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静岡大学教育学部研究報告 (人 文・ 社会科学篇)第 49号 (1999。 3)35∼ 70

韓国 における日本大衆文化 の調査研究 (1)

Researches on Japanese massculture in Korea(1)

馬 居 政 幸・ 曹 永 達・ 夫 伯・ 関 根 英 行・ 宋 在 鴻・ ヂ 汝 晩・ 三 澤 茂 子
Masayuki UvAI, Young― dal CHo, Baek PoE, Hideyuki SEKINE・ Jaehong SoNG,
Yeoman YuN and ShigekO NIIsAWA ‐

(平 成 10年 10月 5日 受理 )

1.本 研究 の課題 と経緯


韓国では今 なお過去 の歴史 に起因す る反 日意識 は根強 い。加えて、青少年 の間に急速 に広がっ
て きて いる日本 のマ ンガ・ アニメ等 の大衆文化 に対 して、 日本 の新 たな文化侵略であ り、 その
内容 が青少年教育 にとって有害であるとの批半Jが 、繰 り返 し教育関係者等 か ら提起 されて きた。
他方、 たとえ 日本文化 であろ うと、良質 な もの は受容すべ きである、 との意見 もある。
我 々 はこのよ うな現状 に対 し次 の課題 を持 った。
O韓 国青少年 へ の 日本 の大衆文化浸透状況 とそのことへ の
評価 の実態 を明 らかにす るための
資料 やデー タを収集す ること
・ その分析 を通 じて日韓両国 の青少年 にお ける相互理解促進 のための課題 と方法 を明 らかに
す ること
・ 韓国 だ けではな くアジア全体 に広 く浸透 しつつ ある日本 の大衆文化 の影響 や問題 を解明す
るための調査研究 の方法 を検討す るための基礎 デー タを得 ること
そ して、1995年 度 に科学研究費補助金 (国 際学術研究)を 受 け、
「 韓国 にお ける日本 の大衆文
化 についての調査研究」(研 究代表者 馬居政幸)の テーマの もとに、 ソウル市 において以 下 の
調査 を実施 した。 `
(1)次 の① か ら③ へ の聞 き取 り調査
0日 本 の大衆文化浸透状況把

・ ・
①小 中 高校生 とその父母 ②大学生 ③企業 で働 く青年
・ 評価 の実態把握
④小・ 中・ 高等学校 の教師 ⑤青少年教育関係者 ⑥研究者 ⑦ マ ス コ ミ関係者
日 の の
③ 本 大衆文化 翻訳、出版、販売事業 の従事者・ 関係者
(2)小・ 中 0高 校生 へ のアンケー ト調査

・ 小学生 5学 年 101 名 (男 50 女 51 )
・ 中学生 2学 年 98 名 (男 49 女 49 )
・ 高校生 3学 年 96 名 (男 49 女 47 )
36 馬 居 政 幸・ 曹 永 達・ 夫 伯・ 関 根 英 行・ 宋 在 鴻・ ヂ 汝 晩・ 三 澤 茂 子

そ して収集 した資料 やデー タを分析 した結果次 のことがあ きらかにな った。


まず、聞 き取 り調査 や収集資料等 によ り、次 のよ うな仮説 を もつ にいた つた。
「 韓国青少年 が小・ 中 0高 と成長す る過程で次 のlal∼ (f)の ような社会過程 によ り、現在 も
“反 日意識"が 育成 され続 けて い る。

このことを示唆す るものと して、次 の二つの図 をみて いただきたい。 これは、我 々が実施 し
「 公的―
てきた調査 を基に、 日本 と韓国 にお ける互 いの国 に関す る情報 を、 「 日常的リト
私的」、
日常的」とい う二つの軸 で分類 したものである。
お互 いの国 に関す る情報
『 韓国⇒ 日本』 『 日本⇒韓国』
日常的 日常的
I 学 マ<衛

姉〓


校 ス大生
○○

報体
道>
慰雄

○家族、一族 の被害
日常生活用品
耐久消費財
Ⅲ Ⅱ
○家族、一族 の忌 日 ○独立記念館
音楽
(演 歌、 カラオケ、 R晃 椙品、三・ 一⑪
CD) O名 所・ 旧跡 にある 非 日常的
マ ンガ、 ビデオ 記念碑
雑誌、小説 (壬 辰・ 丁酉倭乱、
ファッション 日帝時代の痕跡)
非 日常的 ※○印は反 日意識 に関す る情報

2.情 報 の量 と質 の差異
まず、両国 の情報量 の差 に注 目 したい。『 日本⇒韓国』 に比較 して『 韓国⇒ 日本』 の情報 が
圧倒的 に多 い。 さらに、 よ り大 きいのは情報 の質 あ差 である。『 韓国⇒ 日本』の図 が示 す よ う

に、 I∼ Ⅳ の全 ての領域 において、韓国 における日本 の情報 には○印 のついた項 目が多 い。
ず れ も、韓国 の人達 に “ 反 日意識 "を 喚起す る情報 である。それは、韓国 の子 どもや若者 の間

に、 日本 の加害性 とい う “ 歴史的事実 の重 み"を 基盤 に、小学校 か ら中学・ 高校 と成長 す る
に従 って、次 のla)∼ (f)の よ うな社会過程が総合 されることにより、戦後 (解 放後)五 十年 を経 て
もなお “ 反 日意識 "が よ り強 く育成 され続 けて いる ことを示唆 して いる。
(al 日常的 に学校教育 を通 じて教 え られる公的 な事実 (I)
(b)日 常的 にテ レビ・ 新聞等 の情報環境 による公的 な事実 とその再確認 (I)
に)日 常 の身近 な人間関係や生活習慣 に深 く刻 まれ た 私的 な事実 (Ⅳ )
(d)慶 祝 日や名所・ 旧跡 の碑文 などによる、非 日常的 で聖 的 な価値 に基づ く公的 な正 当化
(Ⅱ )
に基 づ く私的
斡)家 族 や一族 の忌 日(命 日)な どで繰 り返 し確認 される非 日常的で聖 的な価値
な正 当化 (Ⅲ ) ・
られ
(f)こ のよ うな韓国 の現状 を無視 す る、 あるいは理解 しない としか韓国 の人達 にとらえ
ない 日本 の側 (特 に政府・ 政治家)の 対応 と、 その事実 を増幅す る報道.(I)

い うまで もな く、 日本 に最 も近 く国境 (ボ ー ダー)を 隔 てる国が韓国である。 ソウ 市 で は日
の も増加 して
本 の衛星放送 を直接受信す ることがで きる。近年、 日常的 に両国 を行 き交 う人 数
いる。 だが、 それで もなお、文字通 り 「 近 くて遠 い国」と評 されるように、両国 の間 にある壁 は
厚 い。 それを象徴す る事実 が両国 の情報 の量的質的 な差異 であると考 える。
この ように韓国では今 なお過去 の歴史 に起因す る反 日意識 が根強 い。 そのため公式 には日本
遊 びの世
の現代文化 は輸入禁止 である。 だが他方 で『 韓国⇒ 日本』のⅢとⅣに示す よ うに、 “
韓国 にお ける日本大衆 文化 の調査研究 (1)

界 "(Ⅲ )に 、 あるいは日常生活用品や耐久消費財 などの “日常生活 に使用す るモノ"(Ⅳ )の 中に、


“日本 の現代文化 "が 実質的 に浸透 して いることも否定 できない事実 である。
「金田一少年 の事件簿」などの 日本 マ ンガのハ ングル訳 を日本 とほぼ リアル タイムで小・ 中・
高校生 が好 んで読 み、若者 が集 まる場所 には日本 のゲ ーム器 を詰 め込 んだゲームセ ンターが必
ずある。最近 ではプ リクラ(韓 国ではステ ッカー フ ォ ト)も 多 い。

3.日 本大衆文化 の広が り (95年 調査から)


では、実際 に 日本 の大衆文化 がどの程度、韓国青少年 の 日常生活 の中 に浸透 してい るのか。
1995年 に実施 したソウル市内の小・ 中・ 高校生 へ の質問紙調査 か ら次 の結果 が得 られた。
まず、ハ ングル訳 の 日本 の漫画単行本を全体 の61%が 読 み、特 に高校男子 が90%、 高校女子
も79%。 ハ ングル訳 の 日本 のアニ メを見 た者 はよ り多 く全体 の82%で あ り、特 に小学男子 は92
%、 小学女子 も77%。 ハ ングル訳 でない 日本 のアニ メを見 ている高校男子 も59%い る。 日本 の
テ レビゲーム経験者 は全体 の74%、 高校男子 は92%。 日本 の歌謡 を高校女子 の51%、 高校男子
の39%が 聞 き、日本 の歌手 を高校男子 の39%、 高校女子 の30%が 衛星放送 で見 てい る。
この質問紙調査 と上述 した聞 き取 り調査 の結果 に基づ き、 日本 の大衆文化 は韓国青少年 の私
的 な 日常生活 に広 く浸透 し、 しか も小 。中・ 高 と成長す るに したがい接触頻度 や関心・ 意欲 が
高 まることが予測 された。 だが本調査 ではサ ンプル数 が少数 であることに加 え、本研究 の課題
である日韓両国青少年 の相互理解推進 の課題 を解明す るためには、次 の理 由によ り新 たな調査
研究 が必要 との結論 に至 った。
(α 韓国独立50周 年 を契機 に、改 めて 日本大衆文化容認 を巡 る賛否 が激 しく論議 され、世
)。

論調査 では容認派増 の傾向がみ られる。 そのため、 日本文化 へ の評価 はここ数年 で大 きく変化


することが予測 される。 この変化過程 の継続調査 が必要 である。
(β )。 韓国 ではソウル市都市圏 とそれ以外 の地域 との文化 の差 が極 めて大 きい。韓国全体 の
傾向な らびに今後 の変化 を分析す る上で、 ソゥル市 と韓国中・ 南部地域 との比較調査 が必要。
(γ 日本文化を受容す る韓国青少年 の意識 と行動 の構造 を解明す る上で、近年 の急激 な民
)。

主化 と経済成長 に伴 う学校教育 な らびに家庭 や地域社会での生活様式 の変化を考慮 した継続的


かつ多面的 な調査 が必要。
(δ )。 急激 な民主化 と経済成長 による青少年 の生活様式 の変化や都市部 と非都市部 の比較調
査 は、同様 の社会変化 の中にあ るアジア各国 にお ける日本文化浸透 の影響 や問題 を解明す るた
めの課題 と方法 を検討す る上で貴重 なデー タとな りうる。
以上の理由に基づ き、我 々 は新 たな 3年 計画 の調査研究を申請 し、96∼ 98年 度科学研究 費補
助金 (国 際学術研究)「 韓国 にお ける日本 の大衆文化 についての調査研究」(研 究代表者 馬居政
幸)を 認 め られた。 そこで、96年 、97年 にソウル市、釜山市、大田市、春川市 (97年 は金大 中氏
の出身地 の光州市 に変更)で 比較 のための継続調査 (関 係者へ の聞 き取 りと ・ ・
小 中 高校生 へ の
質問紙調査 -96年 2254名 、97年 2360名 )を 実施 した。加 えて、家庭や地 域 での生活 様式 の変化 に
関す る聞 き取 り調査 と小・ 中・ 高校 の授業過程 と学校行事 の調査 や教科書 な らびに第 7次 教育
課程 に関す る資料 を収集・ 分析 した。 その総合的 な分析結果 の詳細 については、現在、韓国社
会 の急激 な変動をふ まえた98年 度調査 が現在進行中のため、本年度末 にまとめる報告書 にゆず
り、本稿 では、 これまでの分析過程で確認 した概要 を報告 してお きたい。
38 馬 居 政 幸・ 曹 永 達・ 夫 伯・ 関 根 英 行・ 宋 在 鴻 0ヂ 汝 晩・ 三 澤 茂 子

4。 96、 97年 度調査結果 の概要 と新 たな事態


まず、 日本大衆文化 の青少年 への浸透 は、 ソウルのみでな く韓国全土 に確実 に拡大す る一 方
で、従来 のよ うな反 日意識 を伴 った文化批半1の 減少 を確認 で きた。 その背景 には、社会 意識的
にはOECD加 盟 に象徴 される経済力 や政治力へ の 自信、社会構造的 には新中間層 の定着 と日
本文化 に違和感 のない若者 (新 世代か らX世 代へ)の 増加 がある。
だが、先 に提示 したマスコ ミ、教育制度、生活慣習等 に内在する反 日意識 を再生産す る社会
構造 は世代差 を越 えて日本批判 を顕在化 させ る装置 として今 なお機能 し、特 に ソウル以外で強
固なことも確認 した。 さらに、経済成長 に伴 う急激 な都市 へ の人 口移動、生活様式 の都市化、
核家族化、高学歴化、少子化 の進行 が日本文化受容 の社会的基盤 になる一方 で、 日本 と同様 の
問題 を伴 って子 どもの生活構造 を改変 しているが、都市中間層 の家族文化 に伝統文化 が継承 さ
れ、一種 の安定 した状況 が生 み出 されていることも確認 した。
他方、97年 11月 末 に急激 に顕在化 した経済危機 と12月 半 ばの大統領選挙 にともな う日本文化
の評価等へ の影響 について も聞 き取 り調査 や資料収集 につ とめた結果、新 たな傾向が生 じて い
ることが明 らかになった。 それは従来 の韓国社会では政治・ 経済状況 に問題 があると反 日意識
が高 ま ったが、経済危機 や大統領選挙 にもかかわ らず日本 (文 化)批 半1の 声 は高 ま っていな い こ
とである。 その背景 に次 のことが考 え られる。

①経済成長 と民主化 の流 れが相互 に補完 しつつ定着 し、経済危機 や選挙 による変化 吸収す
る新中間層 の拡大 と社会意識 の成熟化 が進行 してい ること。

②近年 の急激 な情報化 と世界化 (国 際化)に よ り、反 日意識 の前提 にある自民族中心主義 的
値意識 の相対化 が進行 して いる子と。
だが、旧世代 の文化 が支配的 な社会 は現 に存在 し、今後最 も反 日意識 の強 い世代 (朝 鮮戦争
の に
後 のベ ビー ブーマー)が 40代 後半 で社会 の中心 を担 うようにな り、 日本文化開放 批判 背景
の によ つては日本文
自国産業保護 があることか ら、経済危機 の回復 の遅 れや金大中新政権 施策
化批判 の再燃 は十分予測 される。
いるが、次 の
その可能性 も含 めて、現在、 3年 間 の調査 をふ まえて、総合的な分析 を進 めて

二つの事態 が生 じた ことか ら、我 々の調査 の前提 が動 いて しま ったことを否定 で きな 。
ったこと。
①新大統領 によ つて 日本文化開放政策 が実施 されることにな
えないこと。
②経済危機 によ つて社会構造 と社会意識 に変化 が生 じることを避 け
えた
だが少 な くとも、我 々の調査 によ り量的 には日本 の大衆文化 の浸透 は予想 をはるかに越
へて高校へ と進 むに
もので あることは明 らか になった。 また質的 にも、初等学校 か ら中学校 を
へ こと も確認 で
したが って、 日本への関心 が高 まり、それとともに日本 の評価 はプラスになる
へ の批判 が口に出 るよ
きた。 ただ し、聞 き取 り調査 か ら、大学 に入 るとともに、表向 きは日本
へ の親近感 が低 い。
うになる事実 があることも否定 で きない。 また男子 よ りは女子 の方 が日本
の 果 か ら、
加 えて、 日本 の大衆文化 のなかでマ ンガを除 けば、その接触形態 や所有形態 調査結
だ の問題ではな く、
所有 して い る者 は少数派 であることも否定で きない。 これは単 に反 日意識 け
は このいずれの規制 も外
経済上 の問題や入手経路 にかかわる問題 で もあ る。 日本文化開放政策

す ことにつ ながる。

5.韓 国社会 の変化 と日本文化開放 へ の課題


いる若 い世代 に対 して日本
金大中大統領 による日本文化開放政策 はもともと抵抗感 の薄 れて
韓国 にお ける日本大衆文化 の調査研究 (1) 39

文化接触へ の行動 と選択 を公的 に認可す ることにつなが る。 また、マーケ ッ トの力 によ り取得


しやす い条件 が整 うであろ う。 たとえば、韓国製 CDの 所有率 は極 めて高 いことか ら、音楽開
放 に伴 い 日本 の CDを 安価で 自由 に買 うことがで きれば、現在 のマンガ本 と同様 の現象 が生 じ
る可能性が高 い。 ただ し問題 は青少年問題等 にかかわる人達 の意識 と日本文化開放 によって経
済的劣勢 を免 れない人達 (業 者)の 行動 である。開放政策 は無秩序 な全面開放 ではな く何 らか の
規制 がかけられ、世論 の動向 によっては厳 しい対応 が予測 される。
今 日の韓国青少年 においては、一方 で同年代 の 日本 の青少年 の文化 へ のあ こがれ も重 な り、
日本文化 の接触度 の高 ま りが 日本へ の意識 を好転 させて い る。だが他方 で、韓国社会 に醸成 さ
れる日本へ の批判意識 もまた根強 くあることも否定できない。現在 はそれが相互 に矛盾 しなが
ら併存 し、時 に応 じて顕在化す るとい う状況 にある。す なわち、反 日、親 日、知 日、克 日とい
う日本への相互 に矛盾す る意識 が、韓国青少年 の成長過程 において、渾然一体 となって育 まれ
ていると考 える。 もっとも、それ らの意識がどのよ うな社会的文脈で顕在化す るかは比較的明
確 ではある。 たとえば、先 に指摘 したよ うに、経済発展 の 自信 に裏付 けられた世界化 や OEC
D加 盟、 ヮール ドカ ップ出場、2002年 ワール ドカ ップ共催 といった事象 が 日本文化へ の批判 を
和 らげ、 ひいては反 日意識 を緩和 させてきた。 また、社会構造的 には、経済成長 の持続 により、
中間層 の拡大 と高学歴化 や情報化 の進行 によ り、民主化 と社会認識 の相対化 もまた進行 し、 日
本 に対す る意識 に も変化 の兆 しはあ った。
しか し、 これ らの条件 が全 く変化 して しま ったのが現在 の韓国 といえよ う。まず、昨年末 の
経済危機 によって、韓国 は IMFの 指導下 に入 り、
「 韓国戦争 (ユ ギオ)以 来 の危機」とい われ る
経済 と社会 の構造変動 が強制的 に実施 されつつ ある。 また、 その リー ダー として大統領 が金大
中氏 に変 わることによ り、旧来 の財閥 との関係 が薄 いこともあ って、改革 は混 とん とした もの
になっている。 その金大 中大統領 の意思 によ り日本文化開放 が主要施策 の一 つ として提示 され
た。 その背景 には、我 々の調査 で も明 らかになった、実際 に浸透 しているに もかかわ らず、 禁
止す るとい う矛盾がある。 また、表向 きは禁止 して いるため、表 の良 い文化 か入 れず に、裏 の
悪 い文化 のみが入 るとうい現実 を、良 い ものを入れて悪 い ものをいれない とい う施策 に転換す
ることを意図 して いるといえよ う。
ただ し、 このよ うな施策 に国民各層 がいかに応えるかは、 これか ら問題 である。 ちなみに、
4月 半 ばに実施 されたテ レビの特別番組 の世論調査 によると日本文化開放 に否定的 な意見 が 多
い。 だが、我 々が実施 したイ ンタ ビュー調査 では肯定的 な意見が多 い。 それが準備段階 か ら実
施段階 に移 り、その結果 が現 れるに従 って韓国 の人 たちの意識をどのよ うに変化 させ るか。 ま
た、 その実施過程 自体 がどのよ うな手順 をバゝ
んで行われるのか。今後 の 日韓関係 とりわけ青少
年 にお ける相互理解推進へ の方途 を創造す るうえで考慮 すべ き最重要課題 の一つ と考 える。
加 えて、 日本文化開放 は単 に文化政策 の次元 の問題 ではな く経済政策 で もある。金大中大統
領 が 日本文化開放を決断 した背後 に、 日本 の投資環境をつ くる、 とい う判断があったことは、
我 々の関係者へ のイ ンタ ビューで明 らかになっている。基本的 には極端 な外貨不足 が経済危機
の原因である以上、その克服 は外資導入 しかない。 そのために 日本の抵抗感 を取 り除 くことが
重要 である。 また、 日本文化 もまた経済資源である。 ただ し、それは韓国 の文化産業 へ の影響
がど うなるかにかか って いる。 む しろ、 日本 との合弁等 によ り、韓国経済 の再生 に寄与 す る可
能性 も高 い。 しか し、 それ らが韓国各層 の人 たちの意識 にど う作用す るかは新 たな調査 が必要
である。 さらに経済上 の 自信 は単 なる意識上 の問題 ではな く、新中間層 の増大 とい う社会構造
40 馬 居 政 幸 0曹 永 達・ 夫 伯・ 関 根 英 行・ 宋 在 鴻・ ヂ 汝 晩・ 三 澤 茂 子

