Professional Documents
Culture Documents
20221023‗模試重要肢ベ
20221023‗模試重要肢ベ
模試重要肢ベストセレクション
【公開模試・ファイナル模試】
0 000721 222460
GU22246
(予備 )
LEC東京リーガルマインド 複製・頒布を禁じます
1 憲法
□□□ Q1 国は、その限られた財源の下で福祉的給付を行うにあたり、日本国民を在留
外国人より優先的に扱うことも許される場合があるが、障害福祉年金の支給対
象者から在留外国人を除外することは、立法府の裁量の範囲を逸脱するもので
あって、憲法 25 条の規定に違反する。[ファイナル模試 5-イ]
□□□ Q2 公務員の地位の特殊性と職務の公共性にかんがみるときは、これを根拠と
して公務員の労働基本権に対し必要やむをえない限度の制限を加えることは、
十分合理的な理由があるというべきであるが、その制限に違反した者に対して
刑事罰を科すことは許されない。
[ファイナル模試 4-4]
□□□ Q3 衆議院小選挙区選出議員の選挙において、所定の実績を有する政党等のみが
□□□ Q4 公務員が職務命令において個人の歴史観ないし世界観に由来する行動と異な
る外部的行為を求められることとなり、その限りにおいて個人の思想および良
心の自由についての間接的な制約となる面があると判断される場合にも、この
ような間接的な制約が許容されるか否かは、職務命令の目的および内容ならび
に当該制限を介して生ずる制約の態様等を総合的に較量して、当該制約を許容
し得る程度の必要性および合理性が認められるか否かという観点から判断する
のが相当である。
[公開模試① 3-ウ]
10
回
1
(予備) 平成二六年 LEC東京リーガルマインド 複製・頒布を禁じます
1 憲法
平成二五年 平成二四年 平成二三年 平成二二年 平成二一年 平成二〇年 平成一九年 平成一八年
① 人権
A1 × 社会保障上の施策において在留外国人をどのように処遇するかについては、
国は、特別の条約の存しない限り、その政治的判断によりこれを決定することが
できるのであり、その限られた財源の下で福祉的給付を行うに当たり、自国民
を在留外国人より優先的に扱うことも、許される。障害福祉年金の支給対象者
から在留外国人を除外することは、立法府の裁量の範囲に属する事柄と見るべき
であり、憲法 25 条の規定に違反するものではない(塩見訴訟/最判平元.3.2)。
[ファイナル模試 5-イ]
A2 × 公務員の地位の特殊性と職務の公共性にかんがみるときは、これを根拠とし
て公務員の労働基本権に対し必要やむをえない限度の制限を加えることは、十
分合理的な理由があるというべきである。公務員の争議行為の遂行を共謀し、
そそのかし、もしくはあおり、またはこれらの行為を企てた者について、とく
に処罰の必要性を認めて罰則を設けることは、十分に合理性がある(全農林警
職法事件/最大判昭 48.4.25)
。よって、制限違反に対して刑事罰を科すことも
許される。
[ファイナル模試 4-4]
第1回 第2回 第3回 第4回 第5回 第6回 第7回 第8回 第9回
A3 × 候補者と並んで候補者届出政党にも選挙運動を認めることが是認される以上、
候補者届出政党に所属する候補者とこれに所属しない候補者との間に選挙運動の上で
差異を生ずることは避け難いところであるから、
その差異が合理性を有するとは考
えられない程度に達している場合に、初めてそのような差異を設けることが国会の
裁量の範囲を逸脱する(最大判平 23.3.23)。
[ファイナル模試 7-エ]
A4 ○ 公務員が職務命令においてある行為を求められることが、個人の歴史観ない
し世界観に由来する行動と異なる外部的行為を求められることとなり、その限
りにおいて、当該職務命令が個人の思想及び良心の自由についての間接的な制
約となる面があると判断される場合にも、このような間接的な制約が許容され
るか否かは、職務命令の目的及び内容並びに上記の制限を介して生ずる制約の
態様等を総合的に較量して、当該職務命令に上記の制約を許容し得る程度の必
要性及び合理性が認められるか否かという観点から判断するのが相当である
(「君が代」起立斉唱職務命令拒否事件/最判平 23.5.30)
。[公開模試① 3-ウ]
2
(予備 )
LEC東京リーガルマインド 複製・頒布を禁じます
□□□ Q5 宗教法人法に基づく宗教法人の解散命令の制度は、宗教団体や信者の精神
□□□ Q6 公職選挙法によって戸別訪問という手段方法を一律に禁止することは、
買収などの弊害を防止して選挙の自由と公正を確保するためであっても、
意見表明の自由に対する制約として合理的で必要やむを得ない限度を超え
ており、許されない。
[公開模試② 3-1]
□□□ Q7 市民会館の使用について「公の秩序をみだすおそれがある場合」を不許可事
由とする規定は、当該会館における集会の自由を保障することの重要性よりも、
当該会館で集会が開かれることによって、人の生命、身体または財産が侵害さ
れ、公共の安全が損なわれる危険を回避し、防止することの必要性が優越する
□□□ Q8 財産権は個人の生存の基礎をなし、その行使は、自己実現の重要な手段で
あるという普遍性をも併せ持つものであるから、財産権に対して加えられる
規制が公共の福祉に適合するものとして是認されるかについての判断は一
般に厳格にすべきであって、規制目的が正当であり、かつ、規制手段が当該
目的の達成にとって必要最小限度のものでない限り、当該規制は許されない。
[公開模試② 5-イ]
10
回
3
(予備) 平成二六年 LEC東京リーガルマインド 複製・頒布を禁じます
A5 × 宗教法人法に基づく宗教法人の解散命令の制度は、専ら宗教法人の世俗的側面
平成二五年 平成二四年 平成二三年 平成二二年 平成二一年 平成二〇年 平成一九年 平成一八年
を対象とし、かつ、専ら世俗的目的によるものであって、宗教団体や信者の精神
的・宗教的側面に容かい〔干渉〕する意図によるものではなく、その制度の目的
