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初学者も 専門家も

新・冠詞抜きでフランス語はわからない
例文比較による徹底解説

一 川周史

駿河台出版社
PREFACE

Monsieur ShujiI chikawae ta


itl e mieux p la
c e pour init
ier
l
ese t凶i an
tse tl e
se l
とvesj apona
isゑ1 ’
us age du frarn
;ai
se c
rit
e
tp arle. C’es
t,ene ff
et,unc onnaisseu
rt resavertidel acu l
ture
etdel aciv
ilis
atio
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arn;
aise
senmemetempsqu ’unf i
nl ingui
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qu’unee xper
iencedゆ l o
n g
ueac onfront eauxp r obl
emesdel a
pedagogied e
sl angue
s.
Tresv i
te,lesusager
scommel e
ss p
ecial
istesser endrontcompte
desm eri
tese tdel aぬr et
ee 伍c aced’ une methode p rog
re s
sive
quip ermet peu ap eu, def a<
;oncompl とtee ttresv i
vante,de
surmonterl e
ssubti
lite
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uv r
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ssib
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is
l
ep l
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sc o
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es. Aucune
part
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,ゐ c haquef oi
s,t rouve
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el ep lu
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nentpoure nsei
g n
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.
Ainsia p
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oir,q u
ip ermettra
auxp eu
plesj ap
onaise tfrarn
;ais desec onnaitr
e demieux en
m1eux.
JeanDUFOURNET,
prof
es sぽ a
e laSorbon
ne .
序文(訳)

一川周史民は,フラ γ ス語の書き言葉と話し言葉の用法を日本の学生や学
習者に手ほどきするには,これ以上ないという立場にあります.それは,フ
ランスの文化と文明に通暁し,久しく言語教育の諸問題に直面してきた経験
を裏付けとする練達の言語研究家だからです.
一般学習者も専門家も,この漸進的学習法の価値とその確かな効果に気付
かれるのに時を要しないでし ょう.そしてあらゆる分野における,最も今日
的で最も正しいフラ γス語のエュア γ スの機微と,その様々な言語的な可能
位を,知らず知らずのうちに,総合的で生きた言葉使いの中に我が物とされ
ていくことでしょう.いかなる例外的用法もこの著者の目を逃れることはで
きません.その度に最も適切な例文が見付けられ,読者に与えられます.
かくして読者は,フランス語の担幹をなす機能の一つ(冠調)と,私達の言
語史を次々と彩ってきた,そしてフランス民族の心理を照らし出す数多くの
成句の,自在の扱い方を学ぶことになるでしょう.実に適切に選ばれた用例
を通して一川氏は,奇態とも言える精撤さでフランス人の肖像を,その習慣
を,その関心事を,はたまた彼らの語らいの内容さえも描き出しているので


揺るぎない知識に支えられ,高い信頼に応える本書が,日本とフランスの
民族の相互理解を高めるべく,大いなる成功を収めることを期待するもので


ソルボンヌ大学教授
ジ ャ ン ・ デ ュ フJレネ
はしがき

私たち日本人は,そのまま印刷されて支障のないフランス語を話し,書
けるようにはまずなれません.長年学んだ後,なおフランス語を母悶語と
する人たちに見直してもらう必要が残るのは残念なことです.そしてその
元凶こそ,名詞(他の語と組んで成句,熟語でないとき)あるところ必ず
姿を見せ,その文脈 ・状況における意味を明らかにする冠制なのです.
「流暢に話す人でも,書かせるとメチャクチャだ.」と彼らは日本人を
評しますが,彼らもまた,誰一人として「冠詞のなぜjを明快に説明する
ことができません.また「冠詞論」も,一般の学習者にはその恩恵のほと
んど及ぶことのない限られた専門分野のように見えます.そこで,冠詞に
無縁の言語をもっ 日本人の冠制不感症の予防とその治療の試みとして,最
初jから明確に冠詞をとらえることのできるアプローチを考えてみました.
∼数聞の限
年少時からのフランス語閣における日常生活をもたず,迎 l
られた学習しか望めない日本人としては,できるかぎりの笑習と,大人の
理解力による思論的把握の両輪をそろえる以外に効果をあげる方法はな
く,特に冠調には初歩の時から注意しないと,フランス語は本物になりま
せん.この〈冠詞案内〉は,日本人にとってのよい先生であってもらうた
めに,フランス人の先生たちにもぜひ読んで頂きたいと思っています.
冠詞の感覚の簡潔な把握のために,前半は,冠詞を徹底して .名詞の
l
意味するものの一部数(量)として表わす不定・部分冠詞 2
.名詞の意味
するものの全部(全体)として表わす定冠詞の二種類に大別して理解し,
後半は,私たちにとってさらに不分明である無冠詞の場合を検討します.
最後に,この本の具体化に最初から深く関与された滑川明彦氏,縞集方
舎 たん
針に貴重な助言を下さった波多野茂弥氏,忌惜のない専門的な意見を惜し
まれなかった大橋保夫氏,および私見収集に積極的に答えてくれた多数の
在日フランス人の友人に普遍性の色付けをして頂いたことを感謝します.
1
988~ l月吉日
2

版を重ねるたびに,紙数を増やすことなく内容に乎を加えてきました
が,さすがに限界に達したので,付け加えるに値すると忠い,温めてきた
ことどもをまとめて本書を改訂することにしました.
著者の意図は,ただ一つ,フランス語学習者の冠詞に関する釈然としな
い思いを,なんとかして晴らしてあげることはできないかにあります.
f
しかし現実には,
この本を読んで,分かったように思ったが,さてと
なると相変わらず迷ってしまう.Jといった声が耳に届いて,私の力と“気
配り”の不足を実感させられ,今一つ検討を重ねる責任を強く感じます.
初版では, 一部指示(u
n,u
ne,d
u,d
ela
,de
s)/全部指示(l
e
,la
,le
s)を大前
提として考えてきましたが,直感的に使いわけるには,数量/分野で捉え
分ける習慣をつけるのが実践的に思えるので,時には未知I
/既知の別も加
えつつ,この方向でもうしばらく私見を展開してみようと思います.
より具体的には,適切な例題の比較から胸に落ちるような説明と,
“奇々怪々”な,多々ある冠詞の使い分けの解明を試みるということです.
雑誌「ふらんすJに 1992年 4月から l年の関連載した「趣味は冠詞J
L 一部修正,加筆して組み込みました.これは,名詞を見る角度,動詞
の性質,慣用表現,生活感覚の影響など,特徴的なケース別の特集です.
原語のニュアンスまで感じとれるようになり,何としても自力で確かな
フランス語の文章が作れるようになってもらわねばなりません.
今回の改訂にあたっては, O
dil
eM.渡辺 (長崎大),滑川明彦(日大),
遠山 一郎(早大),波多野茂弥(帝塚山大)の四氏に総覧の労をとって頂
き,貴重な示唆を得ました.心から感謝しています.イ ラストは,前版同
様,おおらかで評判のいい星埜恵子さんにお願いしました.また,例に
よって絶え間のない書き直し書き加えを伴い,字体の区別も細かく,特別
に手のかかる原稿になりました.黙々と付き合って下さった駿河台出版社
の上野名保子さんや印刷の方々には,感謝に重ねてお詫びをいたします.
1
995年 9月末日
一川周史
3

目 次
序 文
は しがき

第 1部

I
. 冠飼の基本
1
. 定冠悶,不定冠嗣,部分冠闘の基本的な用法..
.
.・ ・
.
..
..
・ ・
..
..・・
−…・ 1
2 H H H

1
) 定冠調(名調の全部を示す) .
.
.・・
.
..
..
.
・ ・
..
・ ・
H −−…
..・
. ・

H….
...・・
..1
.H2 H H

a
. 唯一の存在 l
esol
ei
l,e
tc.
b. 補語の範囲内のすべて l atetedeSylv
ie,etc
.
c. 一分野のすべて aimerleca
fe,J
esanimaux,etc
.
d. 定冠詞の縮約 制 tr
ava
il,∼ dupr
ofe
sseu
r,etc.

2
) 不定冠調,部分冠調(名詞の一部を示す)……… ・・
.
.
.・ ・
.
..
.
・ ・
..1
. 5 H H H H

a
. 行為者の能力の制約によ る一部数(量) mangeru
nepom
me,
dup
ain
,et
c.
. 補語による限定内の一部 unf
b re
redeJe
an,e
tc.
. 一分野内の一部 undimanch
c e,etc
.

3
) 状況による一部,全部 .
.
・ ・
−−…
...
・ ・−−………………………...・ ・
H H ・
・ IS H

a. 状況が具体的に述べられているとき
11yaunepomme,dufroma
gee
tde
sor
ang
es.
Jeprend
slapomme,duIl
efrom
agee
tde
s/l
esorange
s.
e
tc.
b
. 物の性質による一部,全 部
Appelezl
apo
lieIo
c neambulance. e
tc.
c. その場の状況が決める一部,全部
Pass
ezmo
・ il
ese
l. Donnez-moidup
ain
.et
c.

2
. 一 部冠問グループにおける単数,複数と可算,*不可算・・・・
.
..
. .2
・ ・ 1 H H H

1
) 定型のあるものの単数,複数…. .・・
...・・・・
H ...
.
・ ・
H.
..
.. −… 2
・・ 1
H H H H

皿 /de
s/dup
ois
son
(s) 伺 I
, une/d delaf
ami
lle(
s),e
tc.
本一般に,「非+可算名詞」の形では出ないので,本版からは「不可算(+名詞) J
を採用する.
4

2
) 定型がな し単位を借りて unを使 うケース …
..
.・ ・
..
.
..・・
−−
… ・ 2
・・ 2 H H

Jcp
ren
dsdu/unc
afe
.et
c.
S
) 2種類の複数 .
.
・ ・・・

H−
….・
. ・
H.
..・
. ・
.
..
.
.・ ・
H.
.
..
.
.・ ・
.
.
.・ ・
.
..・ .2
. ・
.
H 3 H H H H H

d
estoma
tes→ duj
usdetomate/d回 f
rui
ts→ unj
usdef
rui
t,
et
c.

3
. 可算,不可算の焼界 ・
・ ・・
..
.・
. ・
.
..
..
.
...
・・−
…・
H ・ ・・
.
.
..
・ ・
.
.
.
H・ ・
.
.
. .23
・ ・
H H H H H H H

dur
iz/desp
eti
ts(
・p
)oi
s;d
eIamousseId
esb
ull
es,e
tc.

4
. 否定文における単数,複数...・ ・
.
..
.
.・ ・
.
...
.
..・
. ・
−−
………
..
.・ ・
.
.
. .2
・ ・
H 5 H H H H

) 名調のとらえ方と単数,複数 .
1 .
・ ・
−・…
.・
. ・
.
..
.
.・ ・
−−
−………
...・・
.25 H H H H

Avez-vousd
ese
nfa
nts(ami
s)? Non
,pa
sd'
enf
ant
(s
)(’
dam
is)
.et
c.

2) 単数(un,複数(d
) e
s)のみの否定…...・ ・
−−−
………
...
・ ・
−−
….
..
・ ・
.26 H H H

Pa
sunf
reeIPa
r sdesfr
ere
s,e
tc.

s
. 一部表現との比較における全部 (定冠詞)表現 .
.
.・・
..
..
.・・
−…
..
..
・ H H H −2

・ 7
1
) 補語を伴わない名詞,一対のもの・ ・・・・ .
..
・. ・.
.
..
. − 2
・ ・・・ 7 H H H H H H H H

JsyeuxIunr
e ei
l;J
e sId
syeuxrond esyeuxrond
s,e t
c.
) de+形容調+複数名詞....・ ・
2 −−…
…..
..・ ・
.
.・
. ・
..
.
..
・ ・
H.
..
..
.
・ ・
−… 33 H H H H

deg
ran
dsye
ux/d
esp
eti
tesf
il
le
s,e
tc.
) 補語(節)の影響下の名調と冠詞 ・ ・・・・
3 −−
…………..
・. ・
.
..
.
.・ ・
.34 H H H H H H

1
1yad
esIl
esp
aysquej
enec
onn
aisp
as.e
tc.
) f
4 air
e と行為の種類による冠詞の使い分け…….
.・・
.
..
.・
. ・
.
..・ .35
. ・ H H H

f
air
elemenageIdus
kiIunt
ourId
ese
ffo
rts
,et
c.

. 単散と複数で意味 (
6 二ュアンス)の異なる名聞 ・
.
.
.
・ −….
・ .
・ ・
.
..
..・・
−・37 H H H

l
e(J

/)J
esb
ien
(s)
,et
ude
(s)
,tr
ava
il(
-aux
),eau
(x)
,et
c.

7
. 「その分野のすべて」を意味するときの J eと Jesのニュアンスの
.・・
遣い .
. −

・・
・・


H・
・・
・・・・

・・

・・・
・・・

・・

・・・・


・・・

・・

・・・

・・

・・・・
・・
・・
・・
・・
・・
・・
・・
・・
・・
・・
・・
・・ 3
8
J’
aimeJ
apo
ire/J
esp
oir
es.e
tc.
日 次 5

I
I. 全部グループか一部グループに決まりやすいケース
1
. 動調の意味による場合・…...・・
.
..・・
.
..・
. ・
−…
・….
..
.・ ・
.
.
.・ ・
H..
・ ・ 4
. ・
− 0 H H H H H

a
ime
r,c
omp
ter
,nepasi
nqu
i rImanger,a
白e che
ter
,et
c.

2
. 主語の能力による場合..・
. ・
..
.・・
.
.・
. ・
.
..
.
・ −….. ・−−−……・…・・ 4
・ ..
・ H 0H H H H

I
lac
reeu
oea
:uv
reJDi
. euc
reaI
afemme
.et
c.

3
. 名聞の唯一性による定冠飼 … ...・・
...

. −・……・
…....
・ ・ .
.
..
.
・ ・−
−・ 4
… H0 H H H

lec
ic
l,l
eJa
pon
,l'
equ
ate
ur ’
,Ia汀ai
reDre
yfu
s,I ’
automne87,e
tc.

4
. 動飼と名嗣の組み合わせによる場合...・ ・
−−….
・. ・
−−…
…..
.・ ・
.
.
. .4
・ ・ 1 H H H H

l
eve
rlat
ete
,ou
vri
rlap
ort
e;prend
rel
edi
ner
/un
eso
upe
,et
c.

5. 形容闘が,個性を与えて不定冠詞,典型を示して定冠間という
ケース . .
・ ・..
.
.
H.
・ ・・・
H −−…
.
H.
.・ ・・・
H .
.
..
.
・ ・.
..
.
.・ ・−
−…
..
.・ ・
H −
−…
・・ 4
・ 5
H H H H H

ungrosnezIl
enezdro
it;d
escheveuxl
ongs/l
esche
veuxblo
nds,
et
c.
6
. 代名動聞と冠間 .・
. ・・・
..
.
..
・ ・
H..
...
・・
H .
.
..
.
・ ・
H−−
….
..
・ ・

・・

・・ ・
.
.
. .4
・ ・
H 7 H H H H H

l
ave
r個 voi
tur
c,s
ela
verl
esc
hev
eux
,le
verl
ate
te,e
tc.

1
. 同一事を,分野で示す場合と具体的に示す場合 …
..
..
.・ ・
−…
..
..
・ ・
..
.50 H H

a
lle
rau/d
an nr
su e
sta
ura
nt,e
tc.

8
.leと UD の 「
普遍性」について…...
.・・
・・


・・ ・
−−…
・・…・
・・
…..
.
. ・ 5
・ ・
− 3 H H H

Le/Unl
ionaunec
rin
ier
e.e
tc.

. 代 名 調 印I
9 l
e(l
a,l
es)の名詞との対応 …・…....・・
−…
..
..
・ ・
.
..
.
. .5
・ ・
. 4 H H H

Du/Des(
Un)∼? O
ui ’
,jena
i(u
n)
. Lec
our
rie
r? Ou
i,j
el'
ai
.
e
tc.

I
II. 無冠飼のケース

1
. 冠聞に代わる情報語が先に出ているとき ….
.
.・・
−−
−−
… ・・
..・・
−−
…・ 5
5 H H H H

) 動詞+(副詞)+ de+無冠調名調 (
1 pa
sde∼ も含む) .
.
.
.・ ・.
...
・・.5
. 5 H H

Pourc ombiendep
ers
onn
esa
vez-
vou
sac
het
edeco
tel
ctt
es?
e
tc.
6

2
) Toutの場合 …
..
.・ ・
−−−
………
...
.・
H. ・
−−
….
..
・ ・
−−…
…..
.・ ・
..
..
・ .5
. ・
. 7 H H H H

Touthommee
stm
ort
el. atousegards,etc.
3
) 曜日, 日付, 月 ….
.・ ・−−……………………・ ・・−・…・ー…………… 5
. H 7 H H


A吋ourdhu
i,5mai/c’
es ’
tmardi5/ces
tle5m
ai. e
tc.

2
. 冠詞的情報を冠調によらず伝えるもの・ ・・…・・……・・
・・
・・
….
..
.・ ・

−・ 59 H H H

I
) 列挙, 並置,対語 ・ ・
・・
・・
・・
・・
・・
・・
・・・・

・・・
・・
・・
・・
・・
・・
・・
・・
・・
・・
・・
・・
・・
・・
・・
・・
・・
・・
・・
・・・ 59

Tous,hommese
tfemmes,jeunese
tv ieu
x;remuerc i
elet
te
rre
. et
c.
2
) 古風な表現…...・ ・ −
−….
.
H.
・ ・−……………い ・・
H −…
..
..
・ ・ −
…い ・・..61 H H H H H

Jamaishommeneconnutp
are
ill
eme
rve
ill
e.e
tc.

3
, 名飼のもつ意味のみが欲しいとき …
..
.・ ・
.
..
.
.・ ・・・
−−…
…….
.. .62
・ ・
. H H H H H

) 属詞,同格,≪
1 c’es
tun悼の省略 … …...
・ ・ ..
.
.・ ・.
..
・ ・..
.
.・ ・−…
・・ 62 H H H H

1
1estp r
ofesse
urI unp r
ofesseu
r/lep rofes
se u
rdeM arie.e t
c.
2) 名詞の意味のみ抽出 … …...
・ ・ .
..
.
.・ ・H−−……
…. .
.・ ・ −
H−………
...・ ・..66 H H

I
lyad egrada
tion.;11n 'yapasc o
ursa 吋ourd ’h
ui. etc.
3) 住所 … ・・・
・・
・・
・・
・・・
・・
・・・
・・・
・・
・・・
・・
・・・
・・・・・
・・

・・
・・ ・
・・
・・
・・
・・
・・・・・・
・・・・
・・
・・
・・
・・・
・・
・・
・ ・ 6
・・ 7
1
1h a
bite25r ue∼ Iau25del arue∼. e tc
.
4) 前 置詞省略による形容詞的な名詞補語・……・………… ・・ .
.
..
・ ・..68 H H H

p
apierJapon,visi
tee c
lair
,f a
bricati
onm aison,c e
ntrevil
le,etc
.
5) 案内,標識……...・ ・ −

H…
・ ・・ .
..
.
.
H・ ・.
H.
..
.
・ ・ ...
..
.
....
H..
………...
・ ・ .69 H H

S
ort
ie,Tetedet
axi
,Se
nsi
nte
rdi
t,H6p
itaux,Danger! et
c.
町 題名(本,美術,音楽,映画等)・ ・ ・・.
.
..
..
..
.・ ・.
.
.
・ ・ −
…−−…
...
.
H...69
H H H

a
. 確実に無冠調のケース…. ・
. ・ −
−…
・・・・ .
.
..
・ ・.
..
..
・ ・.
.
.
H・ ・.
..
..
..69 H H H H H

a-1 人名,都市名
a-2 作品の分類,ジャンノレ
I
ntr
oduc
tio
n,E
tud
e,R
eci
ts,Symphonie,Naturem
ort
e,
et
c.
a-
3 絵の題の場合
b
. 有冠詞,無冠調の両方が可能なケース・ ・・・・
.
.
.・ ・
.
..
. ・ ・ 72
・ −… H H H H H H

b-1 並置,対立(対語)
GuerreetP
aix,Formee
tSi
gni
fic
ati
on,LeRougee
t
l
eN o
ir,et
c.
目 次 7

b-2 象徴性,意味の拡がりのため,冠詞の枠をはめないケ ース
Charmes,Voyageauboutdel
anu
it,e
tc.

4. 固有名問 ..・・
.
..
.
・ ・
−…
.
H.
..
・ ・
−……….....・ ・
.
..
.
・ ・
H −…
..
..
・ ・
−− ・ 7
…・ 4
H H H H

1
) 都市, 島 .
.
.・・
−−…
・・・
・・・
・・・

H・・
・・・・
・・
・・
・・
・・
・・
・・
・・
・・
・・
・・
・・
・・
・・
・・
・・
・・
・・
・・
・・
・・
・・
・・・7
4
P
arisILeHavr
e;Madaga
scrIl
a aCo
rse;aKyushu/ぬn
s
leHonshu
,etc
.
) 国名…..
2 ・. ・
..
H.
・ ・
.
..
.
.・ ・
−−…
...
.
.
・ ・
.
..
.
.・ ・
.
..
.
.・ ・・・
H ..
..
..・・
..
H .76 H H H H H H

e
n(d)FranceI
e au(
du)Japon; (
d)CubaI l
e a(d
ela
) a a
Jamaique
,et
c.

S
) ニュアンスのための冠詞の使用 (地名,人名). .・ ・・

・・

・ ・..
..
.・・.7
. 9 H H H

lePa
ri ’
squejaiconnu/C’
et
aitunP
ari
str
esdif
fere
nt.etc
.

5. 呼びかけ,文の省略……...・ ・−……………………….........
・. ・
−−
…・
・ 80
H H

ILesenfants!Chapeau! Bonnei
Taxi! Camarades! dee
.et
c.

6. 成句または熟画的な表現・ ・・
−−
…..
・ ・
.
...

. ・・・
..
..
・ ・
−−
….
..
・ ・
.
.82
H H H H H H H H

) 前置調句,副調句,動詞句…..
1 .・・
.
..
.
.・ ・
.
..
.
.・ ・
.
..
.
.・ ・
.
..
.
.・ ・
−−
… 82 H H H H H

acausede,deconcert,avecsal
ledeb
ain
s,r
end
reco
mpte,e
tc.
) 熟語…・・
2 …・
...
・・−…・…・……・…・.
H ・
. ・・・ .
.
..
..
.
.・ ・
..・
. ・.
.
..
・ ・..
..85 H H H H H H

pa
pira
e l
ett
res
,vetementspourhommes,boi
tea
uxlet
tre
s,et
c.
3
) 名詞を無冠詞にする前置調 e n
・・・
・・−・…
…..
.・ ・
.
...

. ・.
..
.
.・ ・
−… 8
− 6 H H H H

en∼ /c
l e∼
ansl e∼ Ic
; en∼ d lan
sle∼ du∼,etc
.
)「
4 動詞+前置調の de
」の後の名詞...・ ・
.
..
.
.・ ・
−−…
..・・・・
−−…
… 87 H H H H H

p
leu
rerd
ejo
ie,e
trep
ried
v ef
ete
,co
uvr
ir∼ d
ene
ige
,et
c.
)名調+ de+名調の諸ケース・ ・・
5 .
..
.
.・ ・・・
.
..
.
.・ ・
.
..
..・・
.
..
.
. .8
・ ・
. 9 H H H H H H H H

a
. 所有関係....・・・・ −−・……・…...
・・
H−
… ・・
H..
..・・
H..
.
・ ・
.
..
.
. ・ 8
・ −… 9 H H H H H H

lel
ived
r el'e
nfa
nt,l
ac ouvertu
redul
ivr
e,etc
.
. 形容詞的に,文は種類指示に名詞が使われるケース….
b .
.
・ ・
−… 90 H

un
eruvred
e equ
ali
te,unet
abed
l eboi
s
,et
c.
c
. 名詞化した動詞の目的語.
.
・. ・
−−
….
..
・ ・
..
.
..
・ ・
−−
….
..
・ ・
.
..
.. − 91
・ ・ H H H H H

l
afo
rma
tind
o e
/de
sca
dre
s;l
acu
ltu
red
uri
z,e
tc.
8

d. 名調化した動詞からの動調性の消失….

. ・
−−
…… ・・
.
.. ..92
・・・ H H H H H

lap
rod
uct
iondug
az,I’
equipementd
evoyage
,etc
.
e
. 名詞の虚(de )と実 (du
)…………………….. .
・ ・.
.
.・ ・− .93
… ・・
. H H H H

battementdeIduc c
eur;c oure
urd ejuponsIbourreaud e
s
cce
urs
,etc.
f. 名詞の磨耗…....・ ・・・
H H −−……….
H ・
. ・−−….
..・・−−
…. ・
. ・
H ..
..
.・・.95 H H H

mald emer/d elaroute;v e


dettedecinemaI delat e
levi
-
s
10n,etc.
g. 一部か全部か・…………………...・・ −… ・・ .
.
.
・ ・H.
.
..
・ ・ .
.
・ ・ … 9
− H7 H H H H

amateurdev in(demusique)/c o
nnais
seurd uvin(dela
mu s
ique)
,etc.

7. p
arl
er,
P
.pa
rle
rde
,pa
rle
rduについて ・・・
.
.
.・ ・
−−
… ・・
.
.
・ ・
−… 98 H H H H H H

8
. 不定形容悶等による無冠間 .
.
.
.・ ・
.
..
..
・ ・
.
..
.
・ ・
.
..
.
・ ・
.
..
..
.
・ ・
.
.
H..

.・.9
. 9 H H H H H

a
utr
e,d
ive
rs,e
tc
.

付 録 t
.
L 否定文における不定冠飼,部分冠詞の保持 .
.
・ ・
.
..
.
・ ・
−……
...
.・ ・
.
..1
02 H H H

1 動調が単独で名調に先立つ否定文……………………………...・ ・ −−
…1 02 H

2 潜助動詞が先行する場合の否定文...・・
.
.
.・ ・
−…
..
.・ ・
−−
… ・・
..
.・・・・
10
H8 H H H H H

結論

I
I. 前置問 d
eによる名聞の結合の非蹟理的に見えるケース..
・. ・
−−…… 1
10 H

1 日常的で典型的な例 I
O組
2 特徴的な角度からの検討
結論

付録 2.
日本人フラ ンス画学習者の弱点と対策・ ・・
.
.
.・ ・
.
.・
. ・
.
..・
. ・
.
..
.
・ ・
−−
…・1
H20 H H H H H

I 『一部(数,量):全部(身元判明)』による文中の全冠調の理解
はJ
2 『「 I「がJ:定冠調/《一部冠詞》
』 の対応
3 名詞の性質と冠詞
4 数量と 「のj
5 動詞と冠詞
9

第 2部

. 分かりやすい理解の仕方と最も難解なケースの解明
I
. 必ず文脈のある動詞…………………………… ・・
1 −… ・・
−…・
… 1
27 H H H H

p
ret
erdel
'ar
getIrendrel
n 'ar
gen
t
. 分野で捉えることを選択…・・………・…………....・ ・
2 .
..
.
.・ ・
.
.
.・ ・
..
. 128 H H H

s
ere
pos
erenprenantl
e/dut
he
3
. 分野指示だけが自然な場合 一
…….
..・ ・
−−
… ・・
...
.
.
.・ ・−−…−……… 1
H 31 H H H


Noussommesdanslea
u. t
rav
ail
lerdansl
ebatiment
4. 否定文での deと l e………一……...・ ・−−…………...・ ・
H −
….
..
・ ・
..
..1
33 H H

provoquerl
apanique/nepasprov
oquerdep aniq
ue
s
. 現象,方向,抽象概念などの絶対性....・ ・−一… ・・ −… ・・
.
.
.・ ・1
35 H H H H H H

l'
imp
oss
ibl ’
eIIav
a ’
l/IabsurdeIl
ebeau/l
'un
iqu
e
. 名詞+ de+名詞(最終回?)……...・ ・・・
6 .
..
.
.
H・ ・
−−
H…
…..
.・ ・
−−…

H・…
・ 1
36 H H

l
avi
ede
sst
ars
/unev
iedes
tar
7. 「∼県から来る/へ行く」の不規則性…・………… ・・
.
..
..
.
.・ ・
−−
−… 144 H H H

v
eni
rdel
'Eu
re/d’
Eur
e-e
t-L
oir
:al
leren
/dansl
aGironde
8. 「園名,旧地方名,地方行政圏から来る/へ行く Jの場合……・・…・ 1
48
deC
oted’
l
voi
r aCoted’
eIdel OrIdeP
rov
eneIdel
c are
ginC
o e
ntr
e
. deF
9 ran
ceか del
aFranceか .
.
・ ・
−…
・ ・・−−−……・・…・・……・…・ 1
H 50 H H

r
egi
on(
fle
uv)deF
e ran
ceIdepartement(
cli
mat
)del
aFrance
1
0. 病気と冠詞 … ・・…
・・・
・…ー
・・…・
…・・
…・・・
・….....
・ ・ ・
・・
…−
−−− ………・・…・ 1
56 H

a
voi
rlagrippe/unrhume/desrhumatisme
s/del 'asthm
e
1
1. 無冠詞(属悶,対句,列挙)………....・ ・
−….
..・・
−……
...
.・ ・
−…・
… 158
H H H

l
afr
anc
ophoniee
stc
ult
ure;Quid
itc
onψt
io
n,d
itr
el
ati
on
s
1
2. unmeme/lememe…・…..

. ・−……・・…・・……・…・・・…一−−−−−−……・ 1
H 61
E
lle
sau
r a
ien
tunmemem ar
i./lememec hemisier
1
3. unpr
emier/l
epremier…………………・…・・・・…・・・……・…・・…・・・・ 1
63
dan
sune/l
apremierep
art
ie
1
4. 自分を/の物を洗う…………………………… ・・
.
.
.・ ・
.
..
.
・ −
・…・ 1
64 H H H H

Jemes
uisl
avel
avo
itu
re.
1
0

I
I. 趣 味 は 冠 詞 一一特徴的な用法別特集一一
. 冠調の選択による名詞の意味の変化………………...・ ・−−………… 1
I 65 H

Avez-vousdel
a/l
amonnaie? I
Iaimel
es/unefemme(
s).
. 数の単,複数と種の単,複数/部分冠詞の単,複数....・ ・−……… 168
2 H

unc
hie
n,d
esch
ien
s/unv
in,d
esv
ins;duv
in/d
esf
rit
es
. 文頭の冠調,名詞の捉え方への形容詞の影響………...・ ・−−……… 1
3 7
1 H

Lec
ielbl ’
eupeutsef
fon
dre
r,.
.
./Unc
ielg
riscouvrel
epa
ys.
"・ 否定文における不定冠詞,部分冠詞の使用…...・ ・・・−−………… 175 H H H

Jcneboi
s pasde
/duv
in pourl
asa
nte
.
5. 動調の要求する冠調,文の意味を変える冠詞の選択…い ・・−…… 1
79 H H

f
air
edus
por
t/dut
enn
is;p
rat
iqu
eruns
por
t/l
ete
nni
s
. d
6 es
cen
dre
,changerなどの後の有/無冠調; p
ref
ere
rle
/un・
…ー 183
descendredev
oi
tur
e/dubus; changerl
aroue
/changerdet
ra
in
. Ae
7 s
tB;A,c’
es
tB.における変幻自在の A, Bの世界( l )ー・… 186
Unhommce
stunhomme. Les
tyl
ees
tl'hommememc.
L
'en
fer
,c’
es
tle
sau
tre
s. Let
emp
s ’
,ces
tdel
'ar
gen
t.
. Ae
8 stB (
2),無冠調編 ……………....・ ・−−……………...・ ・
H ...
…… 189 H

Lel
oupesttou
jou
rsi
oψ. Unefosn’
i estpasc o
utum
e.
Bonnea
mit
iee
stuneseconde p
are
nt. E
e rre
urn’
es
tpsc
a r
ime
.
. Ae
9 stB(
3), 日常編 ・
・・…
・・…・
・・…
・・・
・・・
・・…
・・…
ー・…
・・・
・…・
…・・
・・・
・…
・ 193
Paule
sta
rt
is
te
./Paule
stuna
rti
ste
./P
aul
,c’
es
tuna
rti
ste
.

Ell
eetf
s i
ll
e.” → C’
e
stunef
il
le
. /E
llee
stf
il
leu
niq
ue.
1
0. 文脈をもたない,語集としての単語と冠調……...・ ・
.
..
..
・ ・
−−…
… 198 H H

lecinema(unfi
lm)- lacuis
ine(
unpla
t);uneenqueteー
unenlevement- l
ecoupable- lap
olic
e- uncommissariat
1
1. 受動態・動詞句+ de+名詞; de
/de
s+形容詞複数+名詞複数…… 202
Lan
eig
ecouvrel
epa
ys./Le payse
stc
ouv
ertden
eig
e.
1
2. A deB のとき,Bの前は de /d’un(
une)/
du/dula/
des?……… 207
ve ’
ntdunord/de
st
,ventden
ord・e
st
;f i
nde/dus
iをde
付録 3
. 「名調(形容詞,動調,過去分調)+ de+名調J
再考……… 215
付録 4
. 有/無冠詞の分析 (仏文)・…・…………… ・・−…… ・・
.
.235 H H H H

索引 1 名調 ・
…・
・・
・・
・・
・・
・・
・・
・・
・・
・・
・・
・・
・・
・・
・・
・・
・・
・・
・・
・・
・・
・・
・・
・・
・・
・・
・・
・・
・・
・・
・・
・・
・・
・・
・・
・・ 2
38
2 動詞及び動詞表現…・……...・ ・
.
.
.・ ・
.
.
.・ ・・・
H .
.
.・ ・・・
H.
.
.・ ・250
H H H H H H H

3 その他の語と表現…….
.
.・ ・
..
..・
. ・
.
..
.
H.
・ ・
.
..・・
.
.
.・ ・
.
..
.
H.
・ ・
. 252H H H H
初学者も 専門家も

新・冠詞抜きでフランス語はわからない

例文比較による徹底解説
I
. 冠詞の基本

1
. 定冠詞,不定冠飼,部分冠罰の基本的な用法
) 定冠詞(名調の全部を示す)
1
母音か無音の(無視される) h
男性単数 女性単数 男・女性複数 で始まる名詞の前では eとa
が落ちる(母音省略).部分冠
eO
l )
’ l
a(I
'
) J
es
飼(後出)の場合も同線.

フラ γ ス語のあらゆる名調は男性,女性に分けられ,それぞれが複数にも
なります.その 《男女単複》 に対応して定冠調(a
rti
cled
6fi
ni)は次の よう
に名詞に先立ちます.
ep
l とr
e (男・単), at
l a
nte (女・単). J
es合とr
es(
男 ・復)
父 おば 兄弟

l
'o
ncl
e(男 ・単)
, l
'amie (女・単). I
.
ess
ceu
rs(
女 ・複

おじ 女友達 姉妹

もともと 「あの」を意味するラテン語(i
l
le)を,厳密志向のフラ γ ス語
が1
000年程前から時聞をかけて,名詞の 《身元》を明 らかにするのに不可欠
の「定冠詞Jに育ててきました.そしてもう 4
-0
0年近〈フラシス人ほ, 今
日と同じ様々 の冠詞を無意識の,あるいは意識した厳密志向で使い続けてい
るわけです.日本語には全く訳出しょうがないケ ースが多いので,そのニュ
アンスは,文の意味の中に感じとっていかねばなりません.日本語に無理を
.r
強いれば,「その∼J というものJ
,「そのものJ等と訳せる時もあります.
冠調に対応する品詞あるいは観念が日本語になししかもこの語は名詞と共
に出ずっぱりなので,無視していては永久にフランス語はものになりません.
そこで頼りにしたいのは,あらゆるケースにおける,冠調に共通する性質で
す.定冠調の場合は,それが,「その名詞の全部Jを意味する ことなのです.
どのような「全部j であるのか,ケース別に見ていきます

I
. 冠詞の基本 1
3

a
. 唯一の存在であるため,通常その名調が現われると,その名詞の主存
在を意味するとき

Les
ole
ilb
ril
le. LaT
(t)
err
eto
urn
e. Lamere stv
ast
e.
太陽は輝く . 地球は回る. 話事は広い.

世の中に一つしかないものを並べましたが,海を部分的に命名して, l
amer
dujapon(日本海),「あの惑星にも月が一つある.」という時の u
nelune等

名詞のとらえかたを変えた特殊な場合も時には出ます(後章で詳細に検討).

b
. 名調補語, 関係節等による状況(c
ont
ext
e)において,名調がその意味
するもののすべてであるとき

l
at e
te,l
esy
eux
,Je
sch
eve
ux,I
esp
are
ntsdeS
ylv
ie
シルグィーの頭,目,髪,両親

1a
rge
n ’
tquonl
uie
nvo
ie 彼(女)に送る金
L’
hommee
ste
nco
rel
a. 男はまだいる.

「シルヴィーという一人の女性のものJという範囲の中で,各名調の意味す
るもののすべてを定冠詞は示しています.頭は一つしかないのでどうしても
定冠調ですが,一対のものは片方,多数のものは一部ということもあります.
お金も,「誰かが送る Jというのが,その範囲であって,その 「
枠」の申の
お金全部(l
e)という意味で,「送ってもらったお金伊a
rge
nt)を使ってしま
ったJ等と言います.また,「そのお金を(いくらか)使い始めた.」という場合
もあります.これは次項で検討します.男には,「先程来た」などの文脈が先
行(時には後続)文の中にあって,外部から補語節と同様の役割を果たします.

c
. 名調の意味するものの全部(あるいは分野全体)を対象とするとき
J'
aimelecafe
,lesanimaux, 私はコーヒー,動物,自由が好きだ.
l
alibe
rte
.
Jesor
sl e(I
es
)diman
che(s). 白隠はいつも出かけます.
Qac ou
te1 0fra
ncslekil
o. キロ当たり, 10フランする.

人間,好きになるだけなら字宙全体を愛しても許容量を超えることはあり
ません.世界中のコーヒー,動物,自由を愛するのは誰にでもできます.動
14

物は多種多機なので複数(l
es),コ ーヒーは飲み物(植物)の一種類なので単
数(l
e),自由は名調補語,形容調等を伴わないときは(単独のとき)抽象的な
ので複数(具体性)にならず, 一括 してやはり l
a となります.
e dimanche は曜日の種類で,「日曜閉店J などに常時現われます. J
l es
dimanc
hesは「毎日曜Jというエ ュアγ スがあります. 値段は,単位(k
g)
当り,つまり キロで単徴 。ek
il)なら常に 1
o 0フランと表示 します.日本人
には 1キロ当りと言ってほしいところですが,フランス梧の UD には,数詞

ひとつJの他に「任意の一つJの意味もあるので,これ以外ないと限
的な 「
定する l
eをとるのでしょう .
定冠詞の用法は,基本的には,本来的な,1
.名調を指示/限定(この,その,
あのに相当するもの/身元の明らかなもの)する場合と,派生した, 2
.名詞
を意味するもの(こと)の総称(一分野の全体であることを示す額識)である
場合につきると思います.しかし,二つのケースに共通する冠詞的な情報は,
何らかの意味で名調がその表わすものの全部であることに集約できるので,
この性質を説明の軸に していきます.

d. 定冠詞の締約
.
Aut
rav
ail! (l
孟 e→ a
u) 仕事に(っこう)!
d
ixl
it
resa
uxc
ent(
km)(
als→ ω
e α) 00キロメ ートル(あたり)1
1 0リ
ットル(ガソリン)
のように主+ l
e と A+l
e 休息Jから 「
sは必ず縮約されます.定冠詞は, 「 仕
事」への分野の移動と どの 1
00キロにもを示 しています.
l
eli
vreぬ p
rof
ess
eur (
del
e→ ぬ) 先生の本
1
1vi
entd
esE
tat
s-Un
is.(
del
es→ d
es) 彼は合衆国から来(てい)る.

のように de+l
e,de+l
es も同じ変化をします.先生と言えばこの人 しか指
さない場合の先生と,この名称をもっ唯一の国を表わすために定冠詞が先立
っています.縮約による窓味上の変化は一切ありませんが,定冠詞の寄在を
感じることは必要になってきます.de+定冠調のかたちは,部分冠詞(
次項参
照)と全 く同じなので注意が必要て寸.冠調の縮約の有無を表にしておきま
. 冠詞の基本
I 1
5



男性単数 込+ l
e→ a
u e → do
de+l
女性単数 込+ l
a→ 込 l
a de+la→ d
ela
男 ・女性単数(母音の前) ’→ 込 l
主+ l ’ ’→ d
de+l el'
男 ・女性複数 ゑ+ l
岱→ a
眠 邸 → d
de+l es

2
)不定冠調,部分冠詞(名調の一部を示す)

男性単数 女性単数 男・女性複数

不定冠詞 OD u
ne
d
es
部分冠詞 do(
del
'
) d
ela(
d ’
el)

一部グループの冠調は,下の例題のように訳出することができます(日本
語としてはもちろん不自然です).

onh
orn
me o
nefemme d
ese
nfa
nts
一人の男 一人の女 何人かの子ども逮
d
ovi
n d
elab
iとr
e d
esp
eti
ts-
poi
s
いくらかのワイン いくらかのピール いくつかの(ある量の)グリー γ ピース

不定冠調と部分冠詞は,より大きい全体の一部を示すという,定冠調に対
立する性質を共有するので,一部冠調グループとしてまとめて扱います.両
者の唯一の遭いは単数のとき,不定冠詞はきまった形をも.ち数えられるもの
あ部分冠詞は定型がなく数えようがないものを提示する(だから d
esv
iru
(鍾々のワイ γ)は,d
uvi
nではなく ,m v
in(あるワイン)の複数である.)と
いうことです. d
esは,不定冠調ではそれぞれ独立したパラパラの個体の割
盤主,部分冠調では《群》としてしか見ない複数を示す(例外的にしか UI

一つ)で現われることのない込のに先立つ)ことになるのです. d
〈 esは同じ
ものですが,名詞の意味とそのとらえ方で不定冠詞,部分冠詞の両様の理鯛
が可能です.
1
6

部分冠調は「単数Jと言ってもその決まったー個の姿の浮かばない次のよ
うな名調に付きます

定型のない固体 : dof
er, dop
api
er, d
el'
or, d
elaviande
鉄 紙 金 肉

液体,気体,流動体: d
elea
u’ ’
, delhu
ile
, dog
az, delacreme
水 油 ガ ス 也 ) ク Pーム
抽象名調: doc
our
age
, del ’
achance, delus
ure
勇気 (
幸)遼 磨滅

これらの他,どのような名詞でも 「その一部Jを取り上げるときは, dus


o・
l
ei
!(腸
光) ,d
elat
err
e(土
), d
uthon(まぐろ(の切身))のように部分冠詞を
い くつかJ
立てます.複数では, 「 ,r
,「何人かJ 何匹か」と感じれば不定冠詞
(
desa
rbr
es:何本かの樹木), 「いくらかJと分量を思えば部分冠調(d
esf
r
ite
s:
フライドポテト)と受け取って下さい.
本来,数調(数の「一つJ
,数字の円J
)である不定冠詞 u
n,uneは,名調
が単数で「どれJと指示しないもの(ある/どれか一つ/ある種の,等)である こ
との標識であり ,部分冠調 d
u,del
a,d
es(
desは,不定冠調 u
n,uneの
複数としても使われる)は,deが名調の表わす分野(l
e(l
a,l
es)+名調)の一
部を意味して定冠調に先立つたかたちです.定冠調に共通の主要情報が「全
箆Jであったのに対し,不定冠調, 部分冠詞に共通する霊要かつ特徴的な情
報は,何らかの芯味で名詞がその意味するものの (数的あるいは量的に)一種
主金主ことなので,理解の単純化をはかるためにも, できる限りこの二つの
理由づけに説明をしぼっていきます.以下に文例を過して用法を見ていきま
しょう.

a
. 行為者の能力が,扱うものを必然的に一部数(畳)に制約する場合
Jcman
geung
ate
au(
皿epomme). 菓子(リンゴ)を一つ食べる.
dup
ain (
del
asa
lad
e). パン(サラダ)をいくらか食べる.
d
esf
ri
te
s. フラ イドポテトをいくらか食べる.
Onl
uie
nvo
ied
e)'
arg
ent
. なにがしかのお金を彼(女)に送る.

「 J とは普通言いません.フ ランスでは直径 lメートル


パンを一つ食べた.
I
. 冠飼の基本 1
7

もあるパンから,一口パンまで見られ,パンには定型がないということにな
ります.それに食卓に出された切ったパンを適量食べるのですから,どうし
ても dupain となります.サラダも,レストランで「一人前Jを意味する
一株のレタスJなどを意味する時以外には, u
時と f nes
ala
de は使いませ
ん.お金は,案に相違して数えることができません. a
rge
ntは本来,銀のこ
とで,日本語の《かね》同様,定型がありません.そのために,フラソとい
う単位を作って計算しているわけです.円, ドノレ,マルクと,どの国も事情
は同じです.

b
. 補語等による限定内の一部を示すとき
DD f
rとr
edeJean ジャンの兄弟の内の一人(他にも兄弟がいる時)

実際には,いちいち「∼の中の一人」まで考えず,しばしば l
efr
ercで
演まします.「母」の場合は一人に決まっているので, l
ameredeJean し
かありません.
I
Ibo
itdu(=del
e)v
inquesonpをr
elu
iae n
voy
e.
父親が送ってきたワイン (l
evin
)のいくらか(d e
)を彼は飲む.
de は「若干量」を意味し,冠調を必要としなかった名調の前に置かれた
部分冠詞の前身て寸. l
evi
nは彼の父親の送ってきたワインの全体を意味し
(
fqe以下の範囲のJ
u ,「que以下の指示する J
,「que以下によって身元の判
明した(同定された)Jなどと理解しても結果は同じ), l
evi
nの前の de が
「その一部Jを感じさせるのです.そして,その deと l
eが融着した duが

rdej と「総称を意味して使われるようになった定冠詞Jの組合わせである
部分冠詞の前身と言えます(≪
IIb
oitduv
indesonp
ere
.≫は,定冠詞(l
e
吋n:特定されたワイン)が感じられず,成立しない. b
oir
edes
onvinの場
合は, deが独立した意味(「いくらかJ
)を持つ).文脈(c
ont
ext
e)なしに du
, fワイ γ というものJという分野全体を示す l
vin と言う時は, deが eと
結びついて,《その一部》を示す「部分冠詞」として用法が固定したものです.
I
Ibo
itl
evi
nquesonp
ere∼.はもちろん,そのワインをそっくり飲むこ
とです.また, 1
1bo
itd
'unt
reshonv
in. ゆる大変おいしいワインをいくら
1
8

か飲む.)において, unは 「ある (一つの)種類」を意味し, f


いくらかJ(
de)
と組み合わせられていますい b
oir
ed'unhonv
in持は言わない. honが
充分形容調の機能(名詞の個性化)を果たさなくなったからか. t
resは形容
調を再活性化する. d'unvi
nex
cel
len
tなら問題はない).

c
. あるカテゴリー(種)の中の一部を示す場合
E
lleaunpきr
e(s
るve
re)
. 彼女は(厳しい)父を持っている.

「 厳しい父親Jは
彼女にも父親が一人いる.その父親は,多く の父親銭(「 ,
よりせまいカテゴリー)の一人である .
J というニュアンスになります.
I
Ies
tso
rtiundimanche. 彼はある日曜に出かけた.


多くの日曜の内のどれか一つだった」とい うことですが,昭日が時の状況
補語として使われるときには前置詞はいりません.しかし,「また今度の日曜
にネ Jと言うときは, ≪A dimanche!
”と言うので注意して下さい.また,
2
「7日の日曜日にネ Jは,≪ A
.
!tdimanche27!
≫となります. 唯一の日曜日
を指定するからです.無冠調名詞についてはその項で検討します.

) 状況による一部,全部
3

a
. 状況が具体的に述べられているとき
Iyaunepomme,dufromagee
I tde
sor
ang
es;
りンゴが一つ,チーズが若干量,オレ γ ジが舷個ある.

事 l~i1宍1
盗 l
三多
率直罰事事 I
. 冠詞の基本
I 1
9

j
eprend
slapomme(lef
rom
age
,le
sora
nge
s).
リンゴを全昔日(チーズ,オレンジを全部)取る.
dufromage(
uneo
ran
ge,d
esoran
ges
).
そこにあるチーズの一部(オレンジを一つ,オレ γ ジを数個)取る.

一つしかないリ γ ゴは当然, l
全部 {apomm
e)とるので,≪une持 pomme
I伺,つまり一部のリンゴ)とは言えません.チーズはそこにあるのを 丸ごと
(

(
lefromage dufrom
)とるか,そのまた一部 ( age
)をとるかに分かれます.
チーズには定型がないので,この状況では≪ un≫ f
romag
eは何のことかわ
かりません.(ただし,チーズの種類を一つ指す場合には,このかたちが出ま
す(p.23書照).オレンジの場合は, 全部 (
le
s o
)とるか, 一個 (ne
)とるか, 数
de
個( s 1yaunc
)とるかの三つの可能性が出てきます. 1 hie
n,unchate
t
unc
hev
al.(犬,猫,馬それぞれ一匹ずついる.)という状況のもとで J
’aim
ele
c
hie
n. と言えば,「(その)犬が好きだ.Jという意味であるのも全く閉じ内容
の展開ですが,状況の限定による定冠調と言った方が分かりやすいケースで
.3
しょう(p 9
).

b. 物の性質による全部か一部
Appelez l
apo
lic
e. (
唯一の組俄である)瞥察を呼びなさい.
un
eambu
lan
ce. 投急車を一台呼びなさい.

警官を呼ぶのであれば, un(
des
)ag
ent
(s)が使われます.呼び出すもの
の種類のみを思い, Ap
pel
ezl'ambulance
.も言います.これと同じ感覚で,
Ap
pel
ezl
espompie
rs
.(消防夫を呼べ.)と言います.「数人(d
es)呼ぶJこと
呼ぶ人の種類(p
ではなく, 「 ompiers

) のみを思うからです.またこの状況
での複数は必然です.
Prenezl
eme
tro
. 地下鉄(という交通網,交通分野のー)を利用しなさい.
ont
axi
. タクシーを一台っかまえなさい.

いくつもある地下鉄の一つを利用するのではありません.タグシーの場合
は普通多数中の一台を止めて乗るのですが,欲しい情報が交通機関の種別の
みであれば,(他の交通機関との対比) Onpren
dlet
axi
. も現れます.
2
0

I
Iaunev
ill
aaubord del
ame
r. 筏は海辺に別荘を持っている.

dunl
ac. 彼は湖畔に別避を持っている.

.'
)
.
,
;

地球上で唯一つの海(山(l
amontagne
),田舎(l
aca
mpag
ne)等に対する
分野)のそばと ,多数ある内のどれか一つの湖のそばの遭いです.対話者の
生活圏内に状況が限られれば, aubor
dぬ l
ac(
湖 といえばそれしかない),
と d
'unl
ac(
その地方には複数の湖がある)と両方の可能性が出てきます.

c. その場の状況による一部,全部
Pa
sse
z-mo
iles
el
.

テープルの上の)塩(入りのどン)を
取って下さい.
Donn
ezmoidupa
・ in.
パンをいく らか下さい.

塩は,食卓で入れものごと渡してもらう のであるし,パンは若干量 もらう


J(分野の指示), 「バンをその
ことになります.バンは,「バンの方を下さい.
まま全部下さいJ等の意味で Donnez

moil
epa
in.(
Pas
sez
-moil
epa
in.
)も
使われます.
Me
tte
zdus
el
.
塩を若干量入れなさい.
Coupe
zlepai
n.
バンを切りなさい.
I
. 冠詞の基本 2
1

この 2例は上の例と逆になります. l
epa
inは,上例同様,そこにあるパ
ンをそっくりつかんで切る,あるいはその場になくとも f
パンの方をやって
下さいJという分野指示の意味になります.

Unepharmacie(Untab
ac),ぷi
lYOUSp l
ait?
Lapharmacie(Leta
bac)ぷi
, lYOUS p
lait
?
薬局(たばこ髭)がないでしょうか?
はどこでしょうか?

上の例は,薬局がいくつもある環境(大都会等),下の例は,その種の店が
一つしかない環境(小さ な村等)で現われることでしょう.市役所のように近
辺には一つしかありえないものは常に Lam
air
ie,ダi
lvousp
lai
日以外あ
りません.

1yaunp
1 eti
trechaud pour pr
epa
rerJe
speti
tspla
ts.Der
rie
re
l
eri
dea
u lyaunc
,i oi
n-t
oil
ett
e. Etvou
sa v
ezl '
eaucha
ude
.

これは家主のおばさんが,部屋を借りる人に室内を説明するセリフです1).
状況はこの部屋の中ということで,冠調の意味を中心に訳してみると,次の
ようになります. 「軽食はなんでゐ作れる小さいレソジが一つあり ます. カ
一テン(これ一つしかな4
、)の後に一カ所洗面ヨ一ナ一がしつらえてありま
す(あるはずのトイレなら: i
ly al
eca
bin
et. お湯も(水ではないとい う
分野指示.若干量で,すぐなくなっては困る. )通じています
.」

2
. 一部冠調グループにおける単数,複数と可算,不可算
) 定型のあるものの単数,複数
1

unp
oiss
on 一匹の魚 one f
ami
lle 一家旗
d
esp
ois
sons 数匹の魚 d
es fami
lle
s 数家族
du p
ois
son 若干盆の魚 del
afa
mil
le 《いくらかの》家族(親放)

食べる時は,食物として分量感覚で数を思わないため, J
emangedup
oi・
s

1 均ued1l
) A.CHAMBERLAIN,Guidepra aco
mmu
nic
ati
on,D
idi
er
2
2

s
on.の形が一般的です.また巨大な魚であれば当然 duthon (まぐろ),中
くらい(部分化も群化もしない)であれば u
nes
ole(平目),小さければ d
es
s
ard
ine
s(いわし)を食べるということになります.また unp
ois
sonは,「あ
る魚Jと種類でとらえることもしばしばです. Fautedeg
r討e
sonmange
d
esm
erl
es.(美味しい歌つぐみがなければくろ敬鳥を食べておけ.)と言いますが,
鶏を食べるときは, Onmangedup
oul
et.であり,烏の大小と人聞の能力
の相関関係がよくわかります.「家族Jのように「偲Jの集合を表わす名詞は

Avezvousd
eIaf
ami
lle?(御家族がおありですか?)と,この名詞を使う限り,
その構成人員は家族という不可分の単位の一部畳扱いになります.

2) 定型がなく ,単位を借りて m を使うケース

Jeprendsduca
fe. (自宅で)ヨーヒーをいくらか飲払
un (喫茶店で)コーヒーを一杯飲む.

コーヒーは液体で数えられないのですが,お金を払う場合はー単位(一杯)
いくらとなるので, unが現われます.無料でも, V ・
oulezvous un p
eti
t
c
afe
?(ちょっとコーヒーでも一杯いかが?)と来客にすすめることはあります.
普フランス語を習ったことのある人がフランスの喫茶店で「水,みずJ と
考えた後で突然, 「オー !
J(e
au)と叫んで, もちろん通じなかった(≪De
l
'eu!”というべきところ)とか,中国料理店で「テシノワ!(中国茶)J(
a the
c
hin
ois
)と注文したところ≪ T
'esc
hin
ois
.≫ (君は中国人だ.)と理解した中
国人は≪ O
ui,j
esu
isc
hin
ois
.≫ (はい,私は中国人です.)と答え,何度繰


り返しても時があかなかったとか,冠調が使えないための悲喜劇がずい分あ
るようです.
1
1a d
el'
arg
ent
. お金を持っている.
d
esf
ran
cs. フランを持っている.

1
.2 .(
)a p
p.1
6,1
7)で述べたようにお金(フヲソス語では銀)そのものは
数えられないので,フラン,円, ドノレ等の単位を借ります.

du t
rav
ail 若干量の仕事
un ある種の仕事
. 冠飼の基本
I 23

同 じ名詞を種類的にとらえるか,量的にとらえるかでも m と doに分か
れてきます .c
’e
stu
oeeau(
uov
in)demarque.(それは,あるブラ ンドの水
〈ヲイン)である.)も 同質のケースてす.

3
) 2種類の複数
同種の複数: d
est
oma
tes
, desl
ivr
es, de
shomm回
いくつかのトマ ト 何冊かの本 数人の男
異種の複数: d
esl
egumes, desf
rui
ts, d
esanimaux
色々な野菜 色々な果物 織々な動物
desi
dee
s, d
ess
cie
nce
s
諸思想 (諸々の)科学分野
この 2種感覚から次の例が理解できます.
duju
sdetomate 若干量のトマトジュース
岨 ju
sdef
rui
t ある種の果物ジュース
(
desj
usdef
rui
t(s
)) 数種のジュ ース
上の例では, トマト だけで作られたジュ ースの一部を意味しますが,下の
例は色々と果物ジュ ースがある中の 一種類というとらえ方になります. du
v
i ワインを少々)に対する una
n( per
iti
f(何かアペリテフ)の場合も同様です

またトマトはジュースの場合, 形を失い t
omateと単数表示になり,形を
とどめると s
ala
dedet
oma
tes(トマトサラダ)のように複数感覚になります.
u
ne monnaie ある通貨
d
es monnaies 何種類かの通貨
d
elamonnaie いくらかの通貨 (
小銭)

通貨は, 観念的かつ具象でもある存在ですが,各品種一つしかないとと(故
に複数は必ず異種の集まり)を除けば,可算のときはアペリチフ,非可算の
ときは魚と同様の扱いです.

3. 可算,不可算の境界
Ona
che
tedur
iz
. 米を
d
esp
eti
ts(
・)p
ois
. グリン ピー スを賢う .
24

米は d
elaf
ari
ne(小麦粉)並に,豆は d
esf
r
ite
s(フライド・ポテト)並に
受けとめられるので,可算,不可算の境界はこのあたりにありそうです.し
かし,お米とほぼ同じサイズのレンズ豆は d
esl
ent
il
le
s となります.米
du
は集合体 ( ,豆類はバラバラ(de
) ゆと感じるせいでしょうか.
unc
heveu
,d escheveux 髪の毛
unp
oil
,d esp
oil
s, dupoi
l 体毛
髪の毛は, 一本か多数のみでとらえられるのに対し,体毛はその短かさ,
ー本ー本の寄在感の蒋さから, a
voi
rdup
oilaument
on(あごにある量ひ
げが生えている)のような集合体としてのとらえ方もできるので,米と豆の
中間に位置していると言えるでしょう.ぶどうの粒はかなり大きいのです
, ≪
が rai
sin沖は果物名で,そのー粧を表わさず,食べるときは果物の,或
いは房の塊りの一部を意味して dur
ais
inとなります (
見た印象からとき
には de
sra
isi
ns. 一世(ー房)は ung
rai
n(uneg
rap
pe)der
ais
in.植
物種名は l
avi
gne
. 一本の木は unpieddev
ign
e).次例のせっけんの
泡と 同じ感覚でし ょう.
del
amousse ひと塊りの泡

d
esb
ull
es ぷくぷく上ってくる泡
I
.冠詞の釜本 25

せっけん等の泡は集合しており,全体のボリューム感は,お湯が沸いて上
ってくるパラパラの泡の外見と共に,雄弁に各々の冠詞の斎訟を語ります.
小さくて,塊りになっている魚の卵が d
esαuf
sdep
ois
son であるのは,
unc
eufが鶏の卵の一個一個を, del
'ce
ufは液状の中味を意味するのが常
織なので,卵が小さくてもその形を保っているときは, d
esc
euf
sを食べる
ことになるのです(c
eufを使わなければ duc
avi
ar(キャビア)と不可算).
1ya dup
1 o
isson(del
atr
uit
e) dansc
ett
eri
vie
re.
de
spois
sons
ζ の川には魚が(鱒が)いる. ( du
,delaには大震感もある)
この例で魚が盈的にも数的にもとらえられることがわかります.
1
1ap
risun(
du,d
伺)p
ois
son
(s). 魚をー匹 (ある :
i
D
:,数匹)獲った


, 表現の可能性が三つあるわけです.

C’
e
stunmotf r
arn
;ai
s. それはフランス語(の単語)です.
dufr
arn
;ai
s. , で
す.

duf
ran
<;a
isは,フランス語と いうものの全体の一部分を窓味し,単語
(mot
)ではなく,フランス語(l
efr
am;
ais
)でとらえるかぎり不可算となり,
l
epo
iss
onのある量を意味する dup
ois
son と同質の把握の しかたです.

4
. 苔 定 文 に お け る 単 数,複 数

) 名詞のとらえ方と単数,複数
1

Av
ez・
vousd
ese
nfa
nts
? Ou
i ’
,ja
iun(
den
x)e
nfa
nt(
s).
amis? en’
Non,j aip
a ’
sdamis(
pasd
'en
fan
t(s
))
.
d
esf
rとr
es? ’
Non,jaiunf
rer
e.
お子さんが ありますか? 子供は一人(二人)あります.
友達が , いいえ,友達は (子供は)ありません.
兄弟が 匙ムありますか? いいえ,二ムあります.

子供や友人の有無を尋ねるとき r
u
n(一人)ありますかJでは質問が詳細
にすぎるので,漠然と複数の d伺を使いますが,返恵の方は司E
実に即して,
2
6

, d
凹 e田E で答え ることになります(実際の会話では J
'ena
i(u
n,deux.
.
.)
と答える方が多し、).友達について聞かれたときは,たとえいなくとも友達と
恋人J等特定の人物を意味するこ
は複数感のあるものであるのと ,単数は 「
と等があり ,sは残ります.しかし,一夫婦間の子供の複数感は最近消えた
ようで,若い人は p
asd
'en
fan
t,古い世代は p
asd
'en
fan
tsのようです.
p
a eは 「ゼロ数(虫)のJを意味し, b
sd eau
cou
pde (多数(量)の), p
eud
e
(わずかな数(霊)の)と同様に, 2語で冠詞と同格の数量情報である と言えま
す. d
es(語源的には d
elc
s)が d
eに変わったのではなく, d
eは冠詞 J
esを
必要とせず p
asと組んで p
asd
e になったのです.単数の場合も一緒に比
較すると,



; le≫ (du)
!de!la
I
動調+
; !
αde!ls沙(d
e es)
+名詞

pasj de

という関係なのです.これがわかれば <p
c a
sdup
ain
≫,“p
asde!
'ar
gen
t≫
等の間違いはなくなります.冠間があるということは,「名聞の表わすもの」
が存在する,ゼロにならない, という ことなのです.だから p
asde+冠詞
は,名調の意味するものがそこにないときは基本的に成立 しないのです.こ
の問題は, p
.12∼1
0 09,否定文の項(付録ト),及び p
.13
3 で扱います.

2
) 単数(un
),複数(d
es)のみの否定

pasI
uo If
rer
e ー人ではない
φIpasdeI 兄弟はない (以下 4印はそこに何も な
p
asI
des I
fre
res 数人ではない い(ゼロ)ことを意味する〉

>I
¢ p
a eI
sd 兄f
,
f
Jはない

また.質問が「有,無J(
fr
ere(
s
))? ではな し「単, i
tJ(un?d
es?
)に関す
る場合は N ’
on,ja
idew:f
rer
esIunf
rer
e.(いいえ,二人/一人ですよ.)と
いう答えになります. Nonの後に Jcn
'aip
asunfr~re /de
!合企r
es
. の省
l. 冠 詞 の l
l
i
* 2
7

略があり ,こ の場合の数情報は un
/de
sのみであり ,pa
sはこの unと d
es
のみを否定しています.次の例文はこの消息をよく伝えてくれます.
Avcz
・vous f
ai
tdsk
e i
lom
etr
es? Non
,pa
s d
esk
ilo
met
res
.
t
rav
ail
ledesannees? d
esa
nne
es.
何キロも歩きましたか? いいえ,
何キロも で怯ありません.
何年も働きましたか? 何年も

この様な場合の d
esや unは強調して発音されます.
この後には, maiss
eulementun ( )oudeux (わずか し 2キロ(年)です
une
よ.)と続くことでしょう .また,発音には出ませんが,質問との対応で次の
ような否定文の名詞の単数,複数にも注意を して下さい.
Avez
-vous uns
tyl
o? en’
Non,j a
ipa
sde s
ty
lo・
d
esc
iga
ret
tes
? c
iga
ret
te
s.
ベン をお持ちですか? いいえ,(ベンは) 持っていません.
,Tコ
タ (タバコは)

en’
これも Non,j ena
ipa
s.の方が普通のケースです.

5
. 一部表現との比較における全部 (
定冠飼)表現

) 補語を伴わない名調, 一対のもの
1
I
lou
vrel
esycux
. (
商)目を関心
U目 白 i
l. 片目を聞く .
自はごつしかないので, 複数は必然的に全部(l
cs)となります(所属が明
らかなので所有形容詞は使わない :p.
48)
. また.片目は二つの内の一つであ
り un
, 一部 ( )を聞く ことになります. o
uvr
ir《 d
es
≫ yeuxは一部かつ複数で,
調~ ≪た
普通にはあり得ませんが,八対の目を持つ八岐の大蛇なら de
sycuxを開く
ことができます.具体的な言いかたをすれば p
l町 民 町sdes
esh
uitp
air
cs
d’
yeux (彼の八対の自の何組か) になります.ギ リシヤ神話の一眼巨人が並ん
ていれば Onvo
itd伺 y
eux
. (いくつかの目がみえる.)であり,彼等が目を
閉 じれば I
lsf
erm
entl
e町 c
ei
l. となります.この文を説明的に言えば I
ls
28

fermentchacunl
eurr
ei
l. (彼らは各自,自分の一つ自を閉じる.)ということ
です.三つ目入道であれば, 1
1fermes
est
roi
sye
ux.(彼は自分の三つの目を
閉じる.)となり,《複数の生きた目》はベアに限らず yeuxなのだと考えら
れます.生きものの目は一対であるという絶対的な観念と, lr
ei
lで定着した ’
多くの表現,発想があるので,常識外の数の目があり,その持ち主がそれら
の目を扱うときは,所有形容詞で所有者を明らかにする必要が出てきます.
これについては代名動詞の項で触れます. yeuxは r
ei
lの複数で,一対の自
に限りませんが,この常識が I
louvrel
es(
sesではない) y
eux
.を可能にし
ます(p
.48
).r
ei
lの合成語の複数は常に El
lead
esc
eil
s-d
e・c
hat
. (彼女は
いくつか猫目石を持っている.)のようになり , E
llead
esyeuxdec
hat
.(猶
のような目をしている.)と異なります. しかし, 一匹の生きた猫の目は当然
l
e d’
syeuxdu( un
)ch
atです. c
elが「自のようなものJを意味するとき,
i
その複数は普通 yeux ですが,一つ一つとらえる感覚のもの(単孔のもの)
は 信i
lsとなるようです〔yeuxdugruyere:グリュイエール・チーズの
穴, yeuxdeg
rai
sse:スープに浮いた油, yeuxdepommesdet
err
e:
ジャガイモの芽(これらは複数であるのが常態)/《支出(d
esc
ara
cte
res
):
活字の字の面(一本にーケ所のみ), c
eil
s(d
esa
igu
ill
es):針の目(一本に
一つしかない)〕.
とにかく目は, 耳(l
eso
rei
lle
s),眉(l
ess
our
cil
s 伺 j
),頬(I oue
s),腕 (
le
s
b
ras
),手(l
esmains
),足(l
esp
ied
s)等と共に数多い一対の,体の部位であ
り,それらの所有者が行為者であるときは,基本的には必ず単数は un(
une
),
複数は l
esに先立たれることになります.同じ一対の物でも,品物である手
袋(g
ant
s),眼鏡(l
une
tte
s),靴(c
hau
ssu
re)となれば,「一組=全部Jとは
s
限らず, J
'ail
aved
esc
hau
sse
tte
s.(靴下を洗った.)のように d
es(一部で按
数)も普通になります.

1
1a l
escheveuxb
lon
ds. 彼は金援である・ (
blo
ndsは属潤)
d
escheveux
’bt
anc
s. 彼は自費量がある・ (
bla
ncsは付加形容調)

上の例の彼の毛は全部プロソドである (
le
scheveux邑
(lu
iso
nt)b
lon
ds)
I
. 冠詞の基本 29

のに対し,下の例では,白髪が混じっている(一部白髪)のです‘所属する
特徴のタイプ(類型)を指示するときは,定冠調と考えるのも正しいとらえ
Ial
方です.I escheveuxb
lan
cs.となれば勿論彼の援は全部真白です.また,

Ia l
I es yeuxr
ond
s. 彼は目が丸い.
d伺

の違いは, l
esが丸い固というカテゴリー(例えばヨーロッパ型)を示し,個
性無視であるのに対し, d
esは o
uvr
ird
egrandsyeuxの場合と同様,あ
る種の丸い目を複数備えている(丸い目は他にも多数ある)ということを表わ
Iad
し個人的な特徴を述べる のです.同じニュアンスで I es cheveux
b
lon
ds. も耳にします.≪E
lle a debeauxy
eux
.持(彼女は美しい目をもっ.)
であり, l
esbeauxyeuxでないのは「むベなるかな」で・す(p
p.3
3,46参照)・

Iaime l
I esfemmes. 彼はすべての女性を愛する.(女好きである.)
u
nefemme. 一人の女を愛している.

