Download as pdf or txt
Download as pdf or txt
You are on page 1of 3

ムード:別名「陳述」「法」「モダリティ」とも呼ばれ、「話者の心的態度」を表す。

①。推量のムード/ヨウ・ソウ・ラシイ
1. ヨウダ
用例 :(アメダスの面象を見て)明日は雨が降るようだね。
用法 :話し手の判断、意見を述べる時など。
情報源:話し手自身が見たこと・体験したこと
確信度:中程度

2. ソウダ
用例 :(空が急に暗くなったのを見て)今にも雨が降りそうだ。
(冷え切ったカレーを見て)まずそうだなあ。
用法 :(動詞)ある状況が今にも起こるという時。
(イ/ナ形容詞)見た目に「いかにも…だ」という時に使う。動詞
でも「いる・ある・できる」などは状況性述語なので形容詞と同
じ扱いになる。
情報源:話し手自身が見たこと
確信度:高い
3. ラシイ
用例 :(他の人の話を又聞きして)明日は雨が降るらしいね。
情報源:話し手が他人から聞いたこと、本などで読んだことなど、間接的
に得た情報
確信度:低い

● 活用などの問題点
ヨウダ・ラシイ:否定・疑問形なし
ソウダ:
+ 品詞によって否定形が違う
動 詞:行きソウモ/ニ(ハ)ナイ
イ/ナ形容詞:辛ソウデハナイ・元気ソウデハナイ
+ 「いい・ない」→「よさそう・なさそう」になる。

● ヨウ・ソウ・ラシイのムード表現以外の用法
ヨウ:
+ 比況(比喩・例示)
【例】君の瞳はまるで真珠のようだ。
+ 例示:引き合い・前置き
【例】「花に嵐」の喩えもあるように、いいことずくめではないだろう
+ 「方法」【例】このテレビは直しようがない

ソウダ:(伝聞)【例】田中さんは来年定年だそうだ。
ラシイ:典型(いかにも…)
【例】学生らしい格好・女らしい人・田中さんらしいやり方

②。確信のムード/ハズダ・コトニナル・~ニチガイナイ

1. ハズダとそのほかの表現
はずだ
- 話し手が客観的な証拠に基づいて推測した結果の確信。
- 自分自身のことにも使えない
- 【例外】確かここに置いたはずだけど…(記憶が不確か)
何度も君に忠告したはずだよ。(確認・皮肉)

ことになる
- 論理的・客観的な帰結として結論を導く性格が強い。
- 誰しも、信条というものがある はずである

~にちがいない
- 同じ確信だが、主観的な「思い込み」でもかまわない。客観的な証拠を必要としな
い。
例: あしたは雨が降る に違いない/はずだ。

2. ハズダの「確信」以外の用法
- 不思議に持っていた事柄の理由が後からわかって納得する時に使う

【例】うまいはずだ、これ松坂牛だって。

③。説明のムード/ノダ・ワケダ
のだ(…んです)
- のだ:前述の文や状況に対する補足説明をする。
【例】学生だ+のだ→学生なのだ
- 「…んですか」は単なる Yes-No 疑問文ではありません。なにらかの説明を求め
ている質問である。
【例】田中さんは来ませんか。 →はい、来ません。

「のだ」の文型
- Q?→Aんです:質問等に対する説明を提供する
- S1。S2んです:前の文に対する補足。
- (状況)→Sんです(か):状況に対する説明(を求める)
- Sんです:何かを言外にほのめかす。

わけだ : 推論の結果、当然そうなる事態(論理的帰結)を表す。「ことになる」と
置き換えられる。
【例】京都の伯母が「ゆうべ泥棒はんが来はって…」と言っていた。
泥棒に敬語を使っているわけだ。

● 〈ワケダの否定〉
- ワケガナイ: 可能性そのものの否定(0%)
- ワケデハナイ: 自分が言ったことを相手が間違って解釈しないよう、相手が
考えかねないことを先取りして否定する。

- ワケニハイカナイ: 時としてあることをしたいという欲求に駆られるが、それは主と
して道徳的・倫理的理由からしてはいけない、という意味を持つ。

You might also like