も合理的である。解散命令によって宗教団体やその信者らが行う宗教上の行為
に何らかの支障を生ずることが避けられないとしても、その支障は、解散命令
に伴う間接的で事実上のものであるにとどまる。したがって、本件解散命令は、
宗教団体やその信者らの精神的・宗教的側面に及ぼす影響を考慮しても、必要で
やむを得ない法的規制である(宗教法人オウム真理教解散命令事件/最決平
8.1.30)
。[公開模試② 4-1]
A7 × 本件条例は、
「公の秩序をみだすおそれがある場合」を本件会館の使用を許可
してはならない事由として規定しているが、広義の表現を採っているとはいえ、
第1回 第2回 第3回 第4回 第5回 第6回 第7回 第8回 第9回
本件会館における集会の自由を保障することの重要性よりも、本件会館で集会
が開かれることによって、人の生命、身体又は財産が侵害され、公共の安全が
損なわれる危険を回避し、防止することの必要性が優越する場合をいうものと
限定して解すべきであり、その危険性の程度としては、単に危険な事態を生ず
る蓋然性があるというだけでは足りず、明らかな差し迫った危険の発生が具体
的に予見されることが必要である(泉佐野市民会館事件/最判平 7.3.7)
。[ファ
イナル模試 3-イ]
A8 × 財産権に対する規制は、種々の態様のものがあり得る。財産権に対する規制が憲
法29条2項にいう公共の福祉に適合するものとして是認されるべきものであるかど
うかは、規制の目的、必要性、内容、その規制によって制限される財産権の種類、
性質及び制限の程度等を比較考量して判断すべきものである(証券取引法 164 条事
件/最大判平 14.2.13)
。[公開模試② 5-イ]
4
(予備 )
LEC東京リーガルマインド 複製・頒布を禁じます
② 統治
10
回
5
(予備) 平成二六年 LEC東京リーガルマインド 複製・頒布を禁じます
② 統治
平成二五年 平成二四年 平成二三年 平成二二年 平成二一年 平成二〇年 平成一九年 平成一八年
A9 × 衆議院が解散されたときは、参議院は、同時に閉会となる(両院同時活動の
原則/54 条2項本文)
。ただし、内閣は、国に緊急の必要があるときは、参議
院の緊急集会を求めることができる(54 条2項但書)
。参議院の緊急集会にお
いて採られた措置は、臨時のものであって、次の国会開会の後 10 日以内に、衆
議院の同意がない場合には、その効力を失う(54 条3項)
。これは、将来に向
かって効力を失うものと解されている。
[公開模試② 6-4]
A10 × 内閣総理大臣は、国会議員の中から国会の議決で、これを指名する(67
条1項前段)。衆議院と参議院とが異なった指名の議決をした場合に、法律
の定めるところにより、両議院の協議会を開いても一致しないとき、または衆
議院が指名の議決をした後、国会休会中の期間を除いて 10 日以内に、参議院が、
指名の議決をしないときは、衆議院の議決を国会の議決とする(67 条2項)。
[公開模試① 5-ア]
A11 ○ 国家試験における合格、不合格の判定も学問または技術上の知識、能力、意
見等の優劣、当否の判断を内容とする行為であるから、その試験実施機関の最
第1回 第2回 第3回 第4回 第5回 第6回 第7回 第8回 第9回
終判断に委せられるべきものであって、その判断の当否を審査し具体的に法令
を適用して、その争を解決調整できるものとはいえない(技術士国家試験事件
/最判昭 41.2.8)。
[公開模試① 6-ア]
A12 × 衆議院の解散は、極めて政治性の高い国家統治の基本に関する行為であって、
かくのごとき行為について、その法律上の有効無効を審査することは司法裁判所の
権限の外にある(苫米地事件/最大判昭 35.6.8)
。[公開模試① 6-エ]
A13 × 憲法 82 条1項の裁判の公開の趣旨は、裁判を一般に公開して裁判が公正に行
われることを制度として保障し、ひいては裁判に対する国民の信頼を確保しよ
うとすることにある。憲法 82 条1項は、各人が裁判所に対して傍聴すること
を権利として要求できることまでを認めたものでないことはもとより、傍聴
人に対して法廷においてメモを取ることを権利として保障しているものでな
い(レペタ訴訟/最大判平元.3.8)
。[ファイナル模試 6-2]
6
(予備 )
LEC東京リーガルマインド 複製・頒布を禁じます
2 行政法
① 行政法総論
10
回
7
(予備) 平成二六年 LEC東京リーガルマインド 複製・頒布を禁じます
A14 ○ 予見し難い予算の不足に充てるため、国会の議決に基づいて予備費を設け、
平成二五年 平成二四年 平成二三年 平成二二年 平成二一年 平成二〇年 平成一九年 平成一八年
内閣の責任でこれを支出することができる(87 条1項)。すべて予備費の支出
については、内閣は、事後に国会の承諾を得なければならない(87 条2項)。
[公開模試① 7-イ]
A15 × 条約の国内法的効力が憲法に劣後することを前提として、条約についても司法
審査の対象となる余地がある(砂川事件/最大判昭 34.12.16)。
[公開模試② 7-4]
2 行政法
① 行政法総論
A16 ○ 一般的に、水道事業においては、様々な要因により水道使用量が変動し得る中
で最大使用量に耐え得る水源と施設を確保する必要があるのであるから、夏季等
の一時期に水道使用が集中する別荘給水契約者に対し年間を通じて平均して相応
な水道料金を負担させるために、別荘給水契約者の基本料金を別荘以外の給水契
約者の基本料金よりも高額に設定すること自体は、水道事業者の裁量として許さ
れないものではない(旧高根町給水条例無効等確認請求事件/最判平 18.7.14)
。
[公開模試② 26-2]
第1回 第2回 第3回 第4回 第5回 第6回 第7回 第8回 第9回
A17 × 普通地方公共団体の長が当該普通地方公共団体を代表して行う契約の締結には、
民法 108 条が類推適用される。そして、普通地方公共団体の長が当該普通地方公
共団体を代表するとともに相手方を代理ないし代表して契約を締結した場合で
