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「経営戦略論」第4回

マネージメント(近代経
営)の誕生

1
第3回 「経営戦略」の誕生・発展 まと

企業が成長を志向し、「外」に向かって目を向けて開発さ
れた
経営戦略論に1960年代に近代的経営戦略論の基本的枠組
みが整った。

① チャンドラーの事業部制の導入
② アンゾフのシナジーと成長マトリクス
③ PPMマトリクス
④ SWOTマトリクス
⑤ 4P
など様々な分析手法やコンセプトの多くがこの時代に開発
された。 2
提 出:13
課題3 1960年代の経営戦略論で印象に残った 6名
もの 未提出: 2
8名
35
31 総 数:16
29
30 28 28 4名
25

20 18
15

10

5
2
0
チャンドラー アンゾフ PPM SWOT 4P 不明

〇 解答(印象)がグラフのようにほぼ均等に分散したのは、皆さんが真剣に取り組
んだ証拠
所 と考えます。それぞれ選んだ理由についても納得できる解答が多かったです。
〇 意味不明な解答2名、未提出者28名は残念だが、引き続き、一緒に「経営戦略
見 論」を学
んでいきましょう。まだ始まったばかりで、今から様々なことを学ぶことが出来ま 3
マネージメントの発明者=経営学の一部だった「マ
◇ ピーター・ドラッカー ネージメント」を学問の一分野に育て上げた人物

一般的なマネージメントは経営に関する管理的側面(戦略とマネージメントは別)

◎ 戦略策定も経営に関する重要な1つの要素として位置づけで、「マ
ネー
ジメント」を経営そのものを包括する概念として使用
マネージメント > 経営戦略
米国人経営学者 〇 現在のネットワーク型社会とか知的労働の主流化を予測
社会生態学者
経営コンサルタント 側 企① 顧客の創造:企業は価値を創造するためにある
思想家 面 業② 人間的機関:企業はヒトを生産的な存在にするためにある

の ③ 社会的機関:企業は社会やコミュニティの公益をなすために
ある

① はマネージメントの根本であり、イノベーションの勧めであり、②は 後期:「経営組織論」の中
活用すべき経営資源としての「人」に光を当て、③はCSR(企業の社 で
会的責任)として、いずれも現在の企業のテーマ⇒第2次世界大戦直後 特に「リーダー思考法」を
に主張したのは慧眼! ※CSR:Corporate Social 取り上げる予定
4
Responsibility
◇ PIMS研 :
Profit Impact of Market Strategies市場戦略の利益に対する影響
究〇 企業がどのような経営戦略をとれば収益が効率的に上がる
かに 学者とコンサルタントが未分化
ついて、大量のデータに基づき分析を行い、法則性を探求し の
た。 時代(臨床と研究を同時に実
⇒GEがハーバード大と組んで始めた 施)
〇 15年の以上の歳月をかけ、600社を上回る企業を対象
PIMSの主要研究成
に実施 ROI :Return on investment (投資利益率とも
果 いう)
① 絶対的・相対的マーケット・シェアは投下資本収益率(ROI)と強い関係になる。高いシェアを誇
る企業ほど
規模の経済や経験効果が働き、市場での影響力が強く、優れた経営手腕を持つため、収益性が高くな
る。
② 製品の品質は市場のリーダーシップを確立する鍵であり、シェアの高い企業ほどプレミアム価格で
高い
マージンを得られる。
③ ROIと市場成長率は正の相関関係にある。
④ 垂直統合は製品ライフサイクルの後半期に有利となる。部分的な垂直統合は避けたほうがよく、後
方統合 ※垂直統合:製品の開発・生産・販売に至るまで(前半から後半)すべて一社に統合するビジネス
より前方統合のほうが収益性は高い。
モデル
⑤1980
投資を集中させたり在庫水準を高くするとROIは低下する。
年代における企業の成功の多くを解き明かすと同時に、なぜ 1990 ~ 2000 年代初期にかけ
⑥ 資本集約的な企業では稼働率が重要となり、シェアの小さい企業ほど影響を受けやすい。
て企業の収益が低迷したのかを考えるうえでも役立った。 5
「経営コンサルタントはプロフェッショナル」
◇ 「マッキンゼー」の誕生 と定義し、徹底して広めた。

マッキンゼーの「組織戦略」

創始者 バウアー

財務 事業部制
ジェームス・マッキン
ゼー
マーヴィン・バウアー 予算管理 企業診断 導入支援
マッキンゼー創始者 マッキンゼー代表 サービス ツール サービス

〇 企業の組織、プロセス、実績、予算などの効率性を定量的に
● この後のオイルショッ 測定
クで単純な事業拡大に行 する標準手引書(マニュアル)を作成⇒経験の浅い新人コンサ
き詰まる企業が続出 ルタン
⇒ 思わぬ落とし穴が出現 トの戦力化
⇒コンサルタント会社として大きく飛躍(年率平均12%の成 6
オイルショッ
〇 オイルショックは、1970年代に 2 度発生。原油の供給逼
ク! 迫(ひっぱ
く)および原油価格高騰(こうとう)により世界の経済が大混
乱した(石
油危機または石油ショックとも称される)。

