20211124 DRS問題実況中継 Final

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FAR 実況中継シリーズ

DRS編

目次
1.はじめに・・・・・・・・・・・・ 1ページ
2.DRS の本質・・・・・・・・・・・1ページ
3.DRS の鉄則・・・・・・・・・・・1ページ
4.問題解説・・・・・・・・・ ・・・5 ページ
(1)導入文・問題文の読み方・・ ・5 ページ
(2)Exhibits の処理方法・・ ・・・8 ページ
(3)Pop-up #1 の解説・・ ・・・・11 ページ
(4)Pop-up #2 の解説・・ ・・・・12 ページ
(5)Pop-up #3 の解説・・ ・・・・13 ページ
(6)Pop-up #4 の解説・・ ・・・・17 ページ
(7)Pop-up #5 の解説・・ ・・・・18 ページ
(8)Pop-up #6 の解説・・ ・・・・19 ページ
(9)Pop-up #7 の解説・・ ・・・・20 ページ
(10)Pop-up #8 の解説・・ ・・・22 ページ
5.自習にむけたアドバイス・・・・・ 25 ページ

只松 進也
1. はじめに

みなさん、こんにちは。私は、2017 年秋・2018 年秋の FAR ゼミの OB の只松進也と申します。2020 年 6 月


に全科目合格しました。今日は、DRS の解法を紙面講義でお伝えします。大学受験用で人気予備校講師の講義を
参考書に落とし込んだ「実況中継シリーズ」という参考書があります。その USCPA 版です。今回は、Bank
Reconciliation(銀行残高調整表)に関する DRS を解いていきます。この問題を通じて、DRS の攻略法を身に着
けて頂くことを目標にしています。

2. DRS の本質

DRS とは、新人の CPA が実務で直面する課題を想定し、他者が作成した Document(例:クライアントへの


メール、上司へのメモ)内の文章を正しく校正させる問題です。

(1)DRS の本質は間違い探し
DRS の本質は「選択肢の間違い探し」です。[Delete Text]の選択肢や[Original Text]の選択肢があって
不安な方もいると思いますが、論理関係を突き詰めていけば、[Delete Text]の選択肢や[Original Text]の
選択肢を選ぶ場合は、はっきりします(鉄則6参照)。選択肢の間違い探しをする際に重要な発想は、
「選
択肢の前後の文章」を根拠に正解を見つける・間違いを見つけることです(鉄則5参照)
。この思考過程を
視覚化することが、今回の講義の目的です。

(2)問題文と Exhibits(添付書類)を上手に使おう
①問題文中の下線が引かれていない箇所と②Exhibits の内容は、正しい記述がなされているといえます
(下線部以外にも間違いがあれば、そもそも問題が成立しないため)
。また、英語は論理的なつながりが強
い言語です。この関係を利用して、選択肢の前後の文と選択肢の文の論理関係を吟味することが回答の近
道です(鉄則5参照)

(3)常識問題は、即答しよう
DRS には、Exhibits(添付書類)や問題文を読むまでもなく、TAC の FAR のテキストに書かれている知
識だけで解ける問題も含まれていています。こうした問題はボーナス問題です。即答を狙います。
また、選択肢の正誤を判断するには、TAC の FAR のテキストに書かれている知識が武器になります。MC
の問題を解くことで、知識定着を図ることが、DRS 攻略の近道です。

3. DRS の鉄則
DRS を解く際、知っていると現場で混乱を防止できるテクニックや選択肢を切り易くするテクニックがあり
ます。私はこれを「鉄則」と呼んでいます。先に一覧化しますが、具体的な使い方は、問題を解きながら紹介し
ます。

1
(1)問題文を読む時のテクニック

鉄則1
TBS でメールや手紙が出てきたら、必ず、①タイトルと②誰が誰に書いた文書かを把握する。

(2)Exhibits の処理方法

鉄則2
①DRS に限らず TBS では、Exhibits を全て開く。どんな情報があるか全体感を把握するため。
②個々の Exhibits は、どんな資料でどんな情報が書いてあるかのレベルで読む。手元のメモに手書きす
ることを推奨する。数字の把握等の精読は厳禁。

(3)選択肢の切り方

鉄則3
選択肢は、最初は[Original Text]、[Delete Text]以外の選択肢から検討する。

鉄則4
選択肢は、共通点と相違点にグルーピング化する。

鉄則5
選択肢の検証は、選択肢の前後の文を手掛かりに検証する。正解の根拠は問題文の前後にあり。

鉄則6
最初に検討した4つの選択肢が全部誤りの時のみ、[Original Text]の選択肢を検討する。
[Original Text]の選択肢も誤りの際は、[Delete Text]の選択肢を選択する。