あっても同法 116 条が類推適用され、議会が長による上記双方代理行為を追認
したときには、同条の類推適用により、議会の意思に沿って本人である普通地
方公共団体に法律効果が帰属する(名古屋市世界デザイン博事件/最判平
16.7.13)
。[公開模試① 9-2]
A18 ○ 内閣府は、内閣の重要政策に関する内閣の事務を助けることを任務とする(内
閣府設置法3条1項)。内閣府の長は、内閣総理大臣とする(内閣府設置法6条1
項)。内閣総理大臣は、内閣府に係る事項についての内閣法にいう主任の大臣とし、
内閣府の所掌事務を分担管理する(内閣府設置法6条2項)。
[公開模試② 25-ウ]
A19 ○ 各省大臣は、主任の行政事務について、法律もしくは政令を施行するため、
または法律もしくは政令の特別の委任に基づいて、それぞれその機関の命令として
省令を発することができる(国家行政組織法 12 条1項)。
[公開模試① 25-イ]
8
(予備 )
LEC東京リーガルマインド 複製・頒布を禁じます
10
回
9
(予備) 平成二六年 LEC東京リーガルマインド 複製・頒布を禁じます
A20 × 行政処分が違法であることを理由として国家賠償請求をするについては、あらか
平成二五年 平成二四年 平成二三年 平成二二年 平成二一年 平成二〇年 平成一九年 平成一八年
じめ当該行政処分について取消し又は無効確認の判決を得なければならないもので
はない。このことは、当該行政処分が金銭を納付させることを直接の目的とし
ており、その違法を理由とする国家賠償請求を認容したとすれば、結果的に当
該行政処分を取り消した場合と同様の経済的効果が得られるという場合であっ
ても異ならない(冷凍倉庫事件/最判平 22.6.3)
。[ファイナル模試 10-5]
A22 × 行政上の義務の履行確保については、別に法律で定めるものを除いては、行政代
第1回 第2回 第3回 第4回 第5回 第6回 第7回 第8回 第9回
A23 ○ 法人税法(当時)に規定する質問又は検査の権限は、犯罪の証拠資料を取得収集
し、保全するためなど、犯則事件の調査あるいは捜査のための手段として行使する
ことは許されないと解するのが相当である。しかしながら、上記質問又は検査の権
限の行使に当たって、取得収集される証拠資料が後に犯則事件の証拠として利用さ
れることが想定できたとしても、そのことによって直ちに、上記質問又は検査の権
限が犯則事件の調査あるいは捜査のための手段として行使されたことにならない
(今治税務署職員税務調査資料流用事件/最決平 16.1.20)
。[公開模試② 9-ア]
10
(予備 )
LEC東京リーガルマインド 複製・頒布を禁じます
② 行政手続法
10
回
11
(予備) 平成二六年 LEC東京リーガルマインド 複製・頒布を禁じます
A24 ○ 廃棄物の処理及び清掃に関する法律には、処分業者に、許可が効力を有する限り
平成二五年 平成二四年 平成二三年 平成二二年 平成二一年 平成二〇年 平成一九年 平成一八年
事業や処理施設の使用を継続すべき義務を課す条文は存せず、かえって、処分業者
による事業の全部又は一部の廃止、処理施設の廃止については、知事に対する届出
で足りる旨規定されているのであるから、処分業者が、公害防止協定において、協
定の相手方に対し、その事業や処理施設を将来廃止する旨を約束することは、処分
業者自身の自由な判断で行えることであり、その結果、許可が効力を有する期間内
に事業や処理施設が廃止されることがあったとしても、同法に何ら抵触するもので
はない(福岡県福間町公害防止協定事件/最判平 21.7.10)
。[ファイナル模試 8-ア]
A25 ○ 行政計画に関する事前手続については、行政手続法によってルール化されてい
ない (行政手続法1条1項参照)。
[公開模試② 10-イ]
② 行政手続法
A27 × 都道府県知事が行う許認可等のうち、法律に根拠を有するものについては、
第1回 第2回 第3回 第4回 第5回 第6回 第7回 第8回 第9回
行政手続法の適用除外とならない (3条3項)。標準処理期間を定める主体は、
「行政庁」(6条)である。ここにいう「行政庁」とは、処分庁を指し、本記述
の場合は都道府県知事である。
[公開模試① 12-ア]
A28 × 行政庁は、申請がその事務所に到達したときは遅滞なく当該申請の審査を開始し
なければならず、かつ、申請書の記載に不備がないこと、申請書に必要な書類が添
付されていること、申請をすることができる期間内にされたものであることその他
の法令に定められた申請の形式上の要件に適合しない申請については、速やかに、
申請者に対し相当の期間を定めて当該申請の補正を求め、または当該申請により求
められた許認可等を拒否しなければならない(7条)
。[公開模試② 11-イ]
A29 × 申請拒否処分は、不利益処分から除かれる(2条4号ロ)
。申請拒否処分には、
不利益処分をしようとする場合の手続(聴聞・弁明の機会の付与)は執られない。
[ファイナル模試 11-2]
12
(予備 )
LEC東京リーガルマインド 複製・頒布を禁じます
10
回
13
(予備) 平成二六年 LEC東京リーガルマインド 複製・頒布を禁じます
A30 × 行政庁は、不利益処分をしようとする場合には、許認可等を取り消す不利益
平成二五年 平成二四年 平成二三年 平成二二年 平成二一年 平成二〇年 平成一九年 平成一八年
処分をしようとするときは、当該不利益処分の名あて人となるべき者について、
聴聞手続を執らなければならない(13 条1項1号)
。Y県知事は、営業停止処分
のための弁明の機会の付与手続を行った結果、営業許可取消処分が妥当であると
判断した場合は、改めて聴聞手続を執らなければならない。
[公開模試① 11-エ]
...
A31 × 行政手続法第2章第2節(
「聴聞」
)の規定に基づく処分またはその不作為につ
いては、審査請求をすることができない(27 条)
。したがって、聴聞の通知を受
けた者が利害関係人の当該聴聞手続への参加を求めたにもかかわらず、主宰者が
.......