男性は J
esfemmesが好きであればこそ, u
nefemmeを愛するようにも
なり,結婚もするわけですが,しばしば d
esfemmes(数人の女性)を愛する
ようにもなるのは困ったことです.しかし,文脈もないときに, J'aime l
a
femme.ということだけは起こってきません.それは次例のように, l
afem-
me は男という性に対峠する女とい う性を意味し,単数はしばしば非常に抽
象的なのです.個人が《扱う》には J’
aimel
afemmec
las
siq
ue. (古典的な
タイプの女性を好む.)のように何らかの具体化が必要て寸.逆に複数は非常に
具体的に個々の存在を指し, Ah!l
eshommess
ontt
ouj
our
scommec
;a!
(あ∼,男共はいつもこうだ!)というようなことになります.

l
ali
ber
ati
on dela femme 女性解放(運動)
d’
une 一人の女性の解放

上の表現は,象徴的に女性という分野を包括的に解放するのですが, I
es

femmesの解放も言えなくはありません〔英語では womensl
ibe
rat
ion(

数,無冠調)〕.下の例では,人質になっている女性を一人解放するわけです
が,数人解放するときは l
ali
ber
ati
ond
efemmes と deの後で冠調(d
es)
s
o
が落ちます. Un
efe
mmee
stonef
emm
e.(女は女(
でしかない)
) はずなの
ですが, MarilynMonroen
'es
tpasun
efemmemaisl
afemme
.「マ
リりン・モンローは (


多数の中の)一女性ではなく,女性のすべての現われ
のたt
女性の象徴,女性なるもの,永遠の女性)である J等 と宣う男性もいます.

① Vo
ilal
'homme. これぞ人間.(この人を見よ.}
R M.Goethe,Y OUS e
tesDDhomme. ゲーテさん,あなたは一人の人
間(の名に値する人)です.
①は,茨の冠をかぶったキリストを指してユダヤ人達に向ってピラトが言
った制 Eccehomo悼の仏語訳で,「人とはこれぞ」という象徴性が明らかで
す.マノレローもドゴーノレに対してこの言葉を口にしたようです.まさに「人
聞の条件Jの問題なのです.②は,ナポレオンがゲーテに向かつて雷った言
葉ですが,これに関しては m3.o(p.63)を参照して下さい.
L
'ar
tic
lee
stl
adi
伍cu
ltedel
alanguef
rar
n;a
ise
.
冠詞はフランス語の難しきそのもの (
最難関)である.

と言うときも同様に象徴性が現われます.

I
lamange dup
oul
et. 彼は若鶏の肉を食べた.
UD 彼は若鶏を(ー羽,一人前)
食べた.
Q凶 amangel
epo
ule
t? (
あの)若鶏を食べち干ったの誰?

普通の人聞には u
npo
ule
tは無理で, du(
1ん
?) po
ule
t位のところですが.
6世紀の大作家ラプ レの描くガノレガンチュアは, de
フラγ ス 1 spou
let
sどこ
ろか d
esb
ceu
fs (牛)を食べるのです.ついでですが d
esb
ceu
fse
tde
s
bc
euf
sと e
t(追加を感じさせる)を挿入して d
es+名調を繰り返すと何匹も
+)匹 も,沢山 た くさんというニ ュア γスが出ます. Quiで始まる疑問
何 (
文の場合は,普通「テープノレの上にあったJ
,「冷蔵庫にしまっておいたJ
,「昨
日買った」等の背貨があり ,その状況に於けるすべてを l
eは意味します.
勿論, p
oul
etに関して特に状況が考えられないときに, Vousa
vezmange
dupo
ule
t?(
pou
letを若干量食べたりと聞くのは自然です.
I
. 冠調の基本 31

I1yadupapi
erdansl
etiro
ir. 引出しの中に紙豆ある.
Lepa
pie
restdan
sleti
roi
r. 紙旦引出しの中にある.

「ある分量の紙Jと
, 「
紙 はJの遣いです.定冠詞の方は,l
(の方) ess
tyl
os,
l
esen
vel
opp
es(ベン類,封筒)等に対する種類,分野別のとらえ方をしてい
その状況において問題になる紙のすべてJでもあります.
るのであり, 「 「はJ
, しばしば定冠調のケースと一致するのは,f
が はJには,「∼に関して言え
ば」とい うある分野,対象を他との対比において限定して提示する機能があ
り,それをフランス語の定冠詞 と共有するからです.
「が」は, それのない分
だけ定冠詞と対応する確率が低いのです.

You
sav
e uI
zd so
lei
ll'
apr
es-
mid
i. 午後には日が当たりますよ

l
eI 太陽が姿を見せます.

d
uso
leilは正に
, 太陽(陽光)の一部が室内に入ってくるのですが,l
eso

l
ei
lは, 太陽(の全体)が窓から見えるところに来るのです. こうい うニュア
ンスの差は日本語では出しにくいものです.
Dema
in,i
iya o
nef
ete主 Kyo
to. 明日,京都では祭りがある.
l
afe
tea(
de)Gi
on. 穏樋祭が行われる.

京都の数多い祭の内のーっと,祇園の名称を持つ唯一の祭の差ですが,フ
ランス語の前置詞は,名調の補語 となるときも動詞の補語 となるときと同様
に単独で使われ, 日本語 の「て~..QJ ,「に主立主J, r
から.
.Q
J のよう に名詞補
語を作るときの遭いがないので注意が必要て寸.
32

I
Iya lameraTokyo . 東京には海がある.
desmontagnesa Ky
oto
. 京都には山がある.

日 n’
yap
asI
la I
meraKyoto. 京都には海がない.
→ I
pa eI
sd montagnesaTo
ky. 東京には山がない.
o

地上に唯一の海が東京に接している.京都(市)からは遠い.
山は京都にはい
くつもあるが,東京(23区)にはぜ 口数であるという こと です.海も ゼロ量
を示すために p
asdemerの形をとることもできます(p
.109)
.

Celai
nqu
iet
ebeau
co叩 I
Je
s I
Jap
ona
is.
ト ーI bea
uco
upde I
日本人全員を非常に|心配させる

多くの日本人を I
Beauc
oupの,動詞にかかる副調と名詞にかかる数量詞としての扱いの遭
いと p
asの用法との類似が明らかです

Mang
ezJ
es gateauxproprement(
surl
ata
ble
).
d
esg
ate
aux
.

お菓子は(いつも,つまり 全部),汚さないように食べなさ い.J(あるいは



「テープルの上で食べなさい.」)
と, 「
お菓子を(いくつか)食べなさい.jの遭
いです.つまり ,一般論と今起こっ ている現実の一場面との違いです.
On b
oitle champa
gneg
lac
e. シャンベンは冷して飲むものだ.
abudu シャンベンを冷して飲んだ.

前の 2例と同じケースで,「すべてJと「若干量(一部)Jを意味する 2文 で
すが, 法則,公理等は一般に現在形,具体例は様々な時制で現れます.
. 冠 拐 のl
I !
i本 S3

2
) de+形容調+複数名詞
ou
vri
r d
e g
rand
syeux 大きく目を見開く
s
es 彼(女)の大きい自を関〈

初めから大きい両の目が応札それを聞くなら通常,所有形容詞の出番(品
質形容調により個性を与えられると体の部位は,定冠調だけでは,行為者の
ものとならない.)ですが,d
eが先立つときは, 「
二つ大き な目を形作って見
せる. 」 というニュアンスになります. 世の中にいくらでもある大きな自の
二つ)となるものを見せたということです. この場合 d
一部 ( esではなく de
(冠調ではない)が先立つていますが,否定の場合同様,冠調のいらないケ ー
スで, d
es→ deではなく次の図式のように de+l
es→ de+形容詞なのです

d
es← ( !
de J
es) ye
ux 復数の目
d
e!g
ran
ds 複数の大きい目

d
eは l
, 一部を示すペ〈 ,すべて (es
)の固に先立っているのですが,下の
例 でも形容詞(この場合は gr
ands
)がその意味の範囲でその形容(色,形な
ど) を受けるものを 無制限に意味し得るので, de はその一部を示すべく
gra
ndsに先立っており , この場合,普遍的なすべてを意味する J
esは形容
詞と同格で過剰情報なので使われません.今世紀前半には残っていた単数の.
du← ( !
de l
e) v
in 若干のワイン
eiho
d n 若干の良いワ イン

の遣いがなくなり ,duhonvi
n が一般的になっていますが,複数の場合 も
d
esが不変になりつつあるようなのは,一つニュアンスが減ることであり,
勿体ないことです.上品に響く deと,気楽な de
sを相手により,使い分け
る人もあります.また Jcvoisde(
des)grande
smais
ons
. (大きな家がいく
つか見える.)に対し, J
evoi
sd espe
tit
esma i
son
s.(小さな家が見える.)のよ
うに,後者は d
es以外を受けつけない傾向があります. pe
tit
esma
iso
ns(

家屋) は断然数も多 く,数の少ない gra
ndesmai
son
s(大きな家
) に比べ, d
es
p
et
it
esf
il
le
s,d伺 pe
ti
ぉbu
urg
eu
is(
数人の 『 ,r
少女J )のよう に,合成
プチブルJ
34

語に近づいているもののようです(grandでは, d
esg
ran
dsc
omm
i.r(
高値官僚)
.1
位 か) 1yad
ehonsr
est
aur
ansId
t esp
eti
tsr
est
aur
ant
s. (美味 しいレス
トラン/小料理匿がいくつかある.
)という違いが出やすいのはこの辺の事情でし
ょうか. d
espe
tit
sco
mme
r<;
ant
s (小商店主) ,d
esp
eti
tsp
ort
eur
a(小株主)
等には d
esを属したくなるようです (
pet
itの前置は嬢小化のユュアンスを
もっ).今日,複数で deと d
esを使い分けるときは, 1
1yadej
oli
esf
il
le
s
dansc
epa
ys.(この国にはきれいな娘がいるね.)というような漠然とした複数
, J
と 'aivud
esj
oli
esf
il
le
sla
-ba
s. (あそこで何人かきれいな娘を見たよ.)に
感じられるような,具体的な現実の実感表現になるようです(pp.205∼2
07)
.

) 補語(
3 節)の影響下の名調と冠詞

Onl
uie
nvo
i ’
edelar
gen
t.

La
rge
n ’
tquonl
uie
nvo
ie.

, 1
は 3,1
6,1
7ベージで見た通り,なにがしかのお金と,送っても らった
お金の全部て寸.
Lesr
eac
tio
nsd
ess
pec
tat
eur
sso
ntf
avo
rab
les
.
Less
pec
tat
eur
sontd
esr
eac
tio
nsf
avo
rab
les
.

「観客遣の反応一般は,良好だ.」に対し,「観客達は, 良好な反応をいくつ
か示 している.Jというところです.
eI
l t
iro
i lya I
roむ i lsI
e e
nve
lop
pes
unI Id
esI

上は「封筒類が全部入っている引出し」(これしかない),下は「引出しの
ーつ,その中には封筒が何故か入っている.」とい う意味です.定冠調には定
冠詞,不定冠詞には不定冠詞の対応に注目して下さい(l
e(……)d
es も可能).
I
Iya d
esI
paysquej
enec
onn
aisp
as. 私の知らない国 もある.
l
esl が

d
esは「い くつかある Jのであり, l
esは「私の知らないあの国々がある Jを
窓味します. Lespaysquej
enec
onn
aispasnes
ontpasi
nte
res
san
ts.
I
. 冠詞の基本 35

(私の知らない聞は全郡大 したことはない.)と独断を下せば, J
esの意味するとこ
ろは明らかになるでし ょう.また,

l
lsc
ree
ntu
ned
isp
ari
teq
u'e
lle
snec
onn
ais
sen
tpa
s.
E
lle
snec
onn
ais
sen
tpa
sIadisparit~ q
u'i
lsc
ree
nt.

「彼らは,彼女達の知らないある種の絡差を作り出す.Jという文をひっく
り返すと,「彼女達は彼らの生み出す種類の格差を知らない.Jとなり,この
ように限定的用法でも文脈により,必ずしも定冠詞が現われるとは限りませ
ん.

4
) f
air
e と行為の種類による冠詞の使い分け

f
air
elemenage, I
ava
iss
ell
e,l
edi
ner
,lel
it
J
esc
our
ses
,lag
uer
re ’
,Ii
dio
t
dus
ki
, duc
ine
ma, unt
our
, unep
art
ie,unp
lat
d
esa
cha
ts,d
ese
ffo
rts
, de
spr
ogr
es

定冠調に先立たれる名調は,事柄の種類のみの情報を求めています. f
air
e
l
emenage
,lav
ais
sel
le,l
eli
t (家事,台所の洗い物をする ベッドを繋える)
は,名調の意味する仕事を「ある分量やる J のではなく,「どの仕事をやる
か」という分野情報以外には無関心の表現です.行為が日常的であり,動調
句的になっているのです(f
air
edu menage も状況によっては可能). f
air
e
del
ava
iss
eleと言えば「食器を汚す,陶器を作る,大量の洗い物の内の一
部を分担する j等の意味になり ,f
air
eund
inrと言えば,「夕食を作る Jを
e
意味しますが,特に状況の指定がないときは,「夕食は日に数回あるのかけ
という疑問も生じます.また, Alo
rs,m
oi,j
eva
isf
air
eJe
sco
urs
es. (それ

ゃ,私は興物の方をしよう.)のように,分野指示には事柄の性質上複数の方
がふさわしい場合もあります. f
air
eIagueηc は敵対関係を作る(に入る)
のであり, f
air
elap
aix(和睦する)同様,動調句に近く.行為の種類だけが
対象です.個人体験と しては, J
'aif
aitu
ne(
des
)伊e
rre
(s)Il
agueηede∼.
(ある(いくつかの)戦争に/何々戦争に参加した.)も勿論可能です.仲直りには,
36

A
lor
s, onf
aitI
ap m
aix?などと声を けます。 f
air
el’
id
iot
,lesourd,
l
'in
ter
ess
ant
,leb
eau
,le
syeuxdoux (馬鹿者的にふるまう,つんぼのふり
をする ,関心を慈こうとする,格好つける,色目 を使う)等は,文脈のない時は

jouer主 Ii
nno
cen
t(純真ぷる),I
lsjouen
tJe
sci
gal
es.(彼らは錦の役(浪費
家)を演じる.
)等と同じく各分野の類型を,(つまり個別性(その分野の一 部)
を持たない人物を)演じるのであり , f
air
euni
dio
tは, 一個の (
つまり
個性を持った) そういう人物を, 演劇的に演じるのです.しかし劇中で,
sourdと言えば一人の人物しかいないときは, I
lfa
itl
esou
rd.(彼は「つ
んぼさん」の役を演じる
. L’
) となり,ドストエフスキーの「白痴」 ( l
dio
めの
主人公を演 じるなら, Jef
ai ’
sli
dio
t. です.また,類型イじした人物, あ
るいはアレゴりー (
観念 ・事象の擬人 化)ばかり登場する劇であれば,全
員に定冠詞が付くでしょう.
dus
ki
,docinemaなどとなるのは,名詞の守備範囲が広〈 ,文脈のない
限り,個人の能力から「その分野を(その種のことを)いくらかやるJという
分量的なア プローチになります.j
oue
rduMo
zar
t(モ ーツアルト(の曲をある
量)を演奏する)ともなりますが,j
oue
rduv
iol
on (バイオリンを弾く)におけ
る deは前置調ですりou
erd
'uni
nstrument:何か楽器を演奏する).他の
分野の存在を意識すれば全部冠詞群が,一つの分野の中だけで細かく扱えば
一部冠詞群が現われるということで,分野の指示を受けるのが自然な名詞
(の意味する事柄)と,数畳表示を要求する名詞を感じ分け,使い分けている
のです.言語が,硬い文法から始まるのではなく ,まず心のま象だというこ
とをわからせてくれる選択の仕方です.f
air
eont
our以下は,一回り(一回

), 一勝負(パ ーティー)をするのであり,あれこれ買物をし,様々な努力
を払う具体的な内容報告です.次に,二種類の表現を比較対照してみます.

f
air
elarond
e l
ac ui
sin
e l
epain J
esc
our
ses l
ap lan
che
巡回を 料理を バン作り 買物を(分野,浮き身をする
(分野
) を いつもの) (板になる)

回ntour onp l
at dopain d
escour
ses d
elap
lan
che
ー回 り
を 料理を パンを作 買物を(いく 《板乗り》(サーフ ィ
(一種類) る らか,なにか) ン等)をする
l
. 冠拐 の 謀 本 37

f
air
elac
uis
ineは「料理という分野にたずさわる(台所仕事をする)J
,fa
ire
epainは,「パン作り を仕事とする Jという怠味あい (
l 分野 ・分担)を 持
ち,具体的に何か名称のつけられる料理を一つ作る( f
air
eunp
lat
)(p
.43
f
参照)のや,パンをある量焼く (ai
redupa
in)のとは観点が違うのです.
最後は planche と呼ばれる行為を 全面的に 行う(その状態に入る)の
, pl
と anche と呼ばれるスポーツをある分量, 行うのとの対比です.
f
air
eの後に続く名詞で特徴的なものをいくつか挙げます.
f
aieIl
r ate
teすねる(ふくれる), l
'lt
ali
eイタリア旅行をする, l
emur 墜に
なる(《塀》をやる), del
apo
lit
iqu
e政治に首を突っこむ, ducoude肘て・突っ
つく, dub
rui
t音を立てる, d
ePr
eil目くばせ(ウインク)する, dupiano ピ
アノをやっている.

これらの訳以外の可能性も出てきますが, おおむねこのような怠味になり
ます.重要なのは,定冠調が先立つときは,名詞の想い起こさせる共通の事
柄を行なうということです.塀を乗り越えて脱走する習慣のある人(子供)逮
には, lemu
rがその行為を象徴的に集約 し
, f
air
elemurで 《塀越え》を
するという意味を持ちます.単なる音 dub
rui
t に対 し,ある種の音(なに
かの音)unbn
山の違いも大切なニュ アンスです.

6. 単 数 と 複 数 で 意 味 ( = ュ ア ン ス ) の 異 な る 名 飼
名調の多くは,単数の抽象性に対し,複数になると個々の事物の多数とし
, l
て現われ,具体性を宇野びてきます.辞書で調べれば済むことですが ebi
en
(善)が J
esb
ien
s(財
産) ,l
'c
ei
l (見る目(機能))が l
esyeux(書官官としての目)
という よう に,抽象的な観点,機能から 《もの》となりやすいのです.制 l
e
probl~me de }
'ar
tic
le悼の(( l
'≫にしても, 具体的には J
esなのですが,
名調の意味する分野を象徴的に単数で代表しているのだし, p
.31に挙げた
女性解放運動も,l
afemmeの解放と J
esfemmesの解放では,このレベル
での遣いがあるのです.いくつか特徴的な単語を並べてみます.
38

l
ebi
en ’
let
ude l
etr
ava
il ’
lhomme l
eci
el l
'ea
u
l
esb
ien
s l
ese
tud
es l
est
rav
aux l
eshommes l
esc
ieu
x l
eseaux

l
asc
ien
ce l
'or
eil
le l
age
nt !
'am
our l
ede
lic
e l
'or
gue
l
ess
cie
nce
s l
eso
rei
lle
s l
esg
ens l
esamours l
esd
eli
cesl
eso
rgu
es

一つ例題を作って検討してみます.


① let
udeduf
ran
c;a
is
② l
ese
tud
esd
efr
arn
;ai
s

における名調帯語の扱いの遭い(冠調の有無)は, e
tud
eと e
tud
esの意味の
遣いに由来します.①はフランス語(l
efr
arn
;ai
s)を勉強,研究する(e
tud
ier
)
ととの名詞化であり,②は,学業(I
ese
tud
es:一分野に必要な諸々の勉強
であり,すでに動調の名調化ではない)と,科目あるいは内容の指示のみを
その役割とする名調 f
ran
c;a
isの組み合わせです. l
efr
anc
;ai
sと J
ese
tud
es
がそれぞれの表現の中心とも言えます.②の場合,f
ran
c;a
isは,名詞とし
ての独立性を失い,先行する名調の一部となって,複合語を構成しています.
形容詞的な役割を受けもったとも言えます.また, l
age
nt ’
,Iamour(
m),
l
ede
lic
e,l
'or
gue(m
)のように,複数では性まで変わる名詞もあります
(
cer
tai
nesg
ens
,bonnesgens等にげ)も残っている).

7
. 「その分野のすべて」を意味するときの eと J
l esの=ュアン
スの遣い
① ’
Jaimel
eca
fe. 多考: J
ebo
isduc
afe
.
② J
’aimel
apo
ire
. J
emangeonepo
ire
.
③ l
esp
oir
es. d
esp
oir
es.
@ J
esl
egu
mes
. J
emanged
esl
egu
mes
.
① コーヒーが好きです. コーヒーを(いくらか)飲む.
②③梨が好きです. 裂を(一つ)食べる.
③野菜が好きです. 野菜を(あれこれ):食べる.
1
. 冠詞の基本 39

①の場合は,定型をもたず,数の観念の現れにくい非可算の事物(v
ent
,
e
au,c
bal
eur
,li
ber
tムe
tc
.:風,水,熱,自由等)であるための単数であり ,
l
全部担いのと きは世界に一つしか存在しないとみなされたもの (un
e,m
er,
f
ran
c;a
is,e
tc
.:月,海,フランス語等)と同様に常に単数が自然です.②は
形状の明らかなもの(可算のもの)のすべてを意味しますが,持にそのものの
性質を意味し,Aimez-vousI
apo
ire
? P
ren
ezc
eso
rbe
t.(梨がお好きです
か.それではこのシャーベットになさい.)のように「味Jを問題にすることにも
なります.複数(③)にすれば, Aimez-vousl
esp
oir
es? EnV
oil
a.〔梨が
お好きですか.ほら,どうぞ.(ここにいくつかありますよ.
)〕と 具体的に形ある梨
が現われます.また, J’aimel
eschevaux(
chi
ens
).と宮えば,走る馬(犬)
が好きなのですが, J
’aimelech
eval. となると,特定の馬を指す文脈が
なければ,「馬肉が好きだ.」という意味になり ,やはり単数は「味」の世
界になります.ものをあるがままの姿で分野的に好むときは l
esが自然の
ようです. J
’aimel
ech
ien
.では奇異の目で見られてしまうでしょう(p
.

19も参照). 食べるものとは考えられないものの場合は, たとえ単数でも


このような意味には感じられません.英語でも単数,複数の感覚は同じで
すが無冠調です〔Il
ikec
off
ee(
定型なし)/ pear(
味)/p
ear
s.(果物)〕.④は,
f
多種と受けとられるのが普通の事物 (ru
its
,fl
eur
s,animaux,s
cie
nce
s,
e
tc.:果物,花,動物,科学等)のケースで, 「多数」(複数)が平均的な
とらえ方である事物(f
rit
es
,cheveux,g
ant
s,e
toi
les
,et
c.:フライ ド・
ポテト,毛,手袋,星)と共に, 「全部」を意味するときは, J
esが先立
ちます.
I
I
. 全部グループか一部グループに
決まりやすいケース

1
. 動間の意味による場合
上段に全部グループ,下段に一部グノレープが続きやすい動調を並べます.
a
ime
r,c
omp
ter
,mu
lti
pli
er,f
rei
ner
,ou
bli
er,i
gno
rer
,nepa
sac
cep
ter
,
e
tc.
manger,b
oir
‘e
,ac
het
er,l
ir
e,e
cri
re,p
rod
uir
e,donner e
tc.

すでに引用したように,事物(c
afe
,musiqu
e)を好む場合は,その分野の
全体が好きなのであり (
J'a
imel
eca
fe. 人問が対立主であつ ても,好きであ
るだけなら,全員を好いても(愛しても) (
J’ai
rnel
eshornmes
,Je
sfemmes.
)
問題は起こりません.しかし飲んだり,食べたりの方は,個人の能力に制約
され,その物の一部宜しかこなせない C
Jeman
ge dup
ain
.)のは自明の理
です. Comptezl
esc
hai
se
s.(
精子を数えなさい)等において,その状況にお
け る名調の意味するものが,必然的に全部, 対f
i
<となる(一部を数えても仕
方がない)のもよくわかります.

2
. 主語の能力による場合
1
1ac
reeu
ne(
des
)ce
uvr
e(s
). 彼は一つ(いくつか)作品を創った.
Dieuc
real
afemme(
Je
soi
sea
ux)
. 神は女を(烏逮を)お創りになった.

人間なら当然一部数量 しか扱えないが,神は常に各分野の全体を創造する
という のも,冠詞の役割をよく示します .

3. 名詞の唯一性による定冠調
l
eci
el
,leJapo
n,l
'eq
uat
eur
,len
ord
,I’
a
ffa
ircD
rey
fus
,Je
sfr
企re
s
I
I. 全部グループか一部グループに決まりやすいケ ース 4
1

Goncourt, l
epr
esi
den
t(del
aRe
pub
liq
ue)
,le1
4ju
ill
et(
17町

8

lautomne87

その名が現われると,特に文脈の指定のないときは,その意味するものの
すべてを表わすもの{l
eci
el等)と,補語によって唯一であることを指定さ
れるものがあります. ドレフュス事件も,フランス共和国も一つしかないし,
その大統領も一人しかいません.また,日付も年号までふまえれば唯一の存
在となります.逆に r
un1
4ju
ill
e 4日)に出会った人Jという
t(ある年の 7月 1
状況も起こります.季節も年度がわかれば唯一のものとなり(国定される),
定冠調を必要とするので,季節のみの表示叫 e
nautomne≫の代わりに ≪
a

lau
t e87”が現れます(「87年の秋の聞にJと期聞を示すときは,≪
omn en
automne87≫
). auprintemps の場合は,最初から定冠詞を含んでいるの
で,年号は影響しませんこの種の冠詞の脱落は I
I
I(.8
p )で扱います.
6

4
. 動詞と名罰の組み合わせによる場合
o
uvrir (
fermcr)l
esyeux,l
abouch
e,l
ecc
e u
r: 目,ロ,心を聞く
(閉じる)
l
eve
r ( baiss
er)l
atete
, lamain, l
egenou:頭,手,膝を上げる
(下げる)
目,ロ,心,頭等は一人当たりの数が決まっているので,行為をする人は
それらの全部を動かすことになります.主語が複数でむ I
lsb
ais
scn
tlat
ete
.
(
cha
cuns
ate
tc:それぞれ自分の頭を)と単数のままです.手は二本ありま
すが,「意志表示のための挙手Jという行為をするのであり,体の部位指定以
上の情報はいらないのです.フランス語ではそのような場合 l
eve
rledo
igt
(意思表示のための指)と言うのが普通です. l
uis
err
erl
amain(鐙手する,相
これが c
手の手を鐙る)の場合も同様で, 握手をする ( ont
ext
e)というときに
使う手を撮るのです,また, f
握手という行為をする」という怠味の動詞句と
考えてもいいでしょう.このような定冠詞のケースは限りなく動調句に近づ
きます. u
nemain では,「どちらの手?Jr
何のために握った? Jといった疑
問も出ます.また,強盗は,≪ Hautl
esmains!”と商手を上げさせないと
42

仕事ができません.状況によっては,l
eve
run
emai
n (片手(どちらかの手)を
あげる)ということも出てきますが,≪ l
eve
rde
smai
nsH があり得ないこと
はもう充分に明らかでしょう.

Fermezl
apo
rte
. ドアを閉じなさい.
Quel
esfemmess
ort
entl
esp
rem
ier
es! 女性が一番に出るように !

どちらも,おかれた状況においての全部のケースです. ドアはそれ一つし
かない,女性のみ全員が外に出るのです.複数の ドアがあれば,全部(l
es
),
あるいは一つ(une
)閉じなさいという こともありえますが,「その内いくつ
かをJ(
des
)ということは,複数かつあいまいなので起こりにくいようです
(そのような場合には que
lque
sを使う).

PoUTv
ivr
elongtemps
,iif
aute
vit
erl
ese
xc弘
長生きするためには不奴生を慌しまねばならない.
Pr
ier
edej
ete
rle
sor
dur
esdansl
espoube
lle
s.
ごみはごみ箱に鎗てて下さい.
Me
tte
zlac
end
reda
nsl
ecen
dri
er.
灰は灰皿に入れて下さい.

も「不摂生はすべてJ ,r
,「ごみはすべてJ 灰はすべてJであるのは事の性質か
ら当然です.J
esは「色々な種類のjを意味し.l
aは不可算の物である印です.
prendre l
ede
jeu
ner 昼食をとる

1av
ion 飛行機に乗る

p
ren
dreun
esoupe スー プをとる
unca
r 長距離パスに乗る

主食はそれぞれ日に(一 日がその c
ont
ext
e)一度きりであるので定冠詞が
先立ちますが,soupeにはその制約はあ りません.鉄道,地下鉄,航空等は
大きな固定した交通組織網であり , net
rai
n,l
eme
troを利用する」という
分野指示のかたちが多いのですが,それ程の固定した一体感を持たせないパ
ス, タクシ一等は, 個々の寧を利用する感じが強いので, r
u
n∼Jとなる場
合が比較的多いのて寸. UD t
rai
n,UDa
討on,l
eca
r ’
,Iau
tobu
sも状況次第
I. 全節グループか一部グループに決まりやすいケーλ
I 43

で成り立ちます.
r
ega
rde
rJat
ele
vis
ion テレピを見る
v
oirunf
il aJ
m( at
ele
) (テレピで)映画を見る

テレピジョソという全国共通の一機嫌に目を向けるのであり,一台の受像
機そのものをながめても仕方ありません.一台一台見るのは購入するときぐ
らいのものでしょう.テレビを通して目に入れるべきは, 一本の映画,ある
ドラマ等なのです. 「ユユースを見る」は r
ega
rde
rle
sac
tua
lit
es,つまり
ユユースという分野に目を向けることになり, J’
a
ivud
esa
ctu
ali
t白 i
nte
-
r
ess
ant
es
. (興味深いニ a ース(最近の出来事)をいくつか見たよ.)という場合と視
点が異なります. r
adi
o,t
ele
pho
ne 等も, その組織網を利用するときは,
仇 o
ute
rlar
adi
o;a
voi
rlet
ele
pho
ne;p
arl
era
ute
lep
hon
e (ラジオを聞
く,電話をもっている. 電話で話す)のように定冠調とともに現われます.

a
lle
r auc
inema 映麗
a
u(lu
t n
)co
nce
rt 演奏会
auneexposition 展覧会に行〈

cinema は分野を指示するとらえ方しかできませんが,音楽会には,常連
は a
uco
nce
rt,たまたまその機会を得た人は du
nco
nce
rtの違いができま
. 「どこ行くの?J 「コン+ートよ.J
す ,「 J というわけで,音楽愛
あ,そう .
好家にとってコ γ ザートは,数の限られた日常的な活動対象の一つで,子供
が Jev
ais al’
eco
le
. と言うのと同じく方向指示(どれをするのか?)です
が,「どこ行くの? J
,「音楽会なんだよ J
,「へーえ!いいね.Jという感じで,
その習慣のない人は,無数の可能性の内から何か一つ選んで行なうという遭
いがあります.映画の場合, m c
onc
ertに対応するのは u
nfi
lmになりま
す.また cinemaには cu
isi
ne(分野としての料理)が, f
ilmには pl
at(一つ
一つの料理)が対応します.好きなのは l
eci
nem
a,l
acu
isi
neで,見るのは
unf
ilm
,食べるのは unpl
atという名調のレベルの違いをつかむことも,冠
詞の使い分けの理解につながります. e
xpo
sit
ionは,あ らゆる人に一分野と
して単一のイメージを与えるには,意味も可能性も広すぎる(e
xpo
sit
ion=
44

何かを展示すること)ので,一分野の総称になれず,f
何か一つ展覧会を見に
行く Jという かたちにとどまるのでしょう.
o
bte
nirunI
mei
lle
urpo
ste 少しましな地位を得る
eI
l 最高(良)の地位を得る
四 と言えばほかにも同様,同 レベルのポストがあり ,l
eに導入されれば,
比較するものがないので最上級となるのは当然です.
bais
serl
efe
u, me
ttr
elasau
ce,l
ebeur
re,J
esc
cuf
s
,et
c.
火を弱める. ソースを, バターを, 卵などを入れる.
料理の説明文では,普通文頭に何を何グラム,何個用意とあるので,改た
めて指示がなければ,常に各材料を全部使っていくこと になります.卵を一
部使うのなら,その数・量の指示が必要です. l
efe
u も,特に指示がな付
れば,今使用中の火の全体を弱めることになります.
ここで, SansFr
ont
ier
esIというフランス製教材の「資料」(doc
umen
t):
FICHE CUISINEと 「
語集J(
vocabulai
re)のページの一つを見て下さい

⑧ 番
− FICHE
CR£l>ESBR町ο•NNES
2回,...色舟鳩
4..
,1
r.
11
2蜘 申 凶

⑨ー却

JaAI
由 4
・剛脚畠阻同
2 畑島岬・a 岨"*•‘

_.

E剛
-
: F 申 CM
咽do&
・ 陥副・・r l・h由 湖 齢 曜 lacab,l
uol
,luuc
n
.
...h保金司c l.

ー 崎.....p吋4 剛d
・dw

. " 畑 町 民 国 四 例 hCeM.

• A..,曲・ unooudewc h a a
. 0. ・・山田博・.帽冒軍属揖g
/ 由同崎町幽陣院院
az




;.
下、−
h
~~
ー・
岨 Ar v
.
・C

1
岨・ U情 制 品 店 晴 晴 旬 ・
哨陣
. 叫岡崎町山出
奪 回:
mer.
.

可也困層重,. .£,.幅晶膚 i
2 .・団 付 柑 A
tR崎 町 田 』oa
. ・
.
.
均,. cl o.
,,
.t
ul
≪.

⑨• 1
2vai~stlle O時国ien•il目 de 白血泊。
t
白血,取口.同化回世劇嗣.同店>
..
4回以.
臨。弘制・'6
'.同 納 制 民 刷 均 % 割 . 回 b
e!
>.
..
U官 官 国 届c
・e
."'plot.v
r噛回抽肱.

• bc
uis
泊e

lef"gldolre (•岬作lodlo阻’l
locullrlet
e,


.k
晦坑J
mel・
t
Che.n
r
t OJf
噸 q官 同.
ou
c:We
, 回 附 d四,di
r
.1
0時e
噛d
e
u
re.
.b叫'1
.Q
IO
t活J
.
I. 金
I 書官グループか一部グループに決まりやすいケース 45

documen
tの方は,上の説明等を参照して冠詞を考えて下さい.vocabu-
l
air
eの方はやや面倒です.どうして上の 3行は定冠調で, 4行目は不定冠詞
なのでしょうか.そしてその下から 3行はまた定冠詞になっています.名調
だけを並べるときに,それも台所用品という同一分野内の名詞ばかりを並べ
るときに,性質の異なる冠詞を,名調を選んで付け替える心は,日本人には
得体が知れないのではないでし ょうか.「やっぱり ,外人の言葉なんだなあ.
姿かたちが変わらないと駄目なのではないかJとまで考える人もいるのでは
ないかと思います. 「 Jと雷います.まず自
労せずして得たものは忘れ易い.
分でその型自を考えてみて,それから続きを読んで下さい. I行目は,勿論
分野Jとしての食器です. (
「 vai
ss
ell
eは集合名調(総称), us
ten
sil
esは個々
の食器). 2行目,3行目には食器の分野をいくつか示してありますが,通常
複数で存在するものが並んでいます. 4行目には,普通数人に対して一つで
足りるものが並べてあります.しか し複数のときもありますから,それぞれ
唯一ではありません.つまり l
e∼,M∼ ではありません. I
Ifa
utaus
si
un
eca
sse
rol
e,uop
lat
,uo
epoe
le
.(それに,鍋ーっ,大血一つ(「
一つの料理jの
愈味はここから),フライパン一つも必要でし zう.)という流れでし ょう.ところ
が台所器具(冷蔵庫, レンジ,天火)となれば家庭では一つが普通て寸. 唯
一 で,分野表示で,定冠詞,単数が自然の感覚です.

5
. 形容詞が,個性を与えて不定冠飼,典型を示して定冠悶という
ケース
a
voi
ruog r
osnez
,u oe min
ee 吋ouee
,desjoue
srose
s,
de
sbraspo
ilu
s,desjambesl
ongue
s,depeti
tsyeux
大きい鼻,楽しそうな顔付,赤いほっぺ,毛むくじゃらの腕,長い足,小さい
目をしている

I
lfa
itUDc
ielg
ris
. El
lee
std'
unegran
deb
eau
tt.
どんよりした天気だ. 彼女は大変な美人だ.
E
lleaf
aituobo
ndi
ner
. I
laf
aitu
net~te !
彼女はおいしい夕食を作った. すごい,変なH買
彼は ( を したよ.
46

u
nemerh
oul
eus
e 皿 bonvin a
neeaug
aze
use
波の荒い海 b、し、ワイン 炭俊入りミネラルウォーター

特徴のとらえ方には, 1
. タイプ別にするもの(定冠詞), 2.個体別の評価
(不定冠詞)の 2種類があります.
へt bし ’
ゅう
b
身体的特徴でも,紅毛,碧眼,鷲鼻といったある範暗(タイプ)に属する場
合は,分野指示で定冠詞が先立つ(1
1al
escheveuxr
oux
,le
syeuxb
leu
s,
l
eneza
qui
lin
.)のに対し,個体の特徴を言う場合は「大きい算と呼べるも
のの一つJ
,「小さい目,畏い足と呼べるものの複数(二つ)Jとい う意味にな
り,不定冠詞か,定冠詞を失っ た deかが現われます. f
air
eun
ete
te の場
合は「変なJ
,「ひどい」が言語化されていない状態ということができ,ーカ
テゴリーの典型を示す収 l
ate
te≫ (ふくれっ面)(
p.37参照)に比べ, 個 体

表現が明らかです.定冠詞は所属するタイプ,不定冠調は個体の特徴を示す
ことを意識しながら次の例を見て下さい(p
.30参
照).

定冠調の現われる組合わせ: l
enezd
roi
t,g
rec (舞)筋の通った
鼻,ギロ シャ−
J
escheveuxb
lon
ds,bruns 金 銘 栗 色 の 慶
不定冠調の先立つ組合わせ: m nezc
our
t,l
ong 寸づまりの輿,
丈の憂い鼻
d
escheveuxl
ong
s, abtmes 長い髭,傷んだ
~
両方の自在な組合わせ: J
esI
yeux roods 丸い目
d
esI b
rid
es 細い目
a I
l peaub
lan
che 白い肌
u
neI n
oir
e(b
ron
zee
) 黒い(日に焼け
た)肌

E
llead回 che
veuxabimes(
long
s).と I
Ial
ecr
aner
ase
. (彼は坊主頭
である.)を比べると,後者は,その名称で一種類しかない頭のスタイル (

イプ)を表現しています.そして坊主頭はユユフォームであり,《個》を消す
ものであることを l
eが示しています.前者の髭の痛み方(長さ)には色々あ
るでしょう.また, abimes(
long
s)は名詞を直接に修飾する付加形容調,
I
I. 全部グループか一部グループに決まりやすいケース 4
7

r
aseは部位指示の名詞の属詞(soncranee
str
ase
)という違いもありま

. こういったことをよく吟味,会得して使い分けて下さい(pp.1
73,1
74)
.

ん dゐは Aa4五
ヘー。/ク:〉、ホ

グ⑦明'~~
h ,『

\ノ~ (/~L!Ji必4ε 'V

b
oir
ed’
ex
cel
len
tvi
n 上質のワインを飲む
mangerd
ehonpain おいしいパンを食べる

のような定冠詞不在: du→ de(つまり, deヌ〈)のケースは, はやちな〈


.29 の お beauxyeux と同じ現象で単数のケースです.
なりましたが, p
l
eci
el
,lad
ine
r,l
amer等定冠調が当然の事象にも,形容詞によって,他
の場合と比較する,つまりその名詞にあり得る相のーつをとり上げることに
なるので un(
un号)が再登場します. d’
unegrandeb
eau
teは,形容詞の代
わりになる名調に個性を与えるものであり, uobonv
inと
, u
n ・
eeau ga
z
eus
eは,飲み物に品質的な個性を付与したものと言えます.

s
. 代名動詞と冠詞
l
avc
rsavoit
urc 事を洗う
s
elave
rle
scheveux 援を洗う
l
eve
rlate
te 頭を上げる
48

自分の所有物に行為を及ぼす時は名調の前に所有形容詞,自分の体の一部
に行為を及ぼす時は再帰代名調と定冠詞,自分の体の一部を動かす時は定冠
詞だけ(p
.41)という組合わせが出来ます.
自分の体の一部でない所有物には所有形容詞の刻印を押さなければなりま
せんが,体を内側から動かすのであれば,ほとんどの場合,自分の体の一部

, その数も万人共通であり, 所有形容詞の助けは蛇足で必要がない, と
いうのがフランス語です.しかし先に述べたように共通の認識からはずれる
数の肉体器管をもっ怪物があれば,冠詞だけでは本人のもち物とは思えない
ことになります(E
lleouvres
onr
ei
l.:彼女は目を開く. I
Iouvredeu
玄 de
s
es(
tro
is)y
eux
.:彼はその(三つ)自の二つを聞く. e
tc.
). また形容詞で名調に
個性が与えられれば,所有者を明示する必要が出てきます(E
lleouvres
es
yeuxt
ris
tes
.(p ):彼女はその悲 しげな目を開く).U Dc
.28 εi
iは複数の自の所有
者に共通(一部で単数)するのでこのまま使えそうです(I
Ifermeu
nre
iL:
彼は片目を(目を一つ)閉じる).我が身の一部を,自力で外側からどうにかする時
は,再帰代名調を先行させて,行為を及ぼす対象物が自分の延長線上にある
ことを断っておかなければなりません.それは,内側から体を動かすほど自
分自身の体の一部である必然性がないからです.そして所有形容調を必要を
するまでには外部にはないということでし zう

I
I. 全部グループかー怒グループに決まりやすいケース 4
-9

s
emouch
erl
ene
z,sec
reu
serl
atet
e, s
efro
tte
rle
sye
ux.
9
車をかむ 頭(知恵)をしぼる 自をとする
等は各々,「一つしかないJ
,「両方共」等の理由から単複の定冠詞が使われま
すが,
s
ecouper l
edo
igt 指を
伺 c
l heveux 獲の毛を切る
s
ebl
ess
era
udo
igt 指にけがをする
のように複数構成の部位の時も普通,部位のみを指示して l
eが出ますが,
全部を切ればやはり l
esd
oig
tsでしょうし, Jcmes
uiscoupeund
oig
t.
も出るでしょう.仰の部位指示志向が強いため, Jemes
uisb
les
se“お皿
d
oig
t≫にはなりにくいようです. b
les
serは
, couperのような目的語の全
体に影響を及ぼし得る(切り落とす)動詞に比べその働きが表面的なので,体
の部位を直接目的語(l
edo
igt
)とせず,部位の指定(a
udo
igt
)のみにその
Im’
役割をしぼったものと言えるでし ょう .I ata
pes
urJ
esd
oig
ts. (指を
(上から)たたかれた.)のように確実に複数の指が関係するときは,定冠詞複数
で,細部にこだわらず,包括的に部位の指示をします. d
esd
oig
tsは漠然と
しすぎていて言いにくしむしろ多数であれば,全部ではなくとも,部位の
指示と複数のイメージで l
csd
oig
tsが出やすくなります.髪の毛の場合は,
まず全部の毛を切り整えるので l
回 は当然です.また, A
tte
nti
ona
uxp
ied
s!
(足元に気を付けて!)で,両足に気を付けるのは当たり前なのですが, a
voi
r
mala
uxd
ent
s (歯が痛む)と言う時に,全部の歯が痛んでいることはまずな
, l
く ∼数本が痛んでいるはずで,これも「体のどの辺が痛いのか」という部
.3
位指示のケースです(p ’
9参照).しかし, sar
rac
heru
ne(
des
,le
s)d
ent
(s)
(歯を抜〈)までたち至った時は,冠調も厳密にその役目を果してくれないと
迷惑します (
一本?数本?全部門.
a
vormal a
i uxp
ied
s 足(足首より下)が絡む
a
ugenou 膝が

の場合,単数,複数の理由は判然としていますが,両膝を地に着ける習慣が
原因にあれば auxgenoux も考えられます.
50

s
cmordrc J
esd
oig
ts(
de∼
) 指をかむ(悔しがる}
l
esl
evr
es 唇をかむ (
我慢する)

どちらも全部をではありませんが,部位指示がメ イン情報であるせいのよ
うです.
I
Is’
es
tca
ssel
e(un
)br
as. 彼は院を折った.
I
Iacuun(
le
)brascas
se. "
l
enezec
rase
. 鼻がつぶれた.

2つ 自の例は結果報告 リストのようなもので,他にも何ヶ所か被害がある
かも知れません.一つ自の例は,部位指示(足や首ではなく「腕」であるこ
とが優先情報であり ,左右にも無関心)で, I
Is’
es
tca
sse on bra
s. には
Lequel?(どちら?)と尋ねさせる ものがあります. 鼻は一つしかないので l
e
とする理由は明らかです.
① I
Ime c
ass
c kso
rei
lle
s. 彼は私に口うるさい.
R p
ret
el'
ore
ill
e. 伎は私に茸を貸す.

上の例は私の器官(
形あるもの)と しての両耳にやかましし 下の例は彼の
聞く耳を貸す,つまり私の言うことを聞いてくれるということ になります.
動詞の意味のせいで耳の持ち主は変わります.私を対象と して自分のものを
こわす訳もないし,私に私のものを貸す訳もありません.自明の時に所有形
容調を使わない例でもあります.①は,文中の代名詞 meが所有者を示す
ので, 所有形容詞を使わない代名動詞と同質のケースです.②のように比
愉的に体の一部を扱う時は,単数定冠調のみで足りることも上に書いた通り
です. 1
1a l
'r
eil(
sur∼).(毘がきく(∼に目を配る)), 1
1metend l
a main.
(彼は私に手を差し伸べる)等も同じケースで, l
'or
eil
l ’
e同様 lr
ei
lは「鋭敏な
,l
目(注意)j amain も「教いの手Jの意味を持ちます(p
.16
4)
.

7
. 同一事を,分野で示す場合と具体的に示す場合
a
llra
c urestaurant レストランに行く(外で食べる)
d
ansunr
est
aur
ant ,
I
I. 金書E
グルーヅか一部グループに決まりやすいケース 5
1

一一

a
家 (l
amaison c
),友人宅 (he
zde
samis
)等で食事をするケースとの対
a
比における,レストランで (ur
est
aur
ant
)と分野を指示する表現に対し,
d
あるレストラソで (an
s un r
est
aur
ant
) という現実の場所を示す言葉の
遭いです.また前置詞も主から具体性のより大きい c
lan
s に変わります.
uo r
est
aur
ant には a
lle
man
d,r
uss
e,c
hic
,pa
sch
er (ドイツ,ロシア,
高級,安い)等の形容詞が自然に続きますが,分野指示 の l
ere
sta
ura
ntには
形容詞を加えることができません.例外として,al
lra
e u
.re
sta
ura
ntc
hin
ois
と言 う人はいるようです.それ程までにフランスにおいて,中国料理は一つ
の完全な分野をなしたのかもしれません.勿論,日本料理といえども,いつ
も決まったレストランを利用していれば, a
llra
e ur
est
aur
antj
apo
nai
sも
成立します.そして, a
u(r
est
aur
ant
)japonaisdel
arue.
.
.(∼通りの)と
細分化します.
I
lsv
ive
ntal'
hδt
el. 彼等はホテル暮しである.
d
ansunh 6
tel
. ,
ほぼ同じ意味ですが,例によって分野表現と現実具体表現の遭いです.
Avez
・VOUS p
ass
e VOS v
aca
ncsa
e l
'ho
tel
? (ホテルでバカンスを過ごされまし
たか?) Oui,nousl
esavonspa
sse
esc
ett
ean
need
ansu
nho
telau bord
del
ame
r.(ええ,今年は海辺のーホテルで過ごしました.)というような対話が
成り立ちますが, aubord del
ame
r は常に分野表現なので,必らずしも
52

話し相手にはどこなのか分かりません.その海辺を話し相手が知っており,

そこにホテルが一つしかない場合に限り lho
telauborddel
amer が出
てきます.

A1
9he
ure
s,onprendl
'ap
eri
tife
t 19時に食前酒(をとり),
a20heures,ledinercommence. 20時に夕食(を始める).
o

u
nn
P−huu


F
u
nn
aa

PL

l

I

吃 n
配 ﹁ ﹂u
o
VE

アペリチフをーっと った.
al

aρlv
d
uトト・

r
u

夕食を持った.(夕食を作った.

champagneの例(p
.34
)で見た一般論と 同じように, あらかじめ予定
のたっている行事は,その構成事項別(各分野別)の表示の意味で定冠詞をと
りますが,「何か一杯飲んだJ,そして習慣としての夕食(l
edi
ner
)ではな
し 「一回の夕食の機会を持った.
」 という 具体的な情報を含む下のケースに

, UD も現われます. f
air
e+名詞のところで出しましたが,
f
air
eJescours
es やることになっている買物をする(分野)
de
s あれこれ貨物をする
f
air
ela ronde 規則,習慣のパ トロールをする
u
ot our 一回り (
ぶらつと一巡
) してく る

等でも相当ユュアンスが変わってきます.

Prendre l
eta
xi(
bus
). タクシー (パス)に乗る.
u
n ,, ,

となると逆にほとんど遭いがありません.交通機関の種類を見るか,一台の
Ip
車を見るかですが,結果は同じことになります. I o
rtet
o吋our
sla
/un
e
c
rav
ate
.(彼はいつもネクタイをしている.)も,身に付けるものの種類でとらえ
るか噌 具体的に一本を見るかの違いです.
l
ir
elejo
urn
al 新聞を読む
u
n ,
もよく似ていますが,一般に「新聞を読むJと言う時は, l
ir
elej
our
nalと
いう非常に動詞句的な用法を使い, 四 j
our
nal に代えると何か新聞に類す
るもの,雑誌等を読むというニュアンスが出てきます.
I
I. 金書官グループか一部グループに決まりやすいケース 5
3

8
.le と m の 「普遍性」について

Le l
ionaunec
rin
ier
e. 経ライオン(というもの)には たてがみがある.
Uo 縫ライオンであれば

定冠調は名調に普遍性を付与します.単数の時は「というもの」という意
味を名調に持たせ,複数では個々のそれらが全部,全員ということにします
から, Lesl
ion
sontunec
rin
ier
e. と言っても結局同じ意味になります.し
かし r
unも普遍的な意味を名調に与える j というのには納得がいきません.
自の前に(あるいは絵本の中に)一匹の犬がいて,≪ R
ega
rde
,unc
hi.
ena
q
uat
rep
att
es.≫『ごらん,犬には足が四本あるでしょ.Jと母親は子供に説
明するでし zう.これは事物を定議する最も平均的な言い方ですが,聞は
この場合,数調ではないけれども,あくまで un(一つ)であり,普通性はラ
イオン,犬という名詞そのものにあるのです.そのことは,冠調を欠く日本
語で,「人間は考える葦である. J
ι’hommee
stunr
ose
aup
ens
ant
.)と名
詞のみで全人類を表わし得る ことや, Unq
uad
ril
ate
reaq
uat
rec
ote
s.は
「四辺形は四つの辺を持つJ と言えることにも明らかです.ある数のライオ
ンを見て, TousJ
esl
ion
sso
nt∼.(ライオンはすべて∼.)という帰納的なア
プローチと, Unl
ionaforcementunec
rin
ier
e,puisque !
esl
ion
s en
ontt
ousu
ne. (一匹のライオンは当然たてがみを備えている.ライオンはすべて
そうであるから.)という演鐸的なアプローチの結果ととらえることもできま
す. p
.30に挙げた Vo
泣 ’
込lhomme. と ∼ vouse
tesunhomme. も「人
間とは何か」を違った角度から語っています. Lel
ione
stl
ero
i(l
epl
us
f
ort
)de )を, Unl
sanimaux. (ライオンは百獣の王,(最強の動物)である. ion
e
st∼.と言いかえるわけにはいきません.und
esl
ion
s(ライオンの内の一匹)
は,はっきりと一匹だけ(一部)だからです. Unl
ione
stt
resf
ort
. (ライオ
ンは大変強い.)となれば,commeun(
le
s)a
utr
e(s
) (他のものと同様に: p
.99
参照)と「どれでも」という普遍性を持った意味が現われます. ≪t
resf
ort持
, l
は ero
i,l
e(I
回) pl
usf
ort
(s)のように主語が「全部」であることを強要
せず,また,主語の数は無制約だからです(p
.12
3,第 2部
, IL7及 び 8参
照).
5
4

9. 代名詞 en/l
e(l
a,J
es)の名詞との対応
un (
une
) l
e(la
,l'
)
du (d
ela )

,del l
es
des
ce(c
ett
e,c
et)
deux, t
roi
s, ce
s
p
lus
ieu
rs, quelques
beaucoup
+nom(s) mon(ma)
ロ1e
s
。(
+nom
as
sez,p lu
s son(sa
)
peu,( p
as) se
s
de
enormement not
re,vot
re
ungr andnombre nos
,v o
s
et
c
. e
tc.
en(一部数 ・量) l
e,l
a,l
es(全部)

Avez・vo
usun( du
,d e
s)∼(s)
? Oui,j’enai(un
).
Avez-vou
sp l
usi
eur
s(ass
ezde) Oui,j’
ena iplus
ieur
s(d
eux,
∼(s
)? as
sez)
.
N’av
ez-vouspasde∼( s
)? Non,jen’ena ipas.
Si
,j’enai.
Prenez-vo
uslecour
rier
? Oui,jelep r
ends
.
Connais
sez-v
ouscet
tepers
onne? Oui,jelac o
nnai
s.
Connait-
ilvospa
rents
? Non,ilnel e
sc on
naitp
as.
∼を 持っていますか? はい,(一つ)持っています.
いくつか(充分な数(蚤))持つて はい,いくつか(こっ,充分)持ってい
いますか? ます.
持っていませんか? 0
まい,)持っていません.
(いいえ,
)持っています.
郵便物を取って行きますか? はい.取っ て行きます

この人を御存知ですか? はい.知っています.
彼はあなたの御両親を知っていますか? いいえ,知りません.

これらの対応は充分明白だろうと思います.
I
II
. 無冠詞のケース

ことまで見てきたように, フランス語の名詞には冠調が不可欠のはずです.
それにもかかわらず,無冠詞の名調は案外頻繁に見かけます.名調の前に冠
詞も,冠詞と同格でよりくわしい情報をもたらす語あるいは語群もない時を
無冠調のケ ースと考えます. しかし, 単にそのケースを分類しただけではそ
のニュアンスを理解できないし,覚えるこ とも困難です.そこで,それらの
ケースには,案外明らかて集約可能な理由が見つかるので,「冠詞的情報はあ
e

るのに見えないJ ,r
,「冠詞情報は何かと重複する J かえって邪魔になる」,等
のグループに盤理して見ていきます (
pp.1
58∼1
60も怠
照).

1
. 冠飼に代わる情報語が先に出ているとき
l
) 動調+(副調)+de+無冠調名詞(pa
sde∼も含む)

Pourcombiendep
ers
onn
esIa ・
vezvousa
che
tea
ec6telettes?
何人分,骨付き背肉を買いま したかP
Vousavezache
ted
esc
ote
let
tes/pourcomb
iendep
ers
onn
es?
骨付き背肉を何人分買いましたか?

上の例は「何人分?J という疑問のかたちで数量情報が先に出てしまって
いるので,同組の情報の霊視を避け,品物の種類だけを伝えるべく名詞が de
のみに導かれて現われます(一般にはこの場合にも d
esを使う人も少なくな
い). Pourcombiendep
ers
onnesdec
ote
let
tesを前後に振り分けたと考
えても同じ ことです.deは
, achat de c
ote
let
tes (肉の買入れ)と同様に
「買うもの」の分類を導入する前置詞です.下の例は,名詞の前に数量情
報が先立つ普通のケースで,「何人分?」は,名調に関する追加情報で,限
定調(冠詞等)はもう出てしまった後なので・
す.名詞の後に現われる形容
調が冠調に影響しない(d
esy
euxr
ond
s:p
.29参照)のと同じ理屈です.
5
6

I
lson
tbr
uled
esl
ivr
esengrandeq
uan
tit
e.
彼等は大震に本を燃やした.

よく似たケースですが,大量にと訳したところに注目下さい. eng
rande
qua
nti
teは,動詞のみにかかる副詞句で,de
sのみが本という名詞の露払い
なのです(unegrand
equ
ant
itedel
ivr
es(
大量の本)と異なる).

Nousa
uro
ns -I
dep
luse
npl
u eI
sd d
i伍c
ult
es.
No
usau
ron
sdep
lusenp
lusI d
es I
di
ffi
cul
tes
.
我川まますます金三2因悠をかかえることだろう.
我々はまずまず金三一(様 4な)困難をかかえることだろう.

dep
lusenp
lusd は,最後の deが名調に結び付き分量情報となってお
, dep
り lusenp
lusのみでは動詞にかかる本来的な副詞であり ,名調は当
然冠詞(d
es)を必要とします.
数量副調,副調句(beaucoup等
, p.5
4参照)は deを伴って名詞にか
かる形容詞的な数量詞となりますが, b
ien と e
nco
re は本来数・量を表わ
さないので直接名詞にはかからず,改のような図式が成立します.

B
ien
! sI
de g
ensyvon
t.Onyv
oite
nco
reI d
es!
gen
s.
<
/
> I
Be
au-
::o
up~e I I
bea
uco
u eI
pd
結締 |何人もの|人がそこへ行く . まだ|何人かの|人がそこに見える.
<
P |多くの | |;大勢の |

数量感覚で表現される拐
、合の名詞の否定は,数量副詞と同質のケースです.

No
u s→ I
snemangeon pasdeI
via
ndeI. 肉は食べない

p
asId
ela I Itousl
esj
our
s. 肉は毎日は
I t 食べない.

否定の副調である p
asは
, deを介して名調に結び付き,名詞をゼロ量に
しますが,単独(deを伴わないとき)では名調にかからず, manger t
ous
l
esjou
rsにかかり ,肉を今食べながら話しているのかも知れません.また,
s
ansf
air
edeb
rui
t(音もたてず)
,sa
nsa
voi
rdelogement(住居なしに)など
前置調 s
ansの後にくる名詞も,その意味するものが存在しなければ p
asde
I
II. 無冠詞のケース 57

の場合と 同じように冠詞もありません.なお s
ansc
onn
ait
rel
avi
ll
e (その
町念知らないで) ,s
ansr
ega
rde
rlel
ivr
e(本を見ないで)などに明らかなよ う
に,定冠詞は,名飼の意味するものが存在していることを示しています.
.I
特殊な否定文については,別項(付録 1 .
)で詳細に扱います.

2
) To
utの場合

Toutho
mmee
stm
ort
el. 人は皆死す. t
out
ess
ort
es あらゆる種類
t
ousazimut
s 全方位 detou
sc6
tes 四方八方から
atousegards あらゆる窓味で
t
ou e と「すべてJという意味を共有するので,冠調使用の普週化し
tは l
た今日でも,定冠詞の脱落を可能にしています.同一情報の重複を嫌うフラ
ンス語の心のせいでし ょう.ただし無冠詞のときは,「人は躍でもJ:
“to
ut
homme≫,「何でも J:toute(
s
)ch
ose
(s)といった無差別,包括的かつ抽象的
なユュアンスがありますが,冠調が現われると,J'
ail
uto
utl
eli
vre
.(その
本は全部吉荒んだ.). J’
a
i mange t
outl
epa
in. (あのパン全部食ぺちゃった.


J'
ail
uto
usJ
esl
ivr
es
.(あれもこれも本という本は全部読んだ.
)のように指示
性,個別性,具体性を示すという感覚の違いは読まなければなりません.

) 曜日,日付,月
3

① Au
jou
rd'
hui
,5m
ai,nou
spa
rto
ns. 5月 5自の今日. 弘
逮は係行に出る.
②@@@

,l
e5m
ai,nousp
art
ons
.
) (今
日, 5月 5日,私
達It
.旅行に出る.)
,noussom
mesIma
rdi
. 今日は火曜日です.

•ces
t (
l)mardi5(m
e ai).今日は(5月)5日の
火曜です.
l
e5(
mai
). 今日は (
5月) 5日で

@ Noussommesp
art
isl
emardi5(
mai
). (5月)5日の火殖自に出発 し
た.
① mardid
ern
ier
. この前の火曜日に出発した.

@ p
art
iro
nsmardip
roc
hai
n. 今度の火曜日に出発する.
5
8

R Nosprev
isi
onspourdemain6 mai. 明日の 5月6自の天気予報.
R jeu
di7mai . 5月 7白木曜日の天気予報.

まず, auj
o ’
urdhu
i「今日 Jの前後一週間の曜日⑬,あるいは demie
r,pr
o-
ch
ainを伴う①@なら曜日は,h
ier
,demai
nRと同様に,今日を起点に日
を決定する「時の副詞Jとなり,冠調を必要と しません.日付は,各々の日
がどの日か決まっており ,そのため歴史上に唯一の日となるので定冠詞が先
立つのですが,これらの 「
時の副詞」が, 日付の直前にあって今日との関連
でその日を決定する役割を果たすとき, l
eは過剰な情報となり ,落ちます.
今日との関係が明らかでない場合@は, 当然冠調を要求 します.② は 同 格
辞(appos
it
ion)であり ,新たに 日付の文を言い加えたこと になります(Au-
rd’
jou hui
,(’
ces
t)l
e5 m
ai,nous∼
.)が
, めったにないケースです.
Nou
sso
m me
s(C’
es
t)aujourd
'hu
ile5 m
ai.
における a
uj ’
ourdhuiは,時の副詞としての挿 入であり, 日付を導入す
るものでも,並置でもありません. だから文頭,文末に置いてもその機能
は同じですが,強調(
「今日は,…」)と念押 し(
「…,今 日はね.」)の差は出ます .
日付と晒日は,多数中の一日を意味して (
p.41参照),

c
’e
tai
tunprem
ier(
deux
)mai
.それは(ある年の) 5月 1日
(2日)だった.
uns
ame
di. それは土略目だっ た.
Nousnousveηonsun1
4jui
ll
et. いつか 7月 14日に会いま し
ょう.
undimanc
he. いつか白羽田を選んで会いまし ょう.
のように m に先立たれ, 「 .r
ある一 日J ある何曜 日」となり ます.また,
Nou
sso
mmesf
erm
esl
e10(
lel
und
i)
. 毎月 1
0日(毎週月曜)閉店です.

のように「全部Jを示す l
eが先立つと「その数字の日はいつも J
,「その曙
日はすべてJを表わ します
. また, 日の表現は,

c
’岳t
ait enma
i(ene
tめ. 5月(![)のことだった.
UD (
moi
sde
)ma
i(UD C
te)c
hau
d. 暑い 5月(
夏)だった.

のように時の状況補語と して使われるときは,en(
au moi
sde
)が使われ,
, maid
帽のある期聞を表わ し ern
ier(
pro
cha
in , などと「どの年の 5月J
,68

I
II. 無冠詞のケース 59

かが明らかにされる時以外は月の種類指示(一年における時期の指示)のみ
で満足します.
月名は,固有名詞として扱われ,冠調は付きません.もともと固有名調の
Janusの月 (
lemoisdej
anv
ier
),Ju
les(
Ces
ar)の月(l
emoisdej
uil
let
)
であり ,普通名詞の月(mo
is 8月が休
)そのものには当然冠詞が付きます. 「
みだ .
Jは, Jes
uisenv
aca
nce
sena
out いつも 8月はJを意味
. となり, f
するには t
ousl
esansが,「今年は」を明確に意味させるには c
ett
eannee
が必要です. al
ami
-mars(三月中頃に)のように言うのは,ゑ l
aSa
int
-Jcan
(聖書 ハネの祝日に)などの言い方にただ被っただけのようです祝日の場合は,
f
ete(祭)の省略で l
aは当然です.グロスマスは普通 aNoelですが, 私の
パリの先生は主 I
aNoelを使ってられるので,なぜかと尋ねたら fこの方
がきれいだ J という答えで した.季節は時の状況補語として使われるとき,
母音で始まる夏,秋,冬は e
n(e
te,automne, h
ive
r),子音で始まる春は
aupr
intemp
sとなり,場所と して国名を指示する (
enI
rak
, auJapon)
ときと同じ現象が見られます.enは時を示す場合,c
lan
s(中)の意味を持っ
て,状況補語を作りますが,自立性(冠詞を先立て,先行する語と一体とな
らない状態)をなくさせ,前置調句的な状態にできるような名詞を選んで,
.4
それに先立ちます.そのため,名詞に修飾語等を加える時は, p 1 でも少

し触れたように,let
ede
rni
er ’
, aI omne1
aut 987 のように冠調を回復し
て,名調を 自立させなければなりません. auprintempsのように初めから
冠調が付いている形は不変です.暦年のように enによっても独立の失わ
れない名詞もあります(en(
l’
a)1
n 9
87,2000
).場所を示す enの時も同様の
現象がありますが,成句の項で取り上げます.

2
. 冠罰的情報を冠詞によらず伝えるもの
1
) 列挙,並置,対語
Tous,horomese
tfemmes
,jeunesetv
ieu
x,p
art
ire
nts
ansarm
es,
s
ansv
1vr
es,s
ansv
a1s
sea
ux,
《−'・
60

あらゆる人,男や女,若者や年寄りが,武怨も持たず,食糧もなく,船もなく,
∼出発した.

la
lte
rna
tiv
edepenseoueconomie, en
trerurauxe
tci
tad
ins
出費か節約の二者沢一 農村の人と都会の人の関に(は )

co
ntr
eve
ntse
tmar
ees
, parmontse
tparv
au, ac
x o
retacr
i
波風をものともせず, 山越え,谷越え, 鳴り物入りで

remuerc
iele
tte
rre
, promettremontse
tme
rve
ill
es
天地を揺がす(大智闘する) 山や奇蹟(できない大きなこと)を約束する
包些zdevacancese
tdet
our mepropo
sen
tde
sst
age
sde-.
ヴァカンスクラブと観光ク ラブは∼の研修を提供している.

最初の例は,多種,複数,全員が列挙により ,よく 感じられ,冠詞の不在


がテンポを早めています(この例と同様に, M.Miche
letの I
ntr
odu
cti
ona

'h
lis
to
ir
eun
ive
rs
el
leに 柑 Melange,a
cti
on,s
avo
ir-
fai
re,t
outc
ela nes
e
c
onc
ili
e,∼J という一文も少し先に出てきます).その次の 2例のような場
合には対照させたい語は何でも無冠調で並べることができます.後の 5例 は
成句ですが,並置の 2語が,無冠調であるがために e
tによって密接に結び
つき,複数,多種多様,あれもこれものニュアンスを端的に出しています.
このテンポと端的さでもって名調の意味するものだけを優先させるため,複
数情報も,分野情報(c
iele
tte
rre:定冠調のケースに決まっている)も不
充分ながらあるとして無冠詞が許容されたケースでしょう.分析的でなく,
情意的な表現と言えます.最後の例も,単なる「名調の並置,列挙」に準
じるニュアンスを醸しています.名詞補語(devacancesIdet
our
ism
e)
の一つを外すと,修飾を受ける名詞(Clubs
)に冠調が不可欠となる(Les
c
lub
sdevacancesproposent∼
.)のはそのニュアンスの消失のためです.
1
1tr
ava
ill
ejoure
tnu
it. 彼は 日夜働いている.
Il
sso
ntcommel
ejoure
tlan
uit
.
彼らは昼と夜のように異なっている.

上は, 熟語的な対置で強意的かっ副詞的な用法ですが,下は, 二種類のも


のが独立して対立する構図なので,冠詞が必要です.また上の例の場合,「夜
I
II. 無冠詞のケース 6
1

も昼も Jとそれぞれの名詞を独立して強調すれば e
tlej
oure
tlan
uitと
冠調が現われます.

2) 古風な表現

J
amaishommeneconnutp
are
ill
eme
rve
ill
e.
これ程の不思議を見た人はかつてなかった.

古風な文章ですが,この場合,jamaisが n
ul,aucunと同様の情報 (
ゼロ
数)を名詞に与え, p
are
ill
eも c
ett
eに近似した意味をもつために,今日の文
法としては破格であるけれども,無冠詞のままで時には容認されています.
aucunhomme,u
ne(
de)p
are
ill
e(s
)me
rve
ill
e(s
)の方が現代的で説明的です.