上 の変化 に支 え られて いた。都市生活者 の増大、都市的生活様式 の拡大、核家族化 にと もな う


伝統的生活様式 か らの離脱 がそれにあたる。 だが、 それ らが経済危機 によ って後退す るとすれ
ば、 日本文化 への評価 もまた変化す る ことになる可能性 を否定 できない。
ところで、経済危機 に陥 った当初 はナ シ ョナ リズムに基 づ く一種 の排外主義 が現 れたが、現
在 はむ しろ IMFの 勧告 を 自己改革 の契機 ととらえ、 グローバル化 (韓 国的世界化 ではな く)に
向か ってい ると評価す る。 その意味で、日本 もまた外国 の一 つの とい う意識 が一般化 して きて
い ることも事実。我 々の調査 で もその兆 しがみえる。 だが、一種 の定点調査 として継続的 にイ
ンタ ビュー してきた韓国 の人 たちの言葉 か ら、必ず しも改革 が 円滑 に進行 していない様子 がみ
られる。今後、 もし、国民 の不満 が高 まれば、 これまでの韓国 の歴史か らみれば日本 に対 す る
評価 もまた影響 を うけざるをえな い。 しか し、現政権 がそのよ うな施策 をとれば経済再建 が不
可能 なこと も事実 である。矛盾す るなかで、国民各層 の意識 がどのよ うに変化す るか。 それが
青少年 の対 日観 にどのよ うに影響 す るか。
これ らの点 を総合的 に鑑 みつつ、 これまで我 々が収集 したデー タと現在進行中の98年 度調査
の結果 の分析 を応、まえて、最終報告書 において、 日韓青少年 の間 における 「 異文化間相 互理 解
教育」とい う観点 か ら課題 を提示 して い く予定 である。 その全段階 として、次 に97年 度 に実施
した小・ 中・ 高校生 へ の質問紙調査 の結果 をまとめてお きたい。

6.97年 度質問紙調査結果か ら
1)調 査 の概要
① 調査時期 1997年 12月
②調査対象者数

初等学校 (男 女 ) 中学校 (男 女 ) 高等学校 (男 女 ) 計 (男 女 )

ソウル 202(117 85) 148( 73 75) 198(90100 548(280 268)

大 田 208(112 96) 203(102 101) 201(103 98) 612(317 295)

光 州 194( 95 99) 199(100 99) 200(102 9D 593(297 296)

釜 山 193(107 86) 204(107 97) 210(108 102) 607(322 285)

計 797(431 366) 754(382 372) 809(403 406) 2360(1216 1144)

③調査項目
(1)韓 国大衆文化接触頻度 ①漫画②映画③大衆歌謡④ ゲーム⑤雑誌・ 写真集⑥衛星放送⑦ イ ン

ターネットを通 した韓国大衆文化〕 (2日 本 に関連す るものの接触頻度 〔 ① 日本 の翻訳漫画②
日本 の映画 (ア ニメ)③ 日本 の大衆歌謡④ 日本 のゲーム⑤ 日本の雑誌・ 写真集⑥ 日本 の衛星放送
⑦ イ ンターネット通 した日本の大衆文化〕 暢)日 本 に関連す るものの購買頻度 〔 ① 日本 の翻訳
漫画② 日本 の映画 (ア 三メ)③ 日本 の大衆歌謡④ 日本のゲーム⑤ 日本 の雑誌・ 写真集〕 )日 本

の ものを先輩・ 後輩から借 りる頻度 〔3と 同様〕 幅)日 本 に関連す るものへの接触状況“〔 ①日



本 の翻訳漫画② 日本 の翻訳映画 (ア ニメ)③ 日本 の未翻訳映画 (ア メ)④ 日本の童謡 や大衆歌謡
の接触頻度⑤ コンピューターやテ レビゲームの有無⑥テ レビゲームの利用頻度⑦ CG(コ ンピュー
ターゲーム)や イ ンターネットの利用頻度〕 (0日 本 に関連す るものの印象 α動と同様〕 (71
所有数 〔①韓国漫画の単行本②韓国語 に翻訳 された単行本③未翻訳 の 日本漫画 の単行本④韓国
歌謡 テープ⑤韓国歌謡 CD⑥ 日本歌謡 テープ⑦ 日本歌謡 CD③ 韓国語 に翻訳 された日本漫画

韓国 にお ける 日本大衆文化 の調査研究 (1)

デオ⑨未翻訳 の 日本漫画 ビデオ⑩ 日本 の ビデオ ドラマテープ⑪韓国 のゲーム ソフ トプ ログラム


⑫ 日本 のグーム ソフ トプ ログラム⑬ 日本 のフ ァッシ ョン雑誌⑭ 日本 の女性写真集⑮ 日本 の学用
品⑩ 日本で作 られた服〕 侶)使 用頻度 〔 ① 日本語 を使用す る② 日本 のフ ァッシ ョンをまね る③
日本 の歌手 の歌 を歌 う④ 日本 の漫画 の主人公をまねる〕 e)日 本 に関連す るものへ最初 に接触
した年齢 〔 (2)と 同様〕 tO初 めて見 たアニメや漫画 の年齢 〔①未来少年 コナ ン② ガ ッチ ャマ
ン③鉄人28号 ④銀河鉄道999⑤ ど根性 ガエル⑥ ベルサイユのバ ラ⑦千年女王③ ミンキ ーモモ⑨
マジンガー Z〕 G〕接触媒体 〔① テ レビ②絵本③ ビデオ④漫画雑誌⑤漫画単行本⑥映画館⑦ そ
の他〕 l121日 本 に関連す るものへ最初 に接触 したきっか け 〔
①友達②先輩・ 後輩③兄弟 0姉 妹
④両親⑤家 にあ った⑥漫画・ レコー ド店 の人⑦ 自分 で見つ けて③広告⑨雑誌⑩ イ ンターネット〕
a)日 本 の漫画 についての印象 04日 本 や日本人 に対す る考 え

2)調 査結果 の要約


本大衆文化へ の接触率 の高 さ
(1)日

日本 の翻訳漫画 に、全体 として約8割 が接 して いる。中で も高等学校 男子 が一 番多 く、 9割


以上 が接 して いる。 日本 のゲ ーム も全体 として6割 以上 が接 してお り、特 に男子 の8割 が接 して
いる。 日本 の映画 (ア ニメ)に は、全体 として約6割 が接 して い る。 ただ し、 日本 のアニ メに最
初 に接 した年齢 の平均 は10歳 であるが、「 未来少年 コナ ン」 「 ガ ッチ ャマ ン」など具体的 な番組
を、韓国で放映 されて いた番組名で聞 くと、初 めて見 た年齢 の平均 は 8歳 となっている。 これ
は日本 の映画 (ア ニメ)を 日本 の ものだとい う自覚 な しに見 てい るためであ り、実際 はかな り早
い うちか ら、 よ り高 い比率で 日本 の映画 (ア ニメ)に 接 していると思われる。 日本 の大衆
歌謡 に
接 しているの は全体 として3割 と、他の文化 に比 べ少 ないが、 日本歌謡 は完全 に輸入禁止で公
的 には接す る機会 がほとん どないに も関 わ らず、 3割 が接 していると答 えて いるの は決 して少
ない数 ではない。 また、 日本 の学用品を持 っているのが 7割 、 「 日本 に旅行 に行 きたい」
「 日本
で しばら く生活 してみたい」と思 っているのが半数近 くいる。

(2)性 差 の特性

漫画 や映画 (ア ニメ)や ゲームなど、 日本文化 のほとんどは男子 の接触率が高 い。中で もゲ ー


ムは性差が大 きい。漫画雑誌・ 単行本 0テ ープ・ ビデォ・ 学用品 など、 日 の のの
本 も 所有数 も
男子 の方 が多 い。 だが、韓国歌謡 テープの所有数 は女子 の方 が多 いことを考 えると、日本文イ ι
が開放 された ら女子 の所有数 が男子 よ り多 くな るもの もあると思われる。 日本 の漫画 に
対す る
印象 では、「 お もしろい」「 か っこいい」とい うプラスイメージは男子 の肯定度 が高 い。 マ イナ
スイメージの「 暴力的」は男子 の方が肯定 が多 いが、 「 いや らしい」は男女 ほぼ同 じである。 日本
や日本人 に対す る考 えでは、男子 よ り女子 の方 が マイナスイメージが強 い。 しか し、 日本 で

しば らく生活 してみたい」「 日本語 を勉強 したい」の肯定度 は女子 の方 が高 い。

(3)学 年 (初 等学校 0中 学校・ 高等学校)の 特性


日本文化 へ の接触 は、学年 が上がるに従 って総数 (「 ほぼ毎 日」
「 1週 間 に数回」「 半月 に数回」
「 1ケ に
月 数回」 ケ
「 数 月 に数回」接 している者 の合計)は 増 え、頻度 (「 ほぼ毎 日」
「 1週 間 に数回」
の合計)は 減 る。 日本 の漫画 に対す る印象 は、 プラスイメージもマ イナス イメージ も
学年 が上
がるに従 って肯定 が増 えている。 日本 や日本人 に対す る考 えは、 「 一 般 に国民 の考 え方 が韓国
42 馬 居 政 幸・ 曹 永 達 0夫 伯・ 関 根 英 行・ 宋 在 鴻・ ヂ 汝 晩・ 三 澤 茂 子

「 韓国 は将来 日本 と対等 になる」とい うよ うな 自国 と関連す る項 目において は、学年


人 と同 じ」
が上がるに従 って、 日本 にとってプラスイメージはよ り否定的、 マイナ スイメージはよ り肯定
「 日本 に旅行 に
的 になる。学年 が高 い方 が 日本 に敵対感 を感 じてい る傾向が見 られ る。 だが、
」 日本人 と友達 にな りたい」とい うような行動 に関す る項 目は、学年 が上 が るに従 っ
行 きたい「
て肯定 が増 えてい る。

した相互理解 の可能性
)文 化 を通

“ 日本 の大衆歌謡 や雑誌・ 写真集 や衛星放送 に接 して い るのは全体 としてそれぞ43割 程度
ある。 また、漫画 や映画 は学年 が低 い方 が接 してい るのは少 な く、 ゲームは女子 の接触者 が少
ない。 しか し、接触 して いない者 もそれぞれの文化 に対す る印象 には回答 して いる。すなわち、
といえ
実際 に接 して いない、 もしくはよく知 らない ものに対 して も判断 を し、 しか もどちらか
ばマイナスイメージを持 っている。逆 に、漫画 やゲームなど、接触度 が高 い文化 に対 して は、
プラスイメージが強 い。以上 のことか ら、実際 に接 したものに関 しては自分 の考 えで評価 して
い るが、接 していない ものについては韓国社会で一般 にいわれてい る日本 に対す るイメージに
よ って評価 して い るものと思われる。
メー ジはど
今後、 日本文化が開放 され、自由に接 し、楽 しめるようになれば日本 に対す るイ
の ように変わ ってい くのだろうか。現 に、 日本 で流行 して いるものが韓国で も同 じように流行
の を
して い るところを見 ると、若者達 は知 らず知 らず の うちに、文化 を通 して相互理解 土台 築
いているのではないだ ろうか。

3)調 査結果 の概要


(1)韓 国大衆文化接触頻度

図 1 韓国大衆文化接触頻度


大衆歌目 ゲーム
И ほぼ毎日

ン 櫛
田 1週 間に 強 ロ



日 早 月に 餞 ロ
ロ 1ケ 月に 40鵬
国 螢ヶ月に'ロ,ロ
ロ 摯し■ ■ヽない il盲 "
口 ,回 書 !鰺

‖ F
撻 誌・ 写 真 集 衝星放送 インターネットを通じた

22①

iI l峰
①漫画 .
全体 として、 「 ほぼ毎 日」から 「数 ケ月 に数回」も含 めて(以 下 〔 接触総数〕 とす る)92.1%が 漫
画 に接 している。加 えて、男女 ともに1位 は 「 1週 間 に数回」(男 子30.7%,女 子27.7%)。 2位 は男子
「 ほぼ毎 日」(28.4%)、 女子が
が 「数 ケ月 に数回」(24。 4%)で ある。若干男子 の方 が女子 よ り 〔 頻
の が 発刊 され
度〕(「 ほぼ毎 日」と「 1週 間 に数回」の合計 :以 下同)が 高 い。 これは、女子 漫画 最近
た ことと、月刊誌 であることが原因であると思われる。
-41.1%)は 減
学年別】では、学年 が上がるに従 って 〔
【 頻度〕(初 -65.0%、 中 -50.1%、 高
韓国 における日本大衆文化 の調査研究(1) 43

接触総数〕 (初 -91.1%、 中 -92.2%、 高 -93.1%)は 増 えて い る。 【


るが、 〔 性学年別】 に見 て
みると、初等男子 は1位 が
「 ほぼ毎 日」(39。 2%)、 2位 が「 1週 間 に数回」(28.3%)で 一 番頻繁 に漫画
に接 してい る。初等女子 もわ りと頻繁 だが、 「 ほぼ毎 日」(26.8%)よ り「 1週 間 に数回」(35.2%)で
ある。中学男子 も「 ほぼ毎 日」(27.0%)よ りは
「 1週 間 に数回」(33.8%)で ある。高校男子 にな る と
「 ほぼ毎 日」(18.1%)は ぐっと減 り、
「 1週 間 に数回」(30.3%)、 「 数 ケ月 に数回」(19.6%)と な る。
だが 〔接触総数〕 は95.8%で 、性学年別 の中では一番多 い。中学女子 と高校女子 は高校女子 の
方 がよ り 〔
頻度〕 (中 女39.3%、 高女 34.0%)が 低 いが ほぼ同 じ傾 向で、
「 数 ケ月 に数 回」(中 女
29.6%,高 女 28.6%)が 一番多 い。 【
成績】 による変化 はほとんどない。
地域学年別】 では、初等学校 はソウル と大田が同 じ傾向で
【 「 ほぼ毎 日」(ソ ウル52.0%,大 田4
0。 9%、 光州21.1%、 釜 山18.7%)が 多 く、光州 と釜 山 は
「 1週 間 に数 回」(ソ ウル22.8%、 大 田25.5
%、 光州47.4%、 釜 山31.1%)が 多 い。中学校 は ソウルで
「 ほぼ毎 日」(ソ ウル31.1%、 大田20,7%、
光州 19.6%、 釜 山18.6%)が やや多 い。高等学校 もソウルで「 ほぼ毎 日」(ソ ウル22.2%、 大 田14.9
%、 光州5.5%、 釜 山10.5%)接 す る子 がやや多 い。全体的 にソウル は 〔頻度〕が高 い。

②映画 (ア ニメ)
全体 として、 〔 接触総数〕 は、92.1%で ある。 【 性別】 では、女子 の方 が 〔 頻度〕 (男 子 34.3
%、 女子28.2%)は やや低 いが、男女 ほぼ同 じ傾向で、 「 1週 間 に数回」(男 子24.3%、 女子22.3%)、
ケ に
「 数 月 数回」(男 子21.0%、 女子24.0%)が 多 く、
「 ほぼ毎 日」(男 子 10.0%、 女子 9%)は 少 な
5。

い。
学年別】 では「
【 、 ほぼ毎 日」(初 等学校8.9%,中 学校8.9%,高 等学校 6.4%)は 少 ない。だが学年
が上がるに従 って 〔頻度〕 (初 -35.8%、 中 -31.4%、 高 -26.9%)が 減 り、 〔
接触総数〕 (初 ―
86.8%、 中 -93.5%、 高 -95.8%)が 増える点 は漫画 と同 じである。【性学年別】 に見 ると、 どの
学年 も 〔
頻度〕 (初 男38.9%、 初女32.0%、 中男32.4%、 中女30。 3%、 高男31.0%、 高女 22.9%)は
男子 の方が高 い。
【成績別】 では、 「 1週 間 に数回」(上 位 18。 7%、 中下26.6%)、 「 数 ケ月 に数回」(上 位 26.5%、 中
下 17.5%)と いったよ うに、上位 の子 の方 がやや頻度 が少 なめの傾 向 にある。漫画 と違 って成
績 による変化 があるの は、漫画 は自分 で接す る時間を選択で きるが、 テ レビアニメは時間 に制
約 されて しま うか らだと思われる。

③大衆歌謡
全体 として、 〔 接触総数〕 は82.2%で ある。 〔接触総数〕 は漫画 よ り少 ないが、「 ほぼ毎 日」
(40.8%)、 「 1週 間 に数回」(22.7%)と 〔
頻度〕 は高 い。 【
性別】 では、男女 ともに「 ほぼ毎 日」(男
子35.0%、 女子47.0%)が 一番多 い。 〔 頻度〕 (男 子58.8%、 女子68.5%)は 女子 の方 が高 く、 〔
接触
総数〕 (男 子86.9%、 女子91。 7%)も 女子 の方がやや多 い。
学年別】 では、学年 が上がるに従 って 〔
【 接触総数〕 (初 -82.3%、 中 -91.2%、 高 -95。 2%)
が増 え、 〔
頻度〕 (初 -45。 1%、 中 -67.7%、 高 -77.7%)も 高 くな って い る。 【 性学年別 】 で見
ると、初等男子以外 は 「 ほぼ 毎 日」(初 男 16.9%、 初女 25.5%、 中男40.3%、 中女54.0%、 高男 49。 1
%、 高女60.1%)が 一番多 く、 また女子 の方 が高 い。
地域学年別】 では、
【 「 ほぼ毎 日」(初 ―ソウル24.8%・ 大 田22.1%。 光州 16.5%・ 釜 山 19。 7%
/高 ―ソウル65.2%・ 大 田49.8%・ 光州52.0%・ 釜 山51.9%)が ソウルの初等学校 と高校 で他地
44 馬 居 政 幸・ 曹 永 達・ 夫 伯・ 関 根 英 行・ 宋 在 鴻・ ヂ 汝 晩
0三 澤 茂 子