これを許可しなかったことについては、審査請求をすることができない(27 条、
17 条1項)
。[公開模試② 12-5]
A32 × 地方公共団体の機関に対する届出(2条7号の通知の根拠となる規定が条例
または規則に置かれているものに限る。)については、行政手続法の定める届
出に関する規定は適用されない(3条3項)。地方公共団体の機関に対する届
出であっても、その根拠となる規定が法律に置かれているものについては、
第1回 第2回 第3回 第4回 第5回 第6回 第7回 第8回 第9回
行政手続法の届出に関する規定が適用されるが、その根拠となる規定が当該
地方公共団体の条例に置かれているものについては、行政手続法の届出に関
する規定は適用されない。
[公開模試① 13-エ]
③ 行政不服審査法
A33 × 行政庁は、利害関係人から、当該処分が不服申立てをすることができる処分で
あるかどうかならびに当該処分が不服申立てをすることができるものである場合
における不服申立てをすべき行政庁および不服申立てをすることができる期間に
つき教示を求められたときは、当該事項を教示しなければならない (82 条2項)。
この場合において、教示を求めた者が書面による教示を求めたときは、当該教
示は、書面でしなければならない(82 条3項)。
[公開模試② 16-2]
14
(予備 )
LEC東京リーガルマインド 複製・頒布を禁じます
10
回
15
(予備) 平成二六年 LEC東京リーガルマインド 複製・頒布を禁じます
A34 × 審査請求人または参加人の申立てがあった場合には、審理員は、当該申立てを
平成二五年 平成二四年 平成二三年 平成二二年 平成二一年 平成二〇年 平成一九年 平成一八年
した者(申立人)に口頭で審査請求に係る事件に関する意見を述べる機会を与
えなければならない(31 条1項本文)。ただし、当該申立人の所在その他の事情
により当該意見を述べる機会を与えることが困難であると認められる場合には、
この限りでない(31 条1項ただし書)。審理員は、31 条1項ただし書に該当する
場合を除き、口頭意見陳述の機会を付与しなければならない。
[公開模試② 15-5]
A35 × 審査請求人または参加人は、証拠書類または証拠物を提出することができる(32
条1項)。審理員は、審査請求人もしくは参加人の申立てによりまたは職権で、書
類その他の物件の所持人に対し、相当の期間を定めて、その物件の提出を求める
ことができる(33 条前段)。審理員は、審査請求人もしくは参加人の申立てにより
または職権で、適当と認める者に、参加人としてその知っている事実の陳述を求
め、または鑑定を求めることができる(34 条)
。[ファイナル模試 15-5]
A36 × 審理員は、審理手続を終結したときは、遅滞なく、審理員意見書を作成しな
ければならない(42 条1項)。審理員は、審理員意見書を作成したときは、速
やかに、これを事件記録とともに、審査庁に提出しなければならない(42 条2
項)。審査庁は、審理員意見書の提出を受けたときは、原則として、行政不服審
第1回 第2回 第3回 第4回 第5回 第6回 第7回 第8回 第9回
査会等に諮問しなければならない(43 条1項)。
[公開模試① 14-5]
A38 × 不作為についての審査請求には、審査請求期間の制限はなく、不作為が続く限り
審査請求をすることができる。
[ファイナル模試 14-1]
.....
A39 × 再審査請求が理由がない場合には、再審査庁は、裁決で、当該再審査請求を
棄却する(64 条2項)
。[公開模試① 15-オ]
16
(予備 )
LEC東京リーガルマインド 複製・頒布を禁じます
④ 行政事件訴訟法
10
回
17
(予備) 平成二六年 LEC東京リーガルマインド 複製・頒布を禁じます
A40 × 行政不服審査法には、行政手続法3条3項のような規定は置かれていない。
平成二五年 平成二四年 平成二三年 平成二二年 平成二一年 平成二〇年 平成一九年 平成一八年
[ファイナル模試 16-3]
④ 行政事件訴訟法
A41 ○ 本件改正条例は、限られた特定の者に対してのみ適用されるものではなく、
本件改正条例の制定行為をもって行政庁が法の執行として行う処分と実質的に
同視することはできないから、本件改正条例の制定行為は、抗告訴訟の対象と
なる行政処分には当たらない(旧高根町給水条例無効等確認請求事件/最判平
18.7.14)。
[公開模試① 17-5]
A42 × 採用内定を通知した東京都において正当な理由がなく採用内定を取り消しても、
これによって、内定通知を信頼し、東京都職員として採用されることを期待して
他の就職の機会を放棄するなど、東京都に就職するための準備を行った者に対し
損害賠償の責任を負うことがあるのは格別、採用内定の取消し自体は、採用
内定を受けた者の法律上の地位ないし権利関係に影響を及ぼすものではない
第1回 第2回 第3回 第4回 第5回 第6回 第7回 第8回 第9回
(最判昭 57.5.27)
。[ファイナル模試 25-2]
A43 ○ 航空機の騒音による障害の被害者は、飛行場周辺の一定の地域的範囲の住民に
限定され、その障害の程度は居住地域が離着陸経路に接近するにつれて増大する
ものであり、他面、飛行場に航空機が発着する場合に常にある程度の騒音が伴うこ
とはやむをえないところであり、また、航空交通による利便が政治、経済、文化等
の面において今日の社会に多大の効用をもたらしていることにかんがみれば、飛行
場周辺に居住する者は、ある程度の航空機騒音については、不可避のものとしてこ
れを甘受すべきであるといわざるをえず、その騒音による障害が著しい程度に至っ
たときに初めて、その防止・軽減を求めるための法的手段に訴えることを許容しう
るような利益侵害が生じたものとせざるをえない(新潟空港事件/最判平元.2.17)
。
[ファイナル模試 26-エ]
18
(予備 )
LEC東京リーガルマインド 複製・頒布を禁じます
10
回
19
(予備) 平成二六年 LEC東京リーガルマインド 複製・頒布を禁じます
て、先行の処分を受けたことを理由として後行の処分に係る量定を加重する
旨の不利益な取扱いの定めがある場合には、上記先行の処分に当たる処分を
受けた者は、将来において上記後行の処分に当たる処分の対象となり得るとき
は、上記先行の処分に当たる処分の効果が期間の経過によりなくなった後にお
いても、当該処分基準の定めにより上記の不利益な取扱いを受けるべき期間内
はなお当該処分の取消しによって回復すべき法律上の利益を有する(パチンコ
店営業停止処分取消請求事件/最判平 27.3.3)。
[ファイナル模試 17-ア]
A45 × 執行停止の申立てがあった場合には、内閣総理大臣は、裁判所に対し、異議を
述べることができる(27 条1項前段)
。内閣総理大臣の異議があったときは、
裁判所は、執行停止をすることができず、また、すでに執行停止の決定をしている
ときは、これを取り消さなければならない(27 条4項)
。[ファイナル模試 19-4]
A46 ○ 処分または裁決を取り消す判決は、第三者に対しても効力を有する(32 条1
項)。
[公開模試② 17-2]
訟に準用される(38 条1項)。よって、無効確認訴訟において、処分をした行
政庁以外の行政庁を訴訟に参加させる必要があると認めるときは、当事者も
しくはその行政庁の申立てによりまたは職権で、決定をもって、その行政庁
を訴訟に参加させることができる。[ファイナル模試 18-イ]
A49 × 義務付けの訴えの提起があった場合において、その義務付けの訴えに係る処分
または裁決がされないことにより生ずる償うことのできない損害を避けるため
緊急の必要があり、かつ、本案について理由があるとみえるときは、裁判所は、