C’
e
stpuref
oli
e. 混り気なしの狂気の沙汰だ.
あずか
これも形容調が与って力があります.名調 f
oli ’
eは ces
tの属詞ですが,
p
ure(
純粋な,完全な)が副調的に働く(pureme
nt)ので,一層形容詞的にと
らえられ,無冠調のまま受け入れられているのでしょう.現代語では勿論,
C’
es
tdel
apuref
ol
i.です.
e c’
es
tfo
li
e.だけでは少 し無理があり ,C’
es
t
f
oli
e de∼
. (
∼するこ とは馬鹿げている.)の成句に, 古型が生きのびていま
す.L
'etym
olo
giedeRabelaise
stpuref
ace
tie
.(ラプレによる語源は全くのお
遊びだ.)のように類似の名詞を f
oli
e の代わりに置くこともあります. Ce
s
ontpur
esh
omi
cid
es. (純然たる殺人だ.
)と複数のケースも見られます.
C’
e
stの後に,形容詞的な扱いとなった無冠詞名詞のくる成句に, C’
e
st
c’
dommage.(惜しいことだ.),
es
tju
sti
ce.(それは当然だ.), c ’e
stc o
nge
.(休
みの目だ.)などがあり,形容調を伴う C’es
tpeineperdu
e.(無駄骨だ・), c’e
st
ch
osef
ait
e.(もう 出来たことだ.)等も古型をとどめています(p
.19
7)
.
No
urriture I Inature. 氏より育ち.
Expe
rience I p
aseI
s scienc
e. 亀の甲より年の功.
ContentementI Iriche
sse. ぼろを着ても心は錦.

Nobles
seob
lig
e. 貴人は辛し (高貴の身に応分の豊
島務}

Neces
sit
efa
itlo
i. 背に腹は替えられぬ.
Chienmortnemordp
as. 死人に口なし
62

これらはすべてことわざとして確定し,残った表現です.各表現は確固と
した普遍性(全部,常に)を内包しており,定冠調情報は,蛇足となるところで
す.かつまた,冠詞の不在を含めた語数の少なさが,ことわざらしい簡潔さを
, R
生んでいます.ワイソのど γに areteo
bli
ge.(希少(
品)にはそれ相応の扱い.)
とあるのを見たことがあります.保存するのに,温度,湿度等うるさいこと
が書いてあって,この言葉でしめくくってあったのですが,余りにも有名な
ことわざの格調を生かしたパロディーに成功しています.D
oll
arob
lig
e.(

ノレは苦しくとも盟主.)というのも見たことがあります.貨幣界の盟主を No
-
b
les
se と入れ替えたくなるのはよくわかります.いずれにしても N
obl
ess
e
かいしゃ
o
bli
ge.が人口に胞炎していればこそ,スンナリと理解されるケースです.

3
. 名飼のもつ意味のみが欲しいとき
先日,新幹線の車中で,日本語の上手な欧米系の人が,車内販売の女性に,
f
お茶がありますか.Jとたずねているのを聞き,少し気になりました.自然
な日本語の中に「お茶Jと「あるJを置いて見ると,「お茶ーありますか.J
,
いいえ,お茶i
主ありません.J
,「ああ残念,お茶があったらね.J という展開
が想定できます.日本語の助調の「は」と「がj は,それぞれ個性的な名詞
の扱い方の情報を含んでいて,この種の区別をしない言語しか知らない人達
には大変難しいようです.そして,これらの有用な情報もかえって邪魔にな
Jではないかと思います.遺m
るケースが,「お茶,ありますか. がちな人は,
「お茶旦ありますか.」とたずねるでしょう.「なければ勿論結栂なんです.
J
という気持ちの現れでし zう.フランス語の冠詞も,過剰情報としてお昭び
がかからないのが次の諸ケースかと思います.
) 腐詞,同格,(( c
1 ’e
stun悼の省略
El
lee
stf
ra
ni
,;
ai
se
,pr
ofe
sse
ur,meredet
roi
sen
fan
ts.
彼女はフランス人で,敬師で,3人の子の母です.

属現(a
ttr
ibu
t)は形容詞に箪じた扱いで,同格(a
ppo
sit
ion
)も e
treを前
に補って考えられるので同様て寸.英語ならい》が属調の前に来ますが,
I
II. 無冠詞のケース 63

主語=冠詞+名詞Jのかたちで名調を実体(個体)化せず,
フランス語では, f
主語の属性のみを情報とすべく,積極的に冠詞を排除していると考えられま
す. E
llee
stt
resf
ran
c;a
ise
.IIe
st(
IIf
ai
t)t
resp
rof
ess
eur
.(彼女は大変フ
ランス人的なフランス人です.彼は先生そのものです(にみえる).) となれば完全
な形容詞です. Qa f
aitt
resb
oit
e de n
uit
. (まるでナイトクラブのようだ
, Lec
ね.) anapef
aita
uss
ili
t. (ソファにもベッドにもなる.
)なども似通っ
たケースです. e
treh
one
nfa
nt(
honm
ar
i'
) (好人物(良い失))のように形容詞
, e
句 tr
emo
nna
iec
our
ant
e (ありふれたことである)のように動調句のかたちで
確定した表現の中で, 名詞が形容調的に使われているケースもあります.
E
nfa
nt,j
elecomprenaisd
ejふ(子どもであったが,私はすでにそのことがわ
)のように属詞(e
かっていた ・ tate
n n
}仰のを文頭におくこともできますが,
文語的な格調を越します. Chosecu
巾us
e,i
laa
cce
p此 (不思議なことに彼
は受け入れた.)のように,節と同格であることから無冠詞となるケースもあ
ります.同様の構文を, Coin
cid
enc
eex
tra
ord
ina
ire (驚くべき偶然の一冊,
Deceptioni
nat
ten
due(思いがけない失望),あるいは
, A
cci
den
tmalheureux
(不幸な事故), Crimea
tro
ce(残忍な犯罪)などの書き出しで作ることができ ま
す.この「無冠調名調+形容調Jの部分は,
「見出しJとして本文を予告する,
あるいは本文に対する「属調Jととらえると無冠調の感覚が得られると思い
ます.c’
e
stに続くかたちは, C’
e
stonF
ran
c;a
is. C’
e
stl
ech
ef. Ces
ont
d
esf
leu
rs.(フランス人だ.彼がシェフだ,花だ.
)の定義づけのケースの方が一
般的です.前出の古型,成句の他に完全に形容調と化した(C’
e
st
)honmar-
che:安い,(C’
e
st
)ni
cke
l(俗語):ピカピカだ,などがありますが無冠詞は
当然です.

El
leestt
resfemme. I
Iestt
resvie
uxjeu
.
jesu
isUDhomme( unp
ere
). Vouse
tesunmMecin.
彼女はとても女だ. 後は考えが古い.
俺も一匹の男(一人の父親)だ. あなたは位派な)一人の医者だ.

上段の例は形容調起源ではない名詞の形容詞扱いて・す. Lec
iele
s ・
tcou
64

l
eurd’
enc
re.(空は墨を流したようだ.)の c
oul
eurも形容詞扱いだし,最近で
は C’
es
ttr
esmode.(それはすごく流行ってるよ.)等も耳にします.下段では
A=B と定議したわけで,訳文のようなニュアンスを含ませることもできま
す.よく使われる古い文型の Forcee
stde+不定法.(
cons
tat
ers
one
che
c
e
tc:(失敗を認め)ざるを得ない)における For
. ce も,形容調ととらえ, de
以下を其の主語と受けとめる(∼することは f
orc
e(強制的事態)である.)と
無理なく理解できます.

Vouse
test
our
ist
es? あなた逮は観光に来ているのですか?
d
estour
ist
es? あなた達は観光の方々ですか?

これも複数での同様例です.上の文は主語の質,属性のみを問題にし,つ
まり名調は形容詞扱いであり,下の文は A=B
,つまり主語=数+名詞がそ
の示す情報です.全く文脈のない時には, Vouse
tesj
apo
nai
s?(
日本人積?
日本産?)と問いかけられるだろうし,日本人が数人くることになっていて,
東洋人が数人その場に居れば, Vouse
tesd
esJ
apo
nai
s?(日本の人遂ですか?〉
という流れになりやすいでしょう.

1
1es
t<

>p
/ r
ofe
3se
ur
(de
込 )laS
orb
onn
e.
彼は教師だ.
ソルボンヌで数師をや
っている.
や aI'Cd
’u
) n
ive
rsi
te. 大学教授だ.
(
un) dec
ely
cee
. このリセの教師だ.
(
le) demat
hema
tiq
ues
. 数学の教師だ.
l
e deM
ari
e. マリーの先生だ.

4審固までは補語がついてもあくまで職種のみを問題とし, p
rof
ess
eurは
形容調扱いです.4番目は校長であれば, l
epr
ovi
seu
r dec
ely
cee と言わ
れるでしょう. 5番目は,数学教師という職種であれば,冠詞なし,
「数学の
先生というのはこの人です.J とこ の人だけが数学の先生である場合は, l
e
p
rof
ess
eurdema
the
mat
iqu
esとなるでしょ う マ リーの先生Jは職業で
. 「
はなく,彼の「立場Jです.また, unp
rof
ess
eurdeMarie(
"
"?pーの先生の
一人〉という こともあり得ます.
I
II. 無冠誌のケース 65

Quie
st-
il? lIe
I stl
edi
rec
teu
rde
sac
hat
s.
c
’|

彼は践ですか? 仕入部長です.


Ques
t・c
cqu
'ile
st? I
Ies
tdi
rec
teu
r.
彼は何ですか? 部長です.

のように,「誰であるかJをたずねると,冠調を立ててその人の伺かの環境に
おける立場,身元を, 「何であるかJをたずねると,無冠調で他と関係のな
い,個人の質・属性である職業,身分等を答えるという 図式が成 り立つようで

す.ただ後者は少し失礼な言い方になるので, Ques
t-c ’
equi
lfa
itdansl
a
v
ie?と言 う方がいいでしょう. r
あれは誰?」のユュ アンスを持つ Quie
st-
e?は最も煩紫に使われますが,その場合の答は必ず, C’
c es
tled
ire
cte
ur
(
uncmploye
).のように,冠詞によって名調を具体化し c
eの実体を示す r
ec
=x
」型になります.後いくつか例題を挙げておきます(pp.1
93∼1
95)
.

MmeD.e
sts
ccr
eta
ire
. (
泌書) 除湿
s
ecr
eta
ireded
ire
cti
on. 少し詳しい験種
l
a(une
)no
uve
lles
ecr
eta
irc
. 特別な立湯で,験種(のー


(
la
)se
cre
tai
redel
adi
rec
tio
n (一人きりの)験おと所属
c
omm
erc
ial
e.
unedesse
cre
tai
resdel
a 町 会社の職~の一人

s
oci
ete∼

M.D.e
st P.
-D.
G. ( 社
長) 験湿
(
le
)P .
-D.
G.deno
tres
oci
ete
. (会社に一人)職務と所属
mm1
str
e. (大臣) 職種
mini
str
edel
'Ed
uca
tio
n. .種+大臣の種類
pr
esi
den
t. (大統領) "'種(国は他にもある}
(
le)p
res
ide
ntdeI
aRepublique. (ー人しかいない)験種

Vous~tes r
esp
ons
abl
e. (形容調) あなたには責任がある.
uor
esp
ons
abl
e. あなたは貧径者の一人だ.
l
erc
spo
nsa
ble
. あなたが責任者だ.
66

I
Idc
vie
nt(
res
te,s
emo
ntr
e)m
ede
cin
. 彼は医者になる(であり続
ける.であることを示す).
などの場合 も属詞で e
treの用法に準じます.

① ld’
Recu ai
lle
ursi
nev
ita
ble
. それに避けられない後退(でもある}.
② Guerrel
ing
uis
tiq
ue? 言 語戦争か?

③ T
rav
aild’
au
tan
tpl
usd
iff
ici
leque∼.∼であるだけ,より難しい仕事

だ)

の形で文章が始まるときもあります.①は直前の文中の単語を単独で繰り返
して説明するのであり,②は可能性の提示です.③は前文の内容を T
rav
ail
でまとめたものです. ≪Panne d’
el
ect
ric
it.持(停m
e だ.),剖 Manque de
c
han
ce.沖(還がない.)といった話し方もあります.どれも C’
e
st un(
une
)
を略して属調のケースで,文脈が明らかなので,冠調を省いて軽快さ簡潔さ
を出しています. また, ≪Ces
ontd
es持の省略と見ることができる場合も
あります.

2
) 名調の意味のみの抽出
近年,よく使われる次のような表現があります.

1
1ya d e
gra
dat
ion(
cr
ise
,di
scu
ssi
on,t
ran
sfo
rma
tio
n,c
omp
ati
bil
ite
et
c.)
.
劣怒化あ り
. (危機,鎗鎗,改変,適合性あり.

I
In'
ya→ I
pa
sdec
our ’
saujourdhu
i.今日は|授業はない(な〈なった).
pasIー→ c
our ’
saujourdhu
i. |(この)授業のない目だ.

上の例では,語の意味のみを抽出し,それの存在(i
lya)のみを情報とし
たい,冠調がもたらすような情報はうるさいという怠向が感じられます.ま
たこの文型は,「ちょっとインテリかなりというような雰囲気があり,抽象
語ばかり現われます.選挙のときに, I
Iyab
all
ott
age
./d
uel
.(過半数獲得者
b
な し 再投票の必要な状態(al
lot
tag
e)になる・/
決戦投票になる・)な どと冨われます
lya+無冠詞名詞Jは,「ある状況 (ある事)が成
が,上記の例を含めて,「i
立する」こ とを意味し, I
Iyaunec
ris
e.のように「具体的に一つの危機
I
II
. 無冠悶のケ ース 67

がそこにある,見える J というのと比べて,名詞の把握は明らかに抽象的で
す.こ のような場合《ゼロ冠調》 とい う冠調を想定する説もありますが,私
はとりません. 下の 2例は, その日は「授業が存在しない (
pas d
e)」 と,
「(或る)授業は,(当然のことと して)今日は行なわれない (成立しない) .
Jの
釈が考えられ.後者は上の例を否定形にした感じですが,動詞句的に受けと
っていいで しょ う. I n’
la( apas
)co
urs(
cla
sse ’
)aujourdhu
i.(
彼は今日授
ない).)と同様に,「授業J のみに現われる表現の J
業がある ( ;うです.
Celam
eri
ted
esc
ri
pt
io
n(r
ef
le
x-
:on
). 錨写する(考えてみる)価値がある.
も似たケースですが,こ の場合は名詞イじさ れた動詞の《動詞性》(d’~tre d~-
c
rit(
r伯 母c
hi))のみを取り出すために冠調を落とすよう に恩われます.こと
lyaa
わざに, I ngu
ill
eso
usr
och
e.(何かたくらみがある.
)というのがあり
ます.うなぎが一匹(u
nea
ngu
ill
e)いるのでも,例のうなぎ(I
'angu
ill
e)が
いるわけで込なしうなぎに 「怪しげJという 意味だけを象徴させて この形
が生き残っているのでし ょう.

G
arf
ons
ign
ifi
eiis
c e
rue
uれ ギャルソンJはことでは 「給仕Jを愈味する
「 .
T
oni
cit
lrimeavecf~condite. ト品 シテ(活力)はフェコンディテ(多産〉
と(内
容的にも)胸績を踏む.
のような場合には,名詞の意味だけが欲しいことがよくわかります.Ilae
t
c
nomme(
elu)p
res
ide
nt. (大統領に任命(選出) された.
) は属調(職種) です.
Ona
ppe
llel
epe
ti avachev
tdel eau
. 雌牛の子は veau(子牛)と呼ぶ.
は名称のみを取り出したものです.C ’
elasap
pel
leunm
ale
nte
ndu
.(それは
限解というもの(のーつ)だ.)の場合は C’
e
stun∼.に準じ, On l
'ap
pel
le
l
'al
tem
anc
e.(それが(政指)交嘗制というものだ.
)は《そのものずばり》 を意味
して,いずれも名称面ではなく内容面を対象とするために冠調を必要としま

:a
す. <d r
tic
led
efi
ni≫ (
le=定冠詞)と a
rti
cleを無冠詞にするのはその
略式表記と言えます.

句住所
I
lha
bit
e(町 rueMouffetard. ムフタール通り
2 (25蕃地) に住んでいる.
pla
ced’Ital
ic. イタリ ー広場
68

文法機能を明確にすれば, I
Iha
bit
e dansl
aru
eMou
俄ta
rd(
aunu
-
m仕 o2
5 del
aru
eMふとなりますが,詳しい住所の指示は所番きに決ま
っているので,機能語(前置詞と冠調)の不在がマイナスとならず,かつ,所
書きは固定した類型的表現であるため,省略する価値もあるのだと思います.
ha
bit
erは直接目的補語をもとるリ’h
abi
tec
ett
eru
e.:この通りに住んで
いる.)ので, J
'ha
bit
e:rue∼.と前置詞を伴なわないで動詞を出し,所書
きを加えたものと受けとめると抵抗なく感じとれるでしょう.

) 前置調省略による形容詞的な名詞補語
4

pa
pie
r Ja
pon
,vi
sit
eec
lai
r, v
ent
esr
eco
rd, h
ote
l grand l
uxe
,
和紙 超短期訪問 記録的売り上げ 最高級ホテル

q
uesti
onpaiement(im
pot
s,sa
nte
),p
rixchoc
,fich
ecu
isin
e,r e
uf
支払い(税金,健康)の問題 衝撃的安価 料理カード マヨ
may
onnai
se, fabr
ica
tionma
ison,t
iss
upurela
ine
,c e
ntrev
ill
e,
ネーズがけゆで卵 自家製 純毛の生地 町の中心部
d
ire
cti
onPa
ris
,op
era
tio
nst
upe
fia
nts
,ce
ntmetr
es dames, au
パリ方向 麻薬作職 女子1
00メート ル
niveau(
surl
epl
an)t
rav
ail(
fam
ill
e)
仕事(家庭)の面では

本来の表現は次のようなものでしょう .
p
api
erduJapon,v
isi
tecomme une
cla
ir
,ve
nte
sen
reg
ist
ran
t un
reco
rd,h o
teldegrandl u
xe,q ues
tiondepaiement( d’i
mpots, de
san
te),pri
xq uidonneunc hoc,fiche de r
ece
tte decuis
ine,reuf
alam ay
onnaise,fab
ricat
ionparn ot
rem ai
son,tiss
uenpurel a
ine,
centr
e del avi
lle
,d ir
ectio
n deP ar
is,o per
ationcont
rel estra
fi-
quantsdes tu
pefi
ant
s,c entm et
resd esdames, auniveau( su
rl e
plan)dut ra
vail(delafamill
e)

とれらは,語と語の関係が明らかな表現における,名詞のもつイメージの
形容詞的な利用 (
jap
on,e
cla
ir,r
eco
rd,choc
)や,電報的な簡便さ,広告用
の印象の即効性のために,前置詞や冠調のもつ論理的で機能的な情報を意図
的に犠牲にしたものと言えます. C
ot
elogement (jami
l
le,t
rav
ail
),i ya
l n’
I
II. 無冠詞のケース 69

p
asdep
rob
lem
e. (住居(家族,仕事)の方には問題はない.)というように,本
来の Duc
oteぬ logementにおける機能語の全部をとばしてス ピードアッ
プをする言い方さえあります.

5
) 案内,標識

S
ort
ie, R
ece
pti
on, Co
nsi
gne
,To
ile
tte
s, Tetedet
axi
, Change,
出口 受付 荷物預かり 化魅室 タク シー乗り場 両替

Sensi
nte
rdi
t,Dev
iat
ion
,Defen
sedes
tat
ion
ner
,Pa
ssa
gean
ive
au,
一方通行 迂回路 駐車禁止 踏切

H6pitaux, S
ile
nce! Danger!
病院 静かに! 危険!

等々,無数に思い浮かびます.すべて, 《何事》か(事,物の質) を早く知ら


せることのみを目的としており,冠調による情報など,それ以上の詳細は明
らかに蛇足です. A
tte
nti
on!などの呼びかけと同質の感覚です

) 題名(本,美術,音楽,映画等)
6

表題は,文脈なしに単独でそこにあるという意味では額識と同 じであり ,
内容の表示という意味では属調的(C’
e
stH∼以)で,無冠詞です.また,その
表示も具体的,説明的になると冠詞が必要なの も属詞と同じです.実用性に
乏しいケースですがエュアンスは感 じとらねばな りません.それには,冠調
はフラ ンス語の名調に付きものと考え,無冠調の場合を検討することがやは
り有用だと思います.

a
. 磁実に無冠詞のケ ース

a
-1 人名,都市名
An
dro
maq
ue,je
anC
hri
sto
phe
,Ther~se De
squ
eyr
oux
,Hi
ros
him
amona
mou
r
アンドロ ジャ ン・クリス テレーズ・デスケルー我が愛ヒロシマ(映画で
マック トフ は「24時間の情事」)

固有名詞は,本来,唯一のものを指示するためのものですから,冠詞のお
世話にならなくとも情報の明 らかなカテゴリーに入ります.これは次項で取
りあげます.
70

a-2 作品の分類,ジャ γノ

表題の始めにきて作品の種類を知 らせるクャンル名は無数にありますが,
その中から代表的なも のを拾っ てみます.

I
ntr
odu
cti
on(
a), Trait~ (
de)
, Etude
(s
)(d
e/s
ur)
, Cours(
de)
,
入門 (
序) ∼論(概論) 研究(習作) 講豊富 (
原論)
P
rec
is(
de)
,Manuel(
de)
,Di
cti
onn
air
e,H
ist
oir
e(s
)(de
),R
eci
ts,
概説書(提要)手百|(便覧) 辞
書き 歴史(おはな し) 諮 り(物語)
Conte
(s)
, F
abl
es, P
oes
ies
,Poemes,Re
cue
ils
, Choix
,<E
uvr
es,
コント(小話)作り 怒(寓話)詩歌 詩文 文集 選集 作品集

C
hro
niq
ue,J
our
nal
,Es
sai
(s)
, L
ett
res
, Memoires, S
ouv
eni
r(s
)
,
年代記(編年史)日記随筆(エッセ ー)書簡集 回想録 怨い出の記

C
rit
iqu
e, D
isc
our
s, R
efl
exi
ons
, Con
sid
era
tio
ns, M
edi
tat
ion
s,
批判(評論) ∼説(論述) 省察(内省録) 考察, 原想録

M
ani
fes
te, Sy
steme
,Pr
efa
ce,G
ene
ral
ite
s,Symphonie, P
rel
ude
,
宣言 方式(体系)序文 概説 (
総露骨
) 交響曲 前奏曲
S
ona
te,C
onc
ert
o,O
uve
rtu
re,V
ari
ati
ons
,Vues
ur∼, Na
tur
emo
rte
,
ソナタ 協奏曲 序曲 変奏曲 ∼の景色 静物
C
omp
osi
tio
n,Vi
sio
n
構図 幻麹

これらは個性を欠く総称であって,作品の分類のみを情報とするのが目的
なので,具体的な《個》を浮かび上がらせることをその主眼とする冠調は必
要ないのでし主う.また,しばしば,この種の表題で作品の固有名詞とみな
しにくいものは,大文字で始ま りません.私の書斎にあるものでいくつか拾
ってみますと,次のようなものが目に入ります.

pre
cisd’
h
'is
to
ir
erom
ain
e- l
fag
uis
均ueetdis
cou
rslit
ter
ai
re- m
anueldu
fran
伊むぬ m o
yend
ge-gra
mmaired
el'a
nc
ienfr
anf
ais- an
幼olog
iepo
t-
t
iq
uefr
anf
aise

論文,教科書,参考書のようなものは,その本の固有名というより ,内容の
鋭明文であるので,冠調付きの場合でも,最初の名詞と共に小文字で始まる
題名が多いようです. また,身辺を見ると次のようなものが何冊も見えます.
I
ll. 無冠詞のケース 7
1

l
'
ana
lys
es t“
nt ur
al
eぬ t 一
αte ladis
se
ra
』ti
onpa
rl'e
xemp l一
e l e
spr
oblem
.
eJ

t
M仇ri
que
sd e必 tra
duct
io一
n l'u
1
d
elaling
uis
tiq
ueal agramm
aire一色 l i
t伽 t
uejran~aise d
r um. ag
e

『徒然草』の仏訳題名は Le
she
ure
s仰・v
esとなっています.j
our
nald
'unc
url
d
eca
mpa
gne(国会司祭の日記)に対して, Lej
our
nald
'un
efemmed
ech
amb
r1
(小間使いの日記)がありますが,後者は定冠詞によって,「現実の,普通のj と
いう ,特に題名とは言えない響きがあります.小間使いがごく普通の人間
ということでし ょうか.前者や j
our
nald
uvo
ler(泥縁日記入 ]o
u urηa
ldeNi
-
j
ins
ky(ニジンスキー日記)などには,ジャンル名であることからくる普遍性,
冠調のないことからくる固有名詞としてのタイトルらしさ等が感じられま
す.題名としてのジャンル名が定冠詞に先立たれることは,他にはまずあ
りません. Andr
・eGideの LaSymp
hon
iep
ast
ora
te は,ベートーゲェンの
め1
mph
oni
epa
sto
ral
e(回国交響曲) そのものを,ある文脈の中に置いて,小説
の題と して使ったものです.「回国交響曲という幽Jとでも言えば,少しニ ュ
アンスが感じられるでしょう か

ホラーティウスとポワ ローにそれぞれ A
rtpo
eti
que(持論)があります.こ
の場合,表題の全体が 《分野語》 ですが,限定補語が付くと L’
Artd
uba
lle
t
d
eC卿 r(宮廷バレエ芸術)のように《個》が現われます.しかし文脈があれば,
L’
Ar
tpo
eti
"qu
ese
rai
mit
eparBoi
lea
u.(
「持論」 といろ作品はボアローのまねる
ところとなる.)と定冠詞で文を構成するー要素とされ, I
Iae
cri eH
tun i
s-
t
oi
res
oci
ali
ste
.(彼は「社会主義の歴史」を密いた.
) のように,表題が普遍的な
分野などを意味するときは 「彼もまたその分野のものを一つ普いた.
」 とい
うことになります.だから I
lae
crtunA
i rtpo
eti
qu
e.と言うのです(表
題はイタリックの部分のみである ことに注意).

a-
3 絵の題の場合
見れば物が何かわかるとき に冠調による情報は余計です.定冠詞,不定冠
詞どちらで解釈 しても絵は見た通りなのです.次のように冠調を補ってみる
とともできるでし 主う.
7
2

(
un)F
e am
ill
edep
りSt
tn
s,' (
un)B
e o
ute
ill
edevi
eu
.xm
are
,
段民の家族 古いマー Jレ酒のびん
(
des
,le
s)Fe
mme
sau;
ard
in, (
des
,le
s)P
ech
eusa
r N
ant
err
e,
庭にいる女たち ナンテールの漁師たち
(
la)M
ais
ond
eBe
rli
oz, (
la)C
has
sea
uti
gr
e
ベルリオーズの家 虎狩り

b
. 有冠調,無冠詞の両方が可能なケ ース
b
-1 並置,対立(対語)

S
ple
nde
urse
tMi
ser
esd
esc
our
ti
sa
ne
s, G
ue"
eetP
aix
,
浮かれ女盛衰記 戦争と平和
G
rim
eetG
hat
ime
nt, B
iol
ogi
eet昂 i
man
ism
e, F
orm
eetS
ign
ifi
cat
ion
,
m
lと罰 生物学とヒ且 ーマニズム 形と 2
意味
V
iol
one
tGr
uch
e
グァイオリンと水差し

これも,文中においても冠調を付けない時が多い形です.
無冠調は,「二つ合わせて一組J
,「あれやこれやJのニ a アンスを,あるい
は対立感だけを優先する気持ちの現れのようで,

le&ugee
tleN
oir
,LsRのi
e o
nse
t/e
sOm
bre
s, L’
Et
ree
tleN
ean
t
赤と黒 光と影 存在と熊
のように,それぞれ具体的に何かを指す名詞を《個》として見つめ,それを
対決させるという図柄と異なります.冠詞による名調の一人立ちが感じられ
るようになって下さい.
例えばサド侯爵の作品 Le
sGr
ime
sd ’
elam
ourは,「性愛Jという ものがこ
の世に存在し, それに属する諸々の罪を意味しますが, /e
scrimesd'amour
と言えば,人の犯す犯罪があって
, その種類が恋情関係ということです. 「性
愛の犯す犯罪」と「人間の犯す男女関係がらみの犯罪」と言う ことができま
す.いずれにしても l
esは名詞を説明的にし,作品に固有名調を与えた感じ
ではありません.「∼ de∼Jのケースは, p
.89 で詳細に扱います

b-2 象徴性,意味の拡がりのため冠詞の枠をはめないケ ース
I
II
. 無冠詞のケース 73

Dis
cou
rsd
elaM
eth
ode
, C
har
mes
,Al
coo
ls, I
mpr
ess
ion
,so
le
ill
eva
nt,
方法序説 魅惑 アルコール 印象一一日の出
V
ied
eBe
eth
ove
n, V
oya
gea
ubo
utd
elan
uit
, V
old
enu
it,
ベートーヴェンの生痘 夜の果ての旅 夜間飛行
T
err
ede
slz
omm
es
人閣の土地

de以下の限定を受けても,範曙の名詞は無冠調 :M
emo
ire
sd'
out
re
・to
mbe
(
p ).「魅惑J も「アルコーノレ」も詩集なので,昇華されたとらえ方です
.70

が,あいまいである こともその生命と言えます. もし《 Lesa


lco
ols》と
でもあれば,アルコール類の分類か,それを包括的に扱った研究論文と思
えるでしょう.サン=テグジ ュベリは LeP
eti
tPr
inc
e以外の作品に冠調を付
けていません.人聞が私情をはさ まず取り組む姿を,個々のケ ースにとどめ
ず,人閣の様々な分野におけるあるべき姿 ・象徴としてとらえたい気持ちの
表われかなと思ったりします. La V
ied
eMa
ria
nne(
- Jアンヌの生涯)とい
?I

うマリヴォーの作品がありますが, Beethoven や Je
sus(
Vi eJ
ed e
su
s「イ
エス伝J
,ルナン作)に比べて普通の個人の世界であ り,普遍性に欠けるのは
明らかです. G.Bonmarchand による西鶴の『好色一代女』の訳は, V
ie
d
'un
eam
ied
elav
olψ
; t
eとなっています.この amie が平均的な女性 では
なく,象徴的なヒロインであることの影響があるのでし主う.ネルヴァルに
は Vの1
ag
eenO
rie
nムジッドには Vり・
ag
eauCon
goがありますが
, Voya
ge
も題名にするには総称的にすぎるので,冠調が落ちやすい名調です.「ガリ
ヴァ ー旅行記Jの仏訳は L
esV
oya
gesd
eGu
lli
verです(複数は具体的,説
明的で l
esが有用)
.表題は内容の限定がその役目ですから,その大部分に
定冠詞が使われていて,一部冠詞群にはめったにお目にかかれません.
un(
une
)は, UneV
ie(女の一生), UneS
ais
one
nen
fer(地獄の一季節), U
.
<1


G側 pd
ede
s(鍛子ー郷)のように日本語に訳すときも 「ーjを訳出するような
意味をもっときにしか使われません.
du(
del
a)
, de
s は冠詞情報としては 最も不正確,あいまいなもの(いく
らかの,いくつかの)であり,一番簡単に無視されるのはすでに見てきまし
74

た。表題のように短い言葉で作品全体を象徴しようというときは,意味,情
報の最大のもののみを残さねばならないので,これらの冠詞の出る幕はあり
ません.
DuG
ont
rats
oci
al(社会契約論) ,Der
A.m
our(恋愛論) ,DesP
rin
cip
ese
tde
s
C
aus
esd
elaR
evo
lut
ion (革命の理想と原点)等の場合の deは「∼について」
を意味する前置調ですが,「∼から」を意味する場合もあります.

4
. 固有名罰
P
ari
s, Madagascar, Jean
l
aNormandie, l
aCo
rse
,le
sThibault

固有名詞は無冠詞の方が自然である唯一の名詞カテゴリ ーです.それも点
としてとらえられる人名,都市, 島に限られ(唯一の例外は,人名を起源に
もつ国名 I
sra
el),また島に関してはフランスの近辺では小島に限られます.

) 都市,島
l
都市は「点Jとしてとらえられて無冠詞で現われ(Tokyoe
stt
resp
eup
le.
広がり Jをもってとらえられて,定
(東京は大変人口が多い.)),地方名,国名は 「
冠調を先立てて表現されます(l
aFr
anc
e,l
aNormandie
).島もフランスの
近くではコノレシカ(I
aCorse
)もー県の広がりであり,議地の島として広がり
を感じさせてこなかったマダガスカル島(Madagascar
),ポノレネオ(Borneo)
は点掻いとなり,地中海のマノレタ島(Malte
)と同様に無冠詞となります.
要するに《島》と思うと冠調が付かないのです.「大きいか小さいかJではな
, f
く 大きいと感じるか,小さいと感じるかj の問題なのです.無冠調(点扱
い)の地名を「場所J として示す時は, a(
de
)Pa
ri, a(
s de
)Malte パリに
(から),マJレタに(から)となります.「大きいJ島の場合は国名の場合と同じ
く.男性名詞は a
u(d
u)Groenlandのように,女性名調は冠詞が落ちて m
(
de
)Corse のようになります. しかし a(de) l
a Guadeloupe, a(
de
)la
M
art
ini
qu,a
e (
de
)laR毛unionのように,ヨーロッパ語源を理由に定冠調
を含む地名は小さいと感じられ, ≪en悼をとることができません.e
nGuade-
I
II
. 無冠詞のケース 75

l
oup
eとは言うようですが,わずかにその地域で中心となる大きさがあるか
らでしょうか.
Jev
aisI
aKyushu (
aHokkaido). 九州(北海道)
s
uisI
dan
sleHonshu. 本州へ行〈(にいる).
Jev
isぬn
sleKyushu(
l
eHokkaid
o). 九州で(北海道で)暮している.

フラ γ ス人にとって九州,北海道は小さな島にすぎず,そこへ行く時は到
着「
点j 扱い(無冠調)ですが,その中で活動する時は《面積》が必要とな
り,冠調を使いたくなるようです.定冠調は状毘による臨時のものですから,
≪au≫ Kyushuは成立しません.書物では, a(de)Hokkaido,a(de)Hon-
s
hu,込(de
)Shikoku
,主(d
e)Kyushu (いまだに地理容などでは Hondo,
Si
ko,Kiou-Shiou も使われている)のかたちが普通ですが, Honshuの場
k
合だけは, a uHonshu, duHonshu のかたちも散見されます. 北 海道を
《県名》ととらえれば, Jev
ais dansl
eHokkaido. となります.県は「広
がり Jでとらえるからです.しかし Honshuは
, l
eHonshu となりやすい
ようです.これは, l
eGroenland と同じ扱いで,島の大きさと重要度が冠
詞の定着にかかわっています.本州は実質的に日本そのものととらえるこ と
からの,グリーンランドは巨大で,《ヨーロッバ圏》にあることからの冠詞だ
と思われます. Kyushu,Shikoku は
, dans に先立たれないときは必ず無
冠詞です.これらのことから,そこからくる時も次のようになります.
I
Ivi
entde Kyushu. 彼は九州から来ている.
du(de)Honshu. 彼は本州から来ている.

無冠調の地名が dKyushu,d
eHokkaido となるのは当然です.
76

また,日本になじみの少ないフランス人は常に dKyushu,aHon
shu と
言いますが,日本在住のフランス人は現実の面積を感じて, Jev
aisd
ansl
e
Kyushu,d
an eHonshu.と言っているようです.本当に小さい島の場合は
sl
当然 dS
ad, aAwajishima で動きませんが,島であることをわからせる
o
ために dl
'i
ledeSado という言い方にもなります.いずれにしても古来の
フランス語の名詞ではないので,割に勝手な言い方が出るようです.勝手な
言い方とは言っても,冠調,無冠詞の感覚はフラ ンス人の感じ方に共通して
いるので,公式の呼称が一般に定着するまでは,新しい国々は人によって違
った感じとられ方をしていくということになります.

) 国名
2

1
1vi
entd
e France (
deS
uis
se)
. フランス(スイス)から来た.
duJapon (
duPortuga
l)
. 日本(ボルトガル)から来た.

の場合,第一例における冠詞の脱落はどうしてでしょうか.
国名は,「∼へ(に,で)Jを意味するとき,基本的には女性国名と,母音で
始まる男性国名は定冠詞 l
a(めを落とし, m F
ran
ce,e
nlr
akのかたちを
とり, 男性国名と複数国名は,込と l
e(l
es uJapon, a
)の縮約により a ux
P
hil
ipp
ine
sとなります.この e
n,aと a
u,auxに対応するのが, deと d
u,
d
esになります.国名の前にあるのが普通である定冠調は,前置詞と組合わ
せた慣用的な表現になる程,状況次第で了解事項として使われない傾向にあ
ります.
d
elaFrance
dujapon
を比べると, l
eは deと合ーして 1音節となり,存在しつつもかさばらず,
物理的に落ちょうがありません.逆に laの方は単強で一語のままなので,
名調を独立させる必要がなければ落とされる(使われない)状態にあります.
そのため女性国名の場合は d
ela∼ と d
e∼の二つのケースが出てきます.
I
Ivi
entd
eFr
anc
e. 彼はフランスから来た.
d
elap
ref
ect
ure
. 彼は警視庁(県庁)から来た・
I
II. 無冠罰のケース 7
7

出発してきた地点としてだけ見る国は,そのケースの普遍性,類度から,
名調の自主性,個性,「広がり Jの指示の必要は小さくなり,警視庁,学校か
ez·~cole)というような,いろいろ身元を明らかにしなければならない
ら(d
千差万別の普通名詞の一つである場所と遭うのでし zう

I
Ivae
nFrance (en I
ran
). 後はフランス(イラン)
auDanemark (
auxE
tat
s-U
nis
). デンマーク(米国)へ行〈.

enは最も冠調を使わせない古い用法の前置調の一つですが,「中にJの意
味を持つ前置詞だけに,女性名調の国名でも先に触れたように,「小さいJ
,
「島だJという気持ちがあると dl
aJamaiqueの形をとって m は使われな
い傾向にあります.また.フランスの旧地方国名の場合は,古い形のままで
nB
その性別に関係なく e r
eta
gne(女性名詞), enP
oit
ou(男性名詞)となり ,
同様の感覚で m Kyushu(enGuadeloupe(
p 4診照))と書く人もあります.
.7

との対応を表にまとめてみます(pp.148∼150も
重量照
).

里よ皇
分類 !冠詞|へ (
Iこ,
で) |から|例:国(島もあり)!烏 ( 菌もあり)
..


①男性名 le au du Japon Groenland
②女性名 l
a en de France Corse
@母音位 で始まる en d’ A
fgh
ani
sta
n I
rla
nde(


男 ,女性名
④複数名 l
es aux d
es P
ays
-ba
s A
nti
lle
s
⑥男性,女性名 ナシ a de Monaco,Cuba Bornfo

例外 l l
a
例外 2 ナシ en d’ I
sra
el(人名起源)
例外 3 en deP lode
例外 4 (
le
) a(au) de(du) Panama (
SriLanka)
旧地方名では d
ansl
e
,en(
au)
/duP
oit
ou,dansl
e/duBerry と一定せ
ず,県名では d
ansl
e/duCalvados sl
,ぬn a
/del
aDr6me と安定して
います.
Panama,Qu~bec のように都市名と国(州)の名前が同じであるときは,
78

勿論前者は無冠詞,後者には l
eが付きます.しかし国名としての Panama
は,なじみが少ないのと小さいと感じるのとで, a(de)Panamaのかたちが
一般的のようです. Republiquede+国名 (∼共和国)となる (
一語ととらえ
る)ときの国名の扱いは上の表の deのケースに準じるのですが,

Republiqued
el'
lnd
e インド共和国
Republiqued
'ln
don
esi
e インドネシア共和国

I
Ivi
entd
el'
Ind
e. 彼はインドから来た.
d’
lnd
one
sie
. 彼はインドネシアから来た.

el
を比べると d '
lnd
eの特異さが目立ちます.これは dinde(七面鳥 poule
d
'ln
deヵ
、ら ’
, cochond
) Inde(
モ Jレモット), b
led’
lnde(とうもろこし)(こ
れらの例において Indeは「西インドJ,つまりアメリカのことであるのも
(d’
Inde≫を特殊にしている.)等に広く d’
lndeが使われてきていて,国名
de より形容詞的補語としての d’
としての In lndeの響きが強くなっていた
ため,国名を際立たせる必要があるのではないかと思います.電話帳には,
他にも例外として ambassaded
el'Ouganda(
de/'Uruguay
)が出ています
(d
〔 u
,dy
〕音では不鮮明? v
eni
r2∼/ゐ P∼は共に可能). ElSalvador
は,大使館の場合,国名の一部としてスペイン語の冠詞を強し, ambassade
d
'ElS
alv
ado
rですが,その他のケースではフラン ス語らしく l
eに直して,
a
lle
rau(
ven
ird
u)Salvador/aunordd
uSa
lva
dorのようにしています.
無冠調から有冠調になると,なにやら国名は昇格した感があるのはおもし
ろいことです. Panama は l
ePanam
aに, Ceylon は独立して l
eSr
i
aSriLankaと auSriLankaの二様が使わ
Lankaに変わったようです (
れているが,いずれにしても国名なので無冠調から定冠詞使用への流れがあ
るようである. S
riLankaは i
led'
em.
era
ude(エメラルドの島)を意味する
らしいのだが…(i
le:女性名調)). ただし「スリランカ大使館Jには am-
b
ass
adedeS
r ,「パナマ大使館Jには amba
iLanka ssa
dedePanamaが使
われています.それは,「島j 名であるか,「町J名であるかが理由で(《点》
I
II. 無冠詞のケース 79

的把握),無冠詞であった塁皇室童が「国家Jとなって《広がり》を感じさせ
ると,その名調が単独で現われるときは定冠詞を加えたい欲求が高まり ,名
詞補語となるときは旧来の慣習,感覚が残存するものと思われます.名調補
語でも 2語の結合が弱いときは
, a
rmo
iri
esd
uPanama, d
uLuxembourg,
d
uLi
ech
ten
ste
in(パナマ,ルグセンプJレグ,りヒテンスタイン!
Qjl
文l
t)と国名が自
aRepubliqued
立する傾向が見られます(l ePanama,l
eGrandDuch
岳de
Luxembourg,l
aPr
inc
ipa
uted
eLi
ech
ten
ste
in.また, Del
) aFrancea
u
lyaX km.(フランスから日本までXキロある.
Japon,i )などを見ると,冠詞
, f
は やって来る(帰ってくる)」ときの出どころを言うとき以外には,
「から」
の後でも省略されないことがわかります.そのときの de+無冠調の国名は,
出身を言うかたちりes
uiso
rig
ina
iredupays~二:「どこそこの出身の者
ですJ
)かとも思えます.フランスの旧地方名は,女性名詞のときは「∼に(か
)Jを窓味して確実に en(
ら de)Normandie のようになりますが,男性名
調の場合 en
/au
/dansl
e(d
u)P
oit
ou の三っとも可能で流動的て寸.
deが「のJを意味するときは,上の表の「からJの場合に準じ,次のよう
になります.
unev
ill
e (unf
leuv
e)d
eFr
anc
e ’
,dIt
ali
c,d ’
uJapon, dIr
an,d
ela
Jamaique, d
el’
Inde

しかし, deの前の名詞が唯一性を持つと後の名詞は切り離され,女性
名詞でも冠詞に先立たれます(l
aca
pit
aled
elaFrance
).詳細は I
II.6
.4)

(p.9
6)及び p
.14
4を見て下さい.

) ユュアンスのための冠詞の使用(地名,人名)
3
様々なニュアンスを付与するために,都市や個人にも冠詞を使い,国の定
冠詞にも不定冠詞がとって代わることがあります.
l
ePari
s(leMa
rti
n) quej
'aiconnu
(普)私の知ったパリ(マルタン氏)
C
'et
aitunP
ari
s(unM
art
in,unJapon) t
resd
iff
ere
nt.
それは(今と)大変違ったパリ(マルタン,日本)だった.
8
0

l
eは,町と人の範囲のみを示し(マルタン氏が話題のとき,この文章は,
a
うる時期の同じマノレタン氏を言っているのか,別人物の可能性もあるケ ース
なのか不明),unは形容詞で個性を与え,ある時期,ある面での町,人,国
の特徴をとり出すのです.また,LeHa
vre(小さな避難用の港), LaFont
aine

泉) のように,普通名詞の語源から定冠調が固有名詞の一部となって残った
名調も あります.その他 l
ePa
rismode
rne(近代的なパリ), l
eMa
dag
asc
ar
au(
du)s
iξc
le de
rni
e , l
r(前世紀のマダガスカ Jレ
) esThi
bau
lt(チボー家の人
) ,u
々 nT
hib
aul
t(チポー家の一人), l
aDur
and
(e)(Du
randの嫁さん(経蔑的
, u
な色合いや著名感(例の/かの)が出る)) neDu
rand(
Durandの娘)
, l
egr
and
Corn
eil
le (偉大なコルネイユ),un(
le
s,d
es)Bal
zac (パルザッ クのような(偉大
な)人(
々),u
) nCezanne(一枚のセザンヌの絵)等,本来,無冠詞の固有名詞に
冠詞 を付けるケース, un
cFranc
eun
ie (人心の一致したある時のフランス)の
ように不定冠詞の先立つ 国名の使い方は様々ありますが,後は仏和辞典や,
一般の文法書に詳しく書いたものもあるので見て下さい.
次のようなニュアンスにも気を付けて下さい.

C’
es
tleI
grandCornei
le. それが大いなる時のコルネイ ユだ

UD I それは大いなるコルネイユのある時だ.
l
eは最も偉大な面からだけとり上げたコノレネイ ユ
, unはコノレネイユの偉
大であったある面,ある像,一時期を示します.

5
. 呼 び か け, 文 の 省 略
Taxi
! Papa! (
Per
e!) Camarades! Fr
an<
;
ais!
タクシー! パパ! (お父さん!) 同志よ! 我がフランス人よ!
Lese
nfa
nts! Te
lephone! At
ten
tio
n! Chapeau!
子供逮! 匂言
語だよ! 注怠! (
危ない !
) おそれいった!
Bonappe
tit! Bonnei
dεe(
!)
よくおあがり! それは名案(!)

Papa(
Per
e)は一家族内では個人名となっていて,呼びかけでな くと も普
通冠調は付きませんが,普通名詞には,一般に冠調が必要です. Taxi!Te
le-
I
II. 無冠詞のケース 8
1

phone!は肝心の物そのものの情報だけを単純也し,受けとめやすく して耳
に届かせるのが目的でしょう. Camarades!F
ran
<;a
is!は呼格(voca
tif
)と
言 うこ とができ,冠調を省略して無差別に (個々の識別なしに大衆などに) 呼
びかけて荘重さを出しています. Lese
nfa
nts!は,自分の子供遥,あるい
は個々に知っている子供達という具体的な呼びかけであり,フランス国歌は
(
All
ons
,)e
nfa
ntsdel
apa
tri
e!(祖国の子等よ !
)と呼びかけます.フラン
ス人にも冠調をつければ

LesF
ran
c;a
is! Ve
nezi
ci! フランス人の人逮,こちらへいら っしキい!

と.他の人達との区別によって呼びかける実際的な文になりますが, Fran
-
<
;a
is!と始めれば, ド・ゴール将軍かナポレオンの口からでなければずっこ
けてしまいます. l
es のもつ具体的な限定の枠を取り去った, 他者との比較
をもたない絶対的なとらえ方であり,荘重な響きをもつからでしょう .ナポ
レオンの呼びかけとして私の憶えているものに,
S
old
ats!Jcs
uisc
ont
entdevou
s! 兵士よ!余は法等を溺足に思う.

があり ます.また,司会者などが無差別に呼びかけて,≪Amisde∼! Ap-


pl
aud
iss
ezb
ienf
ort!
神(∼の皆さん!盛大な拍手をお願いします!)などと言う
のも同じケースに入ります.Tel
岳phone!以下は,Onvou
sap
pel
leaut
ele
-
ph
one! Fa
ite
sat
ten
tio
n! Jet
iremonchapeau! Jevouss
ouh
ait
e
unbon a
ppe
ti. C’
t es
tunebonnei
dee
.等を状況に従って,最後の語
を残すことで,スピー ドイじしたものと 言えます.
冠詞を必要としない敬綜と しては, M
ons
ieu
r,Mad
ame
,Mademoisell
e
とその複数の他に,次のような ものがあり ます.
Bon
jou
r,Do
cteur! Maitre! Genera
l!(
Colone
l!Li
eutenant!
)
こんにちは先生(医者) 先生(弁護士等)将軍殴 〔 閣下〕(大佐段,中尉殿)
Prof
esse
ur!
先生(教師)
Gen
eral!等は,男性からは現時点における,あるいは潜在的な部下として
の立場から Mongen
era
l の形で敬意を表わされ(だから女性は刊 Ge
ne-
82

r
al!神しか使わない.また,海軍では A
mir
a!,C
api
tai
neの み よ 敬意,あ
るいは親愛の気持を表わされるケースしかない神父,マザー,シスター,息
子等は常に Monp
ere! Mamere! Mas
c:e
ur!Monf
il
s!となります.
古い言い方では P
ere
!(父
上!, Mere!(母上!母さんよ!), Femme!(奏よ!),

F
ils!(息子よ!)等が現われますが,今日では F
ist
on!(坊や!せがれ!)のよう
な軽快さを出すための愛称ぐらいにしか無冠詞の呼びかけは使われません.
P
rof
ess
eur の場合は Monsieurl
ePr
ofe
sse
ur が正式です.また,大統領
(元帥)には, Monsieurl
ePr
esi
den
t(Marechal
)しかありません(p ー

.167

6
. 成句または熟語的な表現
冠調が落ちて自主性を失い,境界がとり除かれた名詞は,動調や前置調と
一体となり,成句あるいは成句的な表現となって機能も意味も違っ てきます.
名詞が自立していないとは,日本語で言えば 「フランス発J
,「フランス起
源J r
. フランス回り J r
, フランス製J等における「フランス j の状態です.
そして「フランスj は,「フランス機Jにおいては複合語の一部で,「フラン
スの飛行機Jにおいては「の」によって切り離された自立語です.

) 前置調句,副詞句,動詞句
1
完全な前置詞句として,あるいは副詞句として名詞性を失ったものは,
ac
aus
ede
, acOt~ d
e, ap
art
, f
acea
, g
rac
ea, enr
ais
ond
e,
のせいで のそばに を除いてに向かつてのおかげでの理由で
par s
uit
ede
, pour c
aus
ede
, s
ousr
ese
rved
e, de c
onc
ert
,
の結果 ーのため(原因) N の留保付きで 協調して
det
rav
ers
, end
iag
ona
le,ゑ t
ort
, anouveau, af
ois
on,
ゆがんで 斜めに(対角線に)間違って 改めて ふんだんに
ゑr
ebo
urs
, part
err
e, s
urgage(
par
ole
), parmegarde,
逆方向に 地面に 担保をとって(言葉を信じて)うっかりと

parbonheur
選よく
I
II. 無貫主調のケース 83

等沢山あります.また,名詞が冠詞を失い,広範な意味をもっ他動調と結合
して複合動詞を構成 したものと言える動調句も無数です.

a
voi
rli
eu (
so
if
, r
ais
on, be
soi
nde
, r
ep eat
ons out
);
行なわれる のどが乾く 正しい ∼が要る 何にでも答えあり
p
rend
rec
ons
cie
nce (
feu, r
end
ez-
vous
, p
lac
e, corp
s);
意識をする 火がつく 約策する 席を占める形をと る

f
air
efe
u (
peu
r, f
ort
une
, co
rpsa
vec∼
); r
endr
eco
mpte
発砲する 恐がらせる財をなす ∼と一体化する 報告する

(
ser
vic
e, vi
si
te
, j
ust
icea
); donners
ornm
eil (
envi
e,
役立つ 訪問する ∼の理非を正す ねむくさせる 欲求をおこ させる

c
our
s, l
ieua
) p
erd
repi
eds (
conna
iss
anc
e, con
fia
nce
,
流通させる ∼をきたす 足が届かなくなる気を失う 自信を失う
p
ati
enc
e), C’
es
tpa
inbe
nit
. In’
I e
stpa
squ
est
ion.
辛抱しきれなくなる 天の配剤だ. 間Gにもならない.

名詞を自立した目的語として切り離して,pr
endr
eunrend
ez-
vou
s〈一つ
約束をとりつける) ;f
air
eduf
eu,u
nef
ort ω
une くをた し ー財産つくる); rend
re
uns
erv
ice
,les
erv
icede∼(一つ役に立つ, ーの周をする)等も言 うので,そ
の遭いには用心しなければなりません.特徴的なのは動詞句の場合名詞に形
容詞,名詞補語などが加えられると.たちまち冠詞が現われますが
, 副詞は
名詞を強引に形容詞に見立てて修飾するので,加えられても名調への影響は,
ありません(a
voi
run
eso
ift
err
ibl
e,a
voi
rtr
ess
oi
η.
日本語の「勉強主する/勉強する
」 を比べ ると
, 前者は名調が独立 していて
「フランス語の勉強をするJというかたちをとるのに対して,後者の方は名調
「フランス費主J
と動調の結び付きが強く,全体で一つ の動詞になっており , r
J
J
強する」とい うよう に,「勉強」は動調 としか結び付きません.フランス語の
動詞匂はそれと同様の現象といえるでしょう .
I
les
tqu
est
ionde∼ ( , I
∼をどうするかが問題になっ ている.)や Ies
ttemp
s
de(
que
)∼ (
∼の時が来た.)等のように,名詞が非人称構文に組み込まれて
In’
形容調的な位置を占め,冠詞を失なう場合もあります.そして I e
stを
84

略して, ≪Pasq
ues
tio
n.≫ (問題外だ.)という表現にもなります.
問題はまだ成句とならず,つまり,名調のある程度自由な入れ替えが可能

, しかも名詞の自立性を失わせる用法です.そのニュアンスの違いを感じ
るために,日本語でもできるだけ熟語的な訳を考えることは有効でしょう .

avecs
all
edeb
ain
s a
vecs
ucr
e avecp
ati
enc
e
u
nes
all
edeb
ain
s dus
ucr
e del
apa
tie
nce
風呂付き 砂絡入り 忍耐強く
風呂のある 砂糖を入れて 忍耐をもって(すれば)

pa
rav
1on commehomme s
urt
err
e par exemp
le

Iav
ionde∼ u
nhom
me l
ate
rre ’
lexemp
le
航空便で 男と して(資格) 大地に 例えば
∼の飛行機で 一人の男のように, 地(球)の上に 仰を引いて
男らしく(近似)

とういう用法は無限にあり,ゑ t
abl
e(金卓に付いて)と特別なエュアンスを
持つこともあります.古型を残す場合は, bl
anccommen
eig
e (雪のように
白い,潔白だ)と,冠調なしで 「のようにJを意味し続けています. co
mme
n
eieだけではやはり「雪としてJの意味になります.このいくつかを短文
g
にして訳をつけてみます.

Aimez-vousl
eca
feavecs
ucr
e?
dus
ucr
e?
コーヒーは砂糖入りが好きですか?
コーヒーは砂糖を(いくらか)入れますか?

1
1ex
pli
queavecp
ati
enc
e.
Avecdel
apa
tie
nce
,ona町 i
veat
out
.
後は忍耐強く脱拐する.
忍耐をもってすれば,可ならざるはなし.

l
les
tre
venus
urt
eηe
. 彼t
主我に返った.足が大地についた(pi
eds
s
urt
eηe
)
at
l e
πe. 彼は地上に(宇宙衛星から)戻ってきた.
I
II. 無冠罰のケース 8
5

s
ansは「なしjを意味し,冠詞(du
)で不在のものの分量を指示するのは
無意味です(完全否定された数,量感覚の名詞は無冠詞)が, a
vec の場合
は,ある分量入れるのですから du s
ucr
e と続くのが本来のかたちです.
a
vecs
ucr
e のかたちが現われるのは, s
anss
ucr
e との釣り合い(Yo
usl
e
pr
enza
e v
ecs
uce? s
r anss
ucr
e?)で用いられるからのようです (
p.56多照).

2
) 熟語

potaf
leur
s, t
asea
s c
afe
, a
i ea
gl de
ux t
ete
s, pa
pira
e l
ett
res
,
花鉢 コー ヒー茶椀 双頭の鷲 使箆

papi
erp
側 rma
chi
ne sp
, vetement o
urhom me
s nuapr
,me ixf
ixe
タイプ用紙 男性用衣服 値段の決まっている
食事コース

LaDameauxcam~lias (椿姫)は A
.Duma
sfi
ls(小デュマ)の作品, La
Da
mea
upe
titc
hie
n(小犬を連れた奥さん)はチューホフの作品の題名のフラシ
ス語訳です. Laf
il
lea
uxy
eu ’
xdor(パルザック「金色の限をした鍛J
),LAf
air
e
a
uxc
anc
res(ジャン ・シャルル 「
怠け劣等生大集会」)等の表題も思い出されます
が,美術では, LAV
ier
gea
町 r
och
ers(岩窟の聖母),Laめ1
mpeal
h aco
qui
lle
(貝搬を手にする エンフ)等枚挙に い とまがありません.これは, r
a+定冠詞J
が,「後の名調が前の名調との ある種の関係によってその場にあり, そ の
i
怠味で特定の (de
nti
fi)個体であるこ とJ を示し,視覚的にとらえやすい
e
関係を表わすのに適しているからです.aの後の名詞に先立つ定冠詞は,そ
の名詞の《素性の知れた》倒 としての存在のしるしなのです.そして状況の
, S
種類を示すために定冠詞をと り cul
pte
ura
utr
ava
il(
aur
epo
s)(
仕事中
(休息中)の彫刻家) ともなります.c
afea
ulai
t
,choual
acr
eme
,boi
tea

( l
占) e
ttr
esに しても第二の名調に第一の名調と対等の実在感があります.
『∼ d∼ Jのときの後続する名調の方は普通,身元のわかった個体(冠詞が
必要)ではなく一般的な用途や付属物の種類を示します.a
igea
l de
uxt
ete
s
の場合も,「前置調+無冠詞」の特徴的な訳語を使うと「二頭付きJという ユ
ュアンスで,po
t (
da
eu
x)ao
ses(二本
( )取っ手付きの遥) ' v
ehi
cul
e de
ux a
r
oue
s(二輪
(付き)寧)等と同様に先行する名調のかたちのみを表わしま す.
86

unba
teau av
oil
e(j
aun
e) (黄色い)帆付き鉛
al
avo
ilejaune 帆の黄色い船

主+無冠調」では v
「 oie(机)が船に付いていることを窓味 t
l .. +定冠調j r
a
では, 帆が船に付いていることは始めから承知の ことで,その帆に光を当て,
その特徴を言っているのです.
pour+無冠調名調」には,「∼用(向き)」の訳語がしばしば向いています・

Ces
ontd
esl
ivr
espoure
nfa
nts
. これは子供向きの本だ.
J
esenf
ant
s. 逮のための本だ.

商業文の簡略イじでは,意味さえ通じれば,Chri
sti
anDiorS
por
ts(クリス
チャ ン・ディオールのスポーツ・ウェア),Courregeshomme(
ク レー ジュの男物
(香水の名))のように前置詞まで落としてしまうのは,先に見た通りです・

) 名詞を無冠調にする前置調 印
3

また, enも広い用途を持つ古い用法で, 名詞を成句的に吸収するので,普


通は冠詞を受けつけません(p
.77参照)

enbo
is
, enb
lan
c, en吋 I
le
, ent
axi
, enp
oud
re,
木製の 白色でおおわれた 町に(で) タクシーで 粉末状の (
に)

enbonnes
ant
e, ent
ro1
sJO
urs
, ensomme, eng
ene
ral
俗&l
iな 三日で 要するに 一般的には

のように自由自在なのですが,次のような数少ない例外もあります.

a) enl
ama
tie
re, e
nl'
occu
rre
nce
, enl
'et
at, enl
'homme,
この分野において この場合に限ると その状態のままで 人物に


b)enlhonneurde∼
, enl
ape
rsonnede,
∼ enl
'eg
lie∼
s
N に敬意を表して ∼さんの人物に 町教会にて

a)の慣用句における冠調は,本来の指示形容調の機能(この,その)を残
し b)の 3例では,現代の一般的な冠詞の用法が見られます. ≪enI
'a
ir
≫(空
中に (
へ, の)
,根拠なしに(の))の場合は分野指示で,「空中に浮く」感じが
あり, enが方向性を付与するのに対し,制dansl
'a
ir
>>(空気中に(の))では,
I
II. 無冠詞のケース 87

分野の指示は同じでもまさに「その申Jという意味をもち, dansは動きを感
じさせません(1
1yaquelquec
hos
edansl
'ai
r.:何かが空気の中にある,
何か起こりそうだふ

enm
ati
ered

'’a
rt):(芸術)分野において, ene
tatd
e(g
uer
re):(交戦)状
態に, enp
eri
oded
(’e
xpa
nsi
on):(発展)期に, enc
ousd
r e(
rea
lis
ati
on):
(実現に向け)進行中, ent
erm
esd
e(p
ouv
oird’
ach
at)
: (購買力)から言
えば, enr
upt
ured
e(s
toc
k):(在庫)切れで

などでは自立した名詞(冠詞+名詞〉は, enと組んで前置詞句となっている
名詞(自立していなし、)を切り離してその名言補語となることはできず,en+
名詞+ de+名調の全体が enの影響下で成句的になっています.この形は,
dansl
edomained
(u出 品t
re) dansl
ese
nsd
e(amarche)
l
(演劇)分野において (進行)方向に

aucour
sduv
( o
yag
e) alasuitede(!'accident)
(旅行)中に (
事故)の結果

などの冠調を先立てて独立した名誌とその補語,という構造と対照的です.
叫r
CI ee
nDieuに対して, c
roi
rea
udi
abl
eがありますが, e
nは内的に
信じる(神の内に信をゆだねる)のであり ,auは悪魔の外的な存在,能力を
信じることを示しています.動詞が c
roi
reでなければ s
efi
eraDieu(

にまかせる)のようになります.

) 「動調+前置調の de
4 Jの後の名詞
① changerd
etr
ain 列車を乗りかえる
② p
leu
rer(
cri
er)d
ejo
ie 書ぴで泣く,叫ぶ
R etreprivedef
ete(
tel
evi
- 祭に行かせてもらえない(テレピを見
s
ion
) せてもらえない)
c etrenedepereinconnu 父親が設かわからない
R parlerde∼ ∼について話す
R couvrir(e
ndu
ire
)∼ de∼ ∼を∼で覆う (
∼を∼で白色る)
⑦ t
r叫t
erquelqu
’und∼ 誰々を∼扱いする
88

de でも勺て動調との関係を示される名調は,定冠詞を必要とする文脈が
なければ無冠詞が普通です.それは,先に触れたように,「ものが何か」以外
の情報(全部である,あの∼である,一部である, 一つである等)は普通,存
在しないか不必要だからです.① で は,列車は 1台でも どの列車でもなく ,
対象の種類Jが列車であり ,②では叫ぶ原因の 「もの」が喜びなの
変える 「
です. Lev
entc
hange l
ess
abl
esd
epl
ace
. (風は砂の場所を変える.)では,
変えるものの程類が「場所Jで,それ以外の情報がないと言えます.何か文
脈があったり,話し手に特徴づける気持ちがあったりすると,冠詞が加えら
, 次のように名詞の意味が限定されて, c
れ rie
rd'
unej
oies
ansborne(無際
限の惑びで) .e
trep
riv
ed’
uef
n e
te,d
elaf
etede∼ (祭を一回, ∼祭を見せて
もらえない.)のように冠調が現われます. et
ref
ria
ndd
ega
tea
ux(お葉子が大
好き)の場合の無冠調も, ものの種類のみを表わすので①の仲間です.
@の場合には,冠詞の付けようがありません.実体不明の名前に対しては,
その正体を明らかにすることを役目とする冠調には出番がないのです.他の
形容詞であればどれでも,例えば d’
unpe
rei
vro
gne (勝つばらいの父親から)
とでもあれば,父親像が見えてきますが, inconnu(不明の)だけはかたちに
なりません.≪dep
ereconn
u≫は「個とならない知られた人Jで矛盾します.
cou
vri
rlechampdeneige 野を雪で
l
ata
bledeff
eur
s テーブルを花で覆う
のようなときは,deと後の名調との聞に del
a,d
esを補って考えます.普
通 d
u,del
a,de
sは,前置詞の deと重複することと,冠調の申で最も不
明瞭な情報しかない t特に duと del
a)ので,必要ないのです.名 詞を m で
受けるときも《de付きの冠調》 だけは現われません(p.
47,
54,1
09).しかし,
c
ouv
rirl
ata
bled
'uenappe(
n delana
ppe
)
テープルを一枚のテープルクロ スで (いつものクロ スで)覆う
のように他のより情報の正確な冠詞は,当然その役目を果たします.
c
ouv
rirIl
emurId
'unt
is
su 墜を布でmう
e
ndu
ireI I
dep
ein
tur
e 壁にペンキを塗る

2文とも,同じ構成ですが,下の文は, de と p
ein
tur
eの聞に「del
aJ
I
II. 無冠詞のケース 89

の省略を見て「del
ape
int
ureでもって《壁を覆う》」と読む必要がありま
す(受動態の同様の例: decored
eli
err
eetd
'unlucane くったと一匹の
くわがた装飾の〉).我々には,≪ enduire de l
ape
int
ures
url
e mur悼
と言って欲しいところです.このように日本語と表現が一致しない場合に
は,文の各要素の機能をよく見極めることが大切です.同じ文型でも①の
場合(例えば, l
etr
ait
erd
efou:: ,deは「として」
彼を狂人扱いにする)
を意味し⑤の二つの動調における「でもって」の意味と大分ニュアンス
が違います. de の意味は千変万化,ほとんど無意味のときさえ多いので
注意が必要です.
p
arl
erdeに関しては,別項を設けてより詳細に扱うことにします(p
.98
).

町 名詞+ de+名詞の諸ケース
deは,フラ γ ス語の前置詞の中でも意味,用法が最も多岐にわたり,そ
の申でも「の」を意味して名調に先立つ時(名詞+ de+名調),この日本語の
『∼の」に de+∼仇 de+∼s
,du∼(del
a∼, d
) e ,d’
s∼s ’
un∼(dune∼

のいずれかが,様々な理由で対応します.先行する名調の意味と,それに先
立つ冠詞の種類も後続の名詞に(結果としてその冠調に)影響するので,単純
発想の「の」しかもたない日本人には,ほとんど歯が立ちません.そして,
やはり「∼ de+定冠調+名調j か「∼ de+名調Jかが最難関です.日本人
がそのユュアンスまで感じとり,使いこなすための一助となるような,日本
語感覚にとっても明快でかつ簡明な原理を探ってみたいと思います.
基本的には,「d
ej の後に冠調がくるとその後の名詞は
, 先行する名調か
ら独立して名調の意味する「もの」は実在し,冠詞がなければ先行する名詞
の付属物(形容詞的な役割など)で自立していず,特定されないか,実体が
ないのです.つまり名詞の意味する「ものJの存在は不確かなのです.