域 よ り高 い。

④ ゲーム
全体 として、〔 接触総数〕 は85.3%で 、男女 の差 が大 きい。男子 9割 (90。 9%)、 女子 8割 (79。 2
頻度〕 (男 子56.0%、 女子26.5%)は 女子 が低 い。だが女子 も
%)が 接 してい るが、 〔 「 数 ケ月 に数
回」では28.2%が 接 してお り、今後 ゲーム文化 が女子 に広 がる可能性 もあ る。
学年別】 では、〔
【 頻度〕 (初 -43.1%、 中 -46.3%、 高 -35。 9%)は 中学校 が高 く、 〔
接触総
数〕 (初 -80。 9%、 中 -85。 7%、 高 -89。 1%)は 高等学校 が多 い。 【 性学年別】 に見 ると、初等学
「 1週 間 に数回」(男 子28.8%、 女子23.2%)が 男女 とも一番多 いが、
校 では 「 ほぼ毎 日」は男子 24.8
%に 対 し女子7.7%と ならている。中学男子 では 「 ほぼ毎 日」(33.5%)、 「 1週 間 に数回」(31.2%)と
かな り頻繁 である。高校男子 も 「 ほぼ毎 日」(1814%)、 「 1週 間 に数回」(32.0%)と 比較的頻繁 に接
「 数 ケ月 に数回」(中 -30.1%、 高
-32.8%)が 一 番
してい る。 これに対 し中学女子 と高校女子 は
多 く、接 してはい るものの頻度 が低 いことがわかる。

⑤雑誌・ 写真集
全体 として、〔接触総数〕 は72.9%で ある。男女 とも 「 数 ケ月 に数回」(男 子31.3%、 女子25。 1%)
が一番多 いが、〔接触総数〕 (男 子68。 2%、 女子77.9%)も 〔 頻度〕 (男 子 11.1%、 女子 19.6%)も 女
子 の方 が高 い。 【 学年別】 では、他 の文化 と同 じように学年 が上 が るに従 って 〔 接触総 数〕

(初 -54.1%、 中 -77.2%、 高
-87.7%)が 増 え、初等学校 と中学校・ 高等学校 との差 が大 きい。
-6.6%、 高 -3.8%)が 中学校 でやや高 い。 【性学年 別】 で見 る
また 「 ほぼ毎 日」(初 -3.8%、 中
と、男女 と も学年 が上がるに従 って 〔 接触総数〕 (初 男49.6%、 初女40。 7%、 中男70。 7%、 中女 8
3.9%、 高男85.6%、 高女89。 2%)は 増 えて い る。 〔 頻度〕 (初 男 10.0%、 初女 15.3%、 中男 10.0%、
の ファッシ ョン雑誌
中女26.9%、 高男13.4%、 高女 17.0%)は 中学女子 が高 い。女子 中高生向け
が多 いためだと思 われる。

⑥衛星放送
接触総数〕 は68.8%で ある。男女 とも 〔
全体 として、 〔 接触総 数〕 (男 子 69.4%、 女子 68。 1%)
はほぼ同 じだが、〔 頻度〕 (男 子37.8%、 女子30.8%)は 男子 の方 がやや高 い。
-72.0%)
学年別】 では、学年 が上がるに従 って 〔
【 接触総数〕 (初・ 66.2%、 中 -68.1%、 高
は増 えてい る。 【 性学年別】 で見 ると、 「 ほぼ毎 日」(初 男17.9%、 初女9.6%、 中男 19。 4%、 中女
18.0%、 高男 18.6%、 高女 19.7%)、 「 1週 間 に数回」(初 男 19.0%、 初女 20.2%、 中男 19.4%、 中女 1

2.1%、 高男 19。 1%、 高女 12.8%)と どの学年 も比較的頻繁 に接 して る。


⑦ イ ンターネッ トを通 した韓国大衆文化


ン ー トの普
全体 として、 〔 接触総数〕 は26.4%と 少 な く、男女 の差 もほとんどない。 イ タ ネッ
-20.1%、 高
及率 自体 が低 いのだと思 われる。 【 学年別】 では、〔 接触総 数〕 (初 -35。 1%、 中
-5.4%)も 初等学 校 が高
-23.7%)は 初等学校 が一番多 く、 〔頻度〕 (初 -14.9%、 中 -6.0%、 高

い。 これは授業 などで扱 われて い るためだと墨 われる。性学年別 による差 はほとんどな 。
韓国 における日本大衆文化の調査研究(1)

(2)日 本 に 関連 す る も の の 接触頻度

図 2 日本 に関連 す る も のの 接触 頻 度

日本の映画

m鯰
日本の大衆歌鶴 日本のゲーム

日本の撻誌 。
写真集
"BttL

日本 の 薔 星 放 送
SL
インターネットを顕した



.::(〔 [1 T化
田 ざ

① 日本 の翻訳漫画
韓国 の漫画 の 〔接触総数〕 は92.1%で
`ξ あ ったの に対 し、 日本 の翻訳漫画 の 〔 接触総数 〕 は
78.4%と やや低 いが、約8割 が接 して いる。 【性別】 では、〔 接触総数〕 (男 子 81.1%、 女子 75.6
%)は 男子 の方 が多 く、〔
頻度〕 (男 子40.1%、 女子29.4%)も 男子 の方 が高 い。男子 は
「 1週 間 に
数回」(24.5%)が一番多 いが、女子 は 「数 ケ月 に数回」(24.5%)が 一番多 い。

【学年別】 では、学年 が上がるに従 って 〔 接触総数〕 (初 -68.1%、 中 -79。 9%、 高 -87.1%)
が増 えている。 【 性学年別】 に見 ると、初等学校 は 〔 接触総数〕 (男 子 70.6%、 女子 65.3%)は
よ の
女子 り男子 方 多 く、 が 「 ほぼ毎 日」(男 子 16.5%、 女子9.6%)も 男子 の方 が多 いが、 「 1週 間 に
数回」(男 子 21.3%、 女子23.2%)、 「 数 ケ月 に数回」(男 子 14。 8%、 女子 14.8%)は 男女 ほぼ同 じで
ある。中学・ 高校 の男子 は 「 1週 間 に数回」(中 -26.4%、 高 -26.1%)が 一番高 いの に対 し、女子
「 数 ケ月 に数回」(中 -25.5%、 高 -32.3%)が 一番高 い。 これは韓国 の漫画 と同 じ傾向 である。

また高校男子 の 〔 接触総数〕 は91.3%で 、韓国 の漫画 の 〔 接触総数〕 とたい して変わ りがない。
の へ
初等学校 場合、韓国 の漫画 の接触 は非常 に高 い。 そのことか ら考 えると、日本 の漫画 と自
覚 しないで読 んで いる可能性 が考 え られる。雑誌・ 単行本 と区別 して いないが、雑誌であれば
日本 の漫画 が載 って いる。単行本 も日本 の漫画 と理解 で きるかわか らない。実際 は もっと多 く
が 日本 の翻訳漫画 に触 れていると思われる。
地域学年別】 では、 どの学年 も
【 「 ほぼ毎 日」(初 ―ソウル17.3%、 大 田13.0%、 光州 12.4%、
釜 山10.4%、 中 ―ソウル22.3%、 大田11.8%、 光州 12.6%、 釜 山10.3%、 高 ‐ソウル21.7%、 大田
8.5%、 光州4.5%、 釜 山6.7%)は ソウルが一番多 い。

② 日本 の映画 (ア ニメ)
韓国 の映画 の 〔 接触総数〕 は58。 1%
接触総数〕 は92.1%で あ ったのに対 し、 日本 の映画 の 〔
とやや低 めである。 【性別】 では の
、韓国 映画 と同 じく男子 の方 が 〔 接触総数〕 (男 子61.6%、
女子54.4%)は 高 い。 だが 〔
頻度〕 (男 子 16.6%、 女子14.3%)は ほぼ同 じであ る。
学年別】 では、学年 が上がるに従 って 〔
【 接触総数〕 (初 -50.3%、 中 -58.4%、 高 -65.6%)
が増 えて い る点 は韓 国 と同 じである。 〔頻度〕 (初 -14.4%、 中 -19.7%、 高 -12.5%)は 中学校
が一番高 い。 だが、韓国 の映画では初等学校 は35.8%で 一番高 か ったことを考 えると、 日 の

映画 を日本 の ものだと認識 せず に見 てい る可能性 があるため、実際 は韓国 の映画 と同 じよ うに
初等学校 の頻度が高 くな るのではないだろうか。 【 性学年別】 で見 ると、初等学校 は 〔 接触総
46 馬 居 政 幸・ 曹 永 達・ 夫 伯・ 関 根 英 行・ 宋 在 鴻・ ア 汝 晩・ 三 澤 茂 子

頻度〕 (男 子 16.0%、 女子 12.6%)も 男子 の方 が高 い。 中学校


数〕 (男 子53.3%、 女子46。 7%)も 〔
では 〔 接触総数〕 (男 子58.9%、 女子57.8%)も 〔 頻度〕 (男 子19。 6%、 女子 19。 9%)も 男女 ほぼ同
じである。高等学校 の 〔 接触総数〕 (男 子73.2%、 女子 58.2%)は 男子 の方 が多 く、男女 の差 が
他学年 よ り大 きい。
【地域学年別】 では、 ソウルの 〔 頻度〕 (初 ―ソウル18.3%、 大 田13.0%、 光州 11.4%、 釜 山1
5.0%、 中 ―ソウル25。 7%、 大田19.7%、 光州 15.1%、 釜山20.1%、 高 ソウル20。 2%t大 田 12.0

%、 光州8.0%、 釜山10.0%)が 他地域 に比 べて高 い。

③ 日本 の大衆歌謡
韓国 の大衆歌謡 の 〔接触総数〕が89.2%に 対 し、日本 の大衆歌謡 の 〔 接触総数〕 は29.0%と
かな り少 ない。 これは日本 の大衆歌謡 が漫画 と違 って厳 しく禁止 されており、接す る機会 が少
ないためだと思われる。 【 性別】 では、〔 接触総数〕(男 子 31.2%、 女子 26.7%)も 〔
頻度〕 (男
子8.2%、 女子5.0%)も やや男子 の方 が高 い。
接触総数〕 (初 -23,2%、 中 -26.1%、 高
-37.4%)は 学年 が上が るに従 っ
【学年別】 では、〔
て増 えており、韓国歌謡 と同 じ傾向 にある。 〔 頻度〕 (初 -5。 6%、 中 -7.0%、 高 -7.3%)は ほ
ぼ同 じである。 【 性学年別】で見 ると、初等学校 と高等学校 は 〔 接触総数〕 (初 男25。 7%、 初女
頻度〕 (初 男7.9%、 初女 3.0%、 高男9。 9%、 高女 4.7%)も
20.2%、 高男43.7%、 高女31.3%)も 〔
男子 の方 が高 く、韓国歌謡 とは違 った傾向 にある。中学校 では 〔 接触総数〕 (男 子24.1%、 女子
頻度〕 (男 子6.8%、 女子7.3%)は ほぼ同 じである。
28.3%)は 女子 の方 がやや多 いが、〔

④ 日本 のゲーム
韓 国 のゲームの 〔 接触総数〕が85.3%で あ るのに対 し、 日本 の ゲ ー ムの 〔 接触総数〕 は65。 7

%と やや少 ないが、 日本漫画 をのぞ く他 の文化 に比べて高 い数値 を示 してい る。 m朗 J】 では、


が日本のゲー
〔接触総数〕 (男 子80.1%、 女子50.4%)は 女子5割 に対 し、男子 は錯 1と 、とても多 く
ーム と同
ムに接 している。〔 頻度〕 (男 子43.7%、 女子 14.8%)も 男子 の方 が高 い。 これは韓国 ゲ
じである。
-72.7%)
【学年別】 では、学年 が上がるに従 って 〔 接触総数〕 (初 -56.0%、 中 -68.6%、 高
-28.0%)は 中学校 が一 番高 く、韓国 の ゲ ーム と
は増 え、〔 頻度〕 (初 -26.1%、 中 -35.3%、 高
同 じ傾向 にある。 【 性学年別】 に見 ると、 どの学年 も男子 の方 が 〔 接触総数〕 (初 男70。 1%、 初

女39.3%,中 男83.5%、 中女53.3%,高 男87.6%、 高女57.9%)も 〔頻度〕 (初 男 36.0%、 初女 14.5%,

中男53.2%、 中女17.0%,高 男43.2%、 高女 13.0%)も 高 い。

⑤ 日本 の雑誌・ 写真集
0写 真集 の 〔
韓国 の雑誌・ 写真集 の 〔 接触総数〕が72.9%で あるのに比べ、 日本 の雑誌 接触

総数〕 は27.5%と 少 な く、 日本 の大衆歌謡 と同 じくらいである。 【 性別】 で は、韓国 の雑誌 0

写真集 とは違 い 〔 接触総数〕 (男 子31.1%、 女子23.6%)も 〔 頻度〕 (男 子5.5%、 女子 3。 9%)も 男

子 の方 が高 い。
-40.8%)が 学年 が上が るに従 って
学年別】 では 〔
【 接触総数〕 (初 -17.5%、 中 -23.9%、 高
高 くなる点 は韓国 の雑誌・ 写真集 と同 じ傾向 にある。 【 性学年別】 に見 ると、韓国 の雑誌・ 写
真集 の 〔接触総数〕 は高校女子 (89。 2%)が 一番多 いのと違 い、最 も 〔 接触総 数〕 が多 いのは高
韓国 における日本大衆文化 の調査研究(1) 47

校男子 (50.4%)で ある。 これは日本 の雑誌・ 写真集 が大人 の男性向けの雑誌・ 写真集 だか らだ


と思われる。女子 が接す るのは専 らフ ァッシ ョン誌 であ り日本 の ものへの接触 は少 ないが、韓
国で出版 されて いるファッシ ョン誌 の内容 は日本 のフ ァッシ ョン誌 の内容 とほぼ同 じである。

⑥ 日本 の衛星放送
韓国 の衛星放送 の 〔 接触総数〕が68.8%で あるのに比 べ ると、 日本 の衛星放送 の 〔
接触総数〕
は35。 7%と 半分 ではあるが、約3割 が接 してい る。 【
性別】 で は、 〔接触総数〕 (男 子 37.7%、
頻度〕 (男 子 18.2%、 女子 12.2%)も 男子 の方 が高 く韓国 と同 じ傾向 にある。
女子33.6%)も

学年別】 では、 〔
【 接触総数〕 (初 -30。 1%、 中 -31.5%、 高 -45.2%)は 学年 が上 が るに従 っ
頻度〕 (初 -10.2%、 中 -15.5%、 高 -20.1%)も 増 えて いる。 だが これは、学年別接
て増 え、 〔
触頻度 に変化 のない韓国 の衛星放送 とは違 うた傾向である。 【
性学年別】 で見 ると、 〔
頻度〕
(初 男 12.1%、 初女7.9%、 中男 17.0%、 中女 14.0%、 高男25.8%、 高女 14.3%)は 高校男子 が一 番
高 い。

⑦ イ ンターネッ トを通 した 日本文化


イ ンターネ ットを通 した韓国 の大衆文化へ の 〔 接触総数〕が26.4%で あるのに対 し、イ ンター
ネットを通 した日本文化 へ の 〔 接触総数〕 は10.6%と さらに少 ない。 イ ンター ネ ッ トの普及率
自体 が低 いのだと思われる。傾向 は韓国 と同 じで、初等学校 の 〔
接触総数〕 (初 ,13.5%、 中 ―
7.4%、 高 -10.6%)が 一番多 い。

(3日 本 に関連するものの購買頻度

図3 日本 に関連するものの購買頻度


日本の日訳漫 画 日本の映画 日本の大衆歌昌 日本のゲーム 日本の撻誌・写真集


愚れ難 .ド 智 む
① 日本 の翻訳漫画
日本 の翻訳漫画の 〔
購買者総数〕(「 ほぼ毎 日」か ら 「数 ケ月 に数回」の合計 :以 下同)は 36.5%で
ある。 【 性別】では男子 の 〔
購買者総数〕〕 は45。 3%、 女子 は27.2%と 明 らかに男子の方が多い。
【学年別】では、学年 が上がるに従 って 〔購買者総数〕(初 -34.2%、 中 -34.5%、 高 -40。 7
%)は 高 くなる傾向にあるが、逆 に 〔
頻度〕(初 -11.5%、 中 -9.6%、 高 -8.4%)は 低 くなる。
性学年別】 で見 ると、 どの学年 も 〔
【 購買者総数〕(初 男42.2%、 初女 24.8%、 中男40.3%、 中
女28.5%、 高男53.3%、 高女28。 1%)も 、〔
頻度〕(初 男14.1%、 初女8.5%、 申男 10.8%、 中女8.4
%、高男11.4%、 高女5.4%)も 男子 の方が高 く、中で も 〔
購買者総数〕は高校男子 が、 〔
頻度〕
は初等男子が最 も高 い。

② 日本の映画 (ア ニメ)
日本の映画 (ア ニメ)の 〔
購買者総数〕は22.0%で ある。漫画 に比べればやや少 ないが、 日本
の子 ども達が韓国のビデオを持 っていないことを考 えると、決 して少 ない数ではないだろう。
48 馬 居 政 幸 0曹 永 達・ 夫 伯・ 関 根 英 行・ 宋 在 鴻・ ヂ 汝 晩・ 三 澤 茂 子

【性別】 では、 〔
購買者総数〕 (男 子26.7%、 女子 17.1%)も 、 〔 頻度〕 (男 子 5。 3%、 女子3.1%)も
やや男子 の方 が高 い。 【 学年別】 では、〔 購買者総数〕 (初 -26.8%、 中 -18.6%、 高 -20.5%)
頻度〕 (初 -5。 1%、 中 -3。 9%、 高 -3.5%)も 初等学校 が他 に比 べやや高 い。
も、 〔

③ 日本 の大衆歌謡
購買者総数〕 は14.4%と 数値上 は少 ない。漫画 や アニ メに関 して は翻訳
日本 の大衆歌謡 の 〔
されてい るものが一般 に許可 されて売 られてお り正式 に入手す ることがで きるが、日本 のテ ー
プや CDは 完全 に禁止 されて い る。 コ ピー したテープを路上店 で売 っているが数 が少 ない。 こ
うしたことを考 えると1割 以上 が買 ってい るとい うのは大 きい。
【性別】 では、やや男子 の 〔 購買者総数〕 (男 子16.8%、 女子 11.7%)が 多 い。 【性学年別】
で見 ると、 〔 購費者総数〕 (初 男 19。 5%、 初女 10。 7%、 中男 12.1%、 中女 11.2%、 高男 18.7%、 高
女 13.0%)は 初等男子 が多 い。韓国大衆歌謡 の接触状況 や、 日本 の翻訳漫画 の購買状 況 を考 え
ると、禁止 が無 くなれば 日本大衆歌謡 の購買者数 も増 える可能性 がある。

④ 日本 のゲーム
日本 のゲームの 〔 購買者総数〕 は34.4%と 漫画 とほぼ同 じであ る。購買頻度 は 「 数 ケ月 に数
回」(17.5%)が 一番高 い。 【性別】 では、接触頻度 と同 じよ うに 〔 購買者総数〕 (男 子 44.8%、
女子23.4%)も 、〔 学年別】 では、学年 が上
頻度〕 (男 子9.6%、 女子3.9%)も 男子 の方 が高 い。 【
がるに従 って 〔 頻度〕 (初 -9.9%、
購買者総数〕 (初 -40.9%、 中 -33.1%、 高29.4%)は 減 り、 〔
中 -7.2%、 高 -3.5%)も 低 くなる。

⑤ 日本 の雑誌・ 写真集
日本 の雑誌・ 写真集 の 〔 購買者総数〕 は13.4%で ある。接触頻度 と同 じように 〔 購買者総数〕
「数 ケ月 に数回」(男 子8.6%、 女子 6.3
(男 子 15.9%、 女子 10.5%)も 男子 の方 が多 い。購買頻度 は
-5.6%、 中 -6.4%、 高 -10。 3%)。
%)が 一番高 く、 【学年別】 で も同 じである(初