申立てにより、決定をもって、仮の義務付けができる (37 条の5第1項)。仮の
義務付けの決定を、裁判所は職権で行うことができない。
[公開模試① 19-イ]
20
(予備 )
LEC東京リーガルマインド 複製・頒布を禁じます
⑤ 国家賠償・損失補償
10
回
21
(予備) 平成二六年 LEC東京リーガルマインド 複製・頒布を禁じます
衆議院(比例代表選出)議員選挙の効力に関する訴えは、民衆訴訟(行政事件訴
訟法5条)に当たる。
[公開模試② 19-ア]
⑤ 国家賠償・損失補償
A52 × 国又は公共団体の公務員による一連の職務上の行為の過程において他人に被
害を生ぜしめた場合において、それが具体的にどの公務員のどのような違法行為
によるものであるかを特定することができなくても、一連の行為のうちのいずれ
かに行為者の故意又は過失による違法行為があったのでなければ被害が生ずる
ことはなかったであろうと認められ、かつ、それがどの行為であるにせよこれに
よる被害につき行為者の属する国又は公共団体が法律上賠償の責任を負うべき
関係が存在するときは、国又は公共団体は、加害行為不特定の故をもって国家賠
償法又は民法上の損害賠償責任を免れることができないと解するのが相当であ
るが、この法理が肯定されるのは、それらの一連の行為を組成する各行為のいず
れもが国又は同一の公共団体の公務員の職務上の行為にあたる場合に限られ、
一部にこれに該当しない行為が含まれている場合には、この法理は妥当しない
第1回 第2回 第3回 第4回 第5回 第6回 第7回 第8回 第9回
(岡山税務署健康診断事件/最判昭 57.4.1)。
[公開模試② 20-ウ]
A53 × 警察官が職責を遂行する目的のために交通法規等に違反して車両で逃走する
者をパトカーで追跡する職務の執行中に、逃走車両の走行により第三者が損害
を被った場合において、追跡行為が違法であるというためには、追跡が当該職
務目的を遂行する上で不必要であるか、又は逃走車両の逃走の態様及び道路
交通状況等から予測される被害発生の具体的危険性の有無及び内容に照らし、
追跡の開始・継続若しくは追跡の方法が不相当であることを要する(パトカ
ー追跡事故事件/最判昭 61.2.27)。
[公開模試① 20-2]
A54 × 河川の管理には、諸制約が内在するため、すべての河川について通常予測し、
かつ、回避しうるあらゆる水害を未然に防止するに足りる治水施設を完備する
には、相応の期間を必要とし、未改修河川又は改修の不十分な河川の安全性と
しては、諸制約のもとで一般に施行されてきた治水事業による河川の改修、
整備の過程に対応するいわば過渡的な安全性をもって足りる(大東水害訴訟
/最判昭 59.1.26)
。[公開模試② 21-ウ]
22
(予備 )
LEC東京リーガルマインド 複製・頒布を禁じます
⑥ 地方自治法
10
回
23
(予備) 平成二六年 LEC東京リーガルマインド 複製・頒布を禁じます
A55 × 都市計画決定による建築物の建築制限による損失は、一般的に当然に受忍す
平成二五年 平成二四年 平成二三年 平成二二年 平成二一年 平成二〇年 平成一九年 平成一八年
べきものとされる制限の範囲を超えて特別の犠牲を課せられたものというこ
とがいまだ困難であるから、直接憲法 29 条3項を根拠として上記の損失につき
補償請求をすることはできない(都市計画制限損失補償事件/最判平 17.11.1)。
[ファイナル模試 21-1]
⑥ 地方自治法
A56 × 地方自治法は、普通地方公共団体の議会の議決事件を制限列挙している(96
条1項各号)。もっとも、普通地方公共団体は、条例で普通地方公共団体に関
する事件 (法定受託事務に係るものにあっては、国の安全に関することその他
の事由により議会の議決すべきものとすることが適当でないものとして政令で定
めるものを除く。) につき議会の議決すべきものを定めることができる(96
条2項)。よって、普通地方公共団体は、自治事務につき条例で議会の議決事件
を追加することができる。[ファイナル模試 23-4]
A57 × 普通地方公共団体の長および委員等は、議会の審議に必要な説明のため議長か
第1回 第2回 第3回 第4回 第5回 第6回 第7回 第8回 第9回
ら出席を求められたときは、議場に出席しなければならない(121 条1項本文)
。
ただし、出席すべき日時に議場に出席できないことについて正当な理由がある場
合において、その旨を議長に届け出たときは、この限りでない(121 条1項ただし
書)
。[公開模試② 23-イ]
A58 × ① 事務監査請求は、日本国民たる当該普通地方公共団体の住民でなければ、
することができない(75 条1項参照)
。② 住民監査請求は、当該普通地方公共
団体の住民であれば、外国人でもすることができる(242 条1項参照)
。[公開模
試② 22-2]
A59 ○ 住民訴訟を提起することができるのは、当該普通地方公共団体の住民であっ
て、住民監査請求をした者である(242 条の2第1項参照)
。法人や外国人であ
っても、住民監査請求を経たうえで住民訴訟を提起することができる。
[公開模
試① 22-ア]
A60 × 地方公共団体の長は、規則中に、規則に違反した者に対して過料を科する旨の
規定を設けることができる(15 条2項)
。[ファイナル模試 9-5]
24
(予備 )
LEC東京リーガルマインド 複製・頒布を禁じます
3 民法
10
回
25
(予備) 平成二六年 LEC東京リーガルマインド 複製・頒布を禁じます
3 民法
平成二五年 平成二四年 平成二三年 平成二二年 平成二一年 平成二〇年 平成一九年 平成一八年
① 総則
A61 × 未成年者が法定代理人の同意を要する法律行為をその同意を得ないでしたと
きは、その法律行為は、取り消すことができる(5条2項)
。行為の時に制限行
為能力者であった者は、その行為によって現に利益を受ける限度において、返還
の義務を負う(121 条の2第3項後段)
。受領した金銭を、本来は支出する必要の
なかった「遊興費」として費消してしまった場合には、現に受けている利益がな
いから、返還の義務を負わない(大判昭 14.10.26)
。なお、
「生活費」として支出
した場合には、それによって支出するはずであった金銭の支出を免れており、そ
の者の財産を全体としてみると現に受けている利益があるから、返還の義務を負
う(大判昭 7.10.26)
。[公開模試① 27-ウ]
A62 ○ 本来、社団構成員の総有に属する不動産は、構成員全員のために信託的に社団代
表者個人の所有とされるものであるから、代表者は、構成員全員の受託者たる地位
において自己の名義をもって登記をすることができるが、社団の代表者である旨の
肩書を付した登記をすることは許されない(最判昭 47.6.2)
。[ファイナル模試 27-5]
第1回 第2回 第3回 第4回 第5回 第6回 第7回 第8回 第9回
A63 × 錯誤が表意者の重大な過失によるものであった場合には、①「相手方が表意
者に錯誤があることを知り、又は重大な過失によって知らなかったとき」、②「相
手方が表意者と同一の錯誤に陥っていたとき」を除き、錯誤による意思表示の
取消しをすることができない(95 条3項)
。よって、相手方が表意者に錯誤があ
ることを重大な過失によって知らなかったときは、表意者は、錯誤による意思表
示の取消しをすることができる。[公開模試① 28-エ]
A64 ○ 錯誤による意思表示の取消しは、善意でかつ過失がない第三者に対抗することが
できない(95 条4項)
。ここにいう「第三者」とは、取消し前に利害関係を有するに
至った善意でかつ過失がない第三者のことであると解される。
[公開模試① 28-オ]
.....