. 所有関係
a

l
eli
vred
eJ’
enf
ant l
aco
uve
rtu
red
uli
vre
子供の本 本のカバー
これが一番簡単でし主う.子供がいてその子供の所有物である本,本があ
ってその本に付いている(その本の一部である)カバーということです.し

かし,

unl
ivr
ed'
enf
ant 子供向けの窓

となれば私達が個人的に知っている子供達ではなし不特定で,イメージと
しての子供遥が持ち主となります. これは次のケ ースと実質的に同じ用法で

b
. 形容詞的に,文は種類指示に名調が使われるケース
unec
euv
red
equal
it
e, unet
abed
l eb
ois
, unp
rod
uitd’
en
tre
tie
n
上質の作品 木製のテープル 手入れ用剤

de の後の名詞はどれも先行する名詞を質的に,材料的に あるいは用途的
に修飾するのがその役割で,自立した一人前の名調ではありません.前にあ
る名調だけに名詞としての存在感があり,後続の名調は, deを介して前の
名詞にくっつき,その一部になっていることを感じて下さい.完全に,ある
いはほとんど熟語になることの多いケ ースと言えます.
『雨月物語』の仏語の題名, Co
nte
sdep
lui
eetd
elu
ne(Ren~ S
ief
fer
t訳)は
このタイプでしょう.訳者自身がその訳本の序文の申で, fこの表題の解釈を
限定せず間口を広げるためにこの表題を選んだJと容いています.冠詞のな
い名調は《身元が不明》で,漠然と,名詞のもつ意味だけで先行する名調を
形容詞的に修飾するにとどまるからで しょう.映画の雨月物賠の訳は, Gont~s
d
efal
unev
agu
eapr~s l
apl
uieだったと記憶しています.これは「どの時の
お月様の話Jか,上回秋成の序をふまえてはっきりと意訳になっています.

l
ano
tind
o ev
ale
ur 価値という観念
l
afo
nct
iond
eca
pit
ale 首都としての機能

l
ese
tud
esd
efr
anc
;ai
s フランス語学系の諸学業
evoyaged
l eno
ces 新婚係行

これらの例では,後の名詞が前の名詞の種類のみを知らせる役割を担って
います.「価値Jと呼ばれる「ものJが存在して,「それのもつ概念」なので
念の中身が価値という材料なのです. L
はなく,観、 'Heured
eVe
rit
e (フラ
I
II. 無冠翻のケース 9
1

γ スのテレピ番組:「真実の時J
)の場合も同じで,始めの名詞が「形Jで後
の名調は「実体」と言えます.また, l
afo
nct
iond
elac
api
tal
e はどれか
実在する首都(東京とかパリ)の持つ機能,役割を意味するし,「首都の役割
は…Jという文は, ≪Laf
onc
tio
nd'
unec
api
tal
ees
t…”となるでしょう.
l
'id
eedepeche 罪を思うこと(罪の意識)
du 罪とは何かという理念

これも deのとき,pecheはこの i
dee と一体であり, du でつなぐと,
peche というものがあり ,そのイメージというこ とになります.

c
. 名調イじした動詞の目的語(de=無(→有
), du=有(→変)など)

l
afo
rma
tind
o ecad
res 幹部の養成
d
es

une(
l)I
a r
eco
lteI
dep
oll
en 花粉の採集(採集された花粉)
l
a I I
dub
le 小麦の収穫(

de のときは,存在しなかった幹部を何人か創出し,その場になかった花
粉をいくらか集めてくるのです.これは, deの後に d
esと duを補って考
d
えるケースです (e(
des
)ca
dre
s,d
e(d
u)p
oll
en)
.de
s と du
,つまり定
冠調に先立たれた名調はすでにそこにあるものであり,ここではそこにいる
幹部逮(l
esc
adr
es)をきたえるのであり,そこに実っている小麦をそっくり
(分野全部),あるいは「小麦の方を J(分野指示)集める訳です. r
eco
lteから
動調性を消すと「小麦(分野)の収量』(他の分野を意識している)ともとれま
す. f
orm
erd
esc
adr
es と formerJ
esc
adr
esの名調化,及び r
eco
lte
rdu
p
oll
enと r
eco
lte
rleb
leの名詞化と考えればわかりやすいでしょう.

① f
abr
ica
tio
n 'a
d c
ides
ulf
uri
que 硫酸の製造
② d
el'
を比べると,①は del
'ac
ides
ulf
uri
que (ある分量の硫酸)を生成させるこ

とであり,②は lac
ides
ulf
uri
que(疏酸というもの)を作ることで,分量に
関心がなく, Laf
abr
ica
tind
o ’
elac
ides
ulf
uri
ques
efa
it∼.(硫酸の製造
92

は∼のようになされる.)のように分野の指示を意味するときに現われます.

l
acu
ltu
red
esc
ere
ale
s 般類の裁繕
ぬr
iz 米の (
稲作)

emassaged
l esjambes 足のマッサージ
l
acu
eil
let
ted
espomm
切 りんごの採取

等はすべて上例の後者のケースです.他の分野の存在の意織(明瞭,具体的
にではない)が定冠詞となって現われています.
Lep
ortd’
armeses
ti n
ter
dit
.
de
sg a
nts(ducasq
ue)e
sto
bli
gat
oir
e.
!
f
t怨の保持は禁止.
保護手袋(保護帽)着用の義務あり.
i
nte
rdi
cti
ondep
ort
erd回 arm
esと o
bli
gat
iondep
ort
erJ
esgan ”
の違いであり,前者はまだ何かわからない武器なのに対し,後者は,その周
に定められた,保護手袋(帽)という差があります.


① iab
sen
ced
'ar
tic
le R l
apr
ese
nced
el’
a
rti
cle
冠詞の不在 冠詞がそこにあること
③ l
asu
ppre
ssi
ond
e/'
art
icl
e
冠詞の抹消
等の場合も,①は ≪
art
icl
e持が存在しないのであり,制 a
rti
cle悼の前に d’

がないのは ≪pasd’
art
ice悼の場合と同じτ
l ・す.他のケースはすべて,すで
に存在するものに何らかの働きか貯をするものです.②は安定した表現です
が,①でも「冠調というものがあるが,そこにはないJ というユュア γス
なら, a
bse
nced
ela
’rt
icl
eとなります.また l
asu
ppr
ess
io '(
nd d
es
)ar
tic
les
(いくつか(全部)の冠認の抹消)ということも可能です.前出 (
p.3
8)の etude
ぬ f
ran
<;a
isも e
tud
ierl
efr
arn
;ai
sの名調{じとも言えます.

d
. 名詞化した動調からの動調性の消失

① l
apr
odu
cti
ond
egaz ガスの生産
du ガスの錨(膏
I
II. 無冠詞のケース 93


@ leq
uipem
entd
esu
sin
es 各工場の設備投鐙(または段備)
ゐ voy
age (
des
ki)旅行(スキー) 周具

①の上段例は(c
.)の例同様,無から有を生産するのであり ,deと gazの
聞に du(ある分量)が省略されているケースですが,その下は,ガスという
分野があり,その分野の生産高を意味し,動調的な性質が消えてしまってい
《ガスというもの》の生産Jとも受けと
ます(上述の硫酸の場合と同様に, 「
ることもできます).②の上段では, e
qui
perJ
es us
ine
s (全工場に設備を
設置する)という動詞の意味と,
「設備」という単に《もの》を表わす意味と
の両様の解釈が可能ですが,その下の例の equipeme
nt は 「装備Jという
《もの》以外意味せず,名詞補語の voyage と s
kiは形容詞的に先行する名
詞を修飾して熟語となり , 冠詞をもちません. 一般に r
eal
is
er,p
rod
uir
e.
f
abr
iqu
er,r
eco
lte
r,c
uei
lli
r,e
qui
per等,「ものを《出現》させるJ動調の
名調形は,行為の結果としての「産物Jを意味するとき, deの後の名調は形
容調的にその内容を示す機能のみとなり,冠調をとりません.


ia
ppl
ica
tio
nd epomma de 軟膏の塗布
dure
glement 規定の適用

の場合は,動詞 a
ppl
iqu
er の持つ,少し異なる二つのエュアンスが名詞に
deは具体的に「どのポマードJ
現われたのですが, pomma ,「分量J等のい
かなる情報もない状態なので無冠詞(de)
¢ となる (
> del
a,d’
un
e,d
eb伺 u
-
coupde 等の情報を加える ことは勿論可能)のに対し, r~glement は,すで

に,そこにあ って,どれかわかっている規則なので, その印の r


le
Jが付く
のです(p
.14
1).

e. 名調の虚(de
)と実(du)
ec
battement d r
eur ungo~t d
ecamembert
ぬ legout du
動停 カマンベール的な味
心践の鼓動 カマンベールの味

∼ dec
ceu
r は全体で一つの単語を感じられるのに対し ∼ duc
reu
rは
94

「心臓があって,それが打っていること Jを意味しています.
何事かによる感情の現われとしての脈動を感じると,胸がどきどきする
(
avo
ird
esb
att
eme
ntsd
ecc
eur
)のであり,心臓の話をしていて,その鼓動
が正常であるとなれば, Lebattementd
ucc
eure
stn
orm
al. となります.
Qaaung
outd
ecamembert.(カマンベールみたいな味がする.)と言ったと
きには,カマンベールはそこに実体としてはないのであり, Jen
'ou
bli
epas
l
ego
fitducamembert. (カマンベールの味は忘れない.)と言ったときは確か
に食べたことのあるカマンベーノレと呼ばれるチーズが実体としてまず存在し,
その味について語っているのです. cin~ma (
res
tau
ran
t)d
e/uq
d u
art
ier(

町の/この町の映函館(食堂))の対立は,例えば日本語の「町道場J(道場の種類)
と「この町(実際に存在する)の道場jに対応するのも同じことです.という
ことで,私は名詞の「車Jと「実Jの寄在としてとらえています.「女の尻ば
かり追いかけている男Jを c
our
eurd
eju
pon
s,c
our
eurd
efi
ll
es (スカート
追い,娘追い)と言い,「もてる男 Jを bourreaud
esc
ceu
rs(ハートの死刑執行
人)と言います.これも豆主主ハートは「皆殺しになる」(実)のに対し,スカー
トや娘は一人位はつかまるのやら,一切その成否は不明(直)です.

sI
① de s
ign
esI
def
ati
gue 疲労の色
R l
esI I
ゐlac
irr
hos
c 肝硬変の徴候

の場合も,①ではまずあるのは「d
ess
ig伺 J(いくつかの徹子)であり ,f
n ati
-
gue(疲れ)は原因と思われるものの種類にすぎない(虚)のに対し,②では
l
「ac
lrr
hos
e」と命名される状態がまずあって,それの l
ess
ign
es (すべての
徴候〉ということです.
l
nst
itu
t d'~tudes p
oli
tiq
ucs C
ent
red'~tudcs p
oli
tiq
ues
d
eJh
aut
cs~tudes ~ E
col
edsh
e a
ute
set
uds∼
c

般脊,研究機関の名称は,虚/実,よりも,抽象(普通)/具体,の対立を思
わせます. 最も一般的なかたちである「~ d'~tudes ~J は,形容罰的に大ま

かに分野を示し,「∼ d
es(
∼)e
tud
cs∼」は,画然とその分野を仕切る.::..
.
ア γ スがあります.例外的に l
nst
itu
tゐ h
aut
cse
tud
es~conomiques, I
n-
I
II. 無冠詞のケース 95

s
tit
utN
at.d
esE
tud
es demographiques の命名も見られました(Quid,
3年版).例えば S
8 oci
et ’
edet
ude
sfr
anc
o・j
apo
nai
sesとすればフランス学,
日本学のすべてを含み, S
oci
eted
ese
tud
esf
ran
coj
・ap
ona
ise
s とすればこ
の二分野が関連し合う範囲に,具体的に限られてきます.
冠詞があると独立した名詞 (
名調群)になるのを感じることが,冠調の役
割の理解につながります.そして逆に deの後に無冠詞で続く名調は,先行
する名詞を補って熟語的な,まとまった単位を構成することが実感できます.
s
ign
esd
efa
tig
ueI
duc
hev
al 馬の|疲労の色
s
ign
es♂
ドnegrandef
ati
gue 大変な疲れ|
の症状
のように怠味の単位を感 じとれば, ユュアンスまで把握できます. しかし
f
ati
gued umondeI
uvoyage(旅行疲れ) ;championd deboxev
f.グシングのl
世界チャンピオン)のように,聞に冠調があっても結合度が高〈熟語に近くな
り,その熟語に形容調的に名詞補語が付く場合もあり,教条主畿は禁物です.

f
. 名調の磨耗
mald
emer ve
det
ted
ecinema f
rui
ts demer
el
d ar
out
e el
d atele
vis
ion p
rodui
t el
sd amer
船酔い 映画スタ ー 海の望書(貝,うに等

車酔い テレピのスタ ー 海産物

deの後の無冠詞の名詞はすべて,長年の使用のため独立性を失い,前の名
詞と完全な熟語を構成しています. 日本語でも 「
《ふな》酔い」と一語になっ
ており,その歴史の長さをしのばせます.冠調を残す方は,新しい単語か分
野意識の強い名調の使い方です.malぬ r
ail(汽車酔い), mald
el'
ai
r(飛行
機酔い)等は安定しているようですが, mald
ero
ute は耳にします.また,
mald
evoi
tur
e は自然な形です
. 新しい組み合わせが出来るときは,よく
使用される類縁の表現に準拠するようです(code (
acc
ide
nt el
)d ar
o:t
te
;
armee(
hOt
ess
e)d
el'
ai;l
r ar
ou
te
,ler
ai
letl
'a
ir;a
cci
den
tdeu
l1
it
ure:交
通法規(事故)/空軍(スチ a ワーデス)/道路,鉄路,空路/自動車事故等).
v
ede
ttedushowb
usi
nes
sとなれば,分野,《最近度》が歴然です.
96

① l
eVa
l d
e Lo
ire ロワ ール渓谷 (
池波)
② l
espays d
ela ロヲール川地方
③ unf
leu
ved
eCoreeduNord 北朝鮮の川
c el
d ’
It
ali
eduNord 北イタリアのJ
l
l

①は熟語となった旧地方国名で,②はロワーノレ1
1
1があって,その影響下に
ある地方という ことなのですが,これも使用頻度等の関係で有冠詞にもかか
わらず,ほとんど熟語のようになっています.@は名詞二つで女性国名なの
で,フランス~と同じ扱い,④は単にイタリアの川なら fleuve d’
It
ali
eで
すが, ≪
l ’
eNord≫ の範囲に限られたイタリア(ll
tal
ie)という地方(l
eSud
,
eCentre等に対置される)があり,そこを流れる JIという 順序になります.
l
un f
leu
vedA
si

'e/unf
leu
ved
el'
Ame
riq
ueduSud も同じ理由です

① l
aca
pit
aled
elaF
ran
ce,d
el’
Iran フランス,イランの首都
② l
epr
inc
ipa
lfl
euv
edel
'()I
グ t
ali
c イタリアの汲重要の河

① で は,「首都という一国に唯一の町Jは 「
laFrance という 国(他にも
国が込存在するという意識がある)」に所有されているのであり,@では,最
上級 的なユュ アンスをもっ形容詞が名詞を I
tal
icから独立させる (
p.79多照)
のですが,日euve と I
tal
ic の熟語的な結び付きを強く感じると p
rin
cip
al
は Heuved’
I
tal
ieに掛かるということも出てき ます.
l
epl
usl
ongf
leu
vedeFr
anc
e フランス で扱も長い川
l
apl
usb
ell
ere
εio
ndeFranc
e ,, 美しい地方

は,熟語的に結び付いている「フランス河川J
,「フランス地方」に形容調が
掛かっているのです. un p
eti
tfl
euved
el'
Ita
lie とい うかたちも見ました
が,日本語で, 「フランスの首都」, f II
イタリアの小河JJ と言いやすく,「フ
ランス首都J
,「イ タリア小河J
IUは不自然で言いにくいのに対し,「フラ γス
港J(
por
tdeFrance
) 「イタリア河J
, IU(
f
teuved
'It
ali
e)の方はやや無理が
少ないように思える(私個人の感じ方か?)のとある程度対応するようです.
個性を与えられた名詞は独立し, 「のJでもって切り離されるのでしょう .
I
II.無冠詞のケース 97

基本的には,二つの名詞が完全な熟語でないとき,第一の名調が定冠詞を必
要とするときは第二の名詞も冠詞をとる場合が多くなることが見られます.
J ’
amaisond'A
utr
ich
e(オーストリア王家), P
his
toi
red
eFrance(フランス史)
等は熟語ととらえられ, J
age
ogr
aph
i el
cd aFrance (フランスの地理)は 2
語と感じられます. l
e(un
)rid
o eFrance(フラソス主)と l
e(un)p
rem
ier
m
ini
sted
r el
aFrance (フランスの首相)にも l語と 2語の遭いが明らかで
す.

g
. 一部か全部か
amateurd
e Ivin amateurd
e I
musique
c
onn
ais
seu
rduIlat
in c
onn
ais
serd
u aI
el l
it
ter
atu
re
ワイン(の)|愛好者 音業(の)|愛好者
ラテン語の|専門家 文学(の)|専門家

専門家は,各分野を研究対象として包括的に扱うので, 定冠詞付きの名 調
を従えますが,アマチュアは, 一部的にしか各分野と取り組まないので,定
冠調の総合性はありません. deの後の名詞が 「
その意味するものの《一部》
か《全部》か?J
,「熟語の《構成部分》か《独立語》かりを見極めることが
「冠調は 《
無し》か《有り》かりのカギであり,それを感じ取ることがニュ
アンスまで読みとる,つまりフランス語が本当にわかる ことにつながるので
す. c
onn
ais
seu
rには, env
in,en musiqueと続けるのが一般的です.
また,後の名調に定冠詞が先立つ時は,特別な文脈にない限り,先行する
名調の前にも定冠調がきます.後の名詞が範囲を決めるためです.最後に二
種類の例を出して,この項を終えます.

egrouped
① l esAmericains (あの)アメリカ人達の(例の)グループ

ungroupedAmericains (何人かの)アメリカ人(でできている)グル
ープ
② m d
e
d
esc
hev
eu(
x)d
'uef
n e
mme
(s) 女性の妥の毛
J
e el
d a
J
es <
ks
98

②の場合, 2
0通りの組合せが可能ですが, 4組は成立しません.それぞれ
の意味を考えてみて下さい(p
p.1
10∼11
8,1
36∼1
43,2
07∼214参
照).

7
. parler¢
,parlerd
e,p
arl
erdu について

前項の延長線上にこの問題の解決があります.

① p
arl
er t
our
ism
e 観光の穏をする (動詞句)
② d
eto
uri
sme 観光に触れる (一部的)
@ ut
d o
uri
sme 観光を諮る (全体的)

①は完全に,《観光話をする》というような新しい動調になったものと考
えてよく, t
our
ism
eは副詞的に動詞の全体に浸透しています.@と@に
ついては, Cep
ass
agep
ared
l et
our
ism
e.(このくだり(一節)は観光に触れて
いる./観光(という分野の一部)が取り上げられている.)と, I
Ivap
arl
erdut
ou-
r
ism
eal
aco
nfe
ren
ce. (彼は講演で観光について語る./観光問題を包括的に(尊
門的に)取り 上げる.)の差を感じなければなりません.名詞を amour,p
oli
ti-
q
ue,s
cie
ncs等に置きかえて考えてみて下さい. Onnes
e aur
aitp
arl
erd
e
r
acefran~aise. (フランス人種(という語)をもちだすわけにはいかなし\)と言う
とき, l
ara
cef
ran
伊is
eと呼べるものは,まさに実在しない Oaの不在)こ
とが明らかです.「フランス人種というものが存在して,それについて語
る」のではないのです.
R.Radiguet の LeD
iab
leauc
oゆs(肉体の悪魔)に次の一節があります.

Vcxequel
lcmep
arl
ate
tud
es・

彼女が学業の話を持ちだしたことに自噂心を傷つけられ…

自分が若すぎるので他の話題がふさわしくないかのように,「彼女が学校の
勉強のととを話題にしたj のに傷ついたので,彼女は①「学業に関する話を
したJのでも,②「学業について語ったJのでもありません.①が p
arl
er
d
'et
udc
sであり,②が p
arl
erd
ese
tud
esであることはおわかりになった
と思います.
I
II. 無 冠詞のケース 99

a
.不定形容詞等による無冠調
a
ucu
n,c
haq
ue,m
ain
t,n
ul,p
lusd
'un
,pl
usi
eur
s,q
uel
que
s,t
ous
,to
ut
等,数量を示す不定形容詞は,それぞれ pasu
n,t
ousl
es
, beaucoupd
e,
pasu
n,d
es,d
es,d
es,t
ousl
es
,to
utl
e にほぼ対応し,質 ・類を示す不定
形容詞 c
ert
ain
,qu
elq
ue, n’
importe q
uel もそれぞれ u
n,u
n,uns
ans
d
ist
inc
tio
n(無差別における一つ)に近い意味を持ち,名調に先立つとき冠詞
による情報の重複を避けます.
Di
ver
s(諮々の),d
iff
ere
nts(色々な), c
ert
ain
s(ある複数の)は d
esに近似
した複数のニュアンスを持つので冠詞の必要がなくなります.

D
ive
rsproblemeso
nte
ted
isc
ute
s.
各種の問題が討議された.

D
ijf
ere
nte
sra
iso
nso
ntc
ond
uitac
ett
ede
cis
ion
.
諸般の事情がこの決定に歪らしめた.

G
ert
ain ’
shommesnelontpasv
oul
u.
ある男達はそれを望まなかった.

不定代名調ともなる不定形容詞 a
utr
eの用法は容易ではありません.

① ・
Donnezm’
en u
n-aut
re
. Uなのを(同じものをもう)
.
I
J 一つ下さい.
d’au
tr
es
. いくつか
② Donnez 加t
-moi l r
e
. もう一つの方を下さい.

③ C’
es
tunF
ran
c;a
iscommeu
n ありふれたフランス人です.
a
ut
re
.
④ F
ait
escommel
esa
ut
re
s. 他の人達と同じようにしなさい.


⑤ Commed
ira
itl
'a
ut
re
. だれかさんならそう 言うところだ.

@ lau
trequel
uinel
edi
rai
t 彼以外の人はそうは言わないだろう.
p
as.
⑦ I
Ietdevenuu
s nau
tr
e. 彼は別人と(のように)なった.
③ a
ut
re
. 彼は以前と変わってしまった.

R c
’e
stu
nea
utr
ech
os
e. それは別のものだ.
100

⑪ C’
eta
s u
trec
Mse
. それはことが遣う.

@ Personned
’au
treneI
’avoulu
. だれ一人他にそれを望まなかった.
⑫ j’
aivuun倒 的 f
ilm
. もう一つ(別の)映画を見た.
d’
au
tre
sfi
lms. 他にいくつか
⑬ l
’a
utr
ejour 先日
⑪ 抑制的j
our またJU
の日

@ JEest抑 制 的. 「僕」(なるもの)は別の人間なのです.
@ L'
enf
er,c
’etl
s e
sau
tr
es
. 地獄とは他者のことだ.

買を追って(無)冠調+ a
I
J utr
eの意味を見ていきます.①は un+名調で表
わしうるもの(unl
ivr
e )を「あと一つ(ものは同じ)J
,unepomme ,あるい
は「別なものを一つJの二様の意味が考えられます.非可訴のものの場合
(
cae等),「もっと Jの意味には e
f nco
re(
enc
oreunpeu
)と雷うか, une
a
utr
eta
sse(もう一杯)のよ うに単位を示す語の援用が必要で,「別の」を意
味させるときには, unea
utr
eso
rte(別種類を一つ) のように種類の異なる
ことを示す語を加えなければならないことから, a
utr
eは可算のもののみを
「別なのをいくらかJが,“ d’
想定することがわかります. aut
res≫となるの
は,複数形の名調が略されていて,先行する形容調 a
utr
es のせいで, l
es
の必要がなく(p
.28下段参照)「部分Jを示す deしか現れないものと考えて
下さい.②の定冠詞は二者摂ー(l
’un ou l
'aut
re)において,最初のもの
(
Iun
’ )ではなく,残ったもの(すべて)の方(I
’au
tre
)であることを意味しま
す.残ったものが複数なら J
esa
utr
es(残り全部)となるのは当然です.
③では「多くの中のどれでもよく て,特徴を持たない,本人以外の一人J
を,④は「他の全員」を意味します.
@は日本語で言う「だれかのせり ふじゃないがJと同様,「だれかJはだ
れでもよい人(un
)ではなしだれかに決まっていて(I
’),かつ厳密には,だ
れだかわかっていなくていいのです.@は逆に彼以外ならだれでもいい(un)
のがよくわかります.
⑦は別の人物(una
utr
ehomme
)となったのであり,多少とも 「立派に
I
II. 無冠詞のケース 1
01

なったJようなニュア γス含伴うのに対し,@では a
utr
eは形容詞であり,
ほぼ d
iff
ere
nt同様に,「変ったJ
,r 同 じ語原の a
違ってしまった ( lte
re(

Jという意味で,むしろ 「悪くなった」よ うな感じがあります
質した)を参照) .
3 は「実在のもの(こと)
Jを踏まえて, 「それは別のもの(こと)の一 つ
だ Jを窓味 し
, ⑬は,「ものが違う Jと形容詞的に 「それ(c
e)」を表現します

@は, quelquec
hos
edenouveau(何か新しいもの), r
iend’
in
ter
ess
ant

何一つ面白いもの…) ;等と同様の中性代名調の後につく形容詞の用法です.⑫
は,①と同様の理解でよ く,状況によっては「私は(それと)遭う映画を(

Jとも受けとめられます. d’
つ,いくつか)見た. au
tr ’
eは dau
tre
s と発音
が同じなので注意が必要です.また d
esa
utr
es(不定冠詞の複数である場合)
は俗語で,正しいフランス語では現われることはありません.主語となる場
, D’
合 aut
ress
ontv
enu
s.(何人か他の人達が来た.)のように, rde+autres(

容詞)+名調の省略Jのかたちをとります(①の場合と同じ).

⑬ lau
tref
ois(
dimanche,semaine
,annee
)等ともいいますが,これは
l
「今」に,「あの時 (’
au
tre∼)」を対立させ,時を二極化させる言い方です.
定冠詞は 「もう一つの方Jという感覚を表わし, 日本語の「この前のJの感
じに近いもので, ある不定の(un
)時ではないのです.これに反して@はど
れでもいい不定の(un
)日を意味 します.
⑬ は A.
Rimbaud(
Let
treaGe
org
e う,⑮は J
skambard .-
P.Sartre(品川
c
lo
s)の言葉なので原文を感 じとって下さい.
meme も変な不定形容詞(代名詞)です.
C’
e
stl
ememe(
nom
). 同じ(名前)です.
J
’a
iac
het
elameme. 同じものを買った.

と言うとき,上の例では完全に同ーのものを指しますが,下の例のときは,「も
のJは同じであるはずはなく,「同じタイプのものJを「私も一つ買ったJの
だから, 論 理的に考えれば, J
'a “
iachete une≫meme. となりそうなも
の.この辺がフランス語の理詰めの限界でしょうか. Unmememotpeut
a
voi 玄 関n
rdeu so
ppo
ses
.(同 じーっの単語がニつの反対の意味を持つこ
とがある)のように,同ーの単一物に複数のものが対応するときの unは
数調です(詳しくは p
.11を参照)・
6
102

付録 I
, (
198
6年度日本フランス語フランス文学会春季大会(於立教大学)発
表の原稿に加筆した.)

L 否定文における不定冠詞,部分冠詞の保持

1
. 動詞が単独で名詞に先立つ否定文
Jenemangep
asde∼.のように否定された動詞に後続する直接目的格
の名詞には,普通,一部数,量を示す d
u,del
a,d
es,u
n,une(便宜上「一
部冠詞」と呼ぶ)の代りに deが先立つ.ここでは案外頻度の高い一部冠調
の残留する場合の分類を試み,次いでその原因を考察し,明快な理解に達し
たいと考える.私は次の 1
0の c
ate
gor
iesに分けてみた.名詞が完全に否定
され p
asde+nom となる場合は, c
ate
gor
ic0
.)とする.

) 属調となる名詞には否定時も必ず一部冠調が先立つ.
1
Cen’
estp
asdut
he. これはお茶ではない.
) 状況補語のみにかかる否定(以下は,すべて直接目的補語)
2
Jenemangepasdupaint
ousl
esmatins!

紘はバンを毎朝は食べないよ!
一可二二「一一一
2’)条件下の否定
Onneconduitpasunev
oit
urequandonabu!

艶 主 主 事 を 盤 戸 主1

) 修飾部分の否定
8

Jc尚 E芋une 市竿h 楽な人生ではない.


寸二一一二コ一一
) 訂正を予期する否定
4

JenemangeE竺~坐, mais dur


i. ~竺旦~, mais d
z eux
)
I - -f
一一 一 | ↑

地並区,ご飯を食べるのです・ (宅当~, ニつ)


t_J
I
. 否定文における不定冠詞.部分冠舗の保持 1
03

5) 否定後の強調のための u
n,d
es
1n’
1 ya① p
asunc
hat (@pasde
ski
lom
とtr
es)
.
L.
了 tー

猶一匹いない.何キロもはない.

) 反語的否定疑問文(実質的肯定)
6
N’
av
ezvouspa
・ sunemere?
お母織がいらっしゃらない?(いらっ しゃるではないですか.)

7) 肯定,否定両様の答えの可能性を持つ否定疑問文
N’
av
ez・
vousp
asdel
amoutarde? からしはありませんか?

) 否定形をとる肯定表現
8
I
ln'
enprendp
asmoinsd
esd
eci
sio
ns.
そんなことに関係なく彼は裁断を下し続ける.

) 名調が量的にとらえにくいため,p
9 asde(
du)が成立しない場合
Jenecomprendsp
asun(
quelque
s)Japonai
s.
一人(何人カ今現解のできない日本人がいる. (
unは総祢をも窓味し得る.)

1
0) un が熟語の一部であるとき
1n’
1 yje
tt suncoupd’
epa c
ei
l. 一管をくれない.

l
)のケ ースから詳細に検討する.
C’
e
stdut
he. に対して
A .
. B

Cen’
e
stpa
sdut
he. と
, B が不変でなければ不等式は成立しない

A ¢ B

≪Cen’
e
stp
asd
ech
anc
e (L
.持 ePe
t
itp
rin
ce , 1
)は 1n'
estp
as(
11n
'y
ap
as)d
ec .の意味であり,叫 Cen’
hance e
stp
asdej
eu Z
.沖 (1
句ied
ansl
e
m~tro),棋 Ce a’
e
stp
asd
ere
fer
enc
e.沖の deは前置詞である.どちらも不
等式ではない.
2
)の例題では否定されているのは t
ousl
esmat
ins であり ,今の時点で
食べることは否定されておらず,今,それを食べながらの言葉でもありうる.
ただし, Jcnema
ngep
asd
evi
and
e pourl
emoment. と言う場合は,
104

今のここの時点で食べることが完全に否定され,食べないことを知らせるの
が主眼であるので, pourl
emomentのような期聞を限定する補語は名調を
実体化(duの出現
) しにくい.
例えば次のような状況補語群にはその能力が弱い.

m
ain
ten
an, am
t idi
,au
jou
rd’
hu
i, demain, en e
te,c
ett
ean
nee
,
pendantt
roi
smo
is, auJapon, chezl
ui
, pour(
pen
dan
t)unmois
e
tc.
ところが, Jenemangeraip
asd
elaYiandepourl
ong
tem
ps.は
, e
ter
-
n
ell
eme
nt等のように今は肯定の意味を持たせ,未来における否定を示す状
況補語が現われると,一部冠詞が保持される.
2'
) )に講じるケースである.「飲んだ時Jに限って運転しないのであり,
は 2
事実,事(unev
oit
ure
)を運転してしかられていることを思わせる文である
(一般論なら当然, On ne c
ond
uit ~as de v
oit
ure quand∼.が普通).
qu
and以下の代わりに s
ansa
voi
rdep
erm
is悦許なしで), endormant
(限りながら)などとすることもできる. Onn
'ai
mep
asunefemme s
i on
n’
es
tpasr
esp
ons
abl
e!(責任を持てないようなものは,女にほれたりするな!)は,
まさに一人の女性(unefemme
)を好きになった頼りない男に対する非難の
言葉である.
3)の場合には f
aci
leが否定されており, unev
ieを有することは自明の
文である.Jen’
a
ipa
sun
eep
ous
ebi
enf
ide
le.(あまり貞節な裂は有していな
い.)となれば事は面倒である .unej
oli
eep
ous
eを持っていても p
asa
品le
かゅ
では,痛し庫しである.
I
lso
nteud
esd
ebu
tsd
if
fi
ci
le
s. (彼らの社会人としての出発は困難なもので
あった.)という文がある.これを否定にすると, I
lsn'
ont paseud
esd
e-
but
sdi
ffi
cil
es. となり,これも向らかの人生初期を持たなかったということ

, a
うり得ないので当然 d
esが残る.しかし, d
iff
ici
lesを f
aci
lesに代えて
みると, I
lsn’
on
tpaseud
ede
but
sfa
cil
es.(
deb
utsf
aci
lesをそっくり否
定し,他種の d
ebu
tsの存在は念頭にない.)となりやすい. d
ebu
tsf
aci
les
は a
voi
rde
sde
but
sdi
伍ci
lesのように言い回しとして,確立していなし、か
I
. 否定女における不定冠詞,部分冠詞の保持 1
05

らと思われる. I
lsn’
ont paseu une(
des
,d’e
) n
fan
ce(
s)f
aci
le(
s)(
di伍−

c
ile
(s))では 3ケースとも可能であるが, uneの現われるのが最も平均的の
ようである.彼ら兄弟に共通の一つの e
nfa
nceであるのか,それぞれの少
年期(chacunsone
nfa
nce
)を意味するのかのどちらかであろう. d
es∼ は
様々な少年期, d’
enf
anc
e∼で・は,「楽な(困難な)少年期」の全体が,他を
祖定することなくそっくり否定されている. Jen’
aipasd’
amisr
ich
es.と
でもなれば, a
misr
ich
es の全体が否定され,他の amisの存在を思わせる
=ュアンスはない. (
ric
hesのみの否定ではない.)
同様の例としては,

Nepasa
voi
rde
spa
ren
tsc
omp
reh
ens
ifs
. 理解ある両親住持たない
.
Jenemangepasdel
aviandeb
ienc
uit
e. ウェルダンの肉旦食べない.
d
esD
ura
nd. デュラン家

等が考えられる.「両親は存在するが,その種ではない.
J,「その種の肉が存在
して,それを食べない」の意である.

4
)の文は 1
)のケースに議じる.
Cen’
es
tpa
sdup
ain ’
,maisces
tdur
izquej
emange.

と分析できるからである.これが訂正の意図を内包せず,第一節を終える時


Jenemangepasdeviande
,maisj
emangedup
ois
son
.
のように当然,完全否定形になる.二つの独立節に分かれていても,次例の
第一節には訂正の意図がある.

Led
isc
ipl
ener
eti
entpasunel
e<;
on:i
lpa
rti
cieal
p ade
cou
ver
te
del
ave
rit
e.
第子は単に学闘を習得するのではない.真理の発見に参画するのだ.

次の強調の unと同型であるが,後続の説明文が前文を ma
isのユュア γ ス
をもって補足する・ 1
1n’
a 宅主 enfant:iladeseぬ nts. も同様のケ
ースである.
1
06

)①は「ー芭もいなし、Jと不在を強調しているのであり ,② は d
5 es,つ
ま り「多いJを否定し,unと d
esを否定する好対称の用法である .俗語で
I
In'
yenap
asd
est
as(
desm
ass
es)
. (沢山はないよ.
)という場合も@と
同様である.

め この例題は自 明の存在肯定を反語否定でさそっているのだから冠詞
は消える訳にはいかない.

7 )に近似しているが, N’
)は 6 ave
z・vouspasdemoutarde? (からしはな
いのですか?)と紙一軍である.答はいずれの場合も肯定,否定の両方を惣定
でをるが,del
a の方が moutarde があって当然の感が強いぐらいの差で

あろう. Donnezmoidel
amo
uta
rde
. (からしを(少し)下さい.)の言い変え
とも 言 える. N'ya
-t-
ilpasung
uid
e? (ガイドブックはないか?)も問織の倒
である.
I
Ifa
utv
oirs
'i
lsnep
res
ent
entp
asd
ess
imi
lit
ude
s.(相似点が現われてい
i以下は,「ないことをJ
ないか砲かめねばならない.)のような文においても, s
ではなく,「あるのではないかJを意味している.

8
)とれは否定の形はとるが,内容的には全 〈肯定の文である.I
Incprcnd
pasmoinsded
eci
sio
ns.は「より少数の決定をなすわけではないJ(同量あ
)では en∼ mo
るいはより多くの決定)を意味するのに対し,8 insを否定
することで pasが相殺され,次の二重否定の文に通じる.
Jencl
uin
icp
asd
esd
ett
es.
彼に(いくらか)借金があることは否定しない

Jencs
uispass
anse
ssu
yerd
esd
lef
ait
es.
私も(何度かの)敗戦の自にあっていなくはない.
Celan’
empechep
asJ
esa
cci
den
tsdes
cpr
odu
irc
.
そのことは事故(
一般)の起こ るのを防ぐわけではない.
Jcn’ig
nor
epasJ
esde
boi
rcs
.
草Aも失窓(というもの)を知らなくはない.

9
) この例題は q
ucl
quc
sの否定という意味では 5
)②と同様であるが,
I
.否定文における不定冠罰.都分冠詞の保持 1
07

対象に変化を及ぼさないこの種の動調(aimer
,ig
nor
er,e
tc.
)による名調の全
面否定には定冠調が必要で pa
sde
;pasdu(
del
a)による名調の量的把握は
できないのが特徴である.まずものがあって, それに働きかける(かけない)
という意味を持つ動詞に名調の実在が,つまり冠調が必要という ことである.
1
0 sdecoupd’
) ≪pa r
ei
l≫は無理だが,unの《熟語加入度》が低けれ
ば, m coupdemain (
dep
ie, d’
d Et
ate
tc.
)→ p
asdecoup demain
(
dep
ie,d’
d Et
ate
tc.
)が当然である.

比較のための各種例題
Cat~gories

Jenemangep
asdel
aviandeparpl
ai批. 2
pourvouspl
air
e. 2
bienc
uite
. 3

Jeneb
oisp
asduv
i
dev
i
ndesDurand.
nchezDurand. 。
3


Nemangezvouspasdel
aviande? 7

Net
efa
ut-
ilpasu
negomme (
dup
api
er)
? 6

Jenec
onn
aispasdeFr
anc;
aisquipou
rraie
ntlefai
re. O
unFra
nc;a
isquipui
sselefa
ire
. 5
de
sFran<
;aispourc
ela
. 2

Jen’
a
ipa
sd '
ami
spourrins
tant
. 0
unamipourlefa
ire
. 5
dsamispourm’
e ennuy
er. 2

.
Jen’
au
raipasd'
amisauJap
on. 0
d
e

d
samispourt
amispourt
ou
o
j
o
u
u
j
o
r
u
s
r
.
s
.

2

Jen’
a
ip舗 a
che
tedeviandecejour・l~. 0
delaviandepourc e l
a. 2
de(dela)viandeto utdesu
ite
. 0
ρ)
1
08

2
. 準助動罰が先行する場合の否定文
1
) Jenev
ais(
veux
,pe
ux,d
ois
)pasmangerdep
ain
.
私は(これから)パンを食べるのではない.(食べたくない.等)
が自然な形であるが mangerの代りに p
ren
dreを使うと ,Jeneva
ispas
pr
endr
edup
ain
.(パンをとらない.(パンにしない.))も自然になる.この動詞
には mangerに比べて「選択Jの感覚があり, Cen’
e
stpasdupainque
j
epr
end
s.(パンではないですよ,私が選ぶのは.)のニュアンスが現われるせい
のようである( 4)を参照).
) Jeneveuxp
2 as① p
ren
dred
ede
cis
ion
s.決断を下したくない.
② l
uif
air
edep
ein
e.彼に怒しい思いをさせたくない.

①は名調が全面否定され冠調は浮上しないが,②の場合,話し言葉では

l
uif
air
edel
apc
ine も耳にする.
@①@@@@@⑦③

h
n
a

a
e

m
e


nr



J

9
Lw

Jcneveuxpasf
air
edes
ki
.
Jcnesa
ispas f
air
ede{
du)s
ki
. (
duの場合は@に準じる)
fa
ireleth
e.
eplu
cher田 e(
le
s)p
omm
e(s
).
t
rouvcrd
esplac
es.
r
edige
rlesl
ctt
rcs
.
J
OUerdup
iano
.
Onned
oitpascon
dui
reunevoi
tur
eene
tatd
'iv
res
sc
.

@は f
air
edus
ki(スキーをするこ と)が好きではない.①は 「スキーをし
たくないJ で普通の否定.@はスキーを(或る分量)する能力がなく,③は
《お茶立て》という分野(l
eth
e)技能(術)(お茶を或る分量入れるのではない)
を持たない,@は強調(une
)で r
1ンゴーつむくことができないJ のニュ
l
アンスがあるが, Jcncs
aispascon
dui
reun(
le
s)c
ami
on(
s).(トラックの
, unは文の意味からそのようなエュア γ スを持ち
運転はできない.)の場合は
えない(l
esは「分野Jを示すふ否定されているのは, fトラックを運転す
ること(con
dui
reunc
ami
on)
Jであり, Jenccon
dui
spa
s decamion.
I
. 否定交における不定冠詞,部分冠詞の保持 1
09

のようにトラック自体が否定される場合と異なる.@は「席取り j が下手
(見つけるべき席は「いくつかJである)を意味し,⑤は,③と④の l
es
の場合と同様である.また⑦の duに含まれる deは手段を表わす前置調
である(j
oue m instrument).③は 2’)に準じ conduireの否定であ
rd’
, unev
り oit
ureは明示されずとも成立する文である.
) 従続節の主節による否定
4

Inef
I autp
asquevousmangiezdepai
n.
fas
sie
zdesot
tis
es.
p
ren
iezdupain
.
等のように普通,従続節が完全に否定されておれば当然 deになるが, pr
en-
d
reはやはり painの実在位を強く感じさせ, duを時ぷ(p
p.175∼178
).

結蹟

以上のような例題とその分析から次のように推論される.
I
. 名詞が完全にその存在を否定される時は,部分冠調ではその存在を示
す 定冠詞がなく(p
.88
), deは,定冠調の導入する名調の一部であることを

指示する役割を失って,前後の語を結びつける本来の前置詞の機能を回復
する.逆に定冠調が deの後に残っている限り(d
u,del
a,d
es)
,名詞の表
わすものは消失しない.不定冠調 unが存在を示す名詞を否定する場合 も

pasde∼でゼロ数を示す・E
笠旦旦が unの否定である場合は,名調の表
わすものは不在とはならない.一一
2
. 肯定形においても否定形においても,不定冠詞 un(
une
),d
esは,名
詞が表わすものの実像の輪郭を呈示し, deには 《造型性》がない.
3
. かくして pasde∼における deは
, beaucoupde∼等の場合と同
様に,名調性を回復した副調が後続の名詞の数・量を示すようにするのがそ
の機能であり,よって pasdeは,『ゼロ量のJを意味する.これら肯定,
否定の副調は,deの後続がなければ,当然先行する動請の限定にあたる.
4
. unと d
esを数としてとらえ, unは「ゼロ数」を際立たせるため,des
は「多数Jの否定のために p
asに続く用法もある.
1
10

I
I. 前置詞 d
eによる名詞の結合の
非論理的に見えるケース

Nomsr
fon
isparl
apr~position DE と題する G.Guillaumeの一章が
あるが,これによっても明らかでないケ ース,一見非論理的に見えるケース
を取り上げ,より簡明な結論を導くことができないか検討する.

日常的で典型的な例 1
0組 (a は定冠詞が必要, b は無冠調のケー

1) a. p
rixNobeldel apaix ノーベル平和賞
b. demedecine(
delit
te- ノーベル医学(文学)貧
r
atur
e,etc
.)
2
) a. expos
itiondelamachineagr
ico
le 農業線被展示会
b
. depein
ture 絵画展
3
) a
. s
alo
nde! '
au t
omobil
e 自動車ショ ー
b
. e
xpo
sit
iond’automobil
es 草橋展示
4) a. r
ele
vedescondamnes 受刑者一覧
b. denotes 通信簿
5) a. s
tru
ctu
reduf r
an1
1ai
s フラ ンス結の精進
b. c
oursdefr
anc
;ai
s フランス語講座
6
) a
. e
nse
ign
eme
ntduf
ran
c;a
is フランス語教育
b. en
seigna
nt(pro
fess
eur
)defranc
;ai
s フランス語教師
7) a. hi
sto
irede(l
a)litt
era
tur
efr
anc;
ai
se フランス文学史
b. di
xs i
ecl
esde 1
0従紀に亙るフランス文学
8) a
. o伍C e dut ouri
smc 観光局
b
. a
gen
cede 観光社
9
)a . r
epiquag
edur i
z 回纏え
b. des
aladc
s(t
oma
tcs
, サラダヨ~(トマト)の纏え嘗
e
tc.
) え
I. 前置詞 d
I eによる名詞の結合の非論理的に見えるケース 1
11

1
0)a
. t
rans
pla
nta
tio
n de
sarb
res 樹木の移徳
b
. p
lan
tat
ion d’ 鑓樹(薗)

順を追って解明を試みる.

l
) me
dec
ine以下は,それぞれ諸々の学問分野の一つで,学問賞の下位
区分と考えられるのに対し,平和賞は,独立分野である「平和」の及ぶ領域
を象徴的,独占的に代表する . t
rai
tedepai
x等の場合には,「平和」は条
, p
約の種類を形容調的に示すのみで .N.deph
ysi
que等と同様の扱いであ
る. f
acu
lted
emed
eci
ne(
ded
roi
t)も 同様の構成であるが, f
acu
lted
es
s
cien
ces(
desl
et
tre
s)等については, G
uil
laume も言うように,複数の名
調は,(複敬重の)構成要素の存在を明示するために,単数名詞のように,そ
の範鴎だけを残す(冠詞を落とす) わけにはいかないようである.

2
)a.は
, Las
emai
ne(
fo
ire
)duc
uir等と同様にその分野を代表する,
年に,或いは数年に一度の展示会であるのに対し, b.は二つの名詞が単一の
, de pe
熟語を構成 し int
ure は名詞の持つ自主性が少なく形容調的には−
pos
iti
on を修飾するにすぎない.

3
) a
.は 2
)a. と同様であるが,b.は
, Ony 回 p
osed
esa
uto
mob
ile
s,
の名詞化であり ,いわゆる dependa
ncef
onc
tionn
ell
e(機能的従属関係: 以
.と略記)の
下 d~pendancc f c
ate
gor
icに入る. Indu
str
iedel
acha
uss
urc
〈分野を示す)に対する i
mpo
rta
tio
n, produ
cti
on de chaussur
es(
im-
p
ort
er,pr
odu
ired
esc
hau
ssu
res
)も同様である.

produ
cti
onduson 音(と いうもの)を発生させるこ と
duble 麦(という分野)の生産高

deles
pri
t(dus
ol) 精神 t農地1が主主む{から生まれる)もの

i
ntr
odu
cti
on delapommedet
ere ジャガイモ(という品種)
r の導入
de
sidee
s 籍思想(全般)の流入

4
) a.は co
ndamnes 全員を対象とするリス ト であり, b. は relev~
d’
adr
ess
esと周縁一覧表類の下位区分(種類)である.r
ele
vedeco
mpte
,li
ste
1
12

demariage における名詞補語は第一名詞の種類を示す熟語の構成要素であ
る.なお, not
竺, ad
.res
s<:_三の復散は第一名詞との具体的な意味関係による.


bd
m‘
α∞


me
e
ee



fA
huny

U.

l
v

v
g白

03
A

FE
(全)租税の台般

OH

− −
﹄’

d
、ゐ
m



d

M
−a
L
A
会計用の台帳

l
is
ted
esv
isi
teu
rs 来訪者全員のリスト
d’
eta
bli
sse
men
tscommerciaux 企業を載せるためのリス ト
l
is
tede
smait
res f
先生J逮全員の怠っているリスト
duma
itre その先生の所有するリスト

l
is
ted
esc
and
ida
ts 候補者全員の載っているリスト
dec
and
ida
ts 候補者用のリスト


lr
ei
ldumait
rc マスタ ーの(ならもっ)目
uncoupdemai
tre 名人芸

5
) s
tru
ctu
reは, l
efr
anc
;ai
sの部分で,その所有に帰する立場であり ,
m
orp
hol
ogi
c,charme,s
ecr
et,pr
岳ci
sio
n(d
ufr
anc
;ai
s)等と同様,第二名調
の実体のある一部分である(Guillaumeの r
app
ortdel
apa
rti
eaut
out
).
これに対し, c
our
sは, e
xer
cic
es,manuel,methode,c
las
se(
def
ran
c;a
is)
等と共に,第二名詞の形式,外見であり,実体をもたない(nom def
orm
c).

un(
le)t
our
bil
londef
leu
rs l
eto
urb
ill
ond
esf
leu
rs
d’
oi
sea
ux 0
1se
aux
花吹雪 花たちの乱舞
旋回する鳥の群 烏たちの旋回

右例の第二名詞が,主体であるのが明らかである.左例の第一名詞は, u
n,
de
s に先立たれる時は uneq
uan
tit
edeのよ うな数量調的表現と軌をーに
する.

6
) a
.は dependancef
onc
tio
nne
lleであり, b
.は業種,内容等のみを
示し,第一名詞と一体と なり , 一語の構 成要素となる.

p
rod
uct
ion dur
iz 米(分野)の生産(有)
p
rod
uct
eurder
iz 米の生産者
I
I. 前置詞 deによる名詞の結合の非険理的に見えるケ ース 1
13

c
ult
uredub
le(
dur
iz,del
avi
gne
,de
sfl
eur
s)
c
ult
iva
teu
rdev
ign
obl
es
~(米, ぶどう,花)を育てること(農業の種類)
ぶどう栽局者

amou
r(p
ass
ion
)del
amusique 音楽(というもの)への愛
amateur(
pas
sio
ne)demusique 音楽愛好家

等と同じだが, c
ult
ure と同様に

r
eco
lteduh
ie(dum
iel
,dur
ais
in)
c
ueil
let
tede
sfr
uit
s
raf
fina
gedupe
trol
e
p
oli
ssa
gedub
ois(
del
'ar
gen
t)

の第二名調は,分野全体として,かっ dependancetの関係でもってとら
えられている.行為の名調イじであるこれら, c
ult
ure
,re
col
te,c
uei
lle
tte
,ra
-
mas
sag
e,r
a侃n
age
,po
lis
sag
e等は,その行為の対象となる分野を他の分野
との対立において求め(無意識的にではあっても),そのため名調補語となる
名調は定冠詞を持つ.

p
rod
uct
iondeb
le(
deg
az) (産物(一部量))
dub
le(
dug
az) (分野)
f
abr
ica
tio
ndef
aus
sesn
ouv
ell
es (産物(一部数))
del
apo
rce
lai
ne (分野)
c
ons
tru
cti
ond’
aut
omobi
les (産物(一部数))
au
tomob
ile (形容詞) (分野)

等を考えると,作り出す志のは一部的,分量で,部分冠詞(d
u,del
a,d
es)
が省略されるが,分野を示すときは定冠調が現われ,名調を切り厳して所有
者にさせる(形容詞が,その意味する範囲全域をカパ−して分野を示すケ −
スも多いJ
① f
orm
ati
ond
esp
ro
‘fe
sse
ursは既に存在する教師の養成(あるいは彼等
の受けた教育)であるし,
1
14

② f
orma
tiondep
rof
ess
eur
sは教師を作り出すことになり. (
0数 → de
s)
① format
iondep
rof
ess
eurは受けた専門教育の種類(教員養成課程)
c formationduprof
ess
eurはその先生の受けた教育内容である.
① f
ormationdel
’embryon(
胎児の形成)となれば,無から有の形成であ
形成される Jことであり,文 ② が 「
るが,②との違いは 「 何人かJ(
des
)を
生み出すのに対し,⑤は胎児という「種類のものJの発生である.どちらも
depe
ndancef
.の関係である.f
orm
ati
onの意味が刻々変わっていくのがわ
かる.
Cr
eat
iondumondeは f
orm
ati
ondel
’embryon と同じこと,c
reat
ion
der
iche
sse
sは,創られるものが複数で一部量である.

7
)a.は所有関係で l
itt
era
tur
efr
anG
ais
e 分野のもつ h
ist
oir
e であり
(定冠調は,第一,第二名調が《なじむ》と落ちやすい), b
.の d
ixs
iec
les
は l
itt
era
tur
eという中味を入れる枠組であり, d
ixj
our
sdep
ein
e等と同
じ構造である.

8
) 政府の t
our
ismeを代表する唯一の機関が o節 目 duTouri
sme で
あり, agencedet
our
ism
eのように誰でも作れるわけではない.ただし世
界各国(地方)の o伍c
e(s
)det
our
ism
eという形では現われる.c
hefdel
’Et
at
と ch
ef(
s)d’
Eta
tの場合と同様に,「国籍」がわかっている時と,そのこと
が問題にされないと きの差である.
日本語の「元首」は,

l
ech
efdel
’E
tat
,unchefd’
Eta
t,l
ech
efd’
unE
tat
,le
sch
efsd’
Eta
t,
desc
hes d’
f Et
at,(
le≪chefd
esE
tat
s-U
nis≫
),l
esc
hef
sde
sEta
ts
Arabes
,de
sch
efsde
sEt
atsmembresde∼

と非常に多く の可能性に分かれる(un(
le)c
hefd’
Eta
ts, un(
des
)ch
ef(
s)
un E
d’ tat 等は無理な表現か, 「元首でないかJとなるふ第一名詞に l
e,
u
n,l
es,d
es,第二名調の前に del
’ d’
, ,d’
un,d
es,さらに d’のときは,
第二名詞の語尾に sと併とあきれる程の組合せの可能性がある (
p.9
8).
I
I. 前偉詞 deによる名詞の結合の非論理的に見えるケース 1
15

m
ini
ste
reduCommerce 商務省

chambredecommerce (
d’agr
icu
ltu
re,d
esm
eti
ers
)
商業(農業,手工業)会議所

もa
.b.と同じ関係にあり,∼ d
esm
eti
ersは
, 1
)で見たように f
acu
lted
es
s
cie
nce
sと同様に複数の分野であるという情報を音声的にも保持するためで
あろう.
Maisondel
aje
une
sse f
青春」の家
aubergedej
eun
ess
e 若者の宿(ユースホステル)

の場合,前者は若者の世界を代表する大センター,後者は「若者用 Jの宿と
いったユュアンスの違いが出る.
マルローの創始に成る une(
des
,le
s)M
ais
on(
s) del
aCu
ltu
re も当然
前者の感覚である.

9
) 文もや dependancef
. のケースで,すでに存在するものをどうにか
するということで,a.は前出の c
ult
uredub
le(
rec
olt
edum
iel
)と同じ
ことであるが, b
.は r
epi
que
rde
ssa
lad
esから複合名詞を得ている.これ
は,一種類で複数把握(r
iz
,bl
e等は非可算で,単数でとらえる)の場合に
特徴的である.
s
ala
des
,to
mat
es等は l
eslegumesの下位区分といえる.

1
0) この 2例の a
.は 9
)b.と対称的で,すでに存在する多種の樹木がそ
の全分野を意味して主体となって「樹木の移植j という分野を示し, b
.の
p
lan
tat
ion は行為性(動詞性)を失い,第二名詞のための容器と必し,内容
物が何かの指示のみを待つ(dec
af, depommes 等).「植えてある場所J
e
の意味と,「木を何本か植えること J(
pla
nte
rde
sar
bre
s)の二様の解釈がで
きる.

2
. 特徴的な角度からの検討
) 完全に同ーの組合せで,差異のあるケース
l
a
. ventd
'es
t(’
dou
est
)東(西)風
1
16

b
. v
entdunord(dusud
)北(南)風

c ’
. GaredelEs
t 東原
GareduNord 北駅 (
pp.2
07'208参照)

a
.b. の対立は,熟語となる程こなれた組合せの場合の後に〈る名詞の第
一節が,母音であるか子音であるかによる帰結(dup
rin
tem
ps ’
,det
e等の場
合も同様)であり, c
.は E
st,Nordの地方名としての独立性が高いからである.

) 名調は二っとも同じで「de単独Jと「de+冠調Jの両方が現われるケ
2
ース

a
. l
e(u
n)v
indupaysIunv
indepays
ζ の地方のワイン/;地方酒(ランク)

b
. l
epaysduv
in/unpaysdevin
ワインが象徴する国/ワインを生産する国

c ’
. lo伍 c
edut
our
iseIuno伍 c
m edet
our
ism
c
観光(を統括する)局/観光(を扱う)局

d
. l
e(u
n)c
hoi
xde
sou
vri
ersIl
ech
oixd’
ouv
rie
rs
工員遠の(がする)選沢/工員の選択(採用)
c
. l
ali
st
cde
sca
ndi
dat
s/la(
une
)li
st
edec
and
ida
ts
候補者リスト/候補周リスト

f
. l
etr
ava
ild
esamateurs/unt
rav
aild’
am
ate
ur(
s)
アマチュア逮の仕事/素人仕事

d
.の場合は主体が逆になる. d
esの時は「工員達が選んだものだJが自然
な解釈で,(Lec
hoi
xde
sou
vri
ersae
tef
aitpar∼.「(あの)工員たちの選
抗は∼がしたJ,つまり「工員たちを選んだのは∼だJという解釈も可能で
ある.)deの場合は,彼らが何人か選ばれるわけである.他の例題は上記の
分析から説明できょう.

) 後に国名がくるとき,女性名詞,あるいは母音で始まる男性名調の国
3
名が deに続く場合の定冠詞の《出没》《臨界点》も興味深い.
l
aca
pit
aledel
aFrance(
d ’
elA
ngl
ete
rree
tc.
) ∼の首都
I
I. 前置詞 deによる名詞の結合の非論理的に見えるケース 1
17

どの国の場合にも定冠調が必要である. c
api
tal
eは唯一のものであり,国名
と熟語を構成できない.国名は自立性を保ち,首都を所有する.l
eMidide
l
aFr
anc
e,l
eNorddel
'It
ali
e等も同様のケースである

unf
leu
vedeF
ranc
e,d’
It
ali
e ,d’
,deChine lra
k

dell
nde
,del’
Argen
tin
e ∼のJ
l
l
これらは二つの名詞のなじみの程度の問題であろう.なお母音で始まる名
称は,定冠調を保持することで, d’+母音によって,なじみの少ない国名が
不明瞭になることを避ける傾向があるようである.
a
. f
leu
vedel
’I
tal
ieduNord 北イタリアの川
b
. f
leu
vede(
la
)GoreeduSud(
duNor
均 南(北)朝鮮の川
c
. v
ill
edel
’d
( ’A
) f
riq
ueduSud 南アフリカの町
d
. r~publique(s) del
'(d
’A
) fri
queduNord 北アフリカ(諸)共和国
Ameriquec
ent
ral
e 中央アメリカ (
鰭)共和国

等のとき, a
.は Nordの限定住が, I
tal
ieをJ
I
!から切り離して地名として
独占せしめ, GoreeduSudは単一の国名であるため最初の例と同じ扱いに
なる(女性国名). c
.は国名ではあるが, d
.と同じ大陸名でもあり,これに
摺じる.「南アフリカ共和国」を思うと, b
.と同様 d’
Afr
iqu
eduSudの方
が自然のようである. d
.も d’
Ameriquec
ent
ral
eと言いたい人もいる.他
国を意識しないときは無冠詞,意識するときは冠調が現われるのである.

V
ill
edeS
uis
se,deP
olo
gn,d’
e Au
str
ali
e,deChine

delln
de ’
,delAf
gha
nis
tan
,del
aThailande N の町
(
del
’I
rak
,d’del
( ’I
) r
an)
P
ortd’
All
ema
gne
,deN
orv
ege
,deB
ulg
ari
e
del
aPo
log
ne,del
aCh
ine ’
,delA
ust
ral
ie ∼の港

一般的な傾向として,本来付くべき定冠調が親近度により次第にとれ,遣
い国名ほど独立度の高いことが見え,第一名詞の側でも f
lcu
vc→v
ill
e→port
の順で補語の親近度が薄くなるようである.なお de+国名は, P
eti
tLa
-
r
ous
sc(
197
2),Q
uil
lctFlammarion(
196
7)などを参考にしたが,ここに挙
1
18

げた有冠調,無冠調の境界は個人個人のくせもあり , 流動的である.又,
Chi
ne同様,古くからフランス語に登場しているにもかかわらず,常に de
l
’lnd
eと冠調が入るのは,≪ d
'Inde悼の響きが d
indeとして固まり,国名
を切り離すには名詞として独立させる,つまり定冠詞を残さざるを得ないと
い う事情によると恩われる.
「インドにJは,c
lan
slInde
’ ,auxInde
s,enIndeと変遷 してきたよう
. 「イン ドから」の方は,複数では de
だ sInd
es,単数では del
'In
deであ
る.

結鴎
」 であることを示 L,部分冠詞(du,de
定冠詞は名調が「唯一j,「すべて
l
a,de
s)は「その一部」を取り 上げ,前置調 deに先立たれる時に省略され
る性質があることと,前置詞 deは,後続する無冠調の限定補語名詞に形容
詞的な機能を与える こと等から,次の諸傾向を生じる.

. de+併の場合は,後続の名詞を導く部分冠調(d
I u,del
a,de
s),時には
不定冠調の省略であるか,本来定冠詞を必要とする二番目の名詞が,結合度
が高くて,最初の名調を形容詞的に修飾(限定)して熟語的になっている場合
が多い.
第二名調の前にあるべき定冠詞が落ち るのは,いわゆる degr~ dec
ohe
-
s
ion (結合度)の高まりの故である. フランスと各国との歴史的その他の盟
白からくる親密度がうかがわれ,興味深い.文, 有冠詞も可能な場合(del

(
d’A
) fr
iqu
e du No
rd/de l
’d
( ’Amerique c
) ent
ral
e)
, 冠調は,他の国
(
1A
’fr
iqu
eduSud/I
’Am
eri
queduNord, duSud
)の存在を意識してい
ることを示 し
, 無冠詞のときは他国を意識せず,名を出したその国だけを問
題にする.

2
. du(
de+l
e)では第二名詞が自立 し,一分野を全体的,あるいは象徴的
に代表する.熟語的で定冠調が不必要と思われる第二名詞の前に現われるの
は,その名調の分野に完全な独立性(一大分野であること)を付与するため
I
I.前置詞 d
eによる名詞の結合の非論理的に見えるケ ース 1
19

である.

p
rixNobeldel
apa
ix ノーベル平和賞
Maisondel
aRadio ラジオ放送センタ ー

3. de
s(d
e+l
cs)では第二名調の多種性の標識の明瞭な保持,既存性の明
示,担数の事物を表わす第二名詞の第一名詞への求心的なつながりの顕示等
のために複数定冠詞がある.

4. 第二名詞に定冠詞が先立つ場合,文脈のないときは第一名調も普通定
冠詞をとる(l
epr
ixN.del
apa
ix,1
’i
ntr
odu
cti
ond
esi
dee
s).ただ し

l
(l
’ e
s,u
n,d
es)a
pot
re(
s)del
apaix(平和の使徒)ということもある.特に
唯一 (全部)の脊在となる性質の名詞は,当然定冠詞をとる.
l
ast
ruc
tur
eduf
ran
<;a
is フラ ンス語の樽造
l
’en
seigncmentdu合a
rn;
ais フラ ンス語教育

5
. 第二名調に冠調のない場合は,第一名詞はあらゆる冠調を先行させる
ことができる.両者で単一の名詞を構成するからである.
しかし,どの名詞をどのように受けとめ,感じとる習慣があるか,文,各
動詞が数量名詞志向であるか,分野全体名詞志向であるか知っていかねばな
らない.
各名調の怠味の使い分けも冠調の選択に響いてくる.例えば,名詞化され
た動調/動詞性のない名詞: e
tud
edu∼/e
tude
sde∼
; a
ppr
cnt
iss
agedu∼
/
sta
gede∼(勉強すること/学業;習うこと/研修)のような場合である.
叫 A de
B≫の時どちらが主体かを感じる必要もある.
無冠詞も含む種々の冠調が様々な角度からの名調のとらえ方を可能に l
.
.,
それに対応して動調もその目的補語と なる名詞の形態を選ぶようになってお
り,次いで習慣等に因する非論理的要素が加わり ,例外的な用法も生じ,外
国人,特に日本人のフランス語の名詞の用法修得を困難にしている.
この角度からなお徹底的な分析を行い,かつ単純明快な区分を設けていく
ことが,真に冠詞の理解につながってい くものと信じる .
1
20

付録 2 (
198
5年度日本フランス語教育研究協会秋季大会留守新潟大学)に発表の論文
4号に掲載) よ り抜粋)
(『フランス語教育』 1

日本人フランス語学習者の弱点と対策

1
. 『一 部 (数,量): 全 部 (身 元 判 明)
』 に よ る文 中 の全 冠 詞 の 理 解

日本のよく知られた昔話,童話等を,出てくる名詞の全部になんらかの冠
詞を《冠》せて,日本語で語ることによって,冠詞の理解を図る方法は,ま
だ語葉の乏 しい初心者にかなり効果的です.学習者にも 同様の試みをさせる
ことは有効な練習になります.
「音々 un ところに,unおじいさんと uneおばあさんが….Leおじい
さんは l
a山へ d
es柴(を)刈りに, l
aおばあさんは l
a川へ l
a洗濯に(du
ヘJという 具合に話を進め,ほ
洗濯物を洗いに)….Le川上から une桃がー
ぼすべての冠詞を大略,次のように一部か全部か,数量のみの情報か身元が
判明か,で区別していきます.

un ところ : 世界に無数の場所の一つ
un おじいさん: 世界に無数のおじいさんの一人
une おばあさん : 世界に無数のおばあさんの一人
Le おじいさん : 身元が今定まり,文脈中で唯一の,一人で全員であ
るおじいさん
l
a おばあさん: 身元が今定まり ,文脈中で唯一の, 一人で全員であ
るおばめさん
l
a 山
: いつもの,山と言えばこれしかない(それで全部)山,他分野
と対立する山
a J
l ll
: いつもの,川と言えばこれしかない(それで全部)川,他分野
と対立する J
I[ (山と川は状況が違えば une山 une川と《一部》
表現がふさわしい場合もある.

d
es 柴 : 何本かの小枝
日本人フラ γ ス語学習者の弱点と対策 121

du 洗摺物: 枚数を見ず,ある量ととらえる
l
a 洗濯: 他分野と対立し,ある状況における一分野の全体
Le J
ll
上 : その川上はとれしかない(全部で,身元判明)
une 桃: 世界に無数の桃の一つ
また,桃を切る包丁も「貧しい人達は,一丁の包丁がすべてだろうから
l
e包丁,といった具合です.

逆に簡単なフランス文から迫ってみますと,次のような説明も可能です.

Onvend① d
espommese
t② d
esorangesc
lan
s③ unef
rui
ter
ie.
Je
r
ega
rde④ l
e tj
spommes,e ’
ac
het
e⑤ d
eso
ran
ges
,ca
r⑤ l
eso
ran
ges
s
ontb
ell
ese
tily a⑦ d
espommesg
ate
eg,

① 世界に無数のりんごの一部

@ N オレンジの一部
@ ,
, 店の一軒
@ この店にあるりんご全部
@ N オレンジの一部

@ オレンジ全部

⑦ .
, りんごの一部

もう l例加えておきます.

Le
spa
ren
tsdeP
ier
re(ピエールの親全員は) b
oiv
entduv
in(若干量の
ワインを) l
edimanche(すべての日曜日).

2
. 『「は」/「が」:定冠詞/〈〈一部 冠 詞 吋 の 対 応
日本語の特性の申にフランス語の機能との類似性を見出し,説明に使うこ
とも時には理解への有効な一方便です.例えば,日本語を学ぶフランス人の
-
4l
ab
( e
ten
oie≫とでも言うべき苦手の「はJと「がJの使い分けがありま
r
す.専門家の聞でも議論百出の題材ではありますが,とらえる角度が冠詞と
の対応性なので,関連づけのややしやすい主格の場合に限って,気ままに思
1
22

うところを述べます.
「はJは,一つの分野を他と対比,対立させ,テーマを提示する機能から,
定冠詞の役割を一部共有しています.つまり,
Lese
tud
ian
tss
ontl
a. (学生たちは(来て)いる.)

