 昭51-128903 (1976)
12) A. Wohl, K. Braurig, GP 373,975 (1923) 49) SJ. LapPorte, W. G. Toland, USP3, 754, 028
13) K.E. Murray, J. Council Sci. Ind. Reserch, (1973)
17, 213 (1944) 50) W. F. Gresham, USP2, 636, 046 (1953)
14) 有 機 化 学 合成 協 会編,ド イ ツ有 機 合成 技術I, p. 51) ジ ェ イ ム ス ・ ノ ー マ ン ・カ ウ ス,日 特開 昭51-
14(1954)丸 善 63110 (1976); R. L. Pruett, W. E. Walker, USP
15) 有機 化 学合 成 協 会 編,ド イ ツ有 機 合 成 技 術II, p. 3, 833, 634 (1974)

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