A65 ○ 詐欺による意思表示の取消しは、善意でかつ過失がない第三者に対抗するこ
.
とができない(96 条3項)
。取消前の第三者CがBによる詐欺の事実を知らな
.....
かった(善意であった)ことについて過失があるときは、Aは、Cに対して、
取消しによる契約の遡及的無効による所有権の復帰を対抗して甲建物の返還を
請求することができる。
[公開模試② 27-ア]
26
(予備 )
LEC東京リーガルマインド 複製・頒布を禁じます
② 物権
10
回
27
(予備) 平成二六年 LEC東京リーガルマインド 複製・頒布を禁じます
......
A66 ○ ① 裁判上の請求、② 支払督促、③ 和解または調停、④ 破産手続参加、再生
平成二五年 平成二四年 平成二三年 平成二二年 平成二一年 平成二〇年 平成一九年 平成一八年
手続参加または更生手続参加という事由がある場合には、その事由が終了する
.......
(確定判決または確定判決と同一の効力を有するものによって権利が確定する
....
ことなくその事由が終了した場合にあっては、その終了の時から6カ月を経過す
る)までの間は、時効は、完成しない(裁判上の催告/147 条1項)。訴えの取
...........
下げによって権利が確定することなくその事由が終了したときは、その終了の時
から6カ月を経過するまでの間は、時効は完成しない。
[ファイナル模試 28-イ]
A67 ○ 時効は、権利の承認があったときは、その時から新たにその進行を始める
(152 条1項)
。その承認をするには、相手方の権利についての処分につき行為
能力の制限を受けていないことまたは権限があることを要しない(152 条2項)
。
[ファイナル模試 28-エ]
② 物権
A68 ○ 他人のために占有をする者も、その占有を奪われたときは、占有回収の訴え
により、その物の返還および損害の賠償を請求することができる(197 条後段・
200 条1項)
。[公開模試① 29-エ]
第1回 第2回 第3回 第4回 第5回 第6回 第7回 第8回 第9回
A69 × 取引行為によって、平穏に、かつ、公然と動産の占有を始めた者は、善意で
あり、かつ、過失がないときは、即時にその動産について行使する権利を取得
する(即時取得/192 条)
。制限行為能力者との取引については、有効な取引行
為とはいえないから、即時取得は成立しない。
[公開模試② 29-2]
28
(予備 )
LEC東京リーガルマインド 複製・頒布を禁じます
10
回
29
(予備) 平成二六年 LEC東京リーガルマインド 複製・頒布を禁じます
A71 ○ 不動産の所有者は、その不動産に従として付合した物の所有権を取得する
平成二五年 平成二四年 平成二三年 平成二二年 平成二一年 平成二〇年 平成一九年 平成一八年
(242 条本文)
。ただし、権原によってその物を附属させた他人の権利を妨げない
(242 条ただし書)
。建物賃借人が、賃借建物である平屋の上に2階を増築した
場合において、当該2階部分への出入りが賃借建物内の部屋の中にあるはしご段を
使用するほかないときは、2階部分は独立性を有せず、増築につき賃貸人の承
諾を受けたとしても、242 条ただし書の適用はない(最判昭 44.7.25)
。よって、
建築物の賃借人は、当該増築部分の所有権を取得しない。
[ファイナル模試 29-3]
A72 × 動産の保存の先取特権は、動産の保存のために要した費用または動産に関
する権利の保存、承認もしくは実行のために要した費用に関し、その動産に
ついて存在する(311 条4号、320 条)。先取特権は、債務者がその目的であ
る動産をその第三取得者に引き渡した後は、その動産について行使することがで
きない(333 条)。
[公開模試② 30-イ]
A73 × 動産の売買の先取特権は、動産の代価およびその利息に関し、その動産について
存在する(311 条5号、321 条)
。動産売買の先取特権者は、物上代位の目的債権が
譲渡され、第三者に対する対抗要件が備えられた後においては、目的債権を差し押さ
えて物上代位権を行使することはできない(最判平 17.2.22)
。[公開模試② 30-エ]
第1回 第2回 第3回 第4回 第5回 第6回 第7回 第8回 第9回
A74 ○ 債権者と債務者との間に、集合物を目的とする譲渡担保権設定契約が締結され、
債務者がその構成部分である動産の占有を取得したときは債権者が占有改定の
方法によってその占有権を取得する旨の合意に基づき、債務者が集合物の構成部
分として現に存在する動産の占有を取得した場合には、債権者は、当該集合物を
目的とする譲渡担保権につき対抗要件を具備するに至ったものということがで
き、この対抗要件具備の効力は、その後構成部分が変動したとしても、集合物と
しての同一性が損なわれない限り、新たにその構成部分となった動産を包含する
集合物について及ぶ(最判昭 62.11.10)
。[ファイナル模試 30-イ]
A75 ○ 不動産の取得時効の完成後、所有権移転登記がされることのないまま、第三
者が原所有者から抵当権の設定を受けて抵当権設定登記を了した場合において、
上記不動産の時効取得者である占有者が、その後引き続き時効取得に必要な期
間占有を継続したときは、上記占有者が上記抵当権の存在を容認していたなど