のように,文頭に名詞がくる時は,しばしば分野別に名調が取り上げられる
ことになり,その文脈におけるその名詞の意味するものの全体(員)を意味し,
フランス語では定冠調,日本語では上記の理由で「は」が使われます.これ
に対して,
1
1y ad
ese
tud
ian
ts. (
学生が(後数)いる.}
の場合は,「学生に関して話せばJ(
qua
nt aux e
tud
ian
ts)という他種を意
識したニュア γ スはなく,存在するものの種類と数量の情報のみで《一部冠
調》が現れます.日本語では種類のみの情報で「がJが自然です.この比較
では,他の情報を導入し名詞に i
den
tit
e を与える補語,関係代名詞節等は
当然,除外します. 2
,3例を並べると,
Lep
api
ere
stc
lan
slet
iro
ir. 「はJ
1
1yadup
api
erdansl
eti
ro
i. 「がJ
r

L’
hommee
stv
enu はJ
. 「 ,(
「がJ
)
Unhommce
stv
enu がJ
. 「

L’
hor
nmeの方は,「男がJと訳すべき状況も掴定できますが, Unhomme
の方はどうしても「男がJがふさわしい,より確実には,「この,その,あの』
を名詞に先立たせて,文脈に無理がなければ定冠詞のケースです.
Lesl
ivr
ess
ontt
omb
es はJ(
. 「 「が」

Desl
ivr
ess
on . 「がJ
ttombes
の場合も同様ですが,
Maispasl
esvas
es. 「
はj
(L
esvas
esnc回 目 pastom
Ms.
)
となると「は」以外の使用はかないません.また,
日本人フラ γス語学習者の弱点と対策 1
23

Le(
un)c
hie
naq
uat
rep
att
es はJ
. 「
のように,どちらでも「はJ以外ないというケースが出てきた時は,別途説
明しなければなりません.少し面倒になりますが次のように鼠みます.
Unmedecind
oite
trepsycho
logue
.
Unhommenef
aitp
as<
;a
.
等を例に取り,
Quandone
stmedecin
,ond
oite
trep
syc
hol
ogu
e.
S
itue
sunhomme,t
uned
oisp
asf
air
e<;
a
.
のように「医者であればJ
,「男ならJと名調の意味する髄腐全休の属性が,
一個体の背後にあるので, unが定冠詞と並ぶ普通性を帯びるのだという解
説をするのです(pp.53
,同8参
照).
しかしながら,定冠詞と一部冠詞がそれぞれ,「はJ
,「がJと霊なる領域を
持つことも否めません.先述の,
V
iva
ien
tunv
iei
lhommee
tunev
iei
llefemme. 「がJ
Lev
ieu
xpa
rta
it.
.
.,l
avi
eil
le.
..「はJ
,
はまさしくこのケースです.また,
. Let
1 empse
stm
agn
ifi
que
. 天気はいいです.
2
. 1
1fa
it(
un)beau(
tem
ps)
. いい天気です.
3
. Vhommee
stunr
ose
au. 人聞は葦である.
4
. Ler
ose
aue
stunepl
ant
e. 葦は植物である.
5
. c
’e
stunhomm
e. 人間である.
6
. 1
1es
tme
dec
in. 彼は医者である.
等も,自然な文型で,定冠詞が文頭に,名詞の分野(文のテーマでもある)を
示して,「はJの題目提示に相当し,属調の不定冠詞と対立しています. 2
.
,
6
.では不定冠調も落ちています.
民J
「 ,「は」とフランス語表現の対応を見ておきます.
がJの特性をフラ γ ス語の表現を借りて説明すれば,
「 c
’ω ∼(;己の強
調変の弱いもので.主格を示したり目的格を示したりするものと言えます.
1
24

私がします. ’
(Ces
tmoiquil
efa
is
.)
私はします. (
Moi
,jel
efa
is
.)

映画が見たい.(Ces
tunf
ilmquej
eveuxv
oir
.)
映画は見たい. (
Lef
ilm
,ou
i,j
eveuxl
evo
ir.
)

3
. 名詞の性質と冠調
この「映画が見たい」を「月が見たいj に比べると「カりとは無関係に,

J
eveuxv
oir{
I
unf
ilm
.
となり, s
ign
ifi
e(記号内容)の種類に従い,全体(l
a),あるいは一部(un
)を
見ることになります.一つしか存在しない等の理由で,その s
ign
ifi
eの全存
在を意味する場合が普通である名詞(s
ign
ifi
ant
)には,当然定冠詞による導
入が自然です.一部か,全部かの観点で見ていくと,

Lalu
ne(地球という c
ont
ext
eで唯ーである月の全体は) t
our
neautour
delat
err
・e
.(宇宙に唯一の存在の地球の全体の周囲を回る.)
LaTerreaunel
une
. (月のある惑星は他にもあるが,地球には一つあ

.)
Les
ole
ilb
ril
le. (太陽の全体が輝いている.)
I
Iyadus
ol
ei
l. (太陽光線の一部が地上に達している.)

大部分の名詞は,文脈,補語等の制約を受けない限り,目的格の時は,そ
の分野の《一部》だけを送り出します.

LaFrancep
rod
uitdub
le(
lem
eil
leu
rbl
e・
) (世界で唯一の国フラ
ンスは,全世界の麦の一部(一番いい麦)を生産する.
( d
esp
hotos(
cesp
hot
os).
I
Iao
ris~
・ lung ate
au(mongatea
u,leg
ate
aud’
h
ier
).
/ {何枚かの写真をとった.¥
!被は{ I
¥ 1 一個の菓子をとった. /
: カッコ内のフランス語は制約を受けた例です.

日本人フヲ γス穏学習者の弱点と対策 1
25

4
. 数量と「のJ
,「ワインをー瓶(2リットル, 1
日本語で「本が一冊(数冊,沢山〉ある.J
ダース)買ったJ と名詞の後で数量調が加わる場合は,フランス語で一部・
数量グループの名調導入語句が現われる場合に相当し,次の文の意味になり
ます.
lyaun(
I plu
sie
urs
,beaucoupd
e)l
ivr
e(s
).
J
’a
iac
het
euneb
out
eil
lede(deuxl
itr
esd
e,unedouzainedebou-
t
eil
lesd
e)v
in.
「男が 3人来たJ も上例の通り,数量感覚のみで,
T
roi
shommess
ontv
enu
s.
ですが,「3人の男が来たJのように数量詞が「のJを伴い名詞に先立つと限
定のニュアンスが現われ,フランス語の,
Lest
roi
shommess
ontvenus
.
「3人の男は来たJであれば,このフラ
に当る可能性が非常に高くなります.
ンス語文以外ありません.「七人の侍Jは当然,
L
esSψts
ama
ura
i
であるし,また,「のJが落ちて散が名詞に直結する「三銃士J
,「四人組J
,
「五大湖j,「七不思議J
,「十戒J
,「千夜一夜」等は,すべて定冠調の支配する
世界です.数量表現でなくとも「∼の」に先導された名詞は,それに限定さ
れ《身元判明》グループに入るケースが多くなります(p
.96参
照).
Lamai
sondeP
ier
re(ピエールの), c
ett
ech
ais
e(こ
の), mon(
私の)

e
tc.

5
. 動調と冠調
定冠調を呼ぶ動調があります. aimerはその典型で,
Aimerl
eca
fe,l
amusique,l
esf
leu
rs,l
esfemmes
の場合,愛するのはそれぞれの分野全体であり,また,全体を対象としうる
意味を持つ動詞で,「存在するコ ーヒー全部が好き J
,「音楽,花,女性の全体
1
26

を愛するJということになります.日本語の自然な語感では「コーヒー好き
だJ
,「音楽愛好家だJ
,「女好きだJに近いものです.
これに対して, b
oir
e,t
cou
ter
,achet~r 等は,人聞の能力が,後続の名調
の意味するところの一部しか対象にすることを許しません.
b
oir
educ
aft- ~couter deI
amusique- a
che
terunerobe
しかし, aimerでも
J'aimeunhomme(unefemme)
.
のように具体的に対象をとらえると《一部》が出てきます(こういう場合,
《不定冠詞》の名称は,まことに奇妙!),また b
oir
eでも,
.
J'
aibul
ehonv
inq
uie
tai
tsu
rlat
abl
e.

のような場合は,《身元判明》,限定範囲内の全部を口にすることができます.
他に定冠調を伴うのが自然な形といえる動詞に p
ref
ere
r,d
ete
ste
r,com-
p
ren
dre
,cu
lti
ver
,compter等があります.
c
ult
ive
rle(
la
,le
s)∼

は,手がける既存の一品種,一分野などを指示し,数量観念不在の表現の場
合が多く,また,
Comptezl
esc
hai
ses
.
と言う場合,この言葉の発せられた状況(この部屋の中,等)における椅子全
体を数えなければなりません.
LeM
isa
nth
rop
eにある,
I
lscomptentl
esd
efa
utspourd
esp
erf
ect
ion
s. (あばたもえくぽ)
では「(愛する人の)欠点はすべて,(それぞれ)美点の一つに数えられる J と
いうことです.
I
.分かりやすい理解の仕方と
最も難解なケースの解明

1. 必ず文脈のある動詞

p
ret
erdel
'a
rge
nt(
ある金額の) 金を貸す(ある量の銀)
r
end
re l
'ar
gen
t ({昔りたその)金を返す

300F
.
貸したり借りたり(em
pru
nte
r)するとき のお金は,数量感覚(del
’)で捉
え,返済するのは常に「借りた金J(
I
'釘gentqu
’onae
mpr
unt
e)であるのは,
納得しやすいでしょう. r
end
reと言う動詞は何らかの文脈な しでは現れま
せん.必ず何らかの過去をもっお金や物品が対象になります.「貸してく
れ」と 言 うときにはそういう必然性はありません. このことは payer
l
’ad
cl
it
ion/
lesi
mpo
ts/
lep
rixd
e.
..(勘定を/税金を/∼の値を払う)のような
p
aye
rの場合にも当ては まります.「今した食事の∼/今年支払うべき∼/
買ったものの∼jというような文脈が言外に想定できるからです(p
.165)
.

Onarea
lis
edespro
jet
simpo
rtan
tset 幾つも大きな企画を実現させ,
onn’
apぉ oub
liel
esloge
mentssoc
iau
x. かつ福祉住宅の方も忘れはしま
せんでした.
1
21
1

これは政府側の人が胸を張って口にした言葉です.一行自は,笑現させ
た「鶴つもの巨大プロジェクト J 住宅の分野 J
です. 二行目は,「社会柏市t
にも心を配ってきた,と一政策項目として話しています.懸案の住宅建設
des
問題を, 一部的 ( ∼:その内の鶴っか)に忘れませんでしたjと言 うの
は不自然で,この文脈の中で「忘れないJものは,「分野(定冠詞)として
挙げられる Jのが自然です.また,かつて話題に上ったことのないもの
(
un,d
u,d
esが先行するケース) を「忘れるjということはありえず,その
意味で o
ubl
ierは
, r
end
reや q
uit
ter(
qui
tte
rlar
out
eIl
ebu
rea
u:<今歩い
ている〉道を離れる,〈自分の働いている〉会社を出る)などと共に“文脈
動詞ヘあるいは“過去をもっ動詞”とでもいうところです.
r
epr
end
rel
etr
ava
il(仕事を再開する) ,r
ema
nie
rlec
abi
net(内側を改造す
る)のように,「もう 一度」を意味する接頭辞の r
eで始まる動詞には当然
その傾向があります.辞書を見ながら検討してみてはどうでしょう.幾っ
か例を挙げると, recommencer!
'ex
per
ien
ce(実験をやりなおす),
rec
ons
tru
ire
l
epay
s(国を再建する) ,r
efa
irel
etr
ava
il( ,r
仕事をやりなおす) e
for
merl
e
s
ys
tるmef
is
ca
l( ,r
税制を改革する) e
lan
cerl
'ec
ono
mie(経済の再活性化を計る),
remb
our
serl
esf
ra
is(諸費用を払い戻す) ,r
ess
ais
irl
epo
uvo
ir(権力を再把握
する) ,r
etr
ouv
erl
aje
une
sse(青春を取り戻す)といったところです.
自分にとっては「あの名前J
「あの本」だが,その文脈を相手が知らない
場合は当然, J
’a
iou
bli
eunnom/
ren
duunl
iv
re
.(ある名前を忘れた/ある本
を返した)と表現することになるでしょう .

2
. 分野で捉えることを選択

I
lss
ere
pos
ente
npr
ena
ntl
eth
e. 彼らはお茶を飲みながら休息を

る.
Vousa
vezvul
esa
nir
naxd’
u Af
riq
ue? アフリカの動物を見てきました
か?
l 分かりやすい理解の仕方と最も難解なケースの解明 1
29

このような文では,直接目的補語(∼を)には un
,du
,de
sが先立つのが
一般的(.
.enp
ren
antdut
he)なのですが, l
e,l
esが現れる場合も案外多く
あります.その時は,「分野把握」と捉えれば,その感じ方を実感できるで
しょう.第一例の「お茶」は行為の種類が視点で,「お茶を飲みながら休
むJのであって,「テレビを見ながら」とか「横になってJではないのです.
これは, du(
ある量の>t
heというような量感による情報には無関心な言い
方で,「お茶を飲むjということが,「昼食を取る jなどと同様に習慣的行為
の一つの典型 と捉えられているのです.「コーヒープレイクの時間Jとい
うところで,「喉を潤しつつの休憩をとる」のだと思えばいいでしょう.
だから l
e白昼と l
eca
fe以外のもの,例えば l
eju
sdef
ru
it(ジュース)などで
は成立しません.
E
tpu
is,iya
vai
tJe
sch
ant
eur
sde
sru
es.(それに,街頭の歌手たちもいたな)
という話し方をした人がいますが,こ の場合は「あの歌い手たち」と,あっ
分野)のーっとして c
た物(いた人)の種 類 ( hant
eur
sを挙げているので,
1ya
1 vai
tdes(何人かの) c
han
teu
rs.という ,「
一人ではない」ことだけを知
らせる情報を伴う文とは全く観点が異なります.
第二例の動物たちも,実体験として見た des(何匹か,何種かの)組出ta.W C
ではなく, 「アフリカの動物たち というものJを見たか,という意味で,
「アフリカのJという限定が強くはたらいています(p
.15
2).勿論, It
rav
ai
ll
e
e
nec
out
antdel
amu
siq
ue.(
かれは音楽を聞きながら仕事をする.)と い う選択
が最も一般的な形です.
1
30

f
air
elacu
isi
neも,「私は,料理をする(Moi
,jef
aisl
acu
isi
ne.
)Jというよ
うに「買い物をする Jなどとの対比で,あるいは「何をしてるの? Jに対
する 「料理をしてる .
Jの感覚で,行為の種類を指示する「料理するJとい
う合成動詞と捉えることもできます. f
air
edel
acu
isnefran~aise とでも
i
すれば,「フランス料理(のようなもの)をく ある程度〉作っているJと部
創r
分冠調も登場できるでしょう .f
; elas
ies
te(畳寝をする)も,「一回のjで
はなく,「日課に入っている∼Jということで,慣用句とな ったものです.
f
air
eunes
ies
teなら,「ひと眠りする」とい うことです.
L'
act
ion
nai
ree
stmoinsimpos
岳quel
esa
lar
ie.
株主は給料取りより課税が少ない.
という見出しが新聞に出ていました. 多数のものを.一般論として単数定
冠詞で抽象,集約して,その本質だけで捉えるというのは,L' en’
hom m est

quunr
ose
aupe
nsant(人聞は考える葦でしかない.)
,lal
ib吾r
at
iondel
afemme
(女性解放)の場合と閉じです(p
.29
;趣味 1
.)が,前者が m a
cti
onn
air
e∼un
s
ala
ri p
eと置き換えられる (.5
3)のに対して l'homme,l
afe
mmeはこの文
脈の中では決定的な選択です.「アルコールの人体への影響」という話の中
で,Laf
em m
ees
tge
ner
ale
men
tpl
usf
rag
ilequel'homm
e.(女性は一般に男性
e…
より“傷み”やすい)という解説があり ま した.この場合なら Unefemm
unhomm
e.に置き換えることもできるでしょう(p
.12
3)
.・

•A.Rodin が Un a
rtq
uiad
elav
ien
ere
pro
dui
tpa
slep
ass
e.I
Ilec
ont
inu
e.(生きた
芸術は過去を複製しない.その続きを作るのだ.)と言うときは,「命の宿ってい
る芸術作品を一つ取り上げてみれば,それは(必ず)…である.そういった作品
はどれでも(必ず)そうである Jということになります.さまざまな個性をもつ
のがその本質である芸術作品を語るには,当然 回 以外はふさわしくありませ
ん.L’
ar
tes
tdec
ach
erI
'釘 L と言うときの a
rtは作品を指すのではなく,「〈芸〉を
た《
隠すことが〈芸>Jというように芸術的な巧み,技術を意味しています. Laα
iti
que
e
sta
.i
se
e,’
la
rte
std
if
fi
ci
le
.(評するは易く,芸は錐し)
も, L’
ar
tpo
urI
'a
rt(芸術の
ための芸術)も個々の作品ではなく,分野,種類として芸(術)を捉えています.
[
. 分かりやすい穆鱗の仕方と最も 難解なケ ースの鱗I
P
J 1
31

unhommeは,まず男であり,具体例と して挙げた一人一人のリjは

「男であれば濯でもJと直接的,具体的な取り 上げ方なので,「人というも
のは例えてみればjという比験的,抽象的な文脈にはふさわしくありませ
efemmeでは正に「ただ一人J
ん.un の女性解放になってしまいます. l
es
hornmes(
femmes
)は可能ですが,現実の個々の人間を+把ーからげに捉え
た「男たち,女たちはみんな」というニュアンスが加わります. (
p.53)l
es
a
cti
.on
nai
re∼l
s e
ssa
lar
iesの場合も同様です.
薬の moded’
emp
loi(用法)の欄に r
ese
rvea
l’
adu
lt ta
ee l
'en
fan
tdep
lus
de7a
ns(成人と 7歳以上の子供用)と書いてありました.“人極的”にこの二
つのタイプの人間だけに投与することが許されるということです.この場
合も ,a
uxa
dul
tesとしても意味的には正しいのですが,auna
dul
teでは
「ある 一人の成人Jに限られてしまいます.その次の項目は a
dul
tese
ten
fan
ts
dep
lusde1
5an
sとなっていて,その下に服用品の指示があり,そのまた
次の項目は E
ψnt
s(de7a1
5an
s)であ ってその下には服用量が続いてい
ました.後二者は moded’
em
plo
iと同じ く項目表示で,褒題・題名などに
おける l
esの省略であり,ここでも「単数は性質による分野区分,複数は
具体的な個々のケースJという定冠詞の特徴が現れています.

3
. 分 野 指 示 だ け が自然 な 場 合
1
32

水害で家の中まで水浸しになって,主婦らしき人が No
uss
omme
sdan
s

leau
.とお−っていましたが,ここでも関心は水の量に行かず,水というも
ののない正常な状態から,「それが米てしまったj状態にあることを 詫って
います. t
omb
eral
'ea
u(水に務ちる,ぽしゃる)と 言 う場合にもどこに落ち
るのかが関心事で, 水量が関係しないことは自明と思われます.
可算物でも個々の物体より 品種のみを指示する場合に, b
loc
ages
url
a
ba
nan
e(バナナに対する輸入停止掠霞) ,t
rav
ail
lerd
ansl
eba
tim
ent(建築業界
) ,c
で働 く ris
edel
'i
mmo
bil
ier(不動産分野の危徴) 'a
gedel
api
err
e/d
u
b
ron
ze/
duf
er(:tii.~,青銅器,鉄時時代)という扱いになり ます.

ところカfl
ag ep
ed i
err
educhimpanzepygmee(ピグミーチンパンジーの石
寺代)と書いである記事を見ました.これは,石器時代が,先史時代とし
H
て肢史上決定した固有の時期であり, 石が支配した (大きい独立した石の
イメージ)時代,「石の」時代であるのに対し,ピグミーチンパンジー(ボ
ノボ:近縁のチンパンジー以上に知能の発達した猿)が,加工 した石(小粒
の材料感)を今現実に使っている時期 にあるというニュアンスになるで
しょう. deの後の無冠詞,つまり具体的な材料を実感させる名詞の扱い
になっているのです.これはいわゆる 下位区分のレベルになります. l
'ag
e
は名詞補語 p
ier
reに所属せず,その支配下にもなく,「石Jは時代の性質
を形容詞的に修飾するだけです.
Cen’
es
tpa
sleg
ran
dco
nfo
rt
.(近代的設備の完備型住宅というわけではない.

というような文章で も,タイプの指示を主目的とする ために定冠詞で名詞
を提示しています. Ennovembre1
992
,unej
our
neen
oir
eda
nsl
em卸 oe
t
l
eRERp
ari
sie
nav
aitp
rov
oqu
elap
ani
quec
hez!
esu
sag
ers
.これは, 「

ニックを引き起こしたことがあったjとい う記事ですが, s
emer(
je
te
r)l
a
p
ani
que(恐慌を撒き散らす)などと同様に,起こった ことがらの種類が問題
, どの程度かということには関心がありません(del
で ap釦 i
queとはな
らない) .
I
. 分かりやすい理解の仕方と般も難解なケースの解明 1
33

4. 否定文での deと l
e
それにもかかわらず,否定文になると, Ce ’
lanap
asp
rov
oqedepa
u ni
qu
e.
(パニックを引き起こさなかった)と ,数量的にゼロを示す表現にしかなりま
せん.それは,肯定文の方だけが,幾つかの限られた動詞と組んで動詩句
に近い表現になっているということです.十戒の一つ Tunecomm
ett
ras
pasd’
ad
ul
te
re
.(汝,不貞の行為を犯すことなかれ:マタイ 5
, )を取りあげ,
27

イエスは: q
uico
nquer
epu
dies
afemme-saufporf
u o
mic
ati
o舟 −ete
nep
ous
e
un
eau
tre
,co
mme
tl'
adu
lte
re.(
不法な結婚でないのに,委を離縁し他の女を安
る者は,すべて不義密通の罪を犯した者である)と言います(マタイ 1
9,9).こ

れも閉じようなケースでしょう .

Onn’
apasdet
emp
spourl
efa
ire
. それをするには,時聞がない.
l
ete
mpsdel
efa
ir
e. それをする時間はない.

一行自はまず「時聞がない」のであって,その後に「そ ういうことをす
るためにはJという補足が付いており,二行目は「それをする時間」としっ
かり時間の内容が限定されています. pourの前には小休止があり, deは
後続する語を先行する名詞と一体化させていると捉えればある程度の実感
が得られるでしょう.しかし,次のような場合もあります.
Tua
slet
emp
s,demain
,po
urunei
nte
rvi
ew?
あした,インタビューをやるための時間がある?
会話の教科舎の一節ですが,「イ ンタビューのために割く時間Jという気
持ちで l
etemp
sと言ったわけで,pour
...の場合両様の可能性があるとい
うことになります.また,
Revo
ltep
arl
ami
sをr
equ
iaf
fec
tel
amo
iti
ede
svi
ngt
-qu
atr
emi
lli
onsde
s
esco
nci
toye
ns ediplomaten’
,l apa
str
ouvel
es mo
tspourl
es
e
nth
ous
iasm
er.
2千 4百万の同国人の半数を苦しめている貧困に憤ったものの,この外交官
(デクエヤル)は,彼らを熱在させるための言葉を見出し得なかった. (Le
Monde1
1/4
/95
)
1
34

この場合の l
esmotsは完全に p
our以下の支配を受け,それらと結びつ
いています. pa
str
ouv
edem
otspour
...とすれば,「∼のためには, 亙紫
が見つからなかった Jと,motsの後が切り離されて, mo
tspo
ur… (
∼の
ための富栄)ではなくなります.
大震災などで, I
In'
yan
il'
eau
,n モl
il e
ct
ri
ci
te,
n eg
il 鉱 と 言えば,分野
指示だけが目的だということがよく分かります.日本流にライフラインと
雷 うときは,この感覚で捉えているわけです.この場合,文の構成要素と
しての,文との有機的なつながりを捨てて,事柄だけを列挙する感覚で,
名詞を全1~1S1阪冠制にすることもできます.

I
lsn’
ontpa
sen
cor
eletelephone. 彼らの所にはまだ~II:活はついていない .

I
lsn’
on
tpasdet
i
.砂加n
e
. 彼らの所には屯話がない.

モl
閉じ否定でも ,第一例は,l e
ctr
ici
t岳l
, eg
azな どと同様に,家庭にま
で達していたのが今日 一般的 となっている 中央集中機構である公共サーピ
ス網の一つ l
ete
lep
hon
eという機能の末端が,「まだ来ていない」こ とを
示し, p前 e
nco
reという副詞が,「電気,ガスなどはついたが,∼の方は
まだ」というような分野指示のニュ アンスを加えて, l
eの選択を決定的に
しています.その名の付くものが「ないjというだけな ら第二例のよ うに
言うでしょう(p.1
02)
.

unt
ele
pho
neというときは, unel
ign
e,unnumero(或る電話番号〈の線〉)
という意味で,電話機なら m app
釘 e
ildet
吾lephoneとなるでしょ う.
I
. 分かりやすい符解の仕)jと最も難解なケースの解明 1
35

5
. 現象,方向、抽象概念などの絶対性
名詞の表わす・~がらが.91:的に計りょうがないので,必然的に事がらの種
類を 示す定冠詞が出る ということもあります.


demanderIim
pos
sib
le不可能事を頼む. f
air
elev
ide (」り空にする .

’加p
l oss
ibeは,不可能な「ことがら」ではなく,不可能という盤査組2
l
意味そのものの名詞化で,「ゼロ jという状態が絶対一種類であるように,
様々な,あるいは大小の違いのある「不可能Jが存荘するわけではありま
せん.「忍立盤主を忍ぶ jをフランス語にすると, s
upp
ort ’
ぽ lin
sup
por
tab
le
であり,形容詞の名詞化の感覚はこのような日本語の古い文体が参考にな

るでしょう. AIim
pos
sib
le,n
uln’
es
tte
nu.(不可能〈なこと〉にはだれも貨任
をとらなくてもよい.)というように用いられます.原理としての空(くう)は
何にもない状態ですから,やはり 唯一,一種類しかこの諸に対応する事態
がないということになります. v
ideが,「空き,空間,隙間Jの意味で用
iyaunv
いられるときは扱いが変わります(i ide
}.また,唯一という意味
では, l
eci
el
,lam
er,l
eso
lei
lなどと同類ということになります.

このことは, 抽象概念,物理的性質な どを表わす l


eha
ut,l
eba
s,
l
'in
ter
ieu
r,l
'ex
ter
ieu
r,l
'e
st
,les
ud ’
,1a
rno
nt ’
,1a
val
,les
ommet
,lap
esa
nte
ur,
l
'in
e此i
e,l
acr
ist
all
isa
tio
n(上,下,内,外,東,南,川上,川下,頂上,重力


慣性,結晶化)や,形容詞の性質を保ったまま名詞化させた lab
sur
de,
l
'ir
rat
ion
nel
,lebeau(非条理,非合理,美の在りか), 単一性を表わす代名詞
1
36


型の形脊詞 lun
iqu
e,l
e(l
a)s
eul(
e
),l
e(伺premier
1 と
(re
),l
e(l
a)m
eil
leu
r(e
)
(一つしかない事/物,単独で在る物,第一の!JV物,絞良の物/ ~n などにおい

て明らかです.次の諸文もその奥羽です.

Laq
ual
itee
str
emp
lac
eep
arl
aqu
ant
ite
. 質が藍と入れ替っている.
Ler
idi
cul
etu
e. 物笑いになったら致命的.
Lan
atu
reye
stb
ell
e. そこでは自然は美しい.

しかし,唯一性がなくても,状態を表わす文の始めにくると,他のもの
との対比における分野の提示, つまり,「∼ではなく,∼というものを取
りあげればJという意味合いになり,定冠詞による名詞の導入がほとんど
.を参照).
です(趣味は冠制 3

L'
eaue
stp
uree
tl’
he
rbev
erd
oya
nte
. 水は清く.草は青々としている.
Lev
ents
ouf
fle
,le
sar
bre
ssec
our
ben
t. 風は吹き,木々はたわむ.
Lesg
enso
ntl
ape
aub
lan
che
. (そこに伎んでいる)人たちは肌
L’
が白い. ( E釘a
nge
r)

Iyadel
これらを, I 'ea
u/duv
ent
.(水が/風がある.);Onv
oitdesa
rbr
ese
t
desg
ens
.(木々と人々が見える.)のようなと文と比べてみてください.しか
し文頭でも時には Uner
iv
iをr
eco
uleat
rav
ersc
ech
amp
s.(この野原を績切っ
て一本の川が流れている.); Des釘 b
reso
nte
tef
oud
roy
es.(
何本かの木に雷が落

た. Desg
); ensa
rri
ven
t.(人々がやって来る.)のように,数・量指示指向の
主語もありうるのでニュアンスには気を付けなければなりません.

6
. 名詞+ de+名詞の話,最終回?
「名詞+ de+名詞」の面倒さには,フランス人はほとんど気が付きませ
ん.それは私たちが,外国人にとって不可解な「はJ
と「がJ
,「とな る/に
なる jなどを無意識で使い分けているようなものでしょう.
4
.で !
'ag
ede
/del
api
eηeに触 れましたが,ある会話の台調の中に.,
.Je
s
m
ari
agsdes
e t
ar
s,l
esd
ivo
rce
sde
sce
leb
rit
es,
..という,軽薄な興味の対象と
I
. 分かりやすい理解の仕方と放も難解なケースの餅 I
Y
J 1
37

しての列挙が出てきました.あるフランス人は「会話を作った人に厳街さ
がないのだJと評しました.しかし, d
est
ar
sの形は明らかにすでに形容
調的になじんでいるのに比べてほl
ebr
ite
sという 詰ー
紫は,まだ切り離して
「有名人というカテゴリーの人々の:(d
e)l
esc
ele
bri
tes
Jと“人種指示”をす
る必要がある,つまり熟語を作るほど熟していないのだろうと私は思いま
す.既に挙げた v
ede
ttedec
ine
maI
del
at民v
岳 i
sio
n(p
.95)と同質の感覚が働
いているようです.
menerl
avi
eso
mpt
ueu
sed
ess
tar
s(スターたちの豪華な生活を送る)のよう
, l
に avi
eを形容詞などで限定して l
ess
tar
s(スターたち一般)を切り離す
こともできますが, menerunev
iedes
ta
r(スターのくような〉生活)と熟語
風(スター暮らし)にして, unev
iede
..
.(∼の範勝に入る生活)をしている

と言 う方が普通です.このタイプの表現は menerunev
i ec
ed h
ien/
def
or・

f
i
l ’
lIdar
ti
st
eIec
d h
ate
auI
dem
il
li
on
na
.i
re(惨めな/苦しい/芸術家のような/豪
勢な/百万長者の人生を過ごす)のように deの後に無冠詞でさまざまな名詞
を続けて,形容調的に v
ieを修飾することができます.
C’
e
stl
avi
edess
ta
rs
.が,現実のスターの在り方を見て「あれがスター
言っているのに対し, C’
の毎日というものさ jと・ est
unev
iedes
ta
れは「(彼
が送っているのは)スターのような生活だjと相当意味が違います.
1
38

しかし, j
our
nal
isedet
t el
ev
is
io
nと,テレビが下位区分のための名詞補詑
としても出てくるので油断はなりません.それは, f
テレビ記者jなるもの
が,スポーツ選手の医別 G
ou
国rdebase-ball:野球選下)などと向様に,記
者の稀別(下位区分)として自然に成り立つのに対して,「テレビの人気者J
は職種ではないからでしょう( ve
det
teは職業名ではない) . r
eal
isa
teu
rde
c
ine
mae
tdet
el
ev
is
io
n(映闘・テレピ演出家)なら職業区分 として明快です.
「映画スターJや「スター役者: vede
恥 d 脳 t
et re
Jはその専門技術分野に特
有の存在として,いわば社会の承認を受けていますがテレビはそもそも報
道機関で,演芸分野のーっというわけではないのです.「テレビで人気が
出たので,〈テレピ界における〉スターのような存症」という感覚で v
ede
tte
del
ate
l吾vi
si
onと2語ーになるように思います. c
ele
bri
tedel
ate
lev
isi
on(

レビ界で有名な人)というような気持ちでしょう .
この語を用いれば映画人でも c
ele
bri
teducinemaの形になります. J:
例との関連で言えば, 民b
C岳 r
it岳は人の種類を表わす名称としてはまだ単独
語で, s
ta
r,v
ede
tteのように deを介して自然に下位区分 を含む熟語を作
るような性質は弱いということでしょう.
unf
leu
vedeF
ran
ceI
deR
uss
i
e フランス/ロシアの河
d’
Es
pag
nel
d’E
uro
pe スペイン/ヨーロッパの河

lh
ist
oiedeF
r ran
ce フランス史

aR
del u
ssi
eI ’
deIEs
pag
nel
d ’
elEurop
e
ロシア/スペイン/ヨーロッパの歴史
この不規則性はどうしてでし ょうか. 上例では地名は川のある「場所」を
示しているのに対して,下例ではその歴史を有する「地方,国jを意味し
て,「∼という地方の∼/∼に所属する∼Jと主体性が高まります.上例の
ように,物品の産地,山河,市町村,などの所在地として国を示す場合は
p
rod
uit
(s)
/vi
n(s
)/v
ill
e()deF
s ran
ceと女性国名の場合は無冠詞で,男性国名
では常に… duj
aponとなりますが, f
ra
rn
;:
ai
s,j
apo
nai
sで置き換えてもほ
とんど意味が変わらないほど形容詞的な用法です.しかし自国の歴史であ
るフランス史だけは中世のフランス語の時代から熟語的に国定されたまま
I
. 分かりやすい埋鰐の仕方と最も重量解なケースの解明 139

になったようです.しかし, r
oi/
rei
ne/
mai
sondeF
ran
ceのような場合は,
他の女性国名でも無冠詞で続きます (
p. ).しかし「フランス史jも,「
97 フ
ランスの歴史は∼ jと説明的に語る場合には じh
ist
oir
edel
aFr
anc
e…の
形も現れます.
l
epr
emi
erm
ini
str
edel
aFr
anc
e フランスの首相,と
l
apr
emi
eredame de 丹 a
nce フランス第一の夫人(ファーストレディ)
を比べてみましょう(p Jで
).第一例は,「フランス国の今の首相(任務)
.97
あって, d
elaF
ran
ceは特に付け加える必要がなければ付 きません.第二
例は陀i
n e丹a
ed neeに準じて,非公式の表現ながら高い身分,位を示す熟
語と成りおおせていて不可分の表現です.
eTourdeF
l ran
ce(フランス一周〈自転車〉競争)も f
創rel
eto
urdel
aFr
anc
e
(フランスの一周をする)こ となのですが,熟語で固有名詞と成りおおせてい
るのです. つまりフランスは, 一周競争(t
our
}を,地区指示の下位区分と
して形容調的に補っているのです. c
ham
pio
nna
t{c
oupe
}deF
ran
ce(
d’
Eu例
r

に対 して男性地名が,… dumondeとな り
, eq
uip
edeF
ran
ceに対 し同じく
…duJ deF
aponとなるのは世界の地域名でも同じです ( ran
ceとd
elaF
ran
ce
の違いのより詳しい分析は, 9.項を参照 してください.)
また, C’
es
tunp
aysd’
E
uro
pe.(ヨーロツノTの一国だ.)とはなりますが, C’
e
st
una
tou
tdel
'Eu
rop
e.(それはヨーロツパの切り札の一つだ.)と 言わねばなり
ません.こうして見ると,第一名詞に,熟語を作るための補足説明的な名
詞補語を求める性質があるときは無冠詞名詞が続き,その自己完結性が高
いときには有冠詞名詞が続くとも言えます.
UNIONNATIONALED'Al
瓦lDO 全国合気道連合
COMITENATIONALD U KENDO 全国剣道委員会
と,フランスの日本武道連盟の規約書の中に並んで出ていましたが,これ
らの第一名詞も 下位区分の欲しい名称です.それにしては何故剣道には定
冠詞が残っているのでしょう.他のスポーツで同じような団体を作ってみ
ると,…d’
at
hl
et
is
me
.,…dec
yc
l;m
お e
,..
.den
ata
tio
nとなるようです. Uni
on
n
ati
ona
ledes
po
rts
co
la
ir
e(全国学校スポーツ連合)というのも見つけました.
1
40

下位区分としてその団体の活動内容を示すのは無冠調名調の役割なので,
まだよく知られていない「剣道jという競技が組織した協会というような
意識があったのでしょうか.あるフランス人の友人は,単なる印刷のミス
ではないのかとまで言っていました.
ただし, A
sso
cia
tio
ndus
por
tsc
ola
iree
tun
ive
rsi
tai
re(学校・大学スポーツ
協会)というのもありました. s
por
tsc
ola
ireだけだと manue
lsc
olai
re(

科書)などと同様に熟語的に単一語として感じられ,スポーツの区分の仕
方のーっととれますが,u
niv
ers
ita
ireが加わると この s
po此の性格がよ り
はっきりと特殊化・限定されて独立し,その管轄に属する人々だけの友好
団体という感じになるように思います.Guillaume流に言えば(p.1
12)
,
a
sso
cia
tinは入れ物的な名詞{nomdeforme
o )で, de以下は, unv
err
ed切 u
(コップ一杯の水)におけるようにその内容物であって,内容別下位区分と
しての「 de+無冠詞 Jが後に続くタイプの名詞ですが, de 以 下 が
un
ive
rsi
tai
reのように分野を細かく分ける形容詞によ って個性を強めて独
立し,協会の中身であることをやめて協会の持ち主になってしまったとい
う感じです.
このような境目の場合の de+冠詞 /de+無冠詞は,冠詞を意識しなが
ら多くの回数を聞き,多くを読んでフランス人の感じ方を知ってゆく以外
に手立てはないでしょう.しかし明快に割り切れるケースの方が普通なの
で,やはり分析的な理解は有効です

例 えば i
ndu
str
iede
/dul
uxeは,はっきりと「高級な産業/高級品の産
業」と意味が違います. p
r吋e
tdel
o
i(法案)は熟語で固定しているし, code
du凶 v
ail(労働法)は労働分野に関する法律で冠調が分野の仕切り です.
しかし c
ond
iti
onsdet
rav
ail(労働条件)の場合は条件の方が中心で,
c
ond
iti
onsde(
∼条件)の方が熟語を作る相手を探しています. canondel
a
b
eau
te(美の(もつ)基準)に対する p
rod
uitdeb
eau
tl(
化粧品)もよく似た
ケースです. amourdup
roc
han(
i 隣人愛)
,ha
ineduc
rie(罪の憎悪)では
m
隣人と罪は 目的語 (
∼ を)であり,動詞の a
ime
r,h必r(
愛する,憎む)の意味
から第二名詞にはほぼ確実に定冠調が付きます. p
rod
uir
edel
'a
lc lは
oo ,
. 分かりやすい理解の仕方 と級も難解なケースの解明
I 1
41

p
rod
uct
iond匂!
co
ol(アルコールの(ある 量の)生産)に, p
rod
uir
el'
alc
oolは
p
rod
uct
iondel
'al
coo
l(アルコール(という物質)の生施) になります. s
eui
lde
p
auv
ret
e(貧困の境界線)はさまざまな仕切り(敷居)の下位区分で, p
rof
ess
eur
def
ran
fai
sIdem
ath
ima
t勾u
esと同じ感覚です.
un1
4ju
ill
etについては pp.41,58で触れましたが,「ある年の 7月 1
4
日のタ jは uns
oirde14j
ui
ll
etであって, l
eso
irdu1
4ju
il
le
tは「(
この) 7月
4日の夕べJであることも勉強になります. l
1 eに先立たれた日付けは年
度も明らかな歴史上唯一の 日,その 日のタもただ一つですから,自然にこ
の組み合わせになるのを納得してください(p
.21
3).
LeMondeのサリ ン事件の報道に…:
!esc
hef
squ
ion
tde
cid
edef
abr
iqu
er
dug位 t
oxi
que
,..
.le
sch
imi
ste
squ
ion
tpr
odu
itl
esa
rin...とあり,次の文章
では… l
afa
bri
cat
iondus
ari
n...とも出てきました.この例の場合は, 一般
的な表現としての「毒ガスを(ある量)作る」に続いて,「(問題の)サリン
を生産する J「(その)サリンの製造Jを意味する文脈になっています.最
初の f
abr
iqu
erdug
azt
oxi
queを名詞化すると, 言 うまでもないかもしれ
ませんが, f
abr
ica
tindegazt
o oxi
queとなります(p
p.9
1,9
2,9
3)
.
p
rof
ess
eurとよく似た語に m
ait
reがあります. m
ait
red'
arm
es(剣術師範)/

l
emcfl'・七 同 d
uha
.
・.
-k
u
.
/ゐハ&刊
\必ハ帥川
76
久ゲ i
47





sdJ
ぷω


142

m
ait
redeb
al
le
t(バレエ教師),mai
tredec~舟ences (助教授)のように,先生
の意味で完全に職業名として熟語化した表現に対して, ma
itr
edel
a
p
ei旬r
n e(絵画界の大家) ,m
ait
r :i
educinema(映蘭界のわ n
:)のように「大;

術 家Jであるこ とを表わすときは, 「
∼の分野の」を意味 して名詞補語が定
冠調を立ててその独立を保ちます.芭蕉の紹介に, unde
spl
usg
ran
ds
p
oet
esj
apo
nai
s,l
ema
itr
ein
con
tes
teduh
aik
u(日 本最高の詩人の一人で,俳句
の分野における,衆自の一致する第一人者)とありました.また, F
lau
ber
t,
grandl
cri
van/
i F
lau
ber
t,l
egr
ande
cri
vai
nと表現が異なる場合は,「大作家
」 と,「あの(周知の)大作家の∼J
(の一人)である ∼ という ニュアンスの
違いになるでしょう.

s
erv
ice(
dir
ect
eur
,ch
ef)d
esven
tes
/de
spr
oje
俗/dup
ers
onn
el,de
/del
a
p
rod
uct
iondeIdel
apu
bli
cit
e,deIdel
acomptab
il
it
e;d
ire
cte
ur
commercia
l,a
dmi
ni
s甘a
ti
f,t
ech
niq
ue,f
ina
nci
er:販売/企i
函/人事/製造
(制作)/宣伝/会計部(課,部長,課長);営業/総務/技術/経理部長

ある教科書で, 一度 c
hefdel
apu
bli
cit
e(宣伝部長)で現れた人物が,手
紙の中で d
ire
cte
urdepu
bli
cit
iの名称、で紹介されます. この職種も
p
rof
ess
eurと同様に「何のJに答える下位区分が自然なので,熟語的な役
職名としては d
e…の形で熟語が出来上がります.
しかし d
ire
cte
urd
esv
ent
esの場合は複数の名詞補語なので, f
acul
tedes
l
e位e
t s/
dess
cie
nce
sの場合と同様に l
esが残ります(p
.Il
l}.単数は動詞の
, l
名詞化であ って ave
nte<d
uca
f ’
e>は, le
tud
e<duf
ran
<:a
is>(
<フランス
語〉を勉強すること)などと同様に,「〈コーヒー 〉を売る こと Jの意味にな
, l
り esv
ent
esも l
ese
ぬde
s( p
学業,あれやこれやの学科)と同様に (.3
8)
,
売 り物あれもこれもjを意味します.そこで分野的,総合的な用法の時に

, p
は rom
oti
onde
sve
nte
s( ,s
販売促進) a
llede
sve
nte
s(競売会館) ,c
hif
fre
s
d
esv
ent
es(販売高) などの場合と同様に,常に d
ire
cte
urd
esv
ent
esとなる
のです.「企画Jも一般論的に取り上げる場合は l
esp
r吋e
ts(さまざまな企
画)で,l
epr
oje
t(de…)はあの企画であ り
, Av
ez-
vou
sdesp
roj
etsp
ourJ
es
. 分かりやすい喫解の仕方と段も難解なケースの角刊1
I 143

v
aca
nce
s?(長期休暇にはあれこれと計画を立てていますか)と複数指向です

dup
ers
onn
elの duもdeに略されることはありません. l
epe
rso
nne
lは
l
eが付いてこそ従業員の全体 で,その責任者(d
ire
cte
ur)と のこ者合ーの
熟語(従業員長?)には成りがたいのではないか,また s
erv
icedup
ers
onn
el
にしても,定冠調を立ててこそ「従業員部門のjという意味が成立するの
だと思います.Jem’
en
ten
dst
re
sbi
ena
vecmonp
ers
onn
el.(私はくわた しの

部下たちと大変うまくいっている.)というように p
ers
onn
elは自立した対象と
なる名詞です. p
ers
onn
elは本来 「
個人的な,個性的な Jを意味する形容詞
なのです.もちろん, f
ra
isde(∼費)のように deを差しのべてあらゆる
単語を取り込む表現に出会えば f
ra
isdep
ers
onn
el(人件費)ともなります.
ただ,説明的に「〈従業員にかかる費用〉が大変でJとでも 言うのなら,
!es
f
ra
isdup
ers
onn
elと言 うこともあるでしょう.また,「営業部Jなどのよ
うに,名詞ではなく形容詞を用いる構成もあるので,それらはそのまま覚
えるしかありません.
いずれにしても,無意識的にではあるけれどもフランス人は,このよう
なニュアンスを使い分けているわけで,何とかしてこれをも感じとれるま
でになりたいものです.
また第一名詞の方も,名詞補語である第二名詞による限定で多くが定冠
詞をとります. l
ape
urduchomage(失業の恐怖) ,l
ese
nsdel
adi
gni
te(

厳の感覚) ,l
'ev
ei
ldud白 i
rch
arn
e afemmed’
l(肉欲の目覚め), l unt
el(だれ
それの婆),あるいは l
ana
iss
anc
edemonf
i
ls(我が息子の誕生) ,l
ach
anc
e
des
avi
e(自分の人生を決めるチャンス)のような場合には,第一名詞は複数
のない本柄になるので, 当然定冠詞が先立ちます.
定冠詞の用例として l
eli
vredeP
ier
reのようなものを乗せている教科書
があります. unl
ivr
edeP
ier
reもあ りうるのですから,日本人の理解には
l
epをr
edeP
ier
reのように絶対に l
e以外は無理な例を出すべきでし ょう.
ar
限定要素による決定という意味では, l i
veg
auc
he(
左岸) ,l
: epo
lenord
(北極)のように二者択一のものは
, 一方を示す形容調によって唯一性 (

冠詞)が決まってしまうし, l
eco
nti
nen
t(p
res
ide
nt)a
mer
ica
inのように大
1
44

陸や国が地方名の形容詞で確定するということにもなります. f
l
:?N
大 J
がle
s
Grand
sLa
csと命名されているのも,陛界第一級の大消j
が幾つも 一地域に
まとまっているのはここにだけなので,大きく,按数という修飾がこれら
の湖を特定する要素となるからでしょ う(.8
pp ∼9
9 8
,10∼1
1 19,
207∼21
4参照
).

7
. 「∼ 県から来る/へ行く 」の不規則性

v
eni
rdel
'Eu
re E
ure県から来る
d’
Eur
e-e
t-
Lo
ir E
ure
-et
-Lo
ir県から来る

とはまた面妖な言い分けです.また,県との組み合わせでも d
epa
rte
men
t
del
'Eu
re/
d’E
ure
-et
-Lo
irと,同じように二つの用法が現れます.県制度は
比較的新しく( 1
790年に制定) ,県名の名詞としての独立は崩れにくく定
冠詞が先行するはずなのですが, E
ure
-et
-Lo
irが例外的に無冠詞で deに続
いています.ほかに, d’
In
d.
re-
et-
Loi
reと d’
!U
e-e
t-V
ila
ineの場合が見られま

す.時には delIn
dre
-et
-Lo
ireと,冠詞を入れる形も通用していますが,
無冠詞の方が優勢のようです.これらの特徴は, 二つの名詞(J
l
lの名前)が
連記されていることと,頭音が母音であることです.また deS
a伽e
-e
t-
Lo
ir
e,
deS
ein
e-e
t-M
arn
eのように頭音が子音の女性名詞で始まる合成名詞も無冠
詞で現れますが,こちらは冠詞を入れる選択はないようです.
まず,名詞を列挙するとき は冠詞が落ちる のがありがちな現象(p.
59)で
あることを,次いで母音で始まる国名 と女性名詞の国名は, 場所として現
れる時には e d’
n/ I
ra
n,en/d’Israe~ en/d’
Af
gan
ist
an,en/deF
ran
ceと冠詞抜き
であることを思い出してください(世界の地域名もこれに準じて en/
d’
Am
eri
qu,en/d’
e E
xre
me-
Ori
entとなる).
G
all
ia→G
aul
e;F
ran
cia
→Fr
anc
e(-
ia→ モ)とラテン語から変化して今日に
至っている “国らしい”語尾をもっ国名やこれに準じた国名は女性名調で,
国家としてではなく,“所”の名前として用いられるときだけに, a
nci
en
fran~ais (古フランス語)時代の無冠詞の性質を残しているのだと思われま
す.頭音に母音をもっ男性名詞の国名も“所
” の名前として用いられる場
I
. 分かりやすい理解の仕方と最も雛解なケースの解明 1
45

aChine-+enC
合は, al hin
e;al
'A → enA
merique mtr
iqu
e;似 肱 Indes(
dan
s
l
'In
de}
→enlnd
eという enの普遍化 の流れへの l
fi
j化と, del
a/er
d の類似
から,地名が“所”として用いられるときには“余計な”限定をする冠詞を

採らず, aIId
eI’
Ira
nではなく en
/d’
Ir
anのようにになるのでしょう .定
冠詞は地名の場合,地域を広がりをもっー単位と して闘い込みます.定冠
∼ という名の問/地方/県J
詞の先立つ閤有名詞である地名は,「 という捉
え方になり,無冠詞では場所/“お国”を思わせます.名詞補語として f
de
+無冠詞の国名Jとなると きは形容詞的な役割を果たす(v
indeF
ran
ce=v
in
fran~ais)のは前項 6. の始めの方で述べたとおりです.

Eure
-et
-Lo
irや Sa6ne
-et
-Lo
ireはこの国名の場合に倣っているのでしょ
う.deの後で無冠詞になる合成名詞は県名として作られた新しい固有名
詞です(別々に扱えばそれぞれ一つの川に対応する名前) . F
ran
ce,I
ranな
どもまた国名としての閤有名詞であること以外に意味のない名調です.
名 詞 が二つ並んでも最初の名詞が男性で子音で始まる時は duL
ot-
et-
Garonneと冠詞が必要です. これ も男性国名の場合と同じです. au
/du
Japonなど男性名詞国の場合は冠詞の使用が普遍的になってからの形であ
る上に,冠詞が縮約されることで,女性名詞などのように用法が有冠詞/
無冠詞のこつに分かれる‘ことな く固定化 さ れたものと考えられます.
母音で始まっても複数の場合は desAlpes
-Maritimesとなります_ de

lEu
re,del
'In
dreのように頭音 が母音の地名 でも冠制を用いるのは, la
S
ein
eなどと同様に,今日では定冠詞と 一体化したその名に対応する本来
の「ものJ(この場合は川)が存在するか らではないでしょうか.

・ “人格”をそなえた固として扱う場合は do
nal
aFr
anc
e<フランスへの寄贈). r
epo
nse
al
'An
gle
teπ
e(イギリスへの返答), v
end
red
esa
vio
nsal
aBe
lgi
que(ベルギーに飛
行機を売る), a
cco
rde
rund
ela
ial
'Ir
ak(イラクに或る期間の猪予を与える), ob
ten
ir
q
uel
quec
hos
edel
aRu
sse(ロシアから何かを得る), e
i xig
erq
ch.del
'l
ta
li
e(イタリア
“から”何かを強制的に実求する}となり ます.イ スラエ Jレはもともと人名(神がヤコ
プに与えた異名)なので v
eni
rena
ideaJ
sr
atl(∼に緩助をもたらす)と常に無冠詞
です.
1
46

県に行く場合は, enG
iro
nde
,enC
har
ent
e,e
nSe
ine
-Ma
rit
imeのように単
数の女性名詞のとき昔ながらの組み合わせも通用したりはしますが,あり
がたいことに, m S
a6n
e-e
t-L
oir
e,enS
ein
e-e
t-M
arn
eのよ うな, e
tでつない
だ合成名称、が必ず en
/ r
de+無冠詞の県名(女性名詞かム十主名詞で始まる合
成名詞) Jとなるのを例外に,a
lle
rcl
ansl
e/l
a/l
esとするのがどの場合に
も最も 一般的です.男性名詞の県名の場合は c
la
nsl
e/duC
alv
ado
s,男性名
詞で始まる合成名詞は基本的には dansl
e/duL
oir
-et
-Che
rの形になりま
す.県に行く/来る場合を下にまと めてみる と次のようなタイプに分かれ
ます.

a
lle
r/ve
nir
dan
sle
/du C
alv
ado
s,Maine
-et
-Lo
ire(
en)
c
lan
slaIdel
a Manche
,Ni
をvr
e,S
art
he
1
’/del
’ A
lli
er,
Eure
,Herau
lt
en(
dan
sla
}/de(
la} Vend
吾e,C
Ote
-d’
Or
,Ha
ute
-Sa
one
e
n/d
e(l
a} S
ein
e-e
t-M
arn
e,Meu
rth
e-e
t-M
ose
lle
c
lan
sl刈
’(deI
'} E町 村t
-Lo
ir(
en)
d
ansl
esI
des Landes
,Hauts
-de
-Se
ine

後に(en
)を加えた E
ure
-et
-Lo
irな どは,en
...
と 言われても気にならな
いと幾人かのフランス人が言明しています.どうやら旧地方名と, 二つの
固有名詞の合成語の場合に en がなじむもののようです. Gironde,
Dordogneな ど大きい川の名前を もっ県名の場合, e
nだけが自然だと 言 う
人が, dan
slaがいいと言う人より優勢のようでしたが,固有の地方名
(
Cot
e-’
dOr
,Il
e-d
e-F
ran
ce,Vendee
)の場合は一律に e
n支持派でした.
G
irondeや Dor
dogneも
, Ni
evr
eや S
art
heもJ
II
なのに後二者には enを
立てることができないのは,前二者のように歴史的な,広がりをもっ地方
を感じさせない小さい川であるせいかもしれない,と私見を述べていた
ら,あるフランス人が「Ch
ira
cが大統領になったら彼の出身地の扱いが,
d
ansl
aCo
rre
zeから enC
orr
ezeに昇格したな Jという 反応が返ってきまし
I
. 分かりやすい樫解の仕方と&も難解なク ースの解明 147

た.無冠詞の表現の方が伝統を感じ させ,格調の高い印象を与えるようで
す.
フランスの権威ある辞書の扱い を比べても, "
.
i
¥i
l
・をe
tでつないだ県名
の後には,( )の中に性に合わせて(dep
.du
)と(d
ep.deI
a)の指 1
Jミがある
もの(F
lam
rna
rio
nの Usu
eli
llu
str
e),性に関係なく常に(d
ep.de
)とA
:いで
あるもの(P
eti
tLa
rou
ssei
llu
str
e)と, まちまち でした(dep
.du(
U.
i.F
.)/
de
(
P.
L.
i.
)Lo
ir・
etCh
・ e
r;d
ep.del
a(U
.i.
F.)
/de(
P.
L.
i.
)Saone
引・L
oir
eなど).
もう 一つ気をつけな ければならないのは,国名の場合と問織に,v
eni
r
de...というよ うに deが 「
土地・場所からjを意味したり,形容品i
]的な名
詞補語と して二諾連結の県名 を導入するときには無冠詞になりやすく,
f
air
epa
rti
edel
aMeurthe
-et
・Mo
sel
le(
M.モt
-L
.県の一部をなす)のように
県 が主体性をもっ場合には有冠詞となることですア
県名の場合は, l
aChampagne
→le(
vinde
)champagneに倣 って l
e
dep
釘 t
ementの省略から性を決めているのではなく,県名として採用され
た名詞の本来の性がそのまま県の性になっています.そのため,名詞が二
つ“対等合併”したものに,先頭の名詞だけの性を採用するのがためらわ
れているかのようです.このことは v
entden
ord
-es
tにおける無冠詞を思
い起こさせます(趣味 1
2.).また l
eMa
ine
-et
-Lo
ireのように,川の名前の
連名であるなら l
aMaine
-et
...とすべきな のにと思われるケースもありま
す.県名には,フランス革命時の 1
790年に,謄史や旧地方名を抹殺でき
る名称、をということで, J
1か山の名前を充てることにしたはずです( l
e

・ 国家の紋章は, p.
79に書いたょっに, a
rmo
iri
esd
u/d
ela/
deI
’…と悶名のがjに
定冠詞をおいて「∼国の」と国を際立たせるはずなのですが, U
sue
lil
lu
st
reでは例
外的に…deP
ana
ma…d
, eG
ran
de-
Bre
tag
neとなっていました.パナマは国名であ
る前に都市名であることで,大プリテン(英国)の場合は女性名詞で,安定した
d
eGr
and
e・B
ret
agn
eの用法が古くから広く使われているためにこのような級いに
も抵抗感がないのでしょう. L
aro
usuの方は d
uPa
nam
a,d
elaG
ran
d B
祉− r
eta
gneと
他の国の場合と同じ扱いです.境界線上にあるケースでは用法が決定的ではない
ということでしょう.
148

Maineは|円地方名で,l
aMaineは l
aLo
ireの ・
・支流).県名はすべてシ ャ
ンパン方式に l
e(d
epa
rte
men
tde
)…とすればよかったのにと思えてし ま
います.

8
. 「国名,旧地方名句地方行政圏から来る/ へ行く jの 場 合
l
aCo
ted’
Orという県名は,本当に金の産地であったガーナの 1
960
年ま
での,フランス諸国名が C
oted
el'
Or(
金の(象徴する)海伴,災符名 Go
ldC
oas
t
の仏訳)であったのに対して,「(ぶどうがよくな ったあと)黄金色に輝く
c
ote(丘陵)を擁する県jであると理解できます.また, C
oted
'Iv
oir
eとい
う国が旧 C
otedel
’Orの西隣りにあります. こちらの方は「象牙製のJと
いう材料感のある用法を採用しています.ついでに,
R
epu
bli
quedeC
oted
1vo
ire レ共和国
コー トジボアー J

d
epa
rte
men
tdel
aCo
ted’
Or コー トドール県
を比べてみると, R吾p
ubl
iqu
edeがすでにこなれて deが熟語を作る触手
となって相手を求めているのに比べ,d
epa
rte
men
tはまだ用法も新しく,
県名とはお互いに独立を崩さないでの連結しか出来ないのだと 言えます.
上記の dソd
el’の両様が受け入れられているあたりが,熟語化への第一歩
かも知れません.とにかく R
epu
bli
quede l
a C
ot I
ed’v
《o
ireは気に入ら
沿

れないようです.同様に v
enrdeC
i oted
1vo
ireと v
eni
rdel
aCo
ted’
Orとな
ります.また,「場所J
ではなく ,「
国|」を意識して 言・う場合には, del
a
Coted’
lvo
ireも現れます.スリランカの場合に も,v
eni
rdu{
al
le
rau
)Sr
i
Lankaの方が国が意識され, …d
e/aS
riL
anaの方がt
k B身を感じさせる(de
C
oted'
Iv
oi
reも同様の感覚)と 言えるでしょう.「スリランカ jのようにフ
ランス語化していないなじみのない外国語の国名では,感覚的に捉えるこ
とができないので確定できないという面があります.「私は de
/aG
ey/
anと
しか言わないjと言う人も少なくありません.
場所 ・土地名 として(国家としてではない)の国名に deが先行すると
きには de+女性国名および母音で始まる男性国名, du+男性国名, des+
複数回名が基本なのですが, d
eIEq
’ u
ate
ur,del
'In
de,del
’Ouganda
,de
I
. 分かりやすい里P.併の{l:Jj と最も難解なケースの鱗l~J 149

l
'Uruguayの例外があります(p
.78
).エクアドルとウルグアイにおける冠
詞の残留は原諸のスペイン話(d
e!Equador
,de
!Uruguay
)の直訳のように
思われます.また多くの子音で始まる男性問名では Repu
bli
que(
Royau
me,
E
tat
,Pr
inc
ipa
ut)du...となるのですが, 三分のーほどが…deT
e o
nga(
de
S
ing
apo
u九de(
du}S
riL
ank
a,e
t
c.}のようになります.それらの固に共通する
特徴は小さいことと,やはり島,町,岬,人などの本米は無冠制の|
古|
有名
詞をその国名としていて(p
p.7
4∼7
9),∼国と意識すると l
eが現れると口−
e+名 ;
えるでしょう.だから, l l
i
!
Jの閤名は…duKo
wei
"t…duS
, ene
galの形
をとるのが大多数です.
jの国名の|翠へf
無冠詞名品1
i rく時は al
lra
e S
ain
t-M
ari
n(m
.)(
aChypre(
f
.)
)
のようになります.例外的に deの後で l
eの落ちていた問(男性名詞)も a
u
L
iec
hte
nst
ein
/auLuxembourg
/auS
riLanka(
pp
.78
,79
)のように冠詞を伊|復
します(前 2者はフランス語の国名としての成立も布く, p
rin
ced
e,maison
deの形がなじんでいたから無冠詞も自然なのでしょう: P
rin
cip
aut
吾de
L
ie
ch
.;GrandDuchedeL
ux.). このような細かいところになると, r
i,仏
の多くの辞書に載っている国名表の各国名に付記された前世詞+冠訓/無
冠詞の指示も幾つかのケースでは−
・−様でなく,また不備もあり,このレベ
ルでの暖昧さが伺われるように思います.
旧地方名(p
rov
inc
es)の場合は,基本的には世界の悶名に準じた扱いで
す.女性名詞は所として現れれば en/
de丹 o
ven
ceとな り,“人格”を備える
と unf
i
lsdel
aProvence(プロヴ、 7 ンス(地方)の(生んだ)男)と変わります
(国名の場合の・
一例:l
apo
sit
iondef
erm
etedel
aFr
anc
e:フランス閣の断悶
とした姿勢).追うのは,「∼にJを意味する時に,男性名詞の場合 d
ansl
e/
r
...が今日では主流であることと,子音で始まる男性名調の場合に enB
erη,
enL
imo
usi
n,enP
oit
o
・民enL
ang
ued
ocといった古形もまだ時には通用するこ
とです(p
.77
) nC
.国名でも古風な e a
nad
a,enD
ane
mar
.えenL
uxe
mbo
urg
,en
P
ort
uga
lが時には見られるのと同じ流れでしょう. しかし一般には dansl
e
L
imo
usi
n uCanadaです. deに続くときは,国名の場合と同じです.
,a
あと, 1
976年以降の行政地域闇(r
岳gi
ons
)の場合も,名称、が古来の地名・
150

地域名と置なるので p
rovi
nce nI
sの場合に準じ ます(例えば e l
e-
de
-Fr
anc
e
)
が,今日の r
egi
onsであることをぷすには Da
nsl
a/del
are
ginC
o e
ntr
e(Pa
ys
d
elaLo
ir
e,Rh
伽e-
Alp
付と同格に殺べます. J
eshu
it(
depa
rte
me )deRh
nt
s 伽e-
λl
ps(ローヌ・ア Jレプの 8県)となるということは,阪則的に今 l
e :
lの地ん−名
は無冠制の固有名詞なので,「l
are
gin+地方名jとしない場合は l
o are
gio
n
を省略して,deRh
one
-Al
pesのよう な〕院をとるのでしょう .
l
aco
teNor aB
ddel r
eta
gne(プルターニュの北海岸)の場合と同様に,L
eMidi
del
aFr
anc
e(南フランス) のように定冠詞で特定される地域の所在する場所と
してフランスが現れるとき は,場所としてよ りもその地践を有する地方.固
として自立するのでしょう (
lac
api
tal
edel
aFr
anc
e(pp
.79
,96
,116
). しか
)

a
し,なぜdeFトnαとすると不自然なのか,次により詳しく検討してみます.