特に重要な鉄則は、「鉄則4」と「鉄則5」です。問題を解く際、しつこい位強調します。

2
早速問題を解いていきたいと思います。初回なので丁寧に解いていきます。今回解く問題は、F3:Assets and
related topics→M1:Cash and Cash Equivalents の問題です。以下の通りクリックしてください。

【Becker の Top 画面】

「F3」をクリックする。

「 M1 Cash and Cash


Equivalents」をクリックす
る。

3
①「M1 Cash and Cash Equivalents」を
②「Start」をクリックする。
クリックすると、下に画面が開く。

「2」をクリックする。

「2」をクリックすると DRS の問題が出てきます。

4
4. 問題解説

(1)導入文・問題文の読み方
DRS は①導入文

最後の段落は、導入文の内容に関わらず、DRS の回答の注意事項が書いてあ
るだけ。本番では絶対に読まないこと。

5
②問題文に大別されます。

導入文と問題文は絶対に最初から読まないで下さい。DRS の問題文の読み方に関する鉄則です。

鉄則1
TBS でメールや手紙が出てきたら、必ず、①タイトルと②誰が誰に書いた文書かを把握する。

6
ここで、メールのヘッダーを読むと、①K 建設の Accounting Supervisor から①K 建設の Receptionist の Summer
に宛てたメールで、②Bank Reconciliation(銀行残高調整表)のトレーニング・メモについてのメールであるこ
とが分かります。(なんで経理の監督者から受付に銀行残高調整表のメールしたのかという素朴な疑問が残りま
す)
この予備情報を入れないで導入文を読むと、問題を解くのに必要ない情報まで読んでしまい、時間を大幅に浪
費します。この鉄則は絶対に守ってください。大概、問題文のメール・メモが作られた背景が書いてあることが
多く、これらは問題の回答に直結しない情報です。

では、この予備情報を入れてから、導入文を読んでいきます(導入文は 5 ページを参照)
。導入文は精読しな
いでください。パラグラフ・リーディングのレベル感で読んでください。精読するのは、問題文のほうです。

第1段落
あなたは K 建設の Accounting Supervisor で、Summer は K 建設の Receptionist という設定が書いてありま
す。受付担当が辞めてしまい、オーナー社長が娘に一時的にこのポジションを与えたようですね。メールの送
信先、送信元の関係が分かりました。

第2段階
小さい会社なので、受付担当が Bank Reconciliation(銀行残高調整表)を作っているとあります。銀行残高
調整表の承認手順も書いてあります。

第3段落
Summer が前任者から教育を受けておらず、あなたが Summer の教育をする必要があるという記述があり
ます。

第4段落
長々と書いてありますが、Summer は Bank Reconciliation(銀行残高調整表)を完成させることができなか
ったようです。この段落の最終文を読むと、
「あなたが銀行残高調整表を完成させて、次回にむけて銀行残高調
整表をどのように作成するかのトレーニング・メモを作った」と書いてあります。
ここまでいろいろと引っ張りましたが、最終文を読めば、DRS の問題文は、上司から部下に宛てた「銀行残
高調整表の作成方法」を記載したトレーニング・メモであることが分かりました。

7
(2)Exhibits の処理方法

次に Exhibits の処理の仕方をレクチャーします。他の TBS 問題でも使える鉄則です。

鉄則2
①DRS に限らず TBS では、Exhibits を全て開く。どんな情報があるか全体感を把握するため。
②個々の Exhibits は、どんな資料でどんな情報が書いてあるかのレベルで読む。選択肢を見た時に、
この資料に正解の根拠があったと思い出せれば OK。手元のメモに手書きすることを推奨する。
数字の把握等の精読は厳禁。

私ならこのように資料を読み解きます。しつこいようですが、この段階では、Exhibits は、どんな資料でどんな
情報が書いてあるかのレベルで読みます。この際、手元のメモ用紙やラミネートに情報を記載することをお勧め
します。TBS は情報量が多いので、頭の中だけで考えていると混乱します。手を動かすと脳が活性化されます。
また、文字にすることで、頭が整理されます。