(囀 日本 の ものを先輩 0後 輩 から借 りる頻度

図4 日本 の ものを後輩・ 先輩 から借 りる頻度


日本の大衆歌目 日 本 のゲー ム 日本の織誌・写真集
日本の映画


日本の翻訳漫画

特黎 721[1:'1" 彎 む
① 日本 の翻訳漫画
全体として、日本の翻訳漫画の 〔 購買者総数〕が36.5%で あるのに対 し、〔 借用総数〕(「 ほぼ
毎日」 「数ケ月に数回」の合計:以 下同)は 47.2%と 買うよりも借りる方が多いことがわかる。
から
【性別】では、〔 頻度〕(男 子18.1%、 女子12.2%)も
借用総数〕(男 子52.0%、 女子42.0%)も 、〔
男子 の方 が 高 い。 【学 年 別】 で は、学年 が上 が るに従 って 〔 借 用総数〕 (初 -32.3%、 中 ―
頻度〕 (初 -11.0%、 中 -17.9%、 高
-16.8%)は 初 等学 校
49.1%、 高 -60.1%)は 増 えて い る。 〔
がやや低 い。 【性学年別】 に見 ると、 どの学年 も 〔 借用総数〕 (初 男36.6%、 初女 27.0%、 中男
韓国 にお け る日本大衆文化 の調査研究 (1) 49

52.1%、 中女 46.0%、 高男68.2%、 高女 52.0%)も 、〔


頻度〕 (初 男 13.5%、 初女8.2%、 中男 19.1%、
中女 16.6%、 高男22.1,高 女 11.6%)も 男子 の方 が高 いが、 「 数 ケ月 に数回」が高 い
「 1週 間 に数回」
傾向 は男女同 じである。

② 日本 の映画 (ア ニメ)
全体 として、 日本 の映画 の 〔
購買者総数〕が22.0%で あ るのに対 し、 〔 借用総数〕 は25.8%と

やや多 。 【性別】 では、 〔借用総数〕 (男 子31.4%、 女子 19。 9%)も 、 〔
頻度〕 (男 子 5。 9%、 女子
2.9%)も 男子 の方 が高 い。 【
学年別】 では、〔
借用総数〕 は高等学校 (31.7%)が 一 番高 く、初等
学校 (22.5%)と 中学校 (22.9%)は ほぼ同 じである。 〔
頻度〕 は初等学校 (5。 1%)と 中学校 (5。 1%)
が同 じで、高等学校 (3.3%)が 低 い。 【 性学年別】 に見 ると、男女 どの学年 も 「 数 ケ月 に数回」
(初 男9。 3%、 初女7.7%、 中男 11.3%、 中女 10.2%、 高男 24.6%、 高女 13.8%)が 一番高 く、頻繁 に
貸 し借 りは していない ことがゎかる。

③ 日本 の大衆歌謡
全体 と して、 日本 の大衆歌謡 の 〔
購買者総 数〕 が14.4%で あるの に対 し、 〔 借用総数〕 は
16.0%と たい して変わ らない。 【
性別】 では、 〔
借用総数〕 (男 子 18.3%、 女子 13.4%)も 、順
(男 子3.7%、 女子 1.6%)も 男子 の方がやや高 い。 【
学年別】 では、〔 頻度〕 (初 -2.2%、 中 -2.8
%、 高 -3.0%)は ほぼ同 じだが、 〔 借用総数〕が初等学校 12.7%、 中学校 12.1%に 対 し高等学校 2
2.7%と やや多 い。 【 性学年別】で見 ると、高校男子 の 〔 借用総数〕が28.8%と 、他 と比 べ 10∼

20ポ イ トほど多 い。

④ 日本 のゲ ーム
全体 として、日本 のゲ ームの 〔 購買者総数〕が34.4%で あるのに対 し、 〔 借用総数〕 は35.0%
とほぼ同 じである。 〔 借用総数〕は漫画 に次 いで多 い。 【性別】 で は、 〔 借用総数〕 は男子 が
48.7%に 対 し、女子 は20.5%と 少 な く、 〔
接触総数〕を反映 している。 〔 頻度〕 も男子 12.1%に 対
し、女子4.9%で 男子 の方 が高 い。 【 学年別】 では、〔 借用総数〕 (初 -35。 7%、 中 -34.6%、 高
-34.6%)は ほぼ同 じだが、〔 頻度〕 (初 -11.2%、 中 -9.3%、 高 -5。 7%)は 学年 が上が るに従 っ
て低 くな る。 【性学年別】 で見 ると、 どの学年 も男女 の差 がはっきりしている

⑤ 日本 の雑誌・ 写真集
全体 として 日本の雑誌・ 写真集 の 〔
購買者総数〕 が13.4%で あるのに対 し、 〔 借用総数〕 は
14.8%と ほぼ同 じである。 【
性別】では、〔借用総数〕が女子 (10。 7%)よ り男子 (18.6%)の 方 が
多 く、〔 接触総数〕や 〔 購買者総数〕と同 じである。 【 学年別】では、学年 が上がるに従 って
〔借用総数〕が増えている(初 -10.2%、 中 -12.1%、 高 -21.8%)。 【性学年別】で見ると、 〔 借

用総数〕 中学校 (男 子12.3%、 女子11.8%)で は男女 ほぼ同 じだが、初等学校 (男 子 13.5%、 女
子6.3%)と 高等学校 (男 子30.0%、 女子13.8%)で 男女 の差が大きい。
50 馬 居 政 幸・ 曹 永 達・ 夫 伯・ 関 根 英 行 0宋 在 鴻 0ヂ 汝 晩・ 三 澤 茂 子

(0日 本 に関連す るものへ の接触状況


① 日本 の翻訳漫画


図5 日本 の翻訳漫画

]菫





一一な
淑物田日口国ロロ
¨

友連 に借りた 漫口 雑誌 を
¨¨ 単 行本 で臓む 賃 本 屋 で餞 む

彗 田
¨


“ 出
l


二 漫 晟昌晶混 を ―
弓群 署語Fで 果
賃E奮轟む 申 弓轟 「 =岬


鱒 m態告 “
鎌 鉗 鞣 郷畿 ,


全体 として、漫画雑誌 や単行本 は自分 で買 う(雑 誌25。 1%、 単行本24.5%)よ りは友達 や先輩
い これ は、韓国 で
後輩 に借 りた り(雑 誌39.5%、 単行本40。 3%)、 貸本屋で借 りて読 む方 が多 。

は漫画 は書店 と一部 の コンビニエンスス トアに しか置 いてお らず、 日本 のよ うに駅 売店 や身
が1冊3000
近 な販売店 にはないとい うことと、漫画雑誌 (週 刊誌)が 1冊 1500W(約 150円 )、 単行本
W(約 300円 )に 比 べ、貸本屋では1冊 1日 500W(約 50円 )で 借 りられるとい うことが原因 で ある と

思 われる。 ちなみに1週 間 のお小遣 いの平均 は、初等学校 と中学校 が5000W未 満、高 等学校
が く、
5000W∼ 10000Wと いったところである。貸本屋 では単行本 よ り漫画雑誌 を借 りる方 多
は に ち帰 って読 む (雑
貸本屋 で借 りた漫画 は貸本屋で読 む(雑 誌38.6%、 単行本35.6%)よ り 家 持
誌48。 9%、 単行本47.7%)方 が多 い。 また「漫画雑誌・ 単行本 を何人 かで読 む」(39.5%)、 「「 日本
の コ ミュ
の翻訳漫画 について他 の人 と話す」(42.2%)と いつたよ うに、 日本 の翻訳漫画 が人 と
ニケーションの きっか けや手段 とな っている。
性別】 で は、〔 総数〕 (「 ほぼ毎 日」か ら「 数 ケ月 に数回」の合計 :以 下同)も 〔 頻度〕 も女子 よ

り男子 の方 が高 い。 自分 で買 って読 んだ り、友達 に借 りて読 む
のは男女 とも 「 数 ケ月 に数回」が
一番高 いが、貸本屋で借 りて読 むの は女子 が 「数 ケ月 に数回」が一番高 いのに対 し、男子 は 「 1週
の いだ と思 われ る。 【学年 別】 で
間 に数回」が一番高 い。(2)で 述 べ たように週刊誌 と月刊誌 違
-29。 9%、 中 -21.7%、 高 -23.4%)と「 自分 で
は、 〔 総数〕 が「 自分 で買 った漫画雑誌 で読 ●」(初
-21.8%、 高 -25。 1%)は 初等学校 が一 番高 いが、他 は学
買 った単行本 で読 む」(初 -26.3%、 中
-8.5%、 中 -3.6%、
年 が上がるに従 って増 える。 〔 頻度〕 も「 自分 で買 った漫画雑誌 で読 む」(初
-64%、 中 -3.6%、 高 -3.0%)は 初等学 校 が一
高 -3.2%)と「 自分で買 った単行本 で読 む」(初
が高 い。 【 性学年 別
番高 いが、他 は中学校 0高 等学校 が高 く、特 に漫画雑誌 に関 して 中学校
ll・

】 に見 ると、自分 で買 って読 む以外 は全 て高校男子


の 〔 総数〕が非常 に高 い。 日本 の翻訳漫画
総数〕も 〔
を何人かを読んだり、それについて話したりするのは女子より男子の方が 〔 頻度〕
も高 く、学年 が上 が るに従 って増 える。
韓国 における日本大衆文化 の調査研究(1)

② 日本 の翻訳映画 (ア ニメ)

図6 日本 の翻訳映画 (ア ニメ)


げ習瞥
呂 る
F望 覧
友 連に倍りて見る 友逮 の家 で 見る ビデオ店 で見る

渉 ひ な
25 :2■

"魏「
口 ほぼ毎 日

:郡
¨警

1人 で見 る 何 人かで見る 日本の映画について

楊俯︼
人と話す

mト

全体 として、 「 友達 や先輩・ 後輩 に借 りて見 る」(18.8%)や「 ビデオ店 で借 りて 自分 や友達 の


家で見 る」(17.2%)よ りは、
「 自分 の家 のテ レビ放送 で見 る」(60.0%)や「 有線放送 で見 る」00.3%)
方 が多 く、漫画 と違 って借 りる方 が少 ない。 レンタル ビデオの料金 は、店 によって違 うが、大
体1本3泊 4日 で1000W(約 100円 )く らいである。 また
「 一人で見 る」(29.6%)よ り
「 何人 かで見 る」
(35。 1%)方 が多 く、
「 日本 の映画 について他 の人 と話す」(28.9%)な ど漫画 と同 じく人 との コ ミュ
ニケーシ ョンの きっか けや手段 となっている。
性別】 で は、 〔
【 総数〕 はどれ も男子 の方 がやや多 いが、
「 自分 の家 の テ レビ放送 で見 る」
〔頻度〕 (男 子30.2%、 女子29。 9%)と「 何人 かで見 る」 〔 頻度〕 (男 子6.7%、 女子6`7%)は 男女 ほぼ
同 じである。 【 学年別】 では、 「 自分 の家 のテ レビ放送 で見 る」 〔 総数〕 (初 -61.4%、 中 -55。 9
%、 高 -62.6%)は 中学校 がやや少 な く、 〔 頻度〕 (初 -32.7%、 中 -32.0%、 高 -25.6%)は 初等
学校 と中学校 が高 い。 「 有線放送 で見 る」 〔 総数〕 (初 -38。 9%、 中 -40.4%、 高 -41.7%)は 学年
が上がるに従 って増 えているが、 〔 頻度〕 (初 -16.1%、 中 -21.2%、 高 -14.6%)は 中学校 が一
番高 い。 【性学年別】 で見 ると、漫画 と同 じくどの項 目も高校男子 の 〔 総数〕 が多 い。 「 一人
で見 る」は、女子 は学年 が上がるに従 って減 る傾向 にあるが (〔 総数〕初 -22.4%、 中 -21.2%、
高 -19.4%)、 男子 は学年 が上がるに従 って増 える傾向にある(〔 総数〕初 -32.2%、 中 -34.0%、
高 -46.9%)。 「 何人かで見 る」の は、男女 とも高等学校 で高 くなっている(〔 総数〕初男 35.0%、
初女30.9%、 中男30.1%、 中女30.1%、 高男47.9%、 高女35。 7%)。 「 日本 の映画 につ いて人 と話
す」の は、男女 とも学年 が上がるに従 って増 えてお り、特 に高校男子 が高 い数値 を示 して い る
(〔 総数〕初男26.4%、 初女 20.5%、 中男28.6%、 中女25.0%、 高男44.2%、 高女27.9%)。

③ 日本 の未翻訳映画 (ア ニメ)

図7 日本の未翻訳映画 (ア ニメ)

未日Rの 日本の映百 El LrLrl


よ違な日に口吹 ユ住

一 人で見た

全 体 と して、 日本 の未翻訳 の映画 を見 た ことが ある子 は翻訳映画 に比 べ た らそれ ほど多 くは


52 馬 居 政 幸 0曹 永 達・ 夫 伯・ 関 根 英 行・ 宋 在 鴻 0ヂ 汝 晩・ 三 澤 茂 子

「 ビデオ店 で借 りて 自宅 や友達 の家 で見 たことがある」(15.3%)、 「友達 の家で見 た


ない。 だが、
ことがある」(14。 1%)、 「友達 や先輩・ 後輩 に借 りて見 たことがある」(13.6%)と 少 な くとも 1割
以上 は未翻訳す なわち日本語 の映画 に接 して いるのである。 また未翻訳映画 も 「一 人 で見 た こ
「 見 た ことにつ いて他 の
「 何人 かで見 たことがある」(24.8%)方 が多 く、
とがある」(20.0%)よ り
人 と話 した ことがある」(20.6%)と い うように人 との コ ミュニ ケーシ ョンの き つか けや手段 と
な っている。
【性別】 では、「 友達 や先輩 0後 輩 に借 りてみたことがある」(男 子 18。 7%、 女子8.3%)、 「 友
達 の家 で見 たことがある」(男 子20.1%、 女子7.8%)、 「 ビデオ店 で借 りて 自宅 や友達 の家 で見 た
ことがある」(男 子 19。 3%、 女子 11.1%)と いったよ うに接 して いるのは女子 よ り男子の方が多い。
また「一人 で見 たことがある」(男 子27.1%、 女子 12.4%)、 「何人 かで見 た ことがある」(男 子 28.5
%、 女子 20.8%)、 「 見 たことについて他 の人 と話 した ことがある」(男 子 25。 1%、 女子 15。 8%)と
男子 の方 が割 と積極的 に 日本 の文化 に接 してい ると思われ る。 【 学年別】 では、跛 達や先庫・
-20.6%)の は学年 が上がるに従 って
後輩 に借 りて見 たことがある」(初 -8.5%、 中 -11.5%、 高
-20.7%、 中 -13.1%、 高 -12.1%)の
増 えるが、 「 ビデオ店 で借 りて 自宅 や友達 の家 で見 る」(初
-15。 9%、 高 -24.6%)
は学年 が上がるに従 って減 る。 「一人 で見 た ことがある」(初 -19.2%、 中
-26.0%、 中 -19。 2%、 高 -28.9%)は 中学校 が一 番少 な い。
と「 何人 かで見 た ことがある」(初
【性学年別】で見 ると、 「 ビデオ店 で借 りて 自宅 や友達 の家 で見 た ことがある」(初 男 24.4%、
いが、他 は
初女 16.4%、 中男16.0%、 中女 10.2%、 高男17.1%、 高女7.1%)は 初等男 子 が一 番多
全 て高校男子が多 い。

④ 日本 の童謡 や大衆歌謡 の接触頻度

図8

日本 の童謡や大衆歌謡 の接触頻度
¨
響い

日本 の 物 を
輌二放送 を通 して見 る 発 つて いる店 で闘 く

慾 瞥
友連 の 日く ¨肛
友遠 に僣りて日 く

お 菩
=で

全体 として、(2で 触 れたとお り日本 の大衆歌謡 へ の 〔 接触総数〕 は29.0%だ が、接触 ルー ト



を細 か く聞 いてい くと、 「衛星放送 を通 して見 る」(31.3%)と いったよ うに もっと多 く 子 が 日
本 の大衆歌謡 に触 れて いる可能性 があることがわかる。他 には 「 ラジオで聞 く (17.5%)、 「友達 .」

ープ
に借 りて聞 く」(14.2%)、 「 日本 の本 や CDを 売 っている店 で聞 く」(13.8%)、 「路 上店 で テ
を買 って聞 く」(11.2%)な ど、入手 が困難 なこともあ って(Q2、 Q3参 照)買 って聞 く
ことは少
いない。一 番接 して
ない。 〔 頻度〕 はどれ も 「 数 ケ月 に数回」が高 く、 それ ほど頻繁 には接 して
いる「 衛星放送 を通 して見 る」で、 「数 ケ月 に数回」(11.3%)、 「 1週 間 に数回」(7.2%)、「 1ケ 月 に数
回」(4.5%)、 「 ほぼ毎 日」(4。 4%)と いった具合である。 「 日本 の童謡 や大衆歌謡 につ いて人 と話
す」(18.6%)の は他 の文化 に比 べやや少 ない。
韓国 にお け る日本大衆文化 の調査研究 (1) 53

【性別】 では、 どの接触 ルー トにおいて も男子 の方 が 〔総数〕 も 〔 頻度〕 もやや高 い傾 向 に


学年別】 では、
ある。 【 「衛星放送を通 して見 る」(初 -26.2%、 中 -29.9%、 高 -37.6%)、 「友
達 に借 りて聞 く」(初 -9.6%、 中 -11.0%、 高 -21.7%)の は学年 が上がるに従 って 〔 総数〕 は増
える。「 ラジオで聞 く」(初 -20,0%、 中 -16.7%、 高 -15。 7%)の は学年 が上がるに従 って 〔
。 総数〕
は減 る。 また、 「 日本 の童謡や大衆歌謡 について人 と話す」(初 男 13。 9%、 初女 12.3%、 中男 15。 2
%、 中女 18.5%、 高男26.3%、 高女 24.9%)の は学年 が上がるに従 って 〔
総数〕 が増 え る。初等
学校・ 高等学校 ではやや男子 の方 が高 いが中学校 は女子 の方 が高 い。女子中高生向けの韓国 の
フ ァッシ ョン誌 に 日本 の歌手 のことが取 り上げ られて いるものがあった。 こうしたことが話題
となる原因 の一 つか もしれない。

⑤ コ ンピュー ターやテ レビゲームの有無

図9 コンピューターやテ レビゲームの有無

13い
コンピューターゃテ レビゲーム の 有無
El L.rrL
薔口 害
ロロロ,レ ビゲーム●● 嗜
",tl・ぃる
ロホロ,レ ビツームntn● て

日本■シ ピ3-タ ー●膊つてLS●


口拿●外0"口 ■鋼 3-タ ー

全体 として、 「韓国製 の コ ンピュー ターを持 ってい る」(61.7%)が 一番多 く、 「 韓国製 の テ レビ


ゲ ーム機 を持 って いる」(38.8%)、 「 日本製 テ レビゲーム機 を持 っている」(21。 3%)、 「 日本以外
の外国製 の コ ンピュー ターを持 ってい る」(6.9%)の 順 で、 「 日本製 の コ ンピュー ターを持 って
いる」は2.9%し か いない。
【 「 韓国製 テ レビゲーム機 を持 ってい る」(男 子39.8%、 女子37.8%)、 「 日本製 テ
性別】 では、
レビゲーム機 を持 って いる」(男 子23.9%、 女子 18.5%)、 「 韓国製 コ ンピュー ターを持 って い る」
女子60.3%)と い うよ うに男子 の方 が所有者 の割合が高 い。 【
(男 子63.1%、 学年別】 で は、
「韓
国製 コンピュー ターを持 っている」(初 -63.0%,中 -61.0%、 高 -61.2%)は 学年 によってそれ ほ
ど変化 はないが、 「 韓国製 のテ レビゲーム機 を持 っている」(初 -52.4%、 中 -35。 8%、 高 -28.2
%)、 「 日本製 の テ レビゲ ーム機 を持 っている」(初 -24.0%、 中 -22.1%、 高 -17.9%)は 学年 が
上が るに従 って減 る。

