色 材, 33 183

塗 料 用 顔 料 と し て の
UDC
チ タン 白の適 性試 験 の結 果(第2報)* 667.622.1-1:661.882.1

Report on the quality test of titanium oxide as paint pigment (2)

日本 塗 料 工 業 会 原 料 研 究 分 科 会

て,こ れ を 試 験 片 と したQ
1.緒 言
2.2試 験の条件
第1報**で 述 べ た よ うに,こ の 報 告 で は 試 料 を 用 い て
試 験 片 を2枚 ず つ 作 り,2本 ア ー ク形 ウ ェザ ォ メ ー タ
作 った試 験 用 塗 料 の 塗 膜 の 促 進 耐 候 試 験 の 結 果 を 発 表 す ーに か け,紫 外 線 照 射120分 間 中水 噴 射18分 を 周 期 と
る。 試 料,試 験 用 塗 料 の 作 製,試 験 の 担 当 は 第1報 に 述
して これ を 繰 り返 し,一 定 時 間 ご とに 試 験 片 を ウ ェザ オ
べ た とお りで あ る0
メー タ ー か ら取 り出 して,鏡 面 反 射 率 と拡 散 反 射 率 とを
2.促 進 耐 候試 験 の 概 要
測 定 して,そ れ ぞれ2枚 の平 均 値 を記 録 し,指 先 また は
2.1試 験片 布 で こ す っ てみ て 白亜 化 の有 無 を調 べ た。 また そ れ ぞ れ
軟 鋼 板(1×70×150rnm)に 試 験 用 塗 料 を上 塗 り と し の鏡 面 反 射 率 の は じめ の値 に対 す る比 を 求 め,こ れ を ッ
て用 い,実 用 塗 装 と 同様 の塗 装 系 で吹 付 塗 りで 塗 り重 ね ヤ残 存 率 と して記 入 した 。

3.促 進 耐 候 試 験 の結 果
3.1ラ ッ カ ーエ ナ メル の 鏡 面 反 射 率 と拡 散 反 射 率

*昭 34 .11.9 受理 **本 誌 33〔3〕 (1960) 133∼143

〔4〕 17
ユ84 チ タ ン白 の 適 性 試 験 の 結果(第2報) 色 材, ∼
33

3.2ア ル キ ド樹 脂 エ ナ メ ル の 鏡 面 反 射 率(1)

3.3の 表 は 次 ペ ージ
3.4塩 化 ビ ニル 樹 脂 エ ナ メル の 鏡 面 反 射 率 と拡 散 反 射 率

注
(1) G:600鏡 面 反 射 率%。
R:4sooo拡 散 反 射 率%
(2) △:白 亜化を認め る

・X8 〔4〕
色 材, 33 チ タ ソ白 の適 性 試 験 の 結果(第2報) 185

〔4〕 19
 186 チ タ ン 白 の適 性 試 験 の結 果(第2報) 色 材, 33

が 多 い が,試 料No.9は45時 間,No・10は40時 間

4.考 察
で 白 亜 化 が 認 め られ,No.11は100時 間 で 白亜 化 が 認

4.1一 般 的傾 向 め られ た 。

ラ ッ カ ーエ ナ メル の 場 合,ル チ ル 形 で は 大体 に お い て 4.2各 試 料 に つ い て の特 徴

450∼500時 間 で 鏡 面 反 射 率 が 半 減 す るが,1000時 間後 試料 No.1 試料 No.4,5,7よ り劣 る 。

も白 亜 化 は 認 め られ な い。1000時 間後 の ッヤ残 存 率 の 試料 No.2 試料 No.4,5,7よ り劣 る 。 た だ しア ミ

大 きい もの の順 は,試 料No.5,4,6,2,3,1,7で あ る。 ノ ア ル キ ド樹 脂 エ ナ メ ル の 場 合 は 試 料No・5よ りや や

ア ナ テ ース 形 は 鏡 面 反 射 率 が 半 減 した の ち 急 激 に 低 下 よ いo

し,250時 間 以 内 に 全 部 に 白 亜 化 が 認 め られ る。 試 料 試料 No.3 鏡 面 反 射 率 が半 減 す る 時 間 は 比 較 的 す み