1.上段・左

2.上段・中央

8
3.上段・右

4.中段・左

5.中段・中央

9
6.中段・右

7.下段・左

8.下段・中央

10
(3)Pop-up #1 の解説

では、ウォーミングアップとして、一番最初の問題を解きます。

ここをクリックすると、選択肢
が展開されます。以下省略。

赤線の箇所で「Bank Reconciliation(銀行残高調整表)の目的は」と書いてあります。導入文やメール・メモ
を見るまでもないですね。これが所謂、知識問題です。銀行残高調整表の目的は、現金預金勘定で会社側の帳簿
残高と銀行側の通帳残高が不一致な場合、この差異を調べることです。したがって、最後の選択肢が正解です。

導入文で「このメールは、上司が部下に宛てた銀行残高調整表の作成方法を記載したメモ」ということが分か
っていれば、赤線の箇所で「Bank Reconciliation(銀行残高調整表)の目的は」と書いてあることは自然の流れ
です。

選択肢を選んだら、ここをクリ
ックします。以下省略。

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(4)Pop-up #2 の解説

選択肢の前の赤線の箇所で「手続きの最初のステップは、銀行側と企業側のそれぞれのスタートの残高を入力す
ることです」と書いてあります。選択肢の前の緑線の箇所で「銀行側の最初のポイントは K 社に送られた Bank
Statement(銀行取引約定書)です」と書いてあります。

ここで DRS の鉄則が威力を発揮します。最初なので、丁寧に解いていきます。

鉄則3
選択肢は、最初は[Original Text]、[Delete Text]以外の選択肢から検討する。

鉄則4
選択肢は、共通点と相違点にグルーピング化する。

共通点は、赤枠で囲った「The starting point for the company」です。つまり、会社側の最初のポイントは何か


を聞かれています。ここからは知識問題です。TAC のテキストや MC を解くことで身に着けた知識をフル活用し
ます。Bank Reconciliation(銀行残高調整表)の作成で会社側のスタートの数字は、General Ledger」
(総勘定元
帳)の現金預金の残高を転記することです。したがって、真ん中の選択肢が正解になります。

12
(5)Pop-up #3 の解説

最初なので、丁寧に解いていきます。鉄則3は次回以降、省略します。

鉄則3
選択肢は、最初は[Original Text]、[Delete Text]以外の選択肢から検討する。

鉄則4
選択肢は、共通点と相違点にグルーピング化する。

選択肢は、共通点と相違点にグルーピング化します。まず、共通点を見ます。

13
特に共通点は、その選択肢で聞かれる論点を示していることが多いです。
今回は、「Bank Statement(銀行取引約定書)上の Fee の課金の処理」をどうするかが聞かれています。

次は、選択肢の相違点を見ていきます。

ここでは、①Fee を控除する(緑色)か②Fee を加算する(赤色)で選択肢をグルーピング化できます。


この段階で、MC で勉強した知識を使います。
「銀行手数料は、減算項目」です。この知識を使えば、
「add」とし
た下二つの選択肢は没となります。

選択肢の相違点はまだまだあります。


ここでは、控除対象は①会社の残高(赤色)か②銀行(緑色)の残高かで選択肢をグルーピング化できます。
この段階で、MC で勉強した知識を使います。
「銀行手数料の減算は会社側の項目」です。したがって、
「銀行残
高から控除する」という上から2つ目の選択肢も没となります。

14
(参考)
仮に、
「銀行手数料の減算は会社側の項目」ということが思いつかなかったとしても、次の鉄則を使うことで選
択肢を切ることができます。

鉄則5
選択肢の検証は、選択肢の前後の文を手掛かりに検証する。正解の根拠は問題文の前後にあり。

この選択肢の次の段落をよく見ると「次に銀行側の残高の調整項目を見ます」とあります。赤線箇所です。
(次に)と「bank balance」
「Next」 (銀行側の残高)の単語がこの段落にあるということは、前の段落では「会
社側の残高」の話があることが分かります。そのため、上から二つ目の選択肢は没ということができます。

引き続き、選択肢の相違点を見ていきます。



ここでは、選択肢は、①利息収入(赤色)、②NSF Check(緑色)、③サービス手数料(黄色)にグルーピング
できます。
「利息収入」とあります。これも MC の知識ですね。
残った一番上の選択肢を見てみます。 「利息収入」は「控
除」されません。したがって、この選択肢も誤りと分かりました。

はい、ここで次の鉄則が登場します。

鉄則6
最初に検討した4つの選択肢が全部誤りの時のみ、[Original Text]の選択肢を検討する。
[Original Text]の選択肢も誤りの際は、[Delete Text]の選択肢を選択する。