⑥ テ レビゲームの利用頻度
全体 とtて 、
「 韓国製 テ レビゲームを一人 でする」(54.3%)、 「 日本製 テ レビゲームを一人 です
る」(31.7%)、 「 韓国製 テ レビゲームを何人 かです る」(48.6%)、 「 日本製 テ レビゲ ームを何人 か
です る」(28.9%)と いったよ うに何人 かでや るよ リー人 でや る方 が多 い。 これ はテ レビゲ ーム
の性格上 の問題 だと思われる。頻度 は 「数 ケ月 に数回」が一番高 く、それほど高 い頻度 で接 して
いない。 「 日本製ゲームをゲ ームセ ンターです る」(45.4%)、 「韓国製ゲームをゲームセ ンターで
する」(48.8%)と やや韓国製 の方 が多 いが、 日本製 と韓国製 の区別 はつ いて い るの だろ うか。
ゲームセ ンターでは韓国製ゲーム(14。 0%)よ り日本製ゲーム(16.5%)を す る 〔 頻度〕 の方 が高
い。
「 日本製 ゲームについて何人 かで話 をする」(32.8%)と い うのは、 たとえ一人でゲームをや っ
ていて も友達 と情報 を交換 しなが ら進 めてい ることのあ らわれだと思われる。 日本 の翻訳漫画
54 馬 居 政 幸・ 曹 永 達・ 夫 伯・ 関 根 英 行・ 宋 在 鴻・ ヂ 汝 晩・ 三 澤 茂 子

に次 いで高 い数値である。

図 10 テ レビゲームの利用頻度

本製テ ゲム を
腱口襲 ムを 日 本 襲 テレビ ゲ ーム を 口
韓製鷹ゲ を

『箋



2673 □ほぼ●ロ =ム

嘲「 :鮮 6態

碍 田 ト



ゲ螂 る ゲ』ズ響男 与る


=集


【性別】 では、韓国製 テ レビゲームに関 して 〔 総数〕 (1人 :男 子 57.3%、 女子 51.2%/何 人


か :男 子49.7%、 女子47.5%)は 男女 それほど差 はないが、 日本製 のテ レビゲ ームに関 して 〔 総
の が い
数〕 (1人 :男 子39。 9%、 女子23.1%/何 人か :男 子36.5%、 女子20。 7%)は 男子 方 多 。U頃[鋤
は韓国製 (1人 :男 子25。 4%、 女子 14.8%/何 人 か:男 子15。 4%、 女子9。 9%)日 本製 (1人 :男 子
17.9

の が い ゲームセ ンター
%、 女子7.5%/何 人 か :男 子 10.4%、 女子4.2%)の どちらと も男子 方 高 。

です るのは、韓国製 のゲーム(男 子61.2%、 女子35.6%)も 日本製 のゲー (男 子63.9%、 女子
25。

-32.0
7%)も 男子 が多 い。 【学年別】 では、 日本製 ゲームをす る 〔 総数〕 (1人 :初 -29.5%、 中
%、 高 -33.2%/何 人 か :初
-26.8%、 中 -28.3%、 高 -31.2%)は 学年 が上が るに従 って増 え る
-50.2%/何 人か
傾向 にある。韓国製 ゲームをす る 〔 総数〕 (1人 :初 -62.4%、 中 -50。 2%、 高 :

初 -58.7%、 中 -44.0%、 高 -42.9%)は 初等学校 が高 い。

⑦ CG(コ ンピュー ターゲーム)や イ ンターネットの利用頻度

図 1l CDや イ ンターネ ッ トの利用頻 度


製CGを 1人 でする 日本 腱 CCを :人 です る 颯CGを 何人かでする 日本製CCを 何人かでする i ig- r.'tbacatf 6 il
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全体 として、 「韓 国製 CGを 一人 です る」(46.3%)が 一番多 く、 「韓 国製 CGを 何 人 かです る」

(36.6%)、 「 日本製 CGを 一人 です る」(30.6%)、 「 日本製


CGを 何人 かです る」(25.1%)と 韓 国製

CGに 接す る方 が多 いが、少 な くとも3害 Jが 日本製 の CGに 接 してい る。「 イ ンタ ネッ トを通
いか らだ と思 われ る。
して CGを す る」(13.1%)子 が少 ないのはイ ンターネ ッ トの普及率 が低
ームに比 べ少 な いが、約 2割 の子
「 日本製 CGに ついて何人 かで話す」(19.5%)こ とは日本製 ゲ
にとつて コ ミュニケーシ ョンの きっか けや手段 とな っている。頻度 は、一人 す
で るの は 「数 ケ
(韓 国製 CG-12.9%、
月 に数回」(韓 国製 CG-13.0%、 日本製 CG-7.5%)と「 1週 間 数回」

日本製 CG-8.5%)が 高 い。何人 かです るのは 「数 ケ月 に数回」(韓 国製 CG-12.6%、 日本製 C


G-8.7%)が 高 い。
頻度〕男 子
「韓国製 CGを 一人 です る」(〔 総数〕男子 52.5%、 女子 39.6%、 〔
性別】では、

韓国 にお け る日本大衆文化 の調 査研究 (1)

29。 1%、 女子 13.5%)、 「 日本製 CGを 一人 です る」(〔 総数〕男子42.8%、 女子 17.5%/〔 頻度〕男


子20。 9%、 女子6.6%)と い うよ うに男子 の方 が 〔 総数〕 も 〔 頻度〕 も高 く、女子 は特 に 日本製
CGに あまり接 していない。 【学年別】 では、総数 は高等学校 が一番多 いが、頻度 は低 い。 日
本製 CGは 中学生 の 〔 頻度〕が高 い(一 人 で :初 -11.4%、 中 -18.6%、 高 -12.2%/何 人 か :初
-7.2%、 中 -7.9%、 高 -3.9%)。 そのため「 日本製 CGに ついて何人 かで話す」(初 -4.6%、 中
-9.0%、 高 -6.0%)の も中学校 の 〔 頻度〕が高 く、特 に中学男子 は15.2%と 高 い。

(6)日 本 に関連するものの印象

図 12 日本 に関連するものの印象
口 そう思う ● 分からない 口 思わない
日 少しそう思う 口 あ奮り思わなLヽ 口 摯口書

役に立つ 冒蓼
l毬 ュ
ぅBぶ彎E‰ぃ日:督 ]` いやら
しい 旨顔13思 う い日:言 ]ゞ
33塁聡 な
日本 の 口 R■ 日
日本 の 映 日
日本 の 大 費 ● B
日本のグーム
日本の B・ 写凛彙
日本のロニ触 選
インH,卜 上の
“ 日本文化

暴力的 懺 れヽ
冒顔翼:思 う目ζ 日:観ド 罪患惑 `
冒ふ
識B思 う日 確ゝし
,日 路彗
=書

※「 面白い」「 か っこいい」「 役 に立 つ」
「 いゃ らしい」
「暴力的」は初等学校・ 中学校・ 高等学
校 に答 えて もらってい るが、 「 罪悪感」は初等学校 には難 しいので、中学校 0高 等学校 に し
か答 えて もらっていない。
『 そ う思 う』
『 少 しそ う思 う』 を『 肯定派』、
『 あま り思わない』
『 思 わない』 を『 否定派』 と
す る。
① 日本 の翻訳漫画
全体 と して、 日本 の翻訳漫画 は約 5割 が
「 面 白 く」(48.9%)、 3割 が
「 か っこいい」(31.2%)と
肯定す る反面、6割 以上 が
「 いや らしい」(64.2%)、 7割 が
「 暴力的」(71.5%)で あるとい う印象 を
持 っている。 に つ
「 役 立 」(8.6%)と はほとん ど思 っていない。 「 罪悪感」は 2割 (21.6%)が 肯定 し
てい る。
【性別】 では、面 白い」(肯 定 :男 子51.6%、 女子45。 9%)、 「 か っこいい」(肯 定 :男 子35。 3%、
女子26.8%)、 「 暴力的」(肯 定 :男 子74.4%、 女子68.3%)は 女子 よ り男子 の方 が多 く、 「 いや らし
い」(肯 定 :男 子64.3%、 女子64.1%)は 男女 ともほぼ同 じである。 「罪悪感」は『 わか らない』 (男
子29。 2%,女 子32.0%)が 多いが、 「罪悪感」(肯 定 :男 子20.3%、 女子23.0%)は やや女子の方が多い。
【学年別】では、 「面白い」(肯 定 :初 -34.0%、 中 -48.5%、 高 -63.9%)、 「 か っこいい」(肯 定 :

初 -24.3%、 中 -31.7%、 高 -37.5%)、 「 いやらしい」(肯 定 :初 -46.2%、 中 -69。 1%、 高 -77.2


%)、 「暴力的」 (肯 定 :初 -57.6%、 中 -73.9%、 高 -82.8%)は 学年が上が るに従 って増 えるが、
「罪悪感」(肯 定 :中 -21.6%、 高 -21.6%)は 同 じである。 【 性学年別】 に見 ると、面 白い」(否 定 :

初男47.4%、 初女46.5%、 中男34。 1%、 中女36.6%、 高男16.4%、 高女29.8%)「 か っこいい」(否 定 :


56 馬 居 政 幸・ 曹 永 達・ 夫 伯・ 関 根 英 行・ 宋 在 鴻・ ヂ 汝 晩・ 三 澤 茂 子

初男55.0%、 初女54.1%、 中男41.9%、 中女49.0%、 高男30.8%、 高女52.0%)が 中学校 と高等学


校 にお いて男子 よ り女子 の方 が否定 が多 い。初等学校 は男女 ほぼ同 じである。 「罪悪感」(肯 定 :

中男22.8%、 中女20。 4%、 高男17.8%、 高女25。 4%)は 中学校 で は男子 の方 が多 く、高等学校 で


は女子 の方 が多 い。
日本 の翻訳漫画へ の未接触者 をみると、『 わか らな い』 はどの印象 で も1.5割 程度 で、 6割
以上 (65。 1%)が「 面 白い」を否定 し、7割 以上 (72.0%)が「 か っこいい」を否定 して い る。 また、約
5害 1(48.4%)が「 いや らしい」を肯定 し、約6害J(59.8%)が「 暴力的」を肯定 して い る。

② 日本 の映画 (ア ニメ)
全体 として、3割 以上 が 「 tヽ や らしい」(52.4%)、 6割 近
「 面白い」(35。 7%)と 思 う反面、 5割 が
くが「 暴力的」(57.5%)で あるとい う印象 を持 っている。 「 か つこいい」は25.1%が 肯定 で 5割 以
上 (53.1%)が 否定 してい る。 「 役 に立 つ」も7.0%し か いない。 「 罪悪感」は18.6%が 肯定 して い る。
【性別】 では、 「 面 白い」(肯 定 :男 子38.8%、 女子32.3%)、 「 いや らしい」(肯 定 :男 子 54.1%、
い 「 罪悪 感」は
女子50.6%)、 「 暴力的」(肯 定 :男 子60.8%、 女子53.9%)は 女子 よ り男子 の方 が多 。
19。 4%、 女子 17.7%)は やや
『 わか らない』 (男 子31.8%、 女子34.1%)が 多 いが、階 定派』 (男 子
-34.5%、 高 -47.6%)、 「 い
男子 の方 が多 い。 【 学年別】 では、 「面 白い」(肯 定 :初 -24.7%、 中
-48.5%、 中 -57.3%、
や らしい」(肯 定 :初 -40.6%、 中 -54.3%、 高 -62.0%)、 「 暴力的」(肯 定 :初
高 -66.4%)は 学年 が上がるに従 って増 えるが、 「罪悪感」(肯 定 :中 -18.5%、 高 -18.5%)は 同 じ
である。 【 性学年別】 に見 ると、高校男子 は 「面 白い」(53.8%)と 半数以上 が肯定 して いる。 「面
26.1%、 高女 38.6%)
白い」 『 否定派』 (初 男50.3%、 初女54.4%、 中男43.9%、 中女47.9%、 高男
はどの学年 も男子 よ り女子 の方 が多 い。 また 「暴力的」 『 否定派』が初等女 子 (32.3%)に 多 い。
では男子 の方が多 く、
「 罪悪感」(肯 定 :中 男 21.5%、 中女 15.6%、 高男 17.4%、 高女 19.7%)は 中学校
高等学校 では女子 の方 が多 い。

③ 日本 の大衆歌謡
は に
全体 として、 「面 白い」(9.7%)も「 か っこいい」(9。 1%)も「 役 に立 つ」(4.7%)も 肯定 非常 少
な く、 6割 か ら7割 が否定 してい る。 「 いや らしい」(肯 定20。 1%/否 定41.1%)、 「 暴力的」(肯 定

23.5%/否 定36.3%)、 は否定 の方 が多 いが、約2割 が肯定 して い る。 また『 わか らな い』 が「
や らしい」(36.0%)と「 暴力的」(37.4%)で 多 い。 「 罪悪感」 『 肯定派』 は13.6%で 、 4割 以上 (45.4
%)は 感 じてお らず、4割 近 く(38.1%)は 『 わか らない』 としてい る。
の が い
【性別】 では、 「 か つこいい」 『 否定派』 (男 子63.4%、 女子 67.5%)は やや女子 方 多 。
40.5%)で 『 わか らな い』 は
「 いや らしい」(男 子32.4%、 女子39.8%)「 暴力的」(男 子34.5%、 女子

男子 よ り女子 の方 が多 い。 【 学年別】 では、 どの印象 も『 わか らない』 は学年 が上が るに従
に して
て増 える傾向 にある。す なわち、初等学校 は実際 に接 してい る子 が少 ないのに、印象 対
『 思 う』 『 思 わない』 と答 えている子 が多 い。 【 性学年別】 に見 ると、 「 いや らしい」(肯 定 :初 男
22.0%、 初女 15.8%、 中男24。 1%、 中女 21.5%、 高男 18.9%、 高女 18.2%)は 男女
とも中学校 が多
22.5%、 高女23.0%)
い。 「暴力的」(肯 定 :初 男25.5%、 初女 21。 9%、 中男24.8%、 中女23.1%、 高男
は男子 は学年 が低 い方 が多 いが、女子 は学年 が高 い方 が多 い。 「罪悪 感」(肯 定 :中 男 14.6%、 中
で は男子 の方 が多 く、高
女 12.4%、 高男11.9%、 高女 15。 2%)は 、漫画 や映画 と同 じく、中学校
等学校 では女子 の方 が多 い。
韓 国 にお ける日本大衆文化 の調査研究 (1)

④ 日本 のゲーム
全体 として、 4割 以上 が
「 面 白 く」(45.4%)、 3割 以上が「 か っこいい」(35。 7%)と 思 う反面 、
4割 以上が
「 いや らしい」(43.8%)、 5割 以上 が 「 暴力的」(56.1%)と い う印象 を持 っている。 「役
に立 つ」は約 7割 (68.7%)が 否定 して い る。
「 罪悪感」は16.6%が 肯定 してい る。
【性別】 では、 「面 白い」(肯 定 :男 子59.5%、 女子30.3%/否 定 :男 子26.6%、 女f48.8%)と「かっ
こいい」(肯 定 :男 子51.4%、 女子 19。 1%/否 定 :男 子32.5%、 女子58.1%)は 男子 は肯定的で、女子
は否定的である。 「 いや らしい」(肯 定 :男 子50.5%、 女子36.8%/否 定 :男 子 29.0%、 女子 33.1%)
「暴力的」(肯 定 :男 子62.2%、 女子49.9%/否 定 :男 子 19。 8%、 女子 24.3%)は 男女 と も肯定的で

あるが、男子 の方 がよ り多 い。 【 学年別】では、 「面 白い」(肯 定 :初 -34.5%、 中 -47.7%、 高 ―
53.9%)、 「 か っこいい」(肯 定 :初 -29.8%、 中 -37.5%、 高 -40.0%)、 「 いや らしい」(肯 定 :初 ―
29.8%、 中 -46.0%、 高 -55.8%)、 「 暴力的」(肯 定 :初 -47.9%、 中 -55。 1%、 高 -65。 4%)と い う
よ うに、 どの印象 も学年 が上がるに従 って『 肯定派』が増 える傾向 にある。 【 性学年別】 で見
ると、「 面 白い」(肯 定 :初 男43.6%、 初女 23.8%、 中男64.1%、 中女30.9%、 高男72.2%、 高女 35。 8
%)は どの学年 も男子 の方 が多 く、高校男子 では 7割 以上 がそ う感 じている。 「 か っこいい」(肯
定 :初 男40.4%、 初女 17.2%、 中男54。 2%、 中女20.4%、 高男60.5%、 高女 19。 7%)も どの学年 も男
子 の方 が多 く、高校男子 では6割 がそ う感 じてい る。以上 の二つの印象 は男女 の差 が大 きい。
これに対 し、 「 いや らしい」(肯 定 :初 男35。 7%、 初女22.7%、 中男 54.4%、 中女 37.4%、 高男62.5
%、 高女49.0%)、 「暴力的」(肯 定 :初 男 54.3%、 初女40。 4%、 中男 62.0%、 中女 47.8%、 高男 70。 7
%、 高女60。 1%)は どの学年 も男子 の方 が多 いことは同 じだが、男女 の差 が
「 面 白 い「
」 か っこい
い」に比べ少 ない。「 罪悪感」(肯 定 :中 男 17.2%、 中女 16.7%、 高男 13.9%、 高女 18.5%)は 中学校
では男女 ほぼ同 じだが、高等学校 では女子 の方 がやや多 い。

⑤ 日本 の雑誌・ 写真集
全体 として、面 白い」(肯 定11.8%、 否定63.0%)、 「 か っこいい」(肯 定 9.8%、 否定 64。 9%)、
「 役 に立 つ」(肯 定4.5%、 否定75.5%)、 「 ぃや らしい」(肯 定45.2%、 否定27.6%)、 「 暴力的」(肯 定
25.3%、 否定34.3%)と い うよ うに「 いや らしい」とい う印象 が強 く、 「 暴力的」だと 2割 以上 が感
じ、 「 面 白い」
「 か っこいい に つ
」役 立 」は否定的である。
「 「 罪悪感」は18.3%が 肯定 してい る。
【 性別】 では、 い
「 面 白 」(肯 定 :男 子 14。 1%、 女子9.4%)「 か っこいい」(肯 定 :男 子 12.5%、 女子
6.9%)「暴力的」(肯 定 :男 子26.0%、 女子24.5%)は 男子 の方 がや や 多 い。
「 いや らしい」(肯 定 :男
子51.0%、 女子38.8%)は 明 らかに男子 の方が多 く、半数以上 がそ う感 じて いる。 【学年別】 で
は、 「 面 白い」(肯 定 :初 -4.5%、 中 -11.4%、 高 -19。 3%)「 か っこいい」(肯 定 :初 -4.9%、 中 ―
10.3%、 高 -14.1%)「 いや らしtヽ 」(肯 定 :初 -33.9%、 中 -45。 9%、 高 -55.5%)は 学年 が上 が る
に従 って増 える傾向 にあるが、 「暴力的」(肯 定 :初 -26.1%、 中 -25。 3%、 高 -24.5%)は ほぼ同
じである。 【 性学年別】 に見 ると、 「 面 白 い」(肯 定 :初 男 5.3%、 初女 3.5%、 中男 11.8%、 中女
11.0%、 高男25.6%、 高女 13.1%)「 か っこいい」(肯 定 :初 男5.3%、 初女 4.4%、 中男 12.1%、 中女
8.6%、 高男20.6%、 高女7.7%)は 高校男子 が他 に比 べ多 い。 「 いや らしい」(肯 定 :初 男38.5%、 初
女28.5%、 中男52.1%、 中女39.6%、 高男63.6%、 高女47.6%)は 男女 とも学年 が上がるに従 って
増 え、高校女子で約 5割 、中学男子で半数以上、高校男子 で 6割 以上がそ う感 じている。
「罪
悪感」(肯 定 :中 男21.9%、 中女 15.6%、 高男 18.3%、 高女 17.5%)は 中学男子 が 2割 以上 で一 番多
い。
58 馬 居 政 幸・ 曹 永 達・ 夫 伯・ 関 根 英 行・ 宋 在 鴻・ ヂ 汝 晩・ 三 澤 茂 子