抵当権の消滅を妨げる特段の事情がない限り、上記占有者は、上記不動産を時効
取得し、その結果、上記抵当権は消滅する(最判平 24.3.16)
。[公開模試① 30-オ]
30
(予備 )
LEC東京リーガルマインド 複製・頒布を禁じます
③ 債権
□□□ Q77 A、
BおよびCの3人が、
Dに対して連帯して 90 万円の金銭債権を有する。
DがAに対して 30 万円の債権を有する場合に、Dが相殺を援用しても、
BおよびCに対しては相殺の効力を生じない。
[ファイナル模試 31-3]
10
回
31
(予備) 平成二六年 LEC東京リーガルマインド 複製・頒布を禁じます
③ 債権
平成二五年 平成二四年 平成二三年 平成二二年 平成二一年 平成二〇年 平成一九年 平成一八年
A76 × 債権者は、受益者に対して詐害行為取消請求をすることができる場合において、
受益者から転得した者があるときは、その転得者が、転得の当時、債務者がした
行為が債権者を害することを知っていた場合に限り、その転得者に対しても、詐
害行為取消請求をすることができる(424 条の5第1号)
。[公開模試② 31-5]
A77 × 債務者が連帯債権者の一人に対して債権を有する場合において、その債務者
が相殺を援用したときは、その相殺は、他の連帯債権者に対しても、その効力
を生ずる(434 条)。よって、BおよびCに対しても 30 万円の限度で相殺の効
力を生ずる。[ファイナル模試 31-3]
A78 × 保証人が主たる債務者の委託を受けて保証をした場合において、主たる債務の
弁済期前に債務の消滅行為をしたときは、その保証人は、主たる債務者に対し、
主たる債務者がその当時(= 債務の消滅行為をした時点で)利益を受けた限度
において求償権を有する(459 条の2第1項前段)
。[公開模試① 31-イ]
A80 ○ 差押えを受けた債権の第三債務者は、差押え後に取得した債権による相殺をもっ
て差押債権者に対抗することはできないが、差押え前に取得した債権による相殺を
.
もって対抗することができる(511 条1項)
。もっとも、差押え後に取得した債権が
.
差押え前の原因に基づいて生じたものであるときは、その第三債務者は、その債権
による相殺をもって差押債権者に対抗することができる
(511 条2項本文)
。ただし、
第三債務者が差押え後に他人の債権を取得したときは、この限りでない(511 条2項
.
ただし書)
。Bの債権は、Aの債権の差押え前の原因に基づいて発生した、他人から
.....
取得したものではない自己の債権であるから、Bは、差押債権者Cに対して相殺を
対抗することができる。
[公開模試① 32-オ]
A81 ○ ある特定の者が不特定多数の者を相手方として行う取引であって、その内容の全部
または一部が画一的であることがその双方にとって合理的なものを「定型取引」といい、
定型取引において契約の内容とすることを目的としてその特定の者により準備された
条項の総体を「定型約款」という(548 条の2第1項参照)
。[ファイナル模試 32-ア]
32
(予備 )
LEC東京リーガルマインド 複製・頒布を禁じます
10
回
33
(予備) 平成二六年 LEC東京リーガルマインド 複製・頒布を禁じます
A82 ○ 当事者の一方がその債務を履行しない場合において、相手方が相当の期間を定
平成二五年 平成二四年 平成二三年 平成二二年 平成二一年 平成二〇年 平成一九年 平成一八年
めてその履行の催告をし、その期間内に履行がないときは、相手方は、契約の解
除をすることができる(541 条本文)。ただし、その期間を経過した時における
債務の不履行がその契約および取引上の社会通念に照らして軽微であるときは、
この限りでない(541 条ただし書)
。[公開模試② 32-ウ]
A83 × 債務の一部の履行が不能である場合又は債務者がその債務の一部の履行を拒絶
する意思を明確に表示した場合において、残存する部分のみでは契約をした目的
を達することができないときは、債権者は、541 条の催告をすることなく、直ちに
契約の解除をすることができる(542 条1項3号)
。[公開模試② 32-エ]
A84 × ① 賃貸借は、当事者の一方がある物の使用および収益を相手方にさせること
を約し、相手方がこれに対してその賃料を支払うことおよび引渡しを受けた物を
契約が終了したときに返還することを約することによって、その効力を生ずる
(601 条)
。すなわち、賃貸借契約は、書面でしなくても、その効力を生ずる。
② 使用貸借は、当事者の一方がある物を引き渡すことを約し、相手方がその受
け取った物について無償で使用および収益をして契約を終了したときに返還す
第1回 第2回 第3回 第4回 第5回 第6回 第7回 第8回 第9回
ることを約することによって、その効力を生ずる(593 条)
。すなわち、使用貸借
契約も、書面でしなくても、その効力を生ずる。
[公開模試① 33-ア]
..
A85 × 請負人が種類または品質に関して契約の内容に適合しない仕事の目的物を注
..
文者に引き渡したときは、注文者は、注文者の供した材料の性質または注文者の
.....
与えた指図によって生じた不適合を理由として、履行の追完の請求、報酬の減額
...
の請求、損害賠償の請求および契約の解除をすることができない(636 条本文)
。
..