I
Ae
u
:
;
::
e
¥
l
f剖e

" d
elt
ゐ叱
un弁ewe、
u,吃凶i
l
e -

9
. deFranceか del
aFranceか
名詞補語として deF
ran
ceがいいのか
, del
aFr
anc
eがいいのかは,な
かなかの難題です.典型的な例 をいくつも並べて比較し, 二者の聞に境界
線を求めてみましょう.
. 分かりやすいJ
I l
f
l鱗の仕方と絞も難解なケースの餅t
pj 1
51

une(
Je
s) mon
tag
ne(
s).
v
il
le(
s
) l
ecl
ima
t
p
rov
inc
e(s
) l
eNord
(Sud-
Oue
st,
Mid
i)
r
egi
on(
s
) un(
le
s)depa
rte
men
t(s
)
un(
l
es) f
l即 時) | l
esj
eun
es(
sol
dat
s)
p
rod
uit
(s
) i
deF
ra悶 l
agl
oir
e I
del
aFr
anc
e
v
in{
s) J
esanimaux
l
a{u
ne) c
art
e l
esf
leu
rs


・・
・・

・・・
・・
・・・
・ー
ー・
・・
・・
・・
・・
・・
・・
・・

’u
l n
) ambassadeur l
ed岳veloppement
Eg
lis
e l
ade
cis
ion(
dec
ept
ion
)
l
a c
ampagne unec
eはa
inei
dee
l
a t
err
e αlep
res
ide
nt 妙

左側には通常「フランスのJを意味する名詞補語に deF
ran
ceをとる名
詞群を並べました.これらの例は, 熟語的に安定 した最下部の 4例を除く
と,場合によっては delaFranceを受けつけないわけではありません.
しかし,右側の名詞群には「フランスのJという名詞補語は delaFrance
としか置くことができません.
ということなら, I
名詞補語としての de丹 '
f
lne
eを受け入れるのはどうい
う名詞か」を見極めれば二つの用法の境界も見えてくるはずです.
このリストだけを見渡したところ,形容詞的. 国籍・出身地指示的な,
そして伝統的な deF
ran
ceによる修飾を受けつける名詞は,フランスの大
地に根 ざしたものばかりのようです.それは, v
enrdeF
i ran
ceの場合の場
所 としてのフランスに対応するものです.つまり,deF
ran
ceは「フランス
の地のJ
,と 土地・所を指示しているのです.そしてその第一名詞を主体
に合体して熟語のようになっています.
それに対して delaFranceと冠詞 を立てざるを得ない諸ケースでは,
第一名詞もフランスもお互いに自立しており,第二名調(名詞補語)であ
1
52

るF
ran
ceは第一名調が指示す る 「ものjを所有する ,あるいはその境界
を表わす 「フランス国jとして主体性をも って第一名調を補完 しています.
これも o
bte
nirdel
aFr
ane<
c unecon
ces
sio
n〉( フランスから
く譲歩な ど
〉をヲ

き出す)などと 言 うときに現れる 国家と しての フランスに対応するもので
す.では,どのようにこれらのケースは“土着”でないのか,ひとつひと
つ見ていきましょう .
l
eci
el,
lec
lim
at(
空,気候) などは土地の部分ではなく ,絶えず変動し(空
も現実には “
空模様”
),土着のものと して一国内に囲い込むことのでき る
ものではあ りません (
lec
ilの感じ取り 方は境界線上にあるのか deF
e ran
ce
でいい と言 う人 もい ます).「北部,南西部」などは方角による地区指 定
で,地理的位置を示す割り振り の,抽象的な表現でしょう .
l
esde
par
tem
ent
s(県)は, p
rov
inc
es,
reg
ion
s(国,地方)などと違って,
比較的最近になって人為的に導入された単位で
, 土着の地方を示す区割り
de
ではありません ( partem
ensdeF
t ran
ceと言う人もいなくはない).J
es
j
eun
esd
elaF
ran
ce(フランスの若者た ち)は !
esj
eun
esF
ran
伊is(
若いフランス
人)とはニュアンスが異なり, 上述の unf
i
lsdel
aPr
ove
nceに近い感覚で,
J
ese
nfa
ntsdel
apa
tri
e(この場合は「人間jを意味し, J
ese
nfa
ntsfran~ais
〈フランス 人の(フランス国籍の)子供たち〉とは捉え方が異なる)と同じ
ようにこの若者たちは,「フランスのものJ
, とフランスに帰属 しています

enf
ant
s(f
i
ls
)de
/del
aFr
anc
e(フ .l
ラ ンス王家の子/国民)〕 sg
e r
加 dshomm
es
del
aFr
佃 c
e(フランスの偉人たち)というように国家に帰属 させる意識が強
, 土着を意味する deF
い とき は ran
ceや形容詞の f
ran
伊isより, 主体性の
大き い 「フランス国の(del
aFr
anc
e)」をとるようです.「栄光Jは完全に
所有 “物”であり ,このよう なケースは無数に考えられます.
!
esanimauxdel
aFr
anc
eには !
esanimau A
xd’fr
iqu
eが対立します.その
違いは,後者がアフリカ大陸という 独立した地域に固有土着の動物 (
キリ
ン,ライオン,河馬など)を意味 しうるのに対して,前者は,大陸の一区
画 に過ぎないフランス国に「特有の動物Jを意味しえず,「周辺の国々と多
分共有する動物たち (
犬,山羊,う さぎなど)だが,フランス圏内にもい
. 分かりやすい砂対のi
I l:
JJと政も難鱗な ケースの解明 153

J、 J』
J 九人人
,人人人
人 λ人 1λλ 弘

にヘ
ヘ A _
.
.\ム
ム.
..
/'
−.
._
l
esaゎi
/
iいc
l ~.JA叫
1

イ d
elaF~~cと
る動物たちJということにしかならないので,「フランスを出身とする, フ
ランス に根ざすJを意味する deF
ran
ceにはなじまないのです.「イと“た
ち”」の場合も「動物たちJの場合とおなじことでしょう .動物学者の卵で
sanimauxdeF
ある筆者の姪(父親がフ ランス人)に〈ぺe ran
ce》を どう思う
かと 尋ねた ら,ただちに「そんなものいないも のJいう答えが返ってきま
した.そ して,「動物のことなら任せておいて. l
esanimauxd’
Eu
rop
eなら
いるけどjと続きました(「フランス(の地)の外」は h
orsdeF
ran
ce
).
l
ede
vel
opp
eme
nt…は偏 向l
opp
erl
aFr
anc
e(フランスを発展させる)
, あ
るいは LaF
ran
ces
ede
vel
opp
e.(フランスは発展する .
)の,l
ade
cis
ion.
.
.は
LaF
r釦 c
ede
cid
e.(フランスは決断する.)の,そして d
ece
pti
on.
.は LaF
. r釦 c
e
e
stde~ue. (フランスは洛胞している.)の名詞化と考えることができます.
《l
epr
esi
den
tdel
aFr
anc
e秒(または f
rar
n;a
is)は,…del
aRe
pub
lil
que
(Fran~aise)が正式の名称なのですが,「フランス(国)の大統領(元首)は,
誰だったかな」という ようなときににはこうなるでしょう. 「フランス大
統領Jを正式の呼称とするなら元首の称号らしく《 p
res
ide
ntdeF
ran
ce》と
冠調抜きの“一語”にするところでしょう. r
oi(
rei
ne,mare
cha
l)deF
ran
ce
のように古くからフランスの地に根ぎし確立した名称ではなく, d
epa
rte
-
mentと p
rov
inc
eの違いと同質のものがあります.
154

un
ece
rta
inei
deedel
aFr
a eでは,「フランスに対してもつある見方j
nc
, deの前置詞としての役割もやや異なり ,完全に二つの部分に分かれ

ます.
deF
ran
ceの用法では,l
ate
rrede丹 an
eeのように, F
ranc
eが「フランス
の大地jつまり 「
大地フランス jと,第一名調と同格表現になることもあ
ります.また,すでに例に挙げた TourdeF
ran
ceや e
qui
pedeFr
anc
eは勿
論のこと ,c
hampi
onn
atdeF
ran
ceの場合も「フランスの地,地区のjとい
う気持ちを満足させています.
後に国籍などを従えて熟語的に安定 した組み合わせを作るタイプの名詞
, deのあとの名詞を自由に入れ換えて(unIl
は eId
esIl
es)
roi
(
s)deF
ran
ceI
de丹 u
ss
eId’
Espa
gne;
lep
oin
t( eFr
レース編み) d anc
eI 噌r
deHo i
eld'
A1g
もl
et
er
re
のような熟語になります. Amb
ass
adeの後には女性名詞のあらゆる国名が
de...の形で続くでしょう .基本的には国名を変えても女性名詞なら ,
…d’
It
al
ie
.
,…deSu
is
seとなるのですが, ょ に見たように hi
sto
iredeFr
anc
eの
ような例外的な無冠調の名調補語(熟語化)の例もあります.
deF
ran
ceは,「フランス とい う土地の(から) J
,「フランスもの,フラン
ス産(製,材,起源, 生 まれ,出)のJというようなニュアンスを満足さ
せるものであって,それに対応できる名詞だけと組むのですが, del
a
Fr
a eの場合は,まず 「国家と してのフ ランス J
nc が自立しであり,「その
r
フランスが生んだ∼」「そのフランスの保有する∼J そのフランスから来る J
「そのフランスにいる動物たち」「そのフランスを発展させること jという
感覚で言われるのです.
また,無冠調の方が,説明的な冠詞による提示より no
bleな印象を与え
.).だからと 言っ てどの名詞の後にも d
るようです(上記 7 e丹 a
neeと続け
ようというわけにはいかないのは見てきた通りです.しかし私がパリの古
い教会の掲示に見た次の言葉は,その辺の感覚を伝えてくれるように思い
ます.
Di
eue
stAmoure
tl’
Espr
i
tes
tIAm
' ou
r.
これはニュアンス訳出の不可能な“代物”なので,味わ って頂く以外あ
I
. 分かりやすい理解の仕方と鮫も灘解なケースの解1
9
] 1
55

りません.フランスの友人に意見を求めたところ,「教会の陰謀だ.だま
されるな.Jというような返事が返ってきました.しかし何かを感じさせよ
うという意図(魂胆?)はあるということです.つまり,神は,さまざまな
分野のものの中からとりあげた 「愛」なのではなく,ただ「大いなる(大
文字)愛Jと同義なのであって,形容詞的にかつ固有名詞的に Amourが
神を表わしており,精霊は−→也のもの(他の分野)ではなくて一一「ゎ、な
る愛というものJに対応している(定冠詞が分野を示すなら,他にも分野
があっても不思議ではない),というような感じがあります(E
spr
itもDieu
の属調の時は: D
ieue
ste
sp
ri
t.
).無冠詞の文は古い文体を思わせ,われわれ
が漢文から受ける「簡潔にして高尚」な印象につながるものをフランス人
に与えるように思います.同じことを同じ構成でニュアンスを違えて言わ
れると,フランス人も無意識の内に何かを“擦り込まれる”ことになるの
かも知れません.
フランスの印刷物にも不注意や印刷ミス,あるいは粗雑さや無知からく
る間違い,時には責任回避を思わせる不誠実な扱いもあり,古いフランス
語表現の残存,年齢差や地方差あるいは社会階級差による違いも見られる
し,個々人のその時の気持ちさえもある程度は冠詞の用法に影響します.
また,まだ慣用の固定しないケースもあるようだし,これからも少しずつ
は変わっていくでしょう .
しかし,現時点における冠詞の現れ方はほぼ本舎に普いたとおりで大丈
夫だと思います.こう いった例を多く見つめ直して, deF
ran
ceと del
a
F
ran
ceの違いをも体感できるようになってください.
先日,JRの小山駅で「小山の駅弁当」という広告の張り紙を見ました.
そして,『これが「小山駅の弁当jであったなら「駅Jに冠詞が付く(b
ent
oo
del
aga
re)ところだ. 「駅弁当jでは「駅jに冠詞は付かない(be
ntoode
g
are
)Jなどと考えながら見ている自分に気がつきました.病膏宵とはこの
ことでしょう.
1
56

1
0.病気と冠詞
単語は語義として紹介されるときにも,つまり文脈をもたないときに
も,分野の紹介としては l
epa
ysa
ge,l
esanimaux
,その分野を構成する具
体物の一つ一つとしては un
efe
ui
ll
e ’
,Ihe
rbeのように冠詞と ー絡に出てき
ます(趣味 1
0.)
.これは,名詞によって表わされるもの自体の性質が文脈
のようなもので,「景色という世界J
,「動物たちの分野J
, 「一葉」, 「

というもの」というニュアンスを伴って出ているわけです.「草」の場合,
他の語はすべて un{
arb
re)
,une(
f
leur
)で出ているのに唯一 l
'he
rbeと出て
きます.具体的な存在として表わすと, del
'h
erb
e(あ
る量の
革), un
ehe
rbe
(ある種類の草)と余計な限定が加わるのでこうなるのでしょう.草は可質:
とは見ていないので de
s(l
es)he
rbsとすると「様々の草J
e ,と多種の意味
になります.そこで Manetの絵は De
jeu
ners
u ’
rlhe
rbe(草上の昼食)とな
ります.
両頬は l
esj
oue
sと複数になるのに,片頬を鼻,口のように一つしかな
い造作の指示と同じように l
ajo
ueと語嚢欄に書いてあるのを,「趣味は
冠詞 1
0.Jで紹介します. unr
ei
l,uneo
rei
lleに l
ajo
ueが現れる様子は上記
のl
'he
rbeの場合とそっくりです.可算のものでも「一つJの範囲が明瞭
でないと,非加算物並みに分野指示になるのは面白いことです. e
mbr
ass
er
qns
url
ajo
ue(頬にキスをする)と, s
eπe
rlamain(鑑手をする)と動詞句的
に分野指示が決まっているのも関係がありそうです.
この話とは少し異なるのですが病名も,形容詞でも付かない限り l
a
g
rip
pe,unrhumeのように冠詞との組み合わせがほとんど決ま っているの
が気になります.
a
vo1
r:
l
agr
ipp
eIr
oug
eol
eIm
igr
ain
eIn
aus
eeId
i町 h
ee;l
eca
nce
r
unrhumeIv
ert
igeIc
anc
er;
unea
ngi
neIbr
onc
hit
eIpneumonie
de
srh
uma
tis
mesIh
emo
rro
ide
sIdem
釦 g
eai
son
sIb
att
eme
ntsdec
reu
r
del
'as
thm
e,del
afi
evr
e(t
emp
era
tur
e),del
ate
nsi
on,del
afa
tig
ue
I
. 分かりやすい理解の仕方と最も難解なケースの解明 1
57

感冒.はしか,癌,偏頭痛,むかつき,下痢
鼻風郷,口内/気管支/肺炎,癌,めまい
にかかっている(がある/する)
リュウマチ,痔,かゆみ,動f

職息,熱(体温),血圧,疲れ
一行目は病名を単一の病気や病状に対応すると感じているもの(分野指
示),重いもの(伝染病はこのグループ) ,二行目は同じ名称でも 遣った症
ec
rhumed
状・段階・種類のものもあると感じられるもの ( e
rve
aul
desf
oin
s;
c
anc
erd
el'
est
oma
c/d
upoumon/dur
ect
um一癌は,一行自のグループの捉
え方になることもある),三行自は病名と言うよりも,具体的な体の部位
の状態を示し,リュウマチとかゆみは不特定数で複数箇所に感じられる症
状,痔も限られた範囲内であるが「出血する状態Jの部位が 1∼数カ所と
漠然と指示しています.また,繰り返して起こるというニュアンスもある
かもしれません.動停は不特定多数回自覚されます.a
voi
rdesfourm
is

蟻):(しびれる)という表現にはより実感があります.四行目は「症状Jで
あり,それが「あるレベルJにあると考えればいいでしょう.哨息、も“明
快な”病気というより,「ある症状jと捉えられているということです.
しかし捉え方によっては, J
’a
iuneg
rip
pe,desnau
see
s{v
omi
sse
men
ts}
,
uned
iar
由民, desv
e武i
ge
s,unb
att
eme
ntdec
reu
rと言うこともないではあ
りません.特に形容詞が付けば必ず a
voi
runem
auv
ais
egr
ipp
e(悪い風
),unem
邪 igr
ain
epe
rsi
sta
nte(しつこい偏頭痛),unef
ort
efをv
i r
e(高い熱)と
なるし, J
’iunef
a ati
gue!(くったくただ!)と語調が形容詞代わりになった
りもします. l
eba
tte
men
tduc
reu
r(心臓の鼓動)は病状ではありません.
病気にかかっていることはよく次のように言います.
e
trea
t除i
ntdet
ub
er
cu
ll
Js
eI’
dunc
anc
er;e
tref
rap
p吾d’
ap
opl
exi
eldep
arか

a
s
ie
;so
u rder
飴i hum
ati
sme
sI’
dm mali
nco
nnu
;tr
emb
lerdej
iev
re/
dep
eur
結核/癌に穫る,卒中/麻海に冒される,リュウマチ/原因不明の病気に苦し
む,熱/恐怖で震える
deによ って原因を示すときは, un,uneで「ある種の/ なにかJという
ニュアンスを加味しない限り,無冠調名詞が続きます.つまり,独立した
1
58

i
名詞性を薄くして具格 (ns
tru
men
tal
:道具・原悶的)的に動詞にかかるこ
とになります.「趣味は冠詞 6
.」の d
esc
end
r ev
ed o
itu
re(
ドから降りる); s
1 ort
ir
det
ab
le(食事を終える)などは奪格(∼から)的に動却を補完しています.
deの後ばかりでなく,名詞は往々にして冠詞を用いず自立性をなくし
て,その固有の意昧と質感だけになってさまざまな前置詞と熟語的に合体
し a
, 副調句などの成句やさまざまな補語になります {ve
c/f
aut
ede
/sa
ns
c
our
age
;孟/p
ar/
sou
s/s
urt
er
re
;ho
rsp
rog
ram
me
,e
tc
.)
. deは特にその機会の多
い前置詞で,上例の場合は,起こった事態の原因を下位区分的に, 名詞を
特定化(定冠詞)も個性化 (不定冠詞)も 数量化 (部分冠詞)もせず,種類
の情報としてのみ捉えて従えていると 言えるでしょう.

1
1. 無冠詞(属詞,対句・列挙)

ri~

え 4ヒ
Avantt
out
,pourn
ous
,la仕a
nco
pho
niee
stc
ul
tu
re
.(何よりも先ず,我々に
とって命制c
oph
oni
eとは文化なのです.)という L S
eng
horの言葉を見て,ま
たも無冠調の捉え難さを思いました .Cemotj
apo
nai
ssi
gni
fiec
ul
tu
re
.(こ
の日本語の単語は文化という意味だ.)というときは,冠詞などによって限定さ
れる前の単語 c
ult
ureを出して完全な意味の一致を示していますが,上例
もこの場合に非常に近く, 「∼は文化を意味する.文化と同義である J
と,冠詞や文脈などによって限定を受けない名詞をそのまま出して,その
意味するところだけを f
ran
cop
hon
ieとイコー Jレにしているのです .e
tre
de
cla
rer
eg
io
n乙(:
o
ne
)si
nis
tre
e(被災地(域)と認定される)なども似たケースで
しょう.
. 分かりやすい埋解の仕方と簸も難解なケースの解明
I 1
59

レで結ぶと L
完全に二つの単語をイコ ー l ongs
il
en
ces
ign
if
ier
upt
ure
.(長期
の音信不通は断絶ということ.) ,Le
ntec
ro
is
san
cenes
ign
if
iepぉ s
ta
gn
at
io
n.(
遅い
い経済成長は停滞を意味するわけではない.)のように両者共無冠詞になりま
す.よく似たケースで対句になると次のようになります(p
.59
).
Lao
i lyac
li ri
me
,ilyac
lu
it
ime
n
t. 悪事あるところ懲らしめあり.
Qu
idtc
i o
rrψt
io
n,d
itr
el
at
io
ns
. 腐敗を言うはコネを宮うなり.
これらも各単語の意味すると ころだけを取 り上げて対応させています.
テレビで,駅であった一斉取り締まりに Quid
itp
ass
ag
er,
ditt
i
tre
det
ran
spo
rt.
(乗客すなわち乗車券)と注釈 し て い ま し た E
taa
』ge
setb
out
iqu
esc
ouv
ren
tune
d
ist
anc
edep
lus
ieu
rsk
ilo
met
res
.(露店や商店が数キロにわたって立ち並んでい
る.)のような場・合は,列挙につながる対句と 言 えるでしょう.聖書から ー
つ列 学の例をヲ|いておき ます.


Carces
tduc
reu
rques
ort
entp
ens
ee
smauv
ais
e
s,me
urt
re
s,a
dul
ter
es,
戸r
ni
ca
ti側, v
o
l,f
s a
町 伽o
t 勾e
伊Z s
,in
ju
re.
s
それは,よこしまな考え,人殺し姦通,淫らな行為,盗み,虚偽の証言,駕
りが,心から来るものだからだ.(マタイ, 1
5,1
9).
また,そのすぐ後に次のようにありま す.
You
ssa
v位 i
nte
rpr
ete
rlev
isa
geduc
ie
l,e
tle
ssi
gne
sde
stemp
s,vousne
l
epouvezp
as!G
ene
rat
ionm
auv
ais
eeta
dul
ter
equ
ire
clameuns
ign
e,
e
tdes
伊久 ineJ
uis
eradonn
吾quel
esi
gnedeJon
部・

お前たちは空の顔色を読むことはできるが,時のしるしを説むことはでき な
い.悪しく不実の世代のものよ, 何か しる しをと迫っているが,しるしとして
は,ヨナのしるししか与えられないであろう.(マタイ 1
6,3
-4)
.
ルカ l1
,29にもほぼ同 じイエスの言葉が引かれていて,同じように m
s
ign
e…,des
ig

..
,les
ign
e...の順で出てき ます. 最初の l
ess
ign
esはメシア
の時代の到来を告げるしるしのすべて, ms
igeは f
n 何 か しるしを一つ 見
せろ Jの「しるしJ 伊t
であり, des eは commes
伊teと同様に,前置詞と 一
体 に な って名詞としての独立性を失ったもの,l
esi
gneはどのしるしか特
定 されたものです.
1
60

s
igeと言えば C’
n e
stbons
ig
ne
.{ ,c
ぞれは良い徴しだ.) ’
e
sts
ig
neque.
.{ぞ
れは∼であるという徴しだ.)と無冠詞の形でもよく用いられます.よ く似 た
作りに C’
e
stpi
ch
ede.
.
.{ ) や C’
∼することは罪の行為である. e
stc
ho
se.
.(p
p.61,

)があります.後者に関しては後日,次のような文例を見ました.
196

I
Ilu
iadon
epa
ruquec
'et
aitc
hos
esi
mpl
e,n
atu
rel
le,f
ac
ile
,dep
ren
dre
p
ass
aged
ansunp
roj
ect
ilee
tdep
art
irpourl
alu
ne.
そういうことで彼には,何らかの発射物体に乗って月へ出発することは簡単.
で,自然で,容易なよよであると思えたのであります.
J
ule
sVerneの Del
aTe
rreaaLuneの一節ですが, C’
l etc
s h
os
eの後には
さまざまに「こと Jを評価する形容詞を加えることができるのが分かりま
す. この言い回しは, Cen’
e
stp前 c
hos
efa
ci
lede.
.
.(∼することはたやすいこ
とではない)のように否定形でも現れます.ま た文頭に置く, Ch
os
eit
ra
1邪…

(不思議なことに, ∼
. p
.6
) のような無冠詞表現の場合 ( 3
)にも, c
hos
eが 組
む形容詞が後に続くことがらに格別な価値評価を与えるような性質のもの
(
ex回 o
rdi
nai
re,i
ncr
oya
ble
,et
c.)であれば, パター ンとして自由に形容調を
選ペることになります.
ついでに, Jamai
sが強調的に文頭に置かれて無冠詞名詞が続く例を幾っ
か,イエスの言葉も交えて挙げておきます.
Jam
幻sp
luf
sru
itn
ai同 det
oi
.
もはやお前に実の成る日は決して来ないであろう.
J
ama
isv
is
it
enef
utannonceea
veca
uta
ntd’
ee
lat
.
訪問がこれヰ皇拳々しく予告されたことはかつて一度もなかった

st
Jamai o
ur
is
ten’
au
rae
tea
uss
ipr
ot彬.
観光客がこれ程までに防護されたことはかつてなかったというこ とになるだろ

次に,付加形容詞的な無冠詞名詞使用の典型例を幾っか追加しておきま


a
ssu
ran
ce-
aut
omo
bil
e”m
(a
lad
ie,-
vi
e)
,ar
getro~ c
n ine
ma-
vi
ri乙cu
t isi
ne
(
voi
知r}h
e a
utd
ega
mme
,fi
l
s(f
il
le
,pe
re}m
ode
le,
gra
nde
urn
atu
叫 o
per
ati
on
. 分かりやすい理解の仕方と綾も難解なケースの解明
I 161

ω
ψdep
oiπ
t
g(m
ain
spr
op
re
.札r
eli
gio ,rubriquec
nrφt
g
e i
n
・em
a(m
od
e)
,sa
far
i
p
hot
o(p
.68
):
自動車(健康,生命)保険,全能のかね,真実映画,高級料理 (
車),模範的な
息子(娘,父),実物大,拳骨(潔白)作戦,逃げ場としての宗教,映副(モー
ド)槻,写真サファリ

1
2. unmeme/l
ememe
l
e(I
a)/
lesmeme(s
)の組み合わせが絶対に見えて,必ずしもそうでない
面があるので,ここでもう少し続けてみます. 1
01ページを参照しながら
検討してください.(+印は一般 論 , 一 印 は 唯ー物を示す.)
D
if話r
f e
ntst
ype
sdeb
oise
ntr
entc
lan
slaf
abr
ica
tind’
o unmeme(
+)s
ki
.
異種の複数の木材が同一物のスキーの製造に用いられている.
I
nte
rdtd’
i oc
cup
erp
lusdes
ixj
our
sunmeme(
+)s
ala
riep
ars
ema
ine
.
同一人の賃金労働者を週に 6日以上就労させることの禁止
E
lle
sau
rai
entunmeme(
一)m
ari
.
彼女たちは,同一人物である一人の夫を共有しているもようである.
の よ う な 文 が 少 し 注 意 し て い た ら 引 っ 掛 か つ て き ま し た . 他 に も Un
meme(
+)prenomp
eute
tredonneaung
radnombred’
n en
fan
ts.(同ーの名
前が多くの子供に与えられうる .
);I
lss
ere
cla
men
td'
unmeme(
一)mai
悦(i
dea
l).
(彼らは同ーの指導者の弟子(同ーの理想の信奉者)を名乗っている.) ; ・
.a
ssi
sen
s
eiz
a,t
ouss
u 一)l
runememe( ign
e.(全員正座をして同一線上に座り∼); Une
meme(+)id
白 がen
住ai
nep
ast
ouj
our
sle
smemesc
ons
岳qu
enc
es.(同じーっの
考えがいつも同じ結果をきたすとは限らない.)など色々出てきました . l
es
memesc
ons
equ
enc
es(同じ結果)は「全く同一物」ではなく,「全く同じよ
うなタイプのJという意味になります.
また LeMonde紙上に,テロの犠牲になったアルジエリアの新聞人を追
悼して L
ess
eiz
equ
oti
die
nsn
ati
ona
uxa
lge
rie
ns.
.
.,o
ntp
arumardi28marse
n
unememe(
一)e
dit
ionde32p
age
s,enhommageau
..(…,アルジエリアの日刊
6紙は..に敬意を示して 3月 28日
1 , 32
ページの同一(内容構成)版で刊行された.)
1
62

とも読みました.どの場合にも E確を期して日本語にするには常に数詞の
「ー」の字が不可欠でしょう .これらのケ ースにおいて unは,その名詞の
指すものが一般論を導く「任意のーJ
,または唯一物であって「特定のーで
あるがまだ明らかでない(明らかにしない) Jことを表わし, me
meが「同
一人 (
物)Jであることを言い添えています.
M
arc
elAimeの奇想天外の短編 LeCocunombreuxでは, 一人の人間が
同時にこつの体に宿っており,… if
in
itp
arcomprendreq
u'i
lav
aita
ffa
ire
孟unememep
ers
onn
eendeuxco
中s.(…彼は,体二つの同一人物を相手にして
いることをようやく理解した)という 言葉が出てきます.そ してこのお話は,
Iyene
I stouunememep
ers
onn
eha
bit
equa
悦, d
ix,v
ing
tco
rpse
tda
van
tag
e..
.
(同ーの人聞が四つ,十, 二十またはそれ以上の体に住みついているく村〉があるの
です…)という文で終わっています.

s
a長IllIlle

「定冠調+ meme(s
)」の場合を見ると,「彼女たちは同じブラウスを持っ
て(心配を抱えて)いる」なら, E
lle
son
tlememec
hem
isi
er(
sou
ci).とな
り,前者は「同じタイプのJ
,後者は「同じ内容の」と理解できます.同一
物ではないとい うことです. Lamemefemmeae
nco
rea
che
tel
ameme
r
obe
.(閉じ女性がまた同じワンピースを買った)の場合, l
afemmeは全く同
じ女性, l
aro
beは全く同じタイプのワンピースです.
l
e(l
a,l
es)meme(s
)は,名詞が特定されているときに, 「完全同一Jと
「完全同一タイプ」の両方を表わしうるということです.
. 分かりやすい理解の1
I 1
:方と最も聖堂解なケースの解明 1
63

1
3. unpremier/l
epremier

c
lan
sun
/lep
rem
iertem
ps 滋初の一段階目では/一番 nには
c
lan
sune/
lap
remi
をrep
art
ie 一つ自の部分では/第一部には

無理な訳を入れてみましたが,un,uneが現れる ときはまだ確定した計酬
となっていないのであ り
, 定冠;剥が『
立てばすでに決定事項である第−段階
/ 第ー・部分を踏まえて話を進めているのです .c
’e
stunp
rem
ierp
as.(

れがまず最初の一歩だ.)というように un(
une
)が先なっと ,「
第..
.番」であ
一 つ目」と「一つJ
るより「まずーっ目,最初の− であることが中心的な意
味をもちます. Uned
ern
ier
efo
is
!(あと 一回だけ!)などとせがむ様子は日
常 的 で す . 日米貿易摩擦に関する Une premi
をrel
is
ted
'im
por
tat
ion
s
j
apo
nai
sesdonn
eral
ieu
,,a
… …d
es《 c
omm
ent
air
esp
ubl
iqu
esκ (日本側の提示
するまずーっ自の輸入品目リス rIi.
.
.“世間公衆の議論”を呼び起こすであろう.
LeMonde,1
2/5
/95)という記事においても,そのニュアンスは同じです.
テレビでは,アフリカの寄病(E
bol
a)で Unequa
耐をme陀 l
igi
eus
eit
ali
enn
e
e
stde
cede
e.(
四人目になる一人のイタリア人の修道女が亡くなった.
)と報じて
いま した.そして, Unedemi
をrei
nfo
rma
tio
ndel
岳t
’ r
ang
er,…(もう 一つ国
外ニュ ース,∼)と も少し先で続けていました.またはほ同 じようなニュア
ン ス で, 日本車輸出に関する日 米 摩擦を伝える記事に, Uneu
lti
me
o
cca
sio
ndep
arv
enra
i uncom
promis
..
.(あと 一回“きり”の,妥協点に達する
ための機会が∼)と出ていました.国際電話 0044 のフランス語版の広告
, Decoupezc
で ett
eannonceune2• f
oi
s.(この広告をもう一度(これが二度問)
切り取って下さい.)と呼び掛けていま した.「お役に立つから雑誌と 一緒に
捨てないで取っておいてくださいjということでしょう.
しかし,圧倒的多数の表現で l
epr
emi
er/
led
ern
ierj
our(蔽初の/最後の

); c
’e
stl
apremi
をre
/lademi
をref
oi
s.(
初めて/最終回だ.
)と定冠詞と 組 む
唯一性J
のは, 「 (
pre
mie
r,demie
r:先頭と辰後尾
) を名詞に付与する形容詞
としては当然のことでしょう .
164

1
4. 自分を/の物を洗う

Je~ s
uisl
avel
avo
itu
re. 車を洗って“ゃった
”−
Je~ s
uisi
nst
all
ele
sen
fan
tsdeπi
をre
. 子供たちを後ろに庖らせて“ゃっ

”.

s
e!a
verl
esmains(手を洗う)のように,自分の体の−部に自分が“工作”
するときには所有形容詞を使わず s
eで対象 を指示しておき,外部の所有
a
物が対象であるときは !ve
rsav
oit
ure(自分の車を洗う)のように所有形容
詞を使うと pp.47∼5
0に雷−き ました.ところが現実には上のような話し
方が割によく聞かれるのに気が付 きました.こ のような場合, 目的格の代
名詞{me
)は pourmoi(自分のために)という感情を加えたニュアンスで挿
入されています.他人に対して, F
ait
es-
moi~a. (これをやってくださいよ.)と
言うときの moiには,「私のために,私を喜ばせるために Jという気持ち
が含まれていますが,それと同じ満足感を“自給”したというような文と
言えるでしょう .話し言葉にのみ現れる表現で,間違った用法として認め
ない人もいます.
I
I.趣味は冠詞
一 一 特 徴 的 な 用 法 別 特 集一 一

1
. 冠調の選択による名詞の意味の変化

Av
ez-
vou
sdel
amonnaie?小銃がありま すか?
l
a お釣り

フランス語は語義が比較的少なく,文脈,限定結などが名詞の意味を決
めます.特に出ずっぱりの冠詞 を飛ばして読んでは窓味不明,重大な誤訳
のもとになります.材木か石材の ような素材に過ぎない語 monnaieが

Lef
ran
ces
tunem
onn
aie
.(フランは通貨の一つ.)で,たちまちその演じる役
を持ちます(下線が文脈).お釣りも,文脈で金額の決まる「小銭jです. |

本語は語棄と助詞,フランス語は限定語(群を抜いて頻度の高い冠詞の
他,指示・所有代名詞など)が意味を演出するということになります.
フランス語では名詞の現れるところ,必ずと 言 っていいほ ど限定語(大
多数は冠詞,時には所有形容詞など)の前置があります.限定語を欠く
ケースも例外と 言うには多すぎ,そこに「無冠詞 a
rti
clez
erJという冠凋
o
を見る人さえあります.私は,冠詞などの限定語の持つ情報が蝶々な硯由
(形容詞的用法,句をつくるなど)で不要か邪魔になる時に名詞単独で現れ
ると考えています.
S
.deB
eau
voi
rの 『
第二の性jから の引用 を検討しましょう .
(
I)Onnen
aitp
as_ femme:… (人は女に生まれるのではない) I(
2)J
’a
i
l
ong
tem
psh
esi
tea
ec
rir
eunl
ivr
esu
rlafemme.(私は「女」
を主題に本を書くこ
とを長い間ためらってきた.) (
3)Les
uje
tes
tir
ri
tan
t,s
urt
outpourl
esfemmes.
(この主題は胆立たしいものだ,特に女性逮にとって)/ (
4 ’
)Ques
t-c ’
equune
f
enu
ne?(女とは何か? )
1
66

(
1)では「女Jということ以上の限定情報は余計な場合で, E
llee
stt
res
femme.(彼女はとても‘1”だ)と完全に形容詞扱いにもなる形です. (
2)で
は,その属性の全体を抽象して包みこむ「女jというもの,(3
)では現実の
肉体的存症である個々の女性述の全員,(4)では具体的に一個のY
:
.(と呼ば
れるもの) (
p.1
23)を示して分析する(他の女性もみんな同じものであるに
といったところでしょう.後少し femmeで見ていきましょう.
1
1aimel
esf
emm
es. 彼は女が好きだ.
unefemme. 彼には好きな女性がいる .
男で普通の趣味だから現実の・
一人ひとりの女性全員の方(分野指示)が

一一l
eshommesより 一一好きであるというのと,結婚でもしたいと,思っ
ている女性が一人( des<普通は p
lus
ieu
rsを用いる> femmesでは面倒が起
こる)いるというので,全く別種の二文です.
一般の人聞には J
'ai
mel
afemme.ということはまず言 うことが出来ま
せん.しかし,女性を扱った作品ばかり制作する芸術家はそのように表現
します.その場合,「女」の全て,そのあらゆる属性と 可能性に惹かれると
いうことを意味します .普通の人間に許されるのは J'aimel
afemme
moderne(
cla
ssi
que
,fa
ta
le
).(現代的(古典的,妖婦的)な女性が好き.)のように
タイプを指示するときくらいです.文脈が前もってある時には ParmiJ
es
p
ers
onn
age
sdut
abl
eau
,j'
aim
elafemme.(この絵の中の人物では女の人(…人
しかいない)がいいですね.)ということはもちろんあります.
差別意識の強いエリー ト男が言 った( 1965年ごろだけど)冗談が耳に
残っています. - P
剖ca
lad
it《 L’
: hommee
stunr
ose
aup
ens
an In’
い.I ap出
d
i afemme》!(パスカルは r
t《l Lhommeは考える葦である J
’ と言っ たので,《 La
femme》とは言っていない.) l
ibe
rat
iondel
afemme(女性解放)が望まれるわ
けです. Lesfemmess
ontdese
tre
sauxcheveuxl
ong
setauxi
dee
sco
urt
es.
(女(ども)というのは皆髪が長く“短慮”な生き物だ.)とも 言っていたな.「十
把ーからげjということです. Ah,l
eshommes!(あーあ,男(ども) つての
はどいつもこいつも!)と 言い返してやる以外ありません.
L'
Ar
li
si
・e
nneで は 古 風 な 農 民 の 父 親 が − Femme,e
mbr
ass
e-l
e!I
Ies
t
日 経閉まは冠詞 1
67

m
alh
eur
eux
.(:


: よ,抱き締めてやれ.この子は(息 ntt.,;いのだ.)と泣います.
P
ere
!Me
re!せ;
の呼び掛けは山血し Monpをr
e!Mamをr
e!も今 I
Iでは聞かれ
なくなり, Pゅa
!Maman!が断然主流で,自分の妥には p
renom(
Anne!
)か
(
Ma)C
her
ie!でしょう.J
eun
ehomme!(
お若い人!)のように|剖有名川的に
表現を使う場合を除き,無冠詞の呼び掛けは不特定多数を対象とする|出ら
れた語( C
ama
rad
es: , Lese
! 同志諸君!)の時にしか現れず nfa
nts!(
子供た
ち!)の形が日常的です.
普通,無冠詞の呼び掛けは F
ran
fa前se
tFr
anf
ais!(
<女性,男性の〉フランス
)のように不特定多数を対象にするので, S
国民の皆さん! old
ats!(
兵t:たち

!), Am
釘deV
er
sa
il
le
s!(ヴェルサイユの皆さん!) ,P
ro
li
ta
ire
s
,det
ousJ
esp
ays
,
u
nis
sez
-vo
us!(万国の無産階級の人々よ, 団結せよ!
)といった限られた認でし
かなされません. 特定の相手には Lesf
il
le
s!(女の子たち!),
Lesm
usi
cie
ns!
),Lesj
(音楽家の人たち ! oum
ali
ste
s!(記者の皆さん) ,LesF
rar
n;a
is,l
a-
bas!
( ,Eh!l
そこのフラ ンス人たち!) egrandg
ail
lar
dla
-bぉ! Quef
釘s−削除? (

い,そこのでかいの! 何をしてる?)の よう に定冠詞が不可欠です.
呼び掛けでなければ「家内 jは mafemmeで,所1
1形容詞はがぜん窓味
を変えます. l
afemmede
..(…の妻)の一変撞です.「友達Jも案外食:
. 注息:
です.昔は上流階級では 自分の “つれあい”を Mona
mi(
e)と呼んでいた
ようです.“学習途上人”に「友達と Jと言わせよ うとすると, a
vecmo
n
a
mi(
e)と 言いたい人が多くて閉口します.“私のもので唯一の友”なので,
’創m
異性であれば恋人に決まってしまうのですが… 日本語を直訳すると 1
demoiで,この amiが唯一,特定のものであるこ とがよく 分か りま す .
MonamiD
esc
art
esとでもあれば,その名前が monamiを特定の一人にし
ぼ ります. いずれにしても漠然と desa
misと言っ ておくに越したことは
ありません .
uneamieと言っておいて後で阻 む凶 と分かると ー騒動です.
Lesa
misdemesa
miss
ontmesむ由s
.(私の友人たちの友人たちは皆松の友人
皆J
です.)とフランス人はよ く言い ます. 「 は de
...
の境界内での全員です.
また B
eau
voi
rに戻ると ,Lesfemmesnes
ontpぉ desh
orr
une
s.(女性たちは
だれでも男ではない.)と出てきます.分野・分類 (“男でない”) 的な捉え方
1
68

が数量的な捉えん−(男性たちの|付のある者たち)で定義されています.
~:味に触れておきますと,~••l
ところで,文脈による誌の.
. i
]について パえ
ば,川という路 v
oie(
flu
via
le)の上の船が川岸という q
uaiに横付けになる
のと,鉄(線)路という v
oie<
fer
ree>の上の列車がプラ ッ トホームという
q
uaiに到着するのを比べて下さい.動詞なら p
ren
drel
etr
ainIl
apa
rol
eI
uncoupIunedoucheIdut
emsIp
p laeI斤mmeなどを与えれば事態は明
c
らかだと思います.日常的な用語では,フランス諸には抽象的なもの,日
本語では貝・象性の高いもの,個々の場合に特有の単語になっているものが
多いのは,こういう特性からの帰結なのでしょう.

2
. 数の単.複数と種の単句複数/部分冠詞の単司複数

Lef
ra
nc
;a
ise
std
if
fi
ci
le
.IIp
arl
eunbonf
ran
c;a
is. C’
es
tduf
ra
nc
;a
is
.
フランス語は難しい. 彼はいいフランス請を話す.それはフランス語だ.

フランス語の名詞は,そのままでは文の独立した措成要素となりえず,
その都度その名詞のとらえ方を予告しなければなりません.上の例におけ
るf
ran
c;a
isの扱いは「フランス語と いうものJ「いいフランス語(フラン
J「フランス語とい うもの (
ス語の一種) le仕 組c
;a
is deが
)の或る量 一部分 (
一部量を意味し, d
e+l
e=duとなる )と理解できます.
こういった冠詞の使い分けは,フランス語らしく論理的に明快に仕分け
ることが出来るのでここで一度まとめておきます.他の限定語類も折にふ
れて同様に区分していきます.
先ずは, 全部扱い と一部扱いとに真 っ二つに割ることが出来ます.つま
り,l
e,l
a,!
esIu
n,u
ne,d
u,del
a
,de
sの性格を全く異にする こ群に分かれ
るのですが,それぞれの陣営の中で冠詞たちの持つ中心的な情報は同じも
ので, 二次的,三次的な情報区分に分かれていくだけなのです.
J’
aime l
eca
fe,l
abi
きre
,le
sfl
eur
s,l
esl
iv
re
s.
Jep
ren
dsdu
(un
)ca
fe,del
a{une
)bi
ere
,desf
le
ur
s.
unl
iv
re
,unef
le
ur
.
I
I. 経理まは冠動] 169

好きなものはその名の付くものはすべて好きでいい(仁段)のですが,
手にできるのはその名で存A:するものの一部だけ(ド段)です.この 二群
の内,より下位区分の細かい一部指示 (
数 ・量指示)群の方を使って端的
に分類してみます.また定冠制は随時その対!
応を示 していくことにしま
す.

可算
(不定冠詞)
単数 ①数の単数: m c
hie
n,unep
ier
re,unev
ie(
unf
rui
,
tuna
nim
al)
②種の単数: unv
in,unee
au,unme
ta
l,(
unf
ru
it
,una
nimal
)
複数①数の複数: desc
hie
ns,despo
mmes,desp
ie汀e
s,d
esv
ies
②種の棲数: desv
ins
,desm
eta
ux,(
desf
ru
it
s,d
esa
nima
ux)
不可算
(部分冠詞)
単数①数にならない: del
'ea
u,dum
eta
l,duc
our
age,⑤ (
du
p
ois
son
:切身)
③数をとらない: du也
, dus
abl
e
,(du(
un)
poi
!,du{
un甘a
) v
ai
l)
④数を見ない: deI
'he
rbe
,dul
ing
e,⑤(dug
ibi
er,dup
ois
son
:
集合)
複数⑥群を見て個々を見ない: desf
ri
te
s,dese
pin
ards
,des
v
aca
nce
s

これらの「冠詞+名詞jは,名詞の特定指示や全体指示 (または分野指
示)の意図(または文脈)があるときは 「
定冠詞+名詞jの組み合わせとな
り,それぞれ.
un,duは l
eに, u
ne,del
aは l
aに, d
esは l
esに対応しま


前ページの分類の( )には,可算グループの例では数と種のどちらの扱
いも通常的と恩われるものを,不可算グループでは名詞の平均的なとらえ
方が様々なものを入れました.①形や単位の明快な[もの・こと Jに付く
u
n,u
ne,d
es,そうでない時の d
u,def
aは自明のととですが, unv
inなどは
170

どうでしょうか.
② m bonv
in(良いワイン) ,
unee
aupl
uss
ain
e(より質のいい水)というよ
うに形容詞が付くと, ;
t
:
,;
Ji
lのぷわす分野( l
evi
n ’
,Iea
u)の r
1から「個性の
j
ある一種類j が抜き出されます.形の }~ い浮かばないものでも品穂を 汚 う

ときは un,une…(∼の一つ)となるのだから,数品種,数銘柄あるときは
d
es…にもなるわけです.
Lep
err
iere
stun
eea
uga
zeu
se. ペリエは炭酸入りの水(の一つ)だ.
L
'ore
stunme
ta.
l 金は金属の一つだ.
Lab
iをr
ees
tunebo
iss
ona
lco
oli
see
.ピールはア l
レコー l
レ飲料(の一つ)だ.
Le
sbi
をre
sja
pon
ais
ess
ontbonn
es. 日本産のピー jレはどれも旨い.
主語は主題提示,対比による分野指示をすることが多いので定冠詞がよ
く現れます.上 3例では,「ペリエという 名の水(ほかにない)」「金とい
うもの(のーー部ではない) J「ビールという ものjを意味します.飲んだり
買ったりするときは dup
err
ier
,del
'or
,del
abi
ere(ある量の)と制約を受
けるわけです.第 4例のは 「日本の諸種の全 部」であり,不定冠調使用の
場合の Ces
ontdesbi
をre
sdeq
ual
ite
.(上質のピール(の幾っか)だ.)に対応し
ます.このビールが単数になっても J’
a
ibuunebi
をrej
apo
nai
se.(日本産の
(ある銘柄の)ピールを飲んだよ.)と“種別の系列”は変わりません. しかし
種類を考えなければ J
'aibudel
a副長r
ejap
ona
ise
.で,(日本のビーlレを(あ
る量)飲んだ.)となります.
レープでは,③ dur
不可算グ J iz
,dub
le,dus
abl
eなどは粒が小さく, de
l
afa
rineや del
apo
uss
iをr
eと同じ扱いになっています.
④ deI
’he
rbe
,dul
ingeは個体も種別も無視して素材だけを見る感じで
す. ducou
rr
ierの場合も手紙か葉書か,一通か数通かは分かりません.
I
Iyadumond
e.(沢山の人がいる.)と 言 うときに人は群衆としてとらえら
れ,個人は無視されるのと同じ感覚でしょう. LePe
ti
tpr
inc
eの中で l
aro
se
が《Jenes
uおp邸 unehe
rbe!≫「私は草なんかじゃありません!」と気位を
示します. これは一品種の一本の草ですが,通常の表現 del
'he
rbeは自
他の境界のない草の集合に過ぎません.種別では② un
ehe
rbeme
dic
ina
le
. E
I
I 量味は冠詞 171

一薬草),l
( esf
in
esh
erb
es(
香草煩ー般)となります.
1ya⑤ dupo
名詞によ っては OnmangeI1 iss
one
tdug
ibi
er.(魚と鳥獣を
Onm釦 g
) のように,文脈 (
食べる/がいる. eII
lya
)によ って肉 (
個体の一
部)と群れ(分野の一部)に分かれるものもあります.一 (
数)匹の魚は当
然 un(
des
)po
iss
on(
s)です.
, ① unc
また不可算物も喫茶店などでは注文の単位を作 って afe(コー
ヒ一一つ), uneb
iをr
e(ビール一つ)の形ででも現れますが,複数では deux
,
住o
is,…と延長されるので,この場合は数詞ととらえるのが順当でしょう.
unv
err
ede…
, unet
ぉsede
..
.,unk
ilode…
, unmをt
rede
...と数える手法を
簡略化したものと 言えます.
⑥ desf
ri
te
sなどは大きさの割に個々の独立性が不足し, un
efr
it
eでは
食事にならないのでいつも複数というところでしょうか.

3
. 文 頭 の 冠 詞,名 詞 の 捉 え 方 へ の 形 容 詞 の 影 響
① Lec
ie
les
tbl
eu.
空は奇い.
② Unc
iel
gri
sco
uvr
elep
ays
.
E
灰色のさがその地を覆っている.
③ Lec
ie
lbl
eus
urnou
spe
uts
'ef
fon
dre
r..
.
青空が頭上に崩れ落ちょう とも構わない…
④ Lec
ie
lgr
isr
es句 g
ri
s.
灰色の空は灰色のままである.
①文頭では,特に名詞を個性的または一部的にとらえるのでなければ,
分野指示や他の事物との対比のため,多 くの場合定冠詞が名調のそういう
扱い方を予告します.空や海,太陽や月のようにその名の示す物が一つし
か存在しない場合や文脈が明らか (あの∼,例の∼)な場合はその名詞が
I
文頭に来なくても定冠詞による提示になります (Iyal
amer
.:海がある;
aub
outduchemin:その道の終わるところに)が,多くは I
lyaunc
ray
onI
unet
abl
e/dut
rav
ailIdel
ajo
ie.(
一本の鉛筆/一つのテープJ
レ/ある量の仕事
172


(ある量の)喜びがある.)のように物の一部指示になります.
上の 4例を順を追って見ていきましょう. 主語に c
ie
lが単独で現れる
ときは上の説明が二っとも有効です. しかし唯一物と日えども形容詞や名
詞補語がその個性的な特徴をとらえると,「∼の 1品種」を意味して u
n,
uneが出てきます. ② Unc
ie
lgr
is(空の内でも(ある種の)灰色のもの)はそ
の一例ですが, Les
ole
ilb
ri
ll
e.(太陽が鱒< .
)Lal
unel
ui
t.(月が照っている.)
に対しては, m s
ole
ib而 l
叩 t
,unel
unec
lai
re(焼けつくよう な太陽, 遊んだ
月)なども出てきます.
ところが③ c
ie
lbl
euは「青空Jのように 一語と感じられるものです.
b
leuというのは空の属性であって,典型としての空の特徴を示し,特に個
性的な空を表わしてはいません.シャンソン歌手のピアフは空の個性など
には一切興味なく,一分野の全体 としての空を挙げているのです.その証
拠に,もう一例 E
tlat
err
epe
utb
ie ’
nsec
rou
ler
,.(そして大地が潰えさろうと
も…)と大地を対に置いているのです. この後くどくどしく分野例を挙げて
いけば, Les
ol
ei
l.
.・Lamer
, ..,
Lesmontagnes
, Lese
… toi
les
…,(太陽が.
..
,海
が…,山々が…,星たちが….),要するに「この世のすべてが」と,うるさい歌
になるでしょう.
④ Lec
ie
lgr
isは r
est
e(∼のま ま)のせいで「(先程の)灰色だった空はj
というニュアンスを感じさせ, k は冠詞本来の,「あのJ空という特定指
示のためにあります.
複数の場合は
Lesn
uag
esd
efi
len
t. 雲が流れて行く.
I
Iyadesn
uag
es. 雲が出ている.
e
のように文頭では !s,文中の場合は d
esになるのが自然です.唯一物でも
部分的に事受できるものは I
Iyadus
ol
ei
l.(日(の光り)が(ある量)差してい
る.)と言うことがでてきますが, I
Iyadel
alu
neとはいきません.地球へ
の到達量,存在感の差でしょう.天候について見れば, I
Ifa
itbeau
(
mau
vai
s}.(いい(悪い)天気だ.)というのは I
If創tunbeau(ma
uva
is}t
emp
s.
が“典型度”−頻度共に高い表現なので縮まって成句となったものと思われ
LE
I 皇味は冠詞 1
73

ます.だから“個性的”な天候になれば, I
Ifa
ituntempst
ri
st
e(untemps
dec
hie
n.(わびしい(ひどい)天気だ.〉と一つ一つ(un
} ,une
)の性質を 回復
します.閉じ事が J
’a
ifa
im(おなかが空いた.)一
寸’創unef
aimdel
oup
.(<飢え
た狼のように〉腹ぺこだ.)にも言えます.天気も文頭に立てば勿論 Letemps
n’
estp舗 be
au.(天気は良くない.) などとなります.また,分野・種類を意
e
味すると文頭でなくても C’s
tlet
emp
s;c
’es
tlan
eig
e.(時節が来ただから
雪だ.)となります.
こういったことから,「典型J「タイプJの特徴が形容調や名調補語(…de
+名詞)によって示されるときは定冠詞,個々の特徴を示すときは不定冠
詞の出番であることが分かり ます.このこ とは,評価の対象となりやすい
目,鼻,髪,肌などにそれらの特徴を類型的に表わす品質形容詞が続く
(形容詞による下位区分)と,“定冠詞型名調グループ”ができる( 1
1ales
c
hev
euxb
lon
ds:彼は金髪だ.)ことに雄弁に表れるので,これらの名調 を用
いて分類してみます.
:l
目 e
syeuxn
oir
s/b
le凶 /g
ris
/ve

髪: l
esc
hev
euxbrun
s/c
hat
ain
s/r
oux
鼻: l
ene
zdr
oit
/aq
uil
in/
gre
c/e
pat

肌: l
ape
aub
lan
che
/no
ire
/ja
une
/ro
uge
これらは,各部分を表わす名詞とそれらを類型化できる形容詞との組み
合わせになっていて,いずれも 1
1aの後に続けるこ とができます.名詞を
形容詞的に用いて 1
1al
apeauc
afeaul
ai
t.(薄茶色の肌をしている.)という言
い方にもなります.
しかしタイプとして確立していない(又はできない)特徴を表わす形容
調との組み合わせになると 1
1aung
ros(
pet
it/
lon
g}n白・(彼は鼻が大きい(小
さい/長大だ).)のようになります. どの程度かということが正確でないの
で 種)程度のという意味で un.
, ある ( .
.とするのです.言い換えれば,こ
れ らの形容詞から考えうるものの一つ,つまり個性的 ・個別的ということ
になるのです. 1
1al
ene
zdr
oit
.(彼は鼻筋が通っている.)と言う時,直親に
変種があるわけでなく, タイプ表示となるのとの違いが明らかです. a
voi
r
174

l
esyeuxv
air
ons(
両自の色が異なる)がタイプ表示なのもうなずけます.
他にも{a
voi
r}l
efr
onth
aut( .l
秀でた額) ec
ran
era
se(剃った頭) ,I
'e
spr
it
v
if/
lar
ge/
etr
oit(活発な/度量ある/狭量な精神)など決まった組み合わせが幾
つもあり,どれも熟語に近いと考えていいでしょう. {
avoi
r}l
amainl
est
e.

すぐ殴る手)だと, もう人間のタイプを表わすことにな ってしまい ます.
また相手の名詞によっては I
IaJ
es/
desyeuxb
rid
es.(細い目をしている.)
Eleal
es/
desyeuxdeb
ich
e.(彼女はつぶらで優 しい目をしている.)のように
タイプ表示,個性表示の両方をする形容詞や名詞補語もあり ます.しかし
Iadesyeuxd’
大多数のケ ースでは,形容詞は個性を表わして I ai
gle
/de
s
cheveuxf
ri
ses
/*del
o噌u
esj
amb
es.(彼は鷲のよ うな目/縮れた髪/長い脚をして

る., 一部分を示して 1
) 1adescheveuxb
lan
臼.(
白髪がある
()毘ざっている).)
のように不定冠詞による提示になります.要は,タイプ指示をする「定冠
詞+体の一部の名称、+形容詞」の組み合わせを出会った時に覚えてしまう
こと です.数は限られています. (
*「e+形容詞複数+名詞複数J
d は 1I
.で詳し

く検討)
一般に, r
av
oirl
e{l
a
,le
s}+体の部分+形容詞Jにおいて,その部分を主
語,形容詞はその部分の属詞ととらえます.そのことは, 一時的な状態を
示す 1
1al
esjamb
esf
ati
gue
es.(彼は足が疲れた.) ,l
ecc
eurg
ros(胸が一杯
),
l
ate
tev
ide(頭が空っぽ)のような文においてよく分かります .Sesjambes
s
ontf
ati
gue
es.(彼の足は疲れた) は近い意味をも つけれども,「彼Jが主題
にはなりません(p
p.46∼5
0).
上記の性質との関連から,髪と皮膚の色のタイプ分けをする形容詞が人
聞を修飾する時は,名詞が明示されなくとも髪の色,度膚の色をいうこと
にも注意してください.
1
1{E
ll
e}e
stbrun
{e)Ibl
ond
{e}Ir
oux
{ss
e}
.
I
I{E
lle
}es
tbl
anc
{c }Ij
he aun
eIn
oir
{e
}.
日本の女性も un
ebrune( と 見られ, unen
褐色の髪の女) oir
eは黒人女性
なのです.
I
I
. 懲味は冠詞 175

4
. 否定文における不定冠詞,部分冠詞の使用

Onnemetp
asduv
innouveauc
lasdev
n ie
il
le
sou
tr
es
.
新しい酒を入れるのは古い皮袋(の中)ではない.

含蓄ある 言葉(聖書)をねじくれた訳にしました.「新酒が(ある量)主
主が,これを入れるにはふさわしくないJ と否定されているのは dansde
v
ie
il
le
sou
tr
esであるのが分かりますか.

基本的には,肯定形における「一部冠詞群(u
n,u
ne,d
u,del
a
,de
s)+名
詞Jは否定形において「(p
as)de+名詞Jとなり ,その名詞の表わすものの
不在から,数・ 量 を指示する役割の冠詞は消えます( p前 deは「ゼ口数 ・
量のjを意味する副詞ととらえる).ものがあるからこそ数 ・量の指示が出
来るのです.名詞を置き換えて, Onnemetp
asdesi
d白 sn
ouv
ell
esd
ans
dev
ie
il
le
sec
ol
es
.(新しい考えは古い枠には入れないのだ.)とパロデイーにする
のも 一興でしょう.

Jeneb
oispasdev
inp
ourl
asa
nte
.私は健康のために酒は飲まない.
Jeneb
oisp笛 duv
inpourl
asa
nt岳.私は健康のために重主主主のではない.

上段はまともな否定で,p
ぉ deによって v
inが消えますが,下段の場合
私は duv
in(ある量のワイン)を確かに飲んでいます.「ワインを飲むの
1
76

は健康のためではないJ,あるいは「健康のためには飲まないJと訳すと
とも出来ます.s
ant
岳の後に m
aiss
imp
lem
entp
arpl
ai
si
r(単に楽しみで(飲
むの)だ)とでも続ければよりはっ きりするで しょう. h'業を変えれば Je
b
oisduv
in,mai
sp笛 p
ourl
asa
nte
.または Cen'
estp
asp
ourl
asa
ntequej
e
b
oisduv
in.というところです.
同様のニュアンスでは Nemer
aco
ntepasd’
hi
st
oi
re
s.(
いい加減なことを 昌
うなよ.)という非難と ,Jener
aco
ntepa
sde
shi
sto
ire
s,m
aisde
sre
ali
tes(
la
v
eri
te)! (
言っているのはいい加減なことではない,事実(本当のこと)なのだ.)
という反論が考えられます(r
eal
i
teは個々の事実に対応するのに対して,
v
eri
teは形容詞的に正否の別だけを 言う 抽象的な判定の諾).実質的には
Cenes
ontp
asdesh
ist
oir
es,m
aisde
sre
al
it
es
.(A (出たらめ)ではなく, B
(事実)である)を意味し,A=de
shi
sto
ire
sであれば A をそ っくり そのま
ま保持するのに不思議はあり ません.c
’e
stv
rai
,jener
aco
ntepasd’
h
is-
t
oi
re
s!(本当だよ.うそ言わないよ.
) とp
asdeで h
ist
oir
esをただひたすら消し
てしまう 答えの方が一般的で しょう .
行為が事実行われている場合という意味で Onnef
ai
tpa
sune
nfa
ntquand
onn’
e
stp
asc
apa
bled
elモl
eve
r.(育てる能力がなければ(このように一人の)子
)という よ うな文は, Onnef
供を作ったりするもんじゃない. むtp剖 d'
enf
ant
s
p
arc ’
equlyenaa
i sse
zcommes
:
asu
rlaT
err
e.(子供は作らないよ.もう地上に
はこれでたくさんなんだから.)といった普通の否定文と異質です. 手渡され
たコピーを見て, Nemedo
nnep
asunec
opi
e.(コピーをくれるなよ.) P
ass
e-

moiIo
rig
ina
l.(
(唯一の)原本を渡せよ.)と言う場合は上例との折衷型でしょ
うか.
同じ否定文でも「あるかな? Jと思って尋ねる のと予断のない時とでは,

sn’
Vou av
ezp
asun
epi
nce
? ペンチをお持ちでないですか.
Vousn’
ave sdep
zpa inc
e? ベンテはないのですか.

の違いが出てきますが,ニュアンス を表出させるのは至難です.下段の
「ないのですかJに対して上 段は「あるのではないですか」といった否定文
. 懲味は冠詞
I
I 1
77

でしょうか.ニュアンス的には Yousa
vezp
eut
・et
reunep
inc
e?に近いも
ので しょう. 同じ ように有用な u
neでも, Yousn
'av
ezp泊 四eidee?(

にか思いつ くことはありませんか)と聞かれるときの uneには 「なにか jの
意味があり, p
ineに先立つときは f
c 一つ」がその意味であるというよう
に,文脈によ ってその役割は微妙に異なるので注意が必要です.
In’
ないことを強調する意志が働くと, I yapasdeIunb
rindep
ous
si金
問・
ほこりが/ほこり ーかけらない.)の区別が表われます. p
( asunm
ot,p
asune
pe
rso
nne
,pa
suns
ou{
ron
d)(ただの一言も,ただ一人も,一銭もない)のよう
な形で多用される 言い方ですが,これは数詞と考えるべきでしょう.
F
.Saganがインタビュ ーで j
'ait
rou
vequ
eJe
sJa
pon
ais
esn’
av
aie
ntp郁
descond
iti
onsdev
iet
re
sag
rea
ble
s,.・・(日本の女性た ちには余 り快適な生活環
境はないと感じた…)と訪日時の印象を述べています.なんらかの c
ond
iti
ons
dev
ieは必ずあるので, t
re
sag
rea
ble In’
sなものだけを否定したのです. I a
p
asunev
ief
aci
l
e.(
彼の人生は楽じゃない.)は
, nauneviep笛 f
ac
il
e.と同義
, unev
で ieがないわけはないのです.
また Je
anGabinカ
え S
it'
asp
asunebonneh
ist
oir
e,tuf
ai
spa
sunbon
f
ilm
.(いいストーリーがなけりゃ,いい映画は作れないよ.)と特集番組で言って
いました.何か一つ興味をそそる筋書きの話があるのでなければ,現実の
良い映画(unbonf
ilm
)つてのは出来ないと 言 うのです.これは S
i加 a
s
unebonneh
ist
oir
e,凶f
ai
sunbonf
ilm
.(一ついい話があれば一本のいい映画が
作れる.)というのを否定文に裏返して言ったわけで,unは 「なんらかのJ
及び「具体的な一つの」という情報を持つ重要な文の構成要素で,消える
わけにはいかないのです.同工の vousneparviendrezjamaisafairedes
s
age
ssiv
ousnef
ai
tsd’
e abo
rddesp
oli
sso
ns.(
まずは悪童を作らないと良い子
は決して作れませんよ.)は J加
eゴacquesRousseauの言葉です.
ついでですが会話では一般論であっても,時には自分のことについて語
るときでも,ぬ(相手(時代)によっては v
ous
)を主語に置いて話 を進め
ることがしばしばです.実感を湧かせるために聞き手を主人公に仕立てた
り,話し手に同化させたりするのです.
178

最後は古い格言です.

Iyauntempspourner
I iend
ire
,
iyauntempspourp
arl
er,m
ais
in'
yap前 untempspo
urt
outd
ire
.
何も 言うべきでない時がある,
何かを言うべ き時も来るだろう.しかし
何もかも 言うべ き時というのはないのだ.

untempsは「∼のための一時(好機) Jを意味しています. 3行 目は 「
un
tem
pspourt
outd
ire(すべてを語る時)が一度あると思っているだろうが,
それはないのだ」という戒めです.これは上 2行の旧約聖書からの引用に
付け加えたもののようで,「物言えば唇寒し秋の風J
,フランスの芭蕉は理
詰めです

Iyat
成句などでは I emp
spourt
out
.(何事にも適時というものがある.
)IIe
st
t
emp
sdep
arl
ere
ttempsdes
eta
ir
e.(
話す時と黙る時がある.
) などのように
tempsは無冠詞の形でよく現れますが,それこそ適時を見て扱うこととし
ます.
「一部指示の冠詞+名詞Jの密定は「p部品+名詞」が自然な形です.教
p
科書にも, 「as+一部冠詞Jの成立 しえないような例文をときには見掛け
ます. 一定の条件下にあって,ある種のニュアンスを表現する時でないと
この形は不自然になります.濫用は禁物です(p
p.1
02∼1
09
).
I
I
. 忽味は冠 詞 179

5. 動 詞 の 要 求 す る 冠 詞 、 文 の 意 味 を 変 え る 冠 詞 の 選 択

F
ait
es-
vousdus
pot?
r スポーツをやってますか.
O
ui,j
efa
isdut
enni
s
. はい,テニスをやっています.
P
rat
iqu
ez-
vou
suns
pot? 何かスポーツをやっていますか.
r
Oui
,jep
rat
iqu
elet
enn
is. はい,テニスをやっています.

ある程度)運動をやっているかJ
上段では「du( ,下段では run(
何か〕ス
ポーツをやっているか」と訊ねています.答えるに, ヒでは「du(
幾らか)
やっている」と量の指示(情報としては限りなく少ないが)で,下では「テ
e)をやっている J
ニス(というの: l ,つまり 種類の指示で質問に対応させて
います.これはちょっと而倒なので,分かりやすい例を先に見ておきま
しょう.
J
eboi
sduvin
. ワインを欽む.
J
’包melev
in. ワインが舟き.
飲み食い,売り買い,読み書きなどは,自分の能力・財力にしたがう行
為なので,特に文脈のないときは名詞の表わすものの一部分にしか関与し
ませんが,好きなものや出来ることを指示するのは数・量情報ではなく 分
野指示が自然です: a
che
terun(
des
)li
vre
()(本をー(数)!冊買う)/ co
s mpr
end
re
e合釦~ais (フランス諾(という言語)が分かる).また, augmenterl
l aqu
ant
ite
,
lav
ite
sse(
量.速度を婚す) ,mesurerl
ete
mps
,l'
esp
ace(時,空間を測定する)
等のように 目的補語の全体か濁詞の対象となるので定冠詞が先立つという
こともあります.場合によって は,補語代名詞 e
n(ぞれの)の省略を捉え
てもいいでしょう .名詞の表れ方を動詞の持つ性質が拘束することもある
ということです.
中世のフランス語 m釦 g
ierp
ainは
, mangerdep
ain
,mangerdup
ainと
次第に厳密さを増し( augmenterl
apr
ec岱i
on!
),定・不定冠詞の常用化と
相候って千年程の聞に強力な冠詞システムが築かれたのは驚異です.
冒頭の例では, f
aieという間口の広い動詞は実際的な行為 ma
r nge
r,
ndre等と同様に人間の能力に応じて「ある程度やる」という物量的な
ve
180

捉え方をしますが,観念性を加えた p
rat
iqu
erは「何かを実践する jと,
「種類jに限定された目的語の捉え方を要求するので「分野」で答えるわけ
です. f
ai
redufran~ais Ie
tud
ierl
efran~ais (フランス訴をやる/∼を勉強す
る)の対立も実際的,量的に活動を把挺する 悩 r
eと分野指示を求める知的
な動詞長同d
ierの指向の違いから来ています.
f
ai
reは動詞の原点的な存夜なので,各対象物(名詞)に特有の捉え)
j(先
行する冠詞の選択,無冠詞など)となじんで,動詞句(的)用法をも含む
その組み合わせ方は多岐を極めます.仏i
reuna
rti
cle
,dut
our
ism
e,des
g
rima
cesIl
acham
bre
,le
svi ,_ ma~ _
悦 s prof記事を←つ)惜し観光(あ
る量),嫌な表情(あれこれ)/「部屋掃除J(
分野),「窓拭き J(
分野)をする,痛く
する, 先生に見える
しかし文脈の違いにより, f
aieの目的語で同じ名詞でも扱いの様々なも
r
のもあります.
f
むreuneIde
sIl
aIl
esc
our
se(
s
)
一つの/鍵つかの買物/お使い(特定の用足し)/(いつもの)買物(の方)をする
文脈によっては必ずしもこの訳は当てはまりません.特に l
esc
our
sesの
場合, Mo
i,j
efむsl
esc
our
sese
t旬 i
,tu…(私は買い物 (
の方)を引き受けるか
ら,君は∼)のように分野的な役割分担であったり ,J
efa
isl
esc
our
sesl
eso
ir
.
(買い物は (いつも)夕方にするんだ)の ように 日課の一部門 としての指示な
ど一様の扱いではありません.
I
Icu
lti
vel
avi
gne. 彼はぶどうの栽精をしている.
I
Icu
lti
vedel
avi
gne
. 彼はぶどうを栽培している.
分かつたような分からない ような訳 し分けですが, c
ult
ive
runchamps
Il
ate汀 e((ある)畑を/土地を耕す(仕事の種類))等ともなり,日本人には
書き分けが困難です.しかし書き分けられなければ,読むとき聞くときに
も完全には理解できないということにもなります.上の例は分野の指示で
膿 種J
「 に重点があり,下の例では「何を作っているかJという質問に対す
る「ぶどうを(ある程度)作っている」という事実の具体的な説明で,他
にも dum
a:i
s
,de
sto
mat
es(トウ モロコシ,トマト )なども作っているか も知
I
I
. 悠昧は冠詞 1
81

れません.
echampagneは特別な{世間を山め,その扱いも特別
ぶどう酒と 言えば l
です.
Onb
oitl
echampagnepours
ons
ucc
es.
彼の成功を祝ってシャンパンで祝杯、を挙げる.
Onb
oi 。
tduchampagnepoursns
司ic
ees
.
彼の成功を祝ってシャンパンを飲む.
上の文は飲むものの種類(祝いの酒シャンパン)の指示,下の文はその
名の酒をある量飲むということです. b
oir
elechampagneは訳文のような
動詞句と考えればいいのです(p
p.1
28,1
29}
.
同じような意味で, Onprendl
'ap
eri
ti.(食前源を飲む.
f )と 雷いますが,
Onprend《 l
e d
》ige
sti
f.とは聞かず, Onprendund
ige
sti
f.(何か食後消を飲
む.)としか言わないようです.l
'ap
eri
tifが menu(
食事コース)において,
本における序文のような地位を得たからでしょう (
I’
ap
eri
tifd’
und
ine
rI
lap
ref
aced
'unl
ivr
e).勿論 Onprendunap
制 ぽ (何か食前t
穏を取ろう.) も
普通の表現です .L’
ap
eri
tife
stl
ap討を陀 dus
oirdesFran~ais. - P
aulMorand
(アペリチフ(なるもの)はフランス人(全員)の夕べ(分野)の祈り(∼の代表)で
ある.)という定冠詞ずくめの言葉はその辺の消息をよく伝えています.
a
vorにも f
i aieに劣らず様々に名詞が続きます.例えば GeorgesB
r ras
sen
s
の心地よいリフレイン(歌の題でもある) ,J
'air
er
ul
.e
z-
vou
sav
民 v
ou.(あな
s
たと待ち合わせがある(のだから).
)があります.「どんな酷い目に過わされて
も屈のかっぱ」という宣言に続く自由人間の愛の讃歌です. r
end
ez-
vou
s
は,名詞を独立させる冠詞という仕切りを取り除き, a
vorと合体して「待
i
ち合わせる」という動詞句を作っています.しかし, J
'aiun(
des
)rend
位−

vousi
mpo
rta
nt(
s
).(重要なアポイント(一つ,
幾っか)があるんだ.
) などとも出
てきますから文脈の判断が大切です.無冠詞名詞を伴う比較をもう 一つ

a
voi
rbonne(m
auv
ais
e)m
ine 顔色がいい (悪い)
a
voi
runeminej
oye
use(
tr
is
t) 楽しそうだ (悲しそうだ)
e
使用頻度が高く,平凡な特徴を表わす bonnemine,mauvai
semineには
1
82

個性の印しである u
neは要りません. a
voi
rbonne(
mau
vai
se)c
on
s,・
αen
ceI
a
voi
rlac
ons
cie
nce甘a
nqu
ill
e(仕o
ubl
吾e)はよく似た対立です.どちらも「心
に恥じるところがない(ある) Jという意味ですが, l
aco
nsc
ien
ceは s
a
c
ons
cie
nce(自分の良心)であって後続の形容詞を属詞とする 主訴と捉える
ことも出来ます. mineIc
ons
cie
nceの捉え方は, 3
.で見た r
avo
ir+不定
冠詞/定冠詞+形容詞Jに対応しています.
a
voi
rhon(
mau
vai
s)c
ar
ac
te
re(性格がいし、(悪い))も ,形容詞が変われば E
lle
aunc
ara
ctをr
eim
pos
sib
le.(彼女はどうしようもない性格だ.)等となり, avo
ir
bonne(
mau
vai
se)m
ine(顔色が良い(悪い))と類似のケースです.ところが
“良質/悪質”といった大まかなタイプ分けに満足しない I
Iaunbon
(
mau
vai
s)c
ara
cte
re.(
一種の良い(悪い)性格をしている.)の形も時には聞か
れます.動詞句への移行が未完なのでしょうか.
a
voi
rl’釦(h
eur
eux
,ma
lad
e,e
t
c.
)(幸せそうだ.病気のよ うだ)は a
voi
run
e
m
ine
+a.
dj.とよく似た動詞句ですが, a
irが「主語(者)の様子Jという意
味だけになって定冠調による提示が確定し, s
emb
ler(∼ように見える)と同
義に感じられるようになったものでしょう.構造的には r
avo
な+体の一部
(目的語)+形容詞(目的語の属詞) Jです.
Lav
il
lea
vai
tuna
irdef
et
e.のようになると a
irは完全な目 的補語で,
「町は祭りでもあるような雰聞気を漂わせていた」というニュアンスを持ち
ます. duna
’ irded
ire
..
.(∼とでも言いたそうに), d’
una
irder
ienIminede
r
ien(どうってこともないような様子で)などと,日本語の「気」のような自在
a
の雰囲気の語なので含味,体得が必要です.「v廿+定冠詞J
o の形には Tu
a
slet
emp
s (∼するための)時間がある.) J
.( 'ail
'ha
bit
ude
.(慣れているよ.) Vous
a
vezl
esm
oye
ns.(あなたには(∼をするための)手段(財力)がある.)のように
de(
pou
r)…(または補語代名詞 en
)の省略で固定したもの, a
voi
rlet
racI
l
eca
far
dIl
a£lemme(
あがっている/滅入っている /やる気にならない)のよ
うにある決まった状態を示す俗語表現があります.「時聞があるJには量的
表現 J
'aidut
emp
s.も一般的で,否定時にも Jen’
aip
asl
e/det
emp
s.を状
況により使い分けます(I
I,,4参照)
I .
I
I. A
豊味は冠詞 1
83

6
. descendre
,changerなと‘の後の有/無冠詞;
pre
fer
erl …
eIun
動詞+ de+無冠詞名詞も愉みの桂です.

d
esc
end
r ev
ed o
it
ur
eIdev
eoId’
t avo
in
事から/自転車から/飛行機から降りる
d
esc
end
red
ume
甘oIdub
usIdut
rai
n
地下鉄から/パスから/列車から降りる

上段の例では一つ一つの采り物との日常的な“人間サイズ”の行為であ
ることから動詩句的な表現に集約さ れ,下段では地ド鉄網,パス路線,鉄
道という公共組織(分野)が相手であるので分野指示の定短調が光弘ち,
名詞は動詞に吸収されないのでしょう. a
vio
nも初期には側人の来り物で
あったわけで,始めから公共の機関であった bu
sや t
rai
nの,利用者から
現虫立したイメージとは異なります.
「利用する J場合にも車や自転車では,「どの∼」と特定しなければ
p
ren
dreun
evo
itu
re/
unv
elo,地下鉄,列車,パスでは pr
end
rel
eme
troI
l
e(状況により un)t
r包n
,bsが普通です. 巨大組織の名称からは盟主!
u !
2
乗り物(一部)は見えず,分野の全体を表象するとい うことでしょう.飛
行機も今日では p
ren
d ’
問 lav
ion以外ないので,分野 を意味する用法の方
が一般的になっているようです.より人間的な? 馬から降りる行為は当然
de
sce edec
ndr hev
alとなります.とあれば d
esc
end
redeb
ic
yc
le
tt
eIde

la
uto
busも自明です.
s
οrt
irdep
ris
on(出所する)も s
ort
irdel
'h6
pit
al(病院から出る)などと比べ
ると不思議な気がします.これは,普通の表現がただ単に「構築物から外
に出る jという物理的な行為の指示であるのに対して,ことの内容から来
るcon
not
ati
on(付随的な意味) を伴う成句にな っているのだと恩います.
病院から出るのは退院ばかりではありません. s
ort
irdet
ab
le(食事を終え
る),と s
ort
irduc
i前 ma(映函館から出る)の違いの場合と閉じ起因が働い

ているようです.ここまで感じとれと言うのは酷な話ではあります.
LeMonde紙の漫画(22/8/89
)に Ett
oi同 m
ili
tesp
ourc
han
gerl
avi
eou
184

pourc
han
ge ’
rdap
par
l?(でl
tの前動は 1
:の中を変えるため?それともアパート
を変えたいから?)とありました.話訓 Id
eの .
;者択・というのも而食らい
ます.数例を比較してみましょう.

c
hang
erI
’むnpo
uleIl
edr
apIl
aro
ueIl
emonde
des
uj
etIdep
art
ena
ireIdet
ra
in
電球を/シーツを/タイヤを/ l
!
t界を変える
話題を/相手を変える /列車を乗り換える

上段では「“そこにある”ものを(取り)かえる J
,と“対象物”を指差せる
のですが,下段では動詞句的に「∼変えをする J
,つまり「変更する事柄の
積類を指示するJのが de...であり,名詞補語にすれば c
han
gem
en es
td u
jet
話題転機)となりま す. .
( 1
−.段の例で名詞補語を作れば“c
han
gem
ent
'’
(
evo
lut
ion
)dumonde(世界の変化)でし ょう .
有冠詞のケースでは c
han
gerl
eIunt
abl
eau(
その/一枚の絵を取り変え
る)と状況で不定冠詞も現れますが, deの先行する場合では c
h叩 g
erd’
a
ir
,
d’
i
dle
,ded
omi
ci
le
,dem
eti
er,dem
ili
eu(空気,気分,府j
九仕事,環境を変え
る)のように成句的になり 一切冠詞は現れません.しかし言おうとするこ
とが異なれば c
han
gerl
eIdep
rof(
あの教師を変える/違う教師にする)と表
現法も異なります.c
han
geruno ’
句etden
d.
ro
il(
ある物を場所変えする)はこ
の二種の複合体と考えていいで しょう . 日本語では意識されないフランス
語での言い分けは,話したり書いたりするときの重要な留意点です.

p
arl
er a
rtId’
ar
tIdel
'a
rt
芸術話をする/のことを話題にする/について述べる

難しいところですが,無冠詞の時は onp
arem
l i
de,・
αn
e,c
hi
ff
on
s,po
加iq
ue,
a
ff
ai
re
s(医学,無駄,政治,商売話をする)の ように中身の区分が目的の略語
風です. 二つ自の文型が最もよく用いられ p
arl
erdec
ho
se
setd’
au
tre
sId
e
t
oute
tder
ien(あれやこれや/なんでもかでも温上にあげる )などに感じ取れ
る感覚です.定冠詞が入ると「∼をテ ーマ に取り上げる」と,対象として
I
I
. 趨 味 は冠 ぷj 185

一分野を抽出する捉え方になります. 1
W:
冠詞の j
刊誌・は, a
che
terf
rar
n;a
is
(
jap
ona
is)
,manger合a
rn;
ais(
jap
ona
is}
,vo
irg
r叩 d(
pe
ti
t)(
フランス物 (n本物)
を買う/フランス食(日本食)を食べる/気す
斗士大(緩小)な発想をする)のよう
な,あるいは p
arl
erf
or
t,c
han
terf
aux(大きい戸で訴す,調子外れに歌う)等
に見られる ,形容詞の副詞扱いのケースと共通するものがあるようです.
r
est
aur
antでの料理の指不 も案外面倒です.
Leg
igtd’
o agn
eaue
ste
xce
lle
nt.で J
epr
的 r
edel
avi
and
edeb
reu
f.-
Nousa
von
sau
ssidub
reu
fbo
urg
uig
non
.で}’句mel
avi
and
ero
uge
.-A
lor
s,
j
evo
usc
ons
eil
lel
e/unf
i
le
t ’
.- Dac
cor
d,donne
z-m
oiunf
il
et
.(子学のもも肉
t
r
レゴーニュ \の牛の煮込みもございま
が抜群ですよ.牛肉の方がいいのですが.プl
すが.私は赤肉のレアが好きなんです.それじゃヒレ肉はいかがですか.そうね,
ヒレを下さい.) 上から,くきょうの∼〉くある量頂くのが〉〈幾らか〉〈 ∼とい
うのが(∼の方が)〉〈∼の方を/一つ取るのを〉〈一人前〉といったところで
, p
しょう .文 ref
ere
rは aime
rに比べてより現実的です.

p
r純r
erl
es/
unec
han
son
(s) シャンソンの方がいい
l
e/un
/duc
afe コーヒーの方がいい

a
imrの場合はほぼ確実に定冠詞の先導で名詞が現れる (
e J’a
imel
eca
fe.
)
のですが,僅かなニュアンスの違いで p
r吾f
ere
rはこのように 日本語では訳
し分けがたいような名詞の扱い分けをします.「ジャズは好きだけれど
シャンソンの方がもっと好きだ」というような文脈で J
'ai
mel
ej砲丸 m
ais
j
epr
efe
rel
esc
han
son
s(仕a
rn;
ais
es)
.と 言い,何か音楽がかかっているとき

, 「
何 かシャンソンがあればその方がいいな」というようなときに J
e
p
r徒 同 unec
han
son
.と出るわけで,やはり分野対具体例ということです.
コーヒーの場合は,喫茶店などで m c
泌を取るのと,内容物だけを考え
て 自宅などで duc
afeを頼むときとに可能性がまた分かれます.
この図式に従って pr
的 r
er
:lav
ian
de/
uns
tea
k,l
e/dup
ois
son
/unes
ole
,
l
es/
unf
rui
t(s
)/u
neponune(
肉/ステーキの方がいい,さかな/ひらめの方がい

, 果物/何か果物/りんご(一個)の方がいい)とさまざまに言い分けるので
1
86

す. a
imrの方でも f
e 一つ好きなシャンソンがあるのだjと完全に意味が
変わると J
'ai
meun
ech
ans
on.とi
tうでしょう.
ところでテレピは r
ega
rde
rlat
岳l
岳vi
sio
nとしか言えないのに対して v
oir
un(
l
e)f
ilmであり,動詞も冠詞も交換不可.なぜでしょう.答は p 1
98.