⑥ 日本 の衛星放送
全体 として、 「 面 白い」(肯 定9.0%、 否定65.5%)、 「 か っこいい」(肯 定6.9%、 否定67.8%)、 「 役
に立 つ」(肯 定7.0%、 否定72.2%)、 「 いや らしい」(肯 定27.8%、 否定38.3%)、 「 暴力的」(肯 定 22.3
%、 否定37.8%)と い うよ うに、 どの印象 も否定 の方 が多 いのだが、 そ の 中 で も比較的肯定 が
多 い もの は 「 いや らしい」と 「暴力的」である。 「罪悪感」は14.4%が 肯定 している。
【性別】 では、 「 面 白い」 『 否定派』 (男 子64.0%、 女子67.1%)と「 か っこいい」 『 否定派』 (男
子65.3%、 女子70.4%)は 男子 よ り女子 の方 が多 い。 「 いやらしい」(情 定 :男 子31.4%、 女子23.9%)、
「 暴力的」(肯 定 :男 子23.1%、 女子21.5%)は やや男子 の方 が多 い。 【 学年別】 では、 「 面 白い」(否
-74。 0%、 中 -66.9%、 高 ―
定 :初 -73.9%、 中 -64.3%、 高 -58.5%)と「 か っこいい」(否 定 :初
-33.1
62.7%)は 学年 が低 い方 が否定的で ある。 「 いや らしい」(肯 定 :初 -21.5%、 中 -28.8%、 高
-22.2%、 高 -22.5%)は ほ
%)は 学年 が高 い方 が肯定的である。 「 暴力的」(肯 定 :初 -22.0%、 中
ぼ同 じで学年 による違 いはない。 【 性学年別】 で見 ると、 「 いや らしい」(肯 定 :初 男 24.1%、 初
女18.3%、 中男32.7%、 中女24.7%、 高男38.0%、 高女 28.3%/否 定 :初 男 48.5%、 初女 50.6%、

中男38.5%、 中女36.3%、 高男30.3%、 高女26.4%)は 初等学校 で は男女 とも圧 倒的 に否定 多
く、中学校 で も男女 ともやや否定 が多 いのに対 し、高校男子 はやや肯定 が多 く、高校女 子 はほ
ぼ同 じである。

⑦ イ ンター ネッ ト上 の 日本文化
全体 として 「 面 白い」(肯 定5.5%、 否定68.6%)、 「・ か っこいい」(肯 定4.7%、 否定70.0%)、 「 役 に

立つ」(肯 定7.9%、 否定72.6%)と い うようにプラスの印象 に対 しては肯定 は繕J以 下 で、非常
「 いや らしい」(肯 定24.9%、 否定39.4%)、 「暴力的」(肯 定 19.9%、 否定
38.3
否定的である。 また、
%)と い うようにマイナスの印象 に対 しては肯定 が約2割 、否定 は半数以下 である。 「 罪 悪感」は
約1割 (13.3%)で 、4割 以上 (42.5%)は 否定 して い る。
かつ
【性別】 では、 「面 白い」(肯 定 :男 子6.9%、 女子4.0%/否 定 :男 子67.9%、 女子69。 3%)と「

こいい」(肯 定 :男 子5.6%、 女子3.6%/否 定 :男 子68.3%、 女子71.8%)は 男女 ほぼ同 じで肯定 少
な く、約7割 は否定 である。 「 いや らしい」(肯 定 :男 子28。 0%、 女子21.4%/否 定 :男 子 40.1%、 女
約2
子38.6%)と「 暴力的」(肯 定 :男 子 20.5%、 女子 19.4%/否 定 :男 子39。 9%、 女子 36.6%)は 肯定
割、否定 は約4割 で、

「 tヽ や らしい」と感 じる男子 が他 に比 やや多 。 【
い 学年別】 で は、 「面 白
-75.6%、 中 -69.0%、
い」(否 定 :初 -76.2%、 中 -68.0%、 高 -61.6%)、 「 か っこいい」(否 定:初
-17.8%、 中 ―
高 -65.5%)は 学年 が低 い方 が否定 的 とい う傾向がある。 「 いや らしい」(肯 定 :初
-36.3%、 高 -29。 4%)は 中学校 と高等学 校 の肯定 が
28.0%、 高 -28.8%/否 定 :初 -52.5%、 中
-21.9%、 高 ―
多 い。初等学校 では半数以上 が否定的である。 「 暴力的」(肯 定 :初・ 19.4%、 中
18.7%/否 定 :初 -48.1%、 中 -36.0%、 高 -30.8%)は 肯定 がどの学年 もほぼ同 じ 2割 前後 で、
否定 は学年 が低 い方 が多 い。 【性学年 別】 で 見 ると、 「 いや らしい」(肯 定 :初 男 20.2%、 初女
の 3割 以上 が
15.0%、 中男32.4%、 中女 23.4%、 高男32,3%、 高女25.4%)は 中学男子 と高校男子
子が
肯定 してい る。 「 罪悪感」(肯 定 :中 男 16.2%、 中女 11.6%、 高男 11.0%、 高女 14.2%)は 中学男
他 に比 べやや多 い。

(7)所 有数

まず、様 々な物 の所有者率 を挙 げてみたいと思 う。


韓 国 にお け る日本大衆 文化 の調査研究 (1) 59

韓国語漫画 の単行本 (45.5%)


韓国語 の翻訳 された単行本 (38.8%)
韓国語 に翻訳 されて いない 日本漫画 の単行本 (12.1%)
韓国歌謡 テープ(84.9%)
韓国歌謡 CD(56.1%)
日本歌謡 テープ(12.1%)
日本歌謡 CD(10.4%)
韓国語 に翻訳 された日本漫画 ビデオ(17.3%)
韓国語 に翻訳 されていない 日本漫画 ビデオ(9。 3%)
日本 の ドラマ ビデオテープ(11.2%)
韓国 のゲーム ソフ トプログラム(46。 2%)
日本 のゲーム ソフ トプログラム(28.3%)
日本 のフ ァッシ ョン雑誌 (12.2%)
日本 の女性写真集 (10.2%)
日本 の学用品 (69.5%)
日本 で作 られた服 (23.1%)

図 13 所有数

Z籠 目目に日駅された単行本

Z腱 □歌鶴テープ 吻 韓□歌目CD Z日 本歌ロテープ

2日 本歌■∞ 吻 翻訳された日本漫画のビデオ 吻 未目訳の 日本漫画のビデオ

2日 本のドラマのビデオ Z腱 目のゲームソフト 2日 本のゲームソフト

Z日 本のファッション雑誌 吻 日本の女性写真集 2日 本の学用品

2日 本で作られた服
60 馬 居 政 幸・ 曹 永 達・ 夫 伯・ 関 根 英 行 0宋 在 鴻
0ヂ 汝 晩・ 三 澤 茂 子

韓国 の漫画・ CD・ ゲームソフ トは約5害Jが 所有 してお り、韓国歌謡 のテ ー プは 8割 以上 が


「韓 国語 に翻訳
「 日本 の学用品」を7害 1が 所有、
所有 してい る。 それに対 し日本 に関連 す る物 は、
された単行本」を約4害Jが 所有、「 日本 のゲームソフ トプ ログラム」を約3害Jが 所有、 「 日本 で作 ら
れた服」を 2割 以上 が所有、その他 も1∼ 2害 Jが 所有 してい る。韓国 の物 も日本 の物 も『 1∼ 5』
所有 して いるとい うのがほとんどで、所有数 自体 は少 ない。
漫画 に関 して、「韓 国語 の漫画」(初 男52.5%、 _初 女41.0%、 中男50。 0%、 中女35.8%、 高男48。 4
%、 高女43.4%)と「 韓国語 に翻訳 された漫画」(初 男45.0%、 初女 32.0%、 中男45.2%、 中女 29.0
「 韓国語 に翻訳 され
%、 高男50.4%、 高女 29.8%)の 所有者率 は高校男子 はほぼ同 じである。

いない 日本 の漫画」(初 男19。 9%、 初女 10.7%、 中男11.8%、 中女8.3%、 高男 14。 9%、 高女 9%) 5。

は初等男子 の約 2割 が所有 してい る。


テープ OCDに 関 して、 「 韓国歌謡 の テープ」は初等学校 が 7割 以上 (76.3%)、 中学校 が 8割
以上 (85.6%)、 高等学校 が 9割 以上 (92.8%)所 有 してお り、 「 韓国歌謡 の CD」 は初等学 校 が4割
以上 (44.6%)、 中学校 が 5割 以上 (55。 1%)、 高等学校 が約7割 (68.4%)所 有 してい る。 また、 「韓

国歌謡 テープ」だけは『 31本 以上』所有 して いるのが中学女子 (19。 9%)、 高校男子 (25。 6%)、 高
― ― ― い 「 日本
校女子 (28.6%)で 『 1∼ 5本 』所有 (中 女 19.1%、 高 男 15.6%、 高 女 11.6%)よ り多 。
の歌謡 テープ」(初 男12.6%、 初女9.6%、 中男 11.8%、 中女 10.8%、 高男 16.4%、 高女 11.1%)は 男
女 ともどの学年 もほぼ1割 が所有 し、 「 日本歌謡 の CD」 (初 男13.9%ミ 初女 10.6%、 中男 11.2%、
の も 1割 以
中女7.8%、 高男 11.9%、 高女6.7%)は テープに比 べ た らやや低 いが、男子 はど 学年
上 が所有 してお り、女子 も初等学校 で1割 が所有 している。
18.3%、 中男
ビデオに関 して、 「 韓国語 に翻訳 され た 日本漫画 の ビデ オ」(初 男 26.3%、 初女
17.2%、 中女 14.3%、 高男 16.9%、 高女 10.6%)は 初等男 子 が 2割 以上所有
してお り、他 の学年

も 1割 以上 が所有 して いる。 「 韓国語 に翻訳 されて いない 日本漫画 の ビデオ」(初 男 14.7%、 初


の 1割 以上 が所有 し
女8。 2%、 中男 10.4%、 中女5。 7%、 高男 12.4%、 高女4.2%)も 男子 はど 学年 も
7.0%、 高男
ている。 「 日本 の ドラマ ビデオテープ」(初 男 16.0%、 初女 11.5%、 中男 14.4%、 中女
ビ が高 く、女
11.2%、 高女 6.7%)は「 韓国語 に翻訳 されて いない 日本漫画 の デオ」よ り所有者率

子 よ り男子 の方 が、 また学年 が低 い方 が所有者率 が高 い。


日本
ゲームソフ トに関 して、 「 韓国 のゲームソフ トプログラム」(男 子53.1%、 女子39.0%)も「
が い
のゲームソフ トプログラム」(男 子37.2%、 女子 18.8%)も 女子 よ り男子 の方 が所有者 多 。
35。 7%、 高男 51.3
「韓 国 のゲームソフ トプ ログラム」(初 男53.6%、 初女35.8%、 中男54.2%、 中女
と が 3割 以上、
%、 高女44.8%)は 男子 はどの学年 も 5割 以上 が所有 し、女子 は初等学校 中学校
高等学校 が4割 以上所有 している。 「 日本 のゲーム ソフ トプ ログラム」(初 男32.7%、 初女 15。 9%、
が上 が るに従 って所有者 率
中男39.0%、 中女 18.6%、 高男40。 2%、 高女21.7%)は 男女 とも学年
は高 くなる。
フ ァッシ ョン雑誌・ 女性写真集 に関 して、 「 日本 のフ ァッシ ョン雑誌」(男 子12.8%、 女子 11.4
%)は 所有者率 が男女 ほぼ同 じで 1割 以上 なのに対 し、 「 日本 の女性写真集」(男 子 12.5%、 女子
7.8%)は 男子 が1割 以上 だが、女子 は1割 未満 で男子 の方 が高 い。
は7割 以上 が所有 して い る。
「 日本 の学用品」(男 子65。 1%、 女子74。 1%)は 男子 は6割 以上、女子
が上がるに従 っ
初等学校 で 5割 (51.4%)、 中学校 で 7割 (74.8%)、 高等学校 で 8割 02.2%)と 学年
て所有者率 も高 くな って いる。
22.2%、 中女 18.3%、 高男 25。 3%、 高女
「 日本で作 られた服」(初 男26.4%、 初女 18,4%、 中男
韓国 にお ける 日本大衆文 化 の調査研究 (1) 61

26.8%)は 初等女子 と中学女子 がやや低 いが、他 は2割 以上 が所有 して い る。

(8)使 用頻度

図 14使 用頻度

EHfiE r'or.a E3:r".. glEf"

まずはじめに、『 非常 によ くしている』 『 よ くして いる』


『 少 しして いる』 を『 して い る派』、
『 あま りして いない』
『 して いない』 を『 して いない派』 と分 ける こととす る。
全体 として、『 して いる派』が一番多 いの は 「 日本語 を使用す る」で13。 9%、 次 が
「 日本 の漫画
の主人公を真似 る」で12.0%と 、 どち らも 1割 以上 が してい る。
「 日本 のフ ァッシ ョンを真似 る」
が7.9%、 「 日本 の歌手 の歌 を歌 う」が4。 9%で 、やや低 いが、 して い る子 がいる。
【性別】 では、 「 日本語 を使用す る」は男子 13.6%、 女子 14.1%、 「 日本 の歌手 の歌 を歌 う」も
男子5。 4%、 女子4.4%で 男女 ほぼ同 じである。 これに対 し男女で差が見 られるのは 「 日本 のファッ
シ ョンを真似 る」(男 子6.2%、 女子9.8%)で やや女子 の方 が多 く、 「 日本 の漫画 の主人公 を真似
る」(男 子 15。 1%、 女子8.6%)で 男子 の方 が多 い。 【学年別】 で は、 「 日本語 を使用す る」(初 ―
10.2%、 中 -11.9%、 高 -19.3%)、 「 日本 のフ ァッシ ョンを真似 る」(初 -6.5%、 中 -7.6%、 高

「 日本 の歌手 の歌 を歌 う」(初 -4.2%、 中 -4.7%、 高 -5。 9%)は 学年 が上 が るに従 っ


-9。 6%)、

て増 える傾向があるが、 「 日本 の漫画 の主人公を真似 る」(初 -16.1%、 中 -12.6%、 高 -7.3%)


は学年 が上がるに従 って減 ってい る。 【 性学年別】 で見 ると、「 日本語を使用す る」は高校男子
が19.9%、 高校女子 が18.7%と 約2害 Jも 日本語 を使用 して いる。
「 日本 のフ ァッシ ョンを真似 る」
(初 男7.2%、 初女5。 7%、 中男3.4%、 中女 1138%、 高男 7.7%、 高女 11.5%)は 中学女子 と高校女
子 の 1割 以上が真似 して いる。 「 日本 の歌手 の歌 を歌 う」(初 男5。 1%、 初女3.0%、 中男3.4%、 中
女 5.8%、 高男7.4%、 高女4.2%)は どの学年 もほぼ同 じだが、高校男子 がやや多 い。 「 日本 の漫
画 の主人公を真似 る」の は初等男子 (20。 4%)で 2割 以上 もい る。

(9)最 初 に接触 した年齢

図 15 最初 に接触 した年齢

日本 の 口 瞑 a□
日本 の 崚 ロ
日本 の 大彙 ユ ロ
日本のゲーム
日本の 比 。
写■■
ンネ
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トを
記た“ 雷
景隻籠
'―

全体 として、最初 に接触 した年齢 の平均 は、 「 日本 の映画」が一番早 く10.42歳 である。次 に


「 日本 の翻訳漫画」が10。 91歳 で接触 している。 「 日本の雑誌 0写 真剰
「 日本 のゲーム」が11.06歳 、
が12.93歳 で以上 は初等学校 の時 に接触 している。 「 日本 の衛星放送」(13.09歳 )、 「 イ ンター ネッ
トを通 した日本文化の接触」(13.16歳 )、 「 日本 の大衆歌謡」(13.21歳 )と 大体13歳 で接触 している。
【性別】では、 「 日本 の翻訳漫画」(男 子10.37歳 、女子 11.54歳 )が やや男子 の方 が接触 が早 い
62 馬 居 政 幸・ 曹 永 達・ 夫 伯・ 関 根 英 行 0宋 在 鴻・ ヂ 汝 晩・ 三 澤 茂 子

傾向 にある。他 は男女 ほぼ同 じである。 【 学年別】 では、初等学校 は 「 日本 の翻訳漫画」と 「日


本 の映画」が ともに8.94歳 で一番早 い。中学校 と高等学校 はと もに 「 日本 の映画」が一 番早 くそ
「 日本 の翻訳漫画」(初 -8。 94歳 、中 -11.22歳 、高 -12.16歳 )、
れぞれ10.54歳 011.44歳 である。
-10.54歳 、高 -11.44歳 )、 「 日本 の ゲ ーム」(初 -9。 41歳 、中 ―
「 日本 の映画」(初 -8。 94歳 、 中

11.35歳 、高 -12.25歳 )は どの学年 も小学生 の時 に最初 に接触 してい るようである。 【性学年別


】 に見 ると、 どの学年 も女子 よ り男子 の方 が接触年齢が早 い傾向 にある。 「 日本 の翻訳漫画」は
初等学校 では男子8。 68歳 、女子9.24歳 であまり差 はないが、中学校 では男子 10.61歳 、女子 11.93
歳、高等学校 では男子 11.50歳 、女子 12.90歳 と1歳 くらい男子 の方 が接触年齢 が早 い。 【地区学
-11.71歳 ,大 田 :初 ―
年別】 で見 ると、 「 日本 の翻訳漫画」(ソ ウル:初 ―&38歳 、中 -10.42歳 、高
8.62歳 、中 -11.09歳 、高 -12.33歳 ,光 州 :初 -9。 44歳 、中 -11.48歳 、高 -12.35歳 ,釜 山 :初
-9.35

歳、中 -11.68歳 、高 -12.23歳 )は ソウルの接触年齢が他地域 に比べ やや早 い。

0初 めて見た アニメや漫画 の年齢



図5 日本 の翻訳漫画

初めて見たアニメの年齢 吻 平均

全体 として、一番早 く見 たアニメや漫画 は 「 マジンガー Z」 で平均7.87歳 である。 「 未来少年


コナ ン」(8。 76歳 )、 「 ガ ッチ ャマ ン」(8。 72歳 )、 「 鉄人 28号 」(8.73歳 )、 「 ど根性 ガ エル」(8。 93歳 )、
「千年女王」(8.56歳 )、 「 ミンキーモモ」(8.60歳 )と い うよ うにほとんどが8歳 で、 「 銀河鉄道999」 が
「 ベルサイユのバ ラ」が10.62歳 で他 に比 べ るとやや遅 い。 このよ うに
9。 73歳 、 「 日本 のア ニ メ・
漫画」を初 めて見 たの は 8歳 前後 である。 しか し、 Q5で 見 たよ うに、最初 に接触 した平均年
「 日本 の映画 (ア ニ メ)」 が10.42歳 である。 Q9は 日本 のア