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要は、[Delete Text]は、選択肢の文章が全部間違っているため、誤った文章を残すわけにいかないから、文章ごと
削除して、正しい文書にするという発想なのです。

導入文にある「このメールは、Bank Reconciliation(銀行残高調整表)の作成方法を記している」こと、
「Corrected
Bank reconciliation for July Year2 の Exhibits はあなたが作成した正しい銀行残高調整表」という情報から、こ
の Exhibits を見てみます。

「a service charge」の $40.00


と「an NSF check」の $205.00
が減算項目として記載あり。
[Original Text] の選択肢と一
致した。

念のために、会社側の資料である General ledger と銀行側の資料である Bank statement(銀行取引約定書)を


見てみましょう。

7 月 25 日までの記帳しかされ
ていない。

16
銀行取引約定書には 7 月 30 日
の取引が記載されている。

銀行残高調整表の銀行側の減
算項目と一致していることが
分かる。注記に SC と NSF と
あるのを見落とさない。

(6)Pop-up #4 の解説

鉄則5
選択肢の検証は、選択肢の前後の文を手掛かりに検証する。正解の根拠は問題文の前後にあり。

しつこいですが、DRS では、選択肢の前後の文を徹底的に見ます。赤線部分から「この段落では銀行側の残高
の調整を見ること」と「会社側は記録しているが、銀行側は記録していない項目を含んでいる」とあります。
はい、ここまでくれば、知識問題ですね。「会社側で記録しているが、銀行側で記録していない項目」は、
「Outstanding Checks」と「Deposits in transit」です。

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(7)Pop-up #5 の解説

鉄則4
選択肢は、共通点と相違点にグルーピング化する。

選択肢の共通点は、「outstanding in June Year 2 were also outstanding in July Year 2」です。赤線部分です。


選択肢の相違点は Check の番号です。緑線部分です。共通点は、その問題の論点を示しています(14 ページ参
照)。ここから、
「未払小切手になっている小切手の番号を探す」ことが求められていることが分かります。小切
手の情報は、Exhibits で「Check Register」にあったことを思い出します。鉄則2で「選択肢を見た時に、この資
料に正解の根拠があったと思い出せれば OK」
(黄色部分)とはこのレベル感です。ここは肌感覚を養って頂くこ
とになります。

鉄則2
①DRS に限らず TBS では、Exhibits を全て開く。どんな情報があるか全体感を把握するため。
②個々の Exhibits は、どんな資料でどんな数字が書いてあるかのレベルで読む。選択肢を見た時に、
この資料に正解の根拠があったと思い出せれば OK。手元のメモに手書きすることを推奨する。
数字の把握等の精読は厳禁。

18
「Check Register」で 6 月 2 日付の#702 の check に「Cleared」に「×」が入っていません。つまり、まだ決
済されず、未払小切手になっていることが分かります。
したがって、一番上の選択肢が正解となります。

(8)Pop-up #6 の解説

今度は、選択肢に共通点と相違点はないです。しかし、DRS には必ず手掛かりがあります。この選択肢の前の
文に注目します。赤線部分です。特に「Also」
(~も)という単語に注目します。前の段落で「June」の未払小切
小切手の情報は、Exhibits
手の話をしていました。次の段落では「7 月の未払小切手」の話が続くことが分かります。
で「Check Register」にあったことを思い出します。

鉄則5
選択肢の検証は、選択肢の前後の文を手掛かりに検証する。正解の根拠は問題文の前後にあり。

19
#723 と#725 の check に「Cleared」に「×」が入っていません。つまり、まだ決済されず、未払小切手になっ
ていることが分かります。
したがって、真ん中の選択肢が正解となります。

(9)Pop-up #7 の解説

しつこいですが、DRS は選択肢の前後の文に必ず手掛かりがあります。赤線部分を見ます。
「今月は、Deposits
in transit(時間外預金)がなかった。それはどうやったら分かるか」と書いています。時間外預金がないことを
「前月」の Bank Reconciliation(銀行残高調整表)を見ても時間外預金は分か
確認する方法を聞かれています。
らないので、最初の選択肢は没です。

鉄則5
選択肢の検証は、選択肢の前後の文を手掛かりに検証する。正解の根拠は問題文の前後にあり。

20
「Compairing」という共通点があります(赤枠部分)。相違点は、
選択肢をよく見ると、 「with the bank statement」
(赤線部分)と「the cash receipts journal」(緑線部分)
、「the general ledger」(黄線部分)です。どれとどれを
比較するかを聞かれていることが分かります。