7
. Ae
s ,c’
tB;A estB に お け る 変 幻 自 在の A,Bの 世 界 (
1)

Unhommee
stunhomme,unbebee
stunbebe!

ボスニアに強制収容所が存在することと,紛争地によって人民派遣に差
別のあることを知った SimoneV
eil女史の怒り心頭の叫びです.「一人の
人間は一人の人間であり,一人の赤ちゃんは一人の赤ちゃんなのですJ
.
つまり,人種や場所に関係なく人間はみんな価値に追いがないのだとい
う気持ちなのです.辛酸を嘗めたユダヤ系の女性政治家の 情が伝わって n
きます.

Le
saf
fai
ress
ontl
esa
ff
ai
re
s.

B
usi
nes
sisbu
sin
es.「商売は商売J
s ,これはまた割り切った世界です.
r
a
ffa
ire
sというものは,すべて a
ffa
irs以外のなにものでもないJと主語
e
と属認が内容的にも文法的にも等価・同一です.Le
saf
fa
」re
sso
ntl
'ar
gen
t
d
esa
u仕e
s.(ビジネスはすべて他人の金(分野)と同義だ)では不均衡です. e
tre
を挟む A=B(Aは Bだ)では思いも及ばない多彩な冠詞の世界の展開が
あります.ことわざ,金言 を重ねて探ってみましょう.

Let
emp
s ’
,ces
tdel
'a
rge
nt. 時は金なり.

「時というもの,主主旦ある量のお金と同じだJとは,日本語や Time芯

money. (上例の英語も参照)に比べてなんという芸の細かきでしょう! ce
st
の挿入も気掛かりです.私は, L'
enf
er ’
,ce
stl
esa
utr
es.-
Sar
tre(地獄とは
本人以外の人達(全員)のことだ.) Lesa
utr
es,he
la ’
s!ces
tno
us.(
他者どもとは
情けないことに秘途に他ならないのだ.)とつないで面白がっているのですが,
I. 忽味は冠長J
I 1
87

ここでもまた c ’
eによる主題の再提示が自然です. ces
tの挿入は,主語を
切り離して強意的にすると共に文法的制約から解放し,属詞は性,数など
から自由になります.「時=金,地獄=他者=我々 Jは比喰であり, Today
i
sSu
nda
y.に対する A
ujo
urd’
hu
i,’
ces
tdimanch
e.でも, 主題の a d’
可our h
ui
は副詞で, c
eによって主語に仕立てられているのです.

L’
esp
acee
stl
ast
atu
redeD
ieu
. 空間は神の大きさの体現である.
Lag
rav
itee
stl
ebo
ucl
ierd
ess
ot
s. 重々しさは馬鹿者の盾である.
Lap
ude
ur ’
,ces
tl’
ep
ide
rm ’
edelr
une
. 差恥心とは塊の表皮なのである.
Lav
rai
eac
tua
lit
e ’
,ce
s ’
tle
ter
nit
e. 真の現主とは永遠のことである.

r
主語はどれも「∼ とはJというものはJと“分野の提示”,属詞は名詞補
語による 限定と「唯一物J(
lモt
ern
ite)です.これは最も多いタイプで, Le
d
ipl
omee
stl
'
ennemim
ort
eldel
ac叫t
ure
.(免状は文化の不倶舷天の敵である.),
L’
impudencee
stl
ege
nieduj
our
nal
ism
e.(厚顔はジャーナリズムの兵髄であ
る.)-Les
tyl
ees
tl’
hommememe.(文体は人そのもの. -B
uff
o , La
n)
j
eun
ess
e ’
,ce
stl
ap前 s
ionpourl
'i
nu
ti
le.(青春とは無駄への熱情である.),ある
いは Lec
la
ss
ic
isme
,c’
es
tlas
回 t
e
,ler
oma
nti
sme
,c’
es
tlam
ala
die
.(古典主義
は健康で,ロマン主義は病気だ.)など気に入っているものが無数にあります.
第 4例は言い換えれば Lモt
ern
ite
,c’
es
tuni
nst
antq
uin
'enf
in
itp
as.(永遠と
は果てしなく続く 一瞬のことである.)ということです.このタイプによる定義
も数の多きでは負けていません.
L'
hum
ani
tee
stunee
ntr
epr
ises
urh
uma
ine
.
人間としてあることは人力を魅えた企てである.
L’
hab
itu
dee
stunes
eco
ndena
加re
.
習慣は第二の天性である.
Lam
usi
que
,c’
e
stdub
rui
tqu
ipe
nse
.
音楽とは考える音である.
主語に先立つ定冠詞の意味に変わりはありませんが, un,uneは 「∼の
一 つJ
,du,delaは「∼という ものの一部分Jということです.この作り
1
88

では, Led
ipl
omee
stunp
arc
hem
inc
onf
i昼間n
tled
rotd’
i oub
lie
runes
cie
nce
.
(免状と は一学閉鎖域を忘れる権利を綬与する一枚の書状である.), Lagueπe
,c’
es
t
unec
hos
etr
opg
rav
epourl
aco
nfi
erad
esm
ili
tai
res
.(戦争(というもの)は軍
) というような明断
人の手に委ねるにはあまりにも重大な事柄(の一つ)である.
な警告や,意地悪な Lafemmee
stunr
ose
aud
epe
nsa
nt.(女性は浪費する葦
である. :p
ens
ant(考える) をもじってある)などフラ ンス人ならではの半
練な言葉が浮かび、ます.
組み合わせを変えると, Lav
eri
tee
stunei
llu
sio
netI
’l
泊 u
sio
nes
tunev剖 t
e.
(真実とは一種の幻想であり,幻想は一種の真実である.), L’
h
ist
oir
ees
tunrom

q
uiae
te
,leromane
s ’
tdelh
ist
oir
equ
iau
rai
tpue
tr
e.(歴史(というもの)は存
在した一つの小説であり ,小説というのは一一状況次第では一一史実(歴史の一部
分)であり得た話である.),あるいは Lar
ais
on ’
,ces
tlaf
oli
edup
lusf
or
t.La
r
ais
ondumoinsf
or
t ’
,ces
tdel
afo
li
e.(道理とは最強者の(限定)狂気であり,
“最弱者”の道理とは(単なる)狂気(量的把握)である.)と変幻自在の感があり
ます.そして, L
'ex
ist
enc
e ’
,ces
tunev
ieq
uic
her
chear
enc
ont
rerl
avi
e.
(実存とは l
avi
eとの出会いを求める unev
ieのことだ.)と哲学的にもなりま
す. unev
ie=一人の生ある人間 Il
avi
e=生とい うもの(永遠,絶対の
命)といったところでしょう.

このように抽象的・観念的なものは Ques
t-c
equel
abe
aut
e?(美とは何
か?)と定冠詞で包括的に定義し, 1 ’
.で挙げた Ques
t-c ’
equunefemme?
のように具体 的で可算のものは不定冠詞で「その種の内の任意のー」 を取
り上げて定義することになります.
Unev
iee
stunec
euv
red’
a
rt
. 人生は一個の芸術作品である.
Unp
eup
lee
stunei
dee
. 民族とは一つの観念である.

Undogme,ces
tunc
loi
tre
. 教義とは禁成(修道院)の一種である.
Unが総称、となるのは不思議なことですが,「人生(民族,教義)を 一つ
取り出して見れば,(どれを取っても同じことだが)それはJ
,「S
ic’
es
tune
v
ie(それが一つの人生であれば) Jという提示の仕方なのです.多数の個が存
在 す る 場 合 そのーを具体的に取り上げて検討すると いう形です. Un
I
I
. 悠味は冠お 1
89

c
las
siq
uee
stunl
ivr
equet
outl
emondede
sir
eavo
irl
uetq
uep
ers
onn
ene
de
sir
eli
re
.(古典とは誰でも読んでおきたいのだが誰も読みたくない本のことだ.)
などは痛いところを突いています.組み合わせが変わると Uneman
ie,
c’e
st
l 包s
epl i
rpa
sseal
'e
tatd’
ide
e.(
偏款とは快感が観念の域に移ったものだ.
),De
s
qu’
unev
eri
ted
吾pa
ssec
inql
ign
es
,c’
es
tdurom
an.(兵実の話も5行を勉えると
もう小説(の一部分)の世界.):など冠調の働きが陰影を深めます.

Lesa
the
ess
ontl
esc
rea
teu
rsd
eDi
eu. 無神論者こそ神の創造者である.

主 語を複数とする場合の属 詞 も様々な形をとります .Lesg


ensb
ien
p
ort
ant
sso
otde
smalade
squ
is’
ig
nor
ent
.(元気な人とは己を知らぬ病人をい
,Lesf
う.) le
urss
ontl
abon
nehum
eurdel
ana
加re
.(花たちは自然、の上機嫌の
)などはどうでしょう.しかし主語に d
現れ. : e
sを先立たせると「∼の内の
或る数のものはJとなり ,定義付けには向かないようです.このことは d
u
{
del
a)にも 言 えます.また,“LesFr釦~ais s
ontunpeu
ple
..
."という 言い
LesF
方を拒否し, 「 .con
st
i組問 t
m …(
フランス人はー∼ を構成する )と言
うべきである jという主張を何度か耳にしました.主語が複数の時には,
属詞は理念的な名詞でないと単数になりにくいようです.

8. Ae
stB(
2),無冠詞編
Ae
stBづくしは無冠調の迷路に入 りま す

Lab
riをv
etee
sts
tErdut
u ale
nt. 簡潔さ は才能の姉妹である

L’
a
rti
st
eetm
s e
nte
u ’
rmais1a
rte
stv
er
it
t.芸術家は嘘つきだが芸術は真実.
Lel
oupe
stt
ouj
ousl
r o
up
. 狼は常に狼である.

まず職業,国籍,立場,特性などを表わす名詞の形容詞扱いがありま
す.無冠詞の s
reu
rは比喰的な扱いで,現実の姉,妹なら Ae
stl
a{un
e)
s
reurde…となるでしょう. menteurは実質的に形容詞です.属詞の l
oup
は冠詞の制約のないことで狼の性質だけが取り 出されているのを,「一匹
の狼=一匹の狙」の図式である Unl
oupe
stt
ouj
our
sunl
oup
.(狼が一匹いれ
1
90

ばそれは何があろうと一個体としての視であることに変化は起こらない.)と比べ
て感得してください. v岳r
it
eは性質が異なるので少し先を見てください.
封建時代の女性軽視の 言葉 Lesp
aro
less
ont斤mmesIE
tle
sec
rit
sso
nt
加m
mes
.(錯すは女,舎くは男)は古風で, Lese
cri
tss
ontdesm
ale
s,l
esp
aro
les
s
ontdesf
eme
lle
s.(文書は雄性老,言葉は雌性者.)は現代風です.今日でも t
res
femmeとか甘h amiのように名詞によっては形容調扱いになる場合も あ
りますが,原則的に homme,femmeは冠詞抜きでは属詞になれません.
現代語なら, Lese
cri
t
sso
ntl
eshomme
s,…(書き言葉は男性(分野)に対応す
る.)とでも言うところ.後例の ma
le
s,f
eme
lle
sは,多くの生き物に共通す
るー特性を示す名詞扱いの形容詞なので,「主語の表わすものが雄,雌の
一部であることを示すjd
esを立て るのに対し, h
omm
e(s
),femme(s
)は形
ある男,女を示す名詞として主語と全面対応 Oes=les)にもなります.

L’
hommee
stal
afo
ism
ati
eree
teゆr
iL 人間は,向時に物であり知である.
Lemonden’
e
s ’
tquab
use
tva
ni
te
. 世界は溢周と虚栄でしかない

名詞を重ねると冠詞を省く作りは今日のフランス語でも有効で,ニ者
(又はそれ以上)の一体感が出ます.日本語の「〈日夜〉働く j,「〈物心〉両
面J
,「〈人馬〉 一体Jのような感覚で,冠詞の不在は個々の名詞の独立性を
解消します. L
'ar
tdo
ite
trem
ens
何 'tv
raie
tnonf
aus
sev
i
ri
tl
.(芸術は真の嘘で
ある べきであって,嘘の真実であってはならない.)のように形容詞の付加され
た名詞(不定冠詞の欲しいケース)でも連立すると“共同表現性”が優先し
ます. mensongeもv吾r
it
吾も無冠詞用法に向いた抽象・観念的な名詞です
が,説明的な文では, L'
ar
tes
tunmensongeq
uiv
ouspermetd’
ap
pro
che
r
l
ave
rit
e.(芸術は真実に迫ること を可能にしてくれる嘘 (の一つ)である.)とな
るのが自然な形です.

Lat
ropg
ran
deh
atee
stc
aus
edur
eta
rde
men
t.
急ぎ過ぎは遅れのもと.
I
I
. 勉味は冠詞 1
91

Las
age
脱 出 mondee
stJ
ol
iedevantD
ieu
.
世界の知恵も神の前では狂気の沙汰.

この二例における属詞は形容詞扱いの名詞ではありません.その観念性
の故に冠詞による何らかの限定を免れ,語の持つ意義を“無辺”にするこ
とで,ことわざの持つ普遍的な響きを伝えます. S
ilar
ais
one
stb
ou
ss
ol
t,l
es
p
ass
ion
sso
ntl
esv
ent
s.(理性が羅針盤であるなら,熱情は吹きすさぶ風である.)
におけるこつの属詞を比べてください. b
ous
sol
eは「導き方向づけるも
の,指針jという観念的な意味になるのに対し, l
esv
ent
sはさまざまに吹
く風という具体的な存在です.具象を示す語はその具象性の故に物理的・
具体的な存在の仕方をさまざまに示す諸冠詞が不可欠であり,抽象的な語
はその普遍性を感じさせるために今なお無冠詞の古形が受け入れられてい
るのだ,と私には感じられます. un(
une
)に始まる主語に無冠詞の属詞 を
配したことわざを見掛けません.現実主義の主語と高踏派の属詞では調和!
に欠けるということでしょうか. Unef
oisn
'etp出 c
s out
ume
.(使くらいは
習いの外.)の uneは明らかに数詞です.冠詞であれば uneがなくても意味
不明になりません.次は古風な完全無冠詞型です.

B
eau
che
minn’
e
stj
ama
isl
ong
. 美しき道に長きためしなし.
C
har
bon
nie
retm
s a
itr
echezs
oi
. 炭屋も家ではあるじ

・・
普通名詞の主語に冠詞がなければ古形です.第− f
?
Uの属詞は形容詞,第
二例の m
ait
reは冒頭に挙げた二例と同じケースです.

E
rre
urn’
e
stp
asc
ri
me
. 間違いは犯罪にあらず.
E
ψnt
sso
otr
ic
he
ss
esdepauvreg
ens
. 子供は貧しい人達の富

ことわざらしいことわざが続きますが,こんどは属詞が抽象的・観念的
な名詞です.しかし Bonnea
mit
iee
stunes
eco
ndep
are
nte
.(仲良しは三つ目
の身内.)のように uneが「また別個のJという有効な意義を付加すること
もあれば(無冠詞でもことわざとしてなら成立), HeureuxC仰 m
enc
eme
nte
st
1
92

l
amo
iti
edel
'ce
uvr
e.(
始め良ければ事業も 半ば.)の よう に lamoi
併が「“きっ
ちり”半分Jを示す場合もあります.unem
oit
ieは「、子分くらいJ
,amoi
ti
e
は「(仕事)半ば,途中Jという意味合いの副詞句になります.

N
ec
es
si
tte
stm
ered’
i
nve
nti
on. 必要は発明の母.
Lan
uite
stm
eredep
ens
ees
. 夜は想念の母.

第一例の類いは数多くあり ます. E
xpe
rie
ncee
stm
eredes
ci
en
ce
.Pr
ude
ncee
st
m
eredes
ure
t
t.伊 o
ran
cee
stm
eredet
ousl
esv
ice
s.また h v
ani
tee
stl
amere
dumen
son
ge.L’
in
gra
tit
ud L’
e( o
isi
vet
e}e
stl
amをr
edet
ousl
esv
ice
s.の形で
も出てきます.このタイプの無冠詞のケースでは定冠詞を加えてもより説
明的・現代的になるだけの違いのようです.ただ第二例は無冠詞にはでき
ません.「夜Jは抽象 ・理念ではなく,具象 ・現実の存在なので,上述した
ような理由で冠詞による提示が必要なのです.また,mをr
ede
..と mere
.
...に分かれています.類似の例を当たってみると(参考; s
du ceu
rdut
al
ent
,
c
aus
edur
eta
rde
men
t),この種の名詞補語では冠詞が縮約される l
eは du
になり,場所を取る l
aは忌避され古来の無冠詞型も残ったのではないで
しょうか
まだ話そうとする政治家に,時間に追われたキャスターがあわてて,
E
“xc
use
z・n
ous
,l’
ac
tua
lit
eob
lig
e!”(ニュ ースの責任が一番!)とトチッていま
した. N
obl
ess
eob
lig
e.(高貴な身分には応分の責任)のパロデイーなので,有
冠詞では意味不明になるのですが,それほ ど現代フランス語では有冠制が
自然ということでもあります.余談ですが別の機会に,《 T
干ad
it
ion
fta
n伊前

o
bli
ge.I
Iye
naq
uis
epl
aig
nen
t.沙(「フランスの伝統は避けられずJで,文句を
つける人もいます.)と言うのを聞 き,笑って しまいま した.

Lap
aro
lee
std’
a
rge
nt
,les
ile
ncee
std’
o
r. 言葉は銀,沈黙は金.

e
tredeは日本人に実感しにくい構文です.前回引用した Let
emp
s ’
,cest
deI
'ar
gen
tが或る分量の “現金”であるのに対して, ここでは材質を意味
しています. l
ap釘 o
led
'ar
gen
tと l
esi
len
ced’
o
rの真ん中に e
stが割り込ん
I
I
. 趣味は冠潟 1
93

だと考えてください. e
甘ed’
ac
cor
d,d’
a
ctu
ali
te,debonne(
mau
vai
se)humeur
(
fo
i)
,dec
ete悦 mpeなども阿質です.何かの初演が終った時の,L
t ero
ie凶t

伽・
deg e
.(王は冷やかであった)という,作者にとって恐ろしい描写の記憶が
ありますが,物理的に冷たい意味でも歳時記などでは L
'ea
uetdeg
s la
ce
.(水
は凍りつくほど冷たい)の形がみられます. Lep
ess
imi
smee
std’
hum
eur
,

l
opt
imi
smee
stdev
ol
on
ti
.とやら.諸君 !Courage!
一一前項末尾の i
l
sに関連して:テレピで偉い人が, αNoussommesun
p
eup
lea
dul
te.》(我々は大人の民族である.)と力説していました.同じ棲数
の主語でも, n
ousの持つ一体感・連体感が複数=単数の違和感を取り除く
ようです.

. Ae
9 stB(
3),日常編

Jes
uisunhomme!Nep
arl
ep aa
ぉ comme¥ unhomme!
俺は男だ!男に対してそんな口のきき方するな!

驚きましたね.最近見た老年番組でのベルギー版暴君亭主の奥さんに対
する罵倒でした. unが総称となる流れがよく分かるので引用しておきま
す.始めの unhommeは紛れもなく「一人で,男」ですが,二つ目は「あ
る一人の男(unhommeq
uel
con
que
)だけに」ではなく,「全ての男性の内
の一人の男(und
es(=del
es
)honunes
)に」ということです.また当然,Je
s
uisunef
enu
ne.Nep
arl aa
ep部 comme¥ unefemme.(私は一人の女です.
女たちの内の一人にそんな 口のきき方をしないで.) ,Net
eco
ndu
isp
ascomme
<
y
aav
ecunefemme.(女性に対してそんな援し方をしないで.)という反論も出
るでしょう.ということで Ae
stB 特集は日常編の追加です.

P
aule
sta
rt
is
te
. Annee
stm
ere
.
P
aule
stuna
rt
is
te
. Annee
stunemをr
e.
P
aul
,c’
es
tuna
rt
is
te ’
. Anne,ces
tunemをr
e.

「芸術家だ」「母親だJと言うのにこのように選択が分かれます. I
les
t
1
94

i
tud
ian
tIj
apo
na鼠のように単に職種,国籍などを表わす時,名詞は形容詞
の性質を帯びるので, E
llee
stmu
sic
ienne
.(彼女は音楽家だ/音感がいい.)の
ように文脈次第で二通りの解釈ができ, 悦 S…とすれば形容詞的理解以外
にありません.ただし‘ e
tre紅 白t
econnu》等は“形容詞”+形容詞となる
ため成立せず,逆に e
trej
eun
eho
mme(
jeu
nemi
de
ci
n,j
il
leu
niq
ue)のように
「個体の特性・外延を示す形容調を含む(準)合成名詞」は無冠詞で属詞と
なりえます.最近では e
l
lee
stm
air
e(彼女は市長だ.)ということも多く, mをr
e
と理解される不都合も見られます.un{
une
)が現れると「芸術家(母親)の
一人」となり,その分野の人聞が共有する属性・特性が,良くも悪くも「彼
も芸術家の一人 (だから当てにならない) J
,「一人の母親(だから強い)」と
いうような色合いを持って浮き彫りになります.Gre
vis
seの「冠詞の省略J
の項に,「この男は卸ea
rti
s
teと岳民 una
rt
ist
eを混同している.しばしば
反対の意味にもなるのにJという引用が出ています .c
’e
st
..
.は定義づけで
すから少なくとも最小限の限定情報である冠詞が必要です.c
’e
stung
rand
a
rt
ist
e
.とでもすれば,より詳しい表わし方ということになります.
今日では一般に《 I
Ies
tun.
.
.Il
sso
n s…》は受け入れられず, C’
tde es
tun
(
le… ICes
) ontdes(
Ie
s)…を用います.三人称は事物も受けるので, ’
Ce
st/
c
eso
ntで冠詞を伴う厳密定義型, ie
stIi
lss
ontで形容詞的な無冠調名詞
がのようです.主語が名詞なら e
による主語の修飾型と役割分担をした 7 tre
l
e{un
}に問題ありません.また j
esu
isun(
le)
…(t
u,no
us,v
ousの場合も同
じ)は普通の言い方です(以下に数例).
spr
Tue ofIunp
rofIl
epr
of.(
君は教師/教師の一人/教師は君/です
.)

Et
es
-vo
usl
eca
ndi
dat?:(候補者(と) はあなたですか?) ;
Jes
uis(
un)pa
e ri
si
en脱

(私はパリ女(の一人)です川es
uisunp
ich
eu.
r(私は(一人の)罪びとです.); Nous
s
omm
esdese
mpl
oye
spa
yespa
rlas
oci
ete
.(私達は会社から給与を支払われる
従業員です.)
数年前の LeMon
de紙の人物紹介記事に, 1
1es
tunjuifdeNewYor
k.
(彼はニューヨークの(限定)ユダヤ人の一人だ.)と読んだ記憶もあり, Gre
vis
se
にも上記と同じところに I
lss
ontd
eshomm
es.(彼らは男だ.)と LaBru
y在日
. 悠味は冠/
I
I !
.
i
) 1
95

の 言葉の引用があります.ヰにすることもある a~ しんなのですが,今 LI で
は多くの人が<;ac
hoquel
'or
ei
ll
e.(耳際的 だと i
j•います.それでも名品i)
の表わすものの特性を際立たせたい時には用いられることもあるのです.
I
Ies
tund
esd
ire
cte
urs
.(消長速の内の一人だ.)と するなら ~lf,-・ 過の表現です.

E
llee
sts
ec
re
ta
ir
e. 彼女は裂・告:だ.
E
llee
st(
la)s
ec
re
ta
ir
edeM.U
nte
l. 彼女は(が)何某氏の秘占だ.

名詞補語が特定されると属詞が特定 される (
唯一の存在 となる)こともあ
ります:釦el
ameredel
'en
fan
t(特定の名詞) ,e
treme
r
ed’
une
nfa
nt(不特
定の名詞) .l
ase
cre
tai
reは職種であるよりは,この例と 阿賀の, 人間関係
による立場の特定です.ここでも,( )の中に入れた定冠制は容認できな
いと 言 うフランスの友人がいますが, C’
es
tlep
.d.
g ’
.quie
st
.(社長だよ,
彼は.)というニュアンスで I
Ies
tlep
.d.
g.del
abo
it
e.,小さな会社で秘書が
一人しかいなければ, 日l
ees
tlas
ecr
eta
ire
.(彼女が硲舎です.)というような
ことはあります.また, I
I(W.
Bra
ndt
)se
rai
tleche
fin
con
tes
t ’
edel
Eur
ope
.
(彼は欧州の,誰しも認める首長になれるところだ.)と Mi
悦 汀 如dも発言 (
1974
}
しています.

Jes
uisr
.
eψo
nsa
bl
edecec
erc
le. 私はこのサーク J
レに貨任がある.
Jes
uisl
ere
spo
nsa
bledec
ece
rcl
e. 私はこのサー クルの責任者だ.

のように本格的な形容詞と形容詞の名詞への転化 で,完全に別表現になる
時もあります.

Lep
rop
rie
tai
redel
'im
meu
blee
stGuy. この建物の所有者はギィだ.
Guye
stp
ro
pr
ie
ta
ir
edel'immeuble. ギイはこの建物の所有者だ.

第 一例の pro
pri
e凶 r
eは主語であり,第二例では身分を表わす形容詞的
な属詞です.また無冠詞名詞の属詞には成句の中に組み込まれたもの(I
Ies
t
homme孟a
lle
rju
s ’
qu :彼は徹底的にやる男だ II
aubout Ietf
s a
nct
ionde..:それ
は∼との関係で決まる),形容詞的な熟語になったもの(I
I(E
lle
)etb
s o
npr
inc
e
1
96

(
bone
1
!
_伽t
.
):彼( 灯人物)だ)もあります I
彼久)は寛大 ( Iett
s e
mps(
de.
..<
)(∼
の〉時が来た)等の非人材、の iとは区別して下さい(p
p.62∼6
.5
).

C’
es
tlav
i. それが人生だ. C’
e es
tlec
omb
le. mさもここに緩ま った.
c’
es
tを用いたものでは,このように慣用句的になった表現もあれば,
e
C’s
tlel
otd’
unp
.d.
g.(それは社長の宿命 (
代償)なのだ.)のように名詞補語が
定冠調を呼ぶこともあります.

C’
e
std’
unpa
ssi
onnan
t! 興味津々だね.

最近の政治没|酉の中で M
itt
err
and大統領に言わせているせりふです.
B
ret
agn
eの小島で静養中,大岡洋に臨む岸壁で,「好天時にはロンドン証
券取引所まで見えますよ Jという説明を受けて,とぼけた顔で答えている
ところです. unを付けて形容詞を名詞化し,またそれに deを先立てて形
容詞的に属詞の立場で主語を修飾するという手の混んだものです.
例えば,

C’
e
std’
unt
ena
ce! その頑強なこと!
C’
e
std’
unt
eme
rむr
e! その無鉄砲なこと!
C’
e
std’
un岳t
onn
ant! 恐れ入ったものだ!

のように言 います.本物の名詞を用いると, C’Ele


( )es
td'
uneb
eau
te
(
ser
eni
te)!(その(彼女の)美しさ(心の静けさ)と言ったら !)のようになりま
すが, uneで個性的な美を 言おうとしたが形容詞が見つからず,宙に浮い
てしまったような気持ちの表現です.ぴったりの形容詞があれば, d’
une
b
eau
ted
ivi
ne(神のような美しきの)のように uneの存在は正当なものとな
ります.

C’
etc
s h
os
efa
it
e. もう終わったことだ.
C’
e
stm
onn
aiec
our
ant
ι よくあることだ.
C’
e
stb
or
i(m
auv
aiS
)s伊ι 良(悪)い微だ.
U. 趣味は冠詞 197

これらは完結した成句ですが, C’
es
tca
use(
s伊i
e)de
…(それは∼の原因(徴)
だ.)のように続きを必要とする成句や, C’
es
t(b
ie)d
n o
mma
ge.(それは(大い
に)惜しい.), c
’e
stp
rit
ent
ion
.(思い上がりだ.)等,名詞が完全に形容詞化す
る少数のケースがあります(p
.61
).
A=Bシリーズを終えるに当たって,素晴らしい警句を三つ.内容,“冠
詞”共によく吟味かつ含味してください.

Laco
nsc
ien
cee
stunt
rib
una
lqu
ica
ssev
ites
ess
ent
enc
es.
L
'am
our
,c’
es
tdel
aph
ysi
que
;lem
ari
age
,c’
es
tdel
ach
imi
e.
Leg
ran
dpe
chedumondemodeme
,c’
es
tler
ef
t』sdel
'in
vis
ibl
e.

以下に,検討に値する Ae
stB型の簸言などを幾っか舎いておきます.

(
Le)Mald’
au
trin’
u e
stques
ong
e.(
Son
gess
ontm
ens
ong
es.
)
Lebonheure
stunef
l
eu ’
rquinef
autpお c
uei
l
li
r.
Las
inc
eri
tee
stundoncommeuna
utr
e.
Lem
ari
age
,ces
ontde
sch
ain
es.L’
hiv
erv
enu
,pa
rfo
is,onr
oul
emieux
s
urd
esc
hai
nes
.
Letempse
stung
ran
dma
itr
e.
Lec
ceu
res
tlas
our
cedet
out
esl
ese
πeu
rsd
ontn
ousa
von
sbe
soi
n.
L’
elo
que
ncee
stl
'a
rtd’
exp
rim
erJ
esp
ens
白 sd
esa
utr
es.
Les
tyl
e
,c’
e
s ’
tl
oub
lidet
ousl
ess
tyl
es.
L’
ex
per
ien
ce ’
,ces
tlenomquec
haundonnea
c s
ese
πeu
rs.
Lame
il
leu
red
efe
nse
,c’
es
tl’
at
taq
ue.
L’
abs
enc
ees
tl’
enn ’
emidelamo
ur.
L
'am
our
,c’
es
tl’
eg
o"i
smeendeuxp
ers
onn
es.
L’
hommee
stdeg
lac
eauxv
eri
tes
,ie
stdef
er(
fe
u}pourl
eme
nso
nge
.
P
auv
reen’
t e
stpぉ v
ice(
pec
he)
.
Cequec
hacuns
atn’
i e
stp
asc
ons
eil
.
Qui山 s
tpa
sgr
andennemin'
es
t凶 g
ran
dam
i.
P
lai
sirnonpa
巾 g
en'
estp
lai
si ’
rquademi.
198

Comparaisonn’
e
stp
asr
ais
on.
A
var
icedetempss
eule
stl
oua
ble
.
S
erv
iced’
au
trin’
u es
tpa
she
rit
age
.
Toute
stm
usi
que
.
L’
hommee
stdef
eue
tIafemmed’
eto
upe
.

10.文脈をもたない,語 金 と し て の単語 と 冠 詞

Jes
uisa
lea
l l
amer(
auc
ine
ma)
. 海へ(映画に)行った
Jes
uisr
est
eda
nsunc
afe
. 喫茶店にいた
Jev
aisr
ega
rde
rlat
el岳v
isi
on. テレピを(これか ら)見る.
Jev
aisv
oirunf
ilm
. 映画を見に行く.

上例の名詞と冠調はこの組み合わせになりがちです. m
er,t
ele
vis
ionは
基本的に分野指示の語なので不定冠詞と組むことはあまりありません.
f
ilmと c
afe(喫茶店)は「多数の内の一つJを意味する場合(unf
ilm
,un
c
af:ある映画,ある喫茶店)と,「あの映画,あの店Jと特定する場合併 f
e ilm
,
l
eca
fe)に分かれますが,映画が分野指示のときは l
ecinema(ときには
「映画館J
)と担当する語が変わります.これは個々の科理が p
latで,料理
分野が c
uis
ineであるのと同じです.
6
.の,「r
ega
rde
rlat
ele
vis
ionと v
oirunf
il
m の名詞/冠詞組み合わせの
“非互換性”は何故?」への答えは,それぞれ,「視線を差し向ける{r
ega
rde
r)
のはテレピという映像提供機関(l
ate
lev
isi
on)の方向である J(分野の選
択),「情報であるー映画作品(unf
ilm
)を視覚的に享受する( v
oir
)」(実
物の選択)を意味する文であるからというところです.
このような観点から初心にかえって,単語が語葉として提示されるとき
に,文脈もないのに添えられる冠詞の選択された理由を考えてみましょ
う.よ く用いられている教材 N.SansF
ron
ti釘 eIの幾つかの voca
bul
air
e
欄を簡略にして引き写し,検討していきます.
I
I
. 占星味 l
ikf;
i
.
i
] 1
9リ

L
ESLOI
SIR
S(U.
1,L
.3)
l
esl
ieu
x
uncinema-
unt
hea
tre
-unc
afe
-
l
ame
r-l
amo
nta
gne
-lac
amp
agn
e
l
ess
pec
tac
les
unprogramme
-unb
ill
et
-
l
eci
nem
a(unf
ilー
)l
m et
h品t
re(
unep
iをc
e)

見出しの「余暇,場所,催し」 は分野の指示なので定冠制,それも多椋
多様の下位区分の総合なので復数です
. 各種の数ある公共施設では具体的
な一軒一軒の建物(unc
ine
maはー映画館)で, programme,b
il
letも数あ
海J
る番組,切符の内の一つです.「 や「空Jは一つしかない存在で,特殊
な場合を除き常に l
ame
r,l
eci
elですが,山や問舎も分野 (
方面)窓識で
用いられる時は象徴的に定冠詞単数で提示します. l
eci
nem
a以降は分野
指示の名詞で,( )の中は一つ一つの作品です.

LESREPAS{
U.2
,L.
2
)
・l
avi
and
e:l
ebr
euf
-l'
agn
eau
-
・l
epo
iss
on
・l
esl
egu
mes
:le
sca
ro仕e
s-l
eri
z
・l
esr
euf
s
:(unr
euf)
-uneo
mel
ett
e

見出しが「食事jであるこ とか ら語の意味が決定され,対応する冠詞が
添えられています. l
avi
aneは「食肉分野Jということですが,食べる時
d
は del
avi
ande
,個々の動物種別にも mang
erdub
reu
f,del
'ag
nea
u,..の
ように部分冠詞が先立ちます.「肉jは数えられないことから総称も具体例
も単数です.「各種の肉J
の意味で l
esv
ian
desということはあります.生
きた牛であれば, l
esb
reu
fsIunb
reu
fの形です.J
'aim
elec
hie
n.は Je
m釦 g
educ
hie
n.に通じるので, J’
釦 nel
esc
hie
ns.J’
aiunc
hie
n.と言いま
しょう.「魚肉jは常に不可算の単数(aim
erl
epo
iss
on,ma
nge
rdup
ois
son
)
200

で, ~I:. きた魚なら un (
des
,Je
s)p
ois
son
(s)が現れます. l
esl
egu
mesは色々
な野菜の令部, l
esc
aro
ttsは複数の人参の全体, l
e erzは不i
i rf
1:(粒が小
1
さく粉扱い)で,食べる時は mangerdeslegumes(
car
ott
es)
,dur
izとな り
ます.総称、(分野,∼というもの)のときは d
u aは l
,del e
,l,になり, u
a n,
u
ne,d
esは l
esのようです.卵は人参と同じで見出しは l
esc
eus(
f 分野で
全部)ですが,自の前にあるのは un(
des
)c削除),オムレツはビフテキ(w t
(
des
)bi
fte
ck(
s),石
) (une( )pierre(s))等と同様に単体で見るので可~:に
des
なります.

Jescheveux- - u
nceil
くJ
esyeu×〉
ジ − c.t情 。teille
l
e lajoue
l
a le
sdents
l
aba~be l
abo
Ltc
he

・Unv
isa
ge
l
ong(
lon
gue
)Ico
urt
(e)

…ro
nd(
e)Ic
arr
e(e
)
LESFAITSDIVERS
un
een
que
te-
unen
levement-
lecoupab
le
l
apo
lic
e-unc
omm
iss
ari
at


顔 というもの (
lev
isa
geJは,「人間という もの (
) l'
homme)Jと同様に
個人差を無視した“種”としての捉え方です.以下,実数に応じた単数・
複数の部位が定冠調 (…というもの) で続くのですが,目と耳は両側の図
示をしにくいので「片目,片耳jになっています.ただ頬だけが片方指示
I
I. }!!!味は冠詞 2
01

にもかかわらず定冠制, t
p
.数なのは,境界が明械でなく uneと話えるほど
独立していないからでしょう.尚頬は l
esjoues です.又,道具 )f~ てに参
加している眼鏡は, i 述のため, f
町レンズが ー :
Jと追って l
esl
une
tte
sであ
ることがよくわかります.
次の m v
isa
geは長いの丸いのと特徴ある個々の顔です.雑報では, un
{
une
)は数あるものの内の具体的な一つを 示 していますが,犯人は l
e
c
oup
abl
ede…,つまり「∼事件jの犯人なのです. l
apo
lic
e(警察)は会社
ではなく全国単一組織で, c
onu
nis
sar
iat
{s)(警祭器)のように幾つもあるわ
けではありません.

L'AG
則 CULTURE(
U.4
,L.
l)
una
gri
cul
ter…
u l
ebl
e
unev
ach
e l
ema
:is
l
avo
lai
lle(
pou
let
.) l
avi
gne(
unr
ais
in)

「人,雌牛jは個々の存在の名称ですが, v
ola
ill
eは集合名詞で家禽類を
総称し,にわとり,あひる,なども個々に引用されれば, unp
oul
et,un
c
ana
rdと記されます.小麦, トウモロコシは「榛名 jであり,実用のl
緊に
はsemerduh
ie,g
ri
ll
erdum
a:i
sと常に単数(米の場合(l
eIdur
iz)も同様
に捉えてよい),ぶどうは v
ign 植物名J
eが 「 , 仁i
で に入れるのは manger
du{
des
)ra
isi
n{s
)と果物の方です.粒の一つ一つは un(
des
)gr
ain
{s)deb
le
(
ma
:i
s,r
ais
in)と表現されます.

ムL.4)
LESMEDIAS(U
Lar
adi
o -unee
mis
ion
Lat
el
吾vi
sio
n -l
esi
nfo
rma
tio
ns-l
ejo
urn
alt
ele
vis
e
Lap
res
se -unjoumal-unt
itr
e-I
esg
rost
it
re
s
-
les
uje
t{d
el'
art
icl
e)-
uneannonce
-
lesp
eti
tesa
nno
nce
s

さまざまな報道機関(l
esmedi
ぉ)のなかに三大分野 (
lal
a.,
la.
)が並ん吋
2
02

でいます. un
eem
iss
ionは側々の肱送番組であるのに対し,l
esi
nfo
rma
-
t
ionsはニュース需組一般,l
ejo
urn
alt
ele
vis
e(テレビ新聞)はこの帯組の形
式の名称です.また, unt
it
reに対して l
esg
rost
it
re
sというのは,すぐ
下の un
eanno
nceIl
espe
ti
tesa
nno
ncsと同様に不思J
e 義な使い分けです.
平凡な「ある一つの見出しjという捉え方に対して,目立つ「(今日の)大
見山し(の方は) Jという 限定引用 ( , i行広告は,「p
分野指示) eti
tes
a
nno
ncs欄J
e jです. l
,という提示の仕} esu
jetは前山の l
ecoup
abl
eの場
合とよく似たケ}スです.地下水脈的な文脈 を踏まえて生きた語殺になる
のです.
・unt
el
evi
seu
r-l
ate
lev
isi
onenc
oul
eurIe
nno
ire
tbl
anc
この二行は S
.F.I
I第 ・・
課の語葉です. unt
elev
ise
ur(
unpo
stede
t
ele
vis
ion
)はテレビ受像機で,受像機そのものを見るのは買うときくらい
なものでしょう. l
ate
lev
isi
on(
enc
oul
eurIno
ire
tbl
anc
)は視覚による広
域の情報伝達方式(カラーテレビ放送/白黒∼)を意味する分野指示で

una
ppa
rei
lte
lephon
iqu
eIl
ete
leph
oneの関係と同じことです.
事物をその完結した形で捉えない部分冠詞は,本来 d
e+定冠詞(∼とい
うものの一部)であり,無文脈で総称を旨とする語哉としての表示には向
いていません.

1.受動態・動詞句+ de+名調;
1 de/des+形容詞複数+名詞複数

Lane
igec
ouv
rel
epa
ys.
雪が国を覆っている.
Lepa
yse
stc
ouv
ertden
eig
e.
国は雪で覆われている.

第二例は第一例をそのまま受動態にしたものですが, n
eig
eの前にはす
ぐ前置詞の deが来ています.前置詞 d
eの後で省略される冠詞は, d
eの
反復を避ける du
,del
a
,de
s(情報量はとるに足りない)に限られるので,
主語であった Lane
igeは,動作主補語(de(
par
)…)の立場に回って, del
a
I
I
. 態 味 は冠 詞 203

n
eig
eに変身 したことになります.これは

Lesv
isi
te
urss
ontnombreux.
訪問者は数多い.
I
lyadenom
bre
uxv
is
it
eu
rs
.
多くの訪問者がある.

の対立とよく似ています.共通点は,文頭の主語が定冠詞による提示で,
文末の名詞が del
a
,de
s(省略きれている)による導入(具体的な表示)に
なっていることです.「主語は文頭にあって,往々にして或る分野を主題
として提示するので定冠詞を立てることが多いjということがまずありま
す.現実にはある量の雪であっても,「量J感覚ではなく「分野 ・領域Jを
感じさせる定冠詞でもって雪を導入する(「del
ane
ig:ある量の雪が∼J
e
ではなく, f
lan
eig
e:雪( なるもの)が∼ J
)のが文頭では自然なのです.
Le
svi
sit
eur
sでは明らかに分野指示で,“何人かの訪問者( des叫s
ite
urs
)は
数多い”では意味をなしません.ただし, Denombreuxv
is
it
eu
rsv
ien
nen
t.
(多くの訪問者が来る.)のように「数jが主要な情報であるときはその限りで
はありません.名詞が完全に分野を普遍的に褒わす時には次のように,名
調の位置に関係なく定冠詞は維持されます.

Lan
eig
eembe
ll
itl
esp
ays
.
雪は国を美しくする

Lesp
ayss
ontem
bel
li
sp釘 l
ane
ige
.
国は雪で美しくなる.
Lep
eup
lef
ran
<;a
isaimel
evi
n.
フランス国民はワインが好き
だ.
Lev
ine
staimedup
eup
lef
ra
nc
;a
is
.
ワインはフランス国民に愛さ れている.

最近見つけた Ha
che
tte社の文法問題集に「前置調の deを用いて二つの
独立節を一つにせよ Jという設聞があり, Son合o
nte
stb
r合l
ant
:c’
e
stl
a飴 町e
.
204

→ Son合o
nte
stb
百il
antdef
i
tv
re
.(彼の額は焼けるようだ.熱(のせい)だ. +彼
の額は熱で焼けるようだ.)という解答がありました.(原因となっている)分
野の指示と ,現実の「(ある量の)熱で」という感じ方への分岐は, 目頭の
二例とよく対応しています.この問題集には解説に値する問題も幾っか出
ているので,例を選んでいつか検討してみたいと思いますが,ここでは,
名詞が前置詞 deを伴う動詞匂に続く例が揃っているので少し触れておき
ます.

C
ett
ebe
teab
eso
ind’
a
ff
ec
ti
o弘

d’
unea
ffe
cti
onc
ons
tan
te.
del
'af
fec
tio
ndes
esm
ait
res
.
この動物は,(ある量の)愛情を
(誰かの) 一貫した愛情を
飼い主たちの(特定)愛情を必要としている.
E
llea
vai
tbe
sond’
i unc
ons
eil
.
彼女は(なにか)助言を必要としていた.
1
1ae
nvi
eder
ψOS.
彼は(幾らかの)休息を取りたい.
J
’a
ien
viedem
arr
onsg
lad
s.
私はマロングラッセ(幾っか)が欲しい.
Av
ez-
vou
spe
urdesa
rai
gne
es?
蜘妹たち(というもの)が怖いですか.

無冠詞のケ ースは上で見たように,単数は非可算の名詞で du(


del
a)の
省略,複数は可算の名詞で d
esの省略があります(r
epo
sは単数).可算名
調の単数は当然 un(
une
)が提示しますが,形容詞が付加されると非可算
名詞も個性を示して un(
une
)が現れることは 2
.,3
.に述べた通りです.定

冠詞の方を見ると ,1a
ffe
cti
onは 「どれjと個別の指示をしたものであり,
l
es釘 a
ign
eesの分野指示と質的に異なります.他に,Vousavezf
泊tpreuv
e
delac
omp
reh
ens
ionn
ece
ssa
ire
.(あなたは必要な理解を十分示された)/…, i
I
I
. 悠味は冠詞 205


ses
tmunid
esdocumentsi
ndi
spe
nsa
ble
s.(彼は不可欠の害額を携行した.)の
ように形容詞の意味から来る定冠謁(必要・不可欠なものは,あっても 一
部分では役に立たない)のケース, Toutl
emondes
epl
創ntd
elah
aus
se
d
esp
rix
.(誰もが物価の上昇に'f~· を I:げている.)のような 分野指示と特定の両
方をしている定冠詞の例も出ています.仏政府のマーストリヒト条約の解
説文に…ena
dop
tan
tle
ste
xte
sco
mmu
nau
tai
resn
ece
ssa
ire
s. (必要とする EC
の成文を採択して(決定された方針を実絡する))とありました.
L’
amour?Desg
ran
dsmotsa
van
t,desp
eti
tsmotsp
end
ant
,etdesg
ros
motsa
pre
s.
「愛」とは?事前は立派な言葉,進行中はけちなせりふ,終われば汚い言葉っ
てこと.
残念ながらこのようなカップルにはこと欠きません.ここでは d
esばか
りですが,先に例に上げた denombreuxv
is
it
eu
rsは f
air
edenombreux
dψt
e
sIdenombreusesv
ic
ti
me
sなどと denombreusesa
ppl
ica
tio
nsのある
ケースで,決して desnombreux de+形容詞
…にはなりません.最近, 「
複数+名詞複数」の deの位置に d
esを見ることが増えています.「de+形
容詞単数+名詞単数(dehonp
ain)」は今日完全に廃れてしまい ました.
この形は,すでに詳述した(p
p.3
3,3
4)ように,「de十 l
es+名詞 j→「de+
品質形容詞+名詞」,つまり本来の定冠調の代わりに形容詞が入ったもの
と恩われ,「形容詞+名詞」が合成語(的)である(自立した形容詞の不在)
か,名詞の指すものが非常に手近なものであれば冠詞は保持(臨場感を持
たせて名詞を提示)されます. deのみの先行では名詞の表わすものの卑近
さが薄れるようです.
上記の練習問題集に , des/dep
et
it
sga
rfo
nse
tdes/dep
et
it
esf
il
le
sse
p
our
sui
vai
ent
・−−(少年,少女が次々と (…,)通って行った)と いう例がありま
すが,熟語としての成熟度から d
esの方が一般的でしょう. NouveauS
ans
F
ron
tie
resIの文法欄にも,
unj
ol
ili
vre→ desj
ol
isl
ivr
es
unej
oli
ephoto→ desj
oli
esp
hot
os
206

という表示が出ています.今日では, J
'aia
che
tedesj
ol
isl
iv
re
s.(締麗な本
を何冊か買ったよ.→l
esj
oli
sIi
vre
sを de(幾っか),つまり desj
oli
s.
..)と
いった,現実に手にするような場合には d
e Iyadej
sを用い, I ol
isl
ivr
es
c
lan
sce
ttel
ibr
air
ie.(あの本屋には締麗な本が(あれこれ)あるよ.)というよう
, 対象に“近在感”のないときには deが出るという感覚で使い分けて

いるようです.しかし大勢は d
esの常用に向かいつつあるかに見えます.
r
deが先立つと「上品だJ文学的だJというふうに感じる人が多くなって
lmetdes v
います.まだこの教材の中の練習問題には,(…), i iei
lle
s
c
hau
ssu
res
.(<田舎に行く時は〉彼は古い方の靴を履く.) ,Enh
ive
r,e
lle
sme
tte
nt
desg
rosp
ull
-ov
ersdeJ
ain
e.(冬には彼女たちは厚いウールのセーターを着る.)
などとも出てきます.
またあるインタビューの中で,フランス人は本当に自分たちの固のぶど
う酒の味が分かつているのだろうかという質問に対して c
avi
ste(酒蔵係)
は次のように答えています.

,c
… euxq
uio
ntdeg
ran
desc
av
es,sontdesgensquiontdesgrandes
伺 .
ve
sav
ecdeb
ell
esi
ti
qu
et抑 制rl
esb
out
eil
les
, “
des q
uet
tesp
res
tig
ieu
ses
.
∼,大きい地下酒蔵をも っている人たちというのは,ワインの瓶に張りつけら
れた立派なラベルを並べた大地下酒蔵の持ち主ということですよ,最高級ラベ
ルをね.

そしてもう少し先で,

…i
ies
tau
ssia
gre
abl
edeb
oir
edesg
ran
dsv
ins
,desbonsv
inss
eul
s.
∼,種々の名滋を,良酒だけを飲むのも心地好いものです.

と言っています.上例二つ自の c
ave
s(地下酒蔵)は desg
ran
des
-ca
vesと
複合語的に受け止めて,「〈幾つかの〉大地下酒蔵jと詰めてみました.こ
の場合はより具体的な“現物”感が得られるようです.そして下例のワイ
ンたちも熟語的に訳してみました.折り合いのいい形容詞と名詞の組み合
わせは, 二語を一語のように感じさせるため, de+形容詞(複数)+名調
I
L 鰹 味 は 冠詞 207

(複数)とならないのでしょう.
deg
r釦 d
esc
av
esI
deb
ell
ese
ti
qu
et
te
sは本来の用法で, より漠然と 客観的
な印象を与える複数です.
当然 deを立てるのも自然なのですが, 実物感触が大きいので, d
esの
使用の方が一般的のようです.しかしまだまだ deも頑張っているので,
幾っか, d
esを嫌いそうな典型的な用例を挙げておきます.

Leshommess
ootdeg
r se
加 d ψn
t
s.:男はみんな大きな子供のようなもの
だ.(一般論) Ie
vit
erdeno
uvauxi
e nα'd
ent
s:新たなトラブルを避ける(漢
eが最適) Ip
とした未然の紛争には d res
ent
erd’
enormesd
is
pa
ri
tt
s:大変な
不公平を示す(非具体的) Is
eru
ine
rpa
rdef
oll
esd
ipe
nse
s:馬鹿げた出資で
破産する(詳細なし)

9.の末尾に置いた三つの警句を,私の理解に沿って訳しておきます.
「良心とは,自分が出した宣告をすぐに破棄してしまう裁判所のような
J「恋は物理(自然の理法通
ものだ. (気が宅生めても結局は皆自分に甘い)
り,結婚は化学(人為的な化合物) J「現代社会の駐大の業は,自に見えぬ
存在者を認めないことだ」
LeP
eti
tPr
inc
e(星の王子様)の中で“L
'es
sen
tie
les
tin
vis
ibl
eauxy
eux
.On
nev
oitb
ie ’
nqnav
ecl
ecr
eur
.”と狐j
J{言っていました

1
2. AdeBのとき ,Bの前は de/d’ aIdes?
un(une)IduIdel
最終回は究極の難所 AdeBに挑戦です.

l
eve
n ’
tdunordIdes
t 北/東風
l
eve
ntden
ord
-e
st 北東の風

方角を指示する東西南北は 国名と同じように自立性の高い,つまり定
冠詞がその唯一性をしっかりと明示する名詞です.しかし母音で始まる男
性名詞の国名が他の名詞の修飾的な補語となるか (
準)熟語を作るときは,
「冠詞を置くと国名が独立する(l
ade
cis
io ’
ndelI
ran(
i
r釦 i
enn
e):イランの決
2
08

定)ので,それを避けて chah( )d’


ambassade Ir
a イラン l
n( 司王(大使館))と す
るJのと同じことが e
st
,ou
estの場合にも起こります.しかし,関係節に

つなげるときは逆に delIr
ano
ii(
qu
i,que}…と名詞の l~I 立が条件です. du
n
ord
,dusudは
(em
per
eu,amb前 s
r ade
}duj
aponに対応します.前置詞と
冠詞の縮約である duが名詞の遊離を感じさせないので合成語に近くても
冠詞が残るのでしょう.わが国でも「東風(トウ7 ウ)を圧する J
ウ)は西胤(セイ7
などと聞きますが,「北風,南風」は「きた.かぜ,みなみ・かぜ」が普通の
ようです. n
ord
-et・o
s (u
est
),sud
-ou
est(
-es
t 商J「
)は「東」 「 筒J「
北Jのよう
に古来定冠詞を立てて,定まった“人格”(個別性)を持って方位(地点)を
示す名詞ではなく,名詞補語として単に第一名詞の特徴を指示する形容詞
的機 能 しかもたないのでしょう .また, 二つの名詞が結合した新名詞には
なじんだ冠詞のない分暖昧とも 言 えます.方位も地点を表わすときは p
ays
(
fro
nti
をre
s)del
'E
st(
東側諸国 (
東方の諸国境)
),l
epa
rad
isdel
'ou
est(西方(に
ある )浄土
) のように名調の独立性を回復します.また次のように意味的に
ぜっ
裁然と分かれるケースもあります.