齢は 「 日本 の翻訳漫画」が10。 91歳 、
メや漫画 だ とは告 げていないので韓国 のアニメや漫画 だと思 っている子 も多 い と思われる。す
なわち、 日本 のアニメや漫画 を日本 の ものだと知 らず に見 てい るのではないだろうか。 Q9の
結果が示す ように実際 は日本 のアニメや漫画 に もっと早 くか ら接 していると思われ る。
性別】 も 【
【 学年別】 もそれぞれ差 が無 く、平均 が示 す値 とた い して変 わ らな い。 ただ、
「 ベルサイユのバ ラ」(初 男9.32歳 、初女9。 22歳 、中男10。 79歳 、 中女 10。 95歳 、高男 11.47歳 、高女
11.92歳 )は 学年 が上がるに従 って男女 と も平均年齢 が高 くな っている。
韓国 にお ける 日本大衆文化 の調査研究 (1)


接触媒体

図 17 接触媒体
接触媒体 里,セ ピ聖ビ ■ザ 里晨日早‐ Fそ の●
日ぬ ホ ロ a口 晨面二"ネ 百 ふL薔
=口
素去少年ヨナン “
ガツチヤマン
餞人280

ベル サイユ0バ ラ
千年女二
ミンキーモモ
マジンガーZ
蜂 ● 3040o● 60,● ●
● ∞

全体 として、 どのアニメや漫画 も接触媒体 はほとんどが『 テ レビ』で、 6∼ 8割 を 占めてい


「 千年女王」は接触が少 な く58。 9%が『 無回答』である。次 に多 いの は『 ビデオ』
る。 ただ し、
だが「鉄人28号 」(8.5%)、 「 マジンガー Z」 (6.9%)、 「 ミンキーモモ」(5.1%)以 外 は 2∼ 3%で あ
る。『 絵本』『 漫画雑誌』 は1%前 後 で、『 漫画単行本』 も 「 ベ ルサイユのバ ラ」の3.7%以 外 は1
%以 下 である。
【性別】 では、『 無回答』 は 「 ベルサイユのバ ラ」(男 子 14.6%、 女子 12.1%)と「 ミンキーモモ」
(男 子34.1%、 女子 22.4%)で 男子 の方 が多 いが、 そのほかでは女子 の方 が多 い。 「 ベ ルサイユ の
バ ラ」と「 ミンキーモモ」はどちらか といえば女 の子向けのアニメだか らであろ う。接触媒体 は
男女 と も圧倒的 にテ レビが多 い。 【
学年別】 では、一番接触者 の多 い『 テ レビ』 を見 ると、学
年 が上がるに従 って接触者 が増 えている。 また、 以外 は『 ビデオ』 の割合 が初等学
「 鉄人28号 」
校 で比較的高 い。 【性学年別】で見 ると、『 テ レビ』 の割合 は「 未来少年 コナ ン」(初 段73.5%、
初女68.9%、 中男80。 9%、 中女77.7%、 高男89.3%、 高女85.5%)、 「 ガ ッチ ャマ ン」(初 男76.8%、
初女76.8%、 中男90.6%、 中女87.6%、 高男92.3%、 高女90。 9%)、 「 銀河鉄道 999」 (初 男 75.6%、
初女80.9%、 中男84.3%、 中女84.7%、 高男90.8%、 高女89.9%)、 「 ど根性 ガエル」(初 男75.6%、
初女77.3%、 中男82.2%、 中女82.8%、 高男92.6%、 高女91.1%)で 比較的男女 の差 が少 な い。 ま
た、 これ らのアニメは『 ビデオ』 の割合 が他学年 は 1%前 後 であるのに対 し、初等学校 は 5∼
8%で ある。「 鉄人28号 」は6∼ 7害 Jが『 テ レビ』 だが、『 ビデオ』 の割合が初等男子 で 1割 以上
「 ベルサイユのバ ラ」も7∼ 8害 Jが『 テ レビ』 だが、
(10。 7%)、 高校男子 で約 2割 (18.4%)と 高 い。

陸 画単行本』 の割合が高校女子で 1割 以上 (11.3%)と 高 い。 「 ミンキーモモ」は『 テ レビ』 の割


合が中学男子 が 5割 (50.3%)、 中学女子 が 6割 以上 (67.2%)、 高校男子 が 7割 (72.7%)、 高校女
子 が8割 (81.0%)で 、初等学校 は男子 が38.3%、 女子 が47.0%と 半数以下である。 だが、 『 ビデオ』
の割合が初等男子8.6%、 初等女子 12.3%で 比較的高 い。 「 マ ジンガー Z」 は『 テ レビ』 の割合 が
中学校 と高等学校 は 7∼ 8割 だが、初等男子 は5割 (51.5%)、 初等女子 は約4割 (38.5%)で ある。
『 ビデオ』 の割合 は初等男子 が13。 0%、 初等女子 が8。 7%で ある。 また、初等学 校 だ けで な く中
学男子・ 高校男子 の割合 も比較的高 く、各 々6.3%・ 8.4%で ある。
64 馬 居 政 幸 0曹 永 達・ 夫 伯・ 関 根 英 行・ 宋 在 鴻・ ヂ 汝 晩・ 三 澤 茂 子

D最 初 に接触 したき っか け

図 18 最初 に接触 したきつか け

蝶Ⅷ
最初に接したきつかけ 最初に接したきつかけ 最初に接したきつかけ
● ロネ0■ Rヨ ■ ロ ロホo瞼 ロ ●日本の大魚●■

自分 0罐

観Ⅷ

最初に接したきつかけ 最初に接したきつかけ 最初に接したきつかけ


●8ネ めゲーム ・事■日
0日 本の■腱 ●日本のロニ菫轟

罐 │
全体 として、『 友達 を通 して』 が 「 日本 の翻訳漫画」で36.5%、 「 日本 の ゲ ー ム」で 28.6%と 高
「 日本 の映画」が 14.2%、 「 日本 の大衆歌謡」が 12.8%、 「 日本 の雑誌・ 写真集」が 13.6%
い。他 に も
で、友達 の影響 が大 きい ことを示 して い る。
「 日本 の翻訳漫画」は、 【性別】 で は、『 友達 を通 して』 が男女 と も多 く、男子 は約 4割 (39。 2
%)、 女子 は 3割 (33.6%)で あ る。『 漫画・ レコー ド店 の人 を通 して』偶 子 15.8%、 女子 13.6%)、

『 テ レビや新聞 な どの広告 を通 して』 (男 子 11.4%、 女子 13.3%)も 1割 以上 い る。 また、『 兄弟


姉妹 を通 して』 (男 子 6.3%、 女子 10.5%)は 女子 がやや多 い。 【学年別】 で は、 『 友達 を通 して』
-6.5%、 中 ―
(初 -22.6%、 中 -38。 9%、 高 -48.0%)、 『 漫画・ レコー ド店 の 人 を通 して 』 (初
16.6%、 高 -21.1%)は 学年 が上 が るに従 って増 えて い るが、 『 テ レビや新 聞 の 広告 を通 して』
(初 -20。 1%、 中 -10.6%、 高 -6.3%)は 学年 が上 が るに従 って減 ってい る。 【性学年 別 】 に見
ると、『 友達 を通 して』 は初等学校 は男女 と も約 2割 (男 子 25.5%、 女 子 19。 1%)で あ るが、 中
学校 は男女 とも約 4割 (男 子 40。 1%、 女子37.6%)、 高等学校 は女子 が 4割 以上 (42.9%)、 男子 は
5割 以上 (53.1%)で あ る。
「 日本 の映画」は、 【 性別】で は、男子 は『 友達 を通 して』(19.6%)『 テ レビや新聞 の広告 を
通 して』 (19。 9%)が 多 く、女子 は『 テ レビや新 聞 の広告 を通 して』 (24.6%)が 多 いЬ 【学 年別
】 では『 友達 を通 して』 (初 -9.0%、 中 -13.3%、 高 -20.0%)も 『 テ レビや新聞 の広告 を通 し
て』 (初 中 -23.3%、 高 =24.2%)も 学年 が上 がるに従 って増 えてい る。 【
-18。 9%、 性学年別】
に見 ると、初等学校 では男女 とも『 テ レビや新聞 の広告 を通 して』 (初 男 18.3%、 初女 19。 7%)
が 2割 を 占めている。中学校 では男子 は『 友達 を通 して』 (中 男17.8%、 中女8.6%)と 『 テ レビ
や新聞 の広告 を通 して』 (中 男 19。 6%、 中女27.2%)が 多 いが、女子 は主 に『 テ レビや新聞の広
告 を通 して』である。高等学校 では女子 は中学 と同 じく『 テ レビや新聞 の広告 を通 して』 (高
男21.8%、 高女 26.6%)が 多 いが、男子 は『 友達 を通 して』 (高 男31.0%、 高女 9。 1%)が 3割 以上
である。
「 日本 の大衆歌謡」は、接 して い るのが約 3割 で、男女 とも1割 が『 友達 を通 して』 である。
-9.5%、 高 -24.1%)は 初等学校 と中学校 は
【学年別】 では、『 友達 を通 して』 (初 -4.5%、 中
1割 以下 だが、高等学校 で は2割 以上 である。 【性学年別】 で見 ると、主 な き っか けである
『 友達 を通 して』 (初 男4.4%、 初女 4.6%、 中男 9。 2%、 中女 9。 9%、 高男 28.3%、 高女 20.0%)と
『 テ レビや新聞 の広告 を通 して』 (初 男7.4%、 初女7.7%、 中男7.9%、 中女7.5%、 高男4.7%、 高
韓国 にお ける日本大衆文化 の調査研究 (1) 65

女9.6%)は 初等学校 と中学校 では男女 の差が ほとんどないが、高等学校 では『 友達 を通 して』


は男子 は約 3割 、女子 は 2割 で、
『 テ レビや新聞 の広告 を通 して』 は女子 の方 が多 い。
「 日本 のゲーム」は、接 して いるのが男子約8害 1に 対 し女子 は5割 である。男子 は大半 が『 友達
を通 して』 (43.3%)で あるが、女子 は『 友達 を通 して』 (12.9%)と 『 兄弟姉妹 を通 して』 (13.7
%)が 多 い。 【学年別】 では、『 友達 を通 して』 (初 -25.0%、 中 -29.0%、 高 -31.8%)が 学年
が上がるに従 って増えている。 【性学年別】 で見 ると、 『 友達 を通 して』 (初 男 34.8%、 初女
13.4%、 中男47.7%、 中女 10.2%、 高男48.6%、 高女 15。 0%)は 高校男子 の約 5割 が最初 に接 した
きつか けである。女子 は『 兄弟姉妹を通 して』 (初 女 10。 7%、 中女 14.2%、 高 16.0%)が 学年 が上
がるに従 って増 えてい る。
「 日本 の雑誌・ 写真集」は、 【 性別】 では、男女 とも『 友達 を通 して』が多 く、男子 が16.9%、
女子 が10.1%で ある。 【
学年別】 では、初等学校 は接 して いるのが少 ないが そ の中で も多 いの
が『 友達を通 して』(3.4%)で ある。中学校 0高 等学校 も『 友達 を通 して』 (中 -13。 7%、 高 ―
23.5%)が 多 く、学年 が上がるに従 って増 えて いる。 【 性学年別】 で見 ると、 『 友達 を通 して』
(初 男 3.9%、 初女 2.7%、 中男 14.4%、 中女 12.9%、 高男33.0%、 高女 14.0%)は 高等学校 で男女
の差 がある。男子 は 3割 だが女子 は 1割 である。
「 日本 の衛星放送」は、 【性別】 で は、 『 テ レビや新聞 の広告 を通 して』 (男 子 18.8%、 女子
17.9%)と 『 家 にあったので』 (男 子9.5%、 女子8.1%)が 多 く、男女 ほぼ同 じである。 【学年別
】 では、『 テ レビや新聞 の広告 を通 して』 (初 -13.0%、 中 -19.5%、 高 -22.5%)も 『 家 にあ っ
たので』 (初 -5。 1%、 中 -8.2%、 高 -13.0%)も 学年 が上が るに従 って増 えてい.る 。 【性学年別
】 で見 ると、 『 友達 を通 して』 (初 男 1.4%、 初女 1.9%、 中男2.9%、 中女2.4%、 高男8.9%、 高女
2.7%)が 高校男子 でややいる。
「 イ ンターネッ トによる日本文化 の接触」は、接触者 が非常 に少 ないが、 その中で も主 な き っ
か けは『 友達を通 して』 (男 子4.0%、 女子2.3%/初 -2.1%、 中 -2.8%、 高 -4.6%)『 パ ソコ ン
通信や イ ンターネッ トを通 して』 (男 子5。 2%、 女子3.4%/初 -5.0%、 中 -3.7%、 高 -4.2%)で
ある。他 の文化 と同様 に、『 友達を通 して』 は高等学校が多 い。

0日 本 の漫画 についての印象

図 19 日本 の漫画 についての印象

留3113.ぅ 日:躊臨 、
日:::い

※『 そう思 う』
『 少 しそ う思 う』 を『 肯定派』、『 あま り思わない』 『 思わ ない』 を『 否定派』
とする。
全体 として、『 肯定派』が多 いのは、 「 ス トー リーがお もしろい」(肯 定60.5%、 否定26.8%)、
「 どんどん次 を読 みた くなる」(肯 定50。 7%、 否定33.1%)、 「 でて くる男性や女性がかわ いい」(肯
定46.1%、 否定37.2%)で ある。『 否定派』 が特 に多 いの は、 「 読 んでい ると勇気 がでて くる」
(肯 定11.5%、 否定60。 7%)、 「読んでいると友達 と話 しがで きる」(肯 定21.5%、 否定53.8%)、 「読
66 馬 居 政 幸・ 曹 永 達・ 夫 伯・ 関 根 英 行・ 宋 在 鴻・ ヂ 汝 晩・ 三 澤 茂 子

むといろいろな知識 を得 ることができる」(肯 定10。 1%、 否定66.9%)で ある。


「絵 が リアルである」(肯 定派 :男 子45.8%、 女子31.8%/否 定派 :男 子 37.1%、 女子48.5%)は 、
男子 は『 肯定派』 の方 が多 く、女子 は『 否定派』の方 が多 い。 【 学年別】 では、学年 が上 が る
に従 って『 肯定派』 (初 -26.3%、 中 -40。 3%、 高 -50.5%)が 増 え、中学校 では 4割 、高等学校
では5害 Jが 肯定 して いる。 【 性学年別】 で見 ると、『 肯定派』 (初 男 28.3%、 初女 24.1%、 中男
46.3%、 中女34.2%、 高男64.3%、 高女36.7%)は 、高校男子 が 6割 以上 もい る。

「 ス トー リーが面 白い」(肯 定派 :男 子64.2%、 女子56.6%/否 定派 :男 子25.0%、 女子28.7%)は 、


い る。 【学年別】
『 肯定派』が男子 は6割 以上、女子 は5害 1以 上 と男女 とも半数以上 が肯 定 して
では、学年 が上が るに従 って『 肯定派』 (初 -46.5%、 中 -61.4%、 高
-73.4%)が 増 え、初等学

校 で約半分、中学校 で 6割 以上、高等学校 で 7割 以上 が肯定 している。 【 性学年別】で見 ると、


階 定派』 (初 男46.4%、 初女46.7%、 中男64.4%、 中女58.3%、 高男83.1%、 高女 63.8%)は 、学
年 が上がるに従 って男女 の差 が大 きくな り、高等学校 では女子 6割 に対 し男子 は 8割 である。
36.0%)
「 どんどん次 を読 みた くなる」(肯 定 :男 子54.2%、 女子47.0%/否 定 :男 子 30.3%、 女子
は、 階 定派』が男女 とも『 否定派』 よ り多 く、男子 は5割 以上、女子 は4割 以上 が肯定 して い
-36.3%、 中 -51.8%、 高 -63.9%)
る。 【学年別】 では、学年 が上がるに従 って『 肯定派』 (初
が増 え、中学校 では 5割 以上、高等学校 では 6割 以上 が肯定 している。 【 性学年別】で見 ると、
階 定派』 (初 男36.9%、 初女35.5%、 中男54.1%、 中女49.4%、 高男73.0%、 高女 54.9%)は 、学
年 が上がるに従 って男女 の差 が大 きくな り、高等学校 では女子 5割 に対 し男子 は 7割
である。
46.8%、 女子 49。 3%)
「 読 んで い るとわ くわ くす る」(肯 定 :男 子27.4%、 女子23.5%/否 定 :男 子
は、男女 とも『 否定派』の方 が多 く、半数 近 くが否定 して い る。 【学年別】 で は、初等学校
に の方 が多
(肯 定 15.9%、 否定62.1%)と 中学校 (肯 定 26.9%、 否定45.5%)で は明 らか 『 否定派』
いが、高等学校 (肯 定33.7%、 否定36.5%)で はどちらも3割 以上 で、 たい して差 がな い。 【性学
62.3%)と 中
年別】 で見 ると、初等学校 (肯 定 :男 子 16.0%、 女子 15.6%/否 定 :男 子 62.0%、 女子
じだが、高等
学校 (肯 定 :男 子28.5%、 女子25.3%/否 定 :男 子46.1%、 女子44.9%)は 男女 ほぼ同
の方
学校 (肯 定 ;男 子38.4%、 女子29.0%/否 定 :男 子31.2%、 女子41.6%)で は男子 は『 肯定派』
が多 いが、女子 は『 否定派』の方が多 い。
「 でてくる男性や女性がか っこいい」(肯 定 :男 子41.3%、 女子42.3%/否 定 子
:男 40。 1%、 女子

41.1%)は 、男女 とも『 肯定派』 も『 否定派』 も4割 以上で拮抗 している。 【 学年別】では、学


は 』が
年 が上がるに従 って『 肯定派』が増 え、初等学校 (肯 定 28.2%、 否定53.5%)で 『 肯定派
が よ
約3割 、『 否定派』が5割 以上、中学校 (肯 定42.7%、 否定38.6%)で は『肯定派』 『 否定派』
り多 くな り、高等学校 (肯 定54.4%、 否定29.6%)で は『 肯定派』が 5割 以上、 『 否定派』 が約 3
割 とな っている。 【 性学年別】で見 ると、初等学校 と中学校で男子 より女子の方が『 肯定派』
(初 男25。 3%、 初女31.7%、 中男41.1%、 中女44.3%、 高男58.6%、 高女
50.2%)が 多 い。
38.3%、 女子86.1
「 でて くる男性や女性がかわいい」(肯 定 :男 子45.0%、 女子47.2%/否 定 :男 子
%)は 、男女 とも『 肯定派』の方がやや多 い。 【 学年別】では、学年 が上がるに従 って『 肯定
-60.0%)が 増 え、初等学校で3割 、中学校で4害1以 上、高等学
派』 (初 -31.8%、 中 -46.3%、 高
校で6害 Jが 肯定 している。 【 性学年別】 に見 ると、『肯定派』 (初 男27.8%、 初女36.6%、 申男
45。 1%、 中女47.6%、 高男63.2%、 高女56.6%)│ま 初等学校
と中学校 では女子 の方 が多 い傾向 に
ある。
(肯 定:男 子31.7%、 女子24.8%/否 定:男 子45。 9%、 女子51,7%)
「でてくる男性や女性が優しい」
韓 国 にお け る日本大衆文化 の調 査研究 (1)