〇 第四次中東戦争(1973年)を機に第1次オイルショック
が始まり、
イラン革命(1979年)を機に第2次オイルショックが始
まった(ピーク
は1980年)。

〇 OPEC諸国の国際収支黒字は1973年には10億ドル
だったが、
1974年には約700億ドルに急増。一方、発展途上国向け
の民間銀
〇 マッキンゼーは、次のような問いを問いかけられた。
行貸し付け額は1970年の30億ドルから1980年の25
◆事業部制にした後、そのあとの戦略はどう変えるのか?
0億ドルに跳
◆多角化以外の戦略をとったら? ね上がった。
● その分野は「組織戦略」でなく、「企業戦略」「事業戦略」の分野⇒準備がまだ不十分
だった ● 石油価格の上昇は、エネルギー源を中東の石油に依存してき 7
◇ BCGの誕生・3つの 企業や市場を徹底的に分析して、それを
動かすシステムを見つけ出した
飛躍ボストン・コンサルティング・グルー
⇒ BCGを創設、トップクラスのみを
採用

提唱者は、ジョン・クラークソン(のちのBCGの
① 経験曲線 CEO)

ブルース・
ヘンダーソン
BCGの創業者

「経験曲線」(両対数グラフで書くと直線にな
累積の経験量が倍になるとコスト る)
が一定割合ずつ減少していく(学
習効果) ⇒ 自社の将来のコストや競合のコストは経験曲線で予
測・
8
推定できる
② 持続可能な成長方程 石油ショック後、早くも立ち直り、躍進する日
本企業をBCGは真剣に研究

提唱者は、アラン・ゼーコン (ヘンダーソンがヘッドハントした財務
の逸材)

SGR = D/E*(R-i)*p+R*p
「事業に自信がある
・ SGR : Sustainable growth rate (持続可能な成長率)
・ D/E : debt / equity ratio (自己資本率) なら借金を増や
・ R : ROA (純資産利益率)
・ i : Interest rate ( 1 – taxation rate 、純利益率)
せ!」
・ p : retention ratio (保有率)

「躍進する日本企業は、単に市場シェアをダンピング(不当廉売)によって奮っているの
ではなく、低価格で経験量を増やしてコストを下げ(経験曲線)、借入金は増やすが配当は
抑えて、理にかなった『持続可能な高成長』を遂げていた」
⇒自己資本比率を高めることをが善だった経営者たちにとっては、衝撃的なメッセージ
だった!
9
③ BCGの成長・シェアマト BCG史上最大の商品が1969年に誕生
⇒オイルショック後の事業の再構築に大ヒッ
リクス 提唱者は、リチャード・ロックリッジ ト
(入社1年目天才コンサル
タント)

PPM(プロダクト・ポートフォリオ・マネジ
メント) 「金のなる木」を投資資金の創出源として、
① 絵として可視化されて一目で分かりやすい 金食い虫の「スター」事業につぎ込むととも
② 実務的に事業の位置づけを数値で分析することができ に、次のスターを育てるべく、「問題児」事
る 業は選別の上、重点的に資金投入する。「負
け犬」事業は低成長・低シェアなので、速や
⇒ 各事業は必ず「市場(予想)成長率」と「相対的シェ かに売却・撤退する。 10
◎ BCGは経営戦略に「時間」「競争」「資源配分」を持ち
込んだ!

チャンドラーの戦略論は曖昧で、ハンフ
リーの「SWOT分析」はその後がアート
で、アンゾフの経営戦略論は難解で、マッ
キンゼーは組織戦略に傾注しすぎた!

オイル
ヘンダーソン(BCG)は、現代でもま
ショッ
ク! 「経営戦略ツー
だ通用している
ル」を提供することに成功した。
① 「時間」:将来を予測できた
(経験曲線、持続可能な成長方程
式)
② 「競争」:競争力や競争状態を分析で
きた

(経験曲線、 PPM )
③「資源配分」:事業間の資源配分がで
きた 11
第4回
〇 「マネージメント」(近代経営)の誕生
ドラッカーは、 まと
「マネージメント」を経営そのものを包括する概念

として、企業
の3側面( ①顧客の創造、②人間的機関、 ③社会的機関)を明確にし
た。

〇 GEとハーバード大が組んで、PIMS研究を実施し、高いシェア
を誇る企業
ほど収益性が高くなるなどを明らかにした。

〇 「マッキンゼー」は、「組織戦略」を確立し、企業の組織、プロセ
ス、実績、予
算などの効率性を定量的に測定する標準手引書(マニュアル)を考案
した。

〇 オイルショックのような急激な経済環境の変化を踏まえ、BCGは
経営戦略 12

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