鉄則4
選択肢は、共通点と相違点にグルーピング化する。

ここからは MC で勉強した知識を使います。時間外預金は、「会社側で預金した手続きは記録されているが、
銀行側でその記録がない」ものです。したがって、銀行側で月末に預金がないことを確認しなければなりません。
そのためには、Bank Statement(銀行取引約定書)を見て、預金の記録がないことを確認しなければなりません。
したがって、銀行取引約定書が選択肢に入っていない下から2つ目の選択肢は没となります。
そして、会社側では現金預金の記帳をしていることが必要となります。そのためには、General Ledger(総勘
定元帳)の現金預金の記帳があることを確認します。銀行残高調整表の作成において、総勘定元帳は月末まで記
帳が完了していることは大前提の知識ですので、知らない人はこれを機に覚えてください。

7 月末までに記帳された総勘定元帳では、Deposit の最後の記帳日が 7 月 20 日の$250 です。銀行取引約定書


の Deposit の最後の記録は 7 月 24 日の$250 です。総勘定元帳と銀行取引約定書にずれはないことが分かりま
す。したがって、時間外預金はないことが分かります。

(参考)
「the cash receipts journal」に記録がある 2 件の顧客からの入金は、全額同日付で総勘定元帳に転記されてい
る。転記されたことの証として、
「Cleared」に「×」が記録されている。また、7 月末での入金がないことも分
「the cash receipts journal」と総勘定元帳を比較しても、時間外預金がないことが分かる。
かる。したがって、

21
7 月 20 日までの入金は銀行取
引約定書に記録がある。これ
以降の入金がないこと、銀行
取引約定書にも入金の記録が
ないことから、時間外預金は
ないことが分かる。

(10)Pop-up 8 の解説

まず、選択肢の前に、会社側と銀行側の金額が合わない場合、それを調査するという文があります。
しつこいですが、選択肢は共通点と相違点でグルーピングします。共通点は、「Check に Error があること」
と「Check の金額が誤った金額で記録されていること」です。ここで、小切手の実際の支払と小切手の記録を
照合すれば、金額相違があることが分かります。相違点は、Check の番号が#722 か#725 かの違いです。
なお、銀行が小切手の金額を記録することはないので、真ん中の選択肢は没となります。

鉄則4
選択肢は、共通点と相違点にグルーピング化する。

小切手の実際の支払額を見るには、Exhibits の「Electronic Copy of Selected Checks」を見ます。

22
これと、小切手の記録・General Ledger(総勘定元帳)を比較してみましょう。

23
#725 の金額(緑色)が実際の支払が$24 に対して、小切手の記録は$35 になっています。小切手の記録を修
正すると同時に総勘定元帳の現金預金の金額を修正しなければなりません。

(余談)
Exhibits で使わなかったものがあります。中段・左にあった「Petty Cash Reconsiliation」です。使わない Exhibits
もあります。

24
4.自習に向けたアドバイス

いままで、FAR1の範囲で解ける DRS を解いてきました。今後、皆さんが手を動かして、他の DRS 問題を


解いてみてください。最後に、今後の自習にむけて意識してほしい点をアドバイスします。
(1) MC を頑張る
DRS で選択肢を切るためには、知識が必要です。MC を解いていれば、キーワードは自ずと身につ
いてきます。
(2) 肌感覚を養う
DRS 問題の思考過程をお示ししましたが、本試験で実際に解くのは皆さんです。
今回解いた問題で、
ノウハウは、ある程度は教えることができますが、最後はご自身の肌感覚が頼みです。Becker online
演習ソフトに掲載された以下の7問を解いて、肌感覚を磨いて、本試験に臨んでください。

F1-M6-2、F2-M1-2、F3-M1-2(今回解いた問題)、F3-M7-4、F6-M1-1(絶対に解く)

F8-M1-1、F9-M2-1

最後に、DRS だけでなく、他の TBS 問題も、


「正しい方法論」に従って解けば、ある程度の合格点は取れ
ます。TBS の解法は TAC の FAR ゼミで取り扱っています。時間の許す限り、私も TAC の FAR ゼミに顔を
出したいと思っています。皆さんの合格を記念しております。実況中継シリーズ(DRS 編)にお付き合い頂
き、ありがとうございました。
以上

25

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