学年別】 では、初等学校 (肯 定 21.6%、 否定 58.7%)は


は、男女 とも『 否定派』 の方 が多 い。 【
『 肯定派』が 2割 、『 否定派』が約6割 、中学校 (肯 定29.5%、 否定45.8%)で は『 肯定派』が約 3
割、『 否定派』が 4割 以上、高等学校 (肯 定34.0%、 否定 41.6%)で は『 肯定派』 が 3割 以上、
『 否定派』が 4割 と学年 が上がるに従 って差 が少 な くなっている。 【性学年別】 で見 ると、初
等学校 (肯 定 :男 子22.0%、 女子21.0%/否 定 :男 子60.1%、 女子57.1%)は 男女 と も約 6割 が『 否
定派』である。中学校 (肯 定 :男 子31.4%、 女子27.3%/否 定 :男 子 44.3%、 女子 47.3%)も 男女 と
も 4割 以上 が『 否定派』である。高等学校 (肯 定 :男 子 42.2%、 女子 25.8%/否 定 :男 子 32.3%、
女子51.0%)で は男子 は『 肯定派』 の方 が多 く、女子 は『 否定派』 の方 が多 い。
「 でて くる男性や女性 が優雅 である」(肯 定 :男 子23.6%、 女子 21.1%/否 定 :男 子 46.8%、 女子
48.9%)は 、男女 とも約 2割 が『 肯定派』、約 5割 が『 否定派』である。 【学年別】 で は、 『肯
定派』 (初 -20.2%、 中 -21.8%、 高 -25.2%)は 学年 による変化 が少 な く2割 代 である。略 定剰
(初 -53.0%、 中 -46.5%、 高 -43.9%)は 学年 が上が るに従 って5割 か ら4割 に減 ってい る。 【性
学年別】で見 ると、 『 肯定派』 (初 男20.6%、 初女 19.6%、 中男21.4%、 中女22.0%、 高男 28.8%、
高女 21.7%)は どの学年 も約 2割 だが、高校男子 のみ約 3割 が肯定 して い る。 『 否定派』 (初 男
54.7%、 初女 50.8%、 中男47.2%、 中女 46.0%、 高男38.0%、 高女49.8%)も 高校男子 の み約 4割
で、他 の学年 は約5害 Jが 否定 してい る。
「 読 んでいると勇気がでて くる」(肯 定 :男 子 15.6%、 女子7.1%/否 定 :男 子56.9%、 女子64.7%)
は男女 とも非常 に『 否定派』が多 く、男子 は 5割 以上、女子 は 6割 以上 が否定 して い る。 【 学
年別】 では、『 肯定派』 (初 -11.8%、 中 -10。 9%、 高 -11.7%)も 『 否定派』 (初 -62.1%、 中 ―
60.1%、 高 -60.0%)も 学年 による差 はほとんどな い。 【
性学年別】 に見 ると、
『 肯定派』 (初 男
15.6%、 初女7.4%、 中男 13.6%、 中女8.6%、 高男 17.6%、 高女 6.0%)は 女子 よ り男子 の方 が 多
く、特 に高校男子 が多 い。
「 読 んでいると友達 と話 がで きる」(肯 定 :男 子21.3%、 女子21.8%/否 定 :男 子53.4%、 女子 54.1
%)は 男女 とも『 肯定派』が 2割 以上、 『 否定派』が 5割 以上 で、半数以上が否定 して い る。 【
学年別】 では、 『 肯定派』 (初 -15。 1%、 中 -23.5%、 高 -26.2%)は 学年 が上が るに従 って増 え
性学年別】 に見 ると、初等学校 (肯 定 :男 子 14。 1%、 女子 16.1%/否 定 :男 子 62.9%、
てい る。 【
女子57.9%)と 中学校 (肯 定 :男 子23.0%、 女子23.9%/否 定 :男 子52.6%、 女子50.6%)は やや女子
の方 が肯定的であ るが、高等学校 (肯 定 :男 子27.5%、 女子24.9%/否 定 :男 子43。 9%、 女子54.0%)
は男子 の方 が肯定的である。
「読 むといろいろな知識 を得 ることがで きる」(肯 定 :男 子 12.2%、 女子7.9%/否 定 :男 子65。 1%、
女子68.8%)は 男女 とも圧倒的 に『 否定派』が多 く7割 近 くが否定 して いる。 【学年別】 では、
初等学校 (肯 定8.0%、 否定703%)で は『 肯定派』が 1割 未満、
『 否定派』 が 7割 であ る。 中学
校 (肯 定11.3%、 否定64.3%)と 高等学校 (肯 定 11.0%、 否定65.9%)で は『 肯定派』が 1割 、 『 否定
派』が6害 J以 上である。 【 性学年別】 に見 ると、 『 否定派』 (初 男 70。 1%、 子女 70.5%、 中男 63.3
%、 中女65.4%、 高男61.3%、 高女 70.5%)は 、初等学校 と中学校 で は男女 ほぼ 同 じだが、高等
学校 では女子 の方 が多 い。
68 馬 居 政 幸・ 曹 永 達・ 夫 伯・ 関 根 英 行・ 宋 在 鴻・ ヂ 汝 晩・ 三 澤 茂 子

l141日 本や 日本人 に対する考 え

図20 日本や 日本人 に対する考 え

日本 や 日本 人 に対す る考えカ

※『 まさしくそう思 う』 と『 そ う思 う』 を『 肯定派』、『 あまりそ う思わない』 と『 全 くそ う


思わない』 を『 否定派』 とす る。 また、 この質問の対象 は中学校 と高等学校 である。
まず、26項 目全 ての『 肯定派』 と『 否定派』 の割合 を比較 してみる。
○ 国民 にバ イタリテ ィがあ り将来性 がある国 :『 肯定派』 (51.3%)>『 否定派』 (28。 7%)
○経済 が衰退 し国力が弱 くなる:『 肯定派』 (23。 9%)<『 否定派』 (49。 2%)
○将来、韓国 の存在 を脅 かす国 :『肯定派』 (53.6%)>『 否定派』 (27.8%)
○韓国 の発展 のために協力 が必要 な国 :『 肯定派』 (45。 1%)>『 否定派』 (33.1%)
○一般的 に国民 の考 え方 が韓国 と同 じ:『肯定派』 (11.6%)<『 否定派』 (70。 1%)
○理解 で きない不可解 な国 :『肯定派』 (37.8%)>『 否定派』 (35.6%)
○勤勉 で優 れた素質 を持 った国 :『肯定派』 (45。 3%)>『 否定派』 (33.4%)
○ 日本 の国民 の才能 が韓国国民 よ り優 れて い る:『 肯定派』 (16.8%)<『 否定派』 (61.3%)
○韓国 は将来 日本 と対等 になる:『 肯定派』 (49。 7%)>『 否定派』 (26.6%)
○ 日本人 に対 して親密感 を感 じる:『 肯定派』 (11.9%)<『否定派』 (69。 2%)
○ 日本人 に対 して敵対感 を感 じる:『 肯定派』 (50.6%)>『 否定派』 (27.9%)
○ 日本 や日本人 に強 い関心 を持 っている:『肯定派』 (28.4%)<『 否定派』 (50。 2%)
○西欧人 よ り日本人 が好 き:階 定派』 (9。 6%)<『 否定派』 (69。 9%)
○中国人 よ り日本人 が好 き:『肯定派』 (14.6%)<『 否定派』 (63.7%)
○ 日本 に旅行 に行 きたい:『肯定派』 (46.1%)>『 否定派』 (40.8%)
○ 日本 の大学 や大学院 に行 きたい:『 肯定派』 (14.8%)<『 否定派』 (68.4%)
○ 日本企業 に就職 して働 きたい:『 肯定派』 (11.4%)<『 否定派』 (74.5%)
○ 日本 で しば らく生活 してみたい:『 肯定派』 (46.5%)>『 否定派』 (40.4%)
○ 日本人 と友達 にな りたい:『 肯定派』 (33.4%)<『 否定派』 (50。 0%)
○ 日本人 を家 に招待 したい:『肯定派』 (19.3%)<『 否定派』 (61.4%)
○ 日本人 と一緒 に仕事 を したい:『 肯定派』 (18。 3%)<『 否定派』 (61.7%)
○ 日本語 を勉強 したい:『肯定派』 (42.8%)>『 否定派』 (42.5%)
○両国 の関係 を良 くす るために努力 したい:『肯定派』 (40.6%)>『 否定派』 (38.4%)
韓国 にお ける日本大衆 文化 の調査研究 (1) 69

○ 日本 の文化 を学 びたい:『 肯定派』 (29。 9%)<『 否定派』 (50.7%)


○ 日本 の技術 を学 びたい:『 肯定派』 (36.6%)<『 否定派』 (46.6%)
○ 日本文化 や漫画 や歌謡等 に 自由 に接 したい:『肯定派』 (29。 7%)<『 否定派』 (52.3%)
この中で、(1)∼ 0)を 〔
国 に対す る考 え〕 人 に対す る考 え〕、GD∼ 20を 〔
、CO∼ l141を 〔 行動 に
対す る考 え〕 とす る。
まず 〔 「国民 にバ イタ リティがあ り将来性がある国」は約5割 が肯 定、
国 に対す る考 え〕 だが、
「 経済 が衰退 し国力 が弱 くなる」は約5割 が否定、「 勤勉で優 れた資質 を持 った国」は4害 1以 上 が肯
「 韓国 の発展 のために協力が必要 な国」は4割 以上が肯定 と国 に対 して は比較 的 プ ラ
定、 さらに
スに評価 し、協力が必要 と考 えてい る。だが、「 将来、韓国 の存在 を脅 かす国」は5割 以上 が肯
「 一般的 に国民 の考 え方 が韓国人 と同 じ」は7割 が否定、
定、 「 理解 で きない不可解 な国」は4割 近
くが肯定 とマイナスに評価 し、 日本 を恐れて いる面 もある。 また、 「 日本国民 の才能 が韓国国
民 よ り優れている」は6害 Jが 否定、
「 韓国 は将来 日本 と対等 になる」は約 5割 が肯定 と、 日本 よ り
韓国 の方 が優 れてい ると考 えてい る。 【性別】 で は、「韓国 の発展 のため に協力 が必要 な国」
(肯 定 :男 子49.5%、 女子40.6%)は 男子 は約 5害 Jが 肯定 なのに対 し女子 は4割 であ る。
「 一 般的 に
国民 の考 え方 が韓国 と同 じ」(肯 定 :男 子 14.5%、 女子8.6%)は 女子 の肯定 が1割 未満 であ る。 「韓

国 将来 日本 対等と になる 」(肯 定 :男 子53.1%、 女子46.4%)は 男子 が5割 以上肯定 して い るのに
対 し女子 は6.7ポ イ ン ト低 い。 この3項 目は男女 の差が見 られたが、他 は男女 ほぼ同 じで ある。
【学年別】 では、 「 経済力 が衰退 し国力 が弱 くなる」(肯 定 :中 -24.6%、 高 -23.2%/否 定 :中 ―
50。 1%、 高 -48.3%)と「 勤勉 で優 れた資質 を持 った国」 (肯 定 :中 -43.7%、 高 -46.8%/否 定 :中
-33.5%、 高 -33.4%)は 学年 による差がほとん どない
。学年 によ る差が特 に見 られ るの は 「韓
の の
国 発展 ために協力 が必要 な国」(肯 定 :中 -38.0%、 高 -51.6%/否 定 :中 -38.2%、 高 -28.3
%)で 、中学校 が4割 弱肯定 に対 し高等学校 は5割 以上が肯定 して いる。 また中学校 は『 肯定派』
と『 否定派』がほぼ同 じだが、高等学校 では明 らかに『 肯定派』 が多 い。 また 「 理 解 で きな い
不可解 な国」(肯 定 :中 -33.0%、 高 -42.4%、 /否 定 :中 -37.6%、 高 -33.8%)は 中学校 では『 否
定派』が多 いが、高等学校 では『 肯定派』 の方 が多 い。
次 に、 〔
人 に対す る考 え〕で、 「 親密感を感 じる」は1割 が肯定 し、 7割 が否定 して い るが、
「敵対感 を感 じる」では 5割 が肯定 し、3割 が否定 して いる。 この よ うに親密感 を感 じないか ら
といって必ず しも敵対感 を持 っているわけではないよ うである。 「 強 い関心 を持 ってい る」は半
数 が否定 して いるが、 3割 が 日本 に関心を持 ってい る。
「 西欧人 よ り日本人 が好 き」は肯定 が 1
割未満、否定が7割 、
「 中国人 よ り日本人 が好 き」は肯定 が1割 以上 、否定 が 6割 以上 で 日本人 よ
りは中国人・ 西欧人 の方が好 きなよ うである。 【 性別】 では、 「 親近感を感 じる」(肯 定 :男 子 14.
8%、 女子9.1%/否 定 :男 子62.2%、 女子76.2%)は 『 否定派』が男子 6割 に対 して女子 は 7割 以
上 とよ り否定 的である。 だが、 「 敵対感 を感 じる」(肯 定 :男 子50.3%、 女子50.8%/否 定 :男 子 26.
5%、 女子29.3%)は 『 肯定派』 が男女 と も5害 1で 、『 否定派』 はやや女子 の方 が 多 い
。「 強 い関
心を持 って い る」(肯 定 :男 子29。 9%、 女子26。 7%/否 定 :男 子47.0%、 女子53.5%)は やや男子 の方
が多 く、女子 は5害J以 上 が否定 している。 「 西欧人 よ り日本人 が好 き」(肯 定 :男 子 13.2%、 女子 5.
8%/否 定 :男 子62.6%、 女子7■ 4%)も「 中国人 よ り日本人 が好 き」(肯 定 :男 子 16.8%、 女子 12.2%
/否 定 :男 子58.1%、 女子 5%)も 男子 の方 が『 肯定派』 が多 く、 女子 は否定 的 であ る。 【学
69。

「 親近感 を感 じる」(肯 定 :中 -14.7%、 高 -9.4%/否 定 :中 -65。 4%、 高 -72.7%)は


年別】 では、
学年 が上がるに従 って『 否定派』が増え、高等学校 では7割 以上が否定 している。 「 敵対感 を感
70 馬 居 政 幸・ 曹 永 達・ 夫 伯・ 関 根 英 行・ 宋 在 鴻・ ヂ 汝 晩・ 三 澤 茂 子

じる」(肯 定 :中 -45.5%、 高 -55。 2%/否 定 :中 -31.5%、 高 -24.6%)は 学年 が上が るに従 って

『 肯定派』が増 え、高等学校では5割 以上 が肯定 して いる。 「 強 い関心を持 ってい る」(肯 定 :中 ―


25。 2%、 高 -31.3%)は 学年 が上がるに従 って増 えて い る。 「西欧人 よ り日本人 が好 き」(肯 定 :中
-10。 6%、 高 -8.5%/否 定 :中 -69。 1%、 高 -70。 7%)と 中国人 よ り日本人 が好 き」 (肯 定 :中 ―

14.6%、 高 -14.5%/否 定 :中 -63.1%、 高 -64.4%)は 学年 による差 がほとんどない。

行動 に対す る考 え〕である。『 否定派』 よ り『 肯定派』 の方 が多 い項 目は、


最後 に 〔 「 日本
に旅行 に行 きたい」「 日本で しば らく生活 したい」
、 、「 日本語 を勉強 したい」、「両国 の関係 を良
くす るために努力 したい」の4項 目で、4割 以上 が肯定 して いる。他 は『 否定派』 の方 が多 いの
「 日本 の大学 や大学院 に行 きた い」、
だが、 その中で も特 に『 否定派』が多 いの は、 「 日本企業
に就職 して働 きたい」 、「 日本人を家 に招待 したい」「 日本人 と一 緒 に仕事 を した い」の 4項 目

で、 6∼ 7割 が否定 して いる。 【
性別】 では、「 日本語 を勉強 した い」(肯 定 :男 子 37.3%、 女子
48.5%/否 定i男 子47.1%、 女子37.8)、 「両国 の関係 を良 くす るために努力 したい」(肯 定 :男 子 39。
9%、 女子41.4%/否 定 :男 子41.7%、 女子35。 1%)は 、男子 は『 否定派』 の方 が多 いが、女子 は

『 肯定派』 の方 が多 い。他 の項 目は男女 とも『 肯定派』 もしくは『 否定派』 である。 その中で


『 肯定派』の男女 の割合 を比較 してい くと、次 の項 目において男女 の差が見 られる。 「 日本 で し
ば らく生活 してみたい」(肯 定 :男 子44.6%、 女子48.6%)は 女子 の方 が『 肯定派』 がやや多 い。
「 日本企業 に就職 して働 きたい」(肯 定 :男 子 13.0%、 女子9.9%)、 「 日本 の技術 を学 びたい」(肯 定 :

男子41.3%、 女子32.0%)、 「 日本文化等 に自由に接 したい」(肯 定 :男 子 33.2%、 女子 26.1%)は 男


子 の方 が『 肯定派』が多 い。 【 学年別】 で は、 「 日本 の大学 や大学院 に行 きた い」(肯 定 :中 ―
14.3%、 高 -15。 1%/否 定 :中 -68.2%、 高 -68。 5%)、 「 日本企業 に就職 して働 きた い」(肯 定 :中
-10.9%、 高 -12.0%/否 定 :中 -72.9%、 高 ,76.0%)は 学年 による差 はほとん ど見 られな い。
-39.0%、 高 -52.6%)、
「 日本 に旅行 に行 きたい」(肯 定 :中
10ポ イ ン ト以上 の差 が見 られるのは、
-39.4%、 高 -53.3%)、 「 日本人 と友達 にな りた い」
「 日本 で しば らく生活 してみたい」(肯 定 :中
-37.7%、 高 -47.7%)、 「 日本
(肯 定 :中 -26.8%、 高 -39.7%)、 「 日本語 を勉強 した い」(肯 定 :中
の技術 を学 びたい」(肯 定 :中 -29.7%、 高 -43.1%)、 「 日本 の文化等 に自由に接 したい」(肯 定 :中
-24.1%、 高 -34.8%)の 6項 目で、中学校 よ り高等学校 の方 が『 肯定派』 が 多 い。 また残 りの
-17.2%、 高 -21.2%)、 「 日本人 と一 緒 に仕事 を
「 日本人 を家 に招待 したい」(肯 定 :中
4項 目、

したい」(肯 定 :中 -16.1%、 高 -20。 4%)、 「両 国の関係 を良 くす るために努力 したい」(肯 定 :中
37.7%、 高 -43.3%)、 「 日本 の文化 を学 びたい」(肯 定 :中
-25.2%、 高 -34.2%)も 差 は大 きくな

いが、 いずれ も高等学校 の方が『 肯定派』が多 い。以上、行動 に対す る考 えを見 て きたわけだ


が、 どの項 目も『 肯定派』が最低 で も1割 以上 い る。 この数 は、 日本 の中学 生・ 高校 生 に、韓
国や韓国人 に対す る同様 の質問を した場合得 られる回答 を考えれば、決 して少 ない数 ではない
と思われる。反日・ 嫌 日・ 抗 日意識 を持つ反面、程度の差 はあるが、 日本 に興味・ 関心を持ち、
自由に交流 したいとい う意識 の表れではないかと思われる。

※本稿 の 1∼ 5は 、 共同研究者 の共同調査 と論議 を経 て、馬居 がまとめ、 6に ついて は、馬


べ ー
居 と三澤 の共同論議 を経 て三澤 がまとめた ものである。 また、本文で述 たよ うに、集計 デ
タ表 は膨大 な量 になるため割愛 せざるを得 なか った。そのため、必要 な方 は静岡大学教育学部
(馬 居研究室)に 連絡 いただ ければ、 実費 (コ ピー料金 +郵 送料)に て送付
いた します。

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