長conomiedeImarch
岳 e
aude Imer
duI del
aI
hed’ Io
mare r a
geId’ o
r
'I
deI Iduf
er

無冠詞の方は合成名調で,それぞれ,市場経済,海水,極上市場,黄金
時代(d’
orは「最も輝かしい」を意味し,形容調的にi
隙々な名詞を修飾す
る)を,有冠調の方は個別の実体で,「その市場の,海の,金を扱う,鉄器
を使用する Jを意味し(dej
をrは「鉄製の,強固なJが第一義だが,age
d’
ar
gen
t/d
e戸では“没落の時代”か),l
esc
lesdev
oi
tu
re俸のキー)に おけ

る二名詞の一体化と lav
釦 tdel
avo
itu
re(事の前部)に おける 自立した 二
者の「所有/所属Jの関係と同じようにその違いは判然としています.こ
れらの類推から,「世紀末J年末J r
が unebonnef
indes
ie
cl
e(上々の世紀末)
Il
afi
ndus
iec
lee
stproche(今世紀(の)末は近い),および Laf
ind’
an
nie
I
I. 店主味は冠~) 20
9

a
ppo
rteunbons
ala
ir.(年来は高給をもたらす.) I
e f
ete
rlaf
indel
'annee(年の
幕を祝う)のように二本立であること,(f
et
e)def
s ind’
an
nle「年末(行事) J
のように名詞を修飾する熟語(単−−語として覚えたい)の成立も見えてき
ます.しかしまた官頭の諸例のように,組み合わせの確定した表現もある
のです.

chambredeg
out(
obj
etd’
ar
t)
d
ugo
utdemamere

形容詞的と 言えば,「趣味のいい部屋(芸術品) Jなどはその典型ですが,


「母の好みのjとなると特定の趣味で l
eの登場です.
p
erm
isap
oin
t enombredem
s(減点制運転免許)が導入されて l ort
s(t
uts
)
(交通事故による死者数)が減ったという記事が 1
992年度末の各紙に見られ
enombredeb
ました. l le
ss
es(
d’h
ahi ,d’
伽 t
s in
sc
ri
ts
,des
o幼t
s)のように「∼
の数(人数) Jというのは数が中心で, de以下は nombreの内容物の指示
をしているだけなのです.つまり b
lou
sondec
ui
r(皮ジャンパー)などと同
じように第一名詞の仕分け(s
ous
-en
sem
ble
:下位区分)がその役割で,言わ
ば材料の指示をしているのです.ところが K Monde(
30/
12/
92)の見出し
には, Lenombredesmortsadiminues
url
esr
out
esfran~aises. (死者の数は
フランスの道路において減少.)と出てきました.そして記事の本文の中では l
e
em
nombred o
rtsばかりでした.夕食のテーブルを囲んでいた六人のフラ
ンスの友人たちに「どうしてかな? Jと持ち掛けてみたら,「そら始まった
ぞ」と言いながらも,「書いた人間に聞いてみたら?大晦日じゃっかまらん
かJなどと騒いだ後,「〈単なる数となった死者(統計的な数字)〉ではな
く,〈(我々と無関係ではない)個々の人間としての死者たち〉の方に光を
当て,くそういう人たちの数〉という意識が見出しに反映したjという私の
分析に同意をくれました.
非個性的なケースでは l
enombredeb
知的 (負傷者数),身近(小規模)な
事故では思い入れもあって l
enombred
esb
les
sesd
ansc
eta
cci
den
t(この事
故で「怪我をした人たちJの数)となると考えていいでしょう.動物保護の観
210

点、から l
enombred
ese
lep
han
tsd
imi
nue
nt(
象さんたちの数が減っている)と
言われれば実感が湧きます.また l
enombred
esmed
eci
nsf
avo
rab
les(

成の医師たちの数)の ように形容詞が名詞を個別的に限定する場合(…がne
-
r
ali
steIt
rai
tan
tIm
ili
tai
re(非専門医/主治医/軍医
) 等は戦業的下位区分の
形容調)にも定冠詞は現れます.

a
cci
den
tsdev
oi
tur
e 自動車事故
del
aci
rcu
lat
ion 交通事故
p
rob
lem
ede(
du)v
er
gl
as 路面凍結問題
de{
deI
a)p
eau 皮膚のトラブl

du{
de
)lo
gem
ent 住宅問題

同種の表現でも名詞補語は無冠詞と有冠詞の名詞に分かれえます.第一
例 は 2語の結びつき(d
egr
吾dec
oh吾s
ion:
結合度)が高くて熟語に近くなっ
ているのに対して,第二例は 「
〈交通〉の分野における〈事故>Jと 2語 が
それぞれの独立を保っています.第三例は p
rob
lem
ede
..
.(∼問題)が使利
な型枠的表現で, p
rob
leedec
m irc
ula
tio
n(d'
aなe
nt)というように名詞が直
結しやすいことを示しています.それはこの語が p
rin
cip
e,methode
,
s
yst
をme,n
oti
onde
..
.(の原理(則),の方法,∼方式,∼観念)などの場合と同
様に具体性のない,第二名詞を詰め物とする容器に過ぎない( nomde
fonne:外形名詞)からで, b
out
eil
ledev
inの抽象版です. マーストリヒ
ト条約( T
rai
tes
u ’
rl
uni
one
uro
pee
nne
)には, l
epr
inc
ipedes
ubs
idi
ari
ti(
“補
完性”の原則)と新語が原則の内容として登場しています.第四例も日常的
には熟語的 に直結しますが, m
ala
diedel
apeau(
皮膚の病気(deだけでも
apeauを主体に仕立てて 2
可能))に準拠して,「皮膚が抱える 問題」と l
語に分けることもします. l
oge
men
tは, p
oli
tiq
uedul
oge
men
t(住宅政策)
.d
に感じとれるように,「〈住宅部門〉に関する ∼jと分野が重く. eだけの
ケースは頻度カf低いようです.
結合度と 言え ば,p
res
ide
ntdeR
uss
ieIdel
aSe
rbi
e(ロシア(セ J
レピアの)大

統領)と 並んで出てきたのを見て,< ..•deFトa
nc
e>並みに第一名詞になじみ
I
I
. 店主味は冠制 211

ι
e
やすい〈 . R
uss
ie>のフランス話における市民柏!を思いました.また「∼
の~j というように「のj を介入させる感覚と冠J1iJ による名詞の 1:~ :
1
1
.とは
非常に共通しています.
ec
名詞補語が形容詞的( hommed <
Eu
r:心温かい人)であったり合l
氏名詞
(
ma!d
ec仰 r
:吐き気)を構成するときは無冠詞で直結しますが,第;
.名詞
, c
が本義どおり(本物)であれば自立して our
rie
rduc
ceu
r(心の(身の|:

相談) ,m
ala
dieduc
ceu
r(心臓の病筑)のように第一名詞の対等のノ Tートナー
ともなります.しかし冠詞の窓味も組み込んだ熟語になることもあり,例
えば ma!dus
iec
le(世紀病)は「今(本)世紀だけに特徴的な病的な心の状
態」ということになります.また m
ala
diedec
<E
ur(心臓病) ,mauxdeU
te
(頭痛)のように完全な合成名詞と捉えられれば身体部位を下位区分とする
病名にもなります.

c
rieden
s eポ(斤i
e) 神経(肝臓)発作
c
ris
edul
oge
men
t(er
d 岳n
erg
ie) 住宅の(エネルギーの)深刻な不足

第一例の c
ris
eは a
cce
s(ef
d i
ev
re)と同様に, 一連の下位区分( d
e…)に
よって成る“グループ語”で, p
rof
ess
eur(
def
ran
fai
s等) ,a
mat
eu dev
r( in
) ,p
等 rod
uct
eur(
dep
et
ro
le等)などと同様に,その同類の色分けがあ って
“一人前”の語なのです.ところが「住居の,学校教育の( del
'en
sei
gne
-
ment
),エネルギーのj等の社会問題の前では c
rieは「危機的状況J
s を意
味して自立します.だから l
oge
men
tも「住宅分野の」と自立していて,
c
ris
e“ ”l
de o
gem
entとは言 えません.しかし manquedel
oge
men
ts(住宅不足)
となるように m釦 q
ueは「∼不足J
,と “グループ語”です. c
anc
erduf
oi
e
は「ガンJが下位区分なしでも通用する情報であることを示してき ます
(「ガンで亡くなったJに比べ「発作で∼Jだけではいかにも不十分).

t
rav
aildev
ale
urI白井T
fa
tIdub
ois
ex
釘nend’
ad
mis
sio
nIdel
avu
e,desl
ieu
x
p前 s
ati
on,s
epむa
tio
nde
spo
uvo
irs
212

無冠詞の名詞締結は,「価f
t
Qある J
, 「徒刑囚のするような J, と「仕事J
入学試験j
を形容調的に修飾(個別性の消失)するか 「 ,と 熟語を作ってい
ますが,他の例はすべて動詞と 目的語の関係になっています.すなわち,
l
「ebo
is(木)を細工する(t
rav
ail
le
r)
J f
lav
ue(
視)J)を検査J 「l
esl
i
eux
(現場)を調査J f
iespouv
oir
s(権限/三権)を委譲(分立) Jということ
で,冠詞のゆえんが明らかです.また t
rav
aildel
afe
rme
nta
tionは「醗酵
がはたらく Jこと, p
rod
uct
iondel
'es
pri
tは 「精神が作 り出す」ことで,
produ
cti
onder du山 を !
えは 「 -
f
..
i
}到 する こと にな ります.
目的語格でも“下位区分式”も可能なとき(a
nal
yseduId
em昭:I
血液(の)
分析)や, p
riv
ati
ond
elav
u )I
e(規力の欠落 p
riv
ati
ondeL
ib
er
ti(
ded
es
se
rt)
(自由(デザート)の剥傘)の ように,「自分の機 能 (
特定できる)」/「特定に
は des
ali
ber
te;des
ond
ess
ertと所有形容詞が必要な名詞 Jの違いが現れ
るときもあり ます.また第二名詞の代わりにしばしば形容詞を用いていxa

mens
angu
in,
p吾t
rol
eir
ani
en)
,deの繰り返しで冗長になること を避けます
(
pre
vent
iondema
lad
iec
ard
i勾u
, eIdesm
ala
die
spr
ofe
ssi
onn
ele
s:心臓(職業)
病の予防一一複数では定冠詞が残存(p
.lll
)). しかし,

l
ec fdes
he er
vi
ced
'ψrmations
i
l
edi
rec
teu
rdec
abi
net
dum
ini
str
e

のように,下位区分をする名詞補語が「情報課」 「大臣官房」を意味する
AdeB型の熟語であれば, deの重複も止む を得 ません.

t
ra
it
長depa
ix 平和条約 p
la α
ndepa 和平の構想、
c
onf
ere
nced
elapa
ix 平和会議 s
old
atsdel
apa
ix 平和の兵士

熟語を作る depa
ixの形は頻出し ます( of
fens
iveIe
spo
ir(
per
spe
ct
iv
e,
p
roc
ess
us)depa
ix:平和攻勢/平和への希望(見通し,プロセス))が,冠詞入
りの方は 伊r
die
nIp
rixNob
elIs
ymb
oleIc
alu
metdel
apa
ix(警察官/ノー
レ平和賞/平和の象徴/平和のパイプ) など語棄の範略が限られ(「平和 Jが
ベJ
目的語なら ma
int
iendel
ap釘x(平和の維持)等となる),「第一名詞の単独
I
I
. 選P~Iま冠詞 213

性が「宇和Jのヴす象物性”を強めて:者は向立i
i
fH
1
rJI
:の関係にあり, f
、I
i
.
和 jを象徴的に捉える jという共通性があります.しかし, p
r以 NobelI
c
ong
re dec
s( hi
mi
e,dem
ede
α・n
e
,dep
hys
iqu
e):などは“下位区分語”を従えると
熟語形成語)にもなり ,pou
“グループ語” ( 中ar
ler
sIn
ego
cia
tio
n dep
s< aix)
(〈和平〉交渉)などは,「集会J(
con
fer
enc
e,c
ong
res
)ほどの自 己完結はなく
下位区分が必要です. c
onf
ere
nc<dep
e re
se>
s (<記者〉会見):などでは合成詰
を作り,「集会Jを意味しません.そこで第一名詞の自足度を感じ, del
a
(
pai
x)を感覚的に把握することが大切になってきます.
無冠詞接続には,第一名詞が「下位区分のためだけの第 二名詞を引きつ
ける“熟語群形成語”(後部連結用の deを持つ)」であるか,「第 −
:名詞が
第一名詞と直結するほどなじんでいるか」を知ることがカギでしょう.あ
といくつか側別のケースを見ておきます.

s
tat
uedeb
oud
dhaIduC
hri
st

「仏像Jに対する「キリストの像Jです. c
ath
oli
que では,救世主
(
mes
sie
=ch
ris
t)はイエス以外になく,崇めて大文字を用い, l
eCh
ris
tの
形で現れます(代名詞で受ける ときも常に I
l
,Lu
i,Leで指示). “仏(=覚
者)達”の像は当然 s
ta旬 edej
抑 制 (友性像)等と同じ造りです(釈迦牟尼
はl
eBouddha
).

l 打e d
ate e C
ama
rgu
e レグの地
カマ 1

!
ess
abl
esdel
aCamargue ∼地方の砂地

第一例は確定した地名 l
epa
ysdeG
all
es(ウエールズ) ,l
'i
ledeC
ors
e(コJ

シカ烏)などと同様に 2語同格で合体する表現ですが, l
ess
abl
esは地,国,
島のように地名と同格合体できるような意味 (性質) を持ちません (
地名
が普通名詞の時は l
'i
ledel
aRe
uni
on,del
aCi
te)
.
auborddel 海 (の)辺に)に対 して「海辺J
amer( (unIl
は e)b
orddem
er
であり,四月 一日も p
lai
鎗nt
erede1
i era
vri
l(“四月馬鹿”の悪ふざけ)のよう
な場合に は冠詞の存在理由がないことにも注意して くださ い

214

また,ある名詞について「ぞれはイ可? Jと聞かれれば,
C’
e
s enomd’
tl unev
il
leIunnomdev
i
ll
e.
それは,くある〉都市の名前/〈一つの〉都市名です.
のどちらかの答えが普通です.
215

付録 3

「名詞(形容詞,動詞,過去分詞)+ de+名詞」再考

.「名詞 d
I e名調」における冠詞
)g
1 a
rdi
end
e/d
u a…
,del
g
ard
ien Iden
uit p
rixNobel Idem
ede
cin
e
Idel
apa
ix del
apa
ix

g
ard
ien(引札番人) は大きな職業グループで, これを専門職種に小 分
け(下位区分)するためには,その特色を指示する役割の名詞が「名詞
補語(de+名調) Jとして無冠詞でそのあとに続きます.
ga
吋ie
nden
uitIdep
ris
onId’i
mme
ubf
eIdem凶作 Idep
arん
,i
ngIdep
har
e
夜警,看守,建物管理人,美術館の守衛,駐車場の管理人,灯台守
つまり,それぞれ具体的な職種を表わす熟語(合成語)になっている
のです.p
rof
ess
eu ef
rd r
anr
ais(
フランス語教師)の場合と同じ成り立ちで,
ga
rdi
endeb
ut(
ゴールキーノい)も同じ作りです.これらは形容詞的に職
種を示すだけなので,基本的には「e
treg
ard
iende.
.
.(e
tre+無冠詞名詞) J
の形をとります.合成の仕方は,t
isudes
s oieIdec
ott
onIdel
inIde
n
ylo
n(紛の/紛の/麻の/ナイロ ンの布)となるのと変わりません.また,
t
iss
uro
ugeIj
aun
eIb
leuIn
oirと色別に言 うのと肉質の分け方であり,
de+無冠詞名詞Jも形容調的な役割を担うと 言えるでしょう.ただし,

「ルーブル美術館の Jと特定されれば, 1
1es
tgardienduMuseedu
L
οuv
re.と定冠詞が入って美術館が守衛から切り離され独立します.
しかし「∼を守る人Jと言おうとすると,職種とその下位区分ではな
くなり,名調補語にも,純然たる名詩である属詞(ここでは ga
rdi
en)に
も冠詞が必要になってきます.例えば,
Le
sac
ade
mic
ien
sso
otl
es(
des
)ga
rdi
ensd
elal
ang
uefran~aise.
アカデミー会貝はフランス誇の守護者である.
216

となり, d
esga
rdie
nsd
elal
ibe
rte(
(何人かの)自由の擁護者)もいれば,
.Do
T 'ie
stl
ag(
G)a
rdi
enn
edel
aCo
nst
itu
tion.(土井たか子は憲法の守護神
唯一神)だ) とも 言え,補語の名詞は g
( ard
ienを動詞 g
ard
erに置き換え
てみれば,その目的補語(g
ard
erl
a…)で,独立した名詞ととらえること
ができます.
ついで、ですが, e
trel
es…とすると「守護者は彼らだJ
,ecreun/
des
..
.
とすると「∼の一員/の数人(の一角)だ」とニュアンスを変えます.
定冠調は属詞を主語と入れ替えることを可能にする ,つまり両者は完全
に〈同一物〉で,彼(彼ら)以外にそういうものは存在しないというこ
とになります.また不定冠詞は, f
一員」という語に感じられるような,
その職業や立場にふさわしい条件を満たしているというニュアンスを加
えます.またこのこ文において ga
rdi
enは職業でないので, e
treg
ard
i-
m とすると つじつまが合い ません.
p
rixNobel も名の付いた 〈賞種〉であり, g
ard
ienの場合と同様に,
その色分け(下位区分)として dem
ede
cin
eIdel
ite
rat
ureIdep
hys
iqu
e
{医学,文学, 物理学
) など無冠調の名詞補語があとに付きます.ところが

平和」だけは学問分野の下位区分ではないので,「〈平和という分野〉
に寄与した 1
'
tJ ということでこの語は独立した名詞として del
apa
ixと
なるのです.
1are~u l
用法としては 1 epr
ixNobeld
e/d
ela…(ノ ーベル∼設を受けた)
と特に変わったことはありませんが, C’
estunp
rixNob
el
.((あの人は)
ノーベル賞受賞者だ)のようにも用いられます . また l
epr
ixGoncourt,

lav
enueEmileZo
la
,leL
yce
eGe
org
esB
ras
sen
sなどのように人名はそ
の対象に直接添えられて名称、となるのに対し,地名は l
'Un
ive
rsi
cede
P
arsのように「∼の(土地の)大学Jとdeが挟まります.地名と 言っ
i
ても全国的ではなく,早稲田,青山程度では単なる固有名詞感覚で充分
なので, deの必要はないでしょう .
あとは g
ard
iendel
apa
ix(警察官)です.これは a
getdep
n oli
ceの正
式の呼び名ですが,何らかの職種 の一 下位区分としての 〈∼番,∼守〉
形容詞,動詞,過去分調) +de+名詞J再考
「名詞( 217

〈安全,秩序,平和〉 を守る業務の人Jと,重要な一分野を
ではなく ,「
担当する表現になっています.ほかに名詞補語に定冠詞が先立ってかっ
安~~·音になっているものに garde duc
orps(
護衛,ボディ ーガード)カfありま
すが,「重要人物の身柄を護る業務の人j として,警察官が napai
xJを
守るように誰かの r
tecorpsJ を護る人で,直接目的補語(garder 恒旦虫~)
が名詞補語になったと受けとめることができます.これらは職種の下位区
分ではないけれども職業を表わす熟語として確立しているので, H e
st
g
ard
iend
elap
aixIg
ard
educ
oヲ'S. と無冠詞で表現することになります.
ga
rdeden
uit(夜警) は「夜を護る」のではなく,「夜(に)J護っている
ので, n
uicは下位区分感覚です.
しかし pai
xも無冠詞で名詞補語になることもあります.たとえば j
uge
dep
ab:(治宝判事).軽い罪の担当で, juged’
ins
tuc
tio
n(予審判事)など
もあり,明らかに下位区分の扱いで、す.職業以外でも, ho
mm ep
ed a
b:
( ,t
平和主義者) empsdep
aix( , p
平和時) roc
esusdep
s aix(
平和への過程)
といくらでも出てきます.
femmedem
ena
ge(
家政婦)と femmedupe
upl
e(庶民の女)を比べる
と,前者は f
emmede(
d’)の形が無冠詞の l
ett
res
,in
ter
ieu
rなどを受
け入れて「女性文学者,家庭的な女性Jのように, 言わば「∼型女Jを
作る枠のようになっています.だか ら多くの熟語があります.それに対
して後者は femmeで切れていて,上例の dupe
upl
e(庶民階級に属する)
, d
や umonde(社交界に属する), duj
our(今日を代表する)のように名詞補
語ははっきり「∼の(持つ) 」と 所有者の立場にあり,それぞれ「庶民
階級が,社交界が,本日がJと主語に立ちうる自立性を持っています
(無冠調の補語のほうはそうはいかない).だから冠詞を先立てれば,こ
れらの例題のように熟語的になっていなくても, un
efemmedugrou
pe,
l
afemmedel
amai
son(
グループの女の一人,わが (
この)家の女 (
わが社の女)

のように言うのは無際限という ことです.l
afemmeとあれば l
ama
iso
n
(その一家)の「女,主婦」 などの地位を占め る,「君臨する J「“女様” j
というニュアンスを感じさせる こともできます.
218

またこれらの表現におけるほとんどの f
emmeは hommeに置き換え
ることができますが,無冠詞の名詞が補語の場合にはその形容詞的な性
質から, menageや i
nte
rie
urの前に hommedeを置くわけにはいきま
せん.

属詞としての名詞( e
rre+併/unga
rdi
i
enの形)に少し触れておきます.
同じ単語でも,職業など対社会的な分類を意味する時と人間としての
笠主主~を 言 う時には Paul e
stga
rfondec
af ungar~on d’
tf esp
rit
.(ポ
ールは喫茶店のボーイだ/冴えた男だ) のよ うに属詞は無/有冠調に分かれ,
同じ職業を言うときでも単に社会的な身分を表わす場合と特色・立場を
共有する分類グループへの所属を言う場合とでは, ]es
ui antIun
s似 品:
e
cud
ian
t.(私は学生だ/の一人 (の分際) だ)と{乍りカf変わります.
つまり,①人聞をさまざまの対社会的な基準で分類した名詞(いわゆ
る職業,国籍,身分など)は, r
e
c民+無冠詞名詞Jの形をとって形容調
と同じ立場(I
Ies
t全 盛!!!.: I
Ies
t星竺 国.
)で特徴付けるのが基本的な作
りだが, r
ere+un+名調jの形で,ある特性 ・条件を共有する種族に帰
r
属する(の一人である)こと を感じさせることもできるということ です.
しかし,②それ以外の名詞,つまり「父親,母親,女,子供,あるい
は虎( Jes
uisunt
igr
e!俺は虎だぞ! )」などのように自然界における立
場 ,「冴えた男,変わった人」のように個人 としての特色を表わす名詞
は,属詞になると ]es
uisunpe
re,回目 f
i
lle
.Tue
suno
rigi
nal
. (父親
(女の子)だ.お前は変わった奴だ)と un {une)を入れて,その所(帰)属
) ,特色・立場の共有(例えば unpe
(∼全二ど
主 re→責任がある, unef
il
le
→腕力はない)を示すのが自然、な感覚ですが,その性質だけを強調して
Jes
uisj
をmme.と言うことも あります.その場合は「女性だ, (本)質的
に女だ」という「女性なるものJの面が抽出され,主語を形容します.
sぽ sfimme. (
そして Tue 君はすごく女的な女だな)と ,その程度を一
層強調することもできます.
un (
une)の役割は,名詞の表わすものが付加形容詞が加わらない限
「名詞(形容詞,動詞,
過去分認)+ de+名詞」再考 219

り他の同種のものと同格,同質であることを示すことです. I
I(E
lle
)白t
pe
redef
ami
ll,
e伊l
iedem
ede
ci,f
n i
lsunique
)(家庭の父親 (
医者の娘, 一人
息子)だ)のよ うに修飾語が加わると,特徴を表現することが主体になっ
て,つまり形容詞的な役割になって,冠詞の出番はなくなります.

)s
2 a s…
ledeIdu,de

s
ale Ideb
alI
dev
enr
eIdec
las
seId’
att
ent
eIc
on自r
enc
eIdel
ect
ureI
der
eun
ion
d
esf
ete
sId
esa
cte
sId
esve
nte
sId
esp
aspe
rdu
sId
esga
rde
sI
duc
ron
e
ダンス室/競売ホール/教室/待合室/会議室/閲覧室 /集会室

R
者祝事用の部屋/記録室/競売用会場/コンコース/衛兵控室/王座の問

いろいろ並べてみましたが, r
de+無冠調+名詞Jの熟語は無数にあ
ります.「de+定冠詞+名詞jの形では熟語的な表現は非常に限られて
いますが,作ろうと思えば逆に二つの独立した単語を「∼の∼Jと組み
合わせるだけですから,いくらでも作れるとも 言 えます.無冠詞の名詞
補語の理解は上例の通りですが,有冠調の名詞補語は「∼を行なうため
の」とい う具体的な〈実物〉の姿 を見せて部屋の役割を指示しています.
冠詞もなく単複の感覚 も薄い日本語で感じを出すことはほとんどできま
せん. しかし, ga
rdi
endet
rou
pea
ux(羊飼い)のように複数がより 実
体に則している名詞を除いて,deのあとの無冠詞名詞は概ね単数で,具
体性を欠くのに対し,有冠詞の名詞は複数で具体的なイメ ージを浮かび
上 が ら せ,主体的な位置を占めているのを感じとるようにしてくださ

f
acu
ltedem
ede
cie(
n dedr
oi)I
t d回 l
ett
res(
dess
cie
nce
s) (医学(法学)
部/文学(理学)部)や LaFon
taineの Ler
atdev
il
lee
tler
asd
esc
hamp
s
町の鼠と田舎の鼠)にも現れるように,名調補語は d
( esの響きでさまざま
の独立した構成要素(諸文系,田畑)を感じさせているのです.人間な
220

ら「l
’ edev
homm il
lee
tlhommedeschamps
’ 」(都会人と野良の人)でし
ょうか.
p
ois
sondemerId’
eaud
oueId
c γta
ngの ように「海,淡水,池(の)
魚J として熟語になっている語に対して, p
ois
son
sde
smersc
hau
desは
「暑い海原の魚、たち」と具体的・情景描写的で詩的でもあります.単に
熱帯魚なら p
ois
son
srr
opi
cau
xでいいのです.

r
ole Ides
erv
ice c
ourde Ip
rod
uct
ion
du p時 r
esdet
a/

一つ典型的な比較をしましょう.上段の表現は「サービス( と して)
の役割,用」と「生産(するのにかかる)コスト Jで,無冠詞の名詞補
語は対象とする名調の性質 ・内容を補足して合成語を作り,多くの場合
先行名詞の内容です.下段有冠詞の名詞補語は,「サービス(業務,業
務部)の/が(持つ)役割 (
ler
olequ
’a(
jou
e)l
ese
rvi
ce)」,「生産の
(分野,部門における)進歩 (
lep
rog
resquef
ai
tlap
rod
uct
io)Jの主
n
童を所有者の立場に置いた もので, s
onr
ole(
pro
gre
s)と所有形容調に
置き換えが可能です.前出の g
ard
ien(
ne)の例でも,定冠詞付きの名詞
補語をもつものは s
εsga
rdi
ens
,saga
rdi
enn
eとその補語を所有形容詞に
することができます.
l
’amourdel
apa
tri
e(視国(への)愛), l
ech
oixIl
’e
tud
edufran~ais
(フランス語の選択/勉強)におけるような保 ・所有者にならない有冠詞の名
詞補語は,a
ime
rlap
atr
ie(祖国を愛する) , c
hoi
sirIe
tud
ierl
efran~ais
(フランス語を選択/勉強する)の直接目的補語がその性質を保った まま (
la
巴国主, l
efr
an¥
ais),哩里を愛すること j,「フランス語を選択/勉強す
ること」の意味で名詞補語になったものです.しかし「l
’amourdel
a
merepour
..(
…への母の愛)なら母が愛の所有者になるし, l
echoi
xI
l
'er
udedupをr
e(父の選択/研究)のように文脈次第で父は対象とも所有者
とも理解できることもあります.
「気がかりなのは住宅 ・住居の問題だ」と言うのに,
「名詞(
形谷詞,動詞,過去分詞}+de+名詞j 再考 221

C’
estl
eprob
lemedel
oge
men
tquimep
reo
ccu
pe.
C’
es
tleprob
lemedu勾e
men
tquimep
reo
ccu
pe.
が考えられますが,上のは私,下のは建設大臣が言 うことになります.
pro
blをmed’
arg
en 金銭問題)も抱えている私には,「住居Jは問題山積
t(
のなかの一つ(下位区分)で f
住居系問題」ですが,大臣にとって社会
的に重要な分野である「住宅Jは政治家の責任課題の一つなので,「住宅
(分野)の問題j という発言 になります.p
rob
lをmedeL
均ge
men
tが「住居
の抱えている問題」ではないのに対し, p
rob
lをmedulogementは「住
居(と いうもの/という分野)の抱える問題Jなのです. problをme
d’
arg
entは「お金の(が)抱えている j問題ではなく,「私の(が)抱え
ている J金銭問題( mooprob a
!med’
を rg
ent
)なのです.
名調補語の立場で冠詞を得た名詞は,文の構成要素並みの自立性を持
ちます.例えば, Les
erv
iceal
erδ
lede
..
.(この業務 (
剖\}
は∼の役割を持つ)

Lap
rod
uct
ionaf
ai
rde
spr
ogr
を5・(
生産 (
手段,効率)は進歩した)などにお
ける主語と ,二段落上の例の下段のほうの名詞補語((de)l
ese
rvi
ce,de
l
apr
odu
cti
on)を比べると,その違いは文の構成要素としての 「∼はJ
と「∼のJでしかありません.

3)… deIdel
aFr
anc
e
間口を広げてもう一度,この難題の少しでも分りやすい解明を試みま

v
ill e F均n
e d ee;
pay
sae de F
g ran
ce;
cel
le de F
ran
ce
c
api
tal
edel
aFr
anc
e;p
rop
osi
tio
ndel
aFr
anc
e;c
ell
edel
aFr
anc
e

「フランスから,に(へ) Jを意味して土地を指すときは deIenF


ran
ce
(
ven
irdeF
ran
ce,a
llrenF
e ran
ce),国家を対象とするときは de
/込 l
a
F
ran
ce(
obt
eni
rdel
aFr
anc
e(d
esc
onc
ess
ion
s) c
eder込l
I aFr
anc
e)
とすでに{!;.きました. v
ill
e( , p
町) aysage( , monta
景色) gne(U
J),

f
leu
ve(
河)などは国が滅びてもフランスの地に存続しますが, C
api
tal
e
222


首都)は国家なくしてはありえません.また,普通北フランス,南フラ
ンスと和訳されるフランスの北部地方,南部地方 (
leNord,l
eMidide
l
aFr
anc
e)も,フランス国があってその位置が決まるのです.
結 局,「フランス∼」とフランス を付加形容詞的に名調に貼り付ける
ことのできるものか,「フランス(国)の∼ Jと二語に分けて説明的に
指示する事柄かを判断することと言えます.

例 え ば,lequipedeF
ran
ce(フラ ンスチーム), eonzeIquinzede
l
F
ran
ce(フランスサッカー/ラグビー チーム) ,c
hamp
ion
natdeF
ran
ce(フラ
ンス選手続
), l
'am
bas
saedeF
d ran
ce(
フランス大使館), p
rod
uitdeF
ran
ce
(フランス製品) ,maisondeF
ran
ce(フランス(王)家), Y
le-
de-
Fra
nce(イ
) などはすべて 二 語 の 熟 語 的 な 結合 で あり, rde
ル ・ド ・フランス 地方
F均n
ceJは何か土着,根といったものを感じさせ,これらはすべて日本
語で「フランス∼」と直接結合できる組み合わせです.自信の持てない
ときは二語がこの ように熟語的になじむ組み合わせかどうかを感性で量
ってみることです.もちろんv
ill
e(p
叫1s
age
)deF
ran
ceは「フランス都
市(景色)」ではなく f
フランスの都市, フランスの景色Jと言うしか
ありません.
これに対して l
agl
oi陀 d
elaF
ran
ce,l
edeveloppementd
elaF
ran
ce,
l
esp
art
icu
lar
ite
sdel
aFr
anc
eなどは,どうしても独立 した二語からな
る「フランスの栄光,発展,諸特性Jであ って,「 フランス栄光J?な
どとすると落ちつきません.二語に分かれる場合のすべてが日本語の
「フランスの ∼Jに対応するわけではなく,「無冠調結合=フランス ∼」
でもありませんが,人間同士の感覚ですから,少々 ずれてもかなり近い
ものがあります.
G
ローマ時代のヨーロ ッパの 〈国々 〉はガリア (al
lia→ Ga
ule)のよ
うにカエサルに征服され,女性名(…i
a→ …e
)を与えられた p
rov
inc
es
(地方)なので,土地を意味して地名が用いられるときは,ま だ冠詞の
現れる前の形を保つのだと考えていいと思います.フランス( F
ranci
a
→ Fr
anc
e),スペイン( H
isp
ani
a→ Espagne
) もこの延長線上にあ りま
「名詞(形容認,動詞,過去分詞)+ de+名詞J再考 223



h
ist
oiedeF
r ran
ceは LaFrance(フランス国)が成立する前の時代を
も含めてのこの地の歴史を意味する「フランス史j とい う確立した熟語
であり,ときに現れることのある h
ist
oir
edel
aFr
anc
e(フ ランス {
という
固)の歴史)という ,h
ist
oir
edel
'Al
lemagn
e(ドイツの) Idel
aSu
iss
e(ス
イスの)などとの対比を想定できる言い方とは一線を画しています.もち
ろん名詞補語の範囲に限定があれば, h
ist
oir
edel
aFr
anc
econtempo-
r
ai 現代フランスの康史) ,h
ne( ist
oir
edel
aFr
anc
ede1852込 n
osj
our
s
(1 年から今日までのフランスの歴史)の ように,
852 冠詞を立てて独立します.
J
apo
n,C
ana
da,Mexiqueのようにフ ランス語に冠詞が誕生してから
登場した国,Dan
ema
rk,P
ort
uga
l,Luxembour
gのように普通名詞起源
から男性名詞である国名の場合は,土地ととらえようが,国ととらえよ
うが常に l
eが先立つので面倒がありません.
p
rop
osi
tio
ndel
aFr
anc
e( から)の提案) や c
フランス ( onc
ess
ion込l
a
F
ran
ce(フランスへの譲歩)の場合, deF
ran や enF
ran
ceがふさわしく
ないのは明白でしよう.そして, l
epl
usl
ongf
leu
veduJaponI de
F
ran
ceId’
Eur
ope(日本/フランス/ヨーロツパ最長の河)ともなるのもお分
かりでしょう.
また最近, 「ロシア大統領j が p
res
ide
ntdeIdel
aRu
ssi
eの二様の表
記で新聞に登場します.王様の場合は r
oideF
ran
c !
eId’t
al
ieIdePr
削'S
e
(フランス/イタリア/プロイセン王)しかなく,土地に根ざしたもの,伝統
的な感覚なら… deR
uss
ie しか考えられないので,冠詞付きの場合は
「(今の)ロシアという国の大統領」と説明的に二語にしている感じです.
ちなみに「フランス大統領」は l
epr
esi
den
tdel
aRepubliquef
rar
n;a
ise
です.状況により p
res
ide
ntf
rar
n;a
is と簡略にする場合もあります.そ
してフランス囲内では通常 c
hefdel
'Et
ac(国家元首) が用いられます.こ
の場合「フランス国 J を指して l
'Ec
ac と定冠詞が入っていますが,「元
首たちはJとなると l
esc
hef E
sd’ta
tが登場します.国を特定せず 「元首J
が熟語の形で表現されるわけです.と いうことで「あれは国家元首だ」
224

と言お うと すると ,C’


estl
ech
efdel
’Eta
t/unc
he E
fd’ta
t.と国が分かつ
ている場合と地位だけを言 う表現を使い分けることになります.フラン
スの首相は p
remi
ermini
srr
edel
aFr
anc
eであ ることはすでに書きま し
た.「フランス国 j の政府機構のトップではあるけれど,伝統的な「フ
ランス∼ Jではないのです.

・s
ansg
ran
deu
rIs
ansl
agrandeur
T
out
emav
iej
emes
uisf
aitunec
ert
ain
eid
eedel
aFr
anc
e.LaF
ran
ce
n
epe
ute
trel
aFr
anc
esa
nsl
agrandeu
r.
生涯を通じて私は,フランスに対する或る観念を立て,抱き続けてきた.(それは)
フランスは偉大さなくしてはフランスたりえない(ということだ)

という unp
res
ide
ntdel
aRepubl
iqu
e((
ある時期の)大統領)である
C
har
lesdeG
aul
leの言葉があります.LaF
ran
ce(国家としてのフランス)
を感じ取ってください.そこで aunomdel
aFr
anc
e..
.(フ ランスの名にお
) という 言い方にもなるわけです.また s
いて ∼ ansl
agr
and
eurであって,
s
ansg
ran
deu
rでないところも意識する必要があります.つまり,「〈偉大
) と名づけられる価値〉なくしては j を意味し, 「高遇なら ぬJ
さ(威信
とい った副詞句的な用法ではないのです.
少し f
sans+有/無冠詞+名詞Jを見ておきましょう .s
ansa
rti
cleは
「(時にはある)冠詞がな いJ状態 を表わし, s
a ’
nslar
ti
cleは「冠詞とい
うもの (又は この冠詞)が存在しない/しなければJという意味になり,
同様に「太陽のない町Jが Q
uar
rie
rsa
nss
ol
ei
l(自 の射さない町)であり,
s
ansl
eso
lei
lなら「太陽と いうものが(この世界に)なかったら」 を意
味する こと になります.例え ば Med
eci
nss
ansj
子・o
n
は,「この世界に存在 している国境,これによ って活動を妨げられるこ
と の な い 医 者 た ち ( 彼 ら に は 国 境 は な い ) Jを意味し, Sansl
es
f
ron
tie
res(
,unen
ati
onn
epe
utp
asd
efe
ndr
ese
sin
ter
ers
.)とで も言え
ば,「国境というものなしには(国は自国の利益を守ることができない」
とい うことになります.
「名詞(形容詞,動詞,過去分詞)+ de+名詞」再考 225

4
)Et
atdeCゆr
a n
ieIdeparremencdel
aSe
ine
辞也:によってカリフォルニア州は上記のものと d
elaC
ali
for
nie(
Eta
t
dソdel
'Al
abama
)の二種の表記が現れます.無冠調のほうは v
ill
ede
P
ari
s(パリ市)と同じ ように, 二語は同格的
, 一心同体の表現であり,定
冠調が付くと「カリフォルニア( という 所)の州j,つまり「テキサスと
かダコダではない j と他州との区別が感じられます.形容詞 c
ali
for
nie
n
の説明も deαl
if
or
ni
eだ、ったり del
aCa
lif
orn
ieだったりします.無理
に訳せば前者は「∼的な,∼風の,∼産の jなどに適し,後者は「∼ナ|、|
の」とその地方全体をとらえた感じがあります.ただし町の名を付けた
ニューヨーク 州は E
tatdeNew路地以外ないでしょう .
ところがフランスの 「∼県j の県名のほうは必ず冠詞付きです. フラ
ンスの県のほうは,フランス革命時に旧制度時代の地名と無縁の名称、を
と,それぞれの土地を代表するような川,山などを県名にしたので,
d
epa
rte
men
tdel
aLo
ire
,duRh
δne
,de
sAl
pes
-Ma
rit
ime
s(セーヌ ,ロー
ヌ,アルプーマリチーム県)のように,「∼川,∼山脈の(を代表的な存在と
する)県Jとなったのです.ただ し二つの川を並べて県名にしている場
合には, d
epa
rte
men
tdeIduL
oir
-et
-Ch
er,deIdel
aSa
δne
-et
-Lo
ireと
二種類の表記が見られます.無冠調に しているほうはこれらの名称を 二
つの川の名前で新しく作った固有名調ととらえているようです.そこに
は「∼川の J と切り離された川の姿は見えません.それは A
irF
ran
ceが
「フランス空気Jと普通名詞としては意味をなさない,天然の姿の見え
ない新語の固有名詞なので emp
loy
e A
sd’irF
ran
ceとなり, JALは「 日
本(国の)航空路線 (
Jap
ana
irl
ine)
J と普通名詞のまま社名にしてい
るので e
mpl
oye
sdel
a(l
ign
e..
.)JALと冠詞が現れるようなものです.
旧州名 l
aBr
eta
gne
,laNormandie,l
eBe
rry
,leP
oit
ouなどは「∼州J
と言 おうとすると l
apr
ovi
ncedeB
ret
agn
e,deP
oit
ouのように州と土地
名が同格,同一物である表現になり,これも l
avi
lledeP
ari
sと全く同
じ作りです.
226

)r
5 o
urdeIdu
,del
a…
近年になって, TourdeF
ran
ceが日本でも騒がれるようにな ってきま
した.これも「領土を一周するのだj ということはよく分かります.そ
こで,
t
ourdeIdel
avi
lle
;to
urdet
et
eIduv
isa
ge
などを検討してみようと思います.
A
lle
z,onv
afa
ireunt
ourd
ansl
avi
l
le. (さあ,町中を一回りしてこよう)
と言うとき と追って, f
air
elet
ourdel
avi
lleは
, 「町を完全に一回りす
る」か「一通り見てくる」ことになります.いずれにしても普通名詞の
v
ill
eにはF
ran
ce と違って,町全体をとらえる定冠調が必要です.とこ
ろが無冠詞では熟語を構成し, l
eto
urdev
il
le(<町の〉外周辺り)となり ま


また t
ourdep
oit
rin
eIdecou(
胸囲,首周り)と閉じように t
ourdet
et
e
は頭周りのサイズを意味するのに対して, t
ourduv
isa
ge/
desyeux
(
lev
res
)は顔,目,唇の周囲,縁周りを言います.ここでも「de ~名詞J
, t
は our(
周 りサイズ)に付いて,下位区分である身体部位を導入します.
このときの t
ourは職業種の ga
rdi
enや p
rof
ess
eurと同じ立場にありま
す.
絵の題名は b
orddemerで,文脈があると aubo
rddel
amerとなる
のも,合成語(海辺)と,海が独り立ちした「海の辺を/で/に〈沿っ
て〉」という表現の追いです.

6
)se
nti
men
t(l
ese
ns) deIdel
a s…
,de ;… de/duc
reu
r

a
voi
runs
ent
imr dec
e ulp
abi
li乙
t
; dep
it
ie
,det
end
res
se
:
m懇感,憐れみの気持ち,優しい感情 をもっ
l
ese
ntim
entdel
amu
siq
ue,dub
eau
,de
sar
ts
音楽の,奨をとらえる,芸術の感性がある

名詞補語が無冠詞のときは s
ent
imentはさまざまな心を動かす概念を
[名詞(形容詞.動詞,過去分詞)+ de+名詞」 再考 227

色 合いとして「∼感」 という熟語(合成語)になります.定冠詞付きの
entimentは「感 受 ・感 応 性Jと独立した意
名詞補語があとにくると, s
味を感じさせ,次の s
ens(
感覚 ・センス)と同じ立場に置かれます.
a
voi
rles
ensdel
are
ali
te/
del'humour
/de
saf
fai
re
s/d
esr
esp
ons
abi
lit
es
現実の/ユーモアの/ピジネスのセンスが/責任の意識がある
次は,同じ普通名詞が名詞補語になり ,有冠詞 と無冠詞 に 分 かれ る 場
合を見てみ ます.

a
ff
air
e/ami
/je
une
ssede Ic
reu
r 情事,親友,心の若さ
c
our
rie
rImotsIc
ridu I 恋愛相談欄,心底からの言葉/叫び

上段の c
cεu
r(心)は補完される名詞の質を表わし,下段では「心の世
界の」「心よりの j と「心j が 自立 し,主体的になっています.
また, a
ffa
iredeg
outId’i
nte
rh(趣味の問題/利益がらみの話)のように,
色分けの名詞補語のほうを取り替えて多様な合成語を作ることもできる
し,c
our
rie
rdel
aBo
urs
eId
esmodesIde
sle
cteu
rs(
株式/モード/読者
側)のように違った分野を扱うこともできます.

. 「名詞 d
I
I e名調jから「形容調 d
e名調」へ
)m
1 a
lad
iede.
.
.Ic
anc
erdu.
.
.Imaladedu.
.
ma
lad
iedee
re
似 d ら
ejie
,dep
oit
rin
e:心服病,肝臓病,肺病
c
anc
erdupo
umon,del
'es
tom
ac:肺(の)がん, 湾(の)がん
(
etr
e) malad
educ
ceu
r,duf
oie
,del
'es
tom
ac:∼の病気である

病気の場合, 臓器は無冠詞で 「∼病Jと熟語になるのは, ma


ldet
ete
,
ma
ldego
rge(
頭痛,喉痛? )などと同じです. これに反してがん(癌)
はどの部位でも c
anc
erdel
apr
ost
ate(前立腺のがん)の ように必ず「∼の
(∼が)がんj と臓器を指示します.
病気Jも形容調になると部位の正確な指示になります.
そして 「
228

2)形容詞 de名調

(
far
e)b
lacdep
n eau
,durd’
or
ei
ll
e,l
arg φa
ed’ u
les
,fo
rtedec
ou
いくぴ
色白だ
, 耳が遠い, がっしり 肩の
, 猪首だ

ここでも部位指示の名詞が形容調の補語ですが,慣用 ・成句的な形容
詞 と名 詞の組み合わせ方が成立し ます.肉体的な部分 で ない場合に も
(
Ile
st)s
oup
l e
ed’sp
riムdurdec
ara
cte
re(柔軟な考え方だ,厳しい性格だ)の
ように慣用の定 まっている無冠詞名詞の用法があります.前項の Jes
uis
m
ala
de.(
私は病気です)は文が完結しており ,「どこが悪いの?」と訊か
れれば,「(d
e)l
efo
ie(
肝臓)
J と正確に臓器を指示するのは普通ですが,
何が遠いの?」と 訊かれて「耳 がJと答えることは先ずないでしょう.

病気でなくても慣用表現でなければ,
(
etr
e)g
rosduv
ent
re,f
ort
ede
sha
nch
es,
foudel
ate
te
腹が太っている, 腰幅が広い, 頭がおかしい
のようにからだの部位をはっきり定冠調で取り出して指示します.仏
和辞書には deの 「部分の限定Jの用法と して l
arg φaules,rougede
ed’
f
igu
re,pauvred’
ima
gi.
nat
ion
,purd’
ιpr
itなど無冠調の名詞補語ばかり
が出ていますが,慣用の定着した表現に限られるので,体の部位だけを
取り替えて *g
ros(
s) dec
e ouなどとしないようにしてください.
日本語で も熟語的な表現は, それを知 らない外 国人には使えません.
思いつくまま並べると,〈出尻,鳩胸,撫で(怒り)肩,富士額,胴長,
短足,∼放題,∼尽 くし, ∼任せ,∼暮ら し〉などいくらでもあります.
そしてそういうもの以外は,〈尻,胸が大きい.肩幅が広 い.額が狭い
(猫の額) .胴が短い.足が長い.〉などと 二語 で言 うしかないのです.
フランス語でもそれは同じことですが頻度の高い熟語・成句は限られて
いま すから覚えることです,私たちがこれらの日本語表現を覚えたよう

(t
を r
e)r
ouedec
g ol
er
e,bl
ancdep
eur
,mortdef
ati
gue
,fudeJ
o oie(怒
りで真っ赤,恐怖で蒼白,疲れて死にそう,歓喜でほとんど気が変)などの場合と
「名詞(形容詞,動詞,過去分詞)+ de+名問J再考 229

同様に deが原因 ・理由(∼で)を示す前置詞で, deの重複を避けて部


分冠調の del
aが省略されていると理解することが許されるでしょう.
人やものの部分・部位の特徴は「名詞+ a+l
eIl
aIl
es+部位指示の
名調+形容詞J
,例えば hommea
ugr
osn
ezIきl
'i
nte
lli
gen
cee
xce
pti
on-
n
ell
e( ,f
鼻の大きい/例外的に知能の高い男) i
lea
l l
ata
il
lef
ineIa
uxl
ongs
c
hev
eux(ウエストの締まった/髪の長い娘), c
hata
uxy
euxv
ert
s(緑色の自
をした紡), maisonaut
oitr
oug
e(赤い屋被の家)で表わすのが一般的です
が,これは部分を表わす名詞が,修飾される名詞とは成句をなさず,定
冠詞を立てて自立している表現なので名詞の取り替えは自由です.
「名詞+ a+名詞Jとなるのは,人またはものそのものに何か新情報
となる特徴や付属物を加えるときです.例えば, femme孟 poigne(強大
,f
な統率力をもっ女) i
ls主papa(金持ちの息子), c
ray
onab
ill
e,(ボール(先
端の)ペン), b
are
au通v
oil
e(机かけ舟), a
vina
o he
lic
esI込r
白ct
ion(

, s
ロペラ機/ジェット機) oul
ier
s主 b
ouc
les(
留め金付きの靴)などがありま

)a
3 mateurde.
.
.Iamo
ure
山 du

I
les ’
t (Ces
tun):
amateurd
eci
nem
a,dem
usi
qu,d’
e a
rt,des
por
t,dej
az,del
z itt
era
tur
e
amoureuxduc
inema,del
amu
siq
ue,del
'a
rc…

「これまた面妖な !」 と 思 っ た こ と は あ り ま せ ん か.上 段 は す べ て

∼愛好家, ∼好き( ama
「 teu
rde.
..
)Jと受け皿の用意された熟語となる
表現ですが, amoureuxは「∼が好き, ∼に惚れている」と,独立した
対象となる名詞を必要とする形容詞なのです.
I
Ies
t(C’
estun)pぉ s
ion
nedem
usi
queIpourl
amu
siq
ue.の 違いに
も同じ説明が有効です.つまり, r
pa
ssi
o ede名詞Jでは「∼狂Jと
nn
二 諾が熟語的に結合し,「p
ass
ion
nepo
ur名詞 j では「こに芝生Jと

自立した名詞が形容詞の対象として指示されます.
2
30

I
I
I. 「名調 d
e名詞」から「動詞 d
e名詞」へ (
病気と体)

s
aignementden
ezIs
aig
nerdun
ez 鼻血/鼻血を出す
のような場合,前者は ma
lad
iedec
ceu
rと同じように合成語で,「鼻血」
に対応しますが,後者は「鼻から(dun
ez)血を出すj という構文です.
しかし医学的な表現になると h
emo
rra
giec
ere
bra
le(脳出血)の ように形
容詞で表現し,鼻血も he
mor
rag
ien
asa
le(鼻出血) となり,馴染みがなく
なってきます.名詞補語の役割は, c
our
rie
rlic
cer
air
e(文芸欄) のように
形容詞が果たすことも多 く,その場合やや高尚 ・高級 ・専門的な表現で
あることが多いと言えるでしょう .

mourirdel
ava
rio
le
,ducho
ler
a,dup
alu
dis
me,de (
la)c
ube
rcu
los
e
de/
ai,dev
m iei
ll
es
s,dem必 r
e e z
,d’
・na
nit
io,d
n em
ala
die
d’
unc
anc
er
,d’
unema
uva
isegr
ipp
e,d’
unemal
adi
egr
ave
天然痘で,コレラで,マラリアで, 結 核 で 死 ぬ

餓死,老衰死,貧窮死?,栄養失調死,病死する

で,重い病気で 死ぬ
がんで,悪い風邪l

これらの例も ,一見不思議に思えますが,少し注意すると違いは明ら
かになります.それは,第一群は 「その名詞が正確に病名を特定してい
る伝染病などの病気J
,第二群は「健康によくないある状態(病名では
ない) J
,第三群は「その名前の病気の一つj だということです.名詞の
指すものの性質が違うということです.
t
ube
rcul
oseは,あまりにもありきたりの病とな って,第二群に入り
かけていたのですが, 最近ではまた重病として復活しつつあり,第一群
(冠調付き)扱いになることもあります.
del
acubercul
oseが「結核という病気が原因で+動詞Jであるのに対
して,mourirde/aimは「飢え死にする」と動調句的(〈結核死〉とす
るのは無理),…d’山 E c
anc
erは「ある種のがんでJと,がんはさまざま
な種類,部位のものに分かれることを示唆しています.
「名詞(
形容詞,動詞,過去分詞)+ de+名詞j再考 2
31

s
ouf
frr Ider
i hum
ati
sme
s,d’
asthm
e,det
ens
ion
del
acu
ber
cul
ose
,duc
anc
erdel
'e
stoma
c,d’
unc
anc
er
リューマチで.端患で,高血圧で

結核で,胃(の)がんで,ある種のがんで苦しむ

この二種類の病気群の場合,上段の病名の前には前置詞の deのあと
にdeの重複を避けて,数量的にとらえられる病気に先立つ数量指示の
冠詞 d
es/
de灯 台 l
aが省略され,下段では, deのあとに伝染病など明確
に特定される病気を種別でとらえる定冠詞が病名に先立っ て現れていま
す.前置詞 deは 〈何で も屋〉 で日本語の助詞な どと対応させるの はし
ばしば難題ですが, s
ouf
fri
rに続くときは「∼で」と受けとめます.動
調を変えると,例えば gu
eri
rdei
’he
pat
ite (肝炎主主治る)のように,
定冠詞指示の病気では s
ouf
fri
rの場合と変わりませんが,上段の病気群
と組み合わされると普通 gu
eri
rdes
esrhumarisme
s,desona
srh
me,de
sat
ens
ionの形をとります.所有形容詞は定冠調より詳しい情報を加え
て特定します.
また上段の病気群は,「病気と冠詞」の項に舎いた r
av
oir+duIde
l
aId
es+病名Jに出ている病気,下段の群は定冠詞が先立つ病気に対
応します. a
ttr
app
erl
agr
ipp
e,凶E rhume (感冒に,
躍る,鼻かぜをひく)
と,この動詞で扱うことのできる病気にも a
voi
rの場合と同じ冠詞が先立
ちます.
体の部位を言 うとき は,特定の病名の場合と同様に s
ouf
fri
rduc
ceu
r,
del
'es
toma
c,d
esr
ein
s,d
esd
ent
sと定冠調を立てて動詞から切り離し,
一つ一つ臓器などを指示します.この場合の deは「∼が(痛む) 」 と感
じとめるのが近いように思え ます.

I
V. 「過去分詞 de名詞」
e
rrea
tte
intdet
ube
rcu
ゐse
,den
evr
ale
gie
,d’
amn
esi
e
f
rap
pedep
ar炉i
a e
,d'
apψl
ex
ie
232

結絞に,神経術に,健忘症に縫っている
中風 (
不随)に,卒中(の発作)に なる (
襲われる)
(その状態である)

「∼が, ∼を,∼によって(p
ar)
Jなどと名調を独立して用いる場合に
は,その名詞の前に定冠詞を立てて「∼と呼ばれるものJと特定する必
要がありますが,受動態で「過去分詞+ d
eJ の形をとるときは, a
cce
int
i
d’ne
rt
ie
,fr
apeder
p ece
ssi
on(無気力状態に/不景気に なる)のような病気
でない事柄同様,「∼状態になる(入る) Jと熟語的に「状態」を表わし,
定冠詞は消えます.しかし,不定冠調で「ある種の」と個別性が与えら
れると, a
cce
incd’
unem
ala
die
,d’
unem
ala
diei
nco
nnu
e (何らかの病気,
正体不明の病気に催って),もう一つ名調補語が加わると 1
1es
tac
cei
ntdu
p
ired
esc
anc
ers
.(彼はがんでも最も懇伎のものに慌っている) ,1
1es
taimed
es
p
are
ntsdes
ona
mie
.(彼は彼女の両親から愛されている)
,病気とは関連のな
い動調の過去分調なら Le
sch
atss
ontd
ece
sce
sdu (
des
)ch
ien(
s) (猫は
犬から織われている)のように定冠詞が出てきます O
esc
hat
s,l
eIl
esc
hie
n
(
s)は種属,分野の指示).
「動作Jを示す parのあとでは勿論, Las
oci
ecee
sta
cce
inc
epa
rla
c
ris
eIl
echomage.(社会に危機が及んだ/失業が蔓延した) Lesomme
cae
ce
紅白i
ntp
arl
'homme.(頂上は人類によって極められた)1
1ae
cef
rap
pep
arl
e
p
atr
on 彼は主人に打たれた)の ように定冠詞が現れます. *
.( Ile
st(
aet
e)
a
tte
incp
arl
acu
ber
cul
ose
.は文法的には可能ですが,意味・内容的に不
自然なので言 いません.

Lat
err
ees
tco
uve
rteden勾e← h n
eig
eco
uvr
elac
err
e.
大地 I
i宣?で後われている. 雪は大地を覆っている.

上述の r
ougedeや s
ouf
fri
rdeのあとに来る名詞の場合と同じように,
co
uver
cedeに続く n
eigeの前には del
aの省略があり,能動態の l
a
ne
igeが受動態では del
ane
igeに変わってしまうことに注目してくださ
い.日 本語ではどちらもただ「雪jですが,フランス語では,文頭にあ

名詞 + de+名詞J再考
(形容詞,動詞,過去分詞) 233

分野,対比j を提示して定冠調が先立 ち「雪 (というもの)が/


れば 「
雪 (のほうは)」を意味し,あとに来れば「一部量指示Jで del
a(d
e r
のあとでは重複を避けて省略)+名詞 j に変わります .この文 の 場 合
「(ある量の
) 雪でj を意味しています.
文頭に来ても Desf
leu
rsc
ouv
rai
entl
ata
ble
.((
さまざ、まな/たくさんの)
花が机の上を一杯にしていた)のように du,del
a,desが先立つ場合もあり,
これの受動態は Lat
abl
eet
aitc
ouv
eredef
t leu
rs.と定石どおり.もちろ
ん deのあとの desは消えます.

v
.番外: levinとdel'eau, lesから des,
へleから unへ

L
'anedel
amontagnep
orr
elev
.
ine
tneb
oitquedel
’ea
u.
山のロパはぶどう 酒を背に乗せて水 しか飲まない.


背中に乗せて運んで、いるものの種類は酒であり,そして実際に口に
するのは少量の(ある 量の)水に過ぎない j と,文脈のせいで目的語が
分類 ・分野j扱いと「数量j扱いに 自然に分かれています.

下に挙げるのは有名なマラルメの詩の一節で,今日知られている形に
落ち着くまでに推敵に推献が重ねられています.
各段落一行自の括弧のなかは直前の詩句,本印は同 じ位置にあった詩
句で最終的には置き換えられたものです.替えられている冠詞を含む詩
句を意味訳して,冠詞の違いによる名詞の ニュ アンスを感じさせてくれ
そうな言葉を( )のなかに書いておきます.

B
ris
emarin
e
(
Lac
hai
res
ttr
ist
e,h
ela tj
s!e ail
’ uto
usl
esl
ivr
es.)
F
uir!1
ふba
sfu
ir!
Jes
ensquedesoi
sea
uxs
onti
vre
s
D’
et
r ’
eparmiiecumeinconnueetl
esc
ieux!
*Jeveuxal
lerl
a-b
asoul
eso
ise
auxs
onti
vre
s
234

D’
err
ere
ntr
elame
rin
connu
eerl
esc
ieux!
逃げるのだ!かの地へと! (
何羽もの)鳥たちが

未知の泡立つ海と天空を得て,酔い痴れいるに違いない!

*私はかの地へ行き たい,そこでは(そこにいる)ねたちは (
すべて)

未知の海と天空のまにまに酔い痴れて窃箆っているのだ!

(E
e,pe
uc-
etr
e,l
esma
ts,i
nvi
tan
tle
sor
age
s)
S
ont
-i
lsd
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uxqu’
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esu
rle
snau
fra
ges
*Sont-i
lsc
euxqu
eleve
ntpen
ches
url
esn
auf
rag
es
その帆往たちは,瓜(のあるもの)が遭難へと傾ける穫のものか

*風が (
I気な ら
) 遭難へと傾かせることになるあの帆柱たちなのだろうか.

どちらも[烏たちは,風は(と言えば) Jと定冠調で主語に立つ物の
種類を示して,普遍的,抽象的な情景を描いた文から ,不定冠詞による
導入にして烏や風に具体感と現実感の感じられる文に変えています.

私の説明の及ばないようなケースへの質問や,謬見・ 偏見・独断などに
対する忌樺のない御指摘をお寄せ下 さい.
235

付 録4

フランスの文法専門誌掲載の有/無冠詞の分析

じARTICLE,CASSE
-T定TECHINOISPOURLESJAPONAIS

S
huj
iICHIKAWA

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印 刷 unresumedese
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utrespays.Ces en
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salanguematernelleq uicausentl eplusded if
fic
ult岳sa Agauche .sentali g
nesdesmotsq u
iadmetter tal
可 e
ursuite
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ant. lecomplementdenom:deFrance ,etad roite,desmots
avecl esque
ls“France' "pri
secommecomplementdenom,
Nousc onst
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,parexemρle,qu ’unFran
yaismaitr
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fi-
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rs.cul epluss ouv
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,precedeede! 'a
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cle
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lesmono( oubi)syllabe
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-dontles以 渇.t
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speuventindiq
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ieucul'o
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sesoudesgroupesdemotshomog 飢 esavecF r
ance,etce
lo白Hf onc
tionn
e/cui i
passe/verscuiv a,pe
rmettant
,dans
derniermotd esi
gn e,danscesc ombinai
so ns
,l aterre(l
eso~
cert
ainscas,denouspasserdeverbes-,ounosa dje
ctif
s decenom.Lesc inqderniersmotsf o
nts ent
irdavantage
demons
tratifsquidi
』tt
erenc
ient
,endeuxs yl
labes“
, Ce≫.・ d’uniondansl eurcompositionavecl ecomplement,t out
quejeconn 錦 仰a isquevousneconnaissezpas)I“ ce”−
− comme≪TourdeF r
ance≫, “ championna い OU“ equipede
quevousconnaissez(maisque jeneconnaispas)I“ce・” France”.Toutefois,devantunecartedeFranceaumur,on
quenousconna 信sons ,νousetmoiIde“ ce”… quiesttres pourrap ar
lerde“l aca r
tedel aFrance” enpensantason
connu.
appartenanceal aFr ance.Dansl ecasde“t errede・”
Ain
si,une tu
diantjap
onaishesite
+il,pournepasens e n
tir “France”estuneappositioncommeParisl 'estdansv il
le
ladif
feren
ce,devant!'
alte
rnat
ive:de/del aFranc
e,l e/duthe deP ari.Avecl
s esmotsdel ad euxiemes 岳rie“
, faFrance.
oueIune t
udiant
,dansdesc ontextese xigean ’
tIunecu estp r
iseausensd’ Etat(na
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n).Is’agitd’expliqu
er.sans
l'a
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eforme .Parquelbiai
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ndonea rr
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削 除 saisi
rlesensdecesmotsq uin’ontpasd・ 伺u i
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esavecl afornule:deFrance.Nousdevonsr
『 ec
ourir
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ll edesnoms.
grusoual esempecherdenepasenf aieusageつV
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mobilequinousapousseaa nalyserl' e
mploidesa rt
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envuededonnerunep ri
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PRENDRED U/LETH産 ・
OIEUESTAMOURILESPRITESTL刈MOUR


Dans j eprendsdulunhetM•. le
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(Jn,4,24)
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Clnformationgrammari
但 l 。
en°71,Oct bee1996 37
フランスの文法専門誌掲載の有/無冠 J~ の分析 237

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tesqu“・ilssontfilsdeDieu・ " art
iclesquil esprecedent:avorl
i agr ippe/unrhume/des
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eu.”(Mt2 7,43)e tl e
sa utres: rhumatismes,deI 祖sthme,etc
.Nousnepouvonspasl eu
r
“cethommeetaitF ,39),
“ SituesF

ilsdeDieu! ”(Mc1 5 ils died’


r apprendrelesnomsdemaladiesanst eni
rcomptedu
deDieu...”
(le4, 9
)e t
c.,et,para
llelement,noust rou v
o n
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tl e
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fere
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s
“Quiestl eFil
sdel'homme ,aud i
redeshommesワ (Mt16 , correspondal aconceptionquesef ontl esFranyaisde
13)
,"C'estdonet oiquiesl eF i
lsdeDieu1 ”
(Le23,69). chaquemal adie.
Quand'latt
rib
ut“F is”
l n'
estpasprecedede! 'ar
tic
le,c’est
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vaut,maisavecl ’
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tiescommet resdefini
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leindique.donc,l edomaine,legenre
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'HOMME (nonlaq uantileoul enombre).Parcontre ,!'
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ticl
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duitlesmaladiesconyuescommea yantdes
Quantaupassage: “… parceq u'
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sdhomme.ゅ div
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s,desd egres.dess ub
d iv
i s
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(Edit
ionS i
loe1964,Jn5 ,27;Lat rad
uctioncecumenique, angine/unc ancer
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lesEditionsduC erf
,1 973,n 'enfai
tpasunprobteme),l e suroudansl ecorpsap lusieursendroitsour epriss:des
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tt『oublenotantenbasdel apage: demangeaisons.desvomissements,desbattementsde
“C’est-a-di
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arti
clepa
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tif
,c 'es
tl '
etatdesanteg eneral
quisurprend).-Maisonpeutaussit r
a duire”unf il
s qu'
ilindiquequantitative
ment:del afievre.delatension,de
d'homme” … Nousfaisonsremarquerenpassantque"f il
s lafati
gue.Memel '
asthmeestcompriscommeune tatplut
ot
d’homme”n’ apparaitquedansl '
Ancien7 弱t amentett a qu’unemaladie“n etteetpr岳cise ・

designati
onF i
lsdelhommen ・estprononceequeparJesus.
Commente xpliqu
erl adiff
erenceentre“ unfilsd’homme”
' Onditaussi“: avoirunegrippe/unediarrhee/unbattement
et"l eF ilsdel'homme” ? LatAchen’ estpasaisee. decceur"commel 'al
ter
natfl
i e/u
ncancer,e tsurto
utquand
Pourrions-nousd irequel epremierindiqueuni ndivi
du unadjectifparticul
arise:unemigrainepersi s
tante,une
descendantden oireespece-une trehumain,done-exac ・ grandefatig
ue.Maisnousdevonsnousrendrea! 'evid
ence
tementcomme"unp e tdec
ti hie円” estunc hien,e tquele quechaquema l
adier epre
sente
,aυxyeuxdesF r
anyai
s,une
second,/¥Jniqu
eetrespiri
tue
la tte
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38 Vlnfonnationgrammaticalen°71,oc
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2
38

索 引

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9, s
ort
tr{
de)出る………… ・・
.
.
・・.
.15
8,1
83 H H H

…….4
2,5
2,54,108,1
09,1
68,18
1,183 t
rai
lerde∼扱いする....・ ・−−………・ 8
H 7,89
prendrel
eth
e{ca
fe)コーヒープレークを 凶 va
il
ler働く ・
.・… … … … … … 6
0,212
とる....…・・…………………. 1
28,1
29 t
rou
ver見つける …………………….1
08
p
ren
dre 〈否定〉 ………・・……・ 1
03,1
06 e売る …・………・・…・・ 1
vendr 21,1
45,1
79
p
ren
dre+無冠詞名詞……….......ー… 83 ven
irde+有/無冠詞 ∼から来る
p
rod
uie製造する …………・・
r ・

・・


・11
1,1
41 .1
4,7
5,7
6,7
7,7
8,1
44,1
45,1
48,1
51
provoquer引き起こす ……・・……・・ 1
32 v
ivre暮 ら
す..
..・ ・
.
・ ・
H −−
−−

H・
・.
..
..
..
・…
・ 51
,75
Quidt+無冠詞…・……………… 1
i 59 v
oir見る ( 見える)
q
uit
ter去る,雄れる...
..
...
...
.……
… 128 .
.
.27
,33
,4,5
3 6
,18
6,1
98,207
e.
r .
.再度∼する .

..・
−…・
・…・
…−−
−….1
M28 v
oul
oir <助動詞の否定〉+動詞…….1
08
r
eal
isr実現する…… …・
e …

・ ・
・−

・93
,127 H a

3
. その他の路と表現
a
vec∼入り, ∼を使って.……8
4,8
5,1
58
主l
a (I
,au孟 '
)
,aux beaucoup(
de}たくさんの …2
6,3
2,5
4,56

・41,43,4,5
9 0
,5 1
,5 8
,59,7 ,7
4 5, b
iend
es随分の …
…・.
...
...
...
.
..
..
.…… 56
…76,77,78,85,86,87,145,149 e <指示形容詞〉…………・…・・...54
c
孟un.…
… …
…...
.
..
.
.
.・・−…
H・
…… … ・・ …43,49 c
ent
rae中央の …
l …….
...
・ ・−………… 117 H

a+無冠詞名詞………・ 49,60,74,75,76, c
ert
aisある獲の.… ………………… 99
n
7
7,78
,82,8
4,85,
86,87,1
45,1 49,158 c
hez∼のところへ..……...・ ・−……・…… 5
1 M

auc
ousde∼ の 途 中 で … … …−
r ….. 87 combiendeどれだけ ………………・ 5
5
a
ujo
ur’
dhi今 8 (時の副詞) ….5
u 7,1
87 comme∼のように,∼として
悦{
au )他の(物,人)… 5
s 3,9
9,100
;10
1 .
.
.53
,60
,84
,11
1,1
59
索 引 2
53

comprehens
is理解ある.・…………・・ 1
f 05 f
i e貞節な …
dをl ………
...
...
...
...
…..
...
...
..
.10
4
d’
un( )
une……・………… 45
,88
,89
,95
,97 合i
andde (
が)大
好き…
・・・
・・・
・・・
・・・
・ ・
−−
… 88 M

ns∼(中)に
da hi
er昨日 ……・・……….........

..
.−・….57 H

.
.50
,51
,75,7
6,7
9,8
6,87 h
ors(
de)(
の) 外 … … … … … .1
.
53,1
58
d
ansl
e(l
a)+県名… ・・

− ・・.
.
...
.
..
..
.
…1 4
6 H H H H jO) s決して …
amai −…
・.
..
..
..
..
..
..
..
・・ 61
,160
d
e,du
,des〈部分指示〉. .
……..17,
29,33, l
ong
temps長期間 …
.
..
.・ ・−−…………..1
04 H

イS
サ 量1.I
,84,8
5,89,16
8,1 69
,1 70,171 me
il
lerより良い ……..
u .・−………….
・ 44 M

debon
(s)+名詞.… ・・
・・.
...
・−−
−…...
..
.3 3
,47 me同じ …−−−…−−……… 1
me 01,1
61,1
62
degrnds+複数名詞.…・ー一一.
a .29,33 ns.
moi .
.
.・・
・・・

H……
…..
.
φ..
...

M…1
03,1
M06
dej
oli
es+複数名詞..−−………. ..
・・...34 M mon(
ma,me
s)私
の..
...
...
...……… 81
,82
depets+綾数名詞…….....
t
i .
..
.…… …・・ 33 nede (から)生まれた……………… 87
depl
usenplsますます……………… 56
u OU 又は .…−−−−……“ ・・
.
.
・ ・
.
.
・ ・

−…
・・ 60
H H H M

de (∼の/∼から以外の意味) +無冠詞名 r…… ・


pa ・
・・・
……..
.
..
.
.60
,82
,84,1
58,1
76
1司.……−−……. .82,8
3,87,88,98,157 pa
rei
l
leこのよ うな...…………… 61
名詞+ de+有/無冠詞名詞 sde…
pa −…・・・・
・2 6,27,3
2,54
,56,66,6
7,
.
.55,78,79
,87,89,90
,9 1
,92 ,94, .1す主義 lI.,13
3,134
,175,176
,182
…… 95
,9 6
,97,{す録 I
I,
.1 4
8,1 4
9,1.57 pa
sdu{de
s,un,une)
de (∼から)+有/無冠詞……… ・・ .
..74, H M .1
寸録 lI
.,175
,176,1
77
.
.75,76,77
,78,148
,149,158,1 8
3 p
a e………………… ・・
sl −
…13
3,1
34,1
82 H H

m 明日.…・…….
dema ..
..
..
..
υ.
..
..
..
..・・
. .57
,58 M p
asun{
une
,du,
des
)
de
s(d
e+le
s) ……・ 26,27
,付録 I
.I
.,1
77
.
.
.91
,92
,9,9
4 5
,97 1
,98,サ多
量 IL peu(
de)少量・少数の ………・… 2
6,54
d
i前re
nts各種の…………“ ・・
−……
…・“99 H H plu
s1e
urs複数の…..
..
.…−…・−……−…・ 54
d
i筒c
il
es困簸な ・・
… …−−−……… 104 pour+無冠調 ∼用 , ∼のため
di
vesZ
r 昔h の
..
..
・ ・−−−……………… ・99
H …82,85,86,126,133
en<前置詞> . .
..
.
..
. 1,5
.4 6,5
8,5
9,74,7
6, p
r ede∼を手に出来ない……・・87
iv ,88
.
.77
,79
,86
,87
,14
4,1
46,1
49,1
50 pu
re全くの..
..
..

...・
・・・
・.
.
..
..
.
..
..
..
.
…・
・ 61
n<代名詞〉 .
e .
..
..
.
..
..
.
・…
・・27
,54,1
03,1
06 e<
qu 疑問代名詞) .
.
...
.
.
.… ・・
.・
.
.
.・−
… 65 H H M

e
nco
ursde∼進行中 “・・…………・
..87 H M qu
elueいくつかの.………..
q .・. ・
.
・ ・
.
.54 H M

e
net
atde∼状態の……・・・…・・

・.. 87 q
ui <疑問代名詞〉…….

. ・
.
.
・ .
・30
,65 H H

enl
a(e )
’ … ・・
nl …
− ・・
M −
…・……・・…−59
M ,86
H H r
ic s金持ちの …・・……………......
he ..
.105
enmat
i ede∼分野で..
長r .
・・−
…….
...
・・.87 H H s
ans∼なしで () …… 56
の ,85,1
04,106
enpe
rio
dede∼
の時期
に..
...
...
...
...
.・ ・
.
.87 M i∼
s か
どうか.
....
...
..…
...
・ ・
−…
” ・・
−…
..1
06 H H M

e
nruptu
rede∼を切らした…… ・・ −
…・
・ 87 H H s
on(s
a,s
es)彼(女}の
e
ntermede∼から言え I
f…一
一..
...
....87 …27,28,33,47,48,54,143
e
nco
reまだ (
ある) .
.
・ ・
.
.
・ .

..
..
.56
,134 H H s
ous∼下に …
………
…..
...
...
“ ・・
.
.82
,158 H H

t…
e ・
…..
.・・
.
.
・ ・−…….30,59,
H H 伺, 72,1
59 s
ur∼上に (で)…………… 8
2,84
,158
f
aci
le容易な.…
.
..
..
.
..
..
.
..
..
・.
・.
..
..
.
..
.
.10
2,1
04 M t
out(
tou
s)すべて…・・ 57,
59,
60,1
02,1
03
著者略歴
一川 周史(いちかわ・しゅうじ)
昭和 32年京都府立洛北高等学校卒
D.
P.F.
E.l
I~ リ 第 3 大学 : 仏文学士, 修士 (中世文学).
外国語として
の仏語教師資格) 保 有
関西日仏学館,日本大学文理学部, NHK文化センタ 一等で講師.
著書 「例文と会話のフランス文法j駿河台出版社
「フラ ンスは美食の国J駿河台出版社
訳書「バレエ入門J白水社 クセジュ文庫

表紙・装丁デザインおよびイラスト
星埜恵子 (
ほしの・けいこ)

新・冠詞銭きでフランス語はわからない
L
'Ar
tic
le,c
lefdufran~ais
1
988・6・1
0 初版発行/ 2
007 8・1新 市i
抑制版発行

発行者井田洋 二

制所;~'設~;:,fi~7:代目~~~~:~~:6~; =~駿河台出版社
.. 聖
書 001筑ト3・
5悦i
69

印 刷 佃 欧 友 干t
.製 本 側 山 興 本 社

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