ただし、請負人がその材料または指図が不適当であることを知りながら告げなか
ったときは、この限りでない(636 条ただし書)
。[ファイナル模試 33-2]
A86 × ①「注文者の責めに帰することができない事由によって仕事を完成することが
できなくなったとき」、②「請負が仕事の完成前に解除されたとき」において、
請負人が既にした仕事の結果のうち可分な部分の給付によって注文者が利益を
受けるときは、その部分が仕事の完成とみなされる(634 条前段)
。この場合に
おいて、請負人は、注文者が受ける利益の割合に応じて報酬を請求することが
できる(634 条後段)
。[ファイナル模試 33-4]
34
(予備 )
LEC東京リーガルマインド 複製・頒布を禁じます
10
回
35
(予備) 平成二六年 LEC東京リーガルマインド 複製・頒布を禁じます
A87 ○ 不法な原因のために給付をした者は、その給付したものの返還を請求することが
平成二五年 平成二四年 平成二三年 平成二二年 平成二一年 平成二〇年 平成一九年 平成一八年
できない(不法原因給付/708 条本文)
。本件贈与の目的である建物は未登記のもの
であって、その引渡しにより贈与者の債務は履行を完了したものと解されるから、
その引渡しは 708 条本文の給付に当たる(最判昭 45.10.21)
。[公開模試② 34-イ]
A88 × 不法な原因のために給付をした者は、その給付したものの返還を請求すること
ができない(不法原因給付/708 条本文)
。ただし、不法な原因が受益者(相手方)に
ついてのみ存したときは、この限りでない(708 条ただし書)
。もっとも、給付を
した者の不法性が甚だ微弱なものであって相手方の不法に比べれば問題にならぬ
程度のものである場合には、その給付したものの返還を請求することができる
(最判昭 29.8.31)
。[公開模試② 34-ウ]
A89 × 被用者が使用者の事業の執行について第三者に損害を加え、その損害を賠償し
た場合には、被用者は、使用者の事業の性格、規模、施設の状況、被用者の業務
の内容、労働条件、勤務態度、加害行為の態様、加害行為の予防または損失の分
散についての使用者の配慮の程度その他諸般の事情に照らし、損害の公平な分担
という見地から相当と認められる額について、使用者に対して求償(逆求償)
することができる。
[公開模試① 34-5]
第1回 第2回 第3回 第4回 第5回 第6回 第7回 第8回 第9回
A90 × 責任を弁識する能力のない未成年者の蹴ったサッカーボールが道路に転がり出て、
これを避けようとした自動二輪車の運転者が転倒して負傷し、その後死亡した場合
において、① その未成年者が、放課後児童らのために開放されていた小学校の校庭
において、使用可能な状態で設置されていたサッカーゴールに向けてフリーキック
の練習をしていたのであり、殊更に道路に向けてボールを蹴ったなどの事情がない
こと、② サッカーゴールに向けて蹴ったとしても、ボールが道路上に出ることが常
態であったものとは見られないこと、③ その未成年者の親権者は、危険な行為に及
ばないよう日頃から通常の躾をしており、このような当該未成年者の行為について
具体的に予見可能であったなどの特別の事情があったことも窺われないことなどの
事情の下では、当該未成年者の親権者は、民法 714 条の監督義務者としての責任を
免れる(サッカーボール事件/最判平 27.4.9)
。[ファイナル模試 34-2]
36
(予備 )
LEC東京リーガルマインド 複製・頒布を禁じます
④ 家族法
10
回
37
(予備) 平成二六年 LEC東京リーガルマインド 複製・頒布を禁じます
④ 家族法
平成二五年 平成二四年 平成二三年 平成二二年 平成二一年 平成二〇年 平成一九年 平成一八年
A92 ○ 被相続人に対して無償で療養看護その他の労務の提供をしたことにより被相
続人の財産の維持または増加について特別の寄与をした被相続人の親族(相続人、
相続の放棄をした者および 891 条〔相続人の欠格事由〕の規定に該当しまたは廃
除によってその相続権を失った者を除く。
)は、相続の開始後、相続人に対し、
その者〔特別寄与者〕の寄与に応じた額の金銭〔特別寄与料〕の支払を請求する
ことができる(1050 条1項)
。[公開模試① 35-ウ]
A93 ○ 自筆証書によって遺言をするには、遺言者が、その全文、日付および氏名を
自書し、これに印を押さなければならない(968 条1項)。もっとも、自筆証書
にこれと一体のものとして相続財産の全部または一部の目録(相続財産目録)
を添付する場合には、その目録については、自書することを要しない(968 条
第1回 第2回 第3回 第4回 第5回 第6回 第7回 第8回 第9回
2項前段)
。この場合において、遺言者は、その目録の毎葉に署名し、印を押さ
なければならない(968 条2項後段)。
[公開模試② 35-ア]
A95 × 遺留分侵害額の請求権は、遺留分権利者が、相続の開始および遺留分を侵害
する贈与または遺贈があったことを知った時から1年間行使しないときは、時
効によって消滅する(1048 条前段)
。相続開始の時から 10 年を経過したときも、
同様とする(1048 条後段)。
[ファイナル模試 35-5]
A96 × 相続の開始前における遺留分の放棄は、家庭裁判所の許可を受けたときに限り、
その効力を生ずる(1049 条1項)
。これに対し、相続の開始後における遺留分の放
棄は、自由にすることができる(1049 条1項反対解釈)
。[ファイナル模試 35-1]
38
(予備 )
LEC東京リーガルマインド 複製・頒布を禁じます
4 個人情報保護法
□□□
10
回
39
(予備) 平成二六年 LEC東京リーガルマインド 複製・頒布を禁じます
4 個人情報保護法
平成二五年 平成二四年 平成二三年 平成二二年 平成二一年 平成二〇年 平成一九年 平成一八年
A98 × 「仮名加工情報」とは、2条5項1号2号に掲げる個人情報の区分に応じて当
該各号に定める措置を講じて他の情報と照合しない限り特定の個人を識別するこ
とができないように個人情報を加工して得られる個人に関する情報をいう(2条
5項)
。他の情報と照合すれば特定の個人を識別することができる程度に加工され
たものであるから、基本的には「個人情報」に該当する。
[ファイナル模試 55-2]
A99 ○ 個人情報取扱事業者は、その取り扱う個人データの漏えい、滅失、毀損その他
の個人データの安全の確保に係る事態であって個人の権利利益を害するおそれ
が大きいものとして個人情報保護委員会規則で定めるものが生じたときは、一定
の場合を除き、個人情報保護委員会規則で定めるところにより、当該事態が生じ
た旨を個人情報保護委員会に報告しなければならない(26 条1項本文)
。個人情
報取扱事業者は、一定の場合を除き、本人に対し、個人情報保護委員会規則で定
第1回 第2回 第3回 第4回 第5回 第6回 第7回 第8回 第9回
めるところにより、当該事態が生じた旨を通知しなければならない(26 条2項
本文)
。[ファイナル模試 56-3]
A100 × 個人情報取扱事業者は、他の個人情報取扱事業者からオプトアウト(本人の
同意を得ない第三者提供の特例)の手続により提供された個人データについ
ては、オプトアウトの手続を利用することができない(27 条2項ただし書)。
[公開模試② 56-ア]
40
≪MEMO≫
≪MEMO≫
著作権者 株式会社東京リーガルマインド
(C) 2022 TOKYO LEGAL MIND K.K., Printed in Japan
無断複製・無断転載等を禁じます。
GU22246