No.8,10,12,15は100時 間 で 白 亜 化 が 認 め られ る。 や か で あ る が,そ の 後 の 減 少 は 少 い 。 試 料No.4,5,7

アル キ ド樹 脂 エ ナ メル の 場 合,ル チ ル 形 で は600∼ よ り や や 劣 り,特 に ア ミ ノ ア ル キ ド樹 脂 エ ナ メ ル に 用 い

1000時 間 で 鏡 面 反 射 率 が 半 減 す るが,1000時 間 後 も白 た場 合 に 劣 る。

亜 化 は 認 め られ な い 。1000時 間 後 の ツヤ 残 存 率 は 大 き 試料 No.4 試料 No.5に つ い で 優 れ て い る。

い 方 か ら試 料No.5,4,7,3,1,6,2の 順 で あ った 。 ア 試 料 No.5 最 も優 れ て い る。

ナ テ ー ス形 は200時 間 以 内 に 全 部 白亜 化 が 認 め られ た 。 試料 No.6 総体的に見て試料 No.4,5,7よ り劣 る

ア ミノ ア ル キ ド樹 脂 エ ナ メル の 場 合,ル チ ル形 で は が,ラ ッ カ ー の 場 合 に はNo.7よ り良 い ○

200∼4CO時 間 で 鏡 面 反 射 率 が 半 減 す るが1000時 間後 も 試 料 No.7 試料 No.4,5よ り劣 る が,他 の試 料 よ

白亜 化 は認 め られ ない 。 試 料No.6お よ び7は 比較的 り良 い ○ 特 に ア ミ ア ル キ ド樹 脂 エ ナ メ ル の 場 合 に は 優 れ

す み や か に射 面 反 射 率 が 半 減 す るが 以 後 の減 少 は少 い。 て い る。

1000時 間 後 の ツ ヤ残 存 痙 は大 きい方 か ら試 料No・7,4, 試 料No.9ア ミ ノ ア ル キ ド樹 脂 塗 料 の 場 合 に は ア ナ

2,5,1,6,3の 順 で あ る 。 ア ナ テ ー ス形 は鏡 面反 射 率 半 テ ー ス 形 中 で 最 も 優 れ て お り1000時 間 後 も 白亜 化 は認

減 の 時 間 は ル チ ル 形 と大 差 な い が,そ の 後 す み や か に減 め られ な い 。

少 して ゆ き,半 減 まで に 白 亜 化 が 認 め られ る もの が 多 試 料No.10や や劣る。

い 。 試 料No.9お よび11は1000時 間 後 も 白亜 化 は 試 料No.11ア ナ テ ース形 中 で最 も優 れ て い る 。 ア

ミ ノ ア ル キ ド樹 脂 エ ナ メ ル の 場 合1C￡)0時 間 後 も白 亜 化
認 め られ な い 。 試 料No.13お よび14は 白亜 化 は 認 め
られ るが,そ の程 度 は比 較 的 軽 少 で あ る。 は 認 め ら れ ず,塩 化 ビニル 樹 脂 エ ナ メル の 場 合 も他 よ り

塩 化 ビ ニル 樹 脂 エ ナ メル の場 合,ル チ ル形4種 類 の試 優 れ て い る。

料(No.1,2,4お よび5)で は500∼640時 間 で半 減 試 料No.13,14ア ミ ノ ア ル キ ド樹 脂 塗 料 に 用 い る と

す るが1000時 間 後 も 白亜 化 は 認 め られ な い 。 ア ナ テ ー ア ナ テ ー ス 形 中 で 試 料No.9,10に つ い で す ぐれ て い

ス形 では きわ め て すみ や か に半 減(大 体 にお い て40時 る。

間 前 後)す るが,試 料No.11は100時 間 後 も50%以 試 料No.15ラ ッ カ ー エ ナ メ ル の 場 合 に や や 劣 るQ

下 に は な らな い 。 白 亜化 は10∼20時 間 で現 わ れ る も の 試 料No.16や や 劣 る。

